
上越市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
上越市は人口約18万人、新潟県の南西部・日本海側にある県内第3の都市です。上杉謙信の居城・春日山城の城下町であり、日本海側屈指の豪雪地帯としても知られ、市内には13の区(旧町村)があります。
この記事でまず伝えたいのは、令和8年度、上越市の国保税は「医療分の所得割と平等割を下げ、均等割を上げた」という組み替えが行われたことです。市が令和7年度と令和8年度の算出方法ページに載せた数字を並べると、こうなります。
医療分の所得割 7.50% → 6.90%(−0.60ポイント)/医療分の平等割 26,000円 → 22,000円(−4,000円)/医療分の均等割 19,400円 → 20,000円(+600円)/医療分の限度額 66万円 → 67万円。後期高齢者支援金分(2.43%・10,700円)と介護分(2.33%・13,800円)は据え置きです。
そこへ令和8年度から始まった子ども・子育て支援金分(所得割0.29%+18歳以上の均等割1,548円)が新しく加わりました。それでも、給与収入500万円の単身世帯(市の計算例)では年453,500円前後から441,900円へ、約11,600円の減です。新しい負担が増えても、医療分の引き下げがそれを上回りました。
ただし、この改定は世帯の人数と所得によって得をする人と損をする人が分かれる設計です。世帯の固定部分(均等割+平等割)は単身なら年1,852円減りますが、大人2人以上の世帯では逆に増えます。損益の分かれ目は第2章の表で具体的に示しました。
上越市の固定部分(40〜64歳の単身で均等割+平等割の合計)は年68,048円で、当サイトで調べた自治体(上越市を除く302市)のうち、これより低いのは22市だけです。所得割の合計11.95%(40〜64歳)も、中央値13.01%を下回ります。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく計算方法、市が公開する計算例の検算、令和7年度からの変化、非自発的失業・産前産後・後期高齢者医療への移行時の軽減、年金天引きの条件、13区の総合事務所を含む窓口情報まで、上越市の公式ページで確認できた内容だけをまとめました。
1. 上越市の国民健康保険の概要
上越市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
上越市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
上越市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。ただし平等割があるのは医療給付費分(1世帯22,000円)だけで、後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども・子育て支援納付金分には平等割がありません。
市の算出方法ページは、4つの区分それぞれについて「所得割額は、前年中の所得から基礎控除43万円を差し引いた後の額に○○パーセントを乗じて計算します」と同じ書き方で説明しています。所得割の合計は11.95%(医療6.90+支援2.43+介護2.33+子ども0.29/40〜64歳)、40歳未満なら9.62%です。
均等割の合計は1人46,048円(医療20,000+支援10,700+介護13,800+子ども1,548/18歳以上・40〜64歳)。介護分がない40歳未満は32,248円、18歳未満は医療20,000円+支援10,700円の30,700円です。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険加入者であるなしにかかわらず、国保の加入者がいる世帯の納税義務者は世帯主となります」としたうえで、「世帯主が国保に加入していない場合は、世帯主の所得金額に対して保険税が課税されることはありません」と明記しています。会社員の世帯主に家族だけが国保という世帯でも、世帯主の給与に国保税がかかるわけではありません。
年間の税額は7月に決定(確定賦課)され、7月(第1期)から翌年3月(第9期)までの9回で納めます。4〜6月には納付がありません。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分(基礎課税分) | 6.90% | 20,000円 | 22,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.43% | 10,700円 | ― | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.33% | 13,800円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,548円 (均等割1,548円は18歳以上の方が対象で、市は「18歳未満の方は課税されません」としています) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分(基礎課税分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 均等割1,548円は18歳以上の方が対象で、市は「18歳未満の方は課税されません」としています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の対象額は「前年中の所得-基礎控除43万円」です。市の計算例は給与収入500万円(給与所得356万円)で、356万円-43万円=313万円に各区分の率をかけています。配偶者控除・扶養控除などは差し引かれません。
子ども・子育て支援納付金分は令和8年度から課税されます。市の表記は「所得割額、均等割額(18歳以上の方)を合計した金額で、課税限度額は3万円」「均等割額は加入者一人につき1,548円です(18歳未満の方は課税されません)」。当サイトで集計した自治体の子ども分均等割(18歳以上)は中央値が1,400円前後で、上越市の1,548円は上位およそ4割(127市が上回り、175市が下回る)という位置づけです。
限度額は医療67万円・支援26万円・介護17万円・子ども3万円で合計113万円。令和7年度は医療66万円で合計112万円だったので、1万円引き上げられました。
介護分は40歳以上65歳未満に課税されます。介護分の所得割2.33%・均等割13,800円は令和7年度から変わっていません。
市は電話での金額回答を行っていません。「保険税の正確な試算をご希望される場合は、市役所(国保年金課)、南出張所、北出張所、各総合事務所までお越しください」「(注)電話による金額の回答は行っておりません」と明記されています。前年中の所得がわかる源泉徴収票や確定申告書の控え、本人確認書類を持参してください。
40歳の誕生日を迎えると介護分がのります。上越市の介護分は所得割2.33%と均等割13,800円です。基準総所得金額200万円の方なら、200万円×2.33%=46,600円+13,800円=年60,400円(月あたり約5,000円)が40歳から上乗せされます。65歳になると介護分は国保税から外れ、介護保険料(年金天引き)に切り替わります。
医療分の限度額67万円に届くのは、単身の場合、基準総所得金額が約910万円のときです(910万円×6.90%=627,900円+均等割20,000円+平等割22,000円=669,900円)。限度額の合計113万円は、医療67万円+支援金26万円+介護17万円+子ども3万円です。40歳未満なら介護分がないので、限度額の合計は96万円です。
所得の申告がない年は、軽減が受けられないだけでなく、所得が「不明」として扱われることがあります。前年に収入がなかった方も、市・県民税の申告(または確定申告)を済ませておくのが基本です。
令和8年度は医療分を組み替え——令和7年度と並べて確認する
上越市の算出方法ページは、令和7年度版と令和8年度版がそれぞれ公開されています。令和7年度版(2025年11月時点の公開内容)と令和8年度版を並べたのが次の表です。
| 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 医療分 所得割 | 7.50% | 6.90% | −0.60pt |
| 医療分 均等割(1人) | 19,400円 | 20,000円 | +600円 |
| 医療分 平等割(1世帯) | 26,000円 | 22,000円 | −4,000円 |
| 医療分 限度額 | 66万円 | 67万円 | +1万円 |
| 支援金分 所得割/均等割/限度額 | 2.43%/10,700円/26万円 | 2.43%/10,700円/26万円 | 据え置き |
| 介護分 所得割/均等割/限度額 | 2.33%/13,800円/17万円 | 2.33%/13,800円/17万円 | 据え置き |
| 子ども・子育て支援金分 | なし | 0.29%/1,548円/3万円 | 新設 |
所得割の合計(40〜64歳)は令和7年度の12.26%(7.50+2.43+2.33)から令和8年度の11.95%(6.90+2.43+2.33+0.29)へ。医療分は0.60ポイント下がり、子ども・子育て支援金分が0.29ポイント加わるので、差し引き−0.31ポイントです。「子ども・子育て支援金分が新設されたから上がった」と思い込みやすいところですが、上越市では医療分の引き下げが上回っています。
いくら変わるのか——モデルケースで比較
令和7年度の料率と令和8年度の料率で、同じ世帯を計算し直しました(100円未満の端数処理前の概算、40歳の単身は介護分あり)。
| 世帯 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 40歳単身・所得ゼロ(固定部分のみ) | 69,900円 | 68,048円 | −1,852円 |
| 40歳単身・給与収入300万円 | 約264,800円 | 約258,100円 | 約−6,800円 |
| 50代単身・給与収入500万円(市の計算例) | 約453,600円 | 約442,100円 | 約−11,600円 |
| 40歳単身・基準総所得金額550万円 | 約744,200円 | 約725,300円 | 約−18,900円 |
| 40歳夫婦+子2人(未就学児1人)・世帯所得300万円 | 約474,000円 | 約467,300円 | 約−6,800円 |
市の計算例(給与収入500万円の50代単身)の年税額441,900円は、100円未満の端数処理を各区分で行った金額です。上の表の442,100円は端数処理前の概算で、約200円の差はそのためです。
世帯の人数で損得が逆転する——固定部分の損益分岐
所得割は「医療−0.60pt+子ども+0.29pt」で全世帯が0.31ポイント分だけ下がるのに対し、固定部分は大人1人あたり均等割が+2,148円(医療+600円、子ども+1,548円)、世帯あたり平等割が−4,000円と動きます。加入者全員が18歳以上(40歳未満)の場合の固定部分の増減は次のとおりです。
| 加入者数(全員18歳以上) | 固定部分の増減 | 所得割の減少で相殺される所得の目安 |
|---|---|---|
| 1人 | −1,852円(もともと減る) | ― |
| 2人 | +296円 | 世帯の基準総所得金額 約9万6千円まで |
| 3人 | +2,444円 | 約79万円まで |
| 4人 | +4,592円 | 約148万円まで |
つまり、単身世帯は所得がゼロでも減り、2人世帯もほぼ横ばいですが、3人以上で所得が少ない世帯は増税になります。4人の大人がいる世帯なら、基準総所得金額(前年所得の合計から加入者ごとに43万円を引いた合計)が約148万円を超えれば所得割の減少が上回ります。ただし低所得世帯には7割・5割・2割の軽減がかかり、均等割・平等割の増分にも軽減が及ぶため、実際の増額はこの表より小さくなります。18歳未満は子ども分の均等割がかからず、医療分の均等割+600円だけが増えます。
軽減がかかったあとの実額——所得ゼロ世帯の年額
前年の所得がゼロの世帯の令和8年度の年額を、軽減の区分ごとに計算しました。所得割がかからないので、固定部分(均等割+平等割)だけの金額です(100円未満の端数処理前の概算)。
| 世帯 | 軽減なし | 7割軽減 | 5割軽減 | 2割軽減 |
|---|---|---|---|---|
| 40〜64歳の単身 | 68,048円 | 20,414円 | 34,024円 | 54,438円 |
| 40代の夫婦2人 | 114,096円 | 34,229円 | 57,048円 | 91,277円 |
| 40代夫婦+18歳未満の子2人(うち未就学児1人) | 160,146円 | 48,044円 | 80,073円 | 128,117円 |
7割軽減がかかると、単身で年47,634円、夫婦2人で年79,867円、4人世帯で年112,102円も下がります。所得がゼロの世帯が住民税の申告をしていないと、この軽減がまるごと受けられません。4人世帯の未就学児は、7割軽減とあわせて医療分・支援金分の均等割が8.5割軽減になっています。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 177,330円 + 均等割 70,000円 + 平等割 22,000円 ⇒ 269,330円
- 後期支援分: 所得割 62,451円 + 均等割 37,450円 ⇒ 99,901円
- 介護分: 所得割 59,881円 + 均等割 27,600円 ⇒ 87,481円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 3,096円 ⇒ 10,549円
合計: 年間 約467,261円(月あたり約38,900円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 109,710円 + 均等割 20,000円 + 平等割 22,000円 ⇒ 151,710円
- 後期支援分: 所得割 38,637円 + 均等割 10,700円 ⇒ 49,337円
- 介護分: 所得割 37,047円 + 均等割 13,800円 ⇒ 50,847円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,548円 ⇒ 6,159円
合計: 年間 約258,053円(月あたり約21,500円)
単身世帯でも平等割が合計で年22,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 202,770円 / 後期支援分 67,319円 / 介護分 68,089円 / 子ども分 8,305円 ⇒ 合計 約346,483円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 61,062円 / 後期支援分 18,231円 / 介護分 20,313円 / 子ども分 2,393円 ⇒ 合計 約101,999円
差額は年間およそ24万4千円。届出書1枚でこれだけ違います。上越市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は上越市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療給付費分(基礎課税分) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 上越市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,548円は18歳以上の方が対象で、市は「18歳未満の方は課税されません」としています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 上越市 国保年金課 国保管理係(025-520-5714)/各総合事務所/南出張所・北出張所
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
上越市の非自発的失業者の軽減は、市の案内で「倒産、解雇など事業主の都合により離職された方」は離職理由コード11・12・21・22・31・32、「事業主の都合により雇用期間が更新されなかった方」は23・33・34と、コードごとに区分して示されています。離職時点で65歳未満であることも条件です。
「特例受給資格者証」「高齢受給資格者証」をお持ちの方は軽減対象ではありませんと、市が太字で注意しています。季節的な仕事の離職者(特例)や65歳以上の離職者(高齢)は対象外です。
手続きに必要なものは国民健康保険特例対象被保険者等に係る申告書、雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)、届出人の本人確認書類です。申請先は国保年金課、各総合事務所、南出張所・北出張所と、窓口が多いのが特徴です。
軽減期間は離職日の翌日から翌年度末までで、市は3つの日付例を公開しています。令和8年4月1日に離職→令和8年4月分から令和10年3月分まで(24か月)、令和8年3月1日に離職→令和8年3月分から令和9年3月分まで(13か月)、令和8年3月31日に離職→令和8年4月分から令和10年3月分まで。離職日が3月31日だと、翌日は4月1日で新年度に入るため、2年分まるごと軽減されることがこの例からわかります。3月1日と3月31日で軽減期間が11か月も違うのは、この制度の「翌年度末まで」という設計が原因です。
さらに、社会保険に加入して国保を喪失した後、再び国保に加入した場合でも、軽減対象期間内であれば再度申請することで軽減が適用されます。転職してすぐ辞めた場合などに使えます。ただし「再度失業給付が認定され、その際の離職理由コードが該当しない場合は、軽減対象期間内であっても軽減対象にはなりません」と注意されています。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 上越市の減免制度|要申請
上越市の低所得軽減(7割・5割・2割)と未就学児の軽減は自動適用で、所得の申告が前提です。要申請なのは非自発的失業者の軽減、産前産後の軽減、旧被扶養者の減免、一部負担金の減免です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・31・32または23・33・34で、離職時65歳未満。特例受給資格者証・高齢受給資格者証は対象外 | 前年の給与所得を100分の30として計算。離職日の翌日から翌年度末まで(3月31日離職なら最長24か月)。再加入時は再申請で復活 |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 妊娠85日(4か月)以上の出産(死産・流産・早産を含む)。令和5年11月1日以降の出産予定・出産が対象 | 出産予定月(出産月)の前月から4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の所得割額と均等割額を軽減。納期未到来分から平準化して減額するため、期間中の納付額がゼロになるとは限らない。出産予定日の6か月前から届出可、出産後も可。郵送も可 |
| 後期高齢者医療への移行に伴う軽減 (自動) | 世帯の国保加入者が75歳を迎えて後期高齢者医療に移行し、75歳未満の方が国保に残る世帯 | 後期に移った方を含めて7割・5割・2割の軽減判定を行う。国保加入者が1人になる場合は、世帯状況が変わらなければ5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1減額 |
| 被用者保険の被扶養者だった方の減免 (要申請) | 会社の健康保険などの被保険者が75歳で後期高齢者医療に移り、被扶養者だった65〜74歳の家族が新たに国保に加入する場合 | 所得割は免除、均等割は2年間半額、加入者が1人だけなら平等割も2年間半額。7割・5割軽減の方は対象外、2割軽減の方はさらに3割軽減して合わせて半額。加入手続きの際に申し出る |
| 一部負担金(医療機関の窓口負担)の減免 (要申請) | 震災・風水害・火災などで死亡・障害・資産に重大な損害/干ばつ・冷害・凍霜害等による農作物の不作、不漁/事業の休廃止・失業等で収入が著しく減少/これらに類する事由で市長が認めたとき | 窓口での自己負担の減免。罹災証明書の写しなどが必要。国保年金課 国保給付係(025-520-5715)に相談 |
上越市の国保税の軽減で特徴的なのは、後期高齢者医療への移行に伴う軽減を専用ページで説明していることです。75歳になった方が国保から抜けても、残った家族の軽減判定はその方を含めて行い、加入者が1人になっても平等割は5年間半額、その後3年間4分の1減額と、合計8年間の緩和措置があります。医療分の平等割が22,000円ある上越市では、この半額は年11,000円の差です。
また、一部負担金の減免事由に「農作物の不作、不漁」が入っているのは、農業・水産業が盛んな上越市らしい規定です。
なお、保険税そのものの災害・所得減少による減免の要件や基準は、当サイトが確認した範囲の市の国保ページには詳細が載っていませんでした。困ったときは国保年金課(025-520-5714)へ、納期が来る前に相談してください。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実。金融機関の窓口のほかインターネットのWeb口座振替受付サービスからも申込可)
- 納付書(納入通知書4ページ裏面に記載の納付場所)
- 特別徴収(年金天引き)(納付書払いの世帯のうち、6つの条件をすべて満たす世帯主が対象)
- 納付相談(納期限までに難しいときは国保年金課へ。滞納前の相談が原則)
上越市の普通徴収は年9回、7月(第1期)から翌年3月(第9期)です。第1期から始まる素直な数え方で、隣の糸魚川市が「第2期から第10期」と表記しているのとは対照的です。
年度途中に75歳になる方がいる場合の納期の考え方が、市のページでは計算例つきで説明されています。
①他に75歳未満の加入者がいる世帯:10月1日に75歳になる方の税額は、4月から9月までの分だけで計算します。これと他の加入者の4月から翌年3月までの税額を合計して、9回に分けて納めます。「10月以降の納期分(第4期以降分)から保険税が下がるわけではありません」と市は注意しています。
②他に75歳未満の加入者がいない世帯:10月1日に75歳になる方の4月から9月までの税額を、7月(第1期)から9月(第3期)までの3回で納めます。9回ではなく3回で終わる点が違います。
後期高齢者医療保険料は、75歳になった月から発生し、加入の2か月後に計算して通知されます。国保税と後期の保険料の納期限が重なることはあっても、計算期間が二重になることはありません。
特別徴収(年金天引き)の条件は、市のページによると、まず納付方法が納付書払い(口座振替ではない)であることが前提で、そのうえで次の6つにすべて当てはまる世帯主が対象です。①世帯主が国保に加入している、②世帯内の国保加入者全員が65歳から74歳である、③世帯主の年間の公的年金受給額が18万円以上、④介護保険料が年金から天引きされている、⑤国保税と介護保険料の1回あたりの天引き合算額が、2か月に1回支給される年金額の2分の1を超えない、⑥年度の途中で世帯主が75歳に到達しない。会社の健康保険などに加入している65歳未満の家族がいる世帯でも、国保加入者が全員65〜74歳なら年金天引きの対象になると市は明記しています。
年金天引きの世帯でも、口座振替への変更は可能です。金融機関で手続きすれば天引きを停止できますが、停止が完了するまでに3か月から4か月かかるため、その間は天引きが続きます。手続きは早めに。
納めた国保税は社会保険料控除の対象です。口座振替・納付書で納めた分は翌年1月下旬に世帯主あてに納付額のお知らせハガキが届きます。年金天引きの分はハガキが来ません。年金の源泉徴収票の社会保険料の欄に記載されているためです(国保料は確定申告でいくら戻る?)。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 上越市の国保窓口一覧
上越市の国保は、国保年金課(木田庁舎)が担当しています。税額や資格に関する国保管理係は025-520-5714、高額療養費など給付に関する国保給付係は025-520-5715と、電話の直通番号が分かれています。
上越市は平成17年の合併で13の町村が加わった広い市で、各区に総合事務所があり、国保の届出や申請は総合事務所でも受け付けています。市街地には南出張所(雁木通りプラザ内)と北出張所(レインボーセンター内)もあります。非自発的失業の軽減、産前産後の軽減、国保の資格に関する届出は、市の案内で国保年金課・各総合事務所・南出張所・北出張所が申請先と示されています。
| 窓口・用件 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国保年金課 国保管理係 〒943-8601 上越市木田1-1-3(木田庁舎) | 025-520-5714 | 加入・脱退、税額の試算、軽減・減免の申請、納付方法(口座振替・年金天引き) |
| 国保年金課 国保給付係 同上 | 025-520-5715 | 高額療養費、療養費、一部負担金の減免の相談 |
| 南出張所(雁木通りプラザ内) 〒943-0832 | 025-525-4151 | 国保・後期高齢者医療・国民年金の各種届書の受付、各種証明書の交付 |
| 北出張所(レインボーセンター内) | 025-544-2111 | 同上 |
| 市役所(代表) | 025-526-5111 | 開庁時間 月〜金曜 8時30分〜17時15分(祝日・12月29日〜1月3日を除く) |
| 安塚区・浦川原区・大島区・牧区(総合事務所) | 安塚 025-592-2003/浦川原 025-599-2301/大島 025-594-3101/牧 025-533-5141 | 国保の届出・申請(山間部の4区) |
| 柿崎区・大潟区・頸城区・吉川区(総合事務所) | 柿崎 025-536-2211/大潟 025-534-2111/頸城 025-530-2311/吉川 025-548-2311 | 国保の届出・申請(海沿い・平野部の4区) |
| 中郷区・板倉区・清里区・三和区・名立区(総合事務所) | 中郷 0255-74-2411/板倉 0255-78-2141/清里 025-528-3111/三和 025-532-2323/名立 025-537-2121 | 国保の届出・申請(中郷・板倉は市外局番0255) |
令和8年度の医療分は所得割と平等割が下がった一方、均等割は上がり、子ども・子育て支援金分が新設されました。単身は減、3人以上の低所得世帯は増、という分かれ方をします。
電話での金額の回答は行っていません。試算は市のExcel概算シート(概算シート・試算例・公的年金所得計算表・所得の見方の4シート構成)を使うか、前年の所得がわかる書類と本人確認書類を持って窓口へ。
本人確認は「1点で確認できるもの」(マイナンバーカード・運転免許証など)か「2点で確認できるもの」(資格確認書・年金手帳など)のどちらかで、市が例示しています。
13区に総合事務所があるのは、上越市の大きな特徴です。市域は東西に広く、山間部の安塚・浦川原・大島・牧の各区から、海沿いの柿崎・大潟・吉川・名立の各区まで、木田庁舎まで出向かなくても、最寄りの総合事務所で国保の届出や申請ができます。非自発的失業の軽減や産前産後の軽減の申請先にも各総合事務所が明記されており、産前産後の軽減は郵送でも届出可能です。
8. よくある質問(上越市の国保)
Q1. 令和8年度から国保税は上がったのですか、下がったのですか?
A. 単身や2人世帯は下がり、3人以上で所得が少ない世帯は上がる、という分かれ方です。
上越市は医療分の所得割を7.50%から6.90%へ、平等割を26,000円から22,000円へ下げる一方、均等割を19,400円から20,000円へ上げ、さらに子ども・子育て支援金分(0.29%+18歳以上1,548円)を新設しました。
給与収入500万円の50代単身(市の計算例)は約453,600円から441,900円へ約11,600円の減。40歳単身・所得ゼロは69,900円から68,048円へ1,852円の減。一方、大人が3人いる世帯は固定部分が2,444円、4人なら4,592円増えます。所得が多ければ所得割の減少(−0.31pt)が上回るので、増税になるのは所得が低めの3人以上の世帯に限られます(2026年度の国保料はこう変わる)。
Q2. 上越市の国保税は、他の市と比べて高いのですか?
A. 固定部分(均等割+平等割)は低め、所得割も中央値より低めです。
当サイトで調べた自治体(上越市を除く302市)で比較すると、所得割の合計11.95%(40〜64歳)は中央値13.01%を1.06ポイント下回り、上越市より低い市は63市です。均等割の合計46,048円は中央値54,000円より低く、上越市より低いのは62市。固定部分(均等割+平等割の合計、40〜64歳の単身)は68,048円で、中央値84,873円を大きく下回り、これより低いのは22市だけです。
新潟県内で調べた5市と並べると、所得割は長岡市9.42%<糸魚川市11.19%<三条市11.20%<上越市11.95%<佐渡市12.34%<新潟市13.27%で、上越市は6市中4番目。均等割は新潟市37,600円<三条市45,900円<上越市46,048円<佐渡市48,200円<糸魚川市51,047円<長岡市53,205円で、6市中3番目に低くなります。
国保税の水準は所得や世帯構成で変わるので、実際の負担は必ず自分のケースで計算してください。
Q3. 市の計算例(給与収入500万円の単身)を検算してください。
A. 市の計算例は、すべて一致しました。
50代の単身者が令和8年4月に国保に加入、令和7年中の収入は給与収入500万円(給与所得356万円)のみ、という設定です。
基準総所得金額=356万円-43万円=313万円。
・医療分=313万円×6.90%=215,970円+均等割20,000円+平等割22,000円=257,970円→端数処理後257,900円
・後期支援分=313万円×2.43%=76,059円+10,700円=86,759円→86,700円
・介護分=313万円×2.33%=72,929円+13,800円=86,729円→86,700円
・子ども分=313万円×0.29%=9,077円+1,548円=10,625円→10,600円
合計=257,900+86,700+86,700+10,600=441,900円。各区分で100円未満が切り捨てられるので、単純に足した442,083円より183円少なくなります。
なお、この例は単身のため、平等割22,000円がそのまま全額のる形です。同じ所得でも、世帯に加入者が増えると平等割は増えず均等割だけが増えます。
Q4. 75歳の誕生日を迎える月から、国保税はどうなりますか?
A. 75歳になった月の納期から税額が下がるわけではありません。
上越市は、75歳になる方の国保税を「当初から75歳到達の前月までの期間」で計算し、その年度分を7月から翌年3月までの9回の納期に分けています。10月1日に75歳になる方がいて、他に75歳未満の加入者がいる世帯なら、その方の4月から9月までの分と、他の加入者の4月から翌年3月までの分を合計して9回に分けます。市は「10月以降の納期分(第4期以降分)から保険税が下がるわけではありません」としています。
他に75歳未満の加入者がいなければ、7月から9月までの3回で納め終わります。
75歳からは後期高齢者医療保険料が加入の2か月後に通知されるため、国保税の最後の納付と後期の最初の納付が同時期に重なることがありますが、計算期間が二重になることはありません。
Q5. 国保の加入者が1人だけの世帯です。軽減はありますか?
A. 加入者が1人の世帯でも、平等割の半額措置を受けられる場合があります。
世帯の中で75歳を迎えた方が後期高齢者医療に移行して国保加入者が1人になる場合、世帯状況が変わらなければ5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1減額になります。上越市の医療分の平等割は22,000円なので、半額なら年11,000円、4分の1減額なら年5,500円の軽減です。
会社の健康保険の被保険者が75歳で後期に移行した場合は、被扶養者だった65〜74歳の家族が新たに国保に入る際に別の減免があります。所得割免除、均等割2年間半額、加入者1人なら平等割も2年間半額です。7割・5割軽減の方は対象外、2割軽減の方はさらに3割軽減されて合わせて半額と、細かく決まっています。この減免は申請が必要なので、国保加入の手続きの際に申し出てください。
Q6. 収入がゼロでも申告したほうがいいですか?
A. したほうがいいです。低所得の軽減(7割・5割・2割)は前年の所得をもとに判定するため、収入がない方でも市・県民税の申告をしないと軽減判定が回りません。上越市の40歳単身で所得がゼロの場合、固定部分は年68,048円です。7割軽減がかかれば約4万円以上安くなります。
また、入院などで医療費が高額になった場合の自己負担限度額の区分も、前年の所得で判定されます。市の高額療養費のページでは、70歳未満で総所得金額等(基礎控除後)が210万円以下の区分は月61,500円(多数回該当44,400円)、住民税非課税の区分は月36,900円(多数回該当24,600円)と示されています。未申告だと所得が確認できない世帯として扱われ、最も高い区分(総所得金額等901万円超)になることがあると、市も注記しています(高額療養費制度)。
Q7. 雪が多い地域ですが、雪に関する国保の減免はありますか?
A. 保険税や一部負担金の減免事由に「雪」は明記されていません。
上越市の一部負担金の減免事由は、災害(震災・風水害・火災など)による死亡・障害・資産の重大な損害、干ばつ・冷害・凍霜害等による農作物の不作や不漁、事業の休廃止・失業等による収入の著しい減少、そして「これらに類する事由があると市長が認めること」です。豪雪による被害でこれらの要件に当たる場合は「類する事由」として相談できる可能性がありますが、判断は市が個別に行います。
雪害で収入や資産に影響が出たときは、納期限が来る前に国保年金課(025-520-5714)へ連絡してください。減免の相談は納期前が原則です。
Q8. 会社を辞めて国保に入る場合、任意継続との違いは?
A. 国保税は前年の所得で決まり、任意継続の保険料は退職時の標準報酬月額で決まります。どちらが安いかは前年の所得と家族構成しだいです。
上越市の国保は、所得割の合計が40〜64歳で11.95%、限度額は世帯で113万円です。前年の所得が高かった方は、退職直後の国保税が高く感じられることがあります。その場合は、非自発的失業者の軽減(前年の給与所得を100分の30として計算)が使えるかどうかが分かれ目です。会社都合の離職で離職理由コードが該当すれば、前年の給与所得を圧縮して計算されるため、国保のほうが大幅に安くなることもあります。
軽減の申請先は国保年金課、各総合事務所、南出張所・北出張所です。任意継続の手続きは加入していた健康保険組合・協会けんぽ側で期限が短いので、先に確認してください(任意継続 vs 国民健康保険)。
Q9. 年金だけで暮らす夫婦(どちらも68歳)の国保税はいくらですか?
A. 令和8年度の試算では、年金収入が夫婦それぞれ年200万円なら、年約176,900円(令和7年度は約179,500円)です。
前提は、年金収入200万円(65歳以上の公的年金等控除110万円を引いて所得90万円)が2人、基礎控除43万円を各自引くと基準総所得金額は47万円×2=94万円。65歳以上なので介護分は国保でかからず(介護保険料は別に年金天引き)、医療分・支援金分・子ども分の3区分です。
・医療分=94万円×6.90%=64,860円+均等割20,000円×2+平等割22,000円=約126,900円
・後期支援分=94万円×2.43%=22,842円+10,700円×2=約44,200円
・子ども分=94万円×0.29%=2,726円+1,548円×2=約5,800円
合計は約176,900円(月あたり約14,700円)。総所得金額等は90万円×2=180万円で、2割軽減の基準(43万円+57万円×2人=157万円)を超えるため、軽減はありません。
この世帯は年金天引き(特別徴収)の対象になり得る世帯です。年金額が年18万円以上で、介護保険料が年金天引きされていれば、納付書払いの場合に年金からの天引きに切り替わります。口座振替を希望するなら、金融機関で手続きが必要です。
Q10. 引っ越しや転入で年度の途中に加入した場合の税額は?
A. 月割りで計算されます。上越市の国保税は、年度途中に加入・脱退があると加入していた月数分だけを計算します。市の計算例(50代単身が令和8年4月に加入)は年度の初めからの加入で年間税額441,900円ですが、たとえば10月に加入した場合は、その年度は10月から翌年3月までの6か月分になります。
納付は、年間税額が7月に決定(確定賦課)されるため、7月(第1期)から翌年3月(第9期)までの9回が原則です。年度の後半に加入した場合は、残りの納期数で割って納めることになります。加入の届出が遅れても、資格取得の日にさかのぼって課税されるので、14日以内の手続きを心がけてください(引っ越したときの手続き完全ガイド)。
Q11. 世帯主が会社員で、家族だけが国保です。納税通知書は誰に届きますか?
A. 世帯主あてに届きますが、世帯主の給与に国保税がかかるわけではありません。上越市は「世帯主が国民健康保険加入者であるなしにかかわらず、国保の加入者がいる世帯の納税義務者は世帯主となります」と説明し、続けて「ただし、世帯主が国保に加入していない場合は、世帯主の所得金額に対して保険税が課税されることはありません」と明記しています。
所得割の計算に使われるのは、国保に加入している家族本人の前年所得だけです。たとえば、会社員の夫が社会保険、妻と大学生の子が国保という世帯なら、夫の給与は保険税の計算に入りません。納税通知書の宛名は夫になるので、家族が納期を把握しておく必要があります。
Q12. 入院したときの自己負担の上限はいくらですか?(70歳未満)
A. 上越市のページでは、所得区分アからオの5段階で月額の上限が示されています。総所得金額等は、世帯の国保加入者全員の受診月の前年(1〜7月の受診は前々年)の所得(基礎控除後)の合計です。
ア 901万円超=270,300円+(総医療費-901,000円)×1%(多数回該当140,100円、年間上限168万円)
イ 600万円超=179,100円+(総医療費-597,000円)×1%(多数回該当93,000円、年間上限111万円)
ウ 210万円超=85,800円+(総医療費-286,000円)×1%(多数回該当44,400円、年間上限53万円)
エ 210万円以下=61,500円(多数回該当44,400円、年間上限53万円)
オ 住民税非課税=36,900円(多数回該当24,600円、年間上限29万円)
同じ月内に、個人ごと・医療機関ごとに21,000円を超えた自己負担が計算対象になります。多数回該当は「過去12か月内に同じ世帯で3回以上高額療養費の支給を受けた場合の4回目から」です。所得が未申告の世帯は最も高い区分アで扱われることがあるため、申告が大事です。
Q13. 国保税の還付や、納めすぎたときはどうなりますか?
A. 産前産後の軽減の例が、市の還付ルールを具体的に示しています。市は「既に納期未到来分を支払い済みの場合、または残月数から保険税額を減額しきれない場合は、納付済金額から減額し、他市税に未納額がないことを確認した後に還付します」としています。
つまり、還付の前に他の市税(市民税・固定資産税・軽自動車税など)に未納がないかが確認されます。未納があれば、還付金がそちらに充てられる可能性があるので、市税の納付状況を整理してから手続きをすると安心です。また、軽減対象の月が年度をまたぐ場合は、各月が属する年度ごとに減額・還付されます。
Q14. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・後期高齢者医療への移行に伴う軽減
(自動)・被用者保険の被扶養者だった方の減免
(要申請)・一部負担金(医療機関の窓口負担)の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q15. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に上越市 国保年金課(025-520-5714・木田庁舎)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|上越市の国保で押さえるべきポイント
- 上越市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分(基礎課税分)6.90%・後期支援分2.43%・介護分2.33%・子ども分0.29%
- 均等割は医療給付費分(基礎課税分)20,000円・後期支援10,700円・介護13,800円・子ども1,548円、平等割は合計で年22,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は医療分の所得割7.50%→6.90%、平等割26,000円→22,000円と引き下げ、均等割は19,400円→20,000円に引き上げ。子ども・子育て支援金分を新設してもなお、単身世帯の税額は減った
- 大人3人以上の低所得世帯は固定部分が増える(3人+2,444円、4人+4,592円)。所得割の減少(−0.31pt)で相殺されるのは、4人なら基準総所得金額約148万円まで
- 平等割は医療分(22,000円)だけ。支援・介護・子ども分には平等割がない。固定部分(40〜64歳単身)68,048円は、調査した302市のうち低いほうから23番目
- 75歳になっても10月以降の納期から税額は下がらない。年度分を9回で割る仕組みで、他に75歳未満の加入者がいなければ3回で終わる
- 後期移行で加入者が1人になっても、平等割は5年間半額、その後3年間4分の1減額。被扶養者だった方は所得割免除・均等割2年間半額(要申請)
- 年金天引きから口座振替への変更は停止まで3〜4か月。電話での金額回答はしていないので、試算は窓口かExcel概算シートで
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年24万4千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は上越市 国保年金課(025-520-5714・木田庁舎)
出典・参考:
・上越市公式:令和8年度 国民健康保険税の算出方法
・上越市公式:国民健康保険税の納付方法
・上越市公式:倒産・解雇などで職を失った方に対する国民健康保険税の軽減
・上越市公式:産前産後期間の国民健康保険税の軽減制度
・上越市公式:後期高齢者医療制度への移行に伴う国民健康保険税の軽減
・上越市公式:国民健康保険税の特別徴収(年金天引き)
・上越市公式:災害等による国民健康保険一部負担金の減免制度
・上越市公式:医療費が高額になったときは高額療養費制度が利用できます
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は上越市公式サイトでご確認ください。