知ってるようで知らない?国民健康保険について、簡単にまとめてみました。
国民健康保険はどこが運営しているの?
日本の国民健康保険は、国民健康保険法を根拠に、主に各市町村が運営していて、国民健康保険の加入や脱退などは住民登録をしている市区町村役場で行います。
国民健康保険だから国が運営しているものと思われがちですが、違うんです。(^^;
国民健康保険の保険料の金額も、各市区町村ごとに計算方法が異なるため、全く同じではありません。
国は、国民健康保険事業の運営が健全に行われるように務め、都道府県は国民健康保険事業の運営が健全に行われるように必要な指導をしなければならないと国民健康保険法に定められています。つまり、国は運営者ではなく、運営者を指導・サポートをする役回りということです。
保険料が高いので国民健康保険には加入したくない場合は?
日本はユニバーサルヘルスケア制度と呼ばれる国民皆保険で、日本国内に住所がある場合は、年齢に関わらず日本国民全てが公的医療保険に加入することが義務付けられています。
日本国籍でない外国人も、在留期間が1年以上ある場合は、国民健康保険など何かの健康保険に加入しなければいけません。
国民健康保険など公的医療保険に加入することは日本国民義務ですが、加入したくないと思っていても、あなたやあなたの家族が、病気や怪我で病院に入院した時に守ってくれるのが国民健康保険です。
国民健康保険に加入手続きをしなくてもバレないのでは?
病気なんかここ何年も掛かっていないし高い保険料を払いたくないし、もし万が一病気に掛かったり交通事故などで入院しても民間の保険に加入しているから大丈夫だと思っている人もいるかもしれません。
しかしそれは大きな間違いで、日本は国民健康保険法で、日本国内に住所がある限りは、国民健康保険など何かの健康保険に加入する義務があります。
それに今はマイナンバー制度があるので、仮に勤めていた会社を退職して、国民健康保険の加入手続きをしていなくても、自動的に未納の保険料がさかのぼって請求されることになってしまいます。
どうしても国民健康保険の保険料が支払えない場合は?
会社の倒産やリストラなどで解雇された場合や、病気や怪我で病院に長期入院したりして所得がない場合などで、どうしても国民健康保険の保険料が支払えない時は、保険料の減免や免除の制度があります。
各市区町村によっても減額される金額や条件も多少は異なりますが、所得がある一定金額を下回った場合は保険料が軽減されます。
そのため、失業したり病気などでどうしても国民健康保険の保険料が支払えない時は、市区町村役場で相談してみてください。
もし国民健康保険の保険料を滞納するとどうなるの?
国民健康保険の保険料は所得によっても違いますが、年間に30万円近い保険料を払うのが勿体ないということで、保険料を滞納する人もいます。
会社の倒産やリストラや災害や病気などでどうしても保険料が支払えない場合を除いて、払いたくないからという理由で国民健康保険の保険料を滞納することはできません。
もし、国民健康保険の保険料を滞納すると、国民健康保険の保険者証が取り上げられたり、財産の差し押さえを受けるなど段階的に処分されることになります。
国民健康保険に加入しているんですが、会社に就職した時はどうするの?
国民健康保険に加入している人が、会社に就職が決まった場合、国民健康保険から脱退して就職先の社会保険に加入する必要があります。
ただし、就職するからといって必ずしも社会保険に加入するとは限りません。労働時間が1週間に30時間未満であったり、就職先の会社が社会保険に加入していない場合には社会保険に加入することはできません。
国民健康保険の脱退の手続きは、国民健康保険証と運転免許証など本人確認ができるものと、加入した社会保険の保険証か社会保険の資格取得証明書を持って各市町村役場に行き行います。
国民健康保険の保険証を紛失した時はどうすればいいの?
国民健康保険の保険証をなくした場合は、運転免許証やパスポートなど、本人確認ができるもの持参して市区町村役場で再発行の手続きを行えば大丈夫です。
そのときは必ず、警察に紛失届を出しておくこと。国民健康保険の保険証を消費者金融などで悪用する輩がいるので、気をつけましょう。
それでも心配なら、日本信用情報機構に連絡を取り、自分の信用情報を調べたり紛失したことを掲載したりすることもできます。
国民健康保険に加入する必要がない人ってどんな場合?
国保に加入する必要がないのは、
- 会社の健康保険に加入している方とその扶養家族
- 国民健康保険組合に加入している方とその世帯家族
- 船員保険に加入している方とその扶養家族
- 75歳以上の方で後期高齢者医療制度の対象者
- 生活保護を受けている方
これらに該当する方です。
逆に、これらの要件のいずれにも該当しない場合は、必ず国民健康保険に加入することが義務付けられているということです。