南さつま市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
南さつま市は、加世田・坊津・笠沙・大浦・金峰の旧市町が合併してできた鹿児島県薩摩半島南西部の市で、市役所本庁は加世田にあり、笠沙・大浦・坊津・金峰の4支所と、野間池・久志の2出張所があります。
この記事でいちばん伝えたいのは、令和8年度から納め方が大きく変わったことです。市は「暫定賦課を廃止し、前年中の所得が確定した後に保険税額を決定する方法へ変更」し、普通徴収(納付書・口座振替)の納付回数を年6回から年8回にしました。4月〜6月は納期がなく、7月から翌年2月まで8回で納めます。
料率は、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分を含めて、所得割の合計が12.19%(40〜64歳)、均等割が1人52,000円(18歳以上・40〜64歳)、平等割が1世帯34,500円、賦課限度額が113万円です。市の「税率」ページと「計算方法」ページの数字を突き合わせて確認しました。
もうひとつ、南さつま市の特徴は国保の担当窓口が3つに分かれていることです。加入・脱退・給付は保健課 国保年金係(0993-76-1523)、税額の賦課は税務課 市民税係(0993-76-1517)、納付は税務課 管理収納係(0993-76-1516)。どこへ電話するかで迷う方が多いので、窓口の章で整理しました。
この記事では、令和8年度の料率と計算例、旧被扶養者の減免(所得割は全額免除)、納期の変更、軽減・減免、窓口までをまとめます。
1. 南さつま市の国民健康保険の概要
南さつま市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
南さつま市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
南さつま市の国保は「保険税」ではなく「国民健康保険税」方式です。計算は医療給付費分・後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども子育て支援金分の4区分を別々に出して足し合わせ、それぞれ所得割・均等割・平等割の3方式です。資産割はありません。
医療給付費分と後期高齢者支援金分は75歳未満の被保険者、介護納付金分は40歳以上65歳未満が対象です。介護分が課されるのは、40歳の誕生日の月(1日生まれは前月)から、65歳になる月の前月(1日生まれは前々月)までで、月割計算になります。
所得割の計算で見落としやすいのが、市の次の説明です。「住民税で適用される各種所得控除(配偶者控除等)は適用されません」。つまり所得割は、住民税の課税所得ではなく「前年の総所得金額等から基礎控除43万円を引いた額」にかかります。扶養控除や配偶者控除で住民税が安くなっている世帯でも、国保税の所得割はその恩恵を受けません。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 6.77% | 26,900円 | 20,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.73% | 11,600円 | 7,600円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.42% | 12,100円 | 6,100円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,400円 (子ども・子育て支援金分の均等割は1,310円ですが、18歳未満の被保険者の分はいったん賦課されたうえで全額減免され、その分を18歳以上の被保険者が負担するため18歳以上は1,310円+90円=1,400円になります(市の説明)) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割は1,310円ですが、18歳未満の被保険者の分はいったん賦課されたうえで全額減免され、その分を18歳以上の被保険者が負担するため18歳以上は1,310円+90円=1,400円になります(市の説明)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.19%(医療6.77+後期高齢者支援金2.73+介護2.42+子ども子育て0.27/40〜64歳)。40歳未満や65歳以上は介護分がないので9.77%です。対象は「前年中の所得金額」から43万円を控除した額で、市は計算方法のページに「国保加入者の総所得金額からそれぞれ43万円を控除した額の合計」と書いています。
均等割は18歳以上・40〜64歳で1人52,000円(医療26,900+支援金11,600+介護12,100+子ども1,400)。18〜39歳・65歳以上は39,900円、18歳未満は医療と支援金の38,500円です(子ども子育て支援金分の1,310円は全額減免)。
平等割は1世帯あたり年34,500円(医療20,000+支援金7,600+介護6,100+子ども800)。4区分すべてに平等割がある設計で、子ども子育て支援金分にも800円の平等割がかかります。介護分は40〜64歳の被保険者がいる世帯だけです。
子ども子育て支援金分の均等割は、市の説明で少し特殊です。市は「18歳未満被保険者分の均等割(1,310円)を、18歳以上被保険者で賄うため、18歳以上に賦課される均等割額は(1,310円+90円)となります。18歳未満被保険者の子ども子育て分均等割は一度賦課されますが全額減免されます」と説明しています。結果として、子どもの子ども分負担はゼロ、大人が90円ずつ上乗せという形です。
賦課限度額は113万円(医療67万+後期高齢者支援金26万+介護17万+子ども子育て3万)。市は「年税額の賦課限度額は113万円です(令和8年度)」と明記しています。各区分は100円未満切り捨てで計算します。
計算の中身を1つ確かめます。下の【計算例2】(40歳単身・基準総所得金額159万円)の医療分は、所得割159万円×6.77%=107,643円+均等割26,900円+平等割20,000円=154,543円。市の実際の通知では区分ごとに100円未満が切り捨てられるため、数十円〜数百円の差が出ます。
令和8年度の最大の変更点|暫定賦課の廃止と納付回数
南さつま市は令和8年度から、国保税の「暫定賦課」を廃止しました。暫定賦課とは、前年の所得が確定する4月〜6月に前年度の税額をもとに仮の金額で納めてもらう仕組みです。市の説明をもとに、変更前と変更後を並べます。
| 項目 | 令和7年度まで | 令和8年度から |
|---|---|---|
| 納付回数 | 年6回 | 年8回 |
| 納付月 | 4月・6月・8月・10月・12月・2月 | 7月〜翌年2月の8か月(毎月) |
| 4月〜6月 | 前年度の税額をもとに仮の金額で納付(暫定賦課) | 納期なし(暫定賦課は廃止) |
| 1回の金額 | (年間税額-暫定賦課分)÷4回で、暫定回と本賦課で金額が違う | 年間税額÷8回で毎回ほぼ均等 |
| 通知の回数 | 4月(暫定)と7月(本賦課)の年2回 | 7月の年1回(納付書は7月中旬ごろにまとめて送付) |
| 年金天引き(特別徴収) | 年6回(偶数月) | 変更なし(年6回、通知は4月と7月の年2回) |
市は「年間の保険税額は変わりません」と明記しています。変わるのは納め方だけで、1回あたりの金額が増える人も減る人もいます。介護保険料と後期高齢者医療保険料も同じタイミングで納付回数が変わると市の税金・年金のページで案内されています。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 173,989円 + 均等割 94,150円 + 平等割 20,000円 ⇒ 288,139円
- 後期支援分: 所得割 70,161円 + 均等割 40,600円 + 平等割 7,600円 ⇒ 118,361円
- 介護分: 所得割 62,194円 + 均等割 24,200円 + 平等割 6,100円 ⇒ 92,494円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,800円 + 平等割 800円 ⇒ 10,539円
合計: 年間 約509,533円(月あたり約42,500円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 107,643円 + 均等割 26,900円 + 平等割 20,000円 ⇒ 154,543円
- 後期支援分: 所得割 43,407円 + 均等割 11,600円 + 平等割 7,600円 ⇒ 62,607円
- 介護分: 所得割 38,478円 + 均等割 12,100円 + 平等割 6,100円 ⇒ 56,678円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,400円 + 平等割 800円 ⇒ 6,493円
合計: 年間 約280,321円(月あたり約23,400円)
単身世帯でも平等割が合計で年34,500円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 204,641円 / 後期支援分 82,809円 / 介護分 74,586円 / 子ども分 8,491円 ⇒ 合計 約370,527円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 64,465円 / 後期支援分 26,225円 / 介護分 24,192円 / 子ども分 2,835円 ⇒ 合計 約117,716円
差額は年間およそ25万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。南さつま市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は南さつま市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 南さつま市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は1,310円ですが、18歳未満の被保険者の分はいったん賦課されたうえで全額減免され、その分を18歳以上の被保険者が負担するため18歳以上は1,310円+90円=1,400円になります(市の説明)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 保健課 国保年金係(0993-76-1523)または税務課 市民税係(0993-76-1517)。窓口は事前に電話で確認
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
対象は「離職時点で65歳未満」かつ「雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者」。市は理由コードとして特定受給資格者=11・12・21・22・31・32、特定理由離職者=23・33・34を挙げています。
この軽減は申請が必要で、雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知が要ります。市は「この書類がハローワークより発行されない場合は申請できません」とし、軽減対象期間内であれば過年度にさかのぼって軽減が受けられる場合があるので、書類の発行後に申請するよう案内しています。
通知書が届いてからではなく、受給資格者証をもらったらすぐ窓口へが基本です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 南さつま市の減免制度|要申請
南さつま市の低所得軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割軽減は申請不要(所得の申告が前提)です。一方、産前産後の免除、非自発的失業者の軽減、旧被扶養者の減免、災害や失業による減免は届出・申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/所得申告が前提) | 軽減判定所得の合計が、7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下、5割=そこに31万円×被保険者数を加えた額以下、2割=57万円×被保険者数を加えた額以下 | 均等割と平等割を軽減。65歳以上の公的年金所得は15万円を差し引いて判定。土地・建物の譲渡所得は特別控除前の金額で判定。後期高齢者医療に移った方(特定同一世帯所属者)も人数と所得に含めて判定します |
| 未就学児の均等割5割軽減 (申請不要) | 6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者(令和4年度分から) | 均等割の2分の1を軽減。7割・5割・2割軽減の世帯は、軽減後の均等割のさらに2分の1を軽減。市は「この軽減について、申請は不要」と明記 |
| 子ども子育て支援金分 18歳未満の均等割 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども子育て分の均等割1,310円は一度賦課されるが全額減免。代わりに18歳以上の均等割が90円上乗せされます |
| 産前産後期間の免除 (要届出) | 妊娠85日(4か月)以降に出産した被保険者(死産・流産・人工妊娠中絶・早産も対象)。令和5年11月1日以降の出産予定・出産から | 単胎は出産予定日または出産日の属する月の前月から4か月間、多胎は3か月前から6か月間の所得割額と均等割額を免除。届出は出産予定日の6か月前から、郵送も可 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者(理由コード11・12・21・22・23・31・32・33・34) | 前年の給与所得を100分の30として計算。雇用保険受給資格者証または受給資格通知が必要。ハローワークから書類が発行されない場合は申請できません |
| 旧被扶養者の減免 (市の制度) | 市の「旧被扶養者減免制度」の対象となる方(国保加入時の被扶養者の要件は市の窓口で確認。7割・5割軽減を受けている場合は均等割・平等割の減免は対象外) | 所得割は全額減免(当分の間)、均等割は5割減免(資格取得日から2年間)、平等割も5割減免(資格取得日から2年間)。世帯内に旧被扶養者以外の国保加入者がいると平等割の減免は対象外 |
| 災害・失業等による減免 (個別相談) | 災害等で損害を受けた場合、疾病・負傷・障害等により失業し就業の見込みがなく所得が激減した場合など、納付が困難と認められる場合 | 所得状況に応じて全部または一部を減免。分割での納付も可能。市は「特別な事情で国保税の納付が困難なときは、お早めに税務課の担当窓口へ」と案内 |
| 特別徴収の平準化 (年金天引きの方) | 年金天引きで国保税を納めている65〜74歳の世帯主 | 仮徴収(4・6・8月)と本徴収(10・12・2月)の額の偏りをならす仕組み。市の例では年税額150,000円で、平準化前は仮徴収9,000円×3回・本徴収41,000円×3回が、平準化後は9,000円・33,000円・33,000円・25,000円×3回になります |
早見表で軽減ラインを確認しておくと、自分の世帯がどこに当たるかすぐ分かります。給与所得者等の数が1人の世帯の場合の令和8年度の基準は次のとおりです(市の算式にあてはめた本記事の計算です)。
| 被保険者数 | 7割軽減 | 5割軽減 | 2割軽減 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 43万円以下 | 74万円以下 | 100万円以下 |
| 2人 | 43万円以下 | 105万円以下 | 157万円以下 |
| 3人 | 43万円以下 | 136万円以下 | 214万円以下 |
| 4人 | 43万円以下 | 167万円以下 | 271万円以下 |
旧被扶養者の減免は、7割・5割の軽減を受けている場合は均等割・平等割の対象外というのが市の取扱いです。軽減の対象になる世帯は軽減が優先され、2割軽減や軽減なしの世帯で旧被扶養者の減免が効いてくると整理できます。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書(普通徴収:令和8年度は8回。金融機関、コンビニ、スマートフォンアプリ等で納付)
- 口座振替(各納期限日に指定口座から自動引き落とし。年間の保険税を一括で引き落とすことはできません)
- 年金からの納付(特別徴収)(65〜74歳の世帯主で一定の要件を満たす場合。年6回・偶数月)
- 納税相談(納期内の納付が困難な場合は、分割納付などを税務課へ。滞納する前に)
令和8年度の普通徴収は7月〜翌年2月の8期で、4月〜6月は納期がありません。納付書は7月中旬ごろに保険税通知と一緒にまとめて送付されます。年間税額を8で割るので、年額296,000円なら1期あたり約37,000円といった具合に毎回ほぼ同額です(本記事の目安)。
口座振替は、金融機関で手続きしてから開始まで約1〜2か月かかります。口座振替依頼書は各金融機関の窓口にあり、通帳と金融機関届出印が必要です。
年金天引き(特別徴収)の対象は、次の3つをすべて満たす世帯主です。①世帯内で国保に加入している方全員が65歳〜74歳、②世帯主の年金額が年額18万円以上、③世帯主の介護保険料と国保税の合計が年金額の2分の1以下。手続きで口座振替に変えることもできます。年金から天引きされた国保税も、納めた人の確定申告や年末調整で申告すれば社会保険税控除の対象になります。
納期限を過ぎると、納期限後20日以内に督促状が出され、延滞金がかかる場合があります。災害などの特別な事情がないのに滞納を続け、納税相談や催告でも解消されない場合は、資格確認書の返還を求めたうえで特別療養費の対象者向けの資格確認書を交付することがあり、納期限から1年6か月を過ぎると保険給付の差し止めにもなります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 南さつま市の国保窓口一覧
南さつま市の国保は用件によって担当が分かれています。市の各ページの問い合わせ先をもとに整理しました。加入・脱退・給付・高額療養費は保健課 国保年金係、税額の算定・減免は税務課 市民税係、納付・滞納の相談は税務課 管理収納係です。本庁は加世田にあり、平日午前8時30分から午後5時15分まで開庁しています。
| 窓口・用件 | 連絡先・場所 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 保健課 国保年金係 (本庁) 〒897-8501 南さつま市加世田川畑2648番地 | 0993-76-1523 | 国保の加入・脱退、資格確認書、高額療養費・出産育児一時金・葬祭費、住所地特例、学生の届出、オンライン喪失手続きの案内 |
| 税務課 市民税係 (本庁) | 0993-76-1517 | 国保税の賦課(税率・軽減・減免・産前産後免除の届出) |
| 税務課 管理収納係 (本庁) | 0993-76-1516 | 国保税の納付・納期・滞納の相談 |
| 市役所 代表(本庁) | 0993-53-2111 FAX 0993-52-0113 | 案内・取次ぎ |
| 金峰支所 〒899-3492 金峰町尾下1679番地 | 0993-77-1111 | 国民健康保険限度額適用・標準負担額減額認定証の交付申請などの窓口(市の給付ページ「市役所・各支所窓口」) |
| 坊津支所 〒898-0101 坊津町坊9422番地2 | 0993-67-1441 | 同上 |
| 笠沙支所 〒897-1301 笠沙町片浦808番地 | 0993-63-1111 | 同上 |
| 大浦支所 〒897-1201 大浦町2071番地 | 0993-62-2111 | 同上 |
| 野間池出張所(笠沙町片浦14895番地)/久志出張所(坊津町久志4358番地) | 野間池 0993-64-2009/久志 0993-68-0111 | 出張所。国保の取扱い範囲は事前に電話で確認を |
「保健課」と「税務課」は担当が別です。加入・脱退・給付は保健課 国保年金係(0993-76-1523)、税額・減免は税務課 市民税係(0993-76-1517)、納付・滞納は税務課 管理収納係(0993-76-1516)。退職して国保に入るときは、まず保健課で加入し、税額の見込みは市民税係に聞く、という流れになります。
手続きに必要なものは、すべての手続きで官公署発行の顔写真付き身分証明書(マイナンバーカード・運転免許証等)と、手続きされる方全員分のマイナンバーがわかるものです。別世帯の方が代理で来庁する場合は委任状(または本人の代理であることを証明するもの)が要ります。
加入の必要書類は、転入なら転出証明書、職場の健康保険をやめたときはその資格喪失証明書、扶養から外れたときも同様、任意継続が終了したときはその証明書、出生なら印鑑、生活保護をやめたときは保護廃止決定通知書です。外国人が加入するときの書類として、市のページには「外国人登録証明書」と書かれています(現在の制度では在留カード等が該当するため、持参する書類は窓口で確認してください)。
職場の健康保険に加入して国保を抜けるとき(喪失手続き)は、オンライン(電子申請)または郵送でもできます。オンラインの場合は顔写真付き身分証明書と勤務先の新しい社会保険証等(国保を喪失される対象者全員分)を手元に用意します。世帯主か、喪失するご本人しか申請できません。郵送を希望するときは、世帯によって必要書類が違うので国保年金係に先に問い合わせてください。
学生は「学生被保険者」の手続きが必要です。国保に加入したまま学校のために親元を離れて市外(国内)に住所を移す人は、国民健康保険被保険者資格確認書等・在学証明書などの入学や在学を証明するもの・該当の申請書で手続きします。卒業・就職したときは喪失の手続き(卒業証明書や新しい健康保険の資格確認書等)が必要です。電子申請もできます。
令和6年12月2日以降、紙の保険証は新規発行・再発行ができません。マイナ保険証の利用登録をしていない方などには資格確認書が交付されます。
8. よくある質問(南さつま市の国保)
Q1. 令和8年度の国保税の料率は?
A. 所得割は医療6.77%・後期高齢者支援金2.73%・介護2.42%・子ども子育て支援金0.27%、合計12.19%(40〜64歳)です。均等割は医療26,900円・支援金11,600円・介護12,100円・子ども子育て1,310円(18歳以上は1,400円)、平等割は医療20,000円・支援金7,600円・介護6,100円・子ども子育て800円です。賦課限度額は113万円。市の「税率」ページと「計算方法」ページで、数字が一致することを確認しました。
Q2. 4月・5月・6月は払わなくていいのですか?
A. 令和8年度から、普通徴収(納付書・口座振替)の4月〜6月は納期がありません。市は暫定賦課を廃止し、7月に年間の税額を決めて、7月〜翌年2月の8回で納める方法に変えました。ただし年金天引き(特別徴収)の方は従来どおり年6回(偶数月)で、4月から天引きが始まります。納付書は7月中旬ごろに保険税通知と一緒に届きます。
Q3. 納付回数が増えると、1年に払う金額も増えますか?
A. 増えません。市は「年間の保険税額は変わりません」と明記しています。以前は暫定賦課(4月〜6月分の仮払い)を差し引いた残りを4回に分けていたので、回ごとの金額に差がありました。令和8年度からは年間税額÷8回になり、毎回ほぼ同額です。1回あたりの金額が前年と比べて増える人も減る人もいますが、年間の合計は同じ所得・同じ世帯なら変わりません。
Q4. 旧被扶養者の減免とは、どんな制度ですか?
A. 市が「旧被扶養者減免制度」として設けている、所得割・均等割・平等割の減免です(対象となる方の細かい要件は市のページに書かれていないため、窓口で確認してください)。所得割は全額減免(当分の間)、均等割と平等割は5割減免(資格取得日から2年間)。ただし7割・5割の軽減を受けている世帯は均等割・平等割の減免の対象外で、平等割は世帯内に旧被扶養者以外の国保加入者がいると対象外です。対象になりそうなときは、加入手続きの際に国保年金係か税務課に必ず確認してください。
Q5. 子どもの国保税はいくらですか?
A. 18歳未満の均等割は、医療26,900円+後期高齢者支援金11,600円=38,500円です(子ども子育て支援金分の1,310円は全額減免)。未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日以前)は、さらに均等割の2分の1が軽減されます。低所得軽減(7割・5割・2割)を受けている世帯は、軽減後の額のさらに2分の1です。申請は不要です。
代わりに18歳以上の被保険者の均等割に90円が上乗せされています。
Q6. 出産・葬儀のときに国保からお金は出ますか?
A. 出産育児一時金は48万8千円(産科医療補償制度に加入している医療機関での出産は50万円)が世帯主に支給されます。国保から医療機関に直接支払う「直接支払制度」も使えます。葬祭費は2万円が葬儀執行者(喪主)に支給されます(市の給付ページ)。
また、産前産後期間の国保税免除(単胎4か月・多胎6か月分の所得割額と均等割額)の届出も別にあります。
Q7. 医療費が高額になったときは?
A. 高額療養費制度で月の自己負担に上限があります。70歳未満の区分(ウ)旧ただし書所得210万円超600万円以下は月85,800円(総医療費が286,000円を超えた分は1%加算)、区分(エ)210万円以下は61,500円、区分(オ)住民税非課税は36,900円。4回目以降は区分(ウ)で44,400円です。南さつま市には「高額療養費資金貸付制度」があり、支払いが限度額を1万円以上上回る場合に限度額を超えた金額の貸付を受けられます(高額療養費から償還)。
Q8. 他の市町村の施設に入所しても、南さつま市の国保のままですか?
A. 病院・児童福祉施設・障害者支援施設・養護老人ホーム・特別養護老人ホーム・有料老人ホームなどの「特定の施設」に入所して住所を移した場合は、住所地特例の対象で、移る前の市町村(南さつま市)の国保に引き続き加入します。市民課で転出手続きをした際に国保も案内され、保健課 国保年金係に「施設への入所」と相談します。届出には被保険者証・施設の入所証明書・申請書・顔写真付き身分証明書が必要で、電子申請も可能です。
Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/所得申告が前提)・未就学児の均等割5割軽減
(申請不要)・子ども子育て支援金分 18歳未満の均等割
(申請不要)・産前産後期間の免除
(要届出)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・旧被扶養者の減免
(市の制度)・災害・失業等による減免
(個別相談)・特別徴収の平準化
(年金天引きの方)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に南さつま市 保健課 国保年金係(0993-76-1523)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|南さつま市の国保で押さえるべきポイント
- 南さつま市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分6.77%・後期支援分2.73%・介護分2.42%・子ども分0.27%
- 均等割は医療給付費分26,900円・後期支援11,600円・介護12,100円・子ども1,400円、平等割は合計で年34,500円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度から納付回数が年6回→年8回。4月〜6月は納期なし、7月〜翌年2月の8回。年間税額は変わらない(市の明記)
- 所得割12.19%(40〜64歳)、均等割52,000円(18歳以上・40〜64歳)、平等割34,500円。賦課限度額113万円
- 子ども子育て支援金分は18歳未満の均等割1,310円が全額減免、18歳以上に90円を上乗せ
- 旧被扶養者の減免:所得割は全額免除(当分の間)、均等割・平等割は資格取得から2年間5割減免
- 窓口は用件別:加入・給付は保健課 国保年金係(0993-76-1523)、賦課は税務課 市民税係(0993-76-1517)、納付は管理収納係(0993-76-1516)
- 所得割は住民税の所得控除が使えない(扶養控除・配偶者控除は適用されない)。基礎控除43万円のみ
- 産前産後の免除は単胎4か月・多胎6か月。届出は出産予定日の6か月前から
- 出産育児一時金48.8万円(産科医療補償制度加入の医療機関は50万円)、葬祭費2万円。高額療養費資金貸付制度あり
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は南さつま市 保健課 国保年金係(0993-76-1523)
出典・参考:
・南さつま市公式:国民健康保険税の税率(令和8年度)
・南さつま市公式:国民健康保険税の計算方法
・南さつま市公式:国民健康保険税の軽減
・南さつま市公式:旧被扶養者減免制度
・南さつま市公式:産前産後期間に係る国民健康保険税免除について
・南さつま市公式:令和8年度から国民健康保険税の納付回数が変更となります
・南さつま市公式:国民健康保険に加入・離脱する方
・南さつま市公式:国民健康保険の給付
・南さつま市公式:支所のご案内
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は南さつま市公式サイトでご確認ください。