久慈市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
久慈市は岩手県の北東端、太平洋に面した北三陸の市です。2006年に旧山形村と合併し、市役所は川崎町の本庁舎、山形町には山形総合支所があります。琥珀の産地、小袖海岸(朝ドラ『あまちゃん』の舞台)、海女漁で知られる港町です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく久慈市の国保税の計算方法、軽減・減免、解雇・雇止めで離職した方の軽減、納期や窓口までまとめました。
久慈市の令和8年度の税率は、所得割が医療分5.9%・後期高齢者支援金分2.6%・介護分2.1%・子ども・子育て支援納付金分0.3%。合計は40〜64歳で10.9%、40歳未満・65歳以上は8.8%です。市の公式ページ(令和8年7月16日更新)に税率表が公表されています。
特徴は3つ。ひとつは、今も「資産割」が残る4方式であること(固定資産税額×22.1%、40〜64歳は6.6%がさらに加算)。同じ三陸沿岸の宮古市は令和8年度から資産割を廃止し、大船渡市も課税区分にありませんが、久慈市は残しています。ふたつめは、令和6年度から令和8年度まで、所得割・資産割・均等割・平等割の税率が3年連続で同じで、令和8年度は子ども・子育て支援納付金分が上乗せされただけだということ。みっつめは、賦課限度額が3年で106万円→109万円→113万円と上がっていることです。
1. 久慈市の国民健康保険の概要
久慈市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
久慈市の保険税は4方式(所得割+資産割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
久慈市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、4方式(所得割+資産割+均等割+平等割)です。市の説明では、所得割は「加入者の所得に応じて決まる額」、資産割は「加入者ごとの、償却資産分を除いた固定資産税額に応じて決まる額」、均等割は「被保険者1人あたりに課税される額」、平等割は「1世帯あたりに課税される額」です。令和8年度からは、医療分・後期高齢者支援金分・介護分に、子ども・子育て支援納付金分が4つめの区分として加わりました。
納税義務者は世帯主です。市民課のページには、世帯主が職場の健康保険に入っていても同じ世帯に国保加入者がいれば世帯主が納税義務者になること、ただしこの場合は世帯主は国保で診療を受けられず、国保税の計算対象からも除外されることが書かれています。
課税限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で合計113万円です。令和7年度は医療分66万円・支援金分26万円・介護分17万円の合計109万円、令和6年度は医療分65万円・支援金分24万円・介護分17万円の合計106万円でした。
年度の途中で資格を取得・喪失した場合は月単位で税額が変わります。加入・脱退の届出は14日以内で、遅れると前の健康保険をやめた日までさかのぼって保険税を負担することになります。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 5.90% | 19,500円 | 20,600円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.60% | 7,500円 | 7,400円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.10% | 7,400円 | 7,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,200円 (子ども・子育て支援納付金分の均等割は1,100円+18歳以上均等割100円で、18歳以上は合計1,200円。18歳未満は全額軽減され、本人分の負担はありません) | 700円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援納付金分の均等割は1,100円+18歳以上均等割100円で、18歳以上は合計1,200円。18歳未満は全額軽減され、本人分の負担はありません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は10.9%(医療分5.9%+後期高齢者支援金分2.6%+介護分2.1%+子ども・子育て支援納付金分0.3%/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上の方は8.8%です。市の説明では、世帯内の被保険者ごとに「総所得金額-基礎控除額(43万円)」を出して全員分を合算し、税率を掛けます。所得が43万円未満の方の課税対象額は0円です。
均等割の合計は1人あたり35,600円(医療19,500+支援金7,500+介護7,400+子ども1,200/40〜64歳の18歳以上)。介護分のかからない18歳以上の大人は28,200円です。市は「18歳未満の被保険者は子ども分の均等割額が全額軽減される」と案内しており、18歳未満の子どもには、医療分と支援金分の均等割27,000円だけがかかります。
平等割は1世帯あたり年35,700円(医療20,600+支援金7,400+介護7,000+子ども700)。介護分は世帯内に40〜64歳の方がいる場合にかかるので、介護分を除くと28,700円です。
医療分の均等割19,500円・平等割20,600円は、令和6年度・令和7年度と同じ金額です。このページの計算例2・3は、固定資産税の課税がない世帯(資産割0円)で計算しています。固定資産税がある世帯は、後ろの資産割の表で上乗せ分を確認してください。
資産割|固定資産税額に掛けて加算される部分
久慈市の資産割は、固定資産税額(償却資産分を除く)×22.1%(医療分16.1%+後期高齢者支援金分6.0%)です。40〜64歳の方はさらに介護分6.6%が加わり、合計28.7%になります。子ども・子育て支援納付金分には資産割がありません。市は資産割を「加入者ごとの固定資産税額に応じて決まる額」と説明しています。
| 固定資産税額(年) | 40歳未満・65〜74歳 (医療+支援金=22.1%) | 40〜64歳 (さらに介護6.6%=28.7%) |
|---|---|---|
| 3万円 | 6,630円 | 8,610円 |
| 5万円 | 11,050円 | 14,350円 |
| 10万円 | 22,100円 | 28,700円 |
| 20万円 | 44,200円 | 57,400円 |
資産割は、市のページが「平等割・均等割がそれぞれ軽減される」と書いているとおり、7割・5割・2割の軽減の対象ではありません。所得がほとんどなくても、親から相続した家や土地の固定資産税がある方は、その分が国保税に上乗せされます。3万円の固定資産税でも、40〜64歳なら年に8,610円です。持ち家・土地の名義が被保険者本人かどうかは納税通知書の「資産割」の欄で確認できます。
令和6年度から令和8年度の税率の推移
| 項目 | 令和6年度 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|---|
| 所得割(医療/支援金/介護) | 5.9%/2.6%/2.1% | 5.9%/2.6%/2.1% | 5.9%/2.6%/2.1% |
| 所得割(子ども分) | ― | ― | 0.3%(新設) |
| 資産割(医療/支援金/介護) | 16.1%/6.0%/6.6% | 16.1%/6.0%/6.6% | 16.1%/6.0%/6.6% |
| 均等割(医療/支援金/介護) | 19,500円/7,500円/7,400円 | 19,500円/7,500円/7,400円 | 19,500円/7,500円/7,400円 |
| 均等割(子ども分) | ― | ― | 1,100円+18歳以上100円 |
| 平等割(医療/支援金/介護) | 20,600円/7,400円/7,000円 | 20,600円/7,400円/7,000円 | 20,600円/7,400円/7,000円 |
| 平等割(子ども分) | ― | ― | 700円(新設) |
| 賦課限度額(医療/支援金/介護/子ども) | 65万/24万/17万/― | 66万/26万/17万/― | 67万/26万/17万/3万 |
| 限度額の合計 | 106万円 | 109万円 | 113万円 |
| 5割軽減の加算額(被保険者1人あたり) | 29万5千円 | 30万5千円 | 31万円 |
| 2割軽減の加算額(被保険者1人あたり) | 54万5千円 | 56万円 | 57万円 |
表のとおり、久慈市は3年間、医療分・支援金分・介護分の税率を一切動かしていません。令和8年度の増加分は、新設された子ども・子育て支援納付金分(所得割0.3%・均等割1,200円・平等割700円)と、限度額の引き上げだけです。大船渡市のように医療分を下げて新しい区分を相殺する調整はしていないため、全員がそのぶん上乗せになります。たとえば40〜64歳の単身で所得ゼロなら、令和7年度と比べて年1,900円(均等割1,200円+平等割700円)、基準総所得金額が159万円なら年6,670円(所得割の上乗せ4,770円+定額1,900円)の増加です。なお軽減判定の加算額(5割・2割)は、国の基準の引き上げに合わせて毎年上がっており、軽減を受けられる世帯の幅は少しずつ広がっています。
所得に関係なくかかる「定額部分」(法定軽減の前・資産割を除く)
| 世帯のかたち | 計算 | 年額 |
|---|---|---|
| 40歳未満の単身 | 均等割(19,500+7,500+1,200)+平等割(20,600+7,400+700)=28,200+28,700 | 56,900円 |
| 40〜64歳の単身 | 均等割35,600+平等割35,700 | 71,300円 |
| 40〜64歳の夫婦 | 均等割35,600×2+平等割35,700 | 106,900円 |
| 40〜64歳の夫婦+18歳未満の子1人 | 夫婦106,900+子の医療分・支援金分の均等割(19,500+7,500) | 133,900円 |
この定額部分が、7割・5割・2割の法定軽減で減らせる部分です。久慈市は医療分の均等割(19,500円)より平等割(20,600円)のほうが高いので、単身や夫婦のみの小さな世帯でも定額部分が大きく、世帯人数が増えても1人あたりの負担は薄まっていく設計です。最後の行のとおり、子どもが1人増えると医療分・支援金分の均等割27,000円が上乗せされます。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円。固定資産税の課税はないものとします(資産割0円)。未就学児は医療分・支援金分の均等割が半額、子ども分の均等割は18歳以上の大人2人分だけです。
- 医療分: 所得割 151,630円 + 均等割 68,250円(4人分78,000円-未就学児の半額9,750円) + 平等割 20,600円 ⇒ 240,480円
- 後期支援分: 所得割 66,820円 + 均等割 26,250円(4人分30,000円-未就学児の半額3,750円) + 平等割 7,400円 ⇒ 100,470円
- 介護分(夫婦2人): 所得割 53,970円 + 均等割 14,800円 + 平等割 7,000円 ⇒ 75,770円
- 子ども分(18歳以上2人): 所得割 7,710円 + 均等割 2,400円(大人2人×1,200円) + 平等割 700円 ⇒ 10,810円
合計: 年間 約427,530円(月あたり約35,600円)。
この世帯に固定資産税が8万円かかっていたら、資産割が加わります。医療分 12,880円(8万円×16.1%)+ 支援金分 4,800円(×6.0%)+ 介護分 5,280円(夫が40〜64歳なので×6.6%)= 22,960円。合計は年間 約450,490円です。資産割には軽減もなく、所得が同じでも持ち家のある世帯のほうが年2万円ほど高くなります。
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 93,810円 + 均等割 19,500円 + 平等割 20,600円 ⇒ 133,910円
- 後期支援分: 所得割 41,340円 + 均等割 7,500円 + 平等割 7,400円 ⇒ 56,240円
- 介護分: 所得割 33,390円 + 均等割 7,400円 + 平等割 7,000円 ⇒ 47,790円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,200円 + 平等割 700円 ⇒ 6,670円
合計: 年間 約244,610円(月あたり約20,400円)
単身世帯でも平等割が合計で年35,700円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 177,570円 / 後期支援分 75,480円 / 介護分 63,330円 / 子ども分 8,890円 ⇒ 合計 約325,270円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 55,562円 / 後期支援分 22,268円 / 介護分 19,878円 / 子ども分 2,714円 ⇒ 合計 約100,422円
差額は年間およそ22万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。久慈市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は久慈市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 久慈市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金分の均等割は1,100円+18歳以上均等割100円で、18歳以上は合計1,200円。18歳未満は全額軽減され、本人分の負担はありません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 久慈市役所 税務課 市民税係(本庁舎1階/0194-52-2114)。加入・脱退などの資格の手続きは市民課 国保年金係(0194-52-2118)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
久慈市の場合、対象は平成21年3月31日以降に離職した方で、離職時点で65歳未満、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかの方です。特例受給資格者証(季節的・短期の雇用に就くことが常態の短期雇用特例被保険者)と、高年齢受給資格者証(65歳到達日以降の離職)をお持ちの方は対象外と、市が注意書きで案内しています。
軽減の内容は前年の給与所得を30/100とみなして保険税を算出するものです。軽減期間は離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末までで、雇用保険の給付を受ける期間とは別です。国保に加入中に就職しても引き続き対象ですが、社会保険に入って国保を脱退すると終了します。社会保険に入った方が当初の軽減期間内に国保へ再加入した場合は、残りの期間が対象になります。申請が遅れても、失業時までさかのぼって軽減される場合があるとされています。
申告に必要なものは、雇用保険受給資格者証(紛失時はハローワークで再発行)、世帯主の印鑑、国民健康保険の保険証(または資格確認書)です。申告書(国民健康保険特例対象被保険者に係る申告書)は市のページからダウンロードできます。なお、この軽減は給与所得を3割とみなす仕組みなので、固定資産税から計算する資産割は軽減の対象外と読めます。持ち家がある方は、軽減後もその分は残ることを見込んでおいてください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 久慈市の減免制度|要申請
久慈市の軽減・減免のうち、市のページで確認できるのは、法定軽減(7割・5割・2割)、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減の3つです。7割・5割・2割は所得申告があれば自動で判定され、非自発的失業と産前産後は届出・申告が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の法定軽減 (自動/要・所得申告) | 世帯主と世帯の国保加入者の総所得金額等の合計(軽減判定所得)が基準以下。7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)、5割=同+31万円×被保険者数、2割=同+57万円×被保険者数。給与所得者等とは、一定の給与所得者と公的年金等の支給を受ける者 | 平等割・均等割(子ども分の18歳以上被保険者均等割100円を含む)を7割・5割・2割軽減。資産割と所得割は対象外。世帯主が国保に入っていなくても、世帯主の所得を含めて判定される点に注意(市のページは「世帯主及び世帯の国民健康保険加入者の総所得金額等」と記載) |
| 18歳未満の子ども分の均等割軽減 (自動) | 18歳未満の国保被保険者(令和8年度新設の子ども・子育て支援納付金分) | 子ども分の均等割は全額軽減。ただし医療分・支援金分の均等割(子1人あたり27,000円)は別にかかります |
| 非自発的失業者の軽減 (要申告) | 離職時点で65歳未満、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34 | 前年の給与所得を30/100とみなして算出。離職日の翌日の属する月から翌年度末まで。申請が遅れてもさかのぼれる場合あり。税務課 市民税係へ |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 久慈市国保の加入者で、出産予定または出産した方。妊娠85日以上の分娩(早産・流産・死産・人工妊娠中絶を含む)。令和5年11月1日以降の出産が対象 | 所得割額と均等割額(令和8年度以降の期間は18歳以上均等割額を含む)を軽減。出産予定日(出産日)が属する月の前月から翌々月までの4か月間(多胎は3か月前から6か月間)。届出は出産予定日の6か月前から可能 |
久慈市の市ページには、市独自の子どもの均等割減免(宮古市の全額減免のような制度)や、災害・生活困窮による税の減免の詳細は掲載されていません。市の国保税のページに載っているのは、上の法定軽減・非自発的失業・産前産後の3つです。災害にあったときや収入が急に減ったときは、税務課 市民税係(0194-52-2114)へ早めに問い合わせるのが確実です。
窓口負担が重いときは高額療養費があります。市の案内では、マイナ保険証を使えば事前の手続きなく、窓口の支払いが限度額までになります(限度額適用認定証の事前申請は不要)。令和8年8月から限度額が引き上げられ、70歳未満の区分ウ(総所得210万円超600万円以下)は85,800円+(医療費-286,000円)×1%、区分エ(210万円以下)は61,500円、住民税非課税のオは36,900円です。12か月以内に4回以上支給を受けると4回目以降は限度額が下がります(区分ウ・エは44,400円、オは24,600円)。70歳以上の一般の方は外来(個人単位)22,000円、外来+入院(世帯単位)61,500円です。血友病や人工透析が必要な慢性腎不全などの特定疾病は自己負担限度額が月10,000円(上位所得者は20,000円)で、医師の意見書をもって申請し医療証の交付を受けます。申請窓口は市民課 国保年金係の4番窓口です。
なお、市の「傷病手当金」のページは新型コロナウイルス感染症に限った制度で、支給対象日の初日が令和5年5月7日までのものと書かれており、現在は終了しています。国保には一般の病気やけがで仕事を休んだときの傷病手当金はありません。
窓口負担割合は、小学校入学前(6歳の誕生日の前日以後の3月31日まで)が2割、小学校入学から69歳が3割、70歳以上75歳未満が2割(住民税課税所得145万円以上の人がいて、年収の合計が1人なら383万円以上・複数人なら520万円以上の場合は3割)です。資格確認書を持たずに受診したときや、コルセットなどの装身具を購入したとき、はり・灸・マッサージの施術を受けたときは、いったん全額を自己負担し、申請して払い戻しを受けます(療養費)。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書での納付(コンビニ・岩手銀行・ゆうちょ銀行など。納付書は納期限の10日前までに届きます)
- 口座振替(市内にある金融機関の口座が対象。ネットバンキングの口座は指定できません)
- 地方税統一QRコード(eL-QR)が印字された納付書は、スマートフォン決済アプリ・クレジットカード・インターネットバンキングでも納付可能
- 年金からの天引き(特別徴収):一定の条件を満たす世帯
普通徴収は7月から翌年3月までの年8回で、市の納付期限のページによると納期限は各月の末日(12月は25日)、月末日が休日の場合は翌営業日です。税額の変更があると納期限が変わることがあります。
納付場所は、コンビニ(全国)、岩手銀行(全国)、ゆうちょ銀行・郵便局(東北まで。全国の窓口は払込用紙で納められるので収納課に連絡)、青森みちのく銀行・東北銀行・北日本銀行・盛岡信用金庫・東北労働金庫・新岩手農協・東日本信漁連(市内)、市役所・山形総合支所です。市役所の会計窓口は週初めの平日に18時30分まで時間延長しています。
年金天引きの対象は、①世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満、②世帯主の年金受給額が年額18万円以上、③介護保険料と国保税の合計が年金受給額の2分の1以内、のすべてに当てはまる世帯です。今年度中に世帯主が75歳に到達する世帯は、普通徴収に変わります。年金の支給月(年6回)に合わせ、4・6・8月は前年の税額をもとにした仮徴収、10・12・2月は確定額との差を調整する本徴収になります。
口座振替は市内に店舗がある金融機関なら市外の支店の口座も指定可能です。納期限の日に引き落とせなかった場合、翌月の再振替はありません(不能通知書が届きます)。申し込みから振替開始まで10日〜1か月かかる金融機関もあるので、早めに。令和6年度の口座振替分から、口座振替納付済通知書の送付は廃止されました。確定申告・年末調整で支払額が必要なときは、通帳で確認するか、市が発行する国保・後期の納付額証明書を使います。
納期限を過ぎると、納期限から30日以内に督促状が届きます。延滞金は、納期限の翌日から1か月までは「延滞金特例基準割合+1%」、1か月を超えると「同+7.3%」です。市は令和8年(1月〜12月)の特例基準割合を年1.8%と公表しているので、計算上は最初の1か月が年2.8%、それ以降は年9.1%になります。延滞金は、基礎となる金額が2,000円未満、または計算結果が1,000円未満なら加算されません。督促状の発送から10日を過ぎても完納されないと、給与・預貯金・生命保険・自動車・不動産などの差押えを行わなければならないと法律で定められていると市が明記しています。差押えの前に事前の知らせはないとも書かれており、催告書は年に3〜4回送られます。
納められないときは、毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)に午後6時30分まで納付相談の受付を延長しています(収納係)。ケガ・病気、大幅な収入減、災害など、やむを得ない事情があれば、納税の猶予や分割納付の相談ができます。ただし「収支の負担を軽減するため」という理由は原則として認められません。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 久慈市の国保窓口一覧
加入・脱退などの資格の手続きと給付の申請は市民課 国保年金係、税額の計算・軽減の申告は税務課 市民税係、納付・納付相談は税務課 収納係という分担です。いずれも川崎町の本庁舎1階です。
| 窓口 | 所在地・連絡先 | 取扱い |
|---|---|---|
| 生活福祉部 市民課 国保年金係 【本庁舎1階・4番窓口】 | 〒028-8030 久慈市川崎町1番1号 電話 0194-52-2118 | 国保の加入・脱退の届出、資格確認書の再交付、高額療養費・療養費の申請、限度額適用認定証、特定疾病の医療証、窓口負担割合の相談 |
| 総務部 税務課 市民税係 【本庁舎1階】 | 同上 電話 0194-52-2114 | 国保税の計算方法、軽減・減免の相談、非自発的失業者の軽減申告、産前産後期間の軽減届出 |
| 総務部 税務課 収納係 【本庁舎1階】 | 同上 電話 0194-52-2368 | 納付方法・納付相談(毎週月曜は18時30分まで)、口座振替、納税証明書、国保・後期の納付額証明書 |
| 山形総合支所/侍浜・宇部・山根支所 | 問い合わせは市役所の各担当(上記)へ | 市税の納付(山形総合支所は納付書での取り扱いあり)、納税証明書の発行。納税証明書は郵便請求もできます |
市役所・総合支所の取扱時間は平日の8時30分〜17時15分です。市役所の会計窓口は週初めの平日に18時30分まで、収納係の納付相談は毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)に18時30分まで延長しています。仕事帰りに手続きするなら、月曜日が使いやすい曜日です。
国保の加入・脱退は事由が発生してから14日以内に届け出ます。職場の健康保険に入ったときは、国保の保険証または資格確認書と、新しい保険証・資格確認書(または資格取得証明書)、届出人・世帯主・対象者のマイナンバーが必要です。届出を忘れると国保税の請求が止まらないので注意してください。
就学のため市外へ転出する学生が国保に引き続き加入するとき(学生証または在学証明書)と、学生でなくなったとき(在学の終了が証明できるもの)の届出も、市民課で受け付けています。
加入者が亡くなったときの届出には、保険証または資格確認書が必要です。保険証または資格確認書を破損・紛失したときの再交付は、身分証明書とマイナンバー(届出人・世帯主・対象者)を持参します。盗難による不正使用のおそれがあるときは、停止の申し出もできます。
8. よくある質問(久慈市の国保)
Q1. 令和8年度の税率はいくらですか?
A. 所得割は医療分5.9%・支援金分2.6%・介護分2.1%・子ども・子育て支援納付金分0.3%、資産割は固定資産税額の医療分16.1%・支援金分6.0%・介護分6.6%です。均等割は19,500円・7,500円・7,400円・1,100円(子ども分は18歳以上に100円加算)、平等割は20,600円・7,400円・7,000円・700円。
限度額は医療分67万円、支援金分26万円、介護分17万円、子ども分3万円で、合計113万円です。
Q2. 久慈市の国保税は令和8年度に上がったのですか?
A. 税率そのものは令和6年度から変わっておらず、令和8年度は子ども・子育て支援納付金分が新設されて上乗せされました。40〜64歳の単身で所得ゼロなら年1,900円、基準総所得金額159万円なら年6,670円の増加です(資産割を除く)。ほかの区分の税率を下げて相殺する調整は、市の税率表からは確認できません。
Q3. 資産割はなくなったのですか?
A. 久慈市には残っています。令和8年度の市の税率表にも、資産割率が医療分16.1%・支援分6.0%・介護分6.6%と載っています(子ども分にはありません)。宮古市が令和8年度に廃止し、大船渡市が課税区分に持たないのとは対照的です。持ち家や土地がある方は、納税通知書の資産割の欄を確認してください。
Q4. 固定資産税があると、軽減は受けられないのですか?
A. 7割・5割・2割の軽減が減らすのは均等割と平等割だけです。資産割は軽減されません。固定資産税の課税があっても軽減判定は所得の合計で行うので、軽減の対象になる世帯はありますが、軽減後も資産割は全額かかります。
Q5. 解雇や雇止めで離職しました。軽減はありますか?
A. 離職時点で65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかなら、前年の給与所得を30/100とみなして算出する軽減があります。離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末までが対象です。税務課 市民税係に、雇用保険受給資格者証、世帯主の印鑑、保険証(または資格確認書)を持参して申告します。申請が遅れても、失業時までさかのぼって軽減される場合があります。
Q6. 子どもの均等割は軽減されますか?
A. 令和8年度に新設された子ども分の均等割は、18歳未満なら全額軽減されます。ただし医療分と支援金分の均等割(子1人あたり27,000円)は軽減されません。市独自の子どもの均等割減免は、市のページでは確認できません。
Q7. いつ納めるのですか?
A. 普通徴収は7月〜翌年3月の8期で、納期限は各月の末日(12月は25日)です。月末が休日の場合は翌営業日。納付書は納期限の10日前までに届きます。年金天引きの方は4・6・8月が仮徴収、10・12・2月が本徴収です。
Q8. 高額療養費の手続きは必要ですか?
A. マイナ保険証を使えば、事前の手続きなしで窓口の支払いが限度額までになります。マイナ保険証を使わなかったときや、同じ月に複数の医療機関にかかったときなどは、市民課 国保年金係の4番窓口で申請すると、限度額を超えた分が世帯主に払い戻されます(資格確認書または資格情報のお知らせ、領収書、世帯主名義の通帳、身分証明書、マイナンバーが必要)。
Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の法定軽減
(自動/要・所得申告)・18歳未満の子ども分の均等割軽減
(自動)・非自発的失業者の軽減
(要申告)・産前産後期間の軽減
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に久慈市 生活福祉部 市民課 国保年金係(0194-52-2118)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|久慈市の国保で押さえるべきポイント
- 久慈市は4方式(所得割+資産割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分5.90%・後期支援分2.60%・介護分2.10%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分19,500円・後期支援7,500円・介護7,400円・子ども1,200円、平等割は合計で年35,700円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割は医療5.9%・支援金2.6%・介護2.1%・子ども0.3%。40〜64歳で合計10.9%、40歳未満は8.8%。資産割は固定資産税額×22.1%(40〜64歳は28.7%)が今も残る4方式
- 令和6年度から3年連続で税率は同じ。令和8年度は子ども・子育て支援納付金分が上乗せされた分だけ増えた。賦課限度額は106万円→109万円→113万円
- 単身世帯の定額部分は40歳未満56,900円、40〜64歳71,300円。医療分の平等割(20,600円)が均等割(19,500円)より高い
- 7割・5割・2割の軽減は均等割と平等割だけ。資産割は軽減されないので、持ち家のある世帯は固定資産税の額を必ず確認
- 納期は7月〜翌3月の8期(月末、12月は25日)。納付相談は毎週月曜に18時30分まで。口座振替の再振替はなし
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年22万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は久慈市 生活福祉部 市民課 国保年金係(0194-52-2118)
出典・参考:
・久慈市公式:国民健康保険税の税率及び税額計算(令和8年度)
・久慈市公式:国民健康保険税(令和7年度)
・久慈市公式:国民健康保険税の税額計算(令和6年度)
・久慈市公式:非自発的失業者の国民健康保険税が軽減されます
・久慈市公式:産前産後期間の国民健康保険税が軽減されます
・久慈市公式:納付期限と納付場所
・久慈市公式:市税の延滞金について
・久慈市公式:よくあるご質問(市税の納付・口座振替)
・久慈市公式:国民健康保険とは
・久慈市公式:国保資格関係の届出について
・久慈市公式:高額療養費と限度額認定証について
・久慈市公式:療養給付について
・久慈市公式:子ども・子育て支援金制度について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は久慈市公式サイトでご確認ください。