埼玉県 飯能市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

飯能市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

飯能市は埼玉県の南西部、西武池袋線で池袋とつながる人口約8万人弱の市です。市域の大半を山林が占め、「西川材」で知られる林業の町として栄え、2005年に名栗村と合併しました。近年は宮沢湖畔のムーミンバレーパークや天覧山、名栗の渓谷など、自然を楽しむ人が訪れる市でもあります。
この記事でまず伝えたいのは、令和8年度の飯能市の国保税は、「法定外繰入に頼らない運営」へ切り替わる年の改正だったということです。市は令和7年度、一般会計から1億3,400万円を国保会計に繰り入れていました。ところが埼玉県は、県内全市町村で法定外繰入を令和8年度までに解消する方針を決めています。令和7年度予算と比べると約2億9,300万円の歳入が不足する見込みとなり、税率が大きく動きました。
令和8年度の税率は医療保険分7.68%・42,000円、後期高齢者支援金分2.56%・17,000円、介護納付金分2.30%・17,000円、そして新設の子ども・子育て支援金分0.24%・1,600円。40〜64歳の方なら所得割12.78%・均等割77,600円(18歳以上)、賦課限度額は112万円です。
飯能市の改正で面白いのは、市が「県が示す2つの標準税率のうち、負担の低い方」を選んだ理由を数字で公表していることです。県算定方式なら約3億9,251万円の増収(不足額より約1億円多い)、市町村算定方式なら約2億6,794万円の増収(約2,500万円不足)。市は市町村算定方式を基本に、均等割の端数を切り上げて約2億9,396万円の増収としました。
ただし、令和9年度からは県算定方式の税率で賦課すると市は明記しています。つまり今回の改正は、準統一(令和9年度)・完全統一(令和12年度)に向けた途中経過です。この記事では、令和8年度の税率と計算例、軽減・減免、納期、窓口、そして令和9年度以降の見通しを、市の公表資料をもとにまとめました。

1. 飯能市の国民健康保険の概要

飯能市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

飯能市の保険税は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。

飯能市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。平等割も資産割もありません。納税義務者は世帯主で、世帯主本人が社会保険に加入していても、世帯に国保加入者がいれば世帯主に課税されます(擬制世帯主)。税額が計算されるのは加入者の分だけですが、納税通知書は世帯主宛てに1通届きます。
令和8年度の合計は、所得割12.78%(40〜64歳)・均等割77,600円(40〜64歳の18歳以上)・賦課限度額112万円。40歳未満と65歳以上なら所得割10.48%・均等割60,600円です。
令和8年度の改正は、所得割・均等割ともほぼ全区分で上げた改正です。市の公表資料から並べると——
医療保険分:所得割6.8%→7.68%(+0.88pt)、均等割34,000円→42,000円(+8,000円)、限度額65万円→66万円。所得割の改正は平成28年度以来10年ぶりです。
後期高齢者支援金分:所得割2.4%→2.56%(+0.16pt)、均等割14,000円→17,000円(+3,000円)、限度額24万円→26万円。
介護納付金分:所得割2.0%→2.30%(+0.30pt)、均等割14,000円→17,000円(+3,000円)、限度額17万円のまま。後期分・介護分は令和4年度以来4年ぶりの改正です。
子ども・子育て支援金分:新設(所得割0.24%、均等割1,600円、限度額3万円)。
医療・後期・介護の3区分だけで見ると、所得割は11.2%→12.54%(+1.34pt)、均等割は62,000円→76,000円(+14,000円)(40〜64歳)。そこに子ども分が乗って、12.78%・77,600円になります。
市はこの背景を4つの事実で説明しています。①被保険者数は過去10年(平成27〜令和6年度)で約3割(6,759人)減、②被保険者の約6割が60歳以上、③医療費の総額は約1割減ったが、1人あたり医療費は約3割増の約36万円、④単年度収支は令和3年度から4年連続の赤字。しかも令和8年度に県へ支払う納付金は令和7年度より約6,600万円増えると説明しています。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 飯能市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)賦課限度額
医療保険分7.68%42,000円660,000円
後期高齢者支援金分2.56%17,000円260,000円
介護分(40〜64歳)2.30%17,000円170,000円
子ども・子育て支援金分0.24%1,600円
(市の説明では、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子ども(高校生年代まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割1,600円が全額免除されます。免除の費用は公費と18歳以上の被保険者で負担する仕組みで、飯能市は均等割1,600円のうち100円をその費用に充てています)
30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 市の説明では、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子ども(高校生年代まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割1,600円が全額免除されます。免除の費用は公費と18歳以上の被保険者で負担する仕組みで、飯能市は均等割1,600円のうち100円をその費用に充てています。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

賦課限度額は医療保険分66万円・後期分26万円・介護分17万円・子ども分3万円の合計112万円(令和7年度は106万円)。市は「税率引き上げだけで財源を確保すると、限度額に達している高所得層の負担は変わらず、中間所得層だけが重くなる。そこで国の基準に合わせて限度額も引き上げる」と説明しています。限度額に達していない世帯は、限度額改正の影響を受けません。

所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等-基礎控除43万円」。被保険者それぞれの所得から43万円を引いた額を合算し、各区分の所得割率をかけます。各区分の計算ごとに100円未満は切り捨てと市の計算例にあります。

所得割の合計(子ども分を含む)は、40〜64歳で12.78%、40歳未満・65〜74歳で10.48%。均等割は40〜64歳の18歳以上で77,600円、40歳未満・65〜74歳の18歳以上で60,600円。18歳未満は子ども分の均等割が免除されるため、40歳未満の子どもは59,000円(医療42,000円+支援17,000円)の計算です。

県内の比較:埼玉県の調査(市が引用)では、令和8年度に税率を改正した市町村は63市町村中59市町村。県内の平均は所得割13.00%・均等割74,208円で、飯能市(12.78%・77,600円)は所得割が平均より0.22pt低く、均等割は3,392円高い水準です。税率の高い順では所得割39位・均等割24位、近隣の西部11市(川越・所沢・飯能・東松山・狭山・入間・富士見・ふじみ野・坂戸・鶴ヶ島・日高)の中では所得割10位・均等割6位と、市は公表しています。

国保税は、飯能市のページに掲載の試算表(Excel)で世帯ごとに試算できます。本記事の計算例は、市の公表している税率で計算したものです。

飯能市の税率の改正前後(令和7年度→令和8年度)

飯能市 国保税率の改正前後(市の公表資料より)
区分令和7年度令和8年度増減
医療保険分所得割率6.8%7.68%+0.88pt
均等割額34,000円42,000円+8,000円
後期高齢者支援金分所得割率2.4%2.56%+0.16pt
均等割額14,000円17,000円+3,000円
介護納付金分(40〜64歳)所得割率2.0%2.30%+0.30pt
均等割額14,000円17,000円+3,000円
子ども・子育て支援金分所得割率―0.24%新設
均等割額(18歳以上)―1,600円新設
賦課限度額(合計)106万円112万円+6万円

医療保険分の所得割が動いたのは平成28年度以来10年ぶり。つまり6.8%は10年間据え置かれていた率で、今回はその率が初めて動きました。

【計算例1】市が公表している計算例|夫婦と子ども2人(10歳・15歳)/総所得金額300万円

市の「国民健康保険税の算出方法」ページに載っている計算例です。夫婦はともに45歳、子は10歳と15歳、収入は夫のみで総所得金額300万円(令和7年分)。基礎控除43万円を引いた所得割対象額は257万円です。

  • 医療保険分:所得割 257万円×7.68%=197,376円 + 均等割 42,000円×4人=168,000円 = 365,300円
  • 後期高齢者支援金分:所得割 257万円×2.56%=65,792円 + 均等割 17,000円×4人=68,000円 = 133,700円
  • 介護納付金分:所得割 257万円×2.30%=59,110円 + 均等割 17,000円×2人(40歳以上)=34,000円 = 93,100円
  • 子ども・子育て支援金分:所得割 257万円×0.24%=6,168円 + 均等割 1,600円×2人(18歳以上)=3,200円 = 9,300円

合計: 年間601,400円(各区分で100円未満切り捨て)。10回の納期で割ると1回あたり約6万円です。

同じ世帯を令和7年度の税率(医療6.8%・34,000円、支援2.4%・14,000円、介護2.0%・14,000円)で本記事が試算すると、医療310,700円+支援117,600円+介護79,400円=約50万7,700円。令和8年度との差は約9万3,700円(約18%)の増です。子どもの均等割は、10歳の子は医療・後期分が課税、15歳の子は子ども分だけが免除という点に注意してください。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 122,112円 + 均等割 42,000円 ⇒ 164,112円
  • 後期支援分: 所得割 40,704円 + 均等割 17,000円 ⇒ 57,704円
  • 介護分: 所得割 36,570円 + 均等割 17,000円 ⇒ 53,570円
  • 子ども分: 所得割 3,816円 + 均等割 1,600円 ⇒ 5,416円

合計: 年間 約280,802円(月あたり約23,400円)

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 220,944円 / 後期支援分 76,648円 / 介護分 70,590円 / 子ども分 7,192円 ⇒ 合計 約375,374円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 64,166円 / 後期支援分 23,789円 / 介護分 22,754円 / 子ども分 2,235円 ⇒ 合計 約112,944円

差額は年間およそ26万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。飯能市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は飯能市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療保険分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 飯能市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の説明では、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子ども(高校生年代まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割1,600円が全額免除されます。免除の費用は公費と18歳以上の被保険者で負担する仕組みで、飯能市は均等割1,600円のうち100円をその費用に充てています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 飯能市役所 保険年金課(本庁舎1階)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

飯能市の失業軽減は、離職日の翌日の属する月から翌年度末まで、前年の給与所得を100分の30とみなして国保税を計算する仕組みです。対象は退職時点で65歳未満で、雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の離職理由番号が11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかの方。高年齢受給資格者・特例受給資格者は、該当する番号でも対象外です。申請は雇用保険受給資格者証、資格確認書または資格情報のお知らせ、マイナンバーのわかるもの、本人確認書類を持って保険年金課(本庁舎1階)へ。届出が遅れても離職した翌日の属する月までさかのぼって適用されますが、さかのぼれる年度には限りがあるため、早めの申請を市は呼びかけています。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 飯能市の減免制度|要申請

飯能市の低所得軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割5割軽減は、世帯の所得申告がされていることが前提です。市は「この軽減措置は、所得申告をしていない世帯は適用になりません」と明記しています。収入がなかった方も、必ず申告をしてください。このほか、国保税そのものの減免・免除として次の制度があります。

飯能市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
産前産後期間の国保税の免除令和5年11月1日以降に出産した国保の被保険者で、妊娠85日(4か月)以上の出産(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)出産予定月(または出産月)の前月から翌々月まで(4か月)相当分の所得割額・均等割額が年税額から減額。多胎妊娠は出産予定月の3か月前から6か月相当分。出産予定日の6か月前から届出でき、出産後の届出も可。提出先は保険年金課。産前産後期間の税額が0円になるとは限らないと市は注意書きを付けています
災害・失業等で納付が困難な場合の減免・納税相談災害等により生活が著しく困難となった方、またはこれに準ずる方申請により国保税の減免が認められることがあります。市のページに減免の割合・期間の記載はないため、保険年金課で個別に相談。分割納付も相談可能ですが、督促状や催告書は送付され、延滞金も通常どおり計算されます
医療費の窓口負担の減免・支払猶予震災・風水害・火災などの災害、農作物の不作、事業の休廃止や失業などで収入が著しく減り、医療機関での支払いが困難な方(世帯主の申請)減免は1か月単位の更新制で3か月までが標準、支払猶予は1か月単位の更新制で6か月以内。世帯の収入や預貯金を審査して決定し、預貯金の状況によっては減免にならない場合も。担当は保険年金課医療給付担当(内線1307)。これは国保税ではなく医療費の窓口負担の制度です

飯能市の軽減で、令和8年度に変わった点が2つあります。1つは5割軽減・2割軽減の基準額の拡大——5割軽減は被保険者1人あたり30.5万円→31万円、2割軽減は56万円→57万円。もう1つは、地方税法の改正に伴う軽減判定所得の算定方法の変更です。なお、未就学児の均等割は申請不要で5割軽減され、世帯の7割・5割・2割軽減を受ける場合は、その軽減後の額からさらに5割が軽減されます(7割軽減世帯の未就学児は、医療・後期分の均等割59,000円→合計8,850円まで下がり、8.5割軽減)。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(市は原則としています。ペイジー口座振替受付サービスで、来庁者本人のキャッシュカードだけで手続き可能)
  • 納付書による納付(金融機関・コンビニなど)
  • 年金からの特別徴収(年金天引き)(世帯主が国保加入で年額18万円以上の年金受給、世帯の国保加入者全員が65〜74歳、介護保険料との合算額が年金額の2分の1以下、の3条件を満たす場合)

納期は年10回(6月〜翌年3月)で、令和8年度の納期限は1期6月30日、2期7月31日、3期8月31日、4期9月30日、5期11月2日、6期11月30日、7期12月25日、8期2月1日、9期3月1日、10期3月31日です。当初の納税通知書は6月中旬ごろに送付されます。
令和8年1月2日以降に転入した方は、飯能市で前年の所得が把握できないため前住所地に照会し、当初の通知書は所得割を除いて計算、所得が確認でき次第、以後の納期で再計算した通知書が届くことがあります。
特別徴収は年6回(4・6・8・10・12・2月)で、4・6・8月(仮徴収)は前年度税額の6分の1、10・12・2月(本徴収)は年税額から賦課済みの額を引いた残りの3分の1です。世帯主が年度途中で75歳になる場合は特別徴収の対象外で、普通徴収に変わります。
年度途中で75歳になる方は、誕生月の前月までを国保税として算定し、誕生月からは後期高齢者医療保険料です(二重算定の期間はありません)。年度途中で65歳になる方の介護納付金分も、65歳になる月の前月までの分を年度当初に算定し、10回の納期で分けて納めます。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 飯能市の国保窓口一覧

飯能市の国保は健康福祉部 保険年金課(市役所本庁舎1階)が担当しています。加入・脱退・税額の相談、軽減や産前産後免除の届出は本庁で、国保に関する一部の手続きは地区行政センター(富士見地区行政センターを除く)でも受け付けています。転入・転出に伴う加入・脱退は市民課です。

飯能市 国保の窓口
窓口場所・連絡先国保で扱う主な業務・注意点
保険年金課 国民健康保険担当(本庁舎1階)飯能市役所
042-973-2111(代表)内線1303/人間ドック受検票は直通042-973-2117
税額・軽減・減免の相談、加入・脱退の届出、非自発的失業の軽減、産前産後の免除の届出、特定健診結果の提出(本庁舎1階5番窓口)、人間ドック受検票の申込
保険年金課 医療給付担当同上 内線1307出産育児一時金・葬祭費・高額療養費・療養費の申請、医療費の支払いが困難な方の減免・猶予の相談
市民課飯能市役所他の市区町村からの転入・転出に伴う国保の加入・脱退の届出
地区行政センター(富士見を除く)市内の各地区行政センター職場の健康保険に加入したときの脱退手続など(受付できる手続きは窓口でご確認ください)
電子申請(脱退手続)市の電子申請ページ職場等の健康保険に加入した場合の脱退手続を電子申請で。1回の申請で10人まで手続き可能。加入した資格情報のわかるものと顔写真付き本人確認書類が必要
ハローワーク最寄りのハローワーク非自発的失業者の軽減に必要な雇用保険受給資格者証の発行・離職理由番号の確認

加入・脱退の届出は「事実が発生してから14日以内」です。遅れても事実発生日までさかのぼって資格取得・喪失が適用されます。取得が遅れると、さかのぼった分の保険税がまとめて課税され、喪失が遅れて無効な保険証等で受診すると医療費の一部を返還することになります。窓口では顔写真付きの本人確認書類とマイナンバーのわかるものが必要で、どちらかがないと手続きできないことがあると市は注意しています。

「国保に入っていなかったから」「病院にかかっていないから」という理由で保険税が免除されることはありません。市のQ&Aでは、2年前に退職して無保険だった方が加入手続きをしたら2年分の請求が来たケースを、こう説明しています——国保の加入日は「届出をした日」ではなく「他の保険を脱退した日または転入した日」。

出産育児一時金は、産科医療補償制度に加入している医療機関での出産で50万円、それ以外・妊娠12週以上22週未満の出産は48万8千円。原則は医療機関へ直接支払われる直接払制度で、妊娠12週(85日)以上なら死産・流産も対象。退職後6か月以内に出産し、在職中に1年以上健康保険に加入していた方は、以前の健康保険から受け取れるので、国保と二重取りはできません。

葬祭費は、被保険者が亡くなったとき、葬祭を行った方(喪主等)に5万円。葬祭を行った日の翌日から2年で時効です。会葬礼状か火葬の領収証、振込先口座のわかるものを持って申請します。

人間ドックの助成は、35歳〜74歳の国保加入者で、国保税に滞納のない世帯が対象。検査料から14,000円(公費負担)を引いた額が自己負担です。同じ年度に使えるのは特定健診か人間ドックのどちらか一方で、両方受けると費用を返還することになります。特定健診(40〜74歳)は無料で、受診券は4月1日に発送されました。

退職後の選択肢として「任意継続」があります。退職の翌日から20日以内に、これまで加入していた健康保険へ申請します(窓口は勤務先の健康保険)。国保より保険料が低くなる場合があるので、比べてから決めるのがおすすめです。

8. よくある質問(飯能市の国保)

Q1. 飯能市の国保税は、令和9年度にさらに上がるのですか?
A. 上がる可能性があります。市は「令和9年度以降の保険税率は、県が毎年度示す標準保険税率(県算定方式)に従い改定する」としています。令和8年度は市が県算定方式(約3億9,251万円の増収)ではなく、負担の低い市町村算定方式(約2億6,794万円の増収)を基本に採用したため、県算定方式との間に約1億円(採用した税率の増収見込みとの差は約9,855万円)の開きが残っています。県は飯能市の所得総額が減少すると見込み、県算定方式の税率を高めに設定しているとも市は説明しています。
ただし、令和9年度の標準税率は県が改めて示します。最新の数字は市の国保のページで確認してください。

Q2. 市は2つの標準税率のどちらを選んだのですか?
A. 市町村算定方式を基本に採用しました。県が示す標準税率は2種類あり、県算定方式は過去3年間の所得総額と被保険者数から県が試算し、所得割と均等割の比率を53対47、賦課限度額は国と同じにして算定します。市町村算定方式は令和7年8月末の所得総額が変わらない前提で、比率57対43、賦課限度額は国から1年遅れという市独自の基準で算定します。令和8年度に限り選べましたが、令和9年度以降は県算定方式に統一されます。

Q3. 法定外繰入とは何ですか?なぜなくなるのですか?
A. 国保会計で足りないお金を、法律の定めがないのに、市が一般会計から入れることです。国は「赤字の補てん」とみなしています。埼玉県は、繰入のある市町村とない市町村があると被保険者の負担の公平が保てないとして、県内全市町村で令和8年度までに解消する方針です。令和7年度は県内63市町村中44市町村が実施しており、飯能市は1億3,400万円を繰り入れていました。

Q4. 保険税は、年金から天引きされますか?
A. 世帯主が国保に加入していて年額18万円以上の公的年金を受給し、世帯の国保加入者全員が65歳以上75歳未満で、介護保険料との合算額が年金額の2分の1以下の3つの条件を全て満たすと、年金から天引き(特別徴収)されます。世帯主が国保の70代で、子(40歳・国保)がいる世帯は対象外になるなど、世帯の構成で変わります。申出により口座振替だけに変更もできます。

Q5. 仕事をやめて収入が減ったのに、税額が安くならないのはなぜですか?
A. 保険税は前年の所得で所得割を計算するためです。市のQ&Aでは、たとえば令和6年度の所得割は令和5年1月〜12月の所得で計算され、今年の所得が反映されるのは翌年度の税額と説明しています。会社の倒産・解雇などの理由で離職した方なら、前年の給与所得を100分の30とみなす軽減が使えます(申請が必要)。

Q6. 社会保険に入ったので国保をやめた月の納期限分は、払わなくていいですか?
A. 納期の月が「その月分」というわけではありません。保険税は年税額を6月〜翌年3月の10回に分けて納める仕組みなので、脱退の時期によっては脱退後にも納付が必要になる場合があります。税額の変更通知書が届くまでは、納期限どおりに納付してください。多く納めた分は後日還付されます。

Q7. 家族ごとに納付書を分けて納められますか?
A. できません。保険税の納税義務者は世帯主なので、加入者ごとに納付書を分けることはできません。ただし、加入者ごとの税額の内訳は納税通知書に記載されているので、世帯内で負担を相談するときの参考になります。

Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、産前産後期間の国保税の免除・災害・失業等で納付が困難な場合の減免・納税相談・医療費の窓口負担の減免・支払猶予などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に飯能市 健康福祉部 保険年金課 国民健康保険担当(市役所本庁舎1階・042-973-2111 内線1303)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|飯能市の国保で押さえるべきポイント

  • 飯能市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療保険分7.68%・後期支援分2.56%・介護分2.30%・子ども分0.24%
  • 均等割は医療保険分42,000円・後期支援17,000円・介護17,000円・子ども1,600円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 令和8年度は、所得割・均等割ともほぼ全区分で改正。医療保険分の所得割は平成28年度以来10年ぶり、後期分・介護分は令和4年度以来4年ぶりの改正
  • 改正の理由は、法定外繰入(令和7年度1億3,400万円)の解消と、約2億9,300万円の歳入不足。市は県の標準税率のうち負担の低い市町村算定方式を選んだ
  • 令和9年度からは県算定方式で賦課。県算定方式との差は約1億円で、さらに上がる可能性がある(令和9年度に準統一、令和12年度に完全統一)
  • 県内59市町村の平均(所得割13.00%・均等割74,208円)と比べ、飯能市は所得割が0.22pt低く、均等割は3,392円高い水準
  • 市の計算例(夫婦と子2人・総所得300万円)で年601,400円。令和7年度の税率なら約50万7,700円(本記事試算)で、約9万円の増
  • 産前産後は4か月分(多胎は6か月分)の免除。人間ドックは14,000円助成(35〜74歳・滞納なし)。脱退は電子申請で10人まで
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は飯能市 健康福祉部 保険年金課 国民健康保険担当(市役所本庁舎1階・042-973-2111 内線1303)

出典・参考:
・飯能市公式:令和8年度国民健康保険税の税率等改正について
・飯能市公式:国民健康保険税の算出方法(令和8年度の税率・軽減)
・飯能市公式:国民健康保険税納税通知書を送付します(納期・特別徴収)
・飯能市公式:国民健康保険Q&A(国民健康保険税について)
・飯能市公式:国民健康保険税の特別徴収のお知らせ
・飯能市公式:産前産後期間相当分の国民健康保険税が免除されます
・飯能市公式:国民健康保険に加入していますか(加入・脱退の届出)
・飯能市公式:電子申請による国民健康保険の脱退手続きについて
・飯能市公式:出産・葬祭の給付
・飯能市公式:医療費の支払いが困難な方へ
・飯能市公式:令和8年度 特定健康診査・特定保健指導・人間ドック

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は飯能市公式サイトでご確認ください。

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