秋田市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
秋田市は人口約30万人、秋田県の県庁所在地で中核市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく秋田市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
秋田市の料率でまず目を引くのが、平等割の合計45,590円が均等割の合計39,980円を上回っていることです。とくに医療分は平等割28,690円 > 均等割22,960円。全国的には均等割のほうが高い自治体が多く、この構成は珍しいものです。
もうひとつ、秋田市は7割・5割・2割それぞれの軽減後の実額を表にして公開しています。自分の世帯が軽減対象なら、いくらになるかが数式なしでわかります。この記事ではその表も再現します。
1. 秋田市の国民健康保険の概要
秋田市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
秋田市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
秋田市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。令和8年度からは「18歳以上均等割額」も加わりました。4区分すべてに平等割があります。
世帯主が納税義務者です。市は根拠条文まで挙げて「国民健康保険税は、世帯主が納税義務者です(地方税法第703条の4の規定による)。世帯主が国民健康保険以外の健康保険に加入していても、同じ世帯のどなたかが国民健康保険に加入している場合は、世帯主が納税義務者となります(この場合の世帯主を擬制主という)」と説明しています。
所得割額は課税年度の前年中の所得に基づき算出されます。ただし市は「加入が1〜3月の場合は前々年中の所得」という例外も明記しています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 9.22% | 22,960円 | 28,690円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.51% | 6,620円 | 7,450円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.88% | 8,950円 | 8,570円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,450円 (子ども分の均等割1,450円は「均等割1,380円+18歳以上均等割70円」の合計。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である者は全額軽減されます) | 880円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割1,450円は「均等割1,380円+18歳以上均等割70円」の合計。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である者は全額軽減されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は14.89%(医療分9.22%+支援分2.51%+介護分2.88%+子ども分0.28%/40〜64歳)。全国的にかなり高めの水準で、医療分の9.22%が突出しています。
平等割の合計45,590円が均等割の合計39,980円を上回ります。とくに医療分は平等割28,690円 > 均等割22,960円。全国的には珍しい構成で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担が重くなります。
均等割の合計は1人39,980円(医療22,960+支援6,620+介護8,950+子ども1,450)、平等割の合計は年45,590円(28,690+7,450+8,570+880)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年85,570円が基本です(軽減の対象にはなります)。
介護分の所得割2.88%は後期支援分の2.51%を上回ります。40歳になると所得割が2.88ポイント上がる計算です。
所得割額は課税年度の前年中の所得に基づき算出されますが、市は「加入が1〜3月の場合は前々年中の所得」と例外を明記しています。
課税限度額は医療分67万円・支援分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円です。
令和8年度の税率
| 医療分 | 支援分 | 介護分 (40〜64歳) | 子ども分 | |
|---|---|---|---|---|
| 所得割額 | 9.22% | 2.51% | 2.88% | 0.28% |
| 均等割額 (加入人数に応じて) | 22,960円 | 6,620円 | 8,950円 | 1,380円 (18歳未満は全額軽減) |
| 18歳以上均等割額 | - | - | - | 70円 |
| 平等割額 (1世帯ごとに) | 28,690円 | 7,450円 | 8,570円 | 880円 |
| 課税限度額 | 670,000円 | 260,000円 | 170,000円 | 30,000円 |
市は「令和8年度時点のものです。税率や各金額については、見直しにより変更となる場合があります」と注記しています。
秋田市は「平等割 > 均等割」——世帯人数が少ないほど重い
秋田市の医療分は平等割28,690円が均等割22,960円を上回っています。4区分の合計でも平等割45,590円 > 均等割39,980円。全国的には珍しい構成です。
平等割は世帯に1回だけ、均等割は加入者の人数分かかります。したがって次のように働きます。
| 世帯人数 | 均等割 | 平等割 | 合計 | 1人あたり |
|---|---|---|---|---|
| 1人 | 39,980円 | 45,590円 | 85,570円 | 85,570円 |
| 2人 | 79,960円 | 45,590円 | 125,550円 | 62,775円 |
| 3人 | 119,940円 | 45,590円 | 165,530円 | 55,177円 |
| 4人 | 159,920円 | 45,590円 | 205,510円 | 51,378円 |
単身世帯の1人あたり85,570円に対し、4人世帯なら51,378円。単身世帯は4人世帯の約1.7倍の定額負担を背負う計算です。
ただし18歳未満のこどもは子ども分の均等割がかからず、未就学児は均等割が5割減額されるため、実際の子育て世帯の負担はこの表より軽くなります。
秋田市は軽減後の実額を表で公開している
7割・5割・2割の軽減について、秋田市は軽減後の金額を区分ごとに表にしています。これは全国的にも珍しい親切な作りです。
| 医療分 | 支援分 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 軽減率 | 7割 | 5割 | 2割 | 7割 | 5割 | 2割 |
| 均等割 | 6,880円 | 11,480円 | 18,360円 | 1,980円 | 3,310円 | 5,290円 |
| 平等割 | 8,600円 | 14,340円 | 22,950円 | 2,230円 | 3,720円 | 5,960円 |
| 介護分 | 子ども分 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 軽減率 | 7割 | 5割 | 2割 | 7割 | 5割 | 2割 |
| 均等割 | 2,680円 | 4,470円 | 7,160円 | 410円 | 690円 | 1,100円 |
| 18歳以上均等割 | - | - | - | 20円 | 30円 | 50円 |
| 平等割 | 2,570円 | 4,280円 | 6,850円 | 260円 | 440円 | 700円 |
7割軽減の単身40〜64歳世帯を合計すると、均等割6,880+1,980+2,680+410+20=11,970円、平等割8,600+2,230+2,570+260=13,660円。合計25,630円です(軽減なしの85,570円に対し約6.0万円の軽減)。
5割軽減なら合計約42,760円、2割軽減なら約68,420円。18歳以上均等割にも軽減がかかる点まで表に示されているのが丁寧です。
軽減の判定日は賦課期日(4月1日)で、市は「所得の申告を行っていないかたが世帯にいる場合は、判定ができず軽減制度が適用されませんのでご注意ください」と注意しています。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 236,954円 + 均等割 80,360円 + 平等割 28,690円 ⇒ 346,004円
- 後期支援分: 所得割 64,507円 + 均等割 23,170円 + 平等割 7,450円 ⇒ 95,127円
- 介護分: 所得割 74,016円 + 均等割 17,900円 + 平等割 8,570円 ⇒ 100,486円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,900円 + 平等割 880円 ⇒ 10,976円
合計: 年間 約552,593円(月あたり約46,000円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 146,598円 + 均等割 22,960円 + 平等割 28,690円 ⇒ 198,248円
- 後期支援分: 所得割 39,909円 + 均等割 6,620円 + 平等割 7,450円 ⇒ 53,979円
- 介護分: 所得割 45,792円 + 均等割 8,950円 + 平等割 8,570円 ⇒ 63,312円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,450円 + 平等割 880円 ⇒ 6,782円
合計: 年間 約322,321円(月あたり約26,900円)
単身世帯でも平等割が合計で年45,590円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 266,476円 / 後期支援分 72,553円 / 介護分 84,624円 / 子ども分 8,854円 ⇒ 合計 約432,507円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 78,016円 / 後期支援分 21,246円 / 介護分 25,478円 / 子ども分 2,978円 ⇒ 合計 約127,718円
差額は年間およそ30万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。秋田市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は秋田市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 秋田市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,450円は「均等割1,380円+18歳以上均等割70円」の合計。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である者は全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 秋田市 国保年金課(018-888-5632)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
秋田市は所得割14.89%と全国的に高めなので、軽減の効果は大きくなります。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準は276万-43万=233万円。所得割は233万×14.89%=346,937円、均等割39,980円+平等割45,590円を足して年約43.3万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税標準は39.8万円まで下がり、所得割は59,262円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割軽減の判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用されます。
秋田市の軽減後の実額表によれば、2割軽減後の均等割・平等割は約68,420円。合計は約12.8万円で、差はおよそ30.5万円です。
7割軽減まで届けば均等割・平等割は25,630円。軽減なしの85,570円と比べて約6.0万円が減ります。
この軽減は申請が必要です。ハローワークで雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を受け取ったら、国保年金課(018-888-5632)へ。市は「国民健康保険税の試算について」「国民健康保険税の計算例」のページも公開しています。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 秋田市の減免制度|要申請
秋田市の法定軽減、未就学児の均等割軽減、18歳未満の子ども分の均等割軽減、後期高齢者医療制度の加入者がいる場合の軽減は申請不要です。ただし「所得の申告を行っていないかたが世帯にいる場合は、判定ができず軽減制度が適用されません」。非自発的失業の軽減・産前産後の減額・旧被扶養者減免は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 法定軽減 (申請不要/要・所得申告) | 賦課期日(4月1日)時点の世帯主(擬制主も含む)と加入者の前年の所得額が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②(世帯主を含む被保数+旧国者数)×31万円+①以下=5割、③(同)×57万円+①以下=2割 | 均等割(18歳以上均等割を含む)と平等割を段階的に減額。市は軽減後の実額を区分ごとに表で公開しています |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要/令和4年度から) | 未就学児 | 均等割を5割減額。法定軽減制度が適用される場合は減額後の金額をさらに5割減額 |
| 18歳未満の子ども分の均等割軽減 (申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である者 | 子ども分の均等割(1,380円)と18歳以上均等割(70円)が全額軽減されます |
| 後期高齢者医療制度の加入者がいる場合の軽減 (申請不要) | 国保に加入していた方が後期高齢者医療制度に移行し、同じ世帯の国保加入者が1人になったとき | 医療分と支援分の平等割について、はじめの5年間(特定世帯)は2分の1、6年目から8年目までの3年間(特定継続世帯)は4分の1を減額。年度の途中に後期高齢者医療制度に加入したときは、減額変更した税額の納税通知書を改めて送付 |
| 旧被扶養者減免 (要申請) | 勤務先の健康保険など(国保組合を除く)から後期高齢者医療制度に加入した方の被扶養者であって65歳以降の方が国保に加入したとき | 所得割額は全額減額。資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで、均等割額(18歳以上均等割額を含む)の2分の1(旧被扶養者以外に国保加入者がいない場合は平等割額も2分の1)を減額。ただし7割・5割の法定軽減に該当する世帯は所得割額のみが減額対象 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。軽減判定にも反映されます |
| 産前産後期間の減額 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の保険税を減額。国保年金課へ |
秋田市の軽減で押さえておきたい点を整理します。
①軽減後の実額が表で公開されています。7割・5割・2割それぞれについて、医療分・支援分・介護分・子ども分の均等割・18歳以上均等割・平等割の軽減後の金額がすべて示されています。18歳以上均等割(70円)の軽減後の額まで7割20円・5割30円・2割50円と載っているのは、全国的にも珍しい丁寧さです。
7割軽減の単身40〜64歳世帯なら、均等割11,970円+平等割13,660円=25,630円。軽減なしの85,570円と比べて約6.0万円の軽減です。
②判定日は賦課期日(4月1日)です。市は「均等割(18歳以上均等割を含む)と平等割については、賦課期日(4月1日)時点の世帯主(擬制主も含む)と加入者の前年の所得額に応じて、段階的に7割・5割・2割減額します」としています。
③擬制主と旧国者の所得も判定に含まれます。市は「世帯主合計所得には擬制主(国保に加入していない世帯主)と旧国者(後期高齢医療制度に移ったために国民健康保険から抜けたかたで、抜けた後も同じ世帯にいるかた)の所得も含みます」としています。
④65歳以上の公的年金所得からは15万円を控除して判定します。市は「1月1日現在65歳以上のかたの公的年金の所得金額からは、15万円を差し引いた額で判定(公的年金の所得額が15万円に満たない場合は、その所得額を差し引きます)」と、控除額が所得を上回る場合の扱いまで明記しています。
⑤旧被扶養者減免には重要な但し書きがあります。市は「7割または5割の法定軽減に該当し、すでに均等割額(18歳以上均等割額を含む)と平等割額の半額以上が減額となっている世帯は、所得割額のみが減額対象となります」としています。
すでに7割・5割の法定軽減を受けている世帯では、旧被扶養者減免の均等割・平等割半額は重複しません(法定軽減のほうが有利なので損はしません)。所得割の全額減額だけは残ります。
⑥所得の申告がないと軽減されません。市は「所得の申告を行っていないかたが世帯にいる場合は、判定ができず軽減制度が適用されませんのでご注意ください」と明記しています。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
秋田市の国保税で押さえておきたいのが、加入が1〜3月の場合の所得の扱いです。市は「所得割額は課税年度の前年中の所得に基づき算出されます(加入が1〜3月の場合はの前々年中の所得)」と注記しています。
1月〜3月に国保に加入した場合は、前々年の所得で計算されるということです。年度末に加入した方は、想定と違う所得で計算される可能性があります。
年度途中の異動については、市が明快にルールを示しています。「被保険者の異動(出生、死亡、転入、転出、他保険脱退・加入等)の届出があった場合は、税額を加入期間に応じ月割で計算し、届出した月の翌月に納税通知書を送付します」。
年度の途中から加入する場合:「出生日・転入日・他保険脱退日の属する月から月割で課税されます」
年度の途中で脱退する場合:「死亡日・転出日・他保険加入日の属する月の前月分まで月割で課税されます」
後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減についても、通知のタイミングが示されています。「年度の途中に後期高齢者医療制度に加入したときは、減額変更した税額の納税通知書を改めてお送りします」。
秋田市の負担構造をあらためて確認すると、平等割45,590円 > 均等割39,980円という珍しい形です。とくに医療分は平等割28,690円 > 均等割22,960円。
この構造は単身世帯に重く、人数の多い世帯に相対的に有利に働きます。単身40〜64歳の1人あたり85,570円に対し、4人世帯なら51,378円で約1.7倍の差です。
医療費の自己負担割合についても市が説明を添えています。「医療費の7割(注)にあたる保険給付費を国民健康保険が負担しています」「注:70歳以上のかたは、条件により7割または8割」「6歳に達する日以後最初の3月31日まで(小学校入学)までは、8割」。未就学児は8割給付(自己負担2割)です。
市は「国民健康保険税の試算について」「国民健康保険税の計算例」のページを公開しています。窓口は国保年金課(018-888-5632)です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 秋田市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は秋田市 国保年金課が窓口です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国保年金課 | 018-888-5632 | 国保の加入・脱退、国保税の算定・課税、法定軽減、非自発的失業者の軽減、産前産後の減額、旧被扶養者減免、保険税の試算 |
市の公式サイトに7割・5割・2割それぞれの軽減後の実額表が掲載されています。18歳以上均等割の軽減後の額まで示されています。
加入が1〜3月の場合は前々年中の所得で所得割額が算出されます。
所得の申告を行っていない方が世帯にいる場合は、判定ができず軽減制度が適用されません。
旧被扶養者減免は、7割または5割の法定軽減に該当する世帯では所得割額のみが減額対象になります。
市の公式サイトに「国民健康保険税の試算について」「国民健康保険税の計算例」のページがあります。
8. よくある質問(秋田市の国保)
Q1. 軽減されるといくらになりますか?
A. 秋田市は7割・5割・2割それぞれの軽減後の実額を表で公開しています。7割軽減の単身40〜64歳世帯なら、均等割・平等割の合計が25,630円です。
市の表から、区分ごとの軽減後の金額を拾ってみます。
【医療分】均等割:7割6,880円/5割11,480円/2割18,360円 平等割:7割8,600円/5割14,340円/2割22,950円
【支援分】均等割:7割1,980円/5割3,310円/2割5,290円 平等割:7割2,230円/5割3,720円/2割5,960円
【介護分】均等割:7割2,680円/5割4,470円/2割7,160円 平等割:7割2,570円/5割4,280円/2割6,850円
【子ども分】均等割:7割410円/5割690円/2割1,100円 18歳以上均等割:7割20円/5割30円/2割50円 平等割:7割260円/5割440円/2割700円
単身40〜64歳・7割軽減なら、均等割6,880+1,980+2,680+410+20=11,970円、平等割8,600+2,230+2,570+260=13,660円。合計25,630円です。
軽減なしの85,570円と比べて約6.0万円の軽減になります。
5割軽減なら約42,760円、2割軽減なら約68,420円。
18歳以上均等割(70円)にも軽減がかかることまで表に示されているのは、全国的にも珍しい丁寧さです。
判定日は賦課期日(4月1日)。所得の申告が条件です。
Q2. 秋田市はなぜ平等割のほうが高いのですか?
A. 医療分は平等割28,690円が均等割22,960円を上回っています。全国的には珍しい構成で、単身世帯に重い構造です。
4区分の合計でも平等割45,590円 > 均等割39,980円。平等割のほうが5,610円多くなっています。
平等割は世帯に1回だけ、均等割は加入者の人数分かかるので、次のように働きます。
1人世帯:均等割39,980円+平等割45,590円=85,570円(1人あたり85,570円)
2人世帯:79,960円+45,590円=125,550円(1人あたり62,775円)
3人世帯:119,940円+45,590円=165,530円(1人あたり55,177円)
4人世帯:159,920円+45,590円=205,510円(1人あたり51,378円)
単身世帯の1人あたり負担は4人世帯の約1.7倍です。
他市と比べてみます(単身40〜64歳の均等割+平等割)。
秋田市:39,980円+45,590円=85,570円
千葉市:50,520円+36,960円=87,480円
久留米市:50,500円+29,700円=80,200円
新潟市:37,600円+28,200円=65,800円
単身世帯では平均的ですが、人数が増えると相対的に有利になります。均等割39,980円は全国的にやや低めだからです。
ただし18歳未満のこどもは子ども分の均等割がかからず、未就学児は均等割が5割減額されるので、実際の子育て世帯の負担はさらに軽くなります。
Q3. 1月に国保に加入しました。所得はいつのものが使われますか?
A. 前々年中の所得です。秋田市はこの例外を明記しています。
市の注記は「所得割額は課税年度の前年中の所得に基づき算出されます(加入が1〜3月の場合はの前々年中の所得)」。
通常、令和8年度の国保税は令和7年中(令和7年1月〜12月)の所得で計算されます。ところが1月〜3月に加入した場合は、令和6年中の所得が使われます。
理由は、1〜3月の時点では前年の所得がまだ確定していないためです。確定申告の期限が3月15日なので、それ以前は市が前年の所得を把握できません。
これは年度末に退職して国保に入った方には重要です。たとえば令和8年1月に退職して国保に加入した場合、令和7年度分(令和8年1月〜3月)の保険税は令和6年中の所得で計算されます。
令和6年に高い収入があった方は、その所得で課税されることになります。逆に令和6年が低収入だった方には有利に働きます。
年度が替わる令和8年4月からは、令和7年中の所得で計算し直されます。
年度途中の加入は月割で、市は「出生日・転入日・他保険脱退日の属する月から月割で課税されます」としています。納税通知書は届出した月の翌月に送られます。
会社都合の退職なら非自発的失業者の軽減も申請できます。給与所得が100分の30とみなされるので、効果は大きくなります。
Q4. 親の扶養から外れて国保に入る65歳です。減免はありますか?
A. 「旧被扶養者減免」が使えます。ただし7割・5割の法定軽減を受けている世帯では所得割額のみが対象です。
市の説明はこうです。「勤務先の健康保険など(国保組合を除く)から後期高齢者医療制度に加入したかたの被扶養者であって65歳以降のかた(以下『旧被扶養者』)が国保に加入したときに適用される軽減です」。
減免の内容は次のとおりです。
①旧被扶養者の所得割額について、全額が減額
②資格取得日の属する月以後2年を経過する月までの間に限り、旧被扶養者の均等割額(18歳以上均等割額を含む)の2分の1の額を減額
③旧被扶養者以外に国保加入者がいない場合は平等割額も2分の1の額を減額
そして重要な但し書きがあります。「注:7割または5割の法定軽減に該当し、すでに均等割額(18歳以上均等割額を含む)と平等割額の半額以上が減額となっている世帯は、所得割額のみが減額対象となります」。
すでに7割・5割の法定軽減を受けている世帯では、②③の半額減額は重複しません(法定軽減のほうが有利なので損はしません)。①の所得割全額減額だけは残ります。
実額で見ます。65歳・単身なら均等割は医療22,960円+支援6,620円+子ども1,450円=31,030円(65歳以上は介護分がかからないため)、平等割は28,690円+7,450円+880円=37,020円。
両方が半額なら15,515円+18,510円=34,025円。所得割も全額減額されるので、年間34,025円で済む計算です。
対象は「65歳以降のかた」で、国保組合からの移行は対象外です。申請が必要なので、加入手続きのときに国保年金課(018-888-5632)へ申し出てください。
Q5. 秋田市の国保税は高いのですか?
A. 所得割14.89%は全国的にかなり高めです。とくに医療分の9.22%が突出しています。
所得割の内訳は医療分9.22%+支援分2.51%+介護分2.88%+子ども分0.28%。全国の中核市では12〜13%台が多いなかで、14%台後半は高いほうです。
医療分の9.22%は、久留米市(9.37%)、長崎市(9.30%)に次ぐ水準。統一保険料率の大阪府(9.50%)にも迫ります。
一方で支援分2.51%は全国的に低めです。介護分2.88%は高めで、支援分を上回っているのが秋田市の特徴です。
均等割39,980円は全国的にやや低め、平等割45,590円は高め。平等割 > 均等割という珍しい構成です。
単身40〜64歳・所得ゼロなら年85,570円、給与収入400万円・単身40〜64歳なら約43.3万円が目安です。
4人世帯なら均等割159,920円+平等割45,590円=205,510円で、1人あたり51,378円。単身世帯の85,570円と比べると約1.7倍の差があります。人数の多い世帯には相対的に有利な構造です。
課税限度額の合計は113万円です。
負担を抑えるには法定軽減を活用してください。7割軽減なら均等割・平等割が25,630円まで下がり、年約6.0万円の軽減になります。市は軽減後の実額を表で公開しているので、自分の世帯の額を確認できます。
所得の申告が条件です。世帯に1人でも未申告の方がいると軽減されません。
Q6. 未就学児の医療費の自己負担はどうなりますか?
A. 2割です。秋田市は「6歳に達する日以後最初の3月31日まで(小学校入学)までは、8割」と給付割合を明記しています。
市の説明はこうです。「国民健康保険に加入しているみなさんが病院にかかったとき、医療費の7割(注)にあたる保険給付費を国民健康保険が負担しています」。
そして注釈で「注:70歳以上のかたは、条件により7割または8割」「6歳に達する日以後最初の3月31日まで(小学校入学)までは、8割」としています。
整理するとこうなります。
未就学児(小学校入学前):給付8割=自己負担2割
小学生〜69歳:給付7割=自己負担3割
70歳以上:給付7割または8割=自己負担3割または2割(所得により判定)
これは国の制度で全国共通ですが、秋田市はこの点をトップページの制度説明に含めているのが親切です。
保険税の面でも未就学児は優遇されています。均等割が5割減額され、法定軽減が適用される世帯なら減額後の金額をさらに5割減額。7割軽減世帯の未就学児なら実質8.5割です。
未就学児にかかる均等割は医療分22,960円+支援分6,620円=29,580円(未就学児には介護分がかからず、子ども分の均等割も18歳未満は全額軽減)。5割減額で14,790円、7割軽減併用なら4,437円まで下がります。
18歳未満は子ども分の均等割(1,380円)と18歳以上均等割(70円)が全額軽減されます。
いずれも申請は不要です。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要/令和4年度から)・18歳未満の子ども分の均等割軽減
(申請不要)・後期高齢者医療制度の加入者がいる場合の軽減
(申請不要)・旧被扶養者減免
(要申請)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に秋田市 国保年金課(018-888-5632)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|秋田市の国保で押さえるべきポイント
- 秋田市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分9.22%・後期支援分2.51%・介護分2.88%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分22,960円・後期支援6,620円・介護8,950円・子ども1,450円、平等割は合計で年45,590円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 平等割45,590円が均等割39,980円を上回る珍しい構成(医療分は平等割28,690円>均等割22,960円)。単身世帯の1人あたり負担は4人世帯の約1.7倍
- 7割・5割・2割それぞれの軽減後の実額を区分ごとに表で公開。18歳以上均等割の軽減後の額(7割20円・5割30円・2割50円)まで示されている
- 医療分の所得割9.22%は全国トップクラス。一方で支援分2.51%は低め、介護分2.88%は支援分を上回る
- 加入が1〜3月の場合は前々年中の所得で所得割額が算出される
- 旧被扶養者減免は、7割・5割の法定軽減に該当する世帯では所得割額のみが減額対象
- 未就学児は医療費の自己負担が2割(給付8割)と市が明記している
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年30万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は秋田市 国保年金課(018-888-5632)
出典・参考:
・秋田市公式:国民健康保険税の課税について(令和8年度税率・軽減後の実額表)
・秋田市公式:国民健康保険税の試算について
・秋田市公式:国民健康保険税の計算例
・秋田市国民健康保険税条例
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は秋田市公式サイトでご確認ください。