青森市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
青森市は人口約26万人、青森県の県庁所在地です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく青森市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
最初に金額の実感をお伝えしておきます。青森市の基礎分(医療分)の所得割は9.41%で、全国の市の中でもかなり高い部類です。4区分を合わせた所得割は14.91%(40〜64歳)。所得が同じでも、所得割6%台の自治体と比べると倍以上の差になります。
そのぶん減免制度が非常に細かく用意されているのが青森市の特徴です。債務返済や高額な医療費による生活困窮、破産、不動産処分まで、事由ごとに必要書類が公開されています。
1. 青森市の国民健康保険の概要
青森市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
青森市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
青森市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。
4区分(基礎分・後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分)を合算した後に、100円未満を切り捨てます。
所得割は前年の所得金額のある方が2名以上加入している場合、それぞれの所得割課税対象額まで計算した後に合算する方式です。1人ずつ基礎控除43万円を引いてから合算するので、加入者が多いほど控除の効きが良くなります。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 基礎分 | 9.41% | 18,640円 | 23,820円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.46% | 6,360円 | 7,680円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.74% | 9,260円 | 4,540円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,400円 (子ども・子育て支援金分の均等割1,400円は「被保険者均等割1,330円+18歳以上被保険者均等割70円」の合計で、いずれも18歳以上の被保険者のみが対象です) | 900円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は基礎分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割1,400円は「被保険者均等割1,330円+18歳以上被保険者均等割70円」の合計で、いずれも18歳以上の被保険者のみが対象です。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割課税対象額=前年の所得金額の合計および山林所得等他の所得金額の合計 - 基礎控除額43万円です。基礎控除以外の各種控除(配偶者・扶養・医療費・社会保険料・障害者控除等)は適用されません。
分離課税の土地建物等に係る譲渡所得(長期および短期)は、特別控除後の金額で算出します。ただし軽減判定では特別控除「前」の金額で判定されるので、扱いが逆になります。
子ども・子育て支援金分の被保険者均等割額(1,330円)と18歳以上被保険者均等割額(70円)は、18歳以上の被保険者のみが対象です。合計で1人1,400円。
年齢は誕生日の前日で計算します。介護分は40歳到達月の分から、65歳になる月の前月分まで。
基礎分の所得割9.41%は全国的に見てもかなり高い水準です。所得割の合計は基礎9.41%+後期支援2.46%+介護2.74%+子ども0.30%で14.91%(40〜64歳)になります。
令和8年度の税率
| 基礎分 | 後期高齢者 支援金分 | 介護分 (40〜64歳) | 子ども・子育て 支援金分 | |
|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 9.41% | 2.46% | 2.74% | 0.30% |
| 被保険者均等割 (1人) | 18,640円 | 6,360円 | 9,260円 | 1,330円 (18歳以上のみ) |
| 18歳以上均等割 | - | - | - | 70円 |
| 世帯別平等割 (1世帯) | 23,820円 | 7,680円 | 4,540円 | 900円 |
| 賦課限度額 | 67万円 | 26万円 | 17万円 | 3万円 |
基礎分の所得割9.41%が最大の特徴です。全国の市では6〜8%台が多いなか、青森市は9%台。所得割の合計は14.91%(40〜64歳)で、これも全国最上位クラスです。
平等割の合計は年36,940円、賦課限度額の合計は113万円。所得が高い世帯は、比較的低い所得水準で限度額に達します。
たとえば基準総所得金額が約660万円あれば基礎分だけで限度額67万円に届く計算です(660万×9.41%=62.1万円+均等割18,640円+平等割23,820円)。
所得割は「1人ずつ43万円を引いてから合算」します
青森市の計算方法には、知っておくと得をするポイントがあります。市の説明はこうです。
「前年の所得金額のあるかたが2名以上国民健康保険に加入している場合は、それぞれの所得割課税対象額まで計算した後、合算します」
つまり世帯の所得を合計してから43万円を引くのではなく、加入者ひとりずつ43万円を引いてから合算します。夫婦2人ともに所得があれば、基礎控除は合計86万円分効くことになります。
さらに、この方式にはマイナスは切り捨てられるという側面もあります。所得が43万円に満たない方の「マイナス分」は、他の方の所得を減らすのには使えません。
共働き世帯・夫婦で自営業の世帯には有利、片働きで一方だけ高所得の世帯には不利な構造です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 241,837円 + 均等割 65,240円 + 平等割 23,820円 ⇒ 330,897円
- 後期支援分: 所得割 63,222円 + 均等割 22,260円 + 平等割 7,680円 ⇒ 93,162円
- 介護分: 所得割 70,418円 + 均等割 18,520円 + 平等割 4,540円 ⇒ 93,478円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,800円 + 平等割 900円 ⇒ 11,410円
合計: 年間 約528,947円(月あたり約44,100円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 149,619円 + 均等割 18,640円 + 平等割 23,820円 ⇒ 192,079円
- 後期支援分: 所得割 39,114円 + 均等割 6,360円 + 平等割 7,680円 ⇒ 53,154円
- 介護分: 所得割 43,566円 + 均等割 9,260円 + 平等割 4,540円 ⇒ 57,366円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,400円 + 平等割 900円 ⇒ 7,070円
合計: 年間 約309,669円(月あたり約25,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年36,940円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 261,713円 / 後期支援分 71,358円 / 介護分 77,642円 / 子ども分 9,290円 ⇒ 合計 約420,003円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 71,420円 / 後期支援分 21,023円 / 介護分 21,945円 / 子ども分 3,034円 ⇒ 合計 約117,422円
差額は年間およそ30万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。青森市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は青森市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 基礎分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 青森市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割1,400円は「被保険者均等割1,330円+18歳以上被保険者均等割70円」の合計で、いずれも18歳以上の被保険者のみが対象です。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 青森市駅前庁舎1階 税務部 国保医療年金課(017-734-5340)/浪岡地区は浪岡庁舎 健康福祉課(0172-62-1153)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
青森市の非自発的失業者の軽減は「非自発的失業者に係る国民健康保険税の課税の特例」という名称です。倒産・解雇・雇い止め等により離職された方が対象で、前年の給与所得を100分の30とみなして計算されます。
重要なのは、市が明記している次の点です。「非自発的失業者に係る国民健康保険税の課税の特例による軽減を受けられているかたは、前年の給与所得を100分の30とみなして判定されます」——所得割だけでなく、7割・5割・2割の法定軽減の判定にも100分の30の所得が使われます。
青森市は所得割が14.91%と全国最上位クラスに高いので、この軽減のインパクトは非常に大きくなります。給与収入400万円の方なら、所得割だけで年20万円以上変わる計算です。さらに判定所得が下がって均等割・平等割の軽減も効けば、差はもっと開きます。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 青森市の減免制度|要申請
青森市の法定軽減は自動適用ですが、減免はすべて申請が必要です。減免の事由は非常に細かく設定されており、債務返済や多額の医療費による生活困窮、破産、不動産処分まで対象になります。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 法定軽減 (自動適用/要・所得申告) | 世帯主・被保険者・特定同一世帯所属者の所得の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×被保険者数+同以下=5割、③43万円+57万円×被保険者数+同以下=2割 | 被保険者均等割額・18歳以上被保険者均等割額・世帯別平等割額を減額 |
| 未就学児に係る均等割額の軽減 (自動適用) | 未就学児(令和4年度分から) | 被保険者均等割額の一部を減額 |
| 非自発的失業者に係る課税の特例 (要申請) | 倒産・解雇・雇い止め等により離職された方 | 前年の給与所得を100分の30とみなして算定。法定軽減の判定にも反映されます |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間の国民健康保険税が軽減されます |
| 災害による減免 (要申請) | 火災・風水害・震災及び落雷等の災害により家屋および家財道具等に損害を受け、著しく資力を喪失し納付が困難と認められる方(前年中の所得1,000万円超は対象外) | り災証明書(火災は消防署発行)が必要 |
| 公的扶助による減免 (要申請) | 生活保護法の規定による保護等の公的扶助を受けている方 | 保護開始決定通知書が必要(生活福祉課の担当者と一緒に申請する場合は不要) |
| 所得の著しい減少による減免 (要申請) | 前年に比べ、当該年中の所得が著しく減少し、生活が困窮している方(前年中の所得1,000万円超は対象外) | 申請年1月〜申請時までの収入がわかるもの(世帯主と加入者全員分)が必要 |
| 債務返済・多額の医療費による減免 (要申請) | 債務返済、または多額の医療費の支出により生活が困窮している方(住宅・車・教育・事業資金による債務返済は対象外/前年中の所得1,000万円超は対象外) | 借入の目的・金額がわかるもの、返済の領収書、医療費の領収書等 |
| 破産・不動産処分・拘禁等による減免 (要申請) | 破産手続開始の決定を受けた方、債務返済のため不動産を処分した方、刑事施設・労役場等に拘禁された方または少年院等に収容された方、その他特別の事情があると認められる方 | 破産手続開始決定の通知書(裁判所発行)等 |
青森市の減免で最も注意すべきは申請のタイミングです。市の記載はこうです。「原則、納期限の過ぎた期別の税額は減免対象から除かれるため、お早めに申請してください」。
ただし救済の道もあります。「災害・疾病・その他により納期限までに減免の申請ができなかったやむを得ない理由があると認められる場合には、納期限の過ぎた期別の税額も減免対象となる場合がありますのでご相談ください」。あきらめる前に相談してください。
債務返済による減免には除外規定があります。「住宅・車・教育・事業資金による債務返済は、減免の対象となりません」。さらに必要書類の説明でも「住宅、車、教育、事業資金での借入れやカードショッピング、親族からの借入れは対象外」と念押しされています。対象になるのは、それ以外の債務による生活困窮です。
また災害・所得減少・債務返済/医療費のいずれも、前年中の所得が1,000万円を超える方は対象外です。
申請は郵送が推奨されています。事由にかかわらず必要なのは①国民健康保険税の減免申請書、②申請年の1月〜申請時までの収入のわかるもの(世帯主と加入者全員分)。給与の方は給料明細や源泉徴収票、年金の方は年金通知のはがき、営業・農業・不動産等の方は所得内訳書(市がPDF・Excelで公開)です。
法定軽減の判定所得にも独自の調整があります。①事業専従者控除があるかたは控除「前」の金額で判定、②事業専従者給与所得は軽減判定の総所得金額に算入しない、③分離課税の土地建物等の譲渡所得は特別控除「前」の金額で判定、④65歳以上の公的年金等受給者は年金所得から15万円を控除。
そして軽減判定の総所得金額には、国民健康保険に加入していない世帯主および特定同一世帯所属者の所得も合算されます。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(特別徴収の方も申し出により変更可)
- 納付書
- 特別徴収(年金天引き)
青森市の普通徴収は4月から翌年3月までの12か月分を、7月から翌年3月までの9回で納付します。納期は各月16日〜月末という区間指定が特徴的です。
1期 7月16日〜7月31日/2期 8月16日〜8月31日/3期 9月16日〜9月30日/4期 10月16日〜10月31日/5期 11月16日〜11月30日/6期 12月16日〜12月28日/7期 1月16日〜1月31日/8期 2月16日〜2月末日/9期 3月16日〜3月31日。納期限が土日祝の場合は翌日になります。
12か月分を9回で割っているので、1回あたりは約1.3か月分です。
特別徴収(年金天引き)の対象は①国民健康保険加入者であり、加入者全員が65歳以上75歳未満、②特別徴収の対象となる年金受給額が年額18万円以上、③国保税と介護保険料の合算額が対象年金受給額の2分の1を超えない——の3つすべてに該当する世帯主です。当該年度途中で世帯主が75歳になる場合は対象外。
仮徴収は4月・6月・8月(前年度の課税額を年金の支払い回数で振り分けた額。前年度も特別徴収だった方は前年度2月の徴収額)、本徴収は10月・12月・2月(その年度の国保税から仮徴収額を差し引いた残額を3回に振り分け)です。
特別徴収の対象者でも、申し出により口座振替に変更できます。また「所得の増減などにより、年金天引きが中止となることがあります。その場合は口座振替や納付書による納付(普通徴収)となります」。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 青森市の国保窓口一覧
青森市は旧青森市域と浪岡地区で窓口が分かれています。旧青森市域は駅前庁舎1階の税務部 国保医療年金課、浪岡地区は浪岡庁舎の浪岡振興部 健康福祉課です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 税務部 国保医療年金課 【駅前庁舎1階】 〒030-0801 青森市新町一丁目3-7 | 017-734-5340 ファックス 017-734-5337 | 国保の加入・脱退、国保税の計算・賦課、法定軽減、非自発的失業者の課税の特例、各種減免の申請、産前産後軽減 |
| 浪岡振興部 健康福祉課 【浪岡庁舎1階・3階】 〒038-1392 青森市浪岡大字浪岡字稲村101-1 | 0172-62-1153 ファックス 0172-62-0023 | 浪岡地区の国保に関する各種手続き・相談 |
浪岡地区にお住まいの方は浪岡庁舎(0172-62-1153)が窓口です。市役所本体まで行く必要はありません。
減免申請は郵送が推奨されています。申請書は市の公式サイトからダウンロードできます。所得内訳書もPDF・Excelの両形式で公開されています。
問い合わせは専用フォームからも受け付けています。
「令和8年度所得金額の算出のしかた」というPDFが公開されています。給与所得金額や公的年金等の雑所得金額の計算方法が載っているので、自分で試算したい方はこちらを参照してください。
8. よくある質問(青森市の国保)
Q1. 青森市の国保税は高いと聞きました。どれくらいですか?
A. 所得割の合計が14.91%(40〜64歳)で、全国の市の中でも最上位クラスです。
内訳は基礎分9.41%+後期高齢者支援金分2.46%+介護分2.74%+子ども・子育て支援金分0.30%。とくに基礎分の9.41%が高く、全国では6〜8%台の自治体が多いなかで突出しています。
これに均等割(基礎18,640円+後期6,360円+介護9,260円+子ども1,400円=35,660円)と平等割(23,820+7,680+4,540+900=36,940円)が加わります。
賦課限度額の合計は113万円ですが、所得割が高いぶん比較的低い所得でも限度額に達します。基準総所得金額が約660万円あれば基礎分だけで67万円の限度額に届く計算です。
だからこそ軽減・減免の活用が重要になります。青森市は減免の事由が細かく設定されているので、生活が苦しいときは必ず国保医療年金課(017-734-5340)へ相談してください。
Q2. 借金の返済で生活が苦しいです。減免は受けられますか?
A. 種類によります。青森市は対象外の借入を明記しています。
減免事由として「債務返済、または多額の医療費の支出により生活が困窮しているかた」が挙げられていますが、注意書きがあります。「債務返済について、住宅・車・教育・事業資金による債務返済は、減免の対象となりません」。
必要書類の説明ではさらに詳しく、「住宅、車、教育、事業資金での借入れやカードショッピング、親族からの借入れは対象外」とされています。
また前年中の所得が1,000万円を超える方は対象外です。
必要書類は①減免申請書、②申請年1月〜申請時までの収入がわかるもの(世帯主と加入者全員分)、③借入の目的・借入金額等の状況がわかるもの、④返済の領収書(通帳引き落としの場合は通帳)。③④は1月〜申請時点の分です。
なお破産手続開始の決定を受けた方や債務返済のため不動産を処分した方にも別の減免事由が用意されています。あきらめずに相談してください(国保が高くて払えないとき)。
Q3. 減免の申請が納期限に間に合いませんでした。もうだめですか?
A. あきらめないでください。青森市は例外を明記しています。
原則は厳しめです。「原則、納期限の過ぎた期別の税額は減免対象から除かれるため、お早めに申請してください」。
しかし続けてこう書かれています。「災害・疾病・その他により納期限までに減免の申請ができなかったやむを得ない理由があると認められる場合には、納期限の過ぎた期別の税額も減免対象となる場合がありますのでご相談ください」。
入院していた、被災していた、といった事情があれば、過ぎた分も対象になり得るということです。多くの自治体が「納期限を過ぎた分は一切対象外」としているなかで、青森市は相談の余地を明文で残している数少ない例です。
申請は郵送が推奨されています。まずは国保医療年金課(017-734-5340/浪岡地区は0172-62-1153)へ電話して、事情を説明してください。
なお「申請されても、審査の結果、減免にならない場合もありますので、あらかじめご了承願います」とも書かれています。
Q4. 夫婦とも所得があります。国保税の計算で有利ですか?
A. 青森市の方式では、加入者ひとりずつ基礎控除43万円が引かれるので有利になります。
市の説明はこうです。「前年の所得金額のあるかたが2名以上国民健康保険に加入している場合は、それぞれの所得割課税対象額まで計算した後、合算します」。
つまり世帯所得を合計してから43万円を引くのではなく、1人ずつ43万円を引いてから合算します。夫婦それぞれに所得があれば基礎控除は合計86万円分効きます。青森市の所得割は14.91%(40〜64歳)なので、43万円分の差は年約6万4千円の違いになります。
ただし逆の面もあります。所得が43万円に満たない方の「マイナス分」は、他の方の所得を減らすのには使えません。片方が高所得で片方が無収入という世帯では、この方式のメリットはありません。
なお基礎控除以外の各種控除(配偶者・扶養・医療費・社会保険料・障害者控除等)は一切適用されません。所得税では大きく減っても、国保税では減らないので注意してください。
Q5. 家を売りました。国保税の計算はどうなりますか?
A. 所得割は特別控除後、軽減判定は特別控除前。扱いが逆です。
所得割については、青森市は「分離課税の土地建物等に係る譲渡所得(長期及び短期)については、特別控除後の金額で算出します」としています。マイホーム売却の3,000万円特別控除は所得割の計算では効きます。
一方、法定軽減の判定については「分離課税の土地建物等に係る譲渡所得(長期・短期)がある場合は、特別控除前の金額で判定されます」。7割・5割・2割の軽減判定では控除前の大きな金額で見られるため、軽減からは外れます。
つまり「所得割はさほど増えないのに、軽減だけ外れて均等割・平等割が満額になる」という事態が起こります。青森市の均等割・平等割は単身40〜64歳で年72,600円なので、7割軽減が外れると年5万円規模の負担増です。
債務返済のため不動産を処分した方には減免制度があります。該当する場合は国保医療年金課へ相談してください。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減
(自動適用/要・所得申告)・未就学児に係る均等割額の軽減
(自動適用)・非自発的失業者に係る課税の特例
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・災害による減免
(要申請)・公的扶助による減免
(要申請)・所得の著しい減少による減免
(要申請)・債務返済・多額の医療費による減免
(要申請)・破産・不動産処分・拘禁等による減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に青森市駅前庁舎1階 税務部 国保医療年金課(017-734-5340)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|青森市の国保で押さえるべきポイント
- 青森市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は基礎分9.41%・後期支援分2.46%・介護分2.74%・子ども分0.30%
- 均等割は基礎分18,640円・後期支援6,360円・介護9,260円・子ども1,400円、平等割は合計で年36,940円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 基礎分の所得割9.41%、4区分合計14.91%(40〜64歳)と全国最上位クラス。限度額合計は113万円
- 所得割は加入者ひとりずつ基礎控除43万円を引いてから合算。共働き世帯に有利
- 減免の事由が細かい(災害・公的扶助・所得減少・債務返済・多額の医療費・破産・不動産処分・拘禁等)。住宅/車/教育/事業資金の借入は対象外
- 納期限を過ぎた分も「やむを得ない理由」があれば減免対象になり得る(相談を)。減免申請は郵送推奨
- 譲渡所得は所得割では特別控除後、軽減判定では特別控除前で扱いが逆
- 納期は7月〜翌年3月の9回で各月16日〜月末。窓口は駅前庁舎(017-734-5340)と浪岡庁舎(0172-62-1153)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年30万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は青森市駅前庁舎1階 税務部 国保医療年金課(017-734-5340)
出典・参考:
・青森市公式:国民健康保険税の計算のしかた(令和8年度の税率)
・青森市公式:国民健康保険税の法定軽減
・青森市公式:国民健康保険税の減免
・青森市公式:国民健康保険税の納め方
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は青森市公式サイトでご確認ください。