福岡県 糟屋郡粕屋町の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

粕屋町の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

粕屋町は福岡市の東に隣接する福岡都市圏の町で、春日市・古賀市・那珂川市と同じく福岡市周辺の国保を比べやすい地域です。
この記事では、町の公式ページ「保険税の計算方法」「保険税の減額措置」「保険税の納付方法」などにもとづき、令和8年度の粕屋町の国民健康保険税の計算方法、軽減・減免、納付、窓口までをまとめました。
粕屋町の料率には、近隣と比べて目立つ特徴が2つあります。1つは所得割の合計が14.00%(医療8.40%+支援金2.90%+介護2.40%+子ども0.30%/40〜64歳)と、古賀市(13.97%)・那珂川市(13.17%)・春日市(11.70%)を上回る水準であること。もう1つは、近隣3市では介護納付金分に平等割がないのに対し、粕屋町は介護分にも平等割9,000円があることです。40歳になった世帯主には、所得割と均等割に加えて世帯の定額分も上乗せされます。
さらに町は、3人世帯の保険税を円単位で計算した実例(合計465,800円)を公式ページに載せています。この記事ではその計算例を検算したうえで、別の世帯パターンも試算しました。

1. 粕屋町の国民健康保険の概要

粕屋町の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

粕屋町の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

粕屋町は「国民健康保険税」の自治体です(保険税ではなく税)。医療給付費分・後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども・子育て支援納付金分のいずれも所得割+均等割+平等割の3方式で、資産割はありません。
算定の基礎は前年中(1〜12月)の所得から基礎控除43万円を引いた額で、令和8年度は令和7年1月〜12月の所得が対象です。退職金や、遺族年金などの非課税年金は所得に含まれません。
保険税は加入した月から月割で計算し、届出が遅れても加入すべき日までさかのぼって課税されます(最大3年間)。納税義務者は世帯主で、世帯主が国保に入っていなくても、同じ世帯に国保加入者がいれば世帯主が納めます。
介護納付金分は40〜64歳が対象、子ども・子育て支援納付金分は令和8年度に新設された区分です。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 粕屋町国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分8.40%29,000円30,000円670,000円
後期高齢者支援金分2.90%10,000円11,000円260,000円
介護分(40〜64歳)2.40%10,000円9,000円170,000円
子ども・子育て支援金分0.30%1,050円
(子ども・子育て支援納付金分の均等割は18歳以上の加入者が対象です(18歳未満の均等割は全額軽減されます)。町の税率表は「均等割1,000円」と「18歳以上均等割50円」を別の行で載せており、この記事では両者を合算した1人1,050円として計算しています)
1,000円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども・子育て支援納付金分の均等割は18歳以上の加入者が対象です(18歳未満の均等割は全額軽減されます)。町の税率表は「均等割1,000円」と「18歳以上均等割50円」を別の行で載せており、この記事では両者を合算した1人1,050円として計算しています。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は14.00%(医療8.40%+支援2.90%+介護2.40%+子ども0.30%/40〜64歳)。40歳未満は11.60%です。

均等割の合計は50,050円(医療29,000+支援10,000+介護10,000+子ども1,050/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満は40,050円です。

平等割の合計は51,000円(医療30,000+支援11,000+介護9,000+子ども1,000)。40歳未満の世帯は介護分がかからないため42,000円です。

平等割が均等割より高いのは医療分(30,000円>29,000円)と支援金分(11,000円>10,000円)。1人世帯でも世帯単位の定額が重くのる設計です。

賦課限度額の合計は113万円(医療67万+支援26万+介護17万+子ども3万)です。

近隣市との比較——所得割は高め、介護分の平等割は粕屋町だけ

粕屋町と近隣3市の令和8年度の料率(40〜64歳の合計)
自治体所得割(合計)医療分の均等割医療分の平等割介護分の平等割
粕屋町14.00%29,000円30,000円9,000円
古賀市13.97%23,800円26,200円なし
那珂川市13.17%30,000円29,600円なし
春日市11.70%27,700円25,300円なし

近隣3市の数字は、当サイトが各市の令和8年度の公式公表で確認したものです。粕屋町は所得割の合計が4市の中で最も高く、医療分の均等割・平等割も那珂川市に次ぐ水準です。一方、令和7年度の料率は今回の確認対象にしていないため、前年度からの増減はこの記事では扱いません。

40歳になると年約6.7万円増える

課税標準額200万円の単身世帯で試算します(区分ごとに100円未満切捨て)。
39歳まで:医療227,000円(168,000+29,000+30,000)+支援79,000円(58,000+10,000+11,000)+子ども8,000円(6,000+1,050+1,000=8,050円)=314,000円
40歳から:上に介護分67,000円(200万×2.4%=48,000円+均等割10,000円+平等割9,000円)が加わり381,000円
差は年67,000円。そのうち9,000円は、近隣3市にはない介護分の平等割です。なお40〜64歳の被保険者が世帯に複数いても、平等割9,000円は世帯で1回だけです。

町が公表している3人世帯の計算例を検算する

町の公式ページは、世帯主(42歳・所得200万円)、妻(38歳・所得100万円)、子ども(10歳)の3人加入世帯を例に、区分ごとの内訳を載せています。課税所得は世帯主157万円、妻57万円で、合計214万円です。

粕屋町公表の計算例(令和8年度・3人世帯)
区分所得割均等割平等割年税額(100円未満切捨て)
医療給付費分2,140,000円×8.40%29,000円×3人=87,000円30,000円296,700円
後期高齢者支援金分2,140,000円×2.90%10,000円×3人=30,000円11,000円103,000円
介護納付金分(世帯主のみ)1,570,000円×2.40%10,000円×1人9,000円56,600円
子ども・子育て支援納付金分2,140,000円×0.30%1,000円×2人+18歳以上50円×2人1,000円9,500円
合計465,800円

当サイトで検算したところ、各区分の合計(296,760円・103,060円・56,680円・9,520円)を100円未満で切り捨てると、町の数字と一致しました。注目点は2つあります。介護分は40〜64歳の世帯主1人分だけが対象で、所得割も世帯主の所得(157万円)のみにかかること。そして子ども分の均等割は10歳の子どもを除く2人分であることです(18歳未満の均等割は全額軽減されるため)。

軽減判定の基準額を人数別に計算する

町は軽減の基準を「7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)」「5割=同+31万円×(加入者数+旧国保被保険者数)」「2割=同+57万円×(加入者数+旧国保被保険者数)」と公表しています。給与・年金所得者が1人以下の世帯で計算すると次のとおりです。

粕屋町 軽減判定の基準所得(給与又は年金所得者が1人以下の世帯)
加入者数(旧国保含む)7割軽減5割軽減2割軽減
1人43万円以下74万円以下100万円以下
2人43万円以下105万円以下157万円以下
3人43万円以下136万円以下214万円以下
4人43万円以下167万円以下271万円以下

判定は4月1日時点(年度途中の加入は加入日)の人数で行い、年度の途中で人数が増減しても見直されません。国保から後期高齢者医療へ移った人(旧国保被保険者)も人数に数えます。1月1日時点で65歳以上の人の年金所得は15万円を差し引き、土地などの譲渡所得は特別控除前、事業所得は専従者控除前の金額で判定します。専従者給与による給与所得は判定に含みません。

未就学児の軽減後の均等割

未就学児の均等割は、医療分・支援金分が一律で半額に軽減されます。所得による軽減(2割・5割・7割)に該当する世帯では、軽減後の均等割からさらに半額です。町が公表している未就学児1人あたりの年額は次のとおりです。

粕屋町 未就学児1人あたりの均等割(医療分+支援金分)
世帯の区分医療分支援金分合計
軽減非該当14,500円5,000円19,500円
2割軽減11,600円4,000円15,600円
5割軽減7,250円2,500円9,750円
7割軽減4,350円1,500円5,850円

7割軽減世帯の未就学児は、定額分が本来の19,500円から5,850円まで下がる計算です(軽減率にして約7割)。この区分も申請は不要ですが、世帯主と18歳以上の加入者の所得申告が前提です。

4人世帯の年税額を実額で試算する

世帯主(40代)と配偶者(40代・所得なし)、小学生の子、未就学児の4人世帯で、世帯主の課税標準額が250万円の場合です。未就学児の均等割は医療分・支援金分が半額(3.5人分)、子ども分の均等割は18歳以上の2人分のみ、介護分は夫婦2人の均等割と世帯の平等割9,000円がかかります。区分ごとに100円未満を切り捨てます。

粕屋町 4人世帯の試算例(令和8年度)
区分所得割均等割平等割年税額
医療分210,000円29,000×3.5人分=101,500円30,000円341,500円
後期高齢者支援金分72,500円10,000×3.5人分=35,000円11,000円118,500円
介護納付金分(夫婦2人)60,000円10,000×2人分=20,000円9,000円89,000円
子ども・子育て支援納付金分7,500円1,050×2人分=2,100円1,000円10,600円
合計559,600円

課税標準額250万円は、基礎控除43万円を足し戻すと総所得金額で293万円にあたり、4人世帯の2割軽減基準(271万円以下)を超えるため、この例では法定軽減はかかりません。世帯の所得が基準以内なら、均等割・平等割が7割・5割・2割軽減されます。

1人だけ国保に残った世帯の平等割軽減

国保の世帯員が後期高齢者医療に移り、国保に1人だけ残った世帯は、医療分・支援金分・子ども分の平等割が5年間は2分の1、その後3年間は4分の1軽減されます(町の税率表の注記)。申請は不要です。この軽減は介護分の平等割(9,000円)には書かれていません。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 215,880円 + 均等割 101,500円 + 平等割 30,000円 ⇒ 347,380円
  • 後期支援分: 所得割 74,530円 + 均等割 35,000円 + 平等割 11,000円 ⇒ 120,530円
  • 介護分: 所得割 61,680円 + 均等割 20,000円 + 平等割 9,000円 ⇒ 90,680円
  • 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,100円 + 平等割 1,000円 ⇒ 10,810円

合計: 年間 約569,400円(月あたり約47,400円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 133,560円 + 均等割 29,000円 + 平等割 30,000円 ⇒ 192,560円
  • 後期支援分: 所得割 46,110円 + 均等割 10,000円 + 平等割 11,000円 ⇒ 67,110円
  • 介護分: 所得割 38,160円 + 均等割 10,000円 + 平等割 9,000円 ⇒ 57,160円
  • 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,050円 + 平等割 1,000円 ⇒ 6,820円

合計: 年間 約323,650円(月あたり約27,000円)

単身世帯でも平等割が合計で年51,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 254,720円 / 後期支援分 88,570円 / 介護分 74,920円 / 子ども分 9,040円 ⇒ 合計 約427,250円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 80,632円 / 後期支援分 28,342円 / 介護分 24,752円 / 子ども分 2,834円 ⇒ 合計 約136,560円

差額は年間およそ29万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。粕屋町が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は粕屋町公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 粕屋町の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金分の均等割は18歳以上の加入者が対象です(18歳未満の均等割は全額軽減されます)。町の税率表は「均等割1,000円」と「18歳以上均等割50円」を別の行で載せており、この記事では両者を合算した1人1,050円として計算しています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 粕屋町役場 住民課 国民健康保険係(庁舎1階)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

町の減額措置では、非自発的失業者について離職された本人の給与所得を100分の30として保険税を計算します。この「100分の30」は保険税だけでなく、高額療養費の所得区分の判定にも使われます。
減額期間は離職日の翌日が属する月から、その月が属する年度の翌年度末までです。対象は65歳未満の雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)、23・33・34(特定理由離職者)の場合です。申請には雇用保険受給資格者証を持って窓口へ行く必要があります。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 粕屋町の減免制度|要申請

粕屋町の軽減は、所得が少ない世帯の軽減・未就学児の軽減・後期高齢者医療へ移った世帯の軽減が自動適用、非自発的失業・産前産後・旧被扶養者は申請です。減免は災害や所得の大幅な減少が対象で、納期限の7日前までに申請する必要があります。

粕屋町 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
所得が少ない世帯の軽減
(申請不要・所得申告は必要)
世帯主・加入者・旧国保被保険者の前年所得の合計が基準以下均等割・平等割が7割・5割・2割軽減。5割・2割の基準は31万円・57万円×(加入者+旧国保被保険者)
未就学児の軽減
(申請不要)
国保に加入している未就学児均等割の2分の1を軽減。所得軽減がある世帯は軽減後の均等割からさらに2分の1
1人だけ国保に残った世帯の軽減
(申請不要)
他の世帯員が後期高齢者医療に移り、国保に1人だけ残った世帯平等割(医療・支援・子ども分)が5年間2分の1、その後3年間4分の1軽減
非自発的失業者の減額
(要申請)
65歳未満で離職理由コードが特定受給資格者・特定理由離職者本人の給与所得を100分の30として計算。離職日翌日の属する月から翌年度末まで
産前産後期間の減額
(要届出)
出産(予定)日が令和5年2月1日以降で、妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)出産(予定)月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割と均等割を減額。支払い済みでも還付。賦課限度額に達している世帯は税額が変わらない場合あり
旧被扶養者の減免
(要申請)
職場の健康保険の本人が後期高齢者医療に移り、被扶養者だった65〜74歳の人が国保に加入所得割は全額(当分の間)、均等割は半額。旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額。均等割・平等割の減免は資格取得月から2年間
災害・所得の大幅な減少などによる減免
(要申請)
災害や所得の大幅な減少などで、分割納付でも納めることが困難と認められる場合世帯全員の収入・預貯金等を確認して総合的に判断。納期限の7日前までに申請

粕屋町の減免で押さえておきたい点は次のとおりです。
軽減は自動でも、所得の申告は必須です。町は「所得が無い方でも申告をしていただかないと、軽減判定ができません」と明記しています。
産前産後の減額は、すでに納付した分も還付されます。ただし賦課限度額に達している世帯では、軽減を適用しても限度額に達したままなら税額は変わりません。出産前後に窓口へ行く際は母子健康手帳(多胎の場合はそれぞれの手帳)、本人確認書類、マイナンバーがわかる書類が必要で、郵送での届出も可能です。
減免の申請期限は「納期限の7日前」です。期限が迫ってから動くと間に合わないので、払えないと感じた時点で早めに相談してください。まずは分割納付の相談が先です。
旧被扶養者の所得割全額免除は「当分の間」の措置です。会社員の家族が75歳になって後期高齢者医療に移り、扶養から外れた65〜74歳の人が国保に入るときに使えます。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実。キャッシュカードでの申込みも町が案内)
  • 納付書による納付(納付書は世帯主あてに送付)
  • 年金からの特別徴収(世帯主が65〜74歳で、一定要件を満たす世帯)

粕屋町の納期は、普通徴収が年10期(6月〜翌年3月)です。納期限は各納期月の末日で、ただし12月だけは28日が納期限になります。納期限が土日祝や金融機関の休業日のときは翌営業日です。
年金から天引きされる特別徴収は年6期です。4月・6月・8月が仮徴収(第1〜3期)、10月・12月・2月が本徴収(第4〜6期)にあたります。
特別徴収になるのは、次のすべてに当てはまる世帯の世帯主です。①世帯主が国保に加入している/②世帯の国保加入者全員が65歳以上/③一種類の公的年金を年額18万円以上受給している/④介護保険料が年金から天引きされている/⑤1回に徴収される介護保険料と国保税の合計が、1回に支給される一種類の年金額の2分の1以下。要件に当てはまる人は、これまで納付書や口座振替で払っていても年金天引きに変わります。
天引きは申請で普通徴収に切り替えることもできますが、口座振替の利用が必須です。詳しい手続きは国民健康保険係に問い合わせてください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 粕屋町の国保窓口一覧

国保税の計算・軽減・加入脱退の相談は粕屋町役場 住民課 国民健康保険係(庁舎1階)が窓口です。

粕屋町 国保の窓口
窓口主な業務備考
住民課 国民健康保険係(庁舎1階)
〒811-2392 福岡県糟屋郡粕屋町駕与丁1丁目1番1号 粕屋町役場
国保の加入・脱退、保険税の軽減・減額、出産育児一時金、高額療養費の申請電話 092-938-0215(直通)/FAX 092-938-0268

加入・脱退は事由発生から14日以内に届け出ます。加入の届出が遅れると、届出日ではなく加入すべき日にさかのぼって保険税を納めることになり、その間の医療費は全額自己負担です。

就職して社保に入ったのに国保の脱退を忘れると、二重に払うことになります。手続き後は還付されますが、5年を過ぎると時効で還付できなくなります。

職場の健康保険などの資格喪失は、郵送でも手続き可能です(国民健康保険資格喪失届、資格情報のお知らせや資格確認書などのコピー、国保の保険証等を簡易書留などで送付)。マイナンバーカードがあればマイナポータルのオンライン申請もできます。

町のホームページには国民健康保険に関する電子申請(オンライン手続き)のページがあります。

出産育児一時金は出産の翌日から2年以内に申請します。町の公式ページでは、産科医療補償制度に加入している分娩機関で在胎週数22週以降の出産なら50万円、未加入の分娩機関や22週未満なら48.8万円です。直接支払制度を使えば、費用が一時金の額を超えた場合は役場への申請は不要です。

高額療養費は、支給対象になる人へ町からお知らせの文書と申請書が送られます。マイナ保険証を使えば限度額適用認定証は不要です。

8. よくある質問(粕屋町の国保)

Q1. 粕屋町の国保税は近隣と比べて高いですか?
A. 40〜64歳の所得割の合計は粕屋町が14.00%で、古賀市13.97%、那珂川市13.17%、春日市11.70%を上回ります。医療分の均等割29,000円・平等割30,000円も高めです。さらに、近隣3市にはない介護分の平等割9,000円があります。ただし軽減や減免は世帯ごとに異なるため、実際の負担は納税通知書や町への試算でご確認ください。

Q2. 介護分の平等割とは何ですか?
A. 40〜64歳の被保険者がいる世帯にかかる世帯単位の定額で、粕屋町は年9,000円です。世帯に40〜64歳が何人いても世帯で1回です。古賀市・那珂川市・春日市の介護分には平等割がなく、粕屋町は世帯主が40歳になったときの増え方が少し大きくなります。

Q3. 平等割が均等割より高いとはどういうことですか?
A. 粕屋町では医療分の平等割(30,000円)が均等割(29,000円)より、支援金分の平等割(11,000円)が均等割(10,000円)より高く設定されています。世帯の人数にかかわらず世帯単位でかかる定額が大きいため、少人数の世帯でも一定の負担になります。

Q4. 町が公表している計算例はいくらですか?
A. 世帯主(42歳・所得200万円)、妻(38歳・所得100万円)、子ども(10歳)の3人加入世帯で、年間465,800円です(医療296,700円+支援金103,000円+介護56,600円+子ども9,500円)。この記事では検算して一致を確認しています。

Q5. 国保税の納期限はいつですか?
A. 各納期月の末日です。ただし12月だけは28日が納期限になります。納期限が土日祝日や金融機関の休業日のときは翌営業日です。納付書は世帯主あてに送付されます。

Q6. 産前産後の国保税の減額はいつから申請できますか?
A. 出産(予定)日が属する月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割と均等割が減額されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)が対象です。窓口では本人確認書類・母子健康手帳・マイナンバーがわかる書類が必要で、郵送でも届け出られます。すでに納付していても還付されます。

Q7. 会社員の家族が75歳になったら国保はどうなりますか?
A. 社保の本人が後期高齢者医療に移ると、被扶養者だった65〜74歳の人は国保に加入します。この場合は所得割が全額減免(当分の間)、均等割が半額(資格取得月から2年間)になります。旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額です。要申請です。

Q8. 払えないときはどうすればいいですか?
A. 納付が難しいときは、申請により分割納付が認められる場合があります。災害や所得の大幅な減少などで分割も困難な場合は減免の制度もあり、申請は納期限の7日前までです。世帯全員の収入・預貯金等を確認して総合的に判断されます。滞納する前に国民健康保険係へ相談してください。

Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得が少ない世帯の軽減
(申請不要・所得申告は必要)・未就学児の軽減
(申請不要)・1人だけ国保に残った世帯の軽減
(申請不要)・非自発的失業者の減額
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)・旧被扶養者の減免
(要申請)・災害・所得の大幅な減少などによる減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に粕屋町役場 住民課 国民健康保険係で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|粕屋町の国保で押さえるべきポイント

  • 粕屋町は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.40%・後期支援分2.90%・介護分2.40%・子ども分0.30%
  • 均等割は医療分29,000円・後期支援10,000円・介護10,000円・子ども1,050円、平等割は合計で年51,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 所得割14.00%(40〜64歳)は近隣の古賀市・那珂川市・春日市より高い水準
  • 介護分にも平等割9,000円がある(近隣3市は介護分の平等割なし)
  • 医療分・支援金分は平等割が均等割より高い(30,000円>29,000円、11,000円>10,000円)
  • 町公表の計算例は3人世帯で年465,800円。当サイトの検算でも一致
  • 納期は普通徴収10期・納期限は月末(12月のみ28日)、年金天引きは年6期
  • 減免の申請は納期限の7日前まで
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は粕屋町役場 住民課 国民健康保険係

出典・参考:
・粕屋町公式:保険税の計算方法(令和8年度の税率)
・粕屋町公式:保険税の減額措置
・粕屋町公式:保険税の納付方法
・粕屋町公式:国民健康保険の手続き(加入・喪失)
・粕屋町公式:出産育児一時金
・粕屋町公式:高額療養費

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は粕屋町公式サイトでご確認ください。

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