兵庫県 揖保郡太子町の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

揖保郡太子町の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

揖保郡太子町(たいしちょう)は、兵庫県の南西部、姫路市とたつの市にはさまれた町です。町名は聖徳太子ゆかりの古刹・斑鳩寺(いかるがでら)に由来し、役場の住所も「鵤(いかるが)280番地1」。播磨の中心・姫路のベッドタウンとして発展してきた、面積のコンパクトな町です。
この記事では、令和8年度の最新の税率にもとづく太子町の国民健康保険税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職の特例、納付方法、窓口情報までをまとめました。
太子町の国保でまず押さえたいのは、税率が年々上がり、令和8年度で近隣の町・市の中でも高い水準になったことです。所得割は4区分の合計で13.73%(介護分を除くと10.88%)、均等割は40〜64歳の大人1人で年60,600円、平等割は1世帯37,800円。町は「平成29年度以降、税率を据え置いて運営してきたが、収入が不足する厳しい財政運営が続いている」として、令和4年度から税額を改正してきました。
もうひとつは、町が自分で『医療費を減らせば税の引き上げ幅を抑えられる』と書いていること。特定健診・がん検診の受診やジェネリック医薬品の利用を、町自身が税負担の抑制策として呼びかけています。さらに、令和8年度からは子ども・子育て支援金分が新しく加わりました。この記事で順に整理します。

1. 揖保郡太子町の国民健康保険の概要

揖保郡太子町の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

揖保郡太子町の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

太子町は「保険税」ではなく「保険税」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。町のページは年税額を「(1)所得割+(2)均等割+(3)平等割」の合計(ただし賦課限度額まで)と説明しています。
納める人は世帯主です。町は、世帯主が職場の健康保険や後期高齢者医療に入っていて国保に入っていない世帯でも、同じ世帯のだれかが国保に入っていれば、納税通知書は世帯主に届くとしています。
届出は事由が生じてから14日以内。遅れた場合、保険税は以前の健康保険の資格を失った月までさかのぼって計算され、その間の医療費は全額自己負担になります。
国保の運営について審議するのは、被保険者代表2人・保険医(薬剤師)代表2人・公益代表2人の計6人(任期2年)で構成する「国民健康保険運営協議会」で、税率の改正や特別会計の予算・決算を扱います。税率を上げる話は、ここを通ります。窓口は町民課の保険係(資格・給付・税額の問い合わせ)です。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 揖保郡太子町国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分7.57%32,500円21,400円670,000円
後期高齢者支援金分3.02%12,800円8,500円260,000円
介護分(40〜64歳)2.85%13,900円7,000円170,000円
子ども・子育て支援金分0.29%1,400円
(均等割1,300円に18歳以上均等割100円が加わり、18歳以上は計1,400円。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、国の制度で子ども・子育て支援金分の均等割が全額軽減される)
900円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 均等割1,300円に18歳以上均等割100円が加わり、18歳以上は計1,400円。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、国の制度で子ども・子育て支援金分の均等割が全額軽減される。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は13.73%(医療分7.57%+後期高齢者支援金分3.02%+介護分2.85%+子ども・子育て支援金分0.29%)。介護分のかからない40歳未満・65歳以上は10.88%です。当サイトで確認した同じ兵庫県のたつの市(12.94%)や宍粟市(13.60%)、三木市(13.50%)よりも高くなっています。

均等割の合計は、介護分のかかる40〜64歳で1人年60,600円(医療32,500+支援金12,800+介護13,900+子ども1,300+18歳以上均等割100)。介護分のかからない18歳以上は46,700円です。18歳年度末までの子どもは子ども・子育て支援金分が軽減されるため、医療分・後期支援分だけの45,300円、未就学児は医療分・後期支援分がさらに5割軽減されて22,650円になります。

平等割の合計は1世帯37,800円(医療21,400+支援金8,500+介護7,000+子ども900)。介護分のかからない世帯は30,800円。4区分すべてに平等割があります。単身でも夫婦でも、世帯ごとに同じ額がかかります。

賦課限度額は医療67万円・後期支援26万円・介護17万円・子ども3万円で、合計113万円です。前年度(令和7年度)は医療66万円で合計109万円でしたが、医療分が1万円、子ども分が新設の3万円分、あわせて4万円引き上がりました(後期支援分26万円・介護分17万円は据え置き)。

所得割の計算ベースは「前年の総所得金額等-基礎控除額43万円」です。町は「総所得金額等には、確定申告された特別控除後の分離課税所得(譲渡、株式、先物)も含まれる」としています。上場株式の配当などを申告不要で済ませられる場合でも、申告すると国保税が増額になる場合があると、町が専用のページで注意を呼びかけています(住民税の税額控除と国保税の増額を天秤にかけて、申告するかどうかを自分で選ぶ必要があります)。

町のページでは、子ども分の軽減の個別説明は見当たりません。町の税額表は、子ども・子育て支援金分を「均等割1,300円+18歳以上均等割100円」と示すだけです。18歳年度末までの子どもの均等割全額軽減は国の制度ですが、子どもが多い世帯は、7月の納税通知書で子ども分が軽減されているかを確認し、不明なら町民課(079-277-1012)に聞いてください。

年度の途中で加入・脱退した場合は月割りです。加入は加入した月(前の保険をやめた月)から、脱退は脱退した月の前月までで計算します。年度当初から入っている世帯は年税額を9回に分けるため、1期分が1か月分とは限りません。たとえば10月に社会保険に切り替えると、9月分までの税額が確定しますが、すでに払った期の合計との差が出れば、還付や追加徴収になります。

40歳になる人・65歳になる人の介護分は月割りです。町は「本年度中に65歳になる人の介護給付費は、7月の納税通知書の中ですでに月割りで減額した額で計算」し、7月以降に40歳になる人には40歳到達の翌月に介護分を含んだ税額変更通知書を発送するとしています。

5年間の推移|令和4年度から毎年上がり続けている

町は令和8年度の税額表の下に、令和4年度から令和8年度までの5年分の税率を並べて公表しています。同じ条件(40歳の単身世帯・前年の給与収入300万円=基準総所得金額159万円、および40歳夫婦+小学生+未就学児・基準総所得金額257万円)で、各年度の年間税額を計算し直したのが次の表です(概算)。

太子町 国保税の5年間の推移(本記事による概算)
年度所得割(合計)均等割(40〜64歳1人)平等割(1世帯)40歳単身・給与300万円4人世帯・基準所得257万円
令和4年度12.56%47,800円32,400円279,904円505,392円
令和5年度12.61%50,000円33,100円283,599円514,477円
令和6年度12.90%53,100円34,500円292,710円532,830円
令和7年度13.10%56,000円35,500円299,790円548,220円
令和8年度13.73%60,600円37,800円316,707円579,811円

令和4年度から8年度までの4年間で、40歳単身の税額は約36,800円(13.1%)、4人世帯は約74,400円(14.7%)増えました。とくに令和7年度から8年度の1年間の伸びが大きく、単身で約16,900円、4人世帯で約31,600円の増加です。このうち、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分が単身で年6,911円(所得割4,611円+均等割1,400円+平等割900円)を占めます。

個別の区分を見ると、上げ幅が目立つのは均等割と平等割です。均等割(40〜64歳の1人分)は令和4年度の47,800円から60,600円へ12,800円増、平等割は32,400円から37,800円へ5,400円増。一方、介護分の所得割だけは令和7年度の2.89%から令和8年度に2.85%へ下がっています(令和5年度から令和6年度は2.95%のまま、令和7年度に2.89%)。5年間で下がった率は、この1つだけです。

近隣と比べると|太子町は「所得割も均等割も平等割も高め」

同じ条件で、隣のたつの市、同じ兵庫県の宍粟市と並べてみます。数字は各市町の公表値から計算した概算です。

令和8年度の年間国保税の比較(概算)
市町40歳単身・給与300万円太子町との差4人世帯・基準所得257万円太子町との差
太子町316,707円―579,811円―
宍粟市312,740円太子町より約3,967円低い571,370円太子町より約8,441円低い
たつの市289,146円太子町より約27,561円低い515,658円太子町より約64,153円低い

隣接するたつの市より、単身で年約2.8万円、4人世帯で年約6.4万円高い計算です。たつの市は医療分の所得割(7.87%)が太子町(7.57%)より高い一方、均等割(40〜64歳で合計47,200円)と平等割(合計36,200円)が低めで、全体としては太子町のほうが重くなります。なお兵庫県は、県内の税率を統一する方向で、遅くとも令和12年度までの統一を目指しています。統一に向けて、今後の差は縮まっていくと見込まれます。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 194,549円 + 均等割 113,750円 + 平等割 21,400円 ⇒ 329,699円
  • 後期支援分: 所得割 77,614円 + 均等割 44,800円 + 平等割 8,500円 ⇒ 130,914円
  • 介護分: 所得割 73,245円 + 均等割 27,800円 + 平等割 7,000円 ⇒ 108,045円
  • 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,800円 + 平等割 900円 ⇒ 11,153円

合計: 年間 約579,811円(月あたり約48,300円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 120,363円 + 均等割 32,500円 + 平等割 21,400円 ⇒ 174,263円
  • 後期支援分: 所得割 48,018円 + 均等割 12,800円 + 平等割 8,500円 ⇒ 69,318円
  • 介護分: 所得割 45,315円 + 均等割 13,900円 + 平等割 7,000円 ⇒ 66,215円
  • 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,400円 + 平等割 900円 ⇒ 6,911円

合計: 年間 約316,707円(月あたり約26,400円)

単身世帯でも平等割が合計で年37,800円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 230,281円 / 後期支援分 91,666円 / 介護分 87,305円 / 子ども分 9,057円 ⇒ 合計 約418,309円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 73,249円 / 後期支援分 29,060円 / 介護分 28,063円 / 子ども分 2,994円 ⇒ 合計 約133,365円

差額は年間およそ28万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。揖保郡太子町が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は揖保郡太子町公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 揖保郡太子町の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,300円に18歳以上均等割100円が加わり、18歳以上は計1,400円。18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、国の制度で子ども・子育て支援金分の均等割が全額軽減される。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 太子町 町民課 保険係(079-277-1012)/税務課(079-277-1014)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

太子町の軽減ページによると、対象は雇用保険の特定受給資格者(倒産・解雇などによる離職。離職理由コード11・12・21・22・31・32)と特定理由離職者(雇い止めなどによる離職。コード23・33・34)です。雇用保険受給資格者証で確認します。
軽減の中身は「前年の給与所得を100分の30とみなして国民健康保険税の算定を行う」。軽減期間は「離職の翌日の属する月から翌年度末まで」です。申請が必要で、町のページには「申請必要」と明記されています。
町のページに書かれているのは対象コードと軽減の内容までで、必要書類の細かい一覧は載っていません。雇用保険受給資格者証のほか、世帯主と対象者のマイナンバーが確認できるものを持参するのが無難ですが、事前に町民課に電話で確認してください。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 揖保郡太子町の減免制度|要申請

太子町の国保税の軽減・減免のうち、町の公式ページ(令和8年度の判定基準、2026年7月29日更新)で確認できるものを整理します。法律で決まった7割・5割・2割軽減、未就学児の5割軽減、産前産後の免除、非自発的失業者の軽減は前の節のとおりで、ここではそれ以外の制度を表にしました。

揖保郡太子町 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
旧被扶養者の減免
(要申請/資格取得時)
会社の健康保険や共済組合の加入者本人が後期高齢者医療へ移ったため、その被扶養者(65歳以上)が国保に入った人。建設国保などの国保組合の被扶養者は対象外①被扶養者だった人(65歳以上)の所得割額の全額、②同じく均等割額の2分の1、③65歳以上の人だけの世帯なら平等割額の2分の1。ただし②③は、すでに7割・5割軽減に該当する世帯は除く。国保の資格取得時に、職場の健康保険の資格喪失証明書を持って申請
単身世帯への平等割の軽減
(申請不要)
世帯員が国保から後期高齢者医療制度へ移ったことで、世帯内の国保加入者が1人だけになった世帯医療給付費分・後期高齢者支援金分の平等割が、最初の5年間は2分の1、その後の3年間は4分の1減額される
災害・失業・廃業などによる減免
(要申請)
災害、失業・廃業、その他特別な事情がある人申請により国保税の減免が受けられる場合がある。申請時点で納期未到来の分の保険税に適用。申請は納期限まで。減免割合や所得基準は町のページに数字の記載がなく、窓口に相談
高額療養費の自動払い戻し(簡素化)
(初回のみ申請)
高額療養費の払い戻しを自動で受けたい人(保険税を滞納していないことが条件)初回のみ申請しておくと、以後の高額療養費が自動で支給される。死亡で世帯主が変わった場合など、申請書の内容に変更があれば再度申請
入院時の食事代の減額
(要申請)
住民税非課税世帯の人「限度額適用・標準負担額減額認定証」で、1食550円(一般)が270円(過去12か月で90日超の入院なら220円)に、低所得者1は130円に減額(申請月の1日から適用)。マイナ保険証なら証の提示は不要

見落としやすい点が3つあります。1つ目は、国保税そのものの減免(災害・失業・廃業など)は「申請時点で納期未到来の分」にしか適用されないこと。すでに過ぎた納期の分はさかのぼって減らせません。被災や収入の急減に気づいたら、納期が来る前に相談してください。
2つ目は、税を滞納していると、いくつかの制度が使えなくなること。高額療養費の自動払い戻しは「保険税を滞納していない」ことが条件で、滞納が続くと医療機関の窓口で全額負担になる「資格確認書(特別療養)」の交付(10割負担)や差し押さえなどの処分もあります。
3つ目は、低所得の軽減(7割・5割・2割)が申告を前提にしていること。町は「所得の申告をしていない人がいる世帯は軽減や減免の対象となりません」と明記しています。収入がない家族がいても、必ず所得の申告をしてください。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 納付書による納付(兵庫西農業協同組合・みなと銀行・姫路信用金庫・播州信用金庫・兵庫信用金庫・西兵庫信用金庫・郵便局[近畿2府4県内]の窓口、またはコンビニ)
  • 口座振替(各納期限の日に引き落とし。町の指定金融機関またはゆうちょ銀行に備え付けの用紙で申し込み)
  • 地方税統一QRコード(eL-QR)での納付(令和5年4月から、全国の地方税統一QRコード対応金融機関でも納付可能)
  • 年金からの特別徴収(世帯主が国保加入者、世帯の国保加入者が全員65〜74歳などの条件を満たす世帯)

納期は7月(第1期)から翌年3月(第9期)までの毎月、全9回です(7月以降に年度の途中で加入した人を除く)。納税通知書は7月中旬に送付されます。年度の途中で加入手続きをした人には、手続きをした月の翌月10日頃に納税通知書が届きます。納期の詳しい日付は、町の「町税の納期」のページに載っています。
年金天引き(特別徴収)の対象は、次のすべてに当てはまる世帯です。①世帯主が国保加入者、②世帯内の国保加入者が全員65歳以上75歳未満、③世帯主の年金収入が年18万円以上、④世帯主の介護保険料と国保税の合計が年金収入額の2分の1を超えていない。年度の途中で税額が減ると特別徴収は中止され、普通徴収(納付書または口座振替)に変わります。逆に税額が増える場合は、増えた分だけが普通徴収になります。年度の途中で世帯主が75歳になる場合は、年度当初から普通徴収です。
滞納すると、督促手数料・延滞金が加算されることがあるほか、資格確認書(特別療養)の交付や差し押さえなどの処分が行われます。
注意したいのが還付金詐欺です。町は「医療費や保険税の還付金の受け取りについて、直接、金融機関やATMへ行って手続きを依頼することはありません」と明記し、近隣の市町で多発していて、町にも不審電話の通報があるとして注意を呼びかけています。「還付金がある」と言われてATMに誘導されたら、詐欺です。電話を切って、役場か警察に連絡してください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 揖保郡太子町の国保窓口一覧

太子町の国保は、資格の届出・給付・税額の問い合わせを「町民課 保険係」が担当しています。役場は揖保郡太子町鵤280番地1です。町のページは、国保の加入・脱退の手続きを「町民課保険係」で行うこと、14日以内に届け出ることを明記しています。

太子町 国保の窓口
窓口連絡先主な業務
町民課 保険係・国民年金係
〒671-1592 揖保郡太子町鵤280番地1
079-277-1012
FAX 079-277-6031
加入・脱退・変更の届出(14日以内)、資格確認書・資格情報のお知らせの交付・再交付、高額療養費・出産育児一時金・葬祭費・療養費などの給付、限度額適用・標準負担額減額認定証、国民健康保険税の税額・軽減の問い合わせ
税務課
〒671-1592 揖保郡太子町鵤280番地1
079-277-1014
FAX 079-277-6031
町のQRコード納付(eL-QR)の案内ページに載っている町税の納付方法の問い合わせ先。国保税の税額・軽減の問い合わせは町民課保険係

郵送で済ませられる手続きがあります。町は「国民健康保険制度の手続きは郵送対応が可能です」として、国保の加入・脱退と資格確認書または資格情報のお知らせの再発行(即日交付を希望しない場合)を挙げています。ただし、転入による加入は転入手続きが済んでいる場合に限ります。ほかの手続きでも郵送できる場合があるので、電話で相談してください。

加入手続きの必要書類(町のページより):職場の健康保険をやめたときは、健康保険資格喪失証明書(離職票などでは受付できません)。転入のときは、ほかの市区町村の転出証明書。子どもが生まれたときは出生を証明するもの(母子健康手帳など)、生活保護をやめたときは保護廃止決定通知書。共通して、通帳・銀行印・キャッシュカード(国保税は口座引き落としでの納付をお願いしているため)が必要です。

脱退の届出を忘れると、あとで医療費を返す必要が出ます。町は「職場の健康保険や転出先の国民健康保険に加入したのに、太子町の資格確認書または資格情報のお知らせとマイナ保険証で受診してしまった場合は、太子町の国民健康保険が負担した医療費を返還していただく」としています。新しい保険を使うべき医療費を町が負担することになるため、というのが理由です。就職したら、脱退の届出を。二重に払った税は、脱退手続きの完了後に還付されます。

修学のために子どもが他の市区町村に住民票を移したときの手続きも町民課で受け付けています。必要なのは資格確認書または資格情報のお知らせと、在学証明書です。

町民課の「死亡」の手続きは、葬祭費の請求とセットです。持ち物は、喪主名義の印かんと通帳、会葬礼状など喪主がわかるもの(葬祭費5万円は、葬祭を行った人に支給)。申請は2年以内です(時効)。

給付の金額(町のページより):出産育児一時金は50万円(産科医療補償制度に加入する医療機関で出産した場合。未加入の医療機関は48万8千円)、妊娠12週(4か月)以上なら死産・流産でも支給されます。葬祭費は5万円。出産育児一時金は、直接支払制度を使って費用が支給額より安く済んだとき、差額を2年以内に請求できます。

高額療養費の限度額(令和8年8月〜):70歳未満の区分ウ(基礎控除後の総所得金額等が210万円超〜600万円以下)は月85,800円+(総医療費-286,000円)×1%(令和8年7月までは80,100円+α)、区分エ(210万円以下)は61,500円(同57,600円)、住民税非課税の区分オは36,900円(同35,400円)。年間上限は、区分ウ・エが53万円、住民税非課税が29万円です。申告がない世帯は、所得が901万円を超えるとみなされて最も高い区分になる点にも注意してください。

特定疾病(血友病・人工透析が必要な慢性腎不全など)は、申請して「特定疾病療養受療証」を受けると、医療機関ごとに月の自己負担が10,000円(70歳未満の上位所得者は20,000円)になります。申請には医師の証明が必要です。

高額医療・高額介護合算制度:8月1日から翌年7月31日までの1年間の国保と介護保険の自己負担額を世帯で合算し、限度額を超えた分が支給されます。70歳未満は所得210万円超〜600万円以下で年67万円、住民税非課税世帯で年34万円。対象の人には1月〜2月頃に通知が届きます。

8. よくある質問(揖保郡太子町の国保)

Q1. 太子町の国保税は、近隣と比べて高いですか?
A. 当サイトで税率を確認している近隣の市と比べると、高い水準です。40歳単身・給与収入300万円で試算すると、太子町は年約31.7万円、宍粟市は約31.3万円、隣のたつの市は約28.9万円です(本記事の概算)。
高い理由は、所得割の合計(13.73%)が高く、均等割(40〜64歳で60,600円)と平等割(37,800円)もともに重いためです。町は、平成29年度以降据え置いていた税率を、収入不足を理由に令和4年度から毎年改定してきました。兵庫県は県内の税率を遅くとも令和12年度までに統一する方針で、統一の過程で差は縮まっていく見込みです。

Q2. 子どもの均等割の軽減はありますか?
A. あります。ただし全額免除ではありません。町のページで確認できるのは、義務教育就学前の子どもの均等割が5割軽減(申請不要)ということです。また、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、国の制度で18歳年度末までの均等割が全額軽減されます(町の税額表には個別の記載がないので、納税通知書で確認を)。
医療分・後期支援分の均等割(合計45,300円)は、小学生以上の子どもには軽減なくかかります。高校生年代の子どもがいる世帯は、子ども1人あたり年45,300円が加わる計算です。

Q3. 年金暮らしで国保に入っています。年金から天引きされますか?
A. 世帯の国保加入者が全員65〜74歳で、世帯主の年金が年18万円以上などの条件を満たせば、世帯主の年金から自動で天引き(特別徴収)されます。たとえば夫婦2人とも65歳以上で国保に入っている世帯は、当てはまりやすい形です。
年度の途中で世帯主が75歳になる場合は、年度当初から普通徴収(納付書または口座振替)です。天引きをやめたいときは、町民課または税務課に相談してください。

Q4. 会社を辞めて収入がありません。それでも国保税はかかりますか?
A. かかります。ただし、前年の所得が低ければ7割・5割・2割の軽減が自動で適用されます。軽減判定は前年の所得で行うため、退職した年は前年の給与がそのまま反映されて、判定の所得が高く出てしまいます。
その場合は非自発的失業者の軽減(前年の給与所得を100分の30とみなす)が効きます。倒産・解雇・雇い止めなど、雇用保険の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34の人が対象で、申請が必要です。自己都合退職は対象外。退職後は雇用保険受給資格者証を持って、町民課保険係(079-277-1012)に確認してください。

Q5. 引っ越して太子町に来ました。国保の手続きは?
A. 転入から14日以内に、町民課保険係で加入手続きをしてください。ほかの市区町村の国保に入っていた場合は、転出証明書を持参します。転入手続きが済んでいれば、郵送でも手続きできることがあります。遅れると、以前の保険の資格を失った月までさかのぼって税が計算され、その間の医療費は全額自己負担になります。

Q6. 子ども・子育て支援金分とは何ですか?
A. 令和8年度から、国保の税額に加わった新しい区分です。町の説明では、令和8年度から、国保だけでなく健康保険・共済組合・後期高齢者医療などすべての公的医療保険の保険税に上乗せされます。国保の場合は、従来の医療分・後期高齢者支援金分・介護納付金分の税に加えて、子ども・子育て支援金分を合算して納めます。
太子町の令和8年度の率は所得割0.29%・均等割1,300円・平等割900円・限度額3万円で、18歳以上の人には「18歳以上均等割」100円が別にかかります。負担額は所得に応じて変わります。

Q7. 国保から後期高齢者医療に移った家族がいます。税は変わりますか?
A. 世帯に国保の加入者が1人だけ残る場合は、平等割が軽減されます。医療給付費分・後期高齢者支援金分の平等割が、移行後最初の5年間は2分の1、その後の3年間は4分の1です(申請不要)。
また、会社などの健康保険の本人が後期高齢者医療に移ったため、65歳以上の被扶養者が国保に入った場合は、所得割の全額と均等割の2分の1が減免されます。こちらは資格取得時に申請が必要で、国保組合の被扶養者は対象外です。

Q8. 入院したとき、食事代はいくらですか?
A. 1食550円(一般)です。住民税非課税世帯なら、申請で270円に減額され、過去12か月で90日を超える入院なら220円、低所得者1は130円です。指定難病・小児慢性特定疾病の患者は330円。減額は申請した月の1日から適用なので、入院が決まったら早めに申請を。マイナ保険証があれば証の提示なしで限度額が適用されます。

Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、旧被扶養者の減免
(要申請/資格取得時)・単身世帯への平等割の軽減
(申請不要)・災害・失業・廃業などによる減免
(要申請)・高額療養費の自動払い戻し(簡素化)
(初回のみ申請)・入院時の食事代の減額
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に太子町 町民課 保険係(079-277-1012)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|揖保郡太子町の国保で押さえるべきポイント

  • 揖保郡太子町は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.57%・後期支援分3.02%・介護分2.85%・子ども分0.29%
  • 均等割は医療分32,500円・後期支援12,800円・介護13,900円・子ども1,400円、平等割は合計で年37,800円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度の所得割は合計13.73%(医療7.57%・後期支援3.02%・介護2.85%・子ども0.29%)。たつの市(12.94%)、宍粟市(13.60%)、三木市(13.50%)より高い
  • 令和4年度から5年連続で上昇。40歳単身(給与300万円)は約28.0万円→約31.7万円、4人世帯は約50.5万円→約58.0万円。令和8年度は子ども・子育て支援金分の新設で伸びが大きい
  • 均等割は40〜64歳の大人で1人年60,600円、平等割は1世帯37,800円。隣のたつの市より、単身で年約2.8万円、4人世帯で年約6.4万円高い
  • 町のページには子ども分の軽減の個別記載がない。納税通知書で18歳年度末までの子ども分の均等割が軽減されているか確認を
  • 納期は7月〜翌年3月の全9回。納税通知書は7月中旬。年金天引きは65〜74歳だけの世帯で、年金が年18万円以上などの条件
  • 国保税の減免は「申請時点で納期未到来の分」が対象。納期が来る前に相談。滞納していると高額療養費の自動払い戻しが使えない
  • 転入・退職・就職は14日以内に町民課保険係へ。郵送の手続きも可能。遅れると、さかのぼって税がかかり、医療費は全額自己負担
  • 「還付金がある、ATMへ」は詐欺。町は還付手続きでATMへの誘導をしないと明記
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は太子町 町民課 保険係(079-277-1012)

出典・参考:
・太子町公式:国民健康保険税額(令和4〜8年度の税率)
・太子町公式:国民健康保険税の税額等を改正します
・太子町公式:国民健康保険税の軽減・減免制度
・太子町公式:国民健康保険税の納付方法と納期
・太子町公式:令和8年度より国民健康保険税に子ども・子育て支援金分が加算されます
・太子町公式:国民健康保険税を滞納した場合
・太子町公式:年度途中に加入や脱退したときの保険税の計算
・太子町公式:特定配当等及び特定株式等譲渡所得を申告する方へのご注意
・太子町公式:国民健康保険への加入
・太子町公式:国民健康保険からの脱退
・太子町公式:高額療養費の支給
・太子町公式:出産育児一時金の支給
・太子町公式:入院した場合の食事代について
・太子町公式:高額医療・高額介護合算制度
・太子町公式:郵送でできる国民健康保険の手続きについて
・太子町公式:還付金詐欺にご注意ください
・太子町公式:国民健康保険運営協議会

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は揖保郡太子町公式サイトでご確認ください。

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