筑後市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
筑後市は福岡県南西部、筑後平野の中ほどに位置する市です。九州新幹線の筑後船小屋駅や船小屋温泉があり、梨などの果樹やハウス栽培が盛んな農業のまちとして知られます。市役所は大字山ノ井にあり、国保の窓口は市民課、納税相談は税務課と、課が分かれています。
この記事では、市の公式ページ「国民健康保険に加入したときの国保税」と市が公表している令和8年度の案内パンフレット(PDF)にもとづき、令和8年度の筑後市の国保税の計算方法、軽減・減免、納付、窓口までをまとめました。
筑後市の税率の特徴は「所得割の合計は13.47%と近隣より低めで、令和8年度は医療分の均等割・平等割が1,000円ずつ下がった」ことです。所得割の合計(40〜64歳)は13.47%(医療8.3%+支援金2.6%+介護2.3%+子ども0.27%)、均等割の合計は47,100円、平等割の合計は47,000円。賦課限度額の合計は113万円です。
もう一つ、減免制度の中身を数字で公開しているのも筑後市の特徴で、災害時の3段階(5割・7割・10割)と、所得激減時の6段階×2区分の減免割合が市サイトの表にまとまっています。
1. 筑後市の国民健康保険の概要
筑後市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
筑後市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
筑後市は「国民健康保険税」の自治体です(保険税ではなく税)。医療分・後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の4区分すべてが「所得割+均等割+平等割」で、資産割はありません(介護分は40〜64歳のみ)。
所得割の基準は「令和7年中の総所得金額等-基礎控除43万円」(合計所得金額が2,400万円以下の場合。2,400万円を超えると所得に応じて逓減)。
納税義務者は世帯主で、世帯主が社保に入っていても、世帯に国保の加入者がいれば納税通知書・納付書は世帯主宛に届きます。市外から転入した人は、前年の所得調査後に税額が変わることがあります。年度途中の加入・脱退は「年税額÷12か月×加入月数」で計算します。
年代別の納め方は、40歳未満が医療・支援金・子ども分、40〜64歳は介護分も加えた一本の国保税、65〜74歳は国保税(医療・支援金・子ども分)に加えて介護保険料を別に納めます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.30% | 28,000円 | 30,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.60% | 8,000円 | 9,000円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.30% | 10,000円 | 7,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,100円 (子ども・子育て支援金分の均等割は1,000円に「18歳以上均等割」100円を加えた1,100円で、18歳に到達した年度末(高校生年代)までの被保険者は全額軽減されます) | 1,000円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割は1,000円に「18歳以上均等割」100円を加えた1,100円で、18歳に到達した年度末(高校生年代)までの被保険者は全額軽減されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.47%(医療8.3%+支援2.6%+介護2.3%+子ども0.27%/40〜64歳)。40歳未満は11.17%です。
均等割の合計は47,100円(医療28,000+支援8,000+介護10,000+子ども1,100)。40歳未満は37,100円。
平等割の合計は47,000円(医療30,000+支援9,000+介護7,000+子ども1,000)。介護分を除く世帯では40,000円。
賦課限度額の合計は113万円(医療67万+支援26万+介護17万+子ども3万)。
令和8年度の税率(市公式)
| 区分 | 所得割 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.3% | 28,000円(未就学児は5割軽減) | 30,000円 | 67万円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.6% | 8,000円(未就学児は5割軽減) | 9,000円 | 26万円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.3% | 10,000円 | 7,000円 | 17万円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,000円(高校生年代以下は全額軽減)+18歳以上均等割100円 | 1,000円 | 3万円 |
| 合計(40〜64歳) | 13.47% | 47,100円(子ども分は1,100円で計算) | 47,000円 | 113万円 |
令和7年度からの変更点——医療分の「定額部分」が下がり、子ども分が加わった
筑後市が公表している令和7年度と令和8年度の案内を並べると、所得割率は4区分とも変わらず(医療8.3%・支援金2.6%・介護2.3%)、動いたのは定額部分と限度額、そして新設の子ども・子育て支援金分です。
| 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|
| 医療分 均等割 | 29,000円 | 28,000円(1,000円減) |
| 医療分 平等割 | 31,000円 | 30,000円(1,000円減) |
| 医療分 賦課限度額 | 66万円 | 67万円(1万円増) |
| 支援金分・介護分 | 所得割・均等割・平等割・限度額とも据え置き | |
| 子ども・子育て支援金分 | なし | 新設(所得割0.27%・均等割1,000円・平等割1,000円・限度額3万円) |
医療分の均等割と平等割がそれぞれ1,000円下がった一方、子ども分が上乗せされるため、多くの世帯では差し引きで少し増える形です。同じ計算式で試算すると、40代単身・課税標準200万円の年税額は令和7年度の約358,000円から令和8年度は約363,500円(約5,500円増)、後述の4人世帯の例では526,500円から531,900円になります。
課税標準200万円の40代単身世帯で、柳川市・八女市と比べる
隣接する筑後地域の柳川市・八女市と、40〜64歳の単身世帯・課税標準額200万円(区分ごとに100円未満切捨て)の年税額を、当サイトが令和8年度の公式公表の料率で同じ計算式に当てはめて並べました。
| 市 | 所得割合計 | 年税額(概算) |
|---|---|---|
| 筑後市 | 13.47% | 363,500円 |
| 八女市 | 14.07% | 373,500円 |
| 柳川市 | 13.72% | 374,400円 |
筑後市は所得割の合計が柳川市(13.72%)より低く、定額部分(平等割の合計47,000円)も柳川市の50,185円を下回るため、この条件では3市のなかで最も軽い水準です。なお40歳未満の単身世帯(介護分なし)は筑後市で年約300,500円になります。
未就学児の均等割(市公表の金額表)
筑後市は令和4年度分から、国保に加入している未就学児の均等割(医療分+後期高齢者支援金分=年36,000円)を5割軽減しています。低所得者軽減(7・5・2割)の対象世帯では、軽減後の額からさらに5割が引かれます。令和8年度の対象は令和2年4月2日以降に生まれた子どもで、手続きは不要です。
| 世帯の軽減区分 | 未就学児1人の均等割 | 軽減割合(合計) |
|---|---|---|
| 軽減非該当 | 18,000円 | 5割 |
| 2割軽減 | 14,400円 | 6割 |
| 5割軽減 | 9,000円 | 7.5割 |
| 7割軽減 | 5,400円 | 8.5割 |
軽減判定の基準額を人数別に計算する
市が公表する令和8年度の基準は、7割=43万円、5割=43万円+31万円×人数、2割=43万円+57万円×人数(給与所得者等が2人以上なら+10万円×(人数-1))です。市は令和8年度に5割・2割の基準額を拡大したと明記しています。給与所得者等が1人以下の世帯で計算すると次のとおりです。人数には、国保から後期高齢者医療に移った「特定同一世帯所属者」も含まれます。
| 人数 | 7割軽減 | 5割軽減 | 2割軽減 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 43万円以下 | 74万円以下 | 100万円以下 |
| 2人 | 43万円以下 | 105万円以下 | 157万円以下 |
| 3人 | 43万円以下 | 136万円以下 | 214万円以下 |
| 4人 | 43万円以下 | 167万円以下 | 271万円以下 |
判定日は毎年度4月1日(4月2日以降に世帯主が変わった場合は変更日、新規の国保世帯は資格取得日)。事業所得の専従者控除は適用せず、土地・建物等の譲渡所得は特別控除前の金額で判定し、昭和36年1月1日以前生まれの公的年金受給者は年金所得から15万円を控除して判定します。未申告の人がいると所得がなくても軽減が受けられないため、扶養に入っている人を除いて必ず申告してください。
4人世帯(夫婦+小学生+未就学児)の年税額を試算する
世帯主(40代)と配偶者(40代・所得なし)、小学生、未就学児の4人世帯で、世帯主の課税標準額が250万円の場合です。未就学児の均等割(医療・支援金分)は5割軽減、子ども分の均等割は高校生年代より上の夫婦2人分(1,100円×2)、介護分は夫婦2人にかかります。
| 区分 | 所得割 | 均等割 | 平等割 | 年税額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 207,500円 | 28,000×3.5人分=98,000円 | 30,000円 | 335,500円 |
| 後期高齢者支援金分 | 65,000円 | 8,000×3.5人分=28,000円 | 9,000円 | 102,000円 |
| 介護分(夫婦2人) | 57,500円 | 10,000×2人分=20,000円 | 7,000円 | 84,500円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 6,750円 | 1,100×2人分=2,200円 | 1,000円 | 9,900円 |
| 合計 | 531,900円 | |||
所得割だけで約337,000円、定額部分(均等割+平等割)が約195,000円で、定額部分は全体の約37%です。世帯全体を100円単位で課税するため、実際の通知額とは数百円ずれることがあります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 213,310円 + 均等割 98,000円 + 平等割 30,000円 ⇒ 341,310円
- 後期支援分: 所得割 66,820円 + 均等割 28,000円 + 平等割 9,000円 ⇒ 103,820円
- 介護分: 所得割 59,110円 + 均等割 20,000円 + 平等割 7,000円 ⇒ 86,110円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,000円 ⇒ 10,139円
合計: 年間 約541,379円(月あたり約45,100円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 131,970円 + 均等割 28,000円 + 平等割 30,000円 ⇒ 189,970円
- 後期支援分: 所得割 41,340円 + 均等割 8,000円 + 平等割 9,000円 ⇒ 58,340円
- 介護分: 所得割 36,570円 + 均等割 10,000円 + 平等割 7,000円 ⇒ 53,570円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,000円 ⇒ 6,393円
合計: 年間 約308,273円(月あたり約25,700円)
単身世帯でも平等割が合計で年47,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 251,390円 / 後期支援分 77,580円 / 介護分 70,590円 / 子ども分 8,391円 ⇒ 合計 約407,951円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 79,434円 / 後期支援分 23,948円 / 介護分 22,754円 / 子ども分 2,755円 ⇒ 合計 約128,891円
差額は年間およそ27万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。筑後市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は筑後市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 筑後市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は1,000円に「18歳以上均等割」100円を加えた1,100円で、18歳に到達した年度末(高校生年代)までの被保険者は全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 筑後市 市民課 国民健康保険担当(市役所)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
筑後市の非自発的失業者の軽減は前年の給与所得を100分の30とみなして所得割額を算定します。期間は離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末までです。
要件は失業時点で65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者(受給資格者証等の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34)であること。申請には雇用保険受給資格者証または受給資格通知と本人確認ができる書類を持って、市民課国保担当へ。軽減は申請しないと適用されません。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 筑後市の減免制度|要申請
筑後市の軽減は所得が少ない世帯の軽減・未就学児の均等割軽減・特定世帯の平等割軽減が自動適用、産前産後・非自発的失業・旧被扶養者は届出・申請が必要です。さらに災害と所得激減の減免は、減免割合が市サイトの表で公開されています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 国保に加入している未就学児(令和8年度は令和2年4月2日以降生まれ) | 均等割の5割を減額。低所得者軽減がある世帯は軽減後の額からさらに5割(軽減非該当18,000円・2割軽減14,400円・5割軽減9,000円・7割軽減5,400円/市公表) |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産した人・出産予定の人(妊娠85日以上、死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 所得割・均等割を減額。単胎は出産(予定)月の前月から翌々月までの4か月分、多胎は3か月前から6か月分。出産予定日の6か月前から届出可。出産の事実が確認できる場合は職権で減額することもある |
| 災害による減免 (要申請) | 震災・風水害・火災などで住宅・家財の損害が価額の30%以上(保険金等で補てんされる額を除く) | 損害の程度が30%以上50%未満=50%減免、50%以上100%未満=70%減免、100%=全額減免。事由発生以降に到来する納期分に適用 |
| 所得激減による減免 (要申請) | 本年中の見込所得が前年より30%以上減り、かつ300万円以下になり生活が困難な場合(生計中心者の死亡・重い障害・長期入院、事業の休廃止・失業、農作物の不作など) | 所得割額を減免。見込所得33万円以下は減少率に関わらず100%、200万円超300万円以下でも10%(減少率50%以上は20%)。減免後の税額は見込所得で算定した額を下回らない |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 65歳未満で離職理由コードが特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30とみなして算定。離職日の翌日の属する月から翌年度末まで |
| 特定世帯の平等割軽減 (申請不要) | 国保から後期高齢者医療へ移った結果、国保加入者が1人だけになった世帯(例:夫75歳以上・妻75歳未満) | 医療分・支援金分・子ども分の平等割が5年間は2分の1、その後3年間は4分の3に減額(介護分は対象外)。年度途中に75歳になる場合は75歳になった時点で判定し、対象なら更正通知書を送付 |
| 旧被扶養者の減免 (要申請) | 社保本人が後期高齢者医療に移り、その被扶養者だった65歳以上の人が国保に加入 | 申請により国保税の一部を減免 |
筑後市の減免で押さえておきたいのは次の点です。
申請期限は「納期限の7日前まで」で、減免の対象はまだ来ていない納期の分だけです(災害は事由発生以降の納期)。納期が過ぎた分はさかのぼれないので、収入が急に落ちたら早めに市民課へ。
所得激減の減免には「下限」があります。たとえば前年の課税標準が200万円(単身40代)で税額が年約359,500円の人が、見込所得100万円(減少率50%)になった場合、減免割合は80%で、所得割(約265,400円)の8割は約212,300円です。ところが「減免後の税額は見込所得で算定した額を下回れない」ため、見込所得57万円(100万円-43万円)で算定した約170,900円が下限となり、減免額は約188,600円まで(減免後は約170,900円)です。法定軽減や端数を考えない概算ですが、割合の数字だけでなく下限も確認しておきましょう。
申請書(国民健康保険税減免申請書)のほか、収入状況報告書・給与証明書・月別収入額・罹災証明書・損害額計算書・所得・資産調査同意書などが必要に応じて求められます。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
令和8年度の納税通知書は7月中旬に届き、4月から翌年3月までの1年分を7月〜翌年3月の9期(年金特別徴収の世帯は6期)に分けて納めます。普通徴収の納期限は第1期7/31・第2期8/31・第3期9/30・第4期11/2・第5期11/30・第6期12/25・第7期2/1・第8期3/1・第9期3/31。土日祝・閉庁日にあたる場合は翌開庁日で、12月だけ25日が期限です。年度途中で加入・脱退した人は7月以降に税額が更正され、更正前と更正後の納付書で二重に払わないよう市が注意を呼びかけています。
特別徴収(年金天引き)は、世帯主が国保の加入者で、世帯内の加入者が全員65歳以上75歳未満、世帯主の年金が年額18万円以上、介護保険料が年金天引きで、介護保険料と国保税の合計が年金額の2分の1以内、などの要件を満たす世帯が対象です(世帯主が75歳になる年度は普通徴収)。前年度2月に特別徴収だった人は4・6・8月が仮徴収(前年度2月と同額)、10・12・2月の本徴収で年税額に調整されます。
年金天引きから口座振替に変えたい場合は、10月以降の特別徴収の中止を希望するなら7月末までに「納付方法変更申出書」を市民課国保担当へ。すでに口座振替の登録がある人は申出書だけ、登録がない人は先に金融機関の窓口かWebで口座振替を申し込み、その控え等を持参します。
納期限までに完納しないと督促状が届き、滞納額と日数に応じて延滞金がかかります。特別な事情なく1年以上滞納すると特別療養費の対象となり、医療機関の窓口でいったん全額自己負担になります。納付が難しいときは税務課 徴収担当(0942-65-7011)に早めに相談を。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 筑後市の国保窓口一覧
国保の加入・脱退、国保税の計算・軽減・減免の相談は市民課 国民健康保険担当が窓口です。納税相談(滞納・支払いに困ったとき)は税務課 徴収担当になります。
| 窓口 | 主な業務 | 備考 |
|---|---|---|
| 市民課 国民健康保険担当 筑後市役所 〒833-8601 筑後市大字山ノ井898番地 | 国保の加入・喪失、国保税の相談・軽減・減免・納付方法の変更 | 直通 0942-65-7015/FAX 0942-53-5177 |
| 税務課 徴収担当 筑後市役所 | 国保税の納税相談(滞納・支払いに困ったとき) | 直通 0942-65-7011 |
| 筑後市役所 代表 | 総合案内 | 代表 0942-53-4111/開庁 8:30〜17:15(土日祝・年末年始休み) |
市役所の開庁時間は8時30分〜17時15分ですが、窓口の受付時間は9時00分〜16時30分です。仕事帰りに駆け込むと間に合わないので、時間に余裕をみて。出生・死亡などの戸籍の届出は、閉庁日でも宿直で受付しています(国保の手続きは平日に)。
試算に必要なもの:加入者全員分の前年中の所得が分かるもの。令和8年度は令和7年分の所得が対象です。
8. よくある質問(筑後市の国保)
Q1. 筑後市の国保税は近隣と比べて高いですか?
A. 所得割の合計13.47%は柳川市(13.72%)より低く、平等割の合計(47,000円)も柳川市(50,185円)より低めです。課税標準200万円の40代単身で比べると、当サイトの試算では筑後市が柳川市・八女市より軽くなります。
Q2. 令和8年度は令和7年度より高くなりましたか?
A. 所得割率は変わらず、医療分の均等割が29,000円→28,000円、平等割が31,000円→30,000円に下がりました。一方で子ども・子育て支援金分が新設されたため、多くの世帯では差し引きで少し増えます(40代単身・課税標準200万円で年約5,500円増の試算)。
Q3. 子ども分の均等割は子どもにもかかりますか?
A. 18歳に到達した年度末(高校生年代)までの被保険者には全額軽減され、かかりません。高校生年代より上の人は、均等割1,000円に18歳以上均等割100円を加えた1,100円がかかります。
Q4. 収入が急に減ったとき、減免は受けられますか?
A. 見込所得が前年の30%以上減り、かつ300万円以下で生活が困難なら、所得割が減免されます。申請は納期限の7日前までで、まだ来ていない納期分が対象です。詳しい割合は上の表を確認してください。
Q5. 産前産後の軽減はいつから届け出られますか?
A. 出産予定日の6か月前から届け出られます。軽減されるのは所得割と均等割で、単胎は出産(予定)月の前月から4か月分、多胎は3か月前から6か月分です。母子健康手帳など出産(予定)日が分かるものと本人確認書類を持って市民課へ。
Q6. 年金天引きをやめて口座振替にできますか?
A. できます。10月以降の特別徴収の中止を希望する場合は7月末までに「納付方法変更申出書」を市民課国保担当へ提出します。口座振替の登録がまだなら、先に金融機関で申し込んでください。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、未就学児の均等割軽減
(申請不要)・産前産後期間の軽減
(要届出)・災害による減免
(要申請)・所得激減による減免
(要申請)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・特定世帯の平等割軽減
(申請不要)・旧被扶養者の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に筑後市 市民課 国民健康保険担当で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|筑後市の国保で押さえるべきポイント
- 筑後市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.30%・後期支援分2.60%・介護分2.30%・子ども分0.27%
- 均等割は医療分28,000円・後期支援8,000円・介護10,000円・子ども1,100円、平等割は合計で年47,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割の合計13.47%は柳川市・八女市より低め。令和8年度は医療分の均等割・平等割が各1,000円下がり、子ども分が新設
- 子ども分は高校生年代までの均等割が全額軽減。高校生年代より上は1,000円+18歳以上均等割100円
- 災害(5割・7割・10割)と所得激減(最大100%)の減免割合を市が公表。申請は納期限の7日前まで、所得激減には下限あり
- 窓口の受付は9:00〜16:30(開庁は17:15まで)。国保は市民課、納税相談は税務課
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は筑後市 市民課 国民健康保険担当
出典・参考:
・筑後市公式:国民健康保険に加入したときの国保税
・筑後市公式:令和8年度国民健康保険税について(PDF)
・筑後市公式:未就学児の均等割軽減について
・筑後市公式:国民健康保険税の減免
・筑後市公式:産前産後期間の国民健康保険税軽減について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は筑後市公式サイトでご確認ください。