福岡県 那珂川市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

那珂川市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

那珂川市は福岡市に隣接するベッドタウンで、春日市・太宰府市・筑紫野市と並んで福岡都市圏の国保を比べるときの基準になる市です。
この記事では、市の公式ページ(令和8年4月22日更新)にもとづき、令和8年度の那珂川市の国保税の税率、計算方法、軽減・減免、納付、窓口までをまとめました。
令和8年度の最大の特徴は、所得割の大幅な引き上げと均等割の引き下げです。医療分の所得割は6.39%から7.76%へ、40〜64歳の合計では10.41%から13.17%になりました。一方で均等割は65,500円から59,410円に下がっています。市は令和6年度から県の標準保険料率に合わせて税率を改定する方針で、令和8年度もその延長にあります。
その結果、近隣の春日市(所得割11.70%)・太宰府市(12.18%)・筑紫野市(12.22%)と比べて所得割・平等割が4市で最も高い水準になりました。中所得世帯の負担は令和7年度から1〜2割増える計算で、この記事では世帯別に何円増えるのかまで試算しています。

1. 那珂川市の国民健康保険の概要

那珂川市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

那珂川市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

那珂川市は「国民健康保険税」の自治体です。医療給付費分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援金分は所得割+均等割+平等割の3方式、介護納付金分は所得割+均等割の2方式で計算します。
所得割の基準は「前年中の総所得金額等-基礎控除額」。基礎控除は前年の合計所得金額が2,400万円以下なら43万円、2,400万円超〜2,450万円以下なら29万円、2,450万円超〜2,500万円以下なら15万円、2,500万円超なら0円です。
納税義務者は世帯主で、市は「世帯主が社会保険などの加入者であっても、同じ世帯の中に国民健康保険の加入者がいる場合は、擬制世帯主として、世帯主に国民健康保険の納税義務が課せられます」と説明しています。また、国保税は加入の届出をした日からではなく、最後に加入していた健康保険が切れた時点から課税され、最長3年間さかのぼります。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 那珂川市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療給付費分7.76%30,000円29,600円670,000円
後期高齢者支援金分2.82%10,900円10,700円260,000円
介護分(40〜64歳)2.32%17,500円―170,000円
子ども・子育て支援金分0.27%1,070円
(子ども分の均等割1,010円は18歳に達する日以後の最初の3月31日まで全額軽減され、18歳以上の被保険者は「18歳以上均等割」60円が加わって1,070円を負担します)
1,040円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども分の均等割1,010円は18歳に達する日以後の最初の3月31日まで全額軽減され、18歳以上の被保険者は「18歳以上均等割」60円が加わって1,070円を負担します。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は13.17%(医療7.76%+支援2.82%+介護2.32%+子ども0.27%/40〜64歳)。40歳未満は10.85%です。

均等割の合計は59,410円(医療30,000+支援10,900+介護17,500+子ども1,010)に、18歳以上は子ども分の18歳以上均等割60円が加わって59,470円。40歳未満は41,970円です。

平等割の合計は41,340円(医療29,600+支援10,700+子ども1,040)。介護納付金分に平等割はありません。

賦課限度額の合計は113万円(医療67万+支援26万+介護17万+子ども3万)。

子ども・子育て支援金分は令和8年度から新設。均等割1,010円は18歳到達後の最初の3月31日までの子どもについて全額軽減され、軽減した分を18歳以上の被保険者が60円ずつ分かち合うのが「18歳以上均等割」です。

令和7年度からの変化——所得割が上がり、均等割は下がった

市は令和6年度から福岡県が示す「標準保険料率」に合わせて税率を改定する方針をとっており、令和8年度も同じ方針で改定しました(市公式「令和8年度国民健康保険税の税率を改定します」)。その結果、区分ごとの税率は次のように動いています。

那珂川市 国民健康保険税率の新旧比較
区分項目令和7年度令和8年度増減
医療給付費分所得割6.39%7.76%+1.37ポイント
均等割31,200円30,000円▲1,200円
平等割29,500円29,600円+100円
後期高齢者支援金分所得割2.35%2.82%+0.47ポイント
均等割12,200円10,900円▲1,300円
平等割11,600円10,700円▲900円
介護納付金分所得割1.67%2.32%+0.65ポイント
均等割22,100円17,500円▲4,600円
子ども・子育て支援金分所得割/均等割/平等割―0.27%/1,010円(18歳以上は+60円)/1,040円令和8年度から新設

40〜64歳の合計にすると、所得割は10.41%から13.17%(子ども分を除いても12.90%)へ約2.5ポイント上昇、均等割は65,500円から59,410円へ6,090円低下、平等割は41,100円から41,340円へほぼ横ばいです。賦課限度額は医療分が66万円から67万円に上がり、合計は109万円から113万円になりました(子ども分3万円を含む)。
言い換えると、「所得に比例する部分を重くし、定額部分を軽くした」改定です。所得の低い世帯は負担がほぼ変わらないか少し下がり、所得のある世帯ほど増える形になります。

世帯別に見ると——令和7年度との差(当サイト試算)

令和7年度・8年度の税率を当サイトの計算ツールに入れて、同じ世帯の年税額を比べました(区分ごとの100円未満切捨前の概算。基準総所得金額=総所得金額等-基礎控除43万円)。

那珂川市 令和7年度と令和8年度の年税額(概算)
世帯令和7年度令和8年度差額
40代単身・所得0円(7割軽減)31,980円30,243円▲1,737円
40代単身・基準総所得金額159万円(給与収入約300万円)272,119円310,213円+38,094円
40代単身・基準総所得金額233万円(給与収入約400万円)349,153円407,671円+58,518円
40代単身・基準総所得金額400万円523,000円627,610円+104,610円
4人世帯(夫婦40代+子2人・世帯主所得276万円)501,300円548,800円(市の計算例)+47,500円

40代の単身世帯では、基準総所得金額が約21万円を超えると令和8年度のほうが高くなります(定額部分の下がり幅約5,800円を、所得割の上げ幅が上回る点)。低所得軽減に当たらない所得帯の単身世帯は、ほぼ全員が値上がりという計算です。なお令和7年度の4人世帯の額は、市が公表する令和7年度の税率で同じ世帯を当てはめた当サイトの試算で、市の公表額ではありません。

春日・太宰府・筑紫野と並べると——4市で最も重い水準

当サイトで令和8年度の料率を整理した近隣3市と、同じ条件で年税額を計算して並べました(40〜64歳の合計。所得割・均等割は子ども分を含む。年税額は100円未満切捨前の概算)。

那珂川市と近隣3市の比較(令和8年度)
項目那珂川市春日市太宰府市筑紫野市
所得割(合計)13.17%11.70%12.18%12.22%
均等割(合計・18歳以上)59,470円58,400円52,200円61,379円
平等割(合計)41,340円36,400円38,400円39,103円
40代単身・基準159万円310,213円280,830円284,262円294,780円
4人世帯・基準233万円(子2人は18歳未満)548,941円504,010円496,194円531,985円
40代単身・所得0円(7割軽減)30,243円28,440円27,180円30,145円

那珂川市は所得割・平等割が4市で最高、均等割も筑紫野市に次ぐ水準で、中所得の世帯ではほかの3市より年に1.5万〜5万円ほど高くなります。標準保険料率に合わせる方針の結果ですが、引っ越しで負担が変わる地域だという点は知っておきたいところです。軽減に当たる低所得の世帯では、筑紫野市とほぼ同じ水準でした。

軽減判定の基準額を人数別に計算する(令和8年度)

市の算式(7割=43万円、5割=43万円+31万円×被保険者数、2割=43万円+57万円×被保険者数。給与所得者等が2人以上なら+10万円×(人数-1))を、給与所得者等が1人以下の世帯で計算すると次のとおりです。令和7年度は5割が30.5万円、2割が56万円だったので、令和8年度は基準が少し広がっています。

那珂川市 軽減判定の基準所得(給与所得者等が1人以下の世帯)
被保険者数7割軽減5割軽減2割軽減
1人43万円以下74万円以下100万円以下
2人43万円以下105万円以下157万円以下
3人43万円以下136万円以下214万円以下
4人43万円以下167万円以下271万円以下

軽減後の均等割を実額で(市公表・令和8年度)

市は、未就学児の5割軽減を重ねた後の均等割の実額を表で公表しています。低所得の軽減(7割・5割・2割)に当たる世帯で、さらに未就学児がいる場合は、軽減後の均等割にもう5割がかかります。

未就学児1人あたりの均等割(医療分・支援金分、令和8年度)
軽減区分区分未就学児軽減前未就学児軽減後
7割軽減医療給付費分9,000円4,500円
後期高齢者支援金分3,270円1,635円
5割軽減医療給付費分15,000円7,500円
後期高齢者支援金分5,450円2,725円
2割軽減医療給付費分24,000円12,000円
後期高齢者支援金分8,720円4,360円
軽減なし医療給付費分30,000円15,000円
後期高齢者支援金分10,900円5,450円

【計算例1】市が公表している4人家族の計算例(令和8年度)

市は国保税のページで計算例を公表しています。条件は世帯主(45歳)・配偶者(42歳)・子ども2人(12歳・10歳)の4人家族、世帯主の前年中の総所得金額等が276万円(給与収入400万円)、ほかの世帯員は0円です。所得割は(276万円-43万円)×税率で計算します。

那珂川市の計算例(市公表・令和8年度)
項目医療給付費分後期高齢者支援金分介護納付金分子ども・子育て支援金分
所得割233万円×7.76%=180,808円233万円×2.82%=65,706円233万円×2.32%=54,056円233万円×0.27%=6,291円
均等割30,000円×4人=120,000円10,900円×4人=43,600円17,500円×2人=35,000円1,010円×(4人-2人)=2,020円
18歳以上均等割―――60円×2人=120円
平等割29,600円10,700円―1,040円
税額(100円未満切捨)330,400円120,000円89,000円9,400円
合計colspan548,800円(年間)

検算すると、医療分は180,808+120,000+29,600=330,408円→330,400円、支援金分は65,706+43,600+10,700=120,006円→120,000円、介護分は54,056+35,000=89,056円→89,000円、子ども分は6,291+2,020+120+1,040=9,471円→9,400円で、合計548,800円と一致します。月あたりにすると約45,700円、9回の納期で割ると1回およそ61,000円です。
子ども2人(18歳未満)は子ども・子育て支援金分の均等割が全額軽減されるため、子ども分の均等割(1,010円×2人=2,020円)は夫婦2人分だけで済んでいます。

【計算例1の補足】同じ世帯の納期ごとの負担

納期は6月〜翌年2月の9回なので、上の世帯が年548,800円をそのまま9等分すると1回あたり約6.1万円です(実際の端数は市の納税通知書で確認してください)。4月・5月と3月には納期がないため、1回あたりの額は「月額」の感覚より大きく見えます。給与天引きの社保から切り替えた直後は、この差に驚く人が少なくありません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 123,384円 + 均等割 30,000円 + 平等割 29,600円 ⇒ 182,984円
  • 後期支援分: 所得割 44,838円 + 均等割 10,900円 + 平等割 10,700円 ⇒ 66,438円
  • 介護分: 所得割 36,888円 + 均等割 17,500円 ⇒ 54,388円
  • 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,070円 + 平等割 1,040円 ⇒ 6,403円

合計: 年間 約310,213円(月あたり約25,900円)

単身世帯でも平等割が合計で年41,340円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 240,408円 / 後期支援分 87,306円 / 介護分 71,556円 / 子ども分 8,401円 ⇒ 合計 約407,671円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 78,565円 / 後期支援分 28,504円 / 介護分 23,234円 / 子ども分 2,763円 ⇒ 合計 約133,065円

差額は年間およそ27万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。那珂川市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は那珂川市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 那珂川市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,010円は18歳に達する日以後の最初の3月31日まで全額軽減され、18歳以上の被保険者は「18歳以上均等割」60円が加わって1,070円を負担します。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 那珂川市 市民課 国保年金担当(窓口申請)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

那珂川市の非自発的失業者の軽減は、前年の給与所得を100分の30とみなして算定します。軽減期間は離職した翌日から翌年度末までで、雇用保険の給付を受ける期間とは異なります。
対象は離職時に64歳以下で、ハローワークで受給手続きをして「雇用保険受給資格者証」または「雇用保険受給資格通知」を持ち、特定受給資格者または特定理由離職者と認定されている人です。市が示す離職理由コードは11・12・21・22・23・31・32・33・34で、11は解雇、12は天災などによる事業継続不能での解雇、21〜23は雇止め(21は3年以上、22は3年未満で更新明示あり、23は更新明示なし)、31・32は事業主の働きかけや事業所移転に伴う自己都合退職、33・34は正当な理由のある自己都合退職(34は被保険者期間1年未満)です。高年齢受給資格者証(右上に「高」)と特例受給資格者証(右上に「特」)の人は対象外です。受給資格者証の記載内容はハローワーク福岡南(電話092-513-8609)に問い合わせるよう市が案内しています。
申請は市民課国保年金担当の窓口で、必要書類は顔写真付きの本人確認書類・雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)・マイナンバーカードです。転入前の住所地で申請していても、那珂川市で新たに手続きが必要という点が見落としやすいところです。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 那珂川市の減免制度|要申請

那珂川市の軽減は低所得世帯の軽減・未就学児・18歳未満の子ども分が申請不要、非自発的失業・旧被扶養者の減免は窓口での申請、産前産後は届出が必要です。市が公表している制度は次のとおりです。

那珂川市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要)
世帯全員の所得合計が基準以下(7割=43万円、5割=43万円+31万円×被保険者数、2割=43万円+57万円×被保険者数。給与所得者等が2人以上なら+10万円×(人数-1))均等割・平等割を軽減(介護納付金分は均等割のみ)。世帯内に未申告の人がいると判定できないことがある
未就学児の均等割軽減
(申請不要)
6歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者均等割を5割軽減。低所得の軽減に該当する世帯は、軽減後にさらに5割が適用される(医療分・支援金分)
18歳未満の子ども分均等割の全額軽減
(申請不要)
18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者子ども・子育て支援金分の均等割(1,010円)が全額軽減。18歳以上は18歳以上均等割60円を負担
非自発的失業者の軽減
(要申請)
離職時64歳以下で、特定受給資格者・特定理由離職者(コード11・12・21・22・23・31・32・33・34)前年の給与所得を100分の30とみなして算定。離職の翌日から翌年度末まで
産前産後期間の軽減
(要届出)
令和5年11月以降に出産予定または出産した被保険者(妊娠85日以上。死産・流産・早産・中絶を含む)所得割・均等割のうち軽減対象期間相当分。出産予定月(出産月)の1か月前から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)
後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減被保険者が75歳で後期高齢者医療へ移行し、国保の被保険者が1人だけの世帯(単身世帯)になる人対象となってから5年間は平等割を2分の1、その後3年間は4分の1に軽減。申請の要否は市のページに明記がないため、該当しそうなら窓口へ
旧被扶養者の減免
(要申請)
社会保険(国保組合を除く)の本人が後期高齢者医療に移行し、65歳以上の被扶養者だった人が国保に加入する場合旧被扶養者の所得割額の全額、均等割額の半額、国保加入者が旧被扶養者1人なら平等割額の半額。均等割・平等割は資格取得月以後2年を経過する月までの間

那珂川市の軽減判定で、押さえておきたい点が3つあります。
1つめは「給与所得者等」の数え方です。市は給与収入65万円超、または公的年金等の収入金額が65歳未満で60万円超・65歳以上で110万円超の人を給与所得者等と定義しています(公的年金等にかかる特別控除15万円を引いた後は、110万円を125万円に読み替え)。給与所得者等が2人以上いる世帯は、基準額に1人増えるごとに10万円が加算されます。
2つめは申告です。市は所得が0円でも所得の申告が必要とし、例外は「勤務先から給与支払報告書が出ている人」と「確定申告をしている人に扶養されている人」だけです。申告がないと適正な税額が計算されないだけでなく、入院時の食事代や高額療養費の自己負担限度額の所得区分にも影響します。
3つめは単身世帯の平等割軽減です。75歳で後期高齢者医療へ移る人がいて、残された国保の被保険者が1人になる世帯は、平等割(令和8年度は医療29,600円・支援10,700円・子ども1,040円の計41,340円)が5年間は半分、その後3年間は4分の1になります。夫婦で国保に入っていて、年上の配偶者が75歳になるケースが典型で、平等割だけでも年約2万円の差になります。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(9つの金融機関・郵便局。納め忘れがなく最も確実)
  • スマホ決済(PayPay・PayB・AEON Pay・楽天ペイ・Fami Pay)
  • コンビニ納付(納付書)
  • 納付書による金融機関窓口払い
  • 年金からの特別徴収(65〜74歳の世帯で一定要件を満たす場合・年6回)

普通徴収(納付書・口座振替)は6月から翌年2月までの9回で、6月が第1期、翌年2月が第9期です。4月・5月と3月に納期はありません。納税通知書は毎年6月中旬に発送され、各期の納期限は各月の末日(12月納期分は1月4日)で、末日が土日祝なら翌営業日です。
納付方法は、コンビニ・金融機関での納付書払い、口座振替、スマホ決済アプリ(PayPay・PayB・AEON Pay・楽天ペイ・Fami Pay)の3系統で、クレジットカードでの納付はできません。AEON Pay・楽天ペイ・Fami Payは請求書払いでの納付が可能です。
口座振替は、筑紫農業協同組合・福岡銀行・西日本シティ銀行・福岡中央銀行・佐賀銀行・十八親和銀行・筑邦銀行・福岡県信用組合・郵便局(ゆうちょ銀行)の本支店、または市役所の収納課窓口で申し込めます(届出印と預貯金通帳が必要。ゆうちょ銀行は申請用紙が異なります)。一度手続きすれば翌年度以降も自動で継続します。
年金からの特別徴収は年6回で、次の全てに当てはまる世帯が対象です。世帯主が国保に加入している/国保加入者全員が65〜74歳(年度途中で75歳になる人を除く)/特別徴収の対象年金が年額18万円以上/介護保険料が年金から引かれている/「国保税+介護保険料」が対象年金額の2分の1以下/口座振替以外で納付している。希望しない場合は口座振替を申請すれば、年金天引きにはなりません。
納付が難しいときは、納期限を過ぎる前に収納課の窓口または電話へ相談してください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 那珂川市の国保窓口一覧

国保税の計算・軽減・減免の相談は那珂川市役所の市民生活部 市民課 国保年金担当(電話092-953-2211)が窓口です。開庁時間は月〜金曜の午前8時30分〜午後5時で、土日祝日と12月29日〜1月3日は休みです。窓口に行く時間がない人向けに、市は郵送による国保の手続きも案内しています。

那珂川市 国保の窓口
窓口主な業務備考
市民課 国保年金担当
那珂川市西隈1丁目1番1号 市役所
国保の加入・脱退、国保税の試算、軽減・減免(非自発的失業・旧被扶養者)、産前産後軽減、資格確認書・高齢受給者証電話092-953-2211/FAX 092-953-0688/メール [email protected](国保年金担当・医療担当)
収納課納付が困難なときの相談、口座振替の申込(窓口)納期限を過ぎる前の相談を市が案内
ハローワーク福岡南雇用保険受給資格者証の記載内容(離職理由コード)の確認電話092-513-8609(非自発的失業の軽減で必要)

電話での試算はできません:市は、保険税の試算は電話では答えられないため、本人確認書類を持って市民課窓口へ来るよう案内しています。前年の所得情報で試算するので、申告をしていない場合や税情報が確認できない期間は源泉徴収票など所得が確認できるものを持参します。代理人は委任状が必要です。

資格確認書は毎年8月1日更新:マイナ保険証の利用登録をしていない人には資格確認書を交付し、7月31日までに間に合うよう特定記録郵便で送ります。住民票の住所と実際の住所が違うと届かないので、引っ越したら住所変更の届出を。70〜74歳には高齢受給者証を兼ねた資格確認書(または資格情報のお知らせ)が交付されます。

8. よくある質問(那珂川市の国保)

Q1. 令和8年度は令和7年度より高くなりましたか?
A. 所得のある世帯は高くなる計算です。所得割(40〜64歳の合計)が10.41%から13.17%に上がり、均等割は65,500円から59,410円に下がりました。当サイトの試算では、40代単身で基準総所得金額159万円(給与収入約300万円)なら年約38,000円増、市の計算例の4人世帯(世帯主所得276万円)なら約47,500円増です。一方、所得0円で7割軽減に当たる40代単身は年約1,700円減ります。

Q2. 近隣の市と比べて高いですか?
A. 春日市・太宰府市・筑紫野市と比べると高い水準です。所得割の合計は那珂川市13.17%に対し春日市11.70%・太宰府市12.18%・筑紫野市12.22%、平等割の合計は那珂川市41,340円に対し春日市36,400円・太宰府市38,400円・筑紫野市39,103円です。40代単身(基準総所得金額159万円)の年税額の概算は、那珂川市約31.0万円、筑紫野市約29.5万円、太宰府市約28.4万円、春日市約28.1万円です。

Q3. 18歳以上均等割60円とは何ですか?
A. 子ども・子育て支援金分では、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの子どもの均等割(1,010円)が全額軽減されます。市は、その軽減した分を18歳以上の被保険者が分かち合うものとして、18歳以上の被保険者1人につき60円を上乗せしています。18歳以上は子ども分の均等割が1,010円+60円=1,070円です。

Q4. 国保に入っていないのに6月に納税通知書が届いたのはなぜですか?
A. 市が挙げる理由は3つです。①世帯に国保加入者がいる(納税義務者は世帯主のため、世帯主が加入者でなくても世帯主宛てに届く)、②社会保険に入ったのに国保の脱退手続きをしていない(会社や保険者から市へ届出は行われません)、③5月以降に国保を脱退した(4月から月割りで計算した通知書が届く)。

Q5. 国保をやめた月の税金はどうなりますか?
A. 脱退日の前月分まで支払いが発生します。市の例では、令和8年5月1日に脱退すると4月の1か月分、6月1日に脱退すると4月と5月の2か月分です。6月の納税通知書が届くのは、脱退が5月以降だと4月からの月割分を計算する必要があるためです。

Q6. 年度の途中で40歳・65歳・75歳になったときはどうなりますか?
A. 40歳は誕生日の属する月(1日生まれは前月)の分から介護納付金分が課税され、変更通知書が届きます。65歳は誕生日の前月(1日生まれは前々月)までの月数で介護分をあらかじめ計算しているので、介護保険料との重複はありません。75歳も誕生日の前月までの月数で計算しますが、同じ世帯に国保の加入者が残る場合は、その人の分の支払いが続きます。

Q7. 国保の加入届が遅れるとどうなりますか?
A. 資格は最後に加入していた健康保険が切れた時点にさかのぼって発生し、国保税も最長3年間さかのぼって課税されます。届出が遅れても免除されるわけではないので、退職や転入から14日以内の届出を心がけてください。

Q8. クレジットカードで納付できますか?
A. できません。納付は納付書(コンビニ・金融機関)、口座振替、スマホ決済アプリ(PayPay・PayB・AEON Pay・楽天ペイ・Fami Pay)のいずれかです。

Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割の全額軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減・旧被扶養者の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に那珂川市 市民課 国保年金担当で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|那珂川市の国保で押さえるべきポイント

  • 那珂川市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分7.76%・後期支援分2.82%・介護分2.32%・子ども分0.27%
  • 均等割は医療給付費分30,000円・後期支援10,900円・介護17,500円・子ども1,070円、平等割は合計で年41,340円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度は所得割が約2.5ポイント上昇(40〜64歳の合計10.41%→13.17%)、均等割は65,500円→59,410円に低下。所得のある世帯ほど増税
  • 市の計算例(4人世帯・世帯主所得276万円)は年548,800円。令和7年度の税率で同じ世帯を試算すると約501,300円で、約47,500円の増加
  • 近隣の春日・太宰府・筑紫野と比べて所得割・平等割が最高水準。40代単身(基準159万円)で春日市より年約3万円高い
  • 子ども・子育て支援金分は令和8年度から。18歳未満は均等割全額軽減、18歳以上は60円が加わる
  • 単身になる後期高齢者移行世帯は平等割が5年間半額、その後3年間4分の1。旧被扶養者は所得割全額免除
  • 納期は6〜2月の9回、12月分の期限は1月4日。クレジットカードは不可
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は那珂川市 市民課 国保年金担当

出典・参考:
・那珂川市公式:令和8年度国民健康保険税の税率を改定します
・那珂川市公式:国民健康保険税
・那珂川市公式:国民健康保険税の軽減措置および減免措置
・那珂川市公式:国民健康保険 よくあるご質問
・那珂川市公式:産前産後期間の国民健康保険税を軽減します
・那珂川市公式:国民健康保険の届出

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は那珂川市公式サイトでご確認ください。

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