大阪府 堺市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

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堺市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

堺市は人口約81万人、大阪府第2の都市で政令指定都市です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく堺市の国保料の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
堺市を調べるうえで最重要なのは、大阪府の「統一保険料率」です。大阪府は平成30年度の都道府県単位化で「府内のどこに住んでいても同じ所得・同じ世帯構成なら同じ保険料」という仕組みを導入し、令和6年度から府内全43市町村が同じ料率になりました。つまり堺市の料率は大阪市・吹田市・枚方市などとまったく同じです。
そして所得割の合計は15.44%——全国でも最上位クラスの高さです。

1. 堺市の国民健康保険の概要

堺市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

堺市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

堺市は「保険税」ではなく「保険料」方式です。保険料は「医療分」「後期高齢者支援金分(後期分)」「介護納付金分(介護分)」「子ども・子育て支援納付金分(子ども分)」の四つで構成され、各保険料は「所得割」「均等割」「18歳以上均等割」「平等割」の各金額の合計で計算されます。
平等割があるのは医療分(33,908円)と後期分(10,845円)だけで、介護分と子ども分には平等割がありません。
賦課期日は4月1日です。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 堺市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分9.50%34,990円33,908円660,000円
後期高齢者支援金分3.06%11,191円10,845円260,000円
介護分(40〜64歳)2.60%18,682円―170,000円
子ども・子育て支援金分0.28%1,841円
(子ども分の均等割1,841円は「均等割1,742円+18歳以上被保険者均等割99円」の合計。18歳未満被保険者の均等割額は10割軽減されます)
―30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども分の均等割1,841円は「均等割1,742円+18歳以上被保険者均等割99円」の合計。18歳未満被保険者の均等割額は10割軽減されます。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

令和6年度から大阪府内全市町村が「大阪府統一保険料率」で保険料を算定しています。堺市の料率は府内の他市町村とまったく同じです。

所得割の合計は15.44%(医療9.50%+後期3.06%+介護2.60%+子ども0.28%、40〜64歳)。全国でも最上位クラスの水準です。

所得割の基礎は「前年中の総所得金額等から市民税の基礎控除額を差し引いた額」です。総所得金額等には土地・建物・株式等にかかる譲渡所得(土地・建物については特別控除が適用されます)が含まれますが、課税対象でない年金(遺族年金、障害年金等)や退職所得は含みません。

介護分の均等割18,682円は全国的にもかなり高い水準です。40〜64歳の方が2人いる世帯では介護分の均等割だけで37,364円になります。

医療分の上限は66万円です。賦課限度額の合計は112万円(医療66万+後期26万+介護17万+子ども3万)。

令和8年度の保険料(大阪府統一保険料率)

堺市 令和8年度の国保料率
所得割
(前年中の所得に応じた計算)
均等割
(加入者数に応じた計算)
平等割
(一世帯あたり)
年間保険額
(上限)
医療分基礎控除後の所得×9.50%被保険者数×34,990円33,908円66万円
後期分基礎控除後の所得×3.06%被保険者数×11,191円10,845円26万円
介護分
(40〜64歳)
基礎控除後の所得×2.60%被保険者数×18,682円なし17万円
子ども分基礎控除後の所得×0.28%被保険者数×1,742円
(18歳未満は10割軽減)
+18歳以上被保険者数×99円
なし3万円

1円単位の端数が並ぶのは、大阪府が府内共通の統一保険料率として算定しているためです。
所得割の合計15.44%は全国でも最上位クラス。平等割の合計44,753円(医療33,908+後期10,845)、均等割の合計は1人66,704円(18歳以上・40〜64歳)といずれも高水準です。
単身40〜64歳の方なら、所得がゼロでも均等割+平等割で年111,457円が基本になります(軽減の対象にはなります)。
医療分の上限は66万円で、令和8年度に67万円へ引き上げた自治体より1万円低くなっています。ただし所得割が15.44%と高いため、基準所得が約660万円あれば医療分だけで上限に達する計算です。

大阪府の「統一保険料率」とは

堺市の公式サイトはこう説明しています。
「平成30年度の国保都道府県単位化に際し、大阪府は、被保険者間の受益と負担の公平性の観点から、府内のどこに住んでいても『同じ所得、同じ世帯構成』であれば同じ保険料となる『統一保険料率』の仕組みを導入し、令和6年度保険料率からは、大阪府内全市町村が大阪府統一保険料率で保険料を算定しています」
これが意味するのは次の3点です。

  • 大阪府内で引っ越しても保険料は変わりません。堺市から大阪市へ、吹田市から枚方市へ移っても、同じ所得・同じ世帯構成なら同額です
  • 「保険料が安い市町村を探す」意味がありません。府内では比較の余地がなくなりました
  • 市町村ごとに違うのは、窓口の場所・納期・独自の減免運用・手続き方法だけです

財政の仕組みも市が説明しています。「大阪府が国保財政運営の責任主体となり、府内全体の医療分・後期分・介護分として必要な金額を、各市町村の被保険者数等に応じた納付金として算出し、府内市町村から集めています。大阪府へ支払う納付金などの必要な歳出見込額から、一般会計からの法定繰入金などの歳入見込額を差し引いた額が堺市の保険料総額となり」ます。
なお、この統一の流れは全国に広がっています。奈良県も統一済み、埼玉県・兵庫県は令和9年度、北海道・和歌山県は令和12年度をめどに統一が進められています。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 244,150円 + 均等割 122,465円 + 平等割 33,908円 ⇒ 400,523円
  • 後期支援分: 所得割 78,642円 + 均等割 39,168円 + 平等割 10,845円 ⇒ 128,656円
  • 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 37,364円 ⇒ 104,184円
  • 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 3,682円 ⇒ 10,878円

合計: 年間 約644,240円(月あたり約53,700円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 151,050円 + 均等割 34,990円 + 平等割 33,908円 ⇒ 219,948円
  • 後期支援分: 所得割 48,654円 + 均等割 11,191円 + 平等割 10,845円 ⇒ 70,690円
  • 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 18,682円 ⇒ 60,022円
  • 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,841円 ⇒ 6,293円

合計: 年間 約356,953円(月あたり約29,700円)

単身世帯でも平等割が合計で年44,753円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 290,248円 / 後期支援分 93,334円 / 介護分 79,262円 / 子ども分 8,365円 ⇒ 合計 約471,209円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 92,928円 / 後期支援分 29,808円 / 介護分 25,294円 / 子ども分 2,587円 ⇒ 合計 約150,617円

差額は年間およそ32万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。堺市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は堺市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 堺市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,841円は「均等割1,742円+18歳以上被保険者均等割99円」の合計。18歳未満被保険者の均等割額は10割軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 所管の区役所 保険年金課、または電子申請システム
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

堺市の非自発的失業者軽減には、他市にはない明示的なメリットがあります。市の説明を引用します。
「また、低所得世帯に対する保険料の軽減制度の判定及び高額療養費の所得区分の判定も、離職された方の前年の給与所得をその100分の30とみなして行います」
つまり①保険料の所得割が下がる、②7割・5割・2割の軽減判定にも反映される、③高額療養費の自己負担限度額の区分も下がる——という三重の効果です。
堺市の所得割は15.44%と全国最上位なので、給与収入400万円の方なら所得割だけで年20万円以上変わります。さらに均等割+平等割111,457円(単身40〜64歳)に7割軽減がかかれば、そこからさらに年7万8千円。
対象は「離職日時点で64歳以下」(65歳未満と同義ですが、市は64歳以下と表記)で、離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか。軽減期間は離職の翌日から翌年度末までです。
電子申請システムからも手続きできます。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 堺市の減免制度|要申請

堺市の低所得軽減・子育て世帯の軽減は申請不要(所得の申告は必要)、産前産後の軽減は届出、非自発的失業者の軽減は申請が必要です。産前産後と非自発的失業は電子申請システムでも手続きできます。

堺市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
低所得世帯に対する保険料の軽減
(申請不要/要・世帯全員の所得申告)
賦課期日時点(4月1日、4月2日以降の加入は適用開始日)で前年中の世帯の軽減判定所得が①43万円+(給与所得者等の数-1)×10万円以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割均等割額・平等割額・18歳以上均等割額を軽減。世帯全員の所得が判明している必要があります
未就学児に対する軽減
(申請不要)
国保に加入している全世帯の未就学児(6歳に達する日以降の3月31日までの間にある方)均等割額が5割軽減。低所得軽減にも該当する場合は7割・5割・2割軽減後の均等割額に対してさらに5割軽減
子ども分の18歳未満被保険者に対する均等割額軽減
(申請不要)
国保に加入している全世帯の18歳未満の子ども(18歳に達する日以降の最初の3月31日までの間にある方)子ども分の均等割額が全額軽減。低所得軽減・未就学児軽減・産前産後軽減の適用後の均等割額に対して適用
産前産後期間の保険料の軽減
(要届出・電子申請可)
国保に加入している世帯に出産する予定または出産した被保険者がいる場合。妊娠12週(85日)以上の死産・流産を含む出産する(した)被保険者の所得割額・均等割額・18歳以上均等割額が全額軽減。単胎4か月相当分、多胎6か月相当分。届出は出産予定日の6か月前から可能
倒産・解雇などによる離職者への軽減
(要申請・電子申請可)
①離職日時点で64歳以下、②雇用保険の失業等給付を受ける方で離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか離職の翌日から翌年度末まで、前年の給与所得を100分の30とみなして算定。低所得軽減の判定および高額療養費の所得区分の判定にも反映

堺市の軽減判定所得は「基本的に総所得金額等と同じですが、次の点が異なります」として、市が4点を挙げています。
①擬制世帯主や特定同一世帯所属者の所得も含みます。国保に加入していない世帯主の所得も判定に合算されます。
②事業専従者給与はないものとして扱い、また事業専従者控除は行いません。専従者給与で所得を分散しても判定では効きません。
③土地・建物の譲渡所得は、特別控除が適用されません。マイホーム売却の3,000万円特別控除を使っても、判定では控除前の金額で見られます(所得割の計算では特別控除が適用されますので、扱いが逆です)。
④前年12月31日現在で65歳以上の方は、公的年金所得から15万円を控除します。
そして「軽減を受けるには、世帯全員の所得が判明している必要があります。未申告の方は、必ず所得の申告をしてください」。堺市の均等割+平等割は単身40〜64歳で年111,457円。7割軽減が外れれば年7万8千円の差です。
子育て世帯の軽減は重ねがけの順序が明記されています。子ども分の18歳未満軽減は「低所得世帯に対する保険料の軽減/未就学児に対する軽減/産前産後期間の保険料の軽減」の適用後の均等割額に対して適用されます。
産前産後の軽減は「所得割額と均等割額及び18歳以上均等割額が全額軽減」と対象が広く、しかも妊娠12週(85日)以上の死産・流産も対象です。届出は出産予定日の6か月前からでき、母子健康手帳(写)等が必要です。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(原則)——特別徴収に該当しない世帯は原則こちら
  • 納付書(口座振替ができない場合)
  • 特別徴収(年金からの支払)

堺市の賦課期日は4月1日、保険料の通知書は4月分から翌年3月分までの1年分を6月中旬頃までに送付されます。
特別徴収に該当しない世帯は「原則として口座振替による支払」です。市は「口座振替ができない場合は納付書による支払となります」としています。
普通徴収は6月から翌年3月までの10回。納期限は各納期の末日ですが、12月だけは25日です。令和8年度は次のとおり。
第1期 令和8年6月30日/第2期 7月31日/第3期 8月31日/第4期 9月30日/第5期 11月2日/第6期 11月30日/第7期 12月25日/第8期 令和9年2月1日/第9期 3月1日/第10期 3月31日
第9期(3月1日)と第10期(3月31日)は同じ3月に2回あります。年度末に2回分の納付が必要になるので注意してください。
特別徴収(年金からの支払)の条件は4つすべてを満たすことです。①世帯主(堺市国保の被保険者でない世帯主は除く)が4月1日現在で堺市に住所を有し、年額18万円以上の公的年金を受給している、②世帯内の国保被保険者全員が7月1日現在65歳以上で、世帯主が対象年度中に75歳にならない、③7月の判定時点で世帯主の介護保険料が特別徴収になっている、④10月に特別徴収を行うものとして計算した国保料と介護保険料の合算額が、世帯主の年金受給額の1/2を超えない。
毎年7月に特別徴収の開始・中止、対象となる年金の変更についての判定が行われ、該当世帯に通知されます。なお「国民健康保険料の支払方法が口座振替の場合は、引き続き口座振替となります」。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 堺市の国保窓口一覧

堺市は政令指定都市なので、国保の窓口はお住まいの区の区役所 保険年金課です。堺区・中区・東区・西区・南区・北区・美原区の7区にそれぞれ設置されています。

堺市 国保の窓口
窓口主な業務
各区役所 保険年金課
(堺区・中区・東区・西区・南区・北区・美原区)
国保の加入・脱退、保険料の算定・賦課、低所得軽減、未就学児軽減、産前産後期間の軽減の届出、非自発的失業者の軽減の申請、口座振替、納付相談
電子申請システム産前産後期間の保険料の軽減、倒産・解雇などによる離職者への軽減のオンライン手続き

産前産後の軽減と非自発的失業者の軽減は、電子申請システムからオンラインで手続きできます。区役所へ行く時間が取れない方はこちらを。

「国保の保険料 試算シート」(Excel)が市のサイトで公開されています。年齢・所得金額等を入力して保険料を計算できます。

大阪府内は令和6年度から統一保険料率です。府内で引っ越しても、同じ所得・同じ世帯構成なら保険料は変わりません。

堺市は「国保についてのお問合せはこちらへ(各区保険年金課への問合せ先一覧)」のページで、区ごとの連絡先を公開しています。

8. よくある質問(堺市の国保)

Q1. 大阪府内で引っ越すと保険料は変わりますか?
A. 変わりません。大阪府は令和6年度から統一保険料率です。
堺市の説明は「平成30年度の国保都道府県単位化に際し、大阪府は、被保険者間の受益と負担の公平性の観点から、府内のどこに住んでいても『同じ所得、同じ世帯構成』であれば同じ保険料となる『統一保険料率』の仕組みを導入し、令和6年度保険料率からは、大阪府内全市町村が大阪府統一保険料率で保険料を算定しています」。
つまり堺市・大阪市・吹田市・枚方市・岸和田市・箕面市……どこに住んでも料率はまったく同じです。「保険料の安い市町村を探す」という選択肢は、大阪府内では存在しません。
府内で違うのは窓口の場所、納期のスケジュール、独自の減免運用、電子申請への対応状況だけです。
この統一の流れは全国に広がっています。奈良県も統一済み、埼玉県・兵庫県は令和9年度、北海道・和歌山県は令和12年度をめどに進んでいます。府県境をまたぐ引っ越しでは、まだ保険料に差があります。

Q2. 堺市の国保料は高いのですか?
A. 所得割15.44%は全国でも最上位クラスです。
内訳は医療分9.50%+後期分3.06%+介護分2.60%+子ども分0.28%(40〜64歳)。全国では12〜14%台の自治体が多いなか、15%を超えるのは限られています。
均等割・平等割も高めです。均等割の合計は1人66,704円(18歳以上・40〜64歳/医療34,990+後期11,191+介護18,682+子ども1,841)、平等割の合計は44,753円(医療33,908+後期10,845)。
単身40〜64歳なら、所得がゼロでも年111,457円が基本額になります。
とくに介護分の均等割18,682円は全国的にもかなり高く、40〜64歳が2人いる世帯では介護分の均等割だけで37,364円です。
ただし均等割・平等割は7割・5割・2割の軽減対象です。7割軽減なら111,457円→約33,437円まで下がります。軽減を受けるには世帯全員の所得申告が必要なので、収入がなくても必ず申告してください。
なお医療分の上限は66万円で、限度額の合計は112万円です。

Q3. 会社都合で退職しました。医療費の負担も軽くなりますか?
A. 軽くなります。堺市は3つの効果を明記しています。
市の説明は「軽減は、非自発的失業者の前年の給与所得をその100分の30とみなして、保険料を算定します。また、低所得世帯に対する保険料の軽減制度の判定及び高額療養費の所得区分の判定も、離職された方の前年の給与所得をその100分の30とみなして行います」。
効果は3つです。①保険料の所得割が下がる——堺市の所得割は15.44%なので、給与収入400万円なら年20万円以上の差。②7割・5割・2割の軽減判定にも反映——均等割+平等割111,457円(単身40〜64歳)が最大7割引き。③高額療養費の所得区分が下がる——入院や手術のときの1か月の自己負担限度額の上限も下がります。
対象は①離職日時点で64歳以下、②雇用保険の失業等給付を受ける方で離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか。
軽減期間は離職の翌日から翌年度末まで。「雇用保険受給資格者証」の提示(市が求めた場合)が必要です。電子申請システムからも手続きできます(失業時の軽減制度、高額療養費制度)。

Q4. 出産予定です。保険料はどれくらい軽減されますか?
A. 所得割額・均等割額・18歳以上均等割額が「全額」軽減されます。対象が広いのが堺市の特徴です。
市の説明は「世帯主に対して賦課する保険料のうち、出産する予定又は出産した被保険者の所得割額と均等割額及び18歳以上均等割額が全額軽減されます」。
軽減期間は、単胎なら4か月相当分(出産予定日(出産日)が属する月の前月分から翌々月分まで)、多胎なら6か月相当分(出産予定日が属する月の3か月前分から翌々月分まで)。
対象となる出産には、妊娠12週(85日)以上の死産又は流産を含みます。
届出は出産予定日の6か月前から可能です。届出の際は妊娠・出産の事実を確認する書類(母子健康手帳(写)等)が必要になります。
電子申請システムからも手続きできます。窓口の場合は所管の区役所保険年金課へ。
なお子ども分の18歳未満軽減は、産前産後期間の軽減を適用した後の均等割額に対して適用されます(重ねがけの順序が市の説明で明記されています)。

Q5. 3月に2回納付があるのはなぜですか?
A. 堺市の普通徴収は6月から翌年3月までの10回で、第9期(3月1日)と第10期(3月31日)が3月に重なるためです。
令和8年度の納期限は次のとおりです。
第1期 令和8年6月30日/第2期 7月31日/第3期 8月31日/第4期 9月30日/第5期 11月2日/第6期 11月30日/第7期 12月25日/第8期 令和9年2月1日/第9期 3月1日/第10期 3月31日
納期限は原則各納期の末日ですが、12月だけは25日です。また納期限が金融機関の休業日の場合は翌営業日になります。
表を見ると、第8期は「1月」の納期ですが納期限は2月1日、第9期は「2月」の納期ですが納期限は3月1日——月末が休業日にあたることで後ろにずれ、結果として3月に2回分が集中しています。
年度末に2回分の資金が必要になるので、口座振替の方は残高に注意してください。
保険料の通知書は4月分から翌年3月分までの1年分を6月中旬頃までに届きます。1年分(12か月分)を10回に割っているので、1期あたりは約1.2か月分です。

Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯に対する保険料の軽減
(申請不要/要・世帯全員の所得申告)・未就学児に対する軽減
(申請不要)・子ども分の18歳未満被保険者に対する均等割額軽減
(申請不要)・産前産後期間の保険料の軽減
(要届出・電子申請可)・倒産・解雇などによる離職者への軽減
(要申請・電子申請可)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に堺市 各区役所 保険年金課で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|堺市の国保で押さえるべきポイント

  • 堺市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分9.50%・後期支援分3.06%・介護分2.60%・子ども分0.28%
  • 均等割は医療分34,990円・後期支援11,191円・介護18,682円・子ども1,841円、平等割は合計で年44,753円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 令和6年度から大阪府内全市町村が「統一保険料率」。府内で引っ越しても同じ所得・同じ世帯構成なら保険料は同額
  • 所得割の合計15.44%は全国最上位クラス。介護分の均等割18,682円も高い。限度額の合計は112万円
  • 非自発的失業者の軽減は、保険料・低所得軽減の判定・高額療養費の所得区分の3つに反映される
  • 産前産後は所得割・均等割・18歳以上均等割が全額軽減(単胎4か月・多胎6か月、妊娠12週以上の死産・流産も対象)
  • 産前産後と非自発的失業は電子申請システムでオンライン手続き可
  • 納期は6月〜翌年3月の10回。12月のみ25日、3月は2回(3月1日・3月31日)
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年32万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は堺市 各区役所 保険年金課

出典・参考:
・堺市公式:保険料の仕組みと料率(令和8年度)
・堺市公式:保険料の軽減と減免
・堺市公式:保険料の納付について
・堺市公式:国保の保険料 試算シート

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は堺市公式サイトでご確認ください。

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