加東市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
加東市は兵庫県のほぼ中央、北播磨にある市で、市役所は社(やしろ)地区にあります。酒米の山田錦の産地として知られ、兵庫教育大学のある学園都市でもあります。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく加東市の国民健康保険税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職の特例、窓口情報までをまとめました。
加東市でまず押さえたいのは、令和8年度の税率が「県が示す標準保険料率」にそのまま合わせて改定されたことです。市の国民健康保険運営協議会(令和8年1月29日開催)の資料には、令和7年度の所得割13.06%(医療7.42%・支援金3.02%・介護2.62%)が、令和8年度は13.62%(医療7.48%・支援金3.11%・介護2.74%・子ども・子育て支援金分0.29%)になると書かれています。均等割の合計は58,300円から61,000円へ、平等割は35,300円から37,200円へ。1人あたりの課税見込額は145,723円から152,134円へ、年6,411円の増加という試算です。
背景には、兵庫県が目指す「同一所得・同一保険税」への保険税水準の統一があります。市の資料は、税収が約780万円不足する見込みでも財政調整基金(令和7年度末の残高見込み約9,342万円)で補えるとして、県の標準にそろえる判断をしたと説明しています。県内の自治体が同じ数字に収れんしていく途中経過がそのまま読める資料です。
1. 加東市の国民健康保険の概要
加東市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
加東市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
加東市は「保険税」ではなく「保険税」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険に加入していない場合でも、世帯の中に加入者がいれば、世帯主が納税義務者」としています。世帯主でない方を納税義務者にすることも、同じ世帯の中で個人ごとに納付することもできません。世帯主が社保に入っていて家族だけが国保という世帯でも、納税通知書は世帯主に届きます。ただし所得割の計算に入るのは国保加入者の所得だけで、世帯主が加入していなければ世帯主の所得は税額に含まれません。一方、軽減判定のときだけは世帯主の所得も含めて判定されます。
所得の申告は、収入がない人も必須です。市は「申告をしない場合、国民健康保険税の軽減措置が受けられないほか、高額療養費の自己負担額が高くなるなど、不利益が生じる」としています。
市の令和8年1月時点の資料では、被保険者は6,057人、4,175世帯。うち18歳以上が5,561人、介護分の対象(40〜64歳)が1,931人(1,671世帯)です。
窓口は加入・給付・軽減の申請が「保険医療課」(市民協働部)、税額の計算・納付の相談が「税務課 住民税係」(総務財政部)と分かれています。どちらも加東市役所(社50番地)の庁舎1階にあります。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.48% | 32,500円 | 20,900円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.11% | 13,400円 | 8,600円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.74% | 13,900円 | 6,900円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,300円 (表の均等割は18歳以上の額(基本1,200円+18歳以上均等割100円)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)は子ども分の均等割が全額軽減) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 表の均等割は18歳以上の額(基本1,200円+18歳以上均等割100円)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)は子ども分の均等割が全額軽減。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.62%(医療分7.48%+後期高齢者支援金分3.11%+介護分2.74%+子ども・子育て支援金分0.29%/40〜64歳)。介護分のかからない40歳未満・65歳以上は10.88%です。当サイトで確認した隣接する小野市(13.04%)・加西市(12.79%)より高く、県の標準にそろえた結果といえます。
均等割の合計は1人61,100円(医療32,500+支援金13,400+介護13,900+子ども1,200+18歳以上均等割100/40〜64歳の18歳以上)。18歳未満の子どもは子ども分の均等割が全額軽減なので、介護分のない18歳未満は45,900円(医療32,500+支援金13,400)、未就学児はさらに医療分・支援金分が半額になります。
平等割の合計は1世帯37,200円(医療20,900+支援金8,600+介護6,900+子ども800)。4区分すべてに平等割があり、介護分は40〜64歳の加入者がいる世帯だけ、子ども分は全世帯にかかります。単身世帯でも、介護分のない40歳未満・65歳以上なら年30,300円が加わる計算です。
子ども・子育て支援金分は「均等割1,200円」と「18歳以上均等割100円」の2段構えです。市の表では、18歳以上均等割は子ども分の欄にだけあり、18歳未満は全額軽減。つまり18歳以上の人は子ども分の均等割が合計1,300円、18歳未満は0円です。市の資料では、この子ども分だけで1人あたり年3,230円の負担増と見込まれています。
賦課限度額の合計は113万円(医療67万+支援金26万+介護17万+子ども3万)。令和7年度の109万円(医療66万+支援金26万+介護17万)から、医療分が1万円、子ども分の新設で3万円、合計4万円上がりました。市の試算では、医療分の限度額に達する世帯は54世帯(全体の1.29%)、子ども分の限度額に達する世帯は40世帯(0.96%)です。
令和7年度との比較|県の標準保険料率にそろえた令和8年度
加東市の令和8年度の税率は、令和8年1月29日の国民健康保険運営協議会の資料で公表されています。令和7年度の税率と、県が示した令和8年度の標準保険料率(=令和8年度の加東市の税率)を並べます。
| 区分 | 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 所得割 | 7.42% | 7.48% | +0.06pt |
| 均等割 | 32,000円 | 32,500円 | +500円 | |
| 平等割 | 20,500円 | 20,900円 | +400円 | |
| 後期高齢者支援金分 | 所得割 | 3.02% | 3.11% | +0.09pt |
| 均等割 | 12,800円 | 13,400円 | +600円 | |
| 平等割 | 8,200円 | 8,600円 | +400円 | |
| 介護分 | 所得割 | 2.62% | 2.74% | +0.12pt |
| 均等割 | 13,500円 | 13,900円 | +400円 | |
| 平等割 | 6,600円 | 6,900円 | +300円 | |
| 子ども・子育て支援金分 | 所得割 | なし | 0.29% | 新設 |
| 均等割(18歳以上は+100円) | なし | 1,200円(18歳未満は全額軽減) | 新設 | |
| 平等割 | なし | 800円 | 新設 | |
| 合計(所得割) | 全4区分 | 13.06% | 13.62% | +0.56pt |
| 合計(均等割) | 全4区分 | 58,300円 | 61,000円(18歳以上は+100円) | +2,700円 |
| 合計(平等割) | 全4区分 | 35,300円 | 37,200円 | +1,900円 |
| 賦課限度額(合計) | ― | 109万円 | 113万円 | +4万円 |
この表で目立つのは、3つの既存区分のすべてで、所得割・均等割・平等割がそろって上がっていることです。しかも、市が示した改定の理由は「県が示す標準保険料率に合わせる形で改正する」の一点。市独自の調整ではなく、県の標準が市の税率になっています。市の資料には、「兵庫県では保険税水準統一(同一所得・同一保険税)を令和9年度に目指し取り組んでいる」とあります(県内の他市の資料には令和12年度の完全統一とするものもあり、時期の見通しは資料によって異なります)。
運営協議会の資料から読み解く「令和8年度の増減」
市の資料は、令和8年1月19日現在の加入者が1年間加入した場合として、1人あたりの課税見込額を区分ごとに試算しています。
| 区分 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 81,166円 | 82,089円 | +923円 |
| 後期高齢者支援金分 | 32,704円 | 33,850円 | +1,146円 |
| 介護分 | 31,853円 | 32,965円 | +1,112円 |
| 子ども・子育て支援金分 | ― | 3,230円 | +3,230円 |
| 合計 | 145,723円 | 152,134円 | +6,411円 |
増加額6,411円のうち、半分あまり(3,230円)は子ども・子育て支援金分の新設です。この表は被保険者全員の平均なので、所得や世帯構成によって実際の増減は変わります。市の試算では、所得がなく7割軽減の対象になる人は1人あたり年1,410円の増加、限度額にかかる高所得世帯は1世帯あたり40,000円の増加(医療分1万円+子ども分3万円)とされています。
税収の不足分は基金で補う
資料の収支見込みでは、令和8年度は歳出(国保事業費納付金9億8,902万円+運営事業費28億6,391万円=約38.5億円)に対し、現年の保険税収入の見込みは約6億4,430万円です。他の収入(県の交付金や一般会計からの繰入など)と合わせても約781万円の不足となりますが、市は令和7年度末の財政調整基金の残高見込み(約9,342万円)の範囲内で補填できるとして、県の標準保険料率にそろえました。つまり税率を上げても足りない分を基金が受け止めている構図です。令和9年度以降の見通しは、県の統一の動きとあわせて、次年度の運営協議会の資料で確認する必要があります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 192,236円 + 均等割 113,750円 + 平等割 20,900円 ⇒ 326,886円
- 後期支援分: 所得割 79,927円 + 均等割 46,900円 + 平等割 8,600円 ⇒ 135,427円
- 介護分: 所得割 70,418円 + 均等割 27,800円 + 平等割 6,900円 ⇒ 105,118円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,600円 + 平等割 800円 ⇒ 10,853円
合計: 年間 約578,284円(月あたり約48,200円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 118,932円 + 均等割 32,500円 + 平等割 20,900円 ⇒ 172,332円
- 後期支援分: 所得割 49,449円 + 均等割 13,400円 + 平等割 8,600円 ⇒ 71,449円
- 介護分: 所得割 43,566円 + 均等割 13,900円 + 平等割 6,900円 ⇒ 64,366円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,300円 + 平等割 800円 ⇒ 6,711円
合計: 年間 約314,858円(月あたり約26,200円)
単身世帯でも平等割が合計で年37,200円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 227,684円 / 後期支援分 94,463円 / 介護分 84,642円 / 子ども分 8,857円 ⇒ 合計 約415,646円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 72,490円 / 後期支援分 29,978円 / 介護分 27,545円 / 子ども分 2,834円 ⇒ 合計 約132,848円
差額は年間およそ28万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。加東市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は加東市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 加東市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、表の均等割は18歳以上の額(基本1,200円+18歳以上均等割100円)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)は子ども分の均等割が全額軽減。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 加東市 保険医療課(市役所庁舎1階/0795-43-0500)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
加東市の案内では、軽減の対象は「離職時点で65歳未満の国保加入者で、雇用保険受給資格者のうち離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかの方」、期間は「離職の日の翌日から翌年度末まで」、計算は「国保税の計算の基となる給与所得を100分の30に軽減して算定」です。算定の基準となる年の給与所得があることも条件に入っています。
申請先は保険医療課です。税務課ではないので注意してください。加入の届出(14日以内)と同じ日に、軽減の申請書もまとめて出すのが効率的です。
令和8年度の軽減判定基準は前年度から変わっています(2割軽減が「56万円×人数」から「57万円×人数」、5割軽減が「30.5万円」から「31万円」)。失業で所得が下がった年は、この軽減判定と非自発的失業者の軽減の両方がかかることがあります。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 加東市の減免制度|要申請
加東市の公式サイトで確認できた、申請が必要・条件つきの軽減・減免をまとめます。災害などによる減免は、基準額や割合を数字で示したページが見当たりませんでした。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 旧被扶養者の減免 (要申請/保険医療課) | 社保の被保険者が後期高齢者医療制度へ移行したことで、その被扶養者だった65歳以上75歳未満の方が国保に加入する場合 | ①所得割額が「当分の間」全額減免、②均等割額が2分の1軽減、③平等割額が旧被扶養者のみの世帯に限り2分の1軽減。②③は7割・5割軽減に該当する世帯を除く。申請には社会保険の被扶養者であったことを証明する書類と本人確認書類が必要 |
| 後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減 (自動適用) | 国保から後期高齢者医療へ移行して、世帯の国保加入者が1人になった世帯(特定世帯) | 医療分・後期高齢者支援金分の平等割が5年目まで半額、6〜8年目は4分の1減額(特定継続世帯)。申請は不要 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請/保険医療課) | 離職時65歳未満で、雇用保険の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれか | 前年の給与所得を100分の30として算定。離職の翌日から翌年度末まで |
| 産前産後期間の軽減 (要届出/保険医療課) | 妊娠85日以上の出産予定の国保被保険者(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 所得割額と均等割額が対象。単胎は出産予定月の前月から翌々月までの4か月分、多胎は3か月前から6か月分。ただし税額が0円になるとは限らないと市は注記。母子手帳等が必要 |
| 災害・在監などによる減免 (要相談/保険医療課) | 災害により被害を受けた場合(り災証明書が必要)、国民健康保険法第59条に基づく減免(在監証明書が必要)など | 基準額・減免割合は本記事の作成時点で市のウェブサイトに掲載を確認できませんでした。納期限より前に保険医療課へ相談 |
見落としやすいのは「旧被扶養者の減免」です。会社員の夫(妻)が75歳になって後期高齢者医療に移ると、扶養されていた65〜74歳の配偶者は突然、国保に入ることになります。加東市は、この方の所得割を「当分の間」全額減免します。申請が必要なうえ、市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりがあれば加入の届出と同じ日に保険医療課で申請してください。
申請しないと損になる制度が多いのが国保です。自動で適用されるのは、低所得の7割・5割・2割軽減、未就学児の均等割2分の1、18歳未満の子ども分の全額軽減、後期移行後の平等割軽減の4つ。それ以外はすべて、届出か申請が必要です。
災害などの減免は基準が公開されていないので、「まず電話」が確実です(保険医療課 0795-43-0500)。納付が難しいと感じた時点で、早めに連絡してください。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(Web口座振替受付サービスあり)
- 納付書による金融機関・市役所窓口での納付
- コンビニエンスストアでの納付
- スマートフォン決済
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
納期は年8期です。市の案内では、第1期=7月末日、第2期=8月末日、第3期=9月末日、第4期=10月末日、第5期=11月末日、第6期=12月25日、第7期=1月末日、第8期=2月末日。12月だけ「25日」と早いので、うっかり末日と思い込まないようにしてください。納期限が土日祝日にあたる場合は翌日(休日明け)が期限になり、口座振替の場合は納期限の日(全期前納の場合は第1期納期限の日)が振替日です。
口座振替は、市指定の金融機関の口座を登録して、全期前納または期別の方法で引き落とします。登録は銀行窓口のほか、Web口座振替受付サービスでもできます。
納付書による納付は、納税通知書に同封の納付書で、市指定の金融機関、市役所窓口、コンビニエンスストア、スマートフォン決済で納められます。
年金からの特別徴収の条件は、次の5つをすべて満たす場合です。①世帯主が国保加入者であること、②世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満、③1年間に受け取る年金額が18万円以上、④介護保険料が年金からの特別徴収であること、⑤国保税と介護保険料を合わせた額が年金額の2分の1を超えていないこと。天引きは4・6・8月が仮徴収(前年度の税額をもとにした額、または前年度最後の2月に徴収した額)、10・12・2月が本徴収(確定した税額から仮徴収額を除いて残りの回数で割った額)です。
年金天引きから口座振替に変える場合は、まず金融機関で振替口座を登録し、そのうえで市役所(税務課)に振替申出書の控えを持って行き、「国民健康保険税納付方法変更申出書」を記入します。注意点は3つ。滞納があると変更できない場合があること、年金天引きの停止に2か月ほどかかり、停止できない月が出ること、そして普通徴収への変更は口座振替だけで、納付書払いへの変更はできないことです。さらに、口座振替を始めたあとに振替不能で未納が生じると、特別徴収(年金天引き)に戻されることがあると市は注記しています。
社会保険税控除にも触れておきます。国保税は年末調整や確定申告の社会保険税控除の対象です。加東市では「国民健康保険納付額のお知らせ」は希望者にだけ発行しており、金額を確認したい場合は申請書(税務課の窓口に備え付け、または市のサイトからダウンロード)で申請します。年末調整・確定申告では、国保税を納めたことの証明書類を申告書に添付する必要はありません。特別徴収の方は年金機構の源泉徴収票で確認します(障害年金・遺族年金から天引きされている場合は源泉徴収票が出ないので、税務課へ)。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 加東市の国保窓口一覧
加東市では、加入・脱退・給付・軽減の申請は「保険医療課」(市民協働部)、税額の計算・納付方法の変更・納付額のお知らせは「税務課 住民税係」(総務財政部)が担当しています。どちらも市役所の庁舎1階です。
| 窓口 | 連絡先 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 保険医療課 (市民協働部) 〒673-1493 加東市社50番地 庁舎1階 | 0795-43-0500 FAX 0795-42-5282 | 加入・脱退・変更の届出(14日以内)、資格確認書、高額療養費・出産育児一時金(50万円)・葬祭費(5万円)などの給付、非自発的失業者の軽減・産前産後の軽減・旧被扶養者の減免の申請、人間ドック受診費用の助成、災害等の減免の相談 |
| 税務課 住民税係 (総務財政部) 〒673-1493 加東市社50番地 庁舎1階 | 0795-43-0397 FAX 0795-42-5282 | 国保税の税額計算・納税通知書、納付方法の変更(年金天引きから口座振替など)、納付額のお知らせの発行、納付の相談 |
加入の届出と、税額の相談は窓口が別です。退職後の手続きは、まず保険医療課。税の納め方や納付の相談は税務課です。
他人が代わりに手続きするときは委任状が必要です。市の案内では、別世帯の方が手続きに来る場合は押印のある委任状と、来る方の本人確認書類が必要とされています。すべての申請で、マイナンバーカード・運転免許証・パスポート等の本人確認書類が必要です。
職場の保険に入ったときの届出は、マイナンバーカードがあればオンライン申請ができます(市の国保ページの案内)。窓口に行く時間がとれない方は、市のサイトで手順を確認してください。
兵庫県内の引っ越しでも、国保の手続きは必要です。平成30年度から県も国保の保険者になったため、県内の別の市町へ移っても資格取得日は継続しますが、被保険者証(資格確認書)は各市町が発行するので、転入先の市町で加入手続きが必要です。高額療養費の多数回該当も、世帯の継続性が保たれていれば通算されます。
入院のときの標準負担額・限度額適用認定証にも注意。住民税非課税世帯で直近12か月の入院が90日を超える場合は、保険医療課への申請が必要です。国保税に滞納があると限度額適用認定証は使えません。
8. よくある質問(加東市の国保)
Q1. 令和8年度、加東市の国保税は去年より高くなりますか?
A. 市の試算では、平均して高くなります。令和8年1月29日の運営協議会の資料で、1人あたりの課税見込額は令和7年度の145,723円から152,134円へ、年6,411円の増加です(医療分+923円、後期高齢者支援金分+1,146円、介護分+1,112円、新設の子ども分+3,230円)。
ただし平均値なので、世帯による差は大きくなります。市の試算では、所得がなく7割軽減の対象になる人の増加は年1,410円、賦課限度額に達する世帯の増加は年40,000円です。自分の世帯の金額は、7月に届く納税通知書か、市の窓口で確認してください。
Q2. なぜ値上がりしたのですか? 市が自分で決めたのですか?
A. 県が示した標準保険料率に合わせたためです。市の資料は「兵庫県が示す標準保険料率に合わせる形で改正する」と明記しています。平成30年度から県も国保の運営主体になり、市は県に事業費納付金を納めています。
令和8年度は、県への納付金(約9億8,900万円)などをまかなうのに必要な保険税が、現行の税率では約781万円足りないという試算でした。市は財政調整基金(令和7年度末の残高見込み約9,342万円)で補填できるとして、標準の税率にそろえました。県は令和9年度に保険税水準の統一を目指しており、今後も県の標準が加東市の税率を左右する構造は続きます。
Q3. 子ども・子育て支援金分とは何ですか? 子どもがいなくても払うのですか?
A. 令和8年度に創設された、全世代が負担する分です。医療保険の加入者全員が対象で、子どもがいない世帯でも国保に加入していれば負担します。加東市の負担は、所得割0.29%、均等割1,200円(18歳以上は+100円)、平等割800円。18歳未満の均等割は全額軽減です。
例えば、基準総所得金額200万円の単身世帯(40歳)なら、所得割5,800円+均等割1,300円+平等割800円で年7,900円です。市の試算では、全体の平均で1人あたり年3,230円になります。
Q4. 納期はいつからいつまでですか?
A. 年8期、7月末から2月末までです。第1期は7月末日、第6期だけ12月25日、第8期は2月末日です。納期限が土日祝日の場合は翌日になります。
年金天引き(特別徴収)の方は、4・6・8月が仮徴収、10・12・2月が本徴収です。
Q5. 社会保険に入っていた配偶者が後期高齢者医療に移り、国保に入ることになりました。減免はありますか?
A. あります。「旧被扶養者の減免」です。社保の被保険者が75歳になって後期高齢者医療制度へ移行し、その被扶養者だった65歳以上75歳未満の方が国保に加入するとき、所得割額が当分の間全額減免、均等割額が2分の1軽減、旧被扶養者のみで構成される世帯なら平等割額も2分の1軽減になります。
要申請です。社会保険の被扶養者であったことを証明する書類と本人確認書類を持って、保険医療課へ。7割・5割軽減に該当する世帯の均等割・平等割は、この減免の対象外(すでに軽減されているため)です。
Q6. 加東市の国保の人間ドック助成はいくらですか?
A. 加東市民病院で受診する場合は27,000円(1日人間ドック)、それ以外の医療機関では受診費用の2分の1(1日ドックは上限18,000円、1泊2日ドックは上限30,000円)です。市民病院の場合は、申請により助成券が交付されます。
対象は、国保に加入していて、住民税や国保税などを滞納していない世帯の方で、同じ年度に加東市の基本健診(まちぐるみ総合健診・個別健診・特定健康診査簡易受診票の提出)を受けていない人です。市民病院で受ける場合は受診予定日の20日前までに保険医療課へ申請、市民病院以外では受診後に領収書と健診結果表(と質問票)を持って申請します。令和8年度分の申請期限は令和9年3月31日です。
Q7. 令和8年度に、軽減判定の基準は変わりましたか?
A. 変わりました。令和8年度は、2割軽減の基準が「43万円+56万円×被保険者数」から「43万円+57万円×被保険者数」に、5割軽減の基準が「43万円+30.5万円×被保険者数」から「43万円+31万円×被保険者数」になりました(いずれも「+10万円×(給与所得者等の数−1)」を加えます)。7割軽減は変わりません。
市の試算では、基準の引き上げで、2割軽減が462世帯(+4世帯)、5割軽減が596世帯(+13世帯)に広がります。7割軽減は1,237世帯で、3区分を合わせると4,175世帯の約55%が何らかの軽減を受ける計算です。
Q8. 兵庫県内で引っ越すとき、国保の手続きは必要ですか?
A. 必要です。県内の別の市町へ転居しても、国保の資格取得日は継続されますが、被保険者証(資格確認書)は転入先の市町が発行するので、転入先で国保の加入手続きをしてください。
高額療養費の多数回該当(過去12か月に4回以上限度額に達すると、限度額がさらに下がる制度)は、世帯の継続性が保たれていれば県内の転居では通算されます。住所が変わる前の履歴が引き継がれるので、慌てて手続きを急ぐ必要はありません。ただし、県外へ転出すると資格を失います。
Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、旧被扶養者の減免
(要申請/保険医療課)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(自動適用)・非自発的失業者の軽減
(要申請/保険医療課)・産前産後期間の軽減
(要届出/保険医療課)・災害・在監などによる減免
(要相談/保険医療課)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に加東市 保険医療課(0795-43-0500)/税務課 住民税係(0795-43-0397)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|加東市の国保で押さえるべきポイント
- 加東市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.48%・後期支援分3.11%・介護分2.74%・子ども分0.29%
- 均等割は医療分32,500円・後期支援13,400円・介護13,900円・子ども1,300円、平等割は合計で年37,200円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度の税率は「県の標準保険料率」にそのまま合わせた改定。所得割は13.06→13.62%(子ども分0.29%を含む)、均等割58,300→61,000円、平等割35,300→37,200円。市の試算では1人あたり年6,411円の増加
- 税収の不足約781万円は財政調整基金で補填(令和7年度末の残高見込み約9,342万円)。県は令和9年度の保険税水準の統一を目指している
- 子ども・子育て支援金分は18歳未満の均等割が全額軽減。18歳以上は均等割1,200円+100円
- 令和8年度から軽減判定の基準が拡大(2割=57万円×人数、5割=31万円×人数)。国保世帯の約55%が7割・5割・2割のいずれかの軽減を受ける
- 旧被扶養者(65〜74歳)は所得割が当分の間全額減免。要申請
- 納期は7月末〜2月末の年8期(12月だけ25日)。年金天引きから口座振替への変更は口座振替だけ、納付書払いへは変更できない
- 人間ドック助成は加東市民病院なら27,000円、それ以外は2分の1(1日ドック上限18,000円)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は加東市 保険医療課(0795-43-0500)/税務課 住民税係(0795-43-0397)
出典・参考:
・加東市公式:国民健康保険税について(税率)
・加東市公式:国民健康保険税の軽減・減免
・加東市公式:国民健康保険税の納付方法
・加東市公式:国民健康保険納付額のお知らせの発行について
・加東市公式:国民健康保険(加入・給付)
・加東市公式:産前産後期間に係る国民健康保険税の軽減について
・加東市公式:国民健康保険人間ドック受診費用の助成
・加東市公式:国民健康保険の広域化について
・加東市公式:国保運営協議会
・加東市公式:令和7年度第2回国民健康保険運営協議会 資料一式(PDF)
※本記事は2026年10月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は加東市公式サイトでご確認ください。