飯田市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
飯田市は人口約9.4万人、長野県南部(南信州)の中心都市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく飯田市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
飯田市の税率構成には他市と違う特徴があります。後期高齢者支援金分の平等割が2,900円しかありません——均等割10,600円の4分の1以下です。一方で医療給付費分は平等割21,000円が均等割19,000円を上回るという逆転構成。区分ごとに応益割のバランスがまったく違うという珍しい設計です。
もうひとつ、資産割は平成30年度課税分から廃止されています。
1. 飯田市の国民健康保険の概要
飯田市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
飯田市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
飯田市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割は平成30年度課税分から廃止されました。
納税義務者は被保険者の属する世帯の世帯主です。市も「世帯主が国民健康保険に加入していない場合も、この世帯主を被保険者である世帯主とみなして(擬制世帯主)納税義務者となります」と説明しています。
世帯の保険税額は医療給付費分(0〜74歳)、後期高齢者支援金分(0〜74歳)、介護納付金分(40〜64歳)、子ども・子育て支援金分(0〜74歳)の4つを合算した額です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 6.50% | 19,000円 | 21,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.95% | 10,600円 | 2,900円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.60% | 8,600円 | 6,900円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,000円 (子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額(100円)を含みます。高校生年代までの子どもは子ども分均等割額がかかりません) | 1,000円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額(100円)を含みます。高校生年代までの子どもは子ども分均等割額がかかりません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割は被保険者の前年中の所得×所得割率で、総所得金額に応じて基礎控除額を除いた所得額を使います。基礎控除額は2,400万円以下で43万円、2,400万円超2,450万円以下で29万円、2,450万円超2,500万円以下で15万円、2,500万円超はなしと段階的に減ります。
後期高齢者支援金分の平等割は2,900円と非常に低く設定されています。均等割10,600円の4分の1以下で、全国的にも珍しい水準です。
医療給付費分は平等割21,000円が均等割19,000円を上回る逆転構成です。単身世帯には重く、大人数世帯には軽い設計になります。
子ども・子育て支援金分は0歳から74歳が対象ですが、高校生年代までの子どもは均等割がかかりません。均等割1,000円には18歳以上均等割額100円が含まれます。
賦課限度額は医療給付費分670,000円・後期高齢者支援金分260,000円・介護納付金分170,000円・子ども・子育て支援金分30,000円で、合計113万円です。
令和8年度の税率
| 医療給付費分 (0〜74歳) | 後期高齢者 支援金分 (0〜74歳) | 介護納付金分 (40〜64歳) | 子ども・子育て 支援金分 (0〜74歳) | |
|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 6.50% | 2.95% | 2.60% | 0.30% |
| 均等割 | 19,000円 | 10,600円 | 8,600円 | 1,000円 (18歳以上均等割 100円を含む) |
| 平等割 | 21,000円 | 2,900円 | 6,900円 | 1,000円 |
| 課税限度額 | 670,000円 | 260,000円 | 170,000円 | 30,000円 |
後期高齢者支援金分の平等割2,900円が際立って低い数字です。全国の自治体では6,000〜13,000円程度が一般的で、均等割の6〜7割に設定されることが多いなか、飯田市は均等割10,600円に対して平等割2,900円(約27%)。
一方医療給付費分は平等割21,000円が均等割19,000円を上回っています。区分ごとに応益割のバランスがまったく違うのが飯田市の特徴です。
平等割の合計は31,800円、均等割の合計は1人39,200円(18歳以上・40〜64歳)。所得割の合計は医療6.50%+後期支援2.95%+介護2.60%+子ども0.30%=12.35%(40〜64歳)です。
医療給付費分の所得割6.50%は全国的に見て低めで、所得が高い世帯には有利に働きます。
軽減額が全部わかります
飯田市は7割・5割・2割それぞれの軽減額を区分ごとに公開しています(軽減後の額ではなく、差し引かれる額です)。
| 軽減率 | 区分 | 医療給付費分 | 後期高齢者 支援金分 | 介護納付金分 | 子ども・子育て 支援金分 |
|---|---|---|---|---|---|
| 7割 | 均等割 | 13,300円 | 7,420円 | 6,020円 | 700円 |
| 平等割 | 14,700円 | 2,030円 | 4,830円 | 700円 | |
| 5割 | 均等割 | 9,500円 | 5,300円 | 4,300円 | 500円 |
| 平等割 | 10,500円 | 1,450円 | 3,450円 | 500円 | |
| 2割 | 均等割 | 3,800円 | 2,120円 | 1,720円 | 200円 |
| 平等割 | 4,200円 | 580円 | 1,380円 | 200円 |
単身40〜64歳の世帯なら、均等割39,200円+平等割31,800円=71,000円が、7割軽減で49,700円減って21,300円になります。
市は「国の定める所得基準を下まわる世帯については、減免申請がなくても国民健康保険税の均等割・平等割を減額して計算します」としています。ただし「収入・所得がなくても所得申告のない方は、軽減の対象とはなりません。必ず所得の申告をしてください」。
未就学児は最大8.5割軽減
飯田市は未就学児の均等割軽減についても金額を公開しています。医療給付費分+後期高齢者支援金分の均等割29,600円(19,000+10,600)が対象です。
| 法定軽減割合 | 被保険者均等割額 (法定軽減後) | 未就学児軽減額分 | 軽減後均等割額 |
|---|---|---|---|
| 軽減のない世帯 | 29,600円 | 14,800円 | 14,800円 |
| 7割軽減世帯 | 8,880円 | 4,440円 | 4,440円 |
市の説明は「一定の所得以下の世帯における均等割額の軽減が適用される世帯に属する未就学児の均等割額については、法定軽減後の均等割額をさらに5割軽減します。例えば、均等割額の7割が軽減される世帯については、残りの3割について5割を減額することとなります(合計で8.5割の軽減となります)」。
対象者は自動的に減額されるので、申請の必要はありません。対象は国民健康保険に加入する未就学児(6歳に達する日以後最初の3月31日以前である被保険者)です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 167,050円 + 均等割 66,500円 + 平等割 21,000円 ⇒ 254,550円
- 後期支援分: 所得割 75,815円 + 均等割 37,100円 + 平等割 2,900円 ⇒ 115,815円
- 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 17,200円 + 平等割 6,900円 ⇒ 90,920円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,000円 + 平等割 1,000円 ⇒ 10,710円
合計: 年間 約471,995円(月あたり約39,300円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 103,350円 + 均等割 19,000円 + 平等割 21,000円 ⇒ 143,350円
- 後期支援分: 所得割 46,905円 + 均等割 10,600円 + 平等割 2,900円 ⇒ 60,405円
- 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 8,600円 + 平等割 6,900円 ⇒ 56,840円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,000円 + 平等割 1,000円 ⇒ 6,770円
合計: 年間 約267,365円(月あたり約22,300円)
単身世帯でも平等割が合計で年31,800円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 191,450円 / 後期支援分 82,235円 / 介護分 76,080円 / 子ども分 8,990円 ⇒ 合計 約358,755円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 57,870円 / 後期支援分 22,541円 / 介護分 22,748円 / 子ども分 2,794円 ⇒ 合計 約105,953円
差額は年間およそ25万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。飯田市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は飯田市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 飯田市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額(100円)を含みます。高校生年代までの子どもは子ども分均等割額がかかりません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 飯田市 保健課(0265-22-4511)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
飯田市の非自発的失業者の軽減には、見落としやすい大きなメリットがあります。
市は軽減判定所得の説明のなかで「なお、非自発的失業者の軽減に該当する方(申請済みの方)は、減額後の所得額で判定します」と明記しています。
つまり給与所得を100分の30に圧縮した「後の」所得で、7割・5割・2割の軽減判定が行われるということです。所得割が下がるだけでなく、均等割39,200円+平等割31,800円=71,000円(単身40〜64歳)に対する軽減も新たに効く可能性があります。
ただし「申請済みの方」が条件です。申請していなければ減額前の所得で判定されます。会社都合で離職したら、必ず先に申請してください。
7割軽減がかかれば、軽減額は49,700円。所得割の圧縮分と合わせると、年間で十数万円の差になることも珍しくありません。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 飯田市の減免制度|要申請
飯田市の低所得軽減と未就学児軽減は申請不要(ただし所得申告が必要)、非自発的失業者の軽減と産前産後の軽減は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯主(擬制世帯主を含む)・加入者・特定同一世帯所属者の前年中の総所得額(基礎控除前)が①10万円×(一定の給与所得者等の数-1)+43万円以下=7割、②31万円×(被保険者及び特定同一世帯所属者の数)+同+43万円以下=5割、③57万円×(同)+同+43万円以下=2割 | 均等割・平等割を減額。市が軽減額を区分ごとに公開しています。所得申告のない方は対象外 |
| 未就学児に係る軽減 (申請不要/令和4年度から) | 国民健康保険に加入する未就学児(6歳に達する日以後最初の3月31日以前である被保険者) | 均等割額を5割軽減。法定軽減が適用される世帯は法定軽減後の均等割額をさらに5割軽減(7割軽減世帯なら合計8.5割) |
| 子ども・子育て支援金分の均等割免除 (申請不要) | 高校生年代までの子ども | 子ども分均等割額がかかりません |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。申請済みの方は、減額後の所得額で7割・5割・2割の軽減判定も行われます |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間の国民健康保険税を軽減。保健課へ |
| その他の減免 (要申請) | 災害・失業等により納付が困難になった場合 | 保健課へ相談を |
飯田市の軽減判定所得には、通常の総所得金額とは違う5つの調整があります。市の説明を整理します。
①基礎控除前の金額で判定します。「世帯主(擬制世帯主を含む)、加入者及び特定同一世帯所属者の前年中の総所得額(基礎控除前)」。
②分離課税の退職所得は含まれません。退職金を一時金で受け取っても軽減から外れません。
③1月1日時点で65歳以上の方は公的年金等所得から15万円を控除します。
④事業所得については専従者控除前(専従者給与がある方は、専従者給与がなかったものとして判定)。
⑤土地、建物等の分離課税の譲渡所得は特別控除前の金額を適用します。マイホーム売却の3,000万円特別控除を使っても、判定では控除前で見られます。
そして最重要のポイント。「なお、非自発的失業者の軽減に該当する方(申請済みの方)は、減額後の所得額で判定します」——給与所得を100分の30にした後の所得で軽減判定されるということです。所得割だけでなく均等割・平等割の軽減にも効きます。
「一定の給与所得者等」は、給与収入が55万円を超える方と、公的年金等の支給を受ける方(65歳未満は公的年金等の収入が60万円超、65歳以上は110万円超)です。
なお市は「収入・所得がなくても所得申告のない方は、軽減の対象とはなりません。必ず所得の申告をしてください」と念を押しています。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
飯田市の国民健康保険税は医療給付費分・後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども・子育て支援金分の4つを合算した額です。それぞれに賦課限度額があり、合計は113万円です。
納税義務者は世帯主で、世帯主が国保に加入していない場合も擬制世帯主として納税義務者になります。
所得割は被保険者の前年中の所得から基礎控除額を除いた所得額に税率をかけて計算します。基礎控除額は総所得金額に応じて43万円→29万円→15万円→なしと段階的に減ります。
なお飯田市は資産割を平成30年度課税分から廃止しています。固定資産税を払っている持ち家でも、その分の上乗せはありません。
納期など詳しい納付方法は、市の「国民健康保険税のご案内」や納入通知書で確認してください。納付が難しい場合は保健課(0265-22-4511)へ早めに相談を。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 飯田市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は飯田市 保健課が窓口です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 保健課 | 0265-22-4511 | 国保の加入・脱退、国保税の計算・賦課、低所得軽減、未就学児軽減、非自発的失業者の軽減、産前産後軽減、各種減免 |
非自発的失業者の軽減は「申請済み」であることが、7割・5割・2割の軽減判定に反映される条件です。会社都合で離職したら、まず申請してください。
収入・所得がなくても所得申告がないと軽減の対象になりません。市が明記している点なので、必ず申告を。
未就学児の均等割軽減は自動的に適用されます。申請の必要はありません。
資産割は平成30年度課税分から廃止されています。持ち家でも固定資産税に応じた上乗せはありません。
8. よくある質問(飯田市の国保)
Q1. 飯田市の平等割はいくらですか?区分ごとに違うと聞きました。
A. 4区分合計で31,800円ですが、区分ごとのバランスが他市とかなり違います。
内訳は医療給付費分21,000円・後期高齢者支援金分2,900円・介護納付金分6,900円・子ども・子育て支援金分1,000円。
注目してほしいのが後期高齢者支援金分の平等割2,900円です。全国の自治体では6,000〜13,000円程度が一般的で、均等割の6〜7割に設定されることが多いのですが、飯田市は均等割10,600円に対して平等割2,900円(約27%)と極端に低くなっています。
逆に医療給付費分は平等割21,000円が均等割19,000円を上回る逆転構成です。
この組み合わせが意味するのは、医療分では世帯単位の負担が重く、後期支援分では人数単位の負担が重いということ。世帯人数によって有利・不利が単純には決まらない設計になっています。
均等割の合計は1人39,200円(18歳以上・40〜64歳)。単身40〜64歳なら均等割+平等割で71,000円が基本です(軽減の対象にはなります)。
Q2. 会社都合で退職しました。均等割も安くなりますか?
A. なります。飯田市は「申請済みの方は、減額後の所得額で判定します」と明記しています。
市の軽減判定所得の説明に、こう書かれています。「なお、非自発的失業者の軽減に該当する方(申請済みの方)は、減額後の所得額で判定します」。
つまり給与所得を100分の30に圧縮した「後の」所得で、7割・5割・2割の軽減判定が行われるということです。所得割が下がるだけでなく、均等割39,200円+平等割31,800円=71,000円(単身40〜64歳)に対する軽減も新たに効く可能性があります。
7割軽減がかかれば軽減額は49,700円(医療の均等割13,300円+平等割14,700円、後期支援の均等割7,420円+平等割2,030円、介護の均等割6,020円+平等割4,830円、子どもの均等割700円+平等割700円)。
ただし「申請済みの方」が条件です。申請していなければ減額前の所得で判定されてしまいます。雇用保険受給資格者証を持って保健課(0265-22-4511)へ(失業時の軽減制度)。
Q3. 未就学児の均等割はいくらになりますか?
A. 飯田市は金額を公開しています。軽減のない世帯で14,800円、7割軽減世帯で4,440円です。
未就学児の均等割は医療給付費分19,000円+後期高齢者支援金分10,600円=29,600円(介護分は40歳未満のため対象外、子ども分は高校生年代までかからない)。
軽減のない世帯:29,600円 →(未就学児軽減14,800円)→ 14,800円
7割軽減世帯:8,880円 →(未就学児軽減4,440円)→ 4,440円(合計8.5割の軽減)
市の説明は「一定の所得以下の世帯における均等割額の軽減が適用される世帯に属する未就学児の均等割額については、法定軽減後の均等割額をさらに5割軽減します。例えば、均等割額の7割が軽減される世帯については、残りの3割について5割を減額することとなります(合計で8.5割の軽減となります)」。
対象は国民健康保険に加入する未就学児(6歳に達する日以後最初の3月31日以前である被保険者)で、自動的に減額されるので申請の必要はありません。
さらに高校生年代までの子どもは子ども・子育て支援金分の均等割がかかりません。
Q4. 家を売りました。軽減の判定に影響しますか?
A. 影響します。飯田市は特別控除前の金額で判定すると明記しています。
市の軽減判定所得の説明には「土地、建物等の分離課税の譲渡所得は特別控除前の金額を適用します」とあります。
つまりマイホーム売却の3,000万円特別控除を使って課税所得がゼロになっていても、軽減判定では控除前の譲渡所得で見られるため、7割・5割・2割の軽減から外れます。
飯田市の均等割・平等割は単身40〜64歳で年71,000円。7割軽減が外れると年49,700円の負担増です。
一方で救いもあります。「分離課税の退職所得は含まれません」——退職金を一時金で受け取っても軽減判定には影響しません。
このほか軽減判定では①基礎控除前の金額で判定、②1月1日時点で65歳以上の方は公的年金等所得から15万円を控除、③事業所得は専従者控除前(専従者給与がある方は専従者給与がなかったものとして判定)という調整があります。
不動産の売却を予定している方は、事前に保健課(0265-22-4511)で翌年度の保険税を確認しておくことをおすすめします。
Q5. 持ち家ですが、固定資産税に応じた上乗せはありますか?
A. ありません。飯田市は資産割を平成30年度課税分から廃止しています。
市は「なお、資産割は、平成30年度課税分から廃止しました」と明記しています。
資産割とは、固定資産税額に一定の率をかけて保険税に上乗せする方式です。かつては多くの自治体が採用していましたが、平成30年度の国保制度改革(都道府県単位化)を機に廃止する動きが広がりました。現在も資産割を残しているのは和歌山県田辺市など少数です。
飯田市の現在の方式は3方式(所得割+均等割+平等割)。持ち家か賃貸かで保険税が変わることはありません。
ただし不動産を売却した場合の譲渡所得は所得割の対象になります。また軽減判定では譲渡所得の特別控除前の金額で見られるので、売却した翌年度は保険税が大きく増える可能性があります。
所得割の合計は12.35%(40〜64歳)、賦課限度額の合計は113万円です。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児に係る軽減
(申請不要/令和4年度から)・子ども・子育て支援金分の均等割免除
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・その他の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に飯田市 保健課(0265-22-4511)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|飯田市の国保で押さえるべきポイント
- 飯田市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分6.50%・後期支援分2.95%・介護分2.60%・子ども分0.30%
- 均等割は医療給付費分19,000円・後期支援10,600円・介護8,600円・子ども1,000円、平等割は合計で年31,800円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 後期高齢者支援金分の平等割が2,900円と極端に低い(均等割10,600円の約27%)。一方医療給付費分は平等割21,000円>均等割19,000円の逆転構成
- 資産割は平成30年度課税分から廃止。持ち家でも固定資産税に応じた上乗せはない
- 非自発的失業者の軽減は「申請済み」なら減額後の所得で7割・5割・2割の軽減判定も行われる
- 7割・5割・2割の軽減額を区分ごとに全部公開。単身40〜64歳なら7割軽減で49,700円減
- 未就学児は最大8.5割軽減(軽減なし世帯14,800円、7割軽減世帯4,440円)。高校生年代までは子ども分の均等割なし
- 軽減判定は基礎控除前・専従者控除前・譲渡所得の特別控除前で見るが、分離課税の退職所得は含まれない
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は飯田市 保健課(0265-22-4511)
出典・参考:
・飯田市公式:国民健康保険税のご案内(令和8年度の税率)
・飯田市公式:国民健康保険税
・飯田市公式:保健課
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は飯田市公式サイトでご確認ください。