枚方市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
枚方市は人口約39万人、大阪府北河内地域の中核市です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく枚方市の国保料の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
枚方市の保険料率は大阪府統一保険料率(令和6年度から)で、大阪市・堺市・吹田市などと同じです。減免についても府内統一基準が設定されています。
そのうえで、令和8年度は全区分で料率と限度額が上がりました。枚方市は公式ページに前年度比を括弧書きで併記しており、どこがどれだけ上がったかがはっきりわかります。この記事ではその差額と、枚方市独自の減免申請の実務(申請時期・オンライン対応の範囲・窓口の混雑)を中心にまとめます。
1. 枚方市の国民健康保険の概要
枚方市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
枚方市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
枚方市は「保険税」ではなく「保険料」方式です。医療分と後期高齢者支援金分には平等割があり、介護分と子ども分には平等割がありません。
所得割は「加入者全員の『基礎控除(43万円)後の所得』の合計」に料率をかけます。基礎控除43万円は加入者ごとに引けるので、所得のある加入者が複数いる世帯には有利です。
令和6年度から大阪府統一保険料率が導入され、「府内であればどこに住んでいても、同じ所得・同じ世帯構成であれば同じ保険料」になっています。減免などについても府内統一基準です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 9.50% | 34,990円 | 33,908円 | 660,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.06% | 11,191円 | 10,845円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.60% | 18,682円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,841円 (子ども分の均等割1,841円は「均等割と18歳以上均等割の合計」です。18歳到達後、最初の3月31日までの加入者は子ども分の均等割はかかりません) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割1,841円は「均等割と18歳以上均等割の合計」です。18歳到達後、最初の3月31日までの加入者は子ども分の均等割はかかりません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は15.44%(医療9.50%+後期高齢者支援3.06%+介護2.60%+子ども0.28%/40〜64歳)。全国でも最上位クラスの高さで、とくに医療分の9.50%が突出しています。
均等割の合計は1人66,704円(医療34,990+後期支援11,191+介護18,682+子ども1,841)、平等割の合計は年44,753円(医療33,908+後期支援10,845)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年111,457円が基本です(軽減の対象にはなります)。
介護分と子ども分には平等割がありません。平等割があるのは医療分(33,908円)と後期高齢者支援金分(10,845円)だけです。
賦課限度額は医療分66万円・後期高齢者支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計112万円です。区分ごとに限度額が判定されます。
退職所得は原則として算定基礎に含みません。また遺族年金・障害年金などの非課税年金も含みません。
令和8年度の保険料率(大阪府統一保険料率)
| 所得割 | 均等割 | 平等割 | 賦課限度額 | |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 9.50% (+0.2%) | 34,990円 (+566円) | 33,908円 (+344円) | 66万円 (+1万円) |
| 後期高齢者支援金分 | 3.06% (+0.04%) | 11,191円 (+157円) | 10,845円 (+84円) | 26万円 (+2万円) |
| 介護分 (40〜64歳のみ) | 2.60% (+0.04%) | 18,682円 (-102円) | なし | 17万円 (変更なし) |
| 子ども分 (令和8年度新設) | 0.28% | 1,841円 | なし | 3万円 |
| 合計 | 15.44% | 66,704円 | 44,753円 | 112万円 |
令和8年度で何がどれだけ上がったか
枚方市が公開している前年度比から、令和7年度の料率が逆算できます。並べてみます。
| 令和7年度 | 令和8年度 | 差 | |
|---|---|---|---|
| 所得割の合計 | 14.88% (医療9.30+後期3.02+介護2.56) | 15.44% (+子ども0.28) | +0.56ポイント |
| 均等割の合計 | 64,242円 | 66,704円 | +2,462円 |
| 平等割の合計 | 44,325円 | 44,753円 | +428円 |
| 賦課限度額の合計 | 106万円 | 112万円 | +6万円 |
単身40〜64歳・所得ゼロの世帯で見ると、均等割+平等割は令和7年度108,567円 → 令和8年度111,457円で約2,900円の増です。
給与所得300万円・単身40〜64歳のモデルなら、基準総所得金額は257万円(300万-43万)。令和7年度は約49.1万円、令和8年度は約50.8万円で、およそ1.7万円の増になります(端数処理により実額とは若干異なります)。
賦課限度額の合計が6万円上がったのは、高所得世帯にとっては直接の増額です。医療分+1万円、後期高齢者支援金分+2万円に加えて、子ども分3万円が新設されたためです。
なお介護分の均等割だけは102円下がっています。全区分が上がったわけではありません。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 244,150円 + 均等割 122,465円 + 平等割 33,908円 ⇒ 400,523円
- 後期支援分: 所得割 78,642円 + 均等割 39,168円 + 平等割 10,845円 ⇒ 128,656円
- 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 37,364円 ⇒ 104,184円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 3,682円 ⇒ 10,878円
合計: 年間 約644,240円(月あたり約53,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 151,050円 + 均等割 34,990円 + 平等割 33,908円 ⇒ 219,948円
- 後期支援分: 所得割 48,654円 + 均等割 11,191円 + 平等割 10,845円 ⇒ 70,690円
- 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 18,682円 ⇒ 60,022円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,841円 ⇒ 6,293円
合計: 年間 約356,953円(月あたり約29,700円)
単身世帯でも平等割が合計で年44,753円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 290,248円 / 後期支援分 93,334円 / 介護分 79,262円 / 子ども分 8,365円 ⇒ 合計 約471,209円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 92,928円 / 後期支援分 29,808円 / 介護分 25,294円 / 子ども分 2,587円 ⇒ 合計 約150,617円
差額は年間およそ32万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。枚方市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は枚方市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 枚方市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,841円は「均等割と18歳以上均等割の合計」です。18歳到達後、最初の3月31日までの加入者は子ども分の均等割はかかりません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 枚方市 市民生活部 保険年金課 保険担当(050-1793-4129)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
枚方市は所得割の合計が15.44%と全国最上位クラスなので、この軽減の効果はきわめて大きくなります。
給与所得300万円・単身40〜64歳のモデルで試算してみます。基準総所得金額は300万-43万=257万円。
医療分:257万×9.50%=244,150円+34,990円+33,908円=313,048円
後期高齢者支援金分:257万×3.06%=78,642円+11,191円+10,845円=100,678円
介護分:257万×2.60%=66,820円+18,682円=85,502円
子ども分:257万×0.28%=7,196円+1,841円=9,037円
合計約50.8万円です。
軽減が適用されると給与所得は300万×30%=90万円。基準総所得金額は90万-43万=47万円まで下がります。
さらにこの90万円で7割・5割・2割軽減の判定も行われます。単身世帯・給与所得者等1人なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。90万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割66,704円と平等割44,753円が2割引きになります。
所得割は47万×15.44%=72,568円、均等割・平等割は(66,704+44,753)×0.8=89,165円。合計約16.2万円です。
差はおよそ34.6万円。枚方市は所得割・均等割・平等割のすべてが高い水準なので、軽減が効いたときの落差が大きくなります。
この軽減は届け出が必要です。離職票・雇用保険受給資格者証が届いたら、まず保険年金課(050-1793-4129)へ。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 枚方市の減免制度|要申請
枚方市の7割・5割・2割軽減と未就学児・18歳未満の均等割軽減は申請不要です(所得申告は必要)。災害減免・所得減少減免は申請が必要で、しかも「年度ごと」に申請が要ります。減免基準は大阪府内統一基準です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減 (申請不要/要・所得申告) | 前年中の所得が一定基準額以下の世帯 | 均等割と平等割を7割・5割・2割軽減 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児 | 均等割を5割軽減(低所得軽減が適用される場合は軽減後の額をさらに5割軽減) |
| 18歳未満の子ども分均等割 (申請不要) | 18歳到達後、最初の3月31日までの加入者 | 子ども分の均等割はかかりません(0円) |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。軽減判定にも反映されます |
| 災害による減免 (要申請/オンライン申請可) | 震災、風水害、火災、その他これらに類する災害により、お住まいの住宅(家屋)に著しい損害を受けたとき(家財は対象外) | 全壊・全焼・大規模半壊=100%/半壊・半焼=70%/火災による水損又は床上浸水=50%。り災証明書(被災証明書)のコピーが必要 |
| 所得減少による減免 (要申請) | 退職・事業の休廃止・事業における著しい損失・失業・傷病等により、世帯の被保険者の所得額が著しく減少したとき。「1か月の平均所得額」で比較します | 非経常所得の減少は対象外(譲渡所得・山林所得・一時所得・先物取引雑所得・申告分離課税の配当所得・株式等譲渡所得など)。年金の雑所得の算出方法の違いによる減少、課税年金から非課税年金への切替も対象外 |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の保険料を軽減 |
枚方市の減免は申請のタイミングで結果が変わります。市が示している運用ルールを整理します。
①減免は年度ごとに申請が必要です。去年減免を受けていても、今年度は改めて申請しなければなりません。
②申請は保険料が決定(納付通知書が到着)してからの受付です。通知が来る前には申請できません。
③減免期間は「申請日の属する月から減免事由が消滅した日の属する月の前月まで」で、対象は納期限前の未納となっている保険料です。すでに納めた分はさかのぼって戻りません。
④ただし所得減少減免には特例があります。市の説明は「所得減少減免は、減免申請月以降の保険料について対象となりますが、第1期納期限(令和8年度は令和8年6月30日)までに申請された場合に限り、年度当初の月(4月)または減免事由発生月のいずれか遅い方の月から対象となります」。
令和8年6月30日までに申請すれば4月分までさかのぼれるということです。7月に申請すると4月・5月・6月の3か月分が対象外になります。これは大きな差です。
⑤6月中旬の窓口は非常に混み合います。市自身が「毎年6月中旬は保険年金課の窓口が非常に混み合います。可能な方は郵送申請やぴったりサービスによるオンライン申請をご活用ください」と案内しています。
ただしオンライン申請は範囲が限られます。市の注記は「オンライン申請は、『り災した場合』もしくは『単身世帯の方が離職し、その後の収入が0円になった場合』のみ」。それ以外は郵送か窓口です。第1期納期限(6月30日)に間に合わせるなら、郵送は早めに投函してください。
⑥結果通知は「申請書を受理した月の翌月中旬」です。減免が決まると国民健康保険料額決定(更正)通知書、認められないと国民健康保険減免却下通知書が届きます。
⑦通知が届くまでは現行の保険料額を納付してください。市は「納期限までに納付が確認できない場合は、督促状等が届きますのでご注意ください」としています。減免申請中でも納期限は待ってくれません。
⑧減額調整は「減免決定時点の未到来の納期分」で行われます。市の例は「6月に減免申請し、減免適用となった場合、7月末の納期分から減額調整されます」。
⑨減免が認められなかった場合も、あきらめずに納付相談を。市は「減免に該当しなかった場合でも、保険料の納付が困難な場合は放置せず、本館2階 保険納付課(直通:072-841-1304)にて納付相談ができますので、早めにご相談ください」としています。減免と納付相談は別の窓口です。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
枚方市の保険料は年度(4月〜翌年3月)ごとに計算します。年度途中の変動については、市が具体例つきで整理しています。
加入したとき:「加入の届け出をした月にかかわらず、国民健康保険の資格を取得した月(職場の健康保険の資格喪失日、市外からの転入日などの属する月)から月割計算」。計算式は「1年間分の保険料×(加入した月から当該年度の3月までの月数/12ヶ月)」です。
脱退したとき:「資格を喪失した月(会社に就職し社会保険等に加入した日、市外へ転出した日などの属する月)の前月まで月割計算」。就職した月の国保料はかかりません。
年度をまたいで加入手続きをした場合は注意が必要です。市の例は「転入などにより1月に国民健康保険の資格が発生した後に、年度をまたいで4月に加入手続きを行った場合は、1月から3月までの保険料(過年度分保険料)と、4月分以降の保険料(現年度分保険料)は別々に計算します」。2つの通知が別々に届きます。
年度途中に40歳になる方:介護分は40歳になる月(誕生日が1日の方はその前月)から発生します。誕生日が6月2日以降の方は、当初(6月)の納付通知書に介護分が含まれていないため、誕生日後に再計算して通知が送られます。それ以降に到来する納期に分けて支払うことになるので、1回あたりの金額が増えます。
年度途中に65歳になる方:65歳になる月の前月(誕生日が1日の人はその前々月)までの介護分が、当初(6月)の通知にすでに含まれています。誕生日を過ぎても保険料は変わりません。
年度途中に75歳になる方:国保料は75歳になる誕生月の前月分までかかります。支払い方は世帯構成で変わります。
(ア)単身世帯:誕生月の前月までの保険料を、誕生日の前月までの納期に分けて支払います。10月生まれなら4〜9月分を9月までの納期で。1回あたりの金額は大きくなります。
(イ)複数世帯:75歳になる方の分と他の加入者の分の合計を、翌年3月までの納期に分けて支払います。こちらのほうが1回あたりは軽くなります。
そして特別徴収について重要な注記があります。「特別徴収(年金からの天引き)により国民健康保険料を納めている世帯主が75歳になる年度は、その年度のはじめから特別徴収は行いません(原則口座振替での普通徴収により、当年6月からお支払いいただきます)」。75歳になる年度は年金天引きが最初から止まります。口座振替の登録がない方は納付方法の確認を。
減免の案内は24時間電話で確認できます(050-1793-4129)。ただし市の注記では令和8年9月14日までの利用とされています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 枚方市の国保窓口一覧
国保料の計算・軽減・減免の相談は枚方市役所の保険年金課 保険担当が窓口です。納付が困難なときの相談は本館2階の保険納付課と、窓口が分かれています。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民生活部 保険年金課 保険担当 | 050-1793-4129 (FAX 072-841-3716) | 国保の加入・脱退、保険料の算定・賦課、低所得軽減、非自発的失業者の軽減、災害減免・所得減少減免の申請、産前産後の軽減 |
| 保険納付課 枚方市役所本館2階 | 072-841-1304(直通) | 納付相談(減免に該当しなかった場合の相談を含む)、滞納に関すること |
| 減免のご案内(自動音声) | 050-1793-4129 | 24時間いつでも減免のご案内を電話で確認できます(令和8年9月14日までの利用) |
| ぴったりサービス(マイナポータル) | - | 減免のオンライン申請。ただし「り災した場合」または「単身世帯の方が離職し、その後の収入が0円になった場合」のみ |
毎年6月中旬は保険年金課の窓口が非常に混み合います。市は郵送申請やオンライン申請の活用を案内しています。
所得減少減免は令和8年6月30日(第1期納期限)までに申請すれば4月分までさかのぼれます。7月以降の申請では4〜6月分が対象外になります。
オンライン申請は「り災」と「単身世帯の離職+収入0円」の2ケースのみです。それ以外は郵送か窓口へ。
減免が認められなかった場合も、保険納付課(072-841-1304)で納付相談ができます。放置しないでください。
結果通知が届くまでは、納期限に沿って現在の保険料額を納付してください。納付が確認できないと督促状が届きます。
8. よくある質問(枚方市の国保)
Q1. 令和8年度から保険料が上がりました。どれくらい上がったのですか?
A. 枚方市は前年度比を括弧書きで公開しています。所得割は0.56ポイント、均等割は2,462円、平等割は428円、賦課限度額は6万円の増です。
内訳を見ると次のようになります。
医療分:所得割+0.2%(9.30→9.50%)、均等割+566円、平等割+344円、限度額+1万円(65万→66万円)
後期高齢者支援金分:所得割+0.04%(3.02→3.06%)、均等割+157円、平等割+84円、限度額+2万円(24万→26万円)
介護分:所得割+0.04%(2.56→2.60%)、均等割は-102円(唯一の値下げ)、限度額は変更なし
子ども分:令和8年度に新設(所得割0.28%+均等割1,841円、限度額3万円)
実額のイメージです。単身40〜64歳・所得ゼロなら、均等割+平等割が108,567円 → 111,457円で約2,900円の増。給与所得300万円・単身40〜64歳なら、約49.1万円 → 約50.8万円でおよそ1.7万円の増です。
賦課限度額の合計は106万円から112万円へ6万円上昇しました。すでに限度額に達している高所得世帯は、この6万円がそのまま増額になります。
料率は大阪府統一保険料率なので、枚方市が独自に決めたものではありません。大阪市・堺市・吹田市など府内全市町村が同じ料率です。
Q2. 収入が減りました。減免はいつまでに申請すればいいですか?
A. 令和8年6月30日(第1期納期限)までです。この日を過ぎると4月〜6月分がさかのぼれなくなります。
枚方市の減免の原則は「減免申請日の属する月から減免事由が消滅した日の属する月の前月まで」で、対象は納期限前の未納となっている保険料です。つまり申請した月より前の分は対象外が基本です。
ところが所得減少減免には特例があります。市の説明は「第1期納期限(令和8年度は令和8年6月30日)までに申請された場合に限り、年度当初の月(4月)または減免事由発生月のいずれか遅い方の月から対象となります」。
6月30日までに申請 → 4月分から減免対象
7月に申請 → 7月分から減免対象(4〜6月分は対象外)
枚方市の保険料は所得割15.44%と高いので、3か月分の差は決して小さくありません。
ただし「申請は保険料が決定(納付通知書が到着)してからの受付」という制約もあります。納付通知書が届いてから6月30日までの短い期間に申請する必要があるということです。
6月中旬の窓口は非常に混み合います。市も郵送申請やオンライン申請を勧めています。郵送なら消印ではなく到着日で判断される可能性があるので、早めに投函してください。
なお減免は年度ごとに申請が必要です。昨年度受けていても自動的には継続しません。
Q3. どんな所得の減少なら減免の対象になりますか?
A. 「経常的な所得」の減少だけが対象です。譲渡所得や一時所得などの減少は対象外です。
枚方市が対象としているのは、「会社を退職または事業の休・廃止、事業における著しい損失、失業、傷病等により著しく減少したとき」です。
判定は「減免事由発生後と賦課の基となる年の『1か月の平均所得額』」を比較して行います。年額同士ではなく月平均で比べる点に注意してください。
対象外になるケースが明記されています。
①非経常所得の減少——譲渡所得・山林所得・一時所得・先物取引雑所得・申告分離課税を申告した配当所得・株式等譲渡所得など。前年に土地を売って所得が大きかった方が、今年それがなくなっても減免の理由にはなりません。
②年金の雑所得の算出方法の違いによる減少——「65歳以上と65歳未満で公的年金等の雑所得の算出方法が異なることによる所得減少」。65歳になって公的年金等控除が増えた分は、減免の対象になりません。
③課税年金から非課税年金への切り替えに伴う所得減少——遺族年金や障害年金に切り替わった場合も対象外です。
必要書類は減免申請書・収入申告書(いずれも様式をダウンロード)、本人確認書類、収入が減少した原因がわかる書類、所得減少後の収入・所得を証明する資料(未成年者を除く加入者全員分)です。
「原因がわかる書類」は事由ごとに異なります。退職なら退職日の記載がある源泉徴収票・退職証明書・離職票、給与減少なら減少前後の給与明細書(3か月程度)、廃業なら廃業届出書、事業・不動産所得の減少なら月別の収支内訳書や帳簿、企業年金・個人年金の受給期間終了なら配当金支払通知書・年金支給終了通知書です。
Q4. 火事で家が焼けました。保険料の減免はありますか?
A. あります。損害の程度に応じて100%・70%・50%の減免率が定められています。オンライン申請も可能です。
対象は「震災、風水害、火災、その他これらに類する災害により、お住まいの住宅(家屋)に著しい損害を受けたとき」です。減免率は次のとおりです。
全壊・全焼・大規模半壊 … 100%
半壊・半焼 … 70%
火災による水損又は床上浸水 … 50%
減免額は「納期未到来保険料の範囲内で、申請された月以降にかかる保険料に減免率を乗じた額」です。すでに納期限が来た分は対象外なので、早めの申請が重要です。
必要書類はり災証明書(被災証明書)のコピーです。市は「り災証明書(被災証明書)で損害の程度が確認できない場合には、関係機関(危機管理部、消防署など)に問い合わせることがあります」としています。
重要な注意点として、家財は対象外です。市は「家財(タンス・冷蔵庫・洗濯機など)は、対象外になります」と明記しています。減免の判断は建物の被害で行われます。
災害減免はオンライン申請(ぴったりサービス)に対応しています。枚方市でオンライン申請できるのは「り災した場合」と「単身世帯の方が離職し、その後の収入が0円になった場合」の2ケースのみなので、災害時は貴重な選択肢です。被災直後に窓口へ行く負担を減らせます。
Q5. 年度の途中で40歳になります。保険料はいつから上がりますか?
A. 誕生日が6月2日以降の方は、誕生日を過ぎてから再計算され、残りの納期で調整されます。
介護分保険料は「40歳になる月(誕生日が1日の方はその前月)から発生」します。
問題は納付通知書のタイミングです。枚方市の説明は「40歳になる誕生日が6月2日以降の方については、当初(6月)にお届けする保険料納付通知書の年間保険料額に、その介護保険料が含まれていないため、誕生日を過ぎた後で保険料を再計算し、あらためて保険料納付通知書を送付いたします。保険料は、それ以降に到来する納期に分けてお支払いいただくことになります」。
つまり残りの納期に上乗せされるので、1回あたりの金額が増えます。年度の後半に40歳になるほど、少ない回数で割ることになるので1回の負担は重くなります。
枚方市の介護分は所得割2.60%+均等割18,682円。基準総所得金額257万円なら年85,502円です。たとえば1月に40歳になると1〜3月の3か月分(約21,400円)が、2月・3月の2回の納期に振り分けられます。
逆に65歳になる年度は変わりません。市は「65歳になる月の前月(誕生日が1日の人はその前々月)までの介護分保険料が、当初(6月)にお届けする保険料納付通知書の年間保険料額に含まれているため、誕生日を過ぎても保険料は変わりません」としています。年度当初から見込んで割り振ってあるということです。
65歳以降は国保料とは別に介護保険料を納めます。国保の介護分が終わっても負担がなくなるわけではありません。
Q6. 枚方市の国保料はなぜ高いのですか?
A. 大阪府統一保険料率のためです。枚方市が独自に決めたものではなく、府内全市町村が同じ料率です。
枚方市の所得割は15.44%(医療9.50+後期高齢者支援3.06+介護2.60+子ども0.28/40〜64歳)。全国でも最上位クラスで、とくに医療分の9.50%が突出しています。全国の中核市では6〜7%台が多く見られます。
市の説明は「医療費の負担を公平に分かち合うため、府内であればどこに住んでいても、同じ所得・同じ世帯構成であれば同じ保険料となる『統一保険料』が導入され、減免などについても府内統一基準が設定されています」。令和6年度から完全統一されました。
均等割の合計は1人66,704円、平等割の合計は年44,753円。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年111,457円が基本になります。
給与所得300万円・単身40〜64歳なら約50.8万円。所得に対する負担率は約17%です。
ただし救いもあります。基礎控除43万円は加入者ごとに引ける点です。市の計算方法は「加入者全員の『基礎控除(43万円)後の所得』の合計」に料率をかける方式なので、共働きなど所得のある加入者が複数いる世帯には有利です。所得割15.44%なので、43万円分の差は年約6.6万円になります。
また介護分と子ども分には平等割がありません。平等割があるのは医療分と後期高齢者支援金分だけです。
所得が低い世帯は7割・5割・2割の軽減を必ず活用してください。均等割66,704円+平等割44,753円=111,457円が軽減の対象で、7割軽減なら年約7.8万円が減ります。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・災害による減免
(要申請/オンライン申請可)・所得減少による減免
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に枚方市 市民生活部 保険年金課 保険担当(050-1793-4129)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|枚方市の国保で押さえるべきポイント
- 枚方市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分9.50%・後期支援分3.06%・介護分2.60%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分34,990円・後期支援11,191円・介護18,682円・子ども1,841円、平等割は合計で年44,753円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
- 大阪府統一保険料率(令和6年度から)。減免も府内統一基準で、大阪市・堺市・吹田市などと同じ料率
- 令和8年度は所得割+0.56ポイント、均等割+2,462円、平等割+428円、賦課限度額+6万円。介護分の均等割だけが102円の値下げ
- 所得減少減免は令和8年6月30日までに申請すれば4月分までさかのぼれる。7月以降の申請では4〜6月分が対象外
- オンライン申請は「り災」と「単身世帯の離職+収入0円」の2ケースのみ。6月中旬の窓口は非常に混雑する
- 減免が認められなくても保険納付課(072-841-1304)で納付相談ができる。減免と納付相談は別窓口
- 特別徴収の世帯主が75歳になる年度は、年度当初から年金天引きが行われない(原則口座振替の普通徴収で6月から)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年32万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は枚方市 市民生活部 保険年金課 保険担当(050-1793-4129)
出典・参考:
・枚方市公式:令和8年度の国民健康保険料について
・枚方市公式:国民健康保険料の減免について
・枚方市公式:国民健康保険料の軽減について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は枚方市公式サイトでご確認ください。