秋田県 能代市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

能代市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

能代市は秋田県の北西部、日本海に面した人口4万人台の市です。「木都」と呼ばれる木材の町で、バスケットボールの町としても知られ、2006年に旧能代市と旧二ツ井町が合併してできました。そのため市役所は本庁舎と二ツ井町庁舎(二ツ井地域局)の2か所にあり、国保の手続きはどちらでもできます。
この記事では、市の公式サイトで公表されている令和8年度の国保税率にもとづいて、能代市の国保税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職の特例、納期、窓口までまとめました。
能代市の税率で目を引くのは、所得割の合計が12.54%(40〜64歳)と、秋田県内の主要3市(秋田市14.89%・横手市14.52%・大館市13.62%)のどれよりも低いことです。一方で、均等割(1人ごと)より平等割(1世帯ごと)のほうが高いという、世帯の人数が多いほど1人あたりの負担が軽くなる設計になっています。
また、能代市の国保は「保険料」ではなく「保険税」です。令和8年度から子ども・子育て支援金分が加わり、年税額は医療分・支援金分・介護分・子ども分の合計になりました。

1. 能代市の国民健康保険の概要

能代市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

能代市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

能代市は3方式(所得割+均等割+平等割)で、資産割はありません。4区分すべてに平等割があり、令和8年度に新設された子ども分にも均等割・18歳以上均等割・平等割が設定されています。
賦課期日は4月1日で、納付は7月から翌年3月までの9回です。納税義務者は世帯主で、世帯主が国保に加入していなくても、家族の誰かが加入していれば世帯主あてに通知が届きます(市は「擬制世帯主」と案内しています)。さかのぼって加入した場合は、加入時点の世帯主に納税通知書が送られます。
所得割は「前年の総所得金額等から基礎控除額(合計所得2,400万円以下なら43万円)を引いた額」に税率をかけ、加入者ひとりずつ計算して世帯で合算します。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 能代市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分7.45%17,300円20,700円670,000円
後期高齢者支援金分2.88%6,600円8,000円260,000円
介護分(40〜64歳)1.93%5,800円5,100円170,000円
子ども・子育て支援金分0.28%740円
(子ども分の均等割740円は「均等割700円+18歳以上均等割40円」の合計。高校生年代(18歳年度末)までの子どもは子ども分の均等割が全額軽減されます)
1,400円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども分の均等割740円は「均等割700円+18歳以上均等割40円」の合計。高校生年代(18歳年度末)までの子どもは子ども分の均等割が全額軽減されます。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は12.54%(医療分7.45%+支援金分2.88%+介護分1.93%+子ども分0.28%/40〜64歳)。介護分がつかない40歳未満・65歳以上は10.61%です。秋田市(14.89%)より2.35ポイント、横手市(14.52%)より1.98ポイント、大館市(13.62%)より1.08ポイント低くなっています。

均等割の合計は1人あたり30,440円(医療17,300+支援金6,600+介護5,800+子ども700+18歳以上均等割40)、平等割の合計は1世帯あたり35,200円(20,700+8,000+5,100+1,400)。平等割のほうが均等割より高いため、単身世帯の定額部分が重く、人数が増えるほど1人あたりは下がります。

子ども・子育て支援金分は所得割0.28%・均等割700円・平等割1,400円、18歳以上の被保険者には均等割に40円が加わります。令和8年度に新しく加わった区分で、市の案内では医療分・支援金分・介護分・子ども分を足した額が年税額になります。

課税限度額は市の公表では医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円(合計113万円)です。算定額が限度額を超えた場合は、限度額が課税額になります。

所得を申告していないと軽減が適用されません。世帯の被保険者や特定同一世帯所属者に未申告の方がいる場合、7割・5割・2割の軽減は使えません。収入がない方も「所得がない」との申告が必要です。

市が公表している計算例を、そのまま追ってみる(3人世帯・年税額408,200円)

能代市の公式サイトには、令和8年度の税額を項目ごとに途中式つきで計算した例が載っています。世帯は夫(42歳・給与収入400万円=所得276万円)、妻(38歳・給与収入110万円=所得45万円)、子(11歳)の3人です。

能代市 令和8年度の計算例(市の公表)
区分所得割均等割・平等割など区分計(100円未満切捨)
医療分夫173,585円+妻1,490円3人×17,300円+平等割20,700円=72,600円247,600円
支援金分夫67,104円+妻576円3人×6,600円+平等割8,000円=27,800円95,400円
介護分(夫のみ40〜64歳)夫44,969円1人×5,800円+平等割5,100円=10,900円55,800円
子ども分夫6,524円+妻56円2人×700円+18歳以上2人×40円+平等割1,400円=2,880円9,400円
年税額合計408,200円

このうち見落としやすいのが、子ども分の均等割が「2人分」になっている点です。11歳の子は高校生年代までの全額軽減で対象外のため、夫と妻の2人だけが700円を負担します。また、所得割は夫(276万円-基礎控除43万円)×税率のように1人ずつ計算し、妻は45万円-43万円=2万円だけが課税対象です。区分ごとに100円未満を切り捨ててから合計するので、各項目を足しただけでは1,000円単位で食い違います。

秋田県内3市との比較(単身40〜64歳・所得ゼロの定額部分/令和8年度)

単身40〜64歳・所得ゼロの定額部分(軽減前)
市均等割+平等割所得割(40〜64歳)
能代市65,640円12.54%
大館市66,430円13.62%
横手市70,650円14.52%
秋田市85,570円14.89%

能代市の単身40〜64歳の定額部分は均等割30,440円+平等割35,200円=65,640円。4市のなかで定額部分も所得割もいちばん低い水準です。ただし、これは各市が公表した令和8年度の税率表どうしを並べた目安で、実際の税額は所得・世帯構成・軽減の有無で変わります。

世帯人数別の「所得に関係なくかかる部分」(全員40〜64歳・18歳以上)

世帯人数別の定額部分(令和8年度)
世帯人数均等割平等割合計1人あたり
1人30,440円35,200円65,640円65,640円
2人60,880円35,200円96,080円48,040円
3人91,320円35,200円126,520円42,173円
4人121,760円35,200円156,960円39,240円

単身世帯の1人あたり65,640円に対し、4人世帯なら39,240円。単身は4人世帯の約1.7倍です。この表は全員が40〜64歳・18歳以上という想定で、実際には高校生年代までは子ども分の均等割が全額軽減され、未就学児は均等割が半額になるため、子育て世帯はさらに軽くなります。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 191,465円 + 均等割 60,550円 + 平等割 20,700円 ⇒ 272,715円
  • 後期支援分: 所得割 74,016円 + 均等割 23,100円 + 平等割 8,000円 ⇒ 105,116円
  • 介護分: 所得割 49,601円 + 均等割 11,600円 + 平等割 5,100円 ⇒ 66,301円
  • 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 1,480円 + 平等割 1,400円 ⇒ 10,076円

合計: 年間 約454,208円(月あたり約37,900円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 118,455円 + 均等割 17,300円 + 平等割 20,700円 ⇒ 156,455円
  • 後期支援分: 所得割 45,792円 + 均等割 6,600円 + 平等割 8,000円 ⇒ 60,392円
  • 介護分: 所得割 30,687円 + 均等割 5,800円 + 平等割 5,100円 ⇒ 41,587円
  • 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 740円 + 平等割 1,400円 ⇒ 6,592円

合計: 年間 約265,026円(月あたり約22,100円)

単身世帯でも平等割が合計で年35,200円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 211,585円 / 後期支援分 81,704円 / 介護分 55,869円 / 子ども分 8,664円 ⇒ 合計 約357,822円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 60,051円 / 後期支援分 23,142円 / 介護分 16,401円 / 子ども分 2,826円 ⇒ 合計 約102,421円

差額は年間およそ25万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。能代市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は能代市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 能代市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割740円は「均等割700円+18歳以上均等割40円」の合計。高校生年代(18歳年度末)までの子どもは子ども分の均等割が全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 能代市 税務課 市民国保税係(本庁舎1階26番窓口)または二ツ井地域局 総務企画課(二ツ井町庁舎1階8番窓口)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

市の案内では、軽減の対象は離職日の翌日時点で65歳未満、離職日が平成21年3月31日以降、雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者(雇用保険受給資格者証の離職理由欄が11・12・21〜23・31〜34のいずれか)の3つすべてに当てはまる方です。
軽減の期間は離職日の翌日からその翌年度末まで。この間は前年の給与所得を30%として所得割を算出し、高額療養費などの所得区分の判定も同じく30%で行います。同じ世帯のほかの被保険者は通常どおりの所得です。社会保険に加入して国保を抜けるとその時点で終了しますが、軽減期間中に再び国保に入れば残りの期間が対象になります。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準は276万-43万=233万円。所得割は233万×12.54%=292,182円、これに均等割30,440円+平等割35,200円を合わせて年約35.8万円です。軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円、課税標準は39.8万円となり、所得割は約49,900円。さらに軽減判定も82.8万円で行われ、単身世帯の2割軽減の基準(43万円+57万円=100万円)以下なので2割軽減が重なり、均等割・平等割は65,640円から約52,500円に下がります。合計は約10.2万円で、差はおよそ25.5万円です。
申請はハローワークの雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)をもとに行います。マイナンバーによる情報連携で確認できない場合は、窓口で資格者証の提示が必要です。電子申請も用意されています。離職したらまず市へ、が近道です。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 能代市の減免制度|要申請

能代市の法定軽減(7割・5割・2割)は申請不要で、国保税を計算するときに基準に該当する世帯は自動的に軽減されます。ただし判定は世帯主と世帯内の全加入者の前年中の所得で行うため、未申告の方が1人でもいると軽減が適用されません。産前産後の減額や非自発的失業の軽減は届出・申請が必要です。なお、国保税そのものの生活困窮による減免の基準は、市の国保税のページには記載がありません。納めるのが難しいときは、納付期限が来る前に市の窓口へ相談するのが基本です。

能代市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
法定軽減
(申請不要/要・所得申告)
軽減判定用所得が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割。65歳以上の公的年金受給者は年金所得から15万円控除均等割と平等割を7割・5割・2割軽減。申し出は不要
未就学児の均等割軽減
(申請不要)
未就学児(6歳に達する日以後最初の3月31日以前)。令和8年度は令和2年4月2日以降生まれ均等割を5割軽減。7割・5割・2割軽減がある世帯は、軽減後の均等割からさらに5割軽減(医療分+支援金分の均等割は、軽減なし23,900円→11,950円、7割軽減7,170円→3,585円)
高校生年代までの子ども分の均等割軽減
(申請不要/令和8年度の新設)
高校生年代(18歳年度末)までの子ども子ども分の均等割700円が全額軽減
後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(要確認)
75歳になった人が後期高齢者医療へ移り、国保の加入者が1人になった世帯平等割を軽減。最初の5年間は半額、6年目から8年目は4分の1
旧被扶養者の減免
(要届出)
社会保険などの本人が後期高齢者医療へ移行したため、被扶養者から国保に加入した65歳以上の方所得割を全額減免。均等割・平等割の軽減に当たらない世帯は旧被扶養者の均等割を半額減免(2割軽減世帯は3割減免)。国保加入者が旧被扶養者のみの世帯は平等割を半額減免。均等割・平等割の減免は資格取得後2年を経過する月まで
産前産後期間の減額
(要届出/令和6年1月から)
令和5年11月1日以降に出産予定の被保険者。妊娠85日(4か月)以上(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)所得割と均等割を減額。出産予定月の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)。払いすぎた分は還付。母子健康手帳を持って税務課市民国保税係(本庁舎26番窓口)へ
非自発的失業者の軽減
(要申請)
倒産・解雇などで離職した65歳未満の方(雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者)前年の給与所得を30%として算定。高額療養費の所得区分判定も30%
入院の一部負担金の徴収猶予・減免
(要申請)
災害、農作物の不作・不漁、事業の休廃止や失業などで収入が減り、資産を活用しても入院の一部負担金の支払いが困難な世帯入院療養の一部負担金(食事代は対象外)。申請日から3か月を標準に1か月単位で更新

能代市の制度で押さえておきたい点を、市の公表内容から整理します。
①入院の一部負担金の減免は、基準額が数字で決まっています。収入月額が基準額の範囲内で、かつ預貯金が基準額の3か月分以下であることが条件です。基準額は、生活保護の基準を元にした額に870分の990を乗じ、70歳未満は35,400円、70歳以上は15,000円を加えた額と、市は定めています。国保税とは別の制度ですが、入院費の支払いに困ったときの数少ない公的な手当です。
②高額療養費の資金貸付は無利子です。支給見込額(1万円以上、千円未満切捨て)を無利子で貸し付け、返済は後で支給される高額療養費から振り替えます。ただし連帯保証人が1人必要で(市内在住で申請者と別居、市税・国保税の未納がない人)、本人も市税や国保税の未納がない世帯であることが条件。貸付は振込で、申請から10日くらいかかります。
③令和8年度から子ども分が加わりましたが、高校生年代までの均等割は全額軽減です。18歳以上の被保険者の負担は、子ども分の均等割700円に18歳以上均等割40円を加えた740円です。
④未申告の方がいる世帯は軽減されません。収入がなくても、世帯主と加入者全員の申告が判定の前提です。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 普通徴収(納付書または口座振替):7月から翌年3月までの9回
  • 特別徴収(年金からの天引き):世帯主が国保加入、世帯の国保加入者が全員65〜74歳、年金が年額18万円以上などの要件を満たす場合
  • 口座振替:特別徴収の対象でも、申込みで口座振替に変更可能
  • 納付書での納付:本庁会計課・二ツ井地域局・富根出張所・市民サービスセンター、秋田銀行・北都銀行、郵便局など

納期は7月〜翌年3月の9回

市は国保税の納期を「7月から翌年の3月までの9回」と案内しています。年金から天引きされる方(特別徴収)は、納期ではなく年金の受給日に天引きされます。

年金天引きの「仮徴収」と「本徴収」

特別徴収は、仮徴収(4月・6月・8月)と本徴収(10月・12月・2月)に分かれます。仮徴収は前年度の国保税額をもとにした仮の金額で、本徴収で今年度の税額から仮徴収額を引いた残りを納めます。新しく特別徴収に該当した方は、第1期(7月)から第3期(9月)まで納付書か口座振替で納め、10月から年金天引きに切り替わると市は案内しています。年度の途中で要件を満たした場合は、翌年4月以降から特別徴収です。
特別徴収の方でも、口座振替への変更を申し込めます(税務課市民国保税係 0185-89-2126)。年金からの中止は申込みの2〜4か月後の年金からです。

確定申告の社会保険料控除は納め方で変わる

特別徴収された国保税は、天引きされた年金の受給者本人の社会保険料控除になります。口座振替で納めた場合は、国保税を支払った方(納税義務者本人または生計を一にする方)が控除できます。口座振替の分は年金の源泉徴収票に金額が載らないため、社会保険料控除の申告が必要になる場合があると市は注意しています。

国保税はコンビニで納められる?

市の「納付場所」のページでは、コンビニ・郵便局で納付できる税目として市県民税と固定資産税が挙げられており、国保税は列挙されていません。納付書で納めるときは、市役所(本庁会計課31番窓口・二ツ井地域局総務企画課・富根出張所)、市民サービスセンター(イオン能代店3階)、秋田銀行・北都銀行の本店・支店、能代市内および東北6県内の郵便局(ゆうちょ銀行)などが案内されています。コンビニで使えるかどうかは、納付書の記載を確認するか、税務課に問い合わせてください。
市民サービスセンターの納付窓口は平日11時〜18時30分、土日祝は9時30分〜17時(年末年始を除く)と、役所の閉庁後でも使えます。本庁舎の会計課は平日8時30分〜17時15分です。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 能代市の国保窓口一覧

国保の資格・給付は市民保険課 国民健康保険係(本庁舎1〜4番窓口)、税額・軽減・産前産後の届出は税務課 市民国保税係(本庁舎1階26番窓口)と担当が分かれています。二ツ井町庁舎(二ツ井地域局)でも受け付けています。

能代市 国保の窓口(本庁舎は平日8:30〜17:15、祝日・年末年始を除く)
窓口電話番号主な業務
市民保険課 国民健康保険係(本庁舎1〜4番窓口)0185-89-2166国保の加入・脱退、出産育児一時金、葬祭費、高額療養費・資金貸付、入院の一部負担金の減免
税務課 市民国保税係(本庁舎1階26番窓口)0185-89-2126国保税の算定・軽減、産前産後期間の減額届出、非自発的失業の軽減申請、口座振替への変更
二ツ井地域局 市民福祉課 市民国保係(二ツ井町庁舎 2番窓口)0185-73-2114国保の加入・脱退、高額療養費の資金貸付などの受付
二ツ井地域局 総務企画課(二ツ井町庁舎1階8番窓口)0185-73-2111(二ツ井町庁舎代表)非自発的失業者の軽減申請、市税の納付
会計課(本庁舎31番窓口)0185-52-2111(本庁舎代表)市税の納付
市民サービスセンター(イオン能代店3階)0185-55-3477市税の納付(平日11:00〜18:30、土日祝9:30〜17:00)

国保の加入・脱退の届出は14日以内です。加入日は資格を得た日(退職日の翌日など)で、届け出た日ではありません。届出が遅れても、税は資格を得た日にさかのぼって課税されます。

本庁舎の総合窓口(10〜12番窓口)は金曜日19時まで受付しています(祝日・年末年始を除く)。ただし取り扱いは戸籍・住民票の届出や各種証明書の発行などです。国保の担当窓口は平日8時30分〜17時15分と案内されています。

資格確認書と資格情報のお知らせ:マイナ保険証の登録がある人には「資格情報のお知らせ」、ない人には「資格確認書」が交付されます。

8. よくある質問(能代市の国保)

Q1. 能代市の国保税は、秋田市や大館市と比べて高いですか?
A. 所得割も定額部分も、能代市のほうが低い水準です。
所得割(40〜64歳)は能代市12.54%、大館市13.62%、横手市14.52%、秋田市14.89%。単身40〜64歳の均等割+平等割(所得ゼロの場合)は、能代市が30,440円+35,200円=65,640円、大館市66,430円、横手市70,650円、秋田市85,570円です。
ただし、これは各市が公表した令和8年度の税率表どうしの比較です。実際の税額は所得・世帯構成・軽減の有無で変わります。

Q2. 能代市は均等割と平等割、どちらが高いですか?
A. 平等割(1世帯ごと)のほうが高いです。医療分は均等割17,300円に対し平等割20,700円、4区分の合計でも均等割30,440円(1人)に対し平等割35,200円(1世帯)。
そのため、同じ所得なら単身世帯より多人数世帯のほうが1人あたりの負担は軽くなります。たとえば全員40〜64歳なら、定額部分は1人世帯65,640円、4人世帯なら1人あたり39,240円です。

Q3. 納期は何回ですか?年金天引きはいつですか?
A. 普通徴収は7月から翌年3月までの9回です。年金天引き(特別徴収)の方は、仮徴収が4月・6月・8月、本徴収が10月・12月・2月の年金受給日に天引きされます。新しく特別徴収に該当した方は、7〜9月は納付書か口座振替で納め、10月から天引きに切り替わります。

Q4. 国保税は口座振替にできますか?
A. できます。特別徴収(年金天引き)の対象の方でも、申込みで口座振替に変更できます。希望する方は税務課 市民国保税係(0185-89-2126)へ。年金からの中止は申込みの2〜4か月後の年金からです。
口座振替で納めた国保税は年金の源泉徴収票に載らないので、確定申告で社会保険料控除の申告が必要になる場合があります。

Q5. 子どもの国保税はいくらかかりますか?
A. 高校生年代(18歳年度末)までの子どもは、子ども分の均等割(700円)が全額軽減されます。医療分・支援金分の均等割(17,300円+6,600円)は、未就学児は5割軽減されます。法定軽減と重なる場合は、軽減後の均等割からさらに半額です。
未就学児1人あたりの均等割(医療分+支援金分)は、軽減なしの世帯で23,900円→11,950円、7割軽減の世帯で7,170円→3,585円と市が公表しています。

Q6. 入院費の支払いが難しいときは?
A. 市民保険課 国民健康保険係(0185-89-2166)へ。災害や失業などで収入が減り、一部負担金の支払いが困難な世帯には、入院療養の一部負担金の徴収猶予・減免の制度があります(申請日から3か月を標準に、1か月単位で更新。食事代は対象外)。また、高額療養費の支給見込額を無利子で貸し付ける制度もあります(連帯保証人1人が必要)。

Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・高校生年代までの子ども分の均等割軽減
(申請不要/令和8年度の新設)・後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(要確認)・旧被扶養者の減免
(要届出)・産前産後期間の減額
(要届出/令和6年1月から)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・入院の一部負担金の徴収猶予・減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に能代市 市民保険課 国民健康保険係(0185-89-2166)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|能代市の国保で押さえるべきポイント

  • 能代市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.45%・後期支援分2.88%・介護分1.93%・子ども分0.28%
  • 均等割は医療分17,300円・後期支援6,600円・介護5,800円・子ども740円、平等割は合計で年35,200円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 所得割は12.54%(40〜64歳)、介護分なしなら10.61%。秋田市14.89%・横手市14.52%・大館市13.62%より低い
  • 単身40〜64歳の均等割+平等割は65,640円。平等割(35,200円)のほうが均等割(30,440円)より高いため、人数が多い世帯ほど1人あたりは軽くなる
  • 市の公表する計算例は3人世帯(夫276万円・妻45万円・子11歳)で年408,200円。子ども分の均等割は子を除く2人分
  • 未申告の人がいると軽減されない。収入がなくても所得の申告が必要
  • 納期は7月〜翌年3月の9回。年金天引きは仮徴収(4・6・8月)と本徴収(10・12・2月)
  • 高額療養費の資金貸付は無利子(連帯保証人1人)。入院の一部負担金の徴収猶予・減免の制度もある
  • 二ツ井地域局(二ツ井町庁舎)でも国保の手続きができる
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は能代市 市民保険課 国民健康保険係(0185-89-2166)

出典・参考:
・能代市公式:国民健康保険税について
・能代市公式:国民健康保険税(医療分+支援金分+介護分+子ども分)仮算定表
・能代市公式:産前産後期間の国保税の減額制度について
・能代市公式:非自発的失業者に対する国保税の軽減について
・能代市公式:国民健康保険税の特別徴収について
・能代市公式:子ども・子育て支援金制度について
・能代市公式:医療費(入院療養費)の支払いに困ったときは
・能代市公式:高額療養費等の資金貸付制度
・能代市公式:出産育児一時金の支給
・能代市公式:市税・各種料金の納付場所について
・能代市公式:市税等の納付窓口の業務時間について

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は能代市公式サイトでご確認ください。

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