尾張旭市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
尾張旭市は名古屋市の東に隣接する愛知県の市で、名古屋方面に通勤する世帯が多いベッドタウンです。国保の窓口は市役所の南庁舎1階にあります。
この記事でいちばん伝えたいのは、令和8年度の尾張旭市は「医療分は大きく上がり、後期高齢者支援金分は下がる」という、区分ごとに動きが逆になった年だということです。市のパンフレットには昨年度の税率が併記されており、医療分の所得割は7.30%→7.80%、均等割は27,000円→30,200円(+3,200円、約12%増)、平等割は21,600円→22,000円。一方、後期高齢者支援金分は所得割が2.87%→2.75%、平等割が8,000円→7,600円へ下がりました。介護分は据え置きです。
そこへ令和8年度から全国の医療保険で始まった子ども・子育て支援金分(所得割0.29%・均等割1,200円+60円・平等割750円)が新たに加わります。課税限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円(昨年度は109万円)です。
もうひとつ、尾張旭市ならではなのが納期が9期であること。近隣の大府市は8期ですが、尾張旭市は令和8年7月31日の第1期から令和9年3月31日の第9期まで、年度末の3月31日まで納める設計です。
この記事では、市の公式パンフレットと国保ページで確認できた範囲で、令和8年度の税率、令和7年度との比較、計算例、減免の中身(減免割合まで公開されています)、納期、年金天引きの条件、窓口まで整理しました。
1. 尾張旭市の国民健康保険の概要
尾張旭市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
尾張旭市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
尾張旭市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
4区分すべてに平等割があります。医療分22,000円+後期高齢者支援金分7,600円+介護分5,800円+子ども・子育て支援分750円=1世帯あたり年36,150円(介護分は40〜64歳が世帯にいる場合)。単身世帯でもこの固定部分は変わりません。
所得割のもとになる額は「令和7年中の総所得金額等-基礎控除43万円」。市のパンフレットは、総所得金額等には土地建物の譲渡所得や上場株式等の譲渡所得も含まれること、配偶者控除などの諸控除は国保税では認められないことを明記しています。
納税義務者は世帯主です。市は国民健康保険法第9条と地方税法第703条の4を挙げ、「世帯主の国保加入にかかわらず、国保税は世帯主に対して請求される」と説明しています。世帯主本人が会社の健康保険に入っていても、家族が国保なら世帯主宛に納税通知書が届きます。
令和8年度の国保税は、市のパンフレットで「①医療分+②後期高齢者支援金分+③介護分(40〜64歳)+④子ども・子育て支援分」を算出した合計と示されています。年度途中の加入・脱退は月割りで再計算されます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.80% | 30,200円 | 22,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.75% | 11,500円 | 7,600円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.31% | 11,700円 | 5,800円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,260円 (市の資料では子ども・子育て支援分の均等割が「1,200円」と「60円」の2段で示されており、60円は「18歳未満の減額分を18歳以上で負担する費用」と説明されています。当記事では18歳以上の均等割を1,260円(1,200円+60円)と読んで計算しています。18歳未満は減額されます) | 750円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市の資料では子ども・子育て支援分の均等割が「1,200円」と「60円」の2段で示されており、60円は「18歳未満の減額分を18歳以上で負担する費用」と説明されています。当記事では18歳以上の均等割を1,260円(1,200円+60円)と読んで計算しています。18歳未満は減額されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
令和8年度は医療分が大きく上がり、支援金分は下がりました。市のパンフレットの括弧書き(昨年度)と比べると、医療分の所得割は7.30%→7.80%(+0.50ポイント)、均等割は27,000円→30,200円(+3,200円)、平等割は21,600円→22,000円(+400円)、課税限度額は66万円→67万円。後期高齢者支援金分は所得割が2.87%→2.75%(-0.12ポイント)、均等割が11,000円→11,500円(+500円)、平等割が8,000円→7,600円(-400円)。支援金分は所得割と平等割が下がり、均等割だけ上がるという、動きの揃わない改定です。
介護分は全項目が昨年度と同じ(所得割2.31%・均等割11,700円・平等割5,800円・限度額17万円)。40〜64歳の方にとっての今年度の変化は、医療分の引き上げと子ども・子育て支援分の新設が中心になります。
市は引き上げの理由と、その抑え方を書いています。パンフレットには「国保加入者の減少、1人当たりの医療費の増加により、尾張旭市の国民健康保険税は昨年度に引き続き税率を見直しています。国民健康保険税の大幅な引上げとならないよう、一般会計からの財政支援を受けています」とあります。つまり税率は毎年見直されていて、しかも市の一般会計(税金)で上昇幅を和らげているという説明です。
子ども・子育て支援分は、近隣市と設計がよく似ています。所得割0.29%は、当サイトで記事にした刈谷市・安城市・西尾市と同じ水準です。均等割は市の資料で「1,200円」と「60円」が分けて書かれており、60円は「18歳未満の方の減額された分を18歳以上の皆さんで負担していただく費用」と説明されています。産前産後の対象期間の方も減額されます。平等割は750円です。
令和7年度と令和8年度の税率(市のパンフレットの括弧書きを整理)
| 区分 | 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 | 変化 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 所得割 | 7.30% | 7.80% | +0.50ポイント |
| 均等割 | 27,000円 | 30,200円 | +3,200円 | |
| 平等割 | 21,600円 | 22,000円 | +400円 | |
| 限度額 | 66万円 | 67万円 | +1万円 | |
| 後期高齢者支援金分 | 所得割 | 2.87% | 2.75% | -0.12ポイント |
| 均等割 | 11,000円 | 11,500円 | +500円 | |
| 平等割 | 8,000円 | 7,600円 | -400円 | |
| 限度額 | 26万円 | 26万円 | 同じ | |
| 介護分(40〜64歳) | 所得割・均等割・平等割・限度額 | 2.31%/11,700円/5,800円/17万円 | 同じ | 変更なし |
| 子ども・子育て支援分 | 所得割/均等割/平等割/限度額 | (なし) | 0.29%/1,200円+60円/750円/3万円 | 新設 |
表のとおり、世帯の固定部分(平等割)は医療分が増え、支援金分が減り、差し引き年36,150円(昨年度は35,400円)。昨年度の合計35,400円は「21,600+8,000+5,800」、今年度は「22,000+7,600+5,800+750」の足し算です。限度額の世帯合計は109万円→113万円です。
令和7年度と令和8年度の比較(本記事の試算)
| モデル | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 40歳単身・給与収入400万円(介護分あり) | 約375,900円 | 約397,200円 | +約21,300円(+5.7%) |
| 40歳単身・給与収入300万円(介護分あり) | 約283,500円 | 約299,900円 | +約16,400円(+5.8%) |
| 65歳単身・公的年金収入200万円(介護分なし) | 約115,400円 | 約124,300円 | +約8,900円(+7.7%) |
40歳単身・給与収入400万円の+約21,300円のうち、約8,800円は新設の子ども・子育て支援分です。これを除いた医療分・支援金分・介護分だけなら約388,400円で、+約12,600円(+3.3%)にとどまります。支援金分が下がったことで、医療分の引き上げの一部が相殺されているのが尾張旭市の特徴です。一方で、公的年金のみの65歳単身は医療分の均等割・平等割と子ども分の影響が相対的に大きく、上昇率が高く出ます。いずれも市の括弧書きから読み取った昨年度税率による本記事の概算で、市が公表した数字ではありません。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 200,460円 + 均等割 105,700円 + 平等割 22,000円 ⇒ 328,160円
- 後期支援分: 所得割 70,675円 + 均等割 40,250円 + 平等割 7,600円 ⇒ 118,525円
- 介護分: 所得割 59,367円 + 均等割 23,400円 + 平等割 5,800円 ⇒ 88,567円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,520円 + 平等割 750円 ⇒ 10,723円
合計: 年間 約545,975円(月あたり約45,500円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 124,020円 + 均等割 30,200円 + 平等割 22,000円 ⇒ 176,220円
- 後期支援分: 所得割 43,725円 + 均等割 11,500円 + 平等割 7,600円 ⇒ 62,825円
- 介護分: 所得割 36,729円 + 均等割 11,700円 + 平等割 5,800円 ⇒ 54,229円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,260円 + 平等割 750円 ⇒ 6,621円
合計: 年間 約299,895円(月あたり約25,000円)
単身世帯でも平等割が合計で年36,150円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 233,940円 / 後期支援分 83,175円 / 介護分 71,323円 / 子ども分 8,767円 ⇒ 合計 約397,205円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 72,804円 / 後期支援分 26,225円 / 介護分 23,194円 / 子ども分 2,762円 ⇒ 合計 約124,985円
差額は年間およそ27万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。尾張旭市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は尾張旭市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 尾張旭市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の資料では子ども・子育て支援分の均等割が「1,200円」と「60円」の2段で示されており、60円は「18歳未満の減額分を18歳以上で負担する費用」と説明されています。当記事では18歳以上の均等割を1,260円(1,200円+60円)と読んで計算しています。18歳未満は減額されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 保険医療課 国保年金係(南庁舎1階3番窓口・電話0561-76-8151)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
尾張旭市の非自発的失業者の軽減ページは、適用期間と対象の線引きが細かく書かれています。
①軽減期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。たとえば令和7年中に離職した方は、令和7年度分と令和8年度分が対象になる計算です。
②国保加入中は、途中で就職しても軽減が続く。市は「国保加入中は、途中で就職しても引き続き軽減の対象」としていますが、会社の健康保険に加入して国保を脱退した時点で、その前月までで軽減期間は終了します。
③雇用保険受給資格者証がない方や、申告をしなかった方は対象外。離職理由コードは特定受給資格者が11・12・21・22・31・32、特定理由離職者が23・33・34です。
④市のページに、古い一文が残っています。軽減ページの本文に「令和4年度分(令和3年3月31日以降に失業されたかた)まで対象となります」という記述があります。同じページの期間の定め(離職の翌年度末まで)や市のパンフレットの対象欄にも似た表現があり、読み方が分かりにくくなっています。現在離職された方が対象になるかどうかは、保険医療課(0561-76-8151)で確認してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 尾張旭市の減免制度|要申請
尾張旭市は、減免の「要件」だけでなく「減免割合」と「減免期間」まで表にして公開しています(市の「国民健康保険税の減免」ページ)。申請は納期限の7日前までです。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 災害で死亡したとき (要申請) | 災害により、納税義務者(世帯主)または主として生計を維持する方が死亡したとき | 全額減免。被害を受けた日から12か月以内の納期分 |
| 災害で障がい者となったとき (要申請) | 災害により、納税義務者または主として生計を維持する方が障がい者となったとき | 90%減免。被害を受けた日から12か月以内の納期分 |
| 災害で住宅・家財・事業所に損害 (要申請) | 住宅や家財、主たる事業所について10分の3以上の損害(保険金などで補てんされる額を除く)。前年中の総所得金額の合計が1,000万円以下の場合 | 損害の程度と所得状況に応じて12.5%から100%まで。被害を受けた日から12か月以内の納期分 |
| 長期療養で所得が減ったとき (要申請) | 継続して6か月以上療養中、または療養を要すると認められ、今年中の総所得金額の合計が、前年中の総所得金額の合計(500万円以下の場合に限る)の2分の1以下になるとき | 前年中の所得に応じて25%・50%・80%のいずれか。申請年度分 |
| 失業・休廃業で所得が減ったとき (要申請) | 失業または事業の休廃業により、今年中の総所得金額の合計が、前年中の総所得金額の合計(500万円以下の場合に限る)の2分の1以下になるとき | 前年中の所得に応じて20%・40%・70%のいずれか。申請年度分 |
| 旧被扶養者・後期高齢者医療制度創設に伴う緩和 (市の制度) | 75歳以上の方が会社の健康保険から後期高齢者医療制度に移ったことで国保に入る、65歳以上の旧被扶養者など | 所得割が免除、均等割が半額(7割・5割軽減に当てはまらない場合)、旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額。資格取得日から2年間 |
尾張旭市の減免は「前年の所得が500万円以下」が分かれ目です。長期療養と失業・休廃業の2つは、前年中の総所得金額が500万円以下の場合に限って、今年の見込みが「2分の1以下」になれば対象になります。減免割合は前年の所得が低いほど高い(長期療養なら80%、失業・休廃業なら70%)設計で、前年所得がそこそこ高い方は25%や20%にとどまります。
災害の減免は申請から12か月分。被害を受けた日から1年以内の納期分が対象で、「納期限の7日前まで」に申請しないと間に合いません。納期が9期ある尾張旭市では、次の納期限が近いと申請の余裕が1週間しかありません。
国保税とは別に、病院窓口の「一部負担金」も減免・猶予されます。市は、全壊・全焼・全流出は6か月以内、半壊・半焼は3か月以内の免除、干ばつ・冷害などによる農作物の不作で収入が著しく減ったときは3か月以内の免除または10割・5割の減免、事業の休廃止や失業で収入が著しく減ったときは6か月以内の徴収猶予、と区分しています。申請日以降の支払い義務から適用されるため、さかのぼれません。
後期高齢者医療制度の創設に伴う緩和も市が明記しています。国保の加入者が後期高齢者医療に移って世帯の国保加入者が1人になる場合、平等割が5年間半額、その後3年間は4分の3になります。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(市は「国保税の納付は原則口座振替をお願いしております」と加入手続きのページでも案内。キャッシュカードがあればペイジー口座振替受付サービスで印鑑なしで申込み可)
- 納付書(市役所、指定金融機関、コンビニで使用可。納期限を過ぎるとコンビニ・スマホ決済は不可)
- スマホ決済アプリ(paypay、LINEpay、payB、FamiPay、auPAY。取扱いアプリは納付書裏面に記載)
- クレジットカード(地方税お支払いサイト経由。手数料がかかります)
- 年金からの特別徴収(世帯主が国保加入で、世帯の国保加入者が全員65〜74歳などの条件あり)
納期は7月から翌年3月までの9回です。令和8年度の納期限は、第1期7月31日・第2期8月31日・第3期9月30日・第4期11月2日・第5期11月30日・第6期12月25日・第7期令和9年2月1日・第8期3月1日・第9期3月31日。
第6期が12月25日と、年末の前に設定されているのがポイントです。年末年始を挟む前にもう一度納期が来て、年が明けるとすぐ2月1日、3月1日、3月31日と月初・月末が続きます。1月に納期がない代わりに、2月から3月に3回が集中する形です。第4期が11月2日、第7期が2月1日、第8期が3月1日なのは、月末が土日にあたるためと読めます。
特別徴収(年金天引き)の条件は、市のパンフレットだと次のとおりです。①世帯主が国保加入者で、世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満、②対象となる年金(老齢基礎年金や障害年金等。老齢厚生年金は特別徴収の対象外)が年額18万円以上で、国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1以下。厚生年金だけの方は天引きの対象になりません。申し出により口座振替へ変更もできます。
天引きが途中で止まる場合のルールも細かく書かれています。税額が減った、または対象年金が支給停止になった場合は、年度途中で特別徴収が中止され納付書払いに切り替わります。令和8年2月分が特別徴収されない場合は、翌年度の4月・6月・8月分も特別徴収されず、次に特別徴収になるのは翌年度の10月以降です。税額が増えた場合は天引き額は変わらず、増えた分は納付書で納めることになります。
75歳になる年度は特別徴収ができません。誕生日から後期高齢者医療制度に移行しますが、世帯内に75歳未満の被保険者がいる場合は、世帯全員分を合算して9期に分けるため、誕生日後の納期分も納める必要があります(後期高齢者医療制度に移行後、改めて保険料が請求されます)。
40歳・65歳の境目にも注意書きがあります。7月1日までに40歳になる方は、加入月数に応じて月割りした介護分が当初の税額に含まれます。7月2日以降に40歳になる方は当初の税額に介護分を含まず、年齢到達月から介護分が賦課されるため、税額変更の通知があらためて届きます。今年度65歳になる方は、65歳になるまでの月数分の介護分が当初から含まれます。
年度途中の加入・脱退は月割りで、加入は資格が発生した月から、脱退は脱退した月の前月までの分を再計算します。手続きが遅れるとさかのぼって納付や還付が発生します。毎年1月下旬には、1年間に納付した国保税の納付額証明書が世帯主宛に送付されます。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 尾張旭市の国保窓口一覧
尾張旭市の国保の窓口は、市役所南庁舎1階の保険医療課です。資格・給付・年金の担当は国保年金係、納付相談や滞納処分は収納課が分かれて担当します。
| 窓口・ページ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 保険医療課 国保年金係 尾張旭市東大道町原田2600-1(南庁舎1階3番窓口) 電話 0561-76-8151(直通) | 国保の加入・脱退、資格確認書等、国保税の軽減・減免の相談、出産育児一時金など | 加入・脱退の届出は14日以内。オンライン手続き(加入・脱退)も用意されている |
| 収納課 収納係 北庁舎1階11番窓口 電話 0561-76-8121(直通) | 国保税の納付相談、滞納処分、分割納付の相談 | 国保年金係とは別の建物(北庁舎)。納付が難しいときは滞納する前に相談 |
| 市役所代表 電話 0561-53-2111 | 代表番号。各課への取次 | 市サイトの共通表記では開庁時間は平日 午前9時から午後4時まで(土日祝・年末年始を除く)。日曜窓口のお知らせは別ページ |
| 郵送での届出 | 職場の健康保険への加入による国保脱退、職場の健康保険をやめたことによる国保加入 | 届書に証明書の写しと本人確認書類の写しを添付。加入のときは証明書の原本を返送する取扱い |
窓口の開庁時間は市の共通表記で「平日午前9時から午後4時まで」となっています。一般的な「17時まで」より1時間短いので、仕事帰りに寄るつもりなら注意が必要です。時間外の対応は、オンライン手続きや郵送を使うのが現実的です。
加入のときに持っていくものは、会社の健康保険をやめた証明書(資格喪失証明書、退職証明書、離職票、退職辞令など)、マイナンバーの分かる書類、本人確認書類。国保税の納付は原則口座振替なので、口座番号の分かるもの(キャッシュカード・通帳)と銀行届出印の持参も案内されています。別世帯の方が手続きするときは委任状が必要です。
脱退の届出を忘れると、市は「いつまでも国保税が賦課され、本来必要のない通知書等が発送される」「資格を失っているのに国保をうっかり使うと、後に保険診療分の費用を返還していただく」としています。社保加入時、職場では国保を脱退する手続きはしてくれません。ご自身で届け出る必要があります。
任意継続の期限前には事前受付があります。市は、令和8年4月1日〜4月12日に任意継続の資格喪失予定日がある方向けに、令和8年3月2日〜3月31日の国保加入の事前受付を実施しました(年度替わりの時期の取扱い)。任意継続は退職後最大2年、加入申請は資格喪失日から20日以内、保険料は全額自己負担です。
滞納が続くと「特別療養費」の資格確認書が交付されます。市は、特別な事情なく滞納していると、医療機関でいったん医療費の全額(10割)を窓口で支払い、後日、自己負担額を差し引いた差額の支給を市役所窓口に申請する扱いになる、と明記しています。納付相談に応じない、または約束を守らない場合は財産の差し押さえもあり得ます。
8. よくある質問(尾張旭市の国保)
Q1. 尾張旭市の国保は、令和8年度にいくら上がりましたか?
A. モデルでは約6%の増です(市のパンフレットの昨年度税率との比較による本記事の概算)。40歳単身・給与収入400万円で年約375,900円→約397,200円(+約21,300円)、給与収入300万円で約283,500円→約299,900円(+約16,400円)。
ただし増加分のうち、400万円モデルで約8,800円は新設の子ども・子育て支援分です。医療分は大きく上がった一方、後期高齢者支援金分は所得割・平等割が下がっているため、医療分だけを見て判断すると実態とずれます。
Q2. 尾張旭市の国保税は何回に分けて払いますか?
A. 年9回です。令和8年度は7月31日(第1期)から令和9年3月31日(第9期)まで。第6期が12月25日、第7期が2月1日、第8期が3月1日、第9期が3月31日と、2月から3月にかけて3回納期が来ます。年度の途中で加入した方は、通知書の期数で分けて納めます。
Q3. 年金から天引きされるのは、どんな人ですか?
A. 世帯主が国保加入者で、世帯内の国保加入者が全員65歳以上75歳未満、かつ対象の年金(老齢基礎年金・障害年金等)が年額18万円以上で、国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1以下の場合です。老齢厚生年金は特別徴収の対象外。希望すれば口座振替に変更できます。
Q4. 減免はどのくらい受けられますか?
A. 市は割合を公開しています。災害で死亡なら全額、障がい者になったら90%、住宅などに10分の3以上の損害なら12.5%〜100%。長期療養で所得が半分以下になれば25%・50%・80%、失業や休廃業で半分以下になれば20%・40%・70%(いずれも前年所得500万円以下が条件)。申請は納期限の7日前までです。
Q5. 7月2日に40歳になる場合、介護分はいつからかかりますか?
A. 年齢到達月からです。市は「7月1日までに40歳になる方は月割りした介護分が含まれる。7月2日以降に40歳になる方は今回の税額に含まない」としています。含まれない場合は、後日、税額変更の通知が届きます。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害で死亡したとき
(要申請)・災害で障がい者となったとき
(要申請)・災害で住宅・家財・事業所に損害
(要申請)・長期療養で所得が減ったとき
(要申請)・失業・休廃業で所得が減ったとき
(要申請)・旧被扶養者・後期高齢者医療制度創設に伴う緩和
(市の制度)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に尾張旭市役所 保険医療課 国保年金係(南庁舎1階3番窓口)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|尾張旭市の国保で押さえるべきポイント
- 尾張旭市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.80%・後期支援分2.75%・介護分2.31%・子ども分0.29%
- 均等割は医療分30,200円・後期支援11,500円・介護11,700円・子ども1,260円、平等割は合計で年36,150円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は医療分が上がり、支援金分が下がった。医療分の所得割は7.30%→7.80%、均等割は27,000円→30,200円。支援金分は所得割2.87%→2.75%、平等割8,000円→7,600円。介護分は据え置き
- 子ども・子育て支援分が新設(所得割0.29%・均等割1,200円+60円・平等割750円・限度額3万円)。課税限度額の合計は109万円から113万円
- 納期は7月〜翌年3月の9回。第6期は12月25日、2月から3月に3回の納期が集中する
- 年金天引きは老齢基礎年金・障害年金等が対象。老齢厚生年金は対象外で、世帯内の国保加入者が全員65〜74歳であることが条件
- 減免の割合まで市が公開。災害の死亡は全額、長期療養は25〜80%、失業・休廃業は20〜70%。前年所得500万円以下が条件の制度もある。申請は納期限の7日前まで
- 7月2日以降に40歳になる人は、当初の税額に介護分が含まれない(後日、変更通知)
- 窓口は南庁舎1階の保険医療課。納付相談は北庁舎の収納課で別。市共通表記の開庁時間は平日午前9時から午後4時まで
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は尾張旭市役所 保険医療課 国保年金係(南庁舎1階3番窓口)
出典・参考:
・尾張旭市公式:国民健康保険税
・尾張旭市公式:令和8年度国民健康保険税の概要(パンフレット PDF)
・尾張旭市公式:国民健康保険税の減免・一部負担金の減免
・尾張旭市公式:国民健康保険の手続きと届け出
・尾張旭市公式:国保税を滞納すると
・尾張旭市公式:国民健康保険(トップ)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は尾張旭市公式サイトでご確認ください。