埼玉県 富士見市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

富士見市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

富士見市は人口約11万人、埼玉県南西部の市で、東武東上線の鶴瀬駅・みずほ台駅を軸に、池袋方面へ通勤する世帯の多いベッドタウンです。
令和8年度の国保税は、医療給付費分8.23%・均等割42,200円、後期高齢者支援金等分2.64%・14,000円、介護納付金分2.18%・16,300円。新設の子ども・子育て支援納付金分0.29%・1,773円(18歳以上は+125円)を足すと、所得割13.34%・均等割74,398円(40〜64歳・18歳以上)、賦課限度額は合計112万円です(2方式=所得割+均等割、平等割なし)。
市の公式ページによれば、令和8年度の改定で1世帯あたりの保険税は平均11.3%増。医療分の均等割は34,300円→42,200円(+23.0%)、医療分の所得割は7.49%→8.23%です。
この記事でまず伝えたいのは、富士見市は「まだ標準保険税率に届いていない」と市自身が書いていることです。市は改定理由に「現在、市の税率より標準保険税率の方が高い状況です」と明記し、令和9年度の標準税率へ段階的に近づく途中だと説明しています。同じ埼玉県の入間市が令和8年度のうちに標準へ到達したのとは対照的で、令和9年度にもう一段の改定があり得る市です。
もうひとつの目玉は、令和8年度限りの独自の「激変緩和措置」。6〜22歳の加入者1人につき、世帯所得500万円以下の世帯へ5,200円〜6,150円を減免する制度で、申請が必要です。金額の根拠まで逆算して、本文で確かめます。
この記事では、令和8年度の税率にもとづく富士見市の国保税の計算方法、令和7年度からの変化、県内の位置づけ、軽減・減免、納付、窓口までを、市の公表資料に沿って整理します。数字はすべて市の公式ページで確認したものです。

1. 富士見市の国民健康保険の概要

富士見市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

富士見市の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。

富士見市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。納税義務者は世帯主で、世帯主が国保に入っていなくても世帯員が加入していれば「擬制世帯主」として納税通知書が届きます。市は、擬制世帯主の承諾・納期到来分の完納・新世帯主の履行見込みの3要件を満たせば、申請により加入者の1人を国保上の世帯主に変更できる場合があると案内しています。
令和8年度の合計は、所得割13.34%・均等割74,398円・賦課限度額112万円(40〜64歳・18歳以上)。40歳未満と65歳以上なら所得割11.16%・均等割58,098円です。
令和8年度の改定は、区分ごとにすべて上がる方向でした。市の「税率改定のお知らせ」から並べると——
医療給付費分:所得割7.49%→8.23%(+0.74pt)、均等割34,300円→42,200円(+7,900円/+23.0%)、限度額65万円→66万円。
後期高齢者支援金等分:所得割2.42%→2.64%(+0.22pt)、均等割11,500円→14,000円(+2,500円/+21.7%)、限度額24万円→26万円。
介護納付金分:所得割1.94%→2.18%(+0.24pt)、均等割14,900円→16,300円(+1,400円/+9.4%)、限度額17万円のまま。
子ども・子育て支援納付金分:新設(所得割0.29%、均等割1,773円、18歳以上均等割125円、限度額3万円)。
3区分(医療・支援・介護)の所得割の合計は11.85%→13.05%(+1.20pt)、子ども分を足すと13.34%。均等割は3区分の合計(40〜64歳)で60,700円→72,500円(+11,800円/+19.4%)。上げ幅が大きいのは医療分・支援分の均等割(2割超)で、所得の低い世帯・加入者の多い世帯ほど響きます。
市が書いている改定の背景は3点です。①歳入不足を一般会計からの法定外繰入で補っており、今後も繰入の増加が見込まれる、②県が「県内どこに住んでいても同じ世帯構成・所得なら同じ保険税」という統一を進め、全市町村が令和9年度までに県の標準保険税率と同じ税率にする必要がある、③その標準税率が市の現行税率より高い。令和7年度から段階的に上げているのが、2年連続の改定の理由です。
参考として、市は令和6年度の加入者1人あたり平均年間医療費372,568円、平均年税額101,751円を公表しています。医療費のおよそ27%を税でまかなっている計算です(本記事の概算。残りは公費・交付金など)。
市のモデル世帯は3つ公表されています。65歳単身(所得0円)13,600円→17,300円(+27.2%)、65歳夫婦(世帯所得100万円)102,100円→121,600円(+19.1%)、40歳夫婦+未就学児(世帯所得200万円)301,200円→350,800円(+16.5%)。所得が低い世帯ほど上がり率が大きいのは、均等割の上げ幅(2割超)が所得割の上げ幅より大きいためです。この3世帯は、2割・5割・7割軽減と未就学児の軽減を当てはめて本記事の計算でも再現でき(100円未満の端数処理の範囲内で一致)、市の数字が信頼できることを確認しました。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 富士見市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)賦課限度額
医療給付費分8.23%42,200円660,000円
後期高齢者支援金分2.64%14,000円260,000円
介護分(40〜64歳)2.18%16,300円170,000円
子ども・子育て支援金分0.29%1,898円
(市の税率表は均等割1,773円+「18歳以上均等割額」125円の2行。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前(高校生相当年代まで)の加入者は全額軽減され、その分を18歳以上の加入者が均等に負担するのが125円の正体です。表の1,898円は18歳以上の1人あたり(1,773円+125円))
30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 市の税率表は均等割1,773円+「18歳以上均等割額」125円の2行。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前(高校生相当年代まで)の加入者は全額軽減され、その分を18歳以上の加入者が均等に負担するのが125円の正体です。表の1,898円は18歳以上の1人あたり(1,773円+125円)。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

賦課限度額は医療分66万円・後期分26万円・介護分17万円・子ども分3万円の合計112万円(令和7年度は106万円)。医療分65→66万円、後期分24→26万円と上がり、介護分17万円は据え置きです。当サイトで令和8年度を確認した埼玉県内21市のうち、112万円は17市で、113万円は戸田・さいたま・鴻巣・志木の4市。単身の40歳で限度額に届く所得(総所得金額等)は、介護分が約748万円、医療分が約794万円、後期分が約975万円、子ども分が約1,012万円(本記事の概算)。介護分→医療分→後期分→子ども分の順に頭打ちになります。

所得割の計算ベースは「前年の総所得金額及び山林所得金額等の合計額-基礎控除額」。基礎控除は合計所得金額2,400万円以下なら43万円です。年度の途中で加入・脱退した場合は月割計算で、加入の届出が遅れても社会保険の資格喪失日や転入日にさかのぼって課税されます(市のページより)。「届出が遅れたから請求されない」わけではありません。

所得割の合計(子ども分を含む)は、40〜64歳で13.34%、40歳未満・65〜74歳で11.16%。埼玉県内では、当サイトで確認した21市中、所得割は高いほうから12番目(ほぼ中位)。一方、均等割(医療+後期分)56,200円は、低いほうから6番目(戸田・新座・坂戸・所沢・熊谷の次)です。つまり富士見市は「所得割は県内で中位、均等割は県内で低め」という設計で、所得の低い世帯や加入者の多い世帯には比較的やさしい水準です。隣の入間市(所得割13.55%・均等割65,622円)と比べると、所得割は0.21pt低く、均等割は9,422円低くなっています。

令和9年度は、さらに上がる可能性があります。市は「令和9年度までに県の標準保険税率と同じ税率に設定する必要があるが、現在は標準税率のほうが高い」と書いています。令和8年度の改定は「現時点で見込まれている令和9年度標準保険税率に段階的に近づく」ためのもので、令和9年度にもう1段階の改定があり得ると読めます(金額は県の発表後に決まります)。

富士見市の税率の推移(令和7年度→令和8年度)

富士見市 国保税率の改定前後(市の「税率改定のお知らせ」より)
区分R7R8増減
医療給付費分所得割率7.49%8.23%+0.74pt
均等割額34,300円42,200円+7,900円(+23.0%)
限度額65万円66万円+1万円
後期高齢者支援金等分所得割率2.42%2.64%+0.22pt
均等割額11,500円14,000円+2,500円(+21.7%)
限度額24万円26万円+2万円
介護納付金分所得割率1.94%2.18%+0.24pt
均等割額14,900円16,300円+1,400円(+9.4%)
限度額17万円17万円据置
子ども・子育て支援納付金分所得割率―0.29%新設
均等割額―1,773円新設(18歳未満は全額軽減)
18歳以上均等割額―125円新設
限度額―3万円新設

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 211,511円 + 均等割 147,700円 ⇒ 359,211円
  • 後期支援分: 所得割 67,848円 + 均等割 49,000円 ⇒ 116,848円
  • 介護分: 所得割 56,026円 + 均等割 32,600円 ⇒ 88,626円
  • 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 3,796円 ⇒ 11,249円

合計: 年間 約575,934円(月あたり約48,000円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 130,857円 + 均等割 42,200円 ⇒ 173,057円
  • 後期支援分: 所得割 41,976円 + 均等割 14,000円 ⇒ 55,976円
  • 介護分: 所得割 34,662円 + 均等割 16,300円 ⇒ 50,962円
  • 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,898円 ⇒ 6,509円

合計: 年間 約286,504円(月あたり約23,900円)

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 233,959円 / 後期支援分 75,512円 / 介護分 67,094円 / 子ども分 8,655円 ⇒ 合計 約385,220円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 66,515円 / 後期支援分 21,707円 / 介護分 21,716円 / 子ども分 2,673円 ⇒ 合計 約112,612円

差額は年間およそ27万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。富士見市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は富士見市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療給付費分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 富士見市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の税率表は均等割1,773円+「18歳以上均等割額」125円の2行。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前(高校生相当年代まで)の加入者は全額軽減され、その分を18歳以上の加入者が均等に負担するのが125円の正体です。表の1,898円は18歳以上の1人あたり(1,773円+125円)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 保険年金課(市庁舎1階)。失業軽減・産前産後軽減の届出は出張所では不可
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

富士見市の失業軽減は、①離職時65歳未満、②雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34(特定受給資格者または特定理由離職者)の方が対象です。
軽減の中身は「前年の給与所得を100分の30とみなして算定」。市の例では、前年の給与所得202万円(給与収入300万円)なら、60万6千円を給与所得とみなして算定します。給与所得以外の所得は30%にはならず、世帯の所得状況によっては軽減されない場合もあります。高額療養費や限度額適用認定証の所得区分の判定にも、この30%が使われます。
軽減期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。たとえば令和8年9月に離職した場合、令和8年度(9月分から)と令和9年度が対象です。軽減期間中に国保の資格を失うと終了しますが、再加入した場合は、自発的な離職で雇用保険の受給資格が生じていなければ軽減は継続します。
申告は保険年金課の窓口(出張所は不可)か郵送。窓口には受給資格者証(または通知)、世帯主と離職者のマイナンバーがわかるもの、来庁者の本人確認書類を持参します。郵送の場合は、市サイトの申請書ダウンロードから特例対象被保険者等申告書を印刷・記入して国保税係へ送り、添付書類は不要です(後から求められる場合あり)。
金額感を確かめます。令和8年度の税率で、前年の給与収入300万円(給与所得202万円)の40歳単身が離職した場合、軽減なしなら年約28.7万円。給与所得を60.6万円とみなすと所得割の基準は約17.6万円(60.6万−43万)に縮み、みなし後の所得で軽減判定すると5割軽減(基準74万円以下)にも該当するため、年額は約6.1万円まで下がり、差は年約22.6万円です(本記事の概算。軽減判定にみなし所得を使う前提)。届出の有無で年間20万円を超えて変わり得るので、退職したらまずこの制度を思い出してください。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 富士見市の減免制度|要申請

富士見市の低所得の軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割5割軽減は申請不要ですが、市・県民税の申告が前提です。市は「世帯主と加入者の中に未申告者がいると、この制度が適用できないほか、医療費の自己負担限度額が高くなる場合があります」と明記しています。前年の所得がない方や、非課税所得(遺族年金・障害年金・雇用保険など)のみの方は申告してください。申告不要なのは、確定申告や住民税申告をした方、給与のみで給与支払報告書が出ている方、公的年金のみで支払報告書が出ている方、申告した方の扶養親族になっている方、4月1日時点で16歳未満の方です。要申請の減免・軽減は次のとおりです。

富士見市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
6〜22歳の加入者の均等割減免(令和8年度限り)令和7年分の軽減判定基準所得が500万円以下の世帯で、令和8年度中に6歳に達する日以後の最初の4月1日〜22歳に達する日以後の最初の3月31日の加入者(世帯主とその配偶者を除く)6〜18歳:1人あたり 7割軽減世帯1,560円/5割軽減世帯2,600円/2割軽減世帯4,160円/軽減なし世帯5,200円。19〜22歳:1,845円/3,074円/4,919円/6,150円(100円未満切上げ)。対象世帯には7月以降の納税通知書に減免申請書を同封するので、記入して返送する
旧被扶養者の減免社会保険などの加入者が後期高齢者医療制度に移行し、その被扶養者だった方が国保に加入した場合(国保の資格取得日に65歳未満の方、国保組合からの移行は対象外)所得割は全額減免(当分の間)、均等割は半額減免(7割・5割軽減の世帯を除く。加入月から2年を経過する月まで)。要申請。必要書類は減免申請書と社会保険資格喪失証明書
生活困窮による減免申請した年の世帯主と加入者の収入が生活保護基準額の1.3倍未満、かつ資産が生活保護基準額の3倍未満納期限7日前を過ぎていない税額の一部または全部を減免。期間は申請年度の末日まで。収入申告書・資産申告書・同意書と、給与明細や預金通帳の写しなどが必要
世帯主の疾病・負傷による収入激減世帯主の疾病・負傷による退職などで、世帯の収入が前年より40%以上減る見込み(生計維持割合30%未満、または前年の世帯全員の合計収入が600万円超は対象外)収入減少割合(40〜100%)×生計維持割合(30〜100%)の表で0〜80%を減免(例:収入が90%以上減り、生計維持割合が90%以上なら80%)。医師の診断書の写しなどが必要
災害による減免居住する家屋等が半壊以上(または床上浸水)の損害を受けた場合半壊・床上浸水:所得500万円以下50%/750万円以下25%/それ超12.5%、大規模半壊:70%/35%/17.5%、全壊:100%/50%/25%。り災証明書が必要。期間は災害のあった年度の翌年度末まで(年度ごとに申請)
生活保護の開始・刑事施設への拘禁世帯主が生活保護を受けることになった場合/加入者が刑事施設等に拘禁等された場合生活保護:申請時点で納期限7日前を過ぎていない税額の全部を減免。拘禁等:開始月から終了月の前月までの月割課税額を減免(在所証明書が必要)。申請は原則、納期限7日前まで

この記事の目玉が、6〜22歳の激変緩和措置です。市は「子育て世帯を支援するため」と説明していますが、減免額をよく見ると設計がわかります。
6〜18歳の「軽減なし世帯」は5,200円。これは医療分の均等割の上げ幅7,900円+支援分の上げ幅2,500円=10,400円の、ちょうど半額です(子ども分は18歳未満が全額軽減のため増えない)。19〜22歳の6,150円は、10,400円に、新たに加わった子ども分の均等割(1,773円+125円=1,898円)を足した12,298円のほぼ半額(6,149円→100円未満切上げで6,150円)。7割・5割・2割の額も、それぞれ軽減後の負担増(30%・50%・80%)に合わせた額(5,200円×0.3=1,560円、×0.5=2,600円、×0.8=4,160円)です。
つまり「令和8年度の均等割の値上げ分のうち、6〜22歳の分の半額を、令和8年度に限って市が肩代わりする」仕組みです(本記事の逆算。市はこの算式を明示していません)。令和9年度は制度が続くとは書かれていないため、令和9年度の税額は減免なしで計算して備えるのが安全です。
対象外に注意してください。0〜5歳(未就学児)は対象外(未就学児は均等割が5割軽減されているため)、世帯主とその配偶者は対象外、世帯の軽減判定基準所得が500万円を超えると対象外、そして世帯に未申告者がいると適用できません。対象世帯には納税通知書(7月以降)に申請書が同封されますが、返送しないと減免されません。
試算(本記事の概算、100円未満切捨ては省略)。
①40歳夫婦+高校生(16歳)+未就学児(3歳)、世帯の総所得300万円:令和7年度494,645円→令和8年度575,934円(+81,289円/+16.4%)。ここから16歳の激変緩和5,200円が引かれると570,734円。(軽減判定:2割軽減の基準は43万円+57万円×4人=271万円で、300万円は超えるため軽減なし。未就学児の均等割5割軽減のみ適用)
②65〜74歳の夫婦、ともに年金収入200万円:年金所得は各90万円(公的年金等控除110万円)。軽減判定では各15万円を差し引いて合計150万円。2割軽減の基準は43万円+57万円×2人+10万円×(年金所得者2人−1)=167万円なので、2割軽減に該当(5割の基準は115万円)。年間の保険税は令和7年度209,047円→令和8年度245,849円(+36,802円/+17.6%)(介護分なし)。
③65歳単身・所得なし(7割軽減):13,740円→17,429円(+3,689円/+26.8%)。市のモデル(13,600円→17,300円)と100円未満の端数の差で一致します。
軽減の効き目:40〜64歳で所得ゼロの単身は、均等割74,398円が7割軽減で22,319円(52,079円の減)、5割で37,199円、2割で59,518円。軽減判定の基準は7割=43万円、5割=43万円+31万円×人数、2割=43万円+57万円×人数(いずれも給与所得者等が2人以上なら、超える人数×10万円を加算)。単身なら給与収入で約108万円以下が7割、約139万円以下が5割、約165万円以下が2割(給与所得=収入−65万円で換算した概算)。65歳以上の公的年金所得者は、年金所得から最大15万円を差し引いて判定します。専従者給与は収入に含めず、専従者控除と譲渡所得の特別控除は判定では適用されません(市のページより)。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(市は令和3年12月施行の要綱で、年金天引き以外の納付は口座振替を「原則」としています。強制ではありませんが、市が推進。インターネットのWeb口座振替受付サービスで申込み可)
  • 納付書による納付(納税通知書に同封。対象の金融機関・コンビニエンスストア)
  • スマートフォン決済・地方税統一QRコードを使った納付
  • 年金からの特別徴収(年金天引き)(世帯主が国保加入者で、世帯の国保加入者全員が65〜74歳、年金年額18万円以上で、国保税と介護保険料の合算が年金額の2分の1を超えない場合)

納期は年9回。市は「7月から翌年3月までの9回。納期限は各月の月末(12月のみ25日)」と説明しています(月末が土日祝にあたる場合は翌日)。12月だけ25日なのが富士見市の特徴で、年末の払い忘れに注意が必要です。納税通知書は年度当初は7月中旬に発送されます(令和8年度の新制度分も7月)。
年金天引きは年6回:4月・6月・8月・10月・12月・翌年2月。4月・6月・8月は仮徴収(前年2月と同額)、10月・12月・2月は本徴収(確定税額から仮徴収額を引いた額を分割)。
口座振替が原則という点は、他市ではあまり見かけない方針です。市は「収納率の向上と国保財政の安定化」を理由に挙げており、加入手続きの際は通帳・届出印(またはキャッシュカード)の持参を勧めています。ただし各出張所ではキャッシュカードでの口座振替の手続きはできません。
納期限内に払えないときは、市役所収税課へ相談してください。放置すると督促状が届き、特別な事情なく長期間未納が続くと、いったん医療費を全額自己負担して、納付相談のうえ申請すると保険給付分(特別療養費)が支給される扱いになります。さらに保険給付が一時差止めとなり、給付相当額が未納の保険税に充てられることもあります(市のページより)。所得がなくなった場合や災害の場合は、保険年金課で減免を相談できます。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 富士見市の国保窓口一覧

富士見市の国保は保険年金課が担当しています。庁舎は富士見市大字鶴馬1800番地の1・市庁舎1階。資格の届出(加入・脱退・変更)は市役所のほか各出張所でも受け付けていますが、出張所では「資格確認書・資格情報のお知らせ」が後日の特定記録郵送になり、キャッシュカードでの口座振替手続きもできません。失業軽減の申告と産前産後軽減の届出は、出張所ではできず保険年金課の窓口(または郵送)に限られます。

富士見市 国保の窓口・情報源
窓口場所・連絡先国保で扱う主な業務・注意点
保険年金課 国保税係〒354-8511 埼玉県富士見市大字鶴馬1800番地の1(市庁舎1階)
049-252-7113/FAX 049-254-2000
税額・軽減・減免の相談、失業軽減・産前産後軽減・6〜22歳減免の手続き、納税通知書の問い合わせ
保険年金課 健康保険係同上
049-252-7112
加入・脱退・変更の届出、資格確認書、給付。転入・出生は市民課で
収税課市役所納付が困難なときの相談(納期限内に払えない場合はまずここ)
各出張所市内の出張所(所在地は市サイト)加入・変更の届出(資格確認書は後日郵送、キャッシュカード不可)。失業・産前産後軽減の届出は不可
郵送保険年金課国保税係あて失業軽減の申告書と産前産後の届出書は郵送可(様式は市サイトの申請書ダウンロードページ)

届出は「加入資格が発生した日から原則14日以内」。遅れても保険税は原則として加入資格が生じた月の分から課税されます。手続きをする方が住民基本台帳上の同一世帯でない場合(家族でも)は委任状が必須。加入時に必要なのは、資格の変動がわかる書類(転入なら転出証明書、退職なら健康保険資格喪失証明書・退職証明書・離職票のいずれか1点など)、世帯主と加入者のマイナンバーがわかるもの、窓口に来る方の本人確認書類です。

産前産後の軽減は届出制。妊娠85日以降の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前以降に届け出ます。単胎は出産予定月(または出産月)の前月から4か月分、多胎は3か月前から6か月分の所得割と均等割が免除されます。転入前の市町村で届出済みでも、富士見市で軽減される税額が残っていれば、あらためて届出が必要です。

詐欺メールに注意。市の国保ページには「国民健康保険税の詐欺メールにご注意ください」「厚生労働省を名乗るフィッシングサイトにご注意ください」の個別ページがあります。保険税の納付・還付を装うメールやSMSのリンクは開かず、市の公式ページの連絡先に確認してください。

8. よくある質問(富士見市の国保)

Q1. 富士見市の国保税は、令和8年度にどれくらい上がったのですか?
A. 同じ世帯で、おおむね1.5〜2.7割の増加です。
市の公表では1世帯あたり平均11.3%増。本記事の試算では、40歳単身・給与収入300万円で249,115円→286,504円(+37,389円/+15.0%)、夫婦+子2人(高校生と未就学児)・世帯所得300万円で494,645円→575,934円(+16.4%)、65歳単身・所得なしで13,740円→17,429円(+26.8%)。所得が低い世帯ほど上がり率が大きいのが特徴です。
理由は市が書いているとおり、法定外繰入の増加見込みと、令和9年度の県の標準保険税率への段階的な接近。新設の子ども・子育て支援納付金分も含まれます。

Q2. 6〜22歳の子どもがいる世帯の激変緩和は、誰でも受けられますか?
A. いいえ。世帯所得500万円以下・申請が必要です。
対象は令和7年分の軽減判定基準所得が500万円以下の世帯の、6〜22歳の加入者(世帯主とその配偶者を除く)。6〜18歳は1人あたり最大5,200円、19〜22歳は最大6,150円(軽減区分により1,560円〜)。令和8年度分に限る措置で、納税通知書に同封の申請書を返送する必要があります。世帯に未申告者がいると対象外になるので注意してください。

Q3. 令和9年度は、さらに上がりますか?
A. 上がる可能性があります。
埼玉県は令和9年度に「準統一」、令和12年度に「完全統一」を目指しています。市は「令和9年度までに標準保険税率と同じ税率に設定する必要があるが、現在は標準税率のほうが高い」と書き、令和8年度の改定を「令和9年度標準保険税率に段階的に近づくため」と説明しています。令和8年度の税率は標準に届いていないため、令和9年度にも改定があり得ます。決定した税率は市の国保のページで確認してください。

Q4. 富士見市の国保は、埼玉県内で高いほうですか?
A. 所得割は中位、均等割は低めです。
当サイトで令和8年度を確認した埼玉県内21市で、所得割(子ども分を含む)13.34%は高いほうから12番目、均等割(医療+後期分)56,200円は低いほうから6番目。賦課限度額112万円は17市と同じです。所得が低い世帯や加入者の多い世帯には比較的軽く、所得の高い世帯は県内の中位並みの負担です。

Q5. 会社を辞めたときは、何を届け出ればよいですか?
A. 国保の加入届(14日以内)と、非自発的失業の軽減申告です。
離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34の方は、前年の給与所得を30%とみなして算定してもらえます。窓口(保険年金課、出張所は不可)または郵送で申告してください。ハローワークで受け取る雇用保険受給資格者証が必要です。

Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、6〜22歳の加入者の均等割減免(令和8年度限り)・旧被扶養者の減免・生活困窮による減免・世帯主の疾病・負傷による収入激減・災害による減免・生活保護の開始・刑事施設への拘禁などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に富士見市 保険年金課(国保税係 049-252-7113/健康保険係 049-252-7112)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|富士見市の国保で押さえるべきポイント

  • 富士見市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療給付費分8.23%・後期支援分2.64%・介護分2.18%・子ども分0.29%
  • 均等割は医療給付費分42,200円・後期支援14,000円・介護16,300円・子ども1,898円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 令和8年度は2年連続の引き上げ。医療分の均等割は34,300円→42,200円(+23.0%)、3区分の所得割合計は11.85%→13.05%。市の公表では1世帯あたり平均11.3%増
  • 市自身が「標準保険税率のほうが高い」と明記。令和9年度の標準税率へ段階的に近づく途中で、令和9年度にもう一段の改定があり得る
  • 6〜22歳の激変緩和(令和8年度限り):世帯所得500万円以下・申請制で、最大5,200円(6〜18歳)/6,150円(19〜22歳)。均等割の値上げ幅の半額を肩代わりする設計(本記事の逆算)
  • 県内21市の中で、所得割は12番目(中位)、均等割は低いほうから6番目。賦課限度額は112万円(令和7年度106万円)
  • 納期は年9回(7月〜翌3月、12月のみ25日)。年金天引き以外は口座振替が原則(令和3年12月の要綱)
  • 非自発的失業の軽減は保険年金課の窓口か郵送(出張所では不可)。給与所得を30%とみなし、年間で20万円超変わり得る(給与収入300万円の単身で概算)
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は富士見市 保険年金課(国保税係 049-252-7113/健康保険係 049-252-7112)

出典・参考:
・富士見市公式:令和8年度の国民健康保険税率を改定します
・富士見市公式:国民健康保険税について
・富士見市公式:国民健康保険税の軽減・減免について
・富士見市公式:国民健康保険の加入手続きについて
・富士見市公式:令和8年度から「子ども・子育て支援金制度」が始まりました

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は富士見市公式サイトでご確認ください。

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