
加茂市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
加茂市は人口約2万人、新潟県中央部の「桐のまち」です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく加茂市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、納付方法、窓口情報までまとめました。
加茂市の国保税には、他市であまり見かけない仕組みが2つあります。ひとつは後期高齢者医療に移行した人が出たあとの「1人世帯」の平等割を、5年間半額・その後3年間4分の3に軽減する制度(申請不要)。もうひとつは世帯主が国保に入っていなくても、世帯主あてに納税通知書が届く「擬制世帯主」の仕組みを、市が具体例つきで説明していることです。
1. 加茂市の国民健康保険の概要
加茂市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
加茂市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
加茂市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。ただし平等割があるのは医療保険分(16,000円)だけで、後期高齢者支援金分・介護保険分・子ども・子育て支援金分は所得割と均等割だけの2方式です。
国保税は世帯ごとにまとめて世帯主が納めます。世帯主本人が職場の健康保険に入っていても、世帯に国保加入者がいれば世帯主が納税義務者(擬制世帯主)になりますが、市は「擬制世帯主への国保税は、国保に加入している人の分を計算しており、世帯主の分は含まれていません」と明記しています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 7.40% | 22,000円 | 16,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.10% | 12,000円 | ― | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.45% | 13,000円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.25% | 1,500円 (子ども・子育て支援金分は18歳以上の加入者全員が対象で、18歳未満の方には均等割がかかりません) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分は18歳以上の加入者全員が対象で、18歳未満の方には均等割がかかりません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
加茂市の公式ページによると、所得割は「加入者の前年分の総所得金額等から基礎額(43万円)を差し引いた金額」×率で計算します。総所得金額等には年金・給与・事業所得のほか分離課税の所得を含み、退職所得(退職金の一時金)は含みません。
所得割の計算で差し引けるのは基礎額43万円のほか、純損失の繰越控除・青色事業専従者控除・事業専従者控除だけです。配偶者控除や扶養控除は差し引かれません。雑損失の繰越控除も適用されません。
平等割は医療保険分の16,000円だけです。後期支援・介護・子ども・子育て支援金の3区分には平等割がなく、所得割と均等割で決まります。
子ども・子育て支援金分は「18歳以上の加入者全員」にかかります。均等割は1人1,500円、所得割は0.25%、限度額は3万円です。
国保税は「国保の資格を得た月」から月割りで課税されます。届出をした月からではありません。市も「届け出が遅れた場合、その間の国保税はさかのぼって課税されます」と案内しています。
納税通知書の発送は7月中旬です。年度の途中で出生・死亡・転入・転出・他の保険の加入や脱退があった場合は、月割りで税額が変わります。
令和8年度の税率
| 医療保険分 | 後期高齢者 支援金分 | 介護保険分 (40〜64歳) | 子ども・子育て 支援金分 | |
|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 7.40% | 2.10% | 2.45% | 0.25% |
| 均等割(1人) | 22,000円 | 12,000円 | 13,000円 | 1,500円 (18歳以上のみ) |
| 平等割(1世帯) | 16,000円 | なし | なし | なし |
| 限度額 | 67万円 | 26万円 | 17万円 | 3万円 |
所得割の合計は医療7.40%+後期支援2.10%+介護2.45%+子ども0.25%=12.20%(40〜64歳)、39歳以下は9.75%です。後期支援分の所得割2.10%は、県内の三条市(2.85%)・新発田市(2.87%)より低めで、医療と後期支援の所得割の合計(9.50%)は当サイトで令和8年度の料率を確認した約370市の中央値10.31%を下回ります。一方、医療分の平等割16,000円・均等割22,000円は中位で、所得の少ない世帯ほど定額部分の重さが目立ちます。
限度額の合計は113万円です。
県内の所得割と比べると
当サイトで令和8年度の料率を確認済みの新潟県内の他8市と、医療+後期支援の所得割の合計を比べると、加茂市の9.50%は高い方から4番目です(妙高市12.40%、新潟市10.50%、新発田市9.85%、加茂市9.50%、佐渡市9.43%、上越市9.33%、三条市9.03%、糸魚川市8.60%、長岡市7.27%)。県内でも長岡市・糸魚川市・三条市より高く、新発田市・新潟市・妙高市よりは低い位置です。
擬制世帯主とは:市の説明する具体例
加茂市の公式ページは、次の3人世帯を例に挙げています。父(世帯主・会社員、勤め先の保険に加入)、母(会社員、勤め先の保険に加入)、子(自営業、国保加入者)。この場合、父は国保の加入者ではありませんが、世帯主なので国保税の納税義務者になります。納税通知書は父あてに届きますが、中身は子1人分だけで、父の分は含まれません。
世帯主あてに届く通知書を見て「自分も国保に入っているのか」と驚く方がいますが、計算対象は国保に加入している人だけです。通知書の宛名と負担する人は別だと覚えておいてください。
所得ゼロでもかかる「定額部分」の年額
所得割は前年の所得に比例しますが、均等割と平等割は所得がなくてもかかります(法定軽減の前の金額)。加茂市の場合、1人世帯の定額部分は次のとおりです。
- 39歳以下の単身:医療22,000円+16,000円(平等割)+後期支援12,000円+子ども1,500円=51,500円
- 40〜64歳の単身:上に介護分13,000円を足して64,500円
- 18歳未満の子ども1人:医療22,000円+後期支援12,000円=34,000円(子ども・子育て支援金分はなし)
同じ40〜64歳の単身で比べると、三条市は62,500円、加茂市は64,500円で、加茂市が2,000円高い計算です(両市の公式ページの税率から算出)。加茂市は医療分の平等割が16,000円と三条市(16,500円)より低い一方、後期支援分の均等割12,000円が三条市(9,500円)より2,500円高いためです。所得割は加茂市の方が医療で高く後期支援で低いので、定額部分と所得割のどちらが効くかは世帯の所得によって変わります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 190,180円 + 均等割 77,000円 + 平等割 16,000円 ⇒ 283,180円
- 後期支援分: 所得割 53,970円 + 均等割 42,000円 ⇒ 95,970円
- 介護分: 所得割 62,965円 + 均等割 26,000円 ⇒ 88,965円
- 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 3,000円 ⇒ 9,425円
合計: 年間 約477,540円(月あたり約39,800円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 117,660円 + 均等割 22,000円 + 平等割 16,000円 ⇒ 155,660円
- 後期支援分: 所得割 33,390円 + 均等割 12,000円 ⇒ 45,390円
- 介護分: 所得割 38,955円 + 均等割 13,000円 ⇒ 51,955円
- 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,500円 ⇒ 5,475円
合計: 年間 約258,480円(月あたり約21,500円)
単身世帯でも平等割が合計で年16,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 210,420円 / 後期支援分 60,930円 / 介護分 70,085円 / 子ども分 7,325円 ⇒ 合計 約348,760円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 59,852円 / 後期支援分 17,958円 / 介護分 20,151円 / 子ども分 2,195円 ⇒ 合計 約100,156円
差額は年間およそ24万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。加茂市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は加茂市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 加茂市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分は18歳以上の加入者全員が対象で、18歳未満の方には均等割がかかりません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 加茂市役所 健康福祉課 保険医療係(0256-52-0080 内線161)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして国保税を計算し直す非自発的失業者の軽減が使えます(申請が必要)。
対象は離職日に65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34の方です。定年退職(25)や自己都合退職(40)は対象外です。特例受給資格者・高年齢受給資格者も対象になりません。
軽減期間は離職日の翌日の属する月から、その年度の翌年度末までです。市の例では、令和4年8月31日に離職した場合は令和4年9月〜令和6年3月が対象で、雇用保険の給付を受ける期間とは別です。国保に加入中は途中で就職しても続きますが、会社の健康保険に入って国保を抜けると終了します。
軽減されるのは前年の給与所得だけで、事業・不動産・農業所得は対象外です。同じ世帯の他の加入者や擬制世帯主の所得は通常どおり計算されます。市の例では給与収入600万円(給与所得436万円)の場合、436万円×30%=130万8千円で所得割を計算します。すでに7割軽減の世帯は変わりません。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 加茂市の減免制度|要申請
加茂市の低所得軽減・未就学児軽減・平等割の軽減は自動適用で手続き不要です。ただし所得の申告がないと軽減が受けられないことがあります。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 所得が少ない世帯の軽減 (手続き不要/要・所得申告) | ①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×国保加入者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③43万円+57万円×国保加入者数+同以下=2割 | 均等割・平等割を軽減。国保加入者数には特定同一世帯所属者(後期高齢者医療に移った人)も含む |
| 未就学児の均等割軽減 (手続き不要) | 6歳に達する日以降の最初の3月31日までの方 | 均等割の5割を軽減。法定軽減に該当する場合は軽減後の均等割からさらに5割 |
| 子ども・子育て支援金分(18歳未満) | 18歳未満の被保険者 | 支援金分の均等割はかからない(18歳以上のみ課税) |
| 特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減 (手続き不要) | 国保から後期高齢者医療に移った人が同じ世帯にいて、国保加入者が1人だけになった世帯 | 医療分の平等割が移行月から5年間半額、その後3年間4分の3(4分の1軽減) |
| 旧被扶養者の減免 (要申請) | 国保加入日に65歳以上で、前日まで職場の健康保険等の被扶養者。扶養していた本人が翌日に後期高齢者医療へ移った方 | 所得割は賦課されず、均等割は半額。旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した65歳未満の方(離職理由コード11・12・21・22・23・31〜34) | 前年の給与所得を100分の30として算定 |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 令和5年11月1日以降に出産予定または出産した被保険者(妊娠85日以上、死産・流産含む) | 出産予定月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割と均等割を軽減 |
加茂市の公式ページで、所得割と軽減判定では所得の扱いが違うことが表で示されています。
譲渡所得の特別控除は、所得割では「控除後」の所得、軽減判定では「控除前」の所得を使います。雑損失の繰越控除は、所得割では「控除前」(適用なし)、軽減判定では「控除後」です。専従者控除と純損失の繰越控除は、どちらも控除後で計算します。マイホームを売って特別控除を使った年は、所得割は安くなっても軽減判定では控除前の金額で見られるので、7割・5割・2割に届かないことがあります。
65歳以上の公的年金所得者は、年金所得から15万円を控除して判定します。「給与所得者等」は、給与収入55万円超の方と、公的年金収入が65歳未満で60万円超・65歳以上で125万円超の方です。
注意点が2つあります。世帯主と国保加入者が所得を申告していない世帯には軽減が適用されないことがあります(給与支払報告書・年金支払報告書が出ている場合を除く)。また判定は賦課期日(4月1日)の状況で行い、年度途中に加入者が増減しても再判定されません。年度途中に加入した世帯は加入日、世帯主が変わった場合は変更日が賦課期日です。
特定世帯の軽減を金額で確認する
たとえば夫婦のうち妻が75歳になって後期高齢者医療に移り、夫(70歳)だけが国保に残った世帯を考えます。医療分の平等割16,000円は、特定世帯の間は半額の8,000円、5年が過ぎて特定継続世帯になると4分の3の12,000円です。年間の差額は8,000円から4,000円で、8年目を過ぎると通常の16,000円に戻ります。
法定軽減も重なる場合は、法定軽減後の平等割額からさらに軽減されます。7割軽減の世帯なら平等割は16,000円×0.3=4,800円で、特定世帯の半額が重なると2,400円、特定継続世帯では3,600円です。
注意したいのは世帯主の変更です。夫が亡くなって世帯主が交代する、あるいは別世帯にする手続きで世帯主が変わると、新しい世帯としての資格取得日が賦課期日になり、その月から特定世帯の軽減が終わります。また国保加入者が2人以上に増えた場合や、後期に移った方が世帯から出た場合は、その年度の軽減は続きますが、翌年度以降は受けられません。軽減が続くかどうかは世帯の動きで決まるので、世帯主の変更や世帯分離の前に、健康福祉課 保険医療係に確認してください。
旧被扶養者の減免は「所得割ゼロ+均等割半額」
会社員の夫が75歳になって後期高齢者医療に移ると、被扶養者だった65〜74歳の妻は国保に入ることになります。この妻が「旧被扶養者」として申請すると、所得割はかからず、均等割は半額になります。妻だけの世帯なら平等割も半額です。年金収入のある妻でも所得割がゼロになるため、申請の有無で数万円変わることがあります。国保の資格を得た日の前日に被扶養者だったこと、扶養していた本人が翌日に後期に移ったことが条件で、国民健康保険組合からの加入は対象外です。この減免は申請が必要なので、退職・75歳到達のタイミングで窓口に相談してください。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替
- 納付書による納付
- 公的年金からの特別徴収(年金天引き)
加茂市の普通徴収は年9回(7月の第1期〜翌年3月の第9期)です。納税通知書は7月中旬に届きます。
年金天引き(特別徴収)の対象は、次の3つをすべて満たす方です。①世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満の世帯の世帯主(擬制世帯主は除く)、②年額18万円以上の年金を受給している、③国保税と介護保険料の合算額が天引き対象の年金額の2分の1を超えない。
天引きは4・6・8月が仮徴収(前年度2月の税額×3回)、10・12・2月が本徴収(年間税額-仮徴収額)です。前年度から継続している方は4月から翌年2月までの6回が天引きになります。普通徴収が1〜3期までで、10月から年金天引きに切り替わる方もいて、その場合は10月〜翌年2月の3回です。年度の途中で75歳になる方は、その年度はすべて普通徴収です。
税額が増えた場合、増額分は年金から天引きできず、納付書か口座振替で納めます。減った場合は特別徴収が止まりますが、停止が間に合わないと多く天引きされることがあり、その分は後で還付・充当されます。
年金天引きから変更できるのは「口座振替」だけで、国保税を滞納していないことが条件です。市役所税務課の窓口で「国民健康保険税納付方法変更申出書」を提出し(口座振替が未登録なら金融機関の届出印と口座情報、「口座振替依頼書」も必要)、納付状況を審査したうえで決定されます。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 加茂市の国保窓口一覧
国保の加入・脱退、軽減や減免の相談は加茂市役所の健康福祉課 保険医療係、納付方法の変更は税務課の窓口です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 健康福祉課 保険医療係 〒959-1392 新潟県加茂市幸町2-3-5 加茂市役所 | 0256-52-0080(内線161) ファクス 0256-52-0285 | 国保の加入・脱退、非自発的失業者の軽減の申請、産前産後軽減の届出、旧被扶養者の減免 |
| 税務課 (同・加茂市役所) | 0256-52-0080(代表) | 国保税の賦課、年金天引きから口座振替への変更 |
産前産後の軽減は、出産予定日の6か月前から届出できます。出産後の届出も可能です。届出書のほか、本人確認書類と母子健康手帳が必要です。
非自発的失業者の軽減は「雇用保険受給資格者証」の離職理由コードが決め手です。ハローワークで受給資格者証を受け取ってから窓口へ。
納付方法の変更(年金天引き→口座振替)は税務課の窓口です。保険医療係と窓口が違う点に注意してください。
8. よくある質問(加茂市の国保)
Q1. 夫の会社の健康保険に入っているのに、国保の納税通知書が夫あてに届きました。夫も国保に入っているのですか?
A. 入っていません。世帯に国保加入者がいれば、世帯主が「擬制世帯主」として納税義務者になります。
加茂市の公式ページは「擬制世帯主への国保税は、国保に加入している人の分を計算しており、世帯主の分は含まれていません」と明記しています。たとえば世帯主の父も母も会社の保険で、子だけが自営業で国保なら、通知書は父あてでも金額は子1人分だけです。
Q2. 後期高齢者医療に移った家族がいます。国保が1人だけになった世帯は安くなりますか?
A. 医療分の平等割(16,000円)が軽減される場合があります。国保から後期高齢者医療に移った人が同じ世帯にいて、国保加入者が1人だけの世帯は「特定世帯」として、移行月から5年間、平等割が半額(8,000円)になります。その後は「特定継続世帯」として3年間、4分の3(12,000円)です。申請は不要です。
世帯主が変わると軽減が終了します。国保加入者が2人以上になった場合や、後期に移った方が世帯を離れた場合は、その年度は続きますが翌年度から終了します。
Q3. 子ども・子育て支援金分は子どもにもかかりますか?
A. 18歳未満にはかかりません。加茂市の子ども・子育て支援金分は18歳以上の加入者全員が対象で、均等割は1人1,500円、所得割は0.25%です。
Q4. 国保税はいつ、何回で払いますか?
A. 7月から翌年3月までの年9回です。納税通知書は7月中旬に届きます。口座振替か納付書で納めます。
Q5. 会社を辞めて国保に入るのが遅れました。さかのぼって払うのですか?
A. はい、さかのぼって課税されます。加茂市の国保税は、他の健康保険をやめて国保の資格を得た月から月割りで計算され、届出をした月からではありません。市も「届け出が遅れた場合、その間の国保税はさかのぼって課税されます」と案内しています。
たとえば39歳以下の単身で、所得がなくても定額部分は年51,500円(月あたり約4,300円)です。3か月遅れれば、その分が後からまとめて請求される計算になります。退職したら、資格喪失の証明書と本人確認書類を持って14日以内に届出するのが基本です。退職後に非自発的失業者の軽減を使う場合も、雇用保険受給資格者証とあわせて同じ窓口で手続きできます。
Q6. 年金天引きになっています。いつ払っているかわからなくなりそうです。
A. 65〜74歳の世帯で条件を満たす場合、4・6・8・10・12・2月の年金から天引きされます。前年度から継続の方は4月から翌年2月までの6回です。年間の税額は普通徴収と変わりません。天引きを口座振替に変える場合は国保税の滞納がないことが条件で、税務課の窓口で申出書を出します。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得が少ない世帯の軽減
(手続き不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(手続き不要)・子ども・子育て支援金分(18歳未満)・特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減
(手続き不要)・旧被扶養者の減免
(要申請)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に加茂市役所 健康福祉課 保険医療係(0256-52-0080 内線161)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|加茂市の国保で押さえるべきポイント
- 加茂市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分7.40%・後期支援分2.10%・介護分2.45%・子ども分0.25%
- 均等割は医療保険分22,000円・後期支援12,000円・介護13,000円・子ども1,500円、平等割は合計で年16,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 平等割があるのは医療保険分(16,000円)だけ。支援金・介護・子ども・子育て支援金の3区分は所得割と均等割のみ
- 後期高齢者医療に移った人がいる1人世帯は、医療分の平等割が5年間半額、その後3年間4分の3(申請不要)
- 世帯主が国保に入っていなくても、世帯主あてに納税通知書が届く(擬制世帯主)。金額は加入者分のみ
- 子ども・子育て支援金分は18歳以上のみ課税。所得割の合計は40〜64歳で12.20%、限度額の合計は113万円
- 軽減判定では譲渡所得の特別控除が足し戻され、雑損失の繰越控除は差し引かれる(所得割とは逆)
- 納付は年9回(7月〜翌年3月)。年金天引きから変更できるのは口座振替だけで、窓口は税務課
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年24万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は加茂市役所 健康福祉課 保険医療係(0256-52-0080 内線161)
出典・参考:
・加茂市公式:国民健康保険税の概要(令和8年度の税率)
・加茂市公式:国民健康保険税の軽減について
・加茂市公式:国民健康保険税の納付について
・加茂市公式:産前産後期間の国民健康保険税軽減
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は加茂市公式サイトでご確認ください。