宝塚市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
宝塚市は人口約22万人、兵庫県南東部の阪神間に位置する住宅都市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく宝塚市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
宝塚市の令和8年度でまず注目すべきは、税率が全区分で据え置かれたことです。全国では料率を引き上げる自治体が相次いだ年でしたが、宝塚市は平等割・均等割・所得割のすべてが令和7年度と同額。変わったのは課税限度額(66万円→67万円)、子ども・子育て支援納付金課税額の新設、軽減基準所得金額の改正の3点だけです。
もうひとつ、宝塚市には軽減の「再判定」に独特のルールがあります。この記事ではその内容も詳しく扱います。
1. 宝塚市の国民健康保険の概要
宝塚市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
宝塚市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
宝塚市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。
4区分すべてに平等割があります(基礎課税額23,900円・後期高齢者支援金等課税額6,200円・介護納付金課税額6,200円・子ども・子育て支援納付金課税額900円)。
納税義務者は被保険者の属する世帯の世帯主です。市は「国民健康保険税額は、上記のA〜Dの合計額です。それぞれを別々に納付することはできません」と明記しています。
所得割は「被保険者ごとに前年中の総所得金額等から地方税法上の基礎控除額(43万円)を控除した後の金額に税率をかけて算出」します。基礎控除43万円は加入者ごとに引けるので、所得のある加入者が複数いる世帯には有利です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 基礎課税額(医療分) | 8.40% | 31,600円 | 23,900円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.20% | 8,900円 | 6,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.70% | 12,100円 | 6,200円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,400円 (子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,400円は18歳以上の被保険者1人あたりにかかり、18歳以上均等割の100円を含みます) | 900円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は基礎課税額(医療分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,400円は18歳以上の被保険者1人あたりにかかり、18歳以上均等割の100円を含みます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.59%(基礎課税額8.40%+後期高齢者支援金等課税額2.20%+介護納付金課税額2.70%+子ども・子育て支援納付金課税額0.29%/40〜64歳)。
基礎課税額(医療分)の8.40%は全国的に高めな一方、後期高齢者支援金等課税額の2.20%は全国的にかなり低い水準です。多くの自治体が2.7〜3.3%台なので、この区分だけを見れば宝塚市は割安です。
均等割の合計はちょうど1人54,000円(31,600+8,900+12,100+1,400)、平等割の合計は年37,200円(23,900+6,200+6,200+900)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年91,200円が基本です(軽減の対象にはなります)。
子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,400円は「18歳以上の被保険者1人あたり」にかかり、18歳以上均等割の100円を含みます。18歳未満の被保険者には均等割がかかりません。
課税限度額は基礎課税額67万円・後期高齢者支援金等課税額26万円・介護納付金課税額17万円・子ども・子育て支援納付金課税額3万円で、合計113万円です。
納税通知書は6月中旬に、国民健康保険加入世帯の世帯主(納税義務者)宛てに郵送されます。
令和8年度の税率|料率は全区分で据え置き
宝塚市は令和7年度と令和8年度の税率を並べて公開しています。すべての区分で同額です。
| 課税区分 | 令和8年度 | 令和7年度 | |
|---|---|---|---|
| A 基礎課税額 (医療分) | 平等割額(1世帯) | 23,900円 | 23,900円 |
| 均等割額(1人) | 31,600円 | 31,600円 | |
| 所得割の税率 | 8.40% | 8.40% | |
| 課税限度額 | 67万円 | 66万円 | |
| B 後期高齢者 支援金等課税額 | 平等割額(1世帯) | 6,200円 | 6,200円 |
| 均等割額(1人) | 8,900円 | 8,900円 | |
| 所得割の税率 | 2.20% | 2.20% | |
| 課税限度額 | 26万円 | 26万円 | |
| C 介護納付金課税額 (40〜64歳が対象) | 平等割額(1世帯) | 6,200円 | 6,200円 |
| 均等割額(1人) | 12,100円 | 12,100円 | |
| 所得割の税率 | 2.70% | 2.70% | |
| 課税限度額 | 17万円 | 17万円 | |
| D 子ども・子育て 支援納付金課税額 (令和8年度新設) | 平等割額(1世帯) | 900円 | なし |
| 均等割額(18歳以上1人) | 1,400円 | なし | |
| 所得割の税率 | 0.29% | なし | |
| 課税限度額 | 3万円 | なし |
令和7年度からの変更点は3つだけだと市は説明しています。
①課税限度額の改正——基礎賦課限度額が66万円→67万円、子ども・子育て支援納付金課税額の課税限度額3万円(新設)
②軽減基準所得金額の改正——5割軽減が43万円+30.5万円×人数 → 43万円+31万円×人数、2割軽減が43万円+56万円×人数 → 43万円+57万円×人数
③子ども・子育て支援金制度の開始
税率そのものは1つも動いていません。令和8年度は多くの自治体が引き上げに踏み切った年なので、これは特筆すべき点です。
ただし子ども・子育て支援納付金課税額が新設された分は増額になります。所得割0.29%+均等割1,400円(18歳以上)+平等割900円。所得200万円・単身なら年8,100円ほどの増です。
料率の特徴としては、基礎課税額(医療分)の8.40%が高めな一方、後期高齢者支援金等課税額の2.20%は全国的にかなり低い点が挙げられます。多くの自治体が2.7〜3.3%台なので、この区分だけを見れば宝塚市は割安です。
均等割の合計がちょうど54,000円という切りのよい数字になっているのも宝塚市の特徴です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 215,880円 + 均等割 110,600円 + 平等割 23,900円 ⇒ 350,380円
- 後期支援分: 所得割 56,540円 + 均等割 31,150円 + 平等割 6,200円 ⇒ 93,890円
- 介護分: 所得割 69,390円 + 均等割 24,200円 + 平等割 6,200円 ⇒ 99,790円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,800円 + 平等割 900円 ⇒ 11,153円
合計: 年間 約555,213円(月あたり約46,300円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 133,560円 + 均等割 31,600円 + 平等割 23,900円 ⇒ 189,060円
- 後期支援分: 所得割 34,980円 + 均等割 8,900円 + 平等割 6,200円 ⇒ 50,080円
- 介護分: 所得割 42,930円 + 均等割 12,100円 + 平等割 6,200円 ⇒ 61,230円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,400円 + 平等割 900円 ⇒ 6,911円
合計: 年間 約307,281円(月あたり約25,600円)
単身世帯でも平等割が合計で年37,200円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 251,220円 / 後期支援分 66,360円 / 介護分 81,210円 / 子ども分 9,057円 ⇒ 合計 約407,847円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 77,832円 / 後期支援分 20,836円 / 介護分 25,386円 / 子ども分 2,994円 ⇒ 合計 約127,048円
差額は年間およそ28万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。宝塚市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は宝塚市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 基礎課税額(医療分) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 宝塚市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,400円は18歳以上の被保険者1人あたりにかかり、18歳以上均等割の100円を含みます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 宝塚市 国民健康保険課 資格・賦課担当(0797-77-2065)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者に対する軽減措置が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。所得割の課税標準は276万-43万=233万円。
所得割は233万×13.59%=316,647円、これに均等割54,000円と平等割37,200円を足して年約40.8万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税標準は39.8万円まで下がり、所得割は54,088円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割軽減の判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割・平等割91,200円が72,960円に。
合計は約12.7万円。差はおよそ28.1万円です。
宝塚市は4区分すべてに平等割があるため、軽減の対象額(均等割54,000円+平等割37,200円=91,200円)が大きめです。7割軽減なら約6.4万円が減ります。
この軽減は届け出が必要です。雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を持って、国民健康保険課 資格・賦課担当(0797-77-2065/宝塚市役所本庁舎2階)へ。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 宝塚市の減免制度|要申請
宝塚市の低所得軽減・未就学児軽減・18歳未満の子ども分軽減は申請不要です。ただし「世帯に属する18歳以上の方全員分の所得が申告されていること」が条件で、所得が不明な方がいる場合は軽減制度の対象外になります。非自発的失業者の軽減・産前産後の軽減・各種減免は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の保険税軽減 (申請不要/要・所得申告) | 4月1日現在における世帯全員分(国保加入者でない世帯主および特定同一世帯所属者を含む)の令和7年中の総所得金額等が①43万円以下=7割、②43万円+31万円×人数以下=5割、③43万円+57万円×人数以下=2割(給与・年金所得者等の数が2以上の場合は43万円に10万円×(数-1)を加算) | 平等割額および均等割額を軽減。軽減が適用される世帯には納税通知書でお知らせされます |
| 未就学児にかかる均等割額の軽減 (申請不要) | 未就学児 | 均等割額を5割軽減(低所得軽減が適用される世帯は軽減後の額をさらに5割軽減) |
| 18歳未満の子ども・子育て支援納付金課税額の均等割 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援納付金課税額の均等割はかかりません(均等割1,400円は18歳以上の被保険者1人あたりにかかります) |
| 非自発的失業者に対する軽減措置 (要届出) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。軽減判定にも反映されます |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の保険税を軽減。国民健康保険課へ |
| 災害等による減免 (要申請) | 災害など特別な事情により納付が困難な場合 | 国民健康保険課 資格・賦課担当(0797-77-2065)へ相談を |
宝塚市の軽減判定には、他の自治体ではあまり見かけない「再判定」のルールがあります。市の説明はこうです。
「軽減判定後、世帯主に変更があった場合、再判定を行います」
「世帯員に変更があった場合、軽減の取り消しや再判定は行いません」
世帯主が変わったときだけ再判定し、世帯員の増減では判定をやり直さないということです。
これは加入者に有利に働くことも、不利に働くこともあります。
有利になるケース:年度途中で所得のある家族が世帯に加わっても、すでに適用されている軽減は取り消されません。判定は4月1日時点の世帯状況で行われ、その後の世帯員の変更では覆らないためです。
不利になるケース:年度途中で所得のある家族が世帯を離れても、軽減が新たに適用されることはありません。翌年度の4月1日を待つことになります。
一方で世帯主が変わった場合は再判定されます。世帯主は納税義務者であり、国保に加入していない世帯主(擬制世帯主)の所得も判定に入るため、世帯主の変更は判定所得そのものを変えるからです。
もうひとつ重要なのが申告の条件です。市は「軽減制度の適用は、世帯に属する18歳以上の方全員分の所得が申告されていることが条件です。所得が不明な方がいる場合は、軽減制度の対象外となります」としています。
18歳以上の方が1人でも未申告なら、世帯全体が軽減の対象外になります。大学生の子どもや、収入のない配偶者も対象です。宝塚市の均等割54,000円+平等割37,200円=91,200円が軽減の対象なので、7割軽減を逃すと年約6.4万円の差になります。
軽減判定の所得の扱いにも、所得割とは異なるルールが3つあります。
①65歳以上(前年の12月31日現在)の公的年金等所得は、15万円を控除した金額で判定します。判定でだけ有利になる特例です。
②専従者控除(専従者給与の必要経費扱い)は適用されません。また専従者給与にかかる所得は軽減判定の所得に含みません。自営業で家族に給与を払っている世帯は、事業主側の判定所得が大きくなります。
③土地等の譲渡所得がある場合、特別控除前の所得で判定します。所得割では特別控除が効くので、不動産を売った翌年度は「所得割はさほど増えないのに軽減だけ外れる」ことになります。
なお市は「給与・年金所得者等の数」を「給与収入(専従者給与収入を除く)が65万円超の人、公的年金等収入が60万円超(65歳未満)または125万円超(65歳以上)の人」と定義しています。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
宝塚市の令和8年度の国民健康保険税額は、6月中旬に世帯主(納税義務者)宛てに郵送される納税通知書でお知らせされます。
注意しておきたいのが、「国民健康保険税額は、A〜Dの合計額です。それぞれを別々に納付することはできません」という市の注記です。基礎課税額・後期高齢者支援金等課税額・介護納付金課税額・子ども・子育て支援納付金課税額は1つの保険税としてまとめて納付します。「介護分だけ払う」といったことはできません。
所得割は被保険者ごとに計算されます。市の注記は「(3)の所得割額は、被保険者ごとに前年中の総所得金額等から地方税法上の基礎控除額(43万円)を控除した後の金額に税率をかけて算出します」。基礎控除43万円は加入者ごとに引けるので、共働きなど所得のある加入者が複数いる世帯には有利です。所得割13.59%なので、43万円分の差は年約5.8万円になります。
市の公式サイトには「保険税の計算(試算)」ページがあります。市は「あくまでも簡易な試算になりますので、ご了承のうえご利用ください。より詳しく計算を行う場合は、加入者全員の対象年度の前年中の収入が分かるものをご用意のうえ、国民健康保険課へお問い合わせください」と案内しています。
問い合わせ先は用件ごとに番号が分かれています。
給付担当 0797-77-2063——高額療養費や出産育児一時金など
資格・賦課担当 0797-77-2065——加入・脱退、保険税の計算・軽減・減免
国民健康保険税収納担当 0797-77-2122——納付相談
保険税の金額や軽減について聞きたいときは0797-77-2065、払えないときの相談は0797-77-2122です。かけ間違えると回されることになるので、用件で選んでください。
窓口は宝塚市役所本庁舎2階の国民健康保険課です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 宝塚市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は宝塚市役所本庁舎2階の国民健康保険課が窓口です。担当ごとに電話番号が分かれています。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国民健康保険課 資格・賦課担当 〒665-8665 兵庫県宝塚市東洋町1番1号 本庁舎2階 | 0797-77-2065 | 国保の加入・脱退、保険税の算定・課税、低所得軽減、非自発的失業者の軽減、産前産後の軽減、各種減免、保険税の試算相談 |
| 国民健康保険課 給付担当 | 0797-77-2063 | 高額療養費、出産育児一時金など給付に関すること |
| 国民健康保険課 国民健康保険税収納担当 | 0797-77-2122 | 納付相談、滞納に関すること |
| ファクス | 0797-77-2085 | - |
保険税の計算・軽減は0797-77-2065(資格・賦課担当)、納付相談は0797-77-2122(収納担当)と番号が分かれています。
軽減には「世帯に属する18歳以上の方全員分」の所得申告が必要です。1人でも未申告なら世帯全体が対象外になります。
軽減判定は4月1日現在の世帯状況で行われ、世帯員の変更では再判定されません(世帯主が変わった場合のみ再判定)。
市の公式サイトに「保険税の計算(試算)」ページがあります。ただし簡易な試算なので、正確な額は資格・賦課担当へ。
A〜Dの4区分は合計して1つの保険税として納付します。区分ごとに別々に納めることはできません。
8. よくある質問(宝塚市の国保)
Q1. 令和8年度から保険税は上がりましたか?
A. 税率そのものは全区分で据え置きです。上がったのは課税限度額(66万円→67万円)と、子ども・子育て支援納付金課税額の新設分だけです。
宝塚市が挙げている令和7年度からの変更点は3つです。
①課税限度額の改正——基礎賦課限度額が66万円→67万円、子ども・子育て支援納付金課税額の課税限度額3万円(新設)
②軽減基準所得金額の改正——5割軽減が30.5万円×人数→31万円×人数、2割軽減が56万円×人数→57万円×人数
③子ども・子育て支援金制度の開始
平等割・均等割・所得割の税率は1つも動いていません。基礎課税額8.40%、後期高齢者支援金等課税額2.20%、介護納付金課税額2.70%——すべて令和7年度と同額です。
令和8年度は全国的に料率を引き上げる自治体が相次いだ年でした。船橋市は1人あたり年約9,500円の増、枚方市(大阪府統一)は所得割0.56ポイント増、西宮市は0.49ポイント増。そのなかで税率据え置きは目立ちます。
ただし子ども・子育て支援納付金課税額の分は増えます。所得割0.29%+均等割1,400円(18歳以上)+平等割900円で、所得200万円・単身40〜64歳なら年8,100円ほどの増。これは国の制度として全国の医療保険に一律で導入されたものです。
②の軽減基準の改正は減額方向です。5割・2割軽減の基準額が上がったので、去年は対象外だった世帯が今年から該当する可能性があります。3人世帯なら2割軽減の基準額が3万円上がりました。
Q2. 年度の途中で家族が増えました。軽減は取り消されますか?
A. 取り消されません。宝塚市は「世帯員に変更があった場合、軽減の取り消しや再判定は行いません」と明記しています。
宝塚市の軽減判定は4月1日現在の世帯状況で行われます。そして市の「再判定について」の説明はこうです。
「軽減判定後、世帯主に変更があった場合、再判定を行います」
「世帯員に変更があった場合、軽減の取り消しや再判定は行いません」
つまり年度途中で所得のある家族が世帯に加わっても、すでに適用されている軽減はそのまま維持されます。4月1日時点で7割軽減だったなら、その年度は7割軽減のままです。
逆にいえば不利に働く場合もあります。年度途中で所得のある家族が世帯を離れても、軽減が新たに適用されることはありません。翌年度の4月1日の判定を待つことになります。
世帯主が変わった場合だけは再判定されます。世帯主は納税義務者で、国保に加入していない世帯主(擬制世帯主)の所得も判定に含まれるためです。世帯主が変われば判定所得そのものが変わるので、やり直しになります。
このルールは自治体によって運用が分かれる部分です。世帯員の増減のたびに再判定する自治体もあるので、他市から転入した方は宝塚市のルールを確認しておくとよいでしょう。
判定の詳細は国民健康保険課 資格・賦課担当(0797-77-2065)へ。
Q3. 宝塚市の国保税は高いのですか?
A. 基礎課税額(医療分)の8.40%は高めですが、後期高齢者支援金等課税額の2.20%は全国的にかなり低い水準です。
所得割の内訳は基礎課税額8.40%+後期高齢者支援金等課税額2.20%+介護納付金課税額2.70%+子ども・子育て支援納付金課税額0.29%=13.59%(40〜64歳)。合計としては中位です。
区分別に見ると特徴がはっきりします。
基礎課税額8.40%——全国の中核市では6〜8%台が多く、8.40%は高いほうです。
後期高齢者支援金等課税額2.20%——多くの自治体が2.7〜3.3%台なので、かなり低い。長崎市の3.3%、船橋市の2.74%、西宮市の2.97%と比べても目立ちます。
均等割の合計はちょうど54,000円(31,600+8,900+12,100+1,400)、平等割の合計は37,200円(23,900+6,200+6,200+900)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年91,200円が基本です。
4区分すべてに平等割があるのが宝塚市の構造です。介護分や子ども分に平等割を置かない自治体も多いので、単身世帯・2人世帯にはやや重くなります。逆に世帯人数が多いほど1人あたりの負担率は下がります。
実額の目安は、給与収入400万円・単身40〜64歳で年約40.8万円。課税限度額の合計は113万円です。
所得が低い世帯は7割・5割・2割の軽減を必ず活用してください。7割軽減なら年約6.4万円が減ります。18歳以上の世帯員全員の所得申告が条件です。
Q4. 夫婦で所得があります。基礎控除は2人分引けますか?
A. 引けます。宝塚市は「被保険者ごとに前年中の総所得金額等から地方税法上の基礎控除額(43万円)を控除した後の金額に税率をかけて算出します」と明記しています。
世帯合計から43万円を1回だけ引く方式ではなく、加入者ごとに43万円を引いてから税率をかける方式です。
例で見ます。夫の所得300万円、妻の所得100万円の2人世帯(ともに40〜64歳)の場合。
加入者ごとに控除する方式(宝塚市):(300万-43万)+(100万-43万)=314万円に13.59%
世帯合計から1回だけ控除する方式:(400万-43万)=357万円に13.59%
差は43万円。所得割13.59%なので年約5.8万円の違いになります。共働き世帯には有利な方式です。
注意点として、所得が43万円に満たない加入者はマイナスにはなりません。妻の所得が30万円なら30万-43万=マイナス13万円ではなく0円。マイナス分を夫の所得から引くことはできません。
一方で均等割は人数分かかります。宝塚市の均等割は1人54,000円(40〜64歳・18歳以上)なので、加入者が増えれば均等割も増えます。平等割37,200円は世帯に1回だけです。
なお軽減の判定は世帯全員の総所得金額等の合計で行われ、こちらは基礎控除を引く前の金額です。所得割の課税標準とは別の数字なので混同しないでください。
Q5. 18歳の子どもがいます。子ども・子育て支援納付金課税額はかかりますか?
A. かかります。宝塚市の子ども分均等割1,400円は「18歳以上の被保険者1人あたり」にかかります。
令和8年度から新設された子ども・子育て支援納付金課税額(D)は、宝塚市では所得割0.29%+均等割1,400円(18歳以上の被保険者1人あたり)+平等割900円、課税限度額3万円です。
均等割の対象は18歳以上の被保険者で、市は「Dの子ども・子育て支援納付金課税額の均等割には、18歳以上均等割の100円を含みます」と注記しています。1,300円+100円=1,400円という構造です。
この100円は、18歳未満の被保険者の均等割がかからない分を、18歳以上の被保険者で負担する仕組みです。
整理するとこうなります。
18歳未満の被保険者:子ども分の均等割は0円
18歳以上の被保険者:1,400円(1,300円+18歳以上均等割100円)
所得割0.29%は所得のある加入者にかかり、平等割900円は世帯に1回かかります。子どもの有無にかかわらず変わりません。
「18歳」の区切りは一般に18歳に達する日以後の最初の3月31日です。高校3年生の3月31日までは18歳未満として扱われ、その翌日(4月1日)から均等割の対象になります。
未就学児は医療分・後期高齢者支援金等課税額の均等割も5割軽減されます(申請不要)。低所得軽減が適用される世帯では、軽減後の額をさらに5割軽減です。
Q6. 自営業で妻に専従者給与を払っています。軽減はどう判定されますか?
A. 軽減判定では専従者控除が適用されず、専従者給与も判定所得に含まれません。所得割とは扱いが違います。
宝塚市の「所得金額について」の説明にはこうあります。
「専従者控除(専従者給与の必要経費扱い)は適用されません」
「専従者給与にかかる所得は、軽減判定の所得に含みません」
意味を整理します。
事業主側:専従者給与を必要経費として差し引けません。つまり支払う前の所得で判定されます。
専従者側:受け取った給与は判定所得に含まれません。
例を挙げます。事業所得600万円から専従者給与200万円を支払い、事業主の申告所得は400万円というケース。
所得割の計算:事業主400万円-43万円=357万円、専従者は(200万-68万)-43万円=89万円。
軽減判定:事業主は600万円、専従者は0円。世帯合計は600万円になります。
さらに「給与・年金所得者等の数」にも影響します。宝塚市は「給与収入(専従者給与収入を除く)が65万円超の人」としており、専従者給与収入は明確に除外されています。7割軽減の基準額に加算される10万円が付かない、ということです。
所得割の感覚で軽減を予想すると外れます。境界線上の世帯は資格・賦課担当(0797-77-2065)で判定所得を確認してください。
なお土地等の譲渡所得も、軽減判定では特別控除前の金額で判定されます。所得割では特別控除が効くので、こちらも所得割とは扱いが逆です。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の保険税軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児にかかる均等割額の軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども・子育て支援納付金課税額の均等割
(申請不要)・非自発的失業者に対する軽減措置
(要届出)・産前産後期間の軽減
(要届出)・災害等による減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に宝塚市 国民健康保険課 資格・賦課担当(0797-77-2065)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|宝塚市の国保で押さえるべきポイント
- 宝塚市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は基礎課税額(医療分)8.40%・後期支援分2.20%・介護分2.70%・子ども分0.29%
- 均等割は基礎課税額(医療分)31,600円・後期支援8,900円・介護12,100円・子ども1,400円、平等割は合計で年37,200円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は税率が全区分で据え置き。変わったのは課税限度額(66万→67万円)、子ども分の新設、軽減基準の改正の3点だけ
- 基礎課税額8.40%は高めだが、後期高齢者支援金等課税額2.20%は全国的にかなり低い
- 軽減判定は4月1日現在の世帯状況。世帯員の変更では再判定されず、世帯主が変わった場合のみ再判定される
- 軽減には「世帯に属する18歳以上の方全員分」の所得申告が必要。1人でも未申告なら世帯全体が対象外
- 基礎控除43万円は加入者ごとに引ける。共働き世帯には有利で、43万円分の差は年約5.8万円
- 電話は担当別に3系統。保険税の計算・軽減は0797-77-2065、納付相談は0797-77-2122
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は宝塚市 国民健康保険課 資格・賦課担当(0797-77-2065)
出典・参考:
・宝塚市公式:令和8年度(2026年度)国民健康保険税について
・宝塚市公式:低所得世帯の国民健康保険税軽減について
・宝塚市公式:保険税の計算(試算)について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は宝塚市公式サイトでご確認ください。