西尾市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
西尾市は人口約17万人、愛知県の西三河地方にあり、抹茶の生産量日本一として知られる「西尾の抹茶」の産地です。三河湾に面し、うなぎの養殖や佐久島の観光でも知られます。
この記事でまず伝えたいのは、令和8年度の西尾市で、納付書に関するトラブルが起きていることです。市は公式ページでこう告知しています——「現在、令和8年度国民健康保険税の納税通知書を送付しているところでありますが、今年度から全国統一の標準システムに移行したことにより一部の方に必要のない納付書が入っております。お手数ですが破棄をしていただきますようにお願いいたします。次年度以降の問題として対応してまいります」。
令和8年度は、全国の自治体が基幹業務システムを国の標準仕様に移行する節目の年です。その過渡期に起きた不具合で、届いた封筒に「使わない納付書」が混ざっているという状態になっています。二重に払ってしまわないよう、通知書の金額と納付書を必ず照合してください。
料率の面では、西尾市は愛知県内で中位です。令和8年度の所得割は合計12.78%、均等割は1人56,200円、平等割は1世帯34,400円。当サイトで調べた愛知県内10市の中で、平等割34,400円は最も低い部類(小牧市・安城市の34,700円をわずかに下回る)です。
市は「夫42歳・妻38歳・子ども2人(13歳・10歳)/前年の世帯年収450万円」という計算例を、区分ごとの内訳まで公開しています。答えは年568,600円。この記事で詳しく分解します。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく西尾市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、上場株式の課税方式が国保税に与える影響、窓口情報までまとめました。
1. 西尾市の国民健康保険の概要
西尾市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
西尾市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
西尾市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式です。市は「西尾市では、国民健康保険の保険料を保険税として徴収させていただきます」と明記しています。3方式(所得割+均等割+平等割)で、資産割はありません。
4区分すべてに平等割があります。基礎課税額19,800円+後期高齢者支援金等課税額7,800円+介護納付金課税額6,000円+子ども・子育て支援納付金課税額800円=1世帯あたり年34,400円。当サイトで調べた愛知県内10市の中で最も低い水準です(岡崎市49,920円、瀬戸市45,260円などと比べるとかなり軽い)。
均等割の合計は1人56,200円(医療30,500+支援12,200+介護12,200+子ども1,300/18歳以上・40〜64歳)。所得割の合計は12.78%で、愛知県内では瀬戸市12.48%と安城市13.00%のあいだ——ちょうど真ん中あたりの位置です。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主本人が職場の健康保険などに加入していて、国民健康保険の加入者でない場合でも、保険税の納付の義務者は世帯主になるので、税額の通知書や納付書は世帯主にお送りします」としています。
納付書は全期別分をまとめて送られます。市は「納付書は全期別分をまとめて送付しますので、各期別毎に納めてください」としています。令和8年度は、この封筒に「必要のない納付書」が混ざっている場合があるので、納税通知書の金額と突き合わせてから納付してください。
普通徴収は年8回(7月・8月・9月・10月・11月・12月・1月・2月)です。
窓口は健康福祉部 保険年金課で、用件別に直通番号が分かれています。国民健康保険は0563-65-2103、国民年金0563-65-2104、後期高齢者医療0563-65-2105、福祉医療0563-65-2106。市は「保険年金課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください」とも案内しています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 基礎課税額(医療分) | 7.15% | 30,500円 | 19,800円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.89% | 12,200円 | 7,800円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.45% | 12,200円 | 6,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,300円 (均等割1,300円には「18歳以上被保険者均等割額(100円)」が含まれます。市が公表している計算例では、13歳と10歳の子は子ども・子育て支援納付金課税額の均等割から除かれ、「2人×1,300円」と計算されています) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は基礎課税額(医療分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 均等割1,300円には「18歳以上被保険者均等割額(100円)」が含まれます。市が公表している計算例では、13歳と10歳の子は子ども・子育て支援納付金課税額の均等割から除かれ、「2人×1,300円」と計算されています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.78%(基礎7.15+後期支援2.89+介護2.45+子ども0.29/40〜64歳)。40歳未満なら10.33%、18歳未満なら10.04%です。
均等割の合計は1人56,200円(医療30,500+支援12,200+介護12,200+子ども1,300/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳なら44,000円、18歳未満なら42,700円(介護分と子ども分の均等割がかからない)。
平等割の合計は1世帯あたり年34,400円(医療19,800+支援7,800+介護6,000+子ども800)。当サイトで調べた愛知県内10市の中で最も低い水準です(岡崎市49,920円・瀬戸市45,260円と比べると1.1〜1.5万円軽い)。
子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,300円には「18歳以上被保険者均等割額(100円)」が含まれます。市の計算例では13歳と10歳の子は除かれ「2人×1,300円」と計算されています。
課税限度額は基礎課税額67万円・後期高齢者支援金等課税額26万円・介護納付金課税額17万円・子ども・子育て支援納付金課税額3万円で、合計113万円です。
所得割のベースは「前年中の基礎控除後の総所得金額等」。基礎控除は43万円で、市の計算例でも「(3,160,000-430,000)×0.0715」と示されています。
上場株式等の配当・譲渡所得の扱いに注意が必要です。市は「令和6年度(令和5年分)以降の市県民税申告からは、確定申告書の記載と同一の課税方式が適用されます」とし、「国民健康保険の保険税及び保険給付の割合については、市県民税申告書の内容を基に算出することになります」としています。
令和8年度の税率(西尾市公表)
| 区分 | 算出方法 | 基礎課税額 | 後期高齢者 支援金等課税額 | 介護納付金課税額 (40〜64歳) | 子ども・子育て 支援納付金課税額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 前年中の基礎控除後の 総所得金額等 | 7.15% | 2.89% | 2.45% | 0.29% |
| 均等割 | 被保険者1人につき | 30,500円 | 12,200円 | 12,200円 | 1,300円 (18歳以上均等割100円を含む) |
| 平等割 | 1世帯につき | 19,800円 | 7,800円 | 6,000円 | 800円 |
| 課税限度額 | ― | 67万円 | 26万円 | 17万円 | 3万円 |
合計すると、所得割12.78%・均等割56,200円・平等割34,400円・限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)。
市はExcelの試算表も公開しています。「西尾市国民健康保険税税額試算表」(Excel 31.3KB)をダウンロードして、自分の世帯構成と所得を入れれば概算が出ます。「試算ですので実際の税額とは異なる場合があります。注意事項を必ずお読みください」という但し書きつきです。
西尾市が公表している計算例——4人世帯で年568,600円
西尾市は区分ごとの内訳まで含めた計算例を1件公開しています。夫42歳・妻38歳・子ども2人(13歳・10歳)/前年の世帯年収450万円(夫の給与所得316万円、妻は所得なし)というケースです。
| 項目 | A 基礎課税額 | B 後期高齢者 支援金等課税額 | C 介護納付金 課税額 | D 子ども・子育て 支援納付金課税額 |
|---|---|---|---|---|
| ①所得割額 | (316万-43万) ×7.15% =195,195円 | (316万-43万) ×2.89% =78,897円 | (316万-43万) ×2.45% =66,885円 | (316万-43万) ×0.29% =7,917円 |
| ②均等割額 | 4人×30,500 =122,000円 | 4人×12,200 =48,800円 | 1人×12,200 =12,200円 | 2人×1,300 =2,600円 |
| ③平等割額 | 19,800円 | 7,800円 | 6,000円 | 800円 |
| 小計 (百円未満切捨て) | 336,900円 | 135,400円 | 85,000円 | 11,300円 |
| 年税額(A+B+C+D) | 568,600円 | |||
②均等割額の「人数」に注目してください。区分ごとに頭数が違います。
基礎課税額と後期高齢者支援金等課税額は4人(13歳と10歳の子を含む全員)。
介護納付金課税額は1人(40歳以上65歳未満は42歳の夫だけ。38歳の妻はまだ対象外)。
子ども・子育て支援納付金課税額は2人(18歳以上の夫婦だけ。13歳と10歳の子は除外)。
13歳と10歳の子どもが負担しているのは、基礎課税額30,500円+後期高齢者支援金等課税額12,200円=42,700円ずつということになります。
子ども・子育て支援納付金課税額は、名前とは裏腹に18歳未満の子どもにはかかりません。市は均等割1,300円に「18歳以上被保険者均等割額(100円)含む」と注記しており、子どもの分を18歳以上の加入者が支える設計になっています。
また、小計は区分ごとに百円未満を切り捨てます。この例では基礎336,995円→336,900円、支援135,497円→135,400円、介護85,085円→85,000円、子ども11,317円→11,300円。4区分で合計294円分が切り捨てられています。
愛知県内で比べる——平等割が最も軽い市
愛知県は保険料水準の統一が進んでおらず、市ごとに税率が違います。当サイトで調べた令和8年度の数字を並べます。
| 自治体 | 所得割(合計) | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) |
|---|---|---|---|
| 小牧市 | 11.52% | 55,000円 | 34,700円 |
| 豊田市 | 11.75% | 52,814円 | 35,739円 |
| 岡崎市 | 12.19% | 51,830円 | 49,920円 |
| 春日井市 | 12.36% | 56,460円 | 37,990円 |
| 豊橋市 | 12.37% | 48,855円 | 40,200円 |
| 瀬戸市 | 12.48% | 52,344円 | 45,260円 |
| 西尾市 | 12.78% | 56,200円 | 34,400円 |
| 安城市 | 13.00% | 57,200円 | 34,700円 |
| 半田市 | 13.38% | 59,600円 | 36,800円 |
| 名古屋市 | 14.01% | 84,358円 | なし |
| 一宮市 | 14.36% | 61,320円 | 39,840円 |
西尾市の平等割34,400円は、11市の中で最も低い金額です(名古屋市は平等割そのものがありません)。岡崎市の49,920円と比べると年15,520円軽いことになります。
一方で均等割56,200円は上から4番目、所得割12.78%は上から5番目。「世帯単位の固定費は軽いが、人数と所得には平均並みかやや重い」——これが西尾市の位置づけです。
隣接する安城市(西三河)とはほぼ同水準で、所得割0.22ポイント、均等割1,000円、平等割300円の差しかありません。同じ西三河でも岡崎市とは平等割で1.5万円以上開くという点は、引っ越しを考えるときに知っておいて損はありません。
金額で確かめます。給与収入400万円(基礎控除後233万円)の45歳単身世帯——
西尾市=233万×12.78%+56,200円+34,400円=約38.8万円。
岡崎市=233万×12.19%+51,830円+49,920円=約38.5万円。ほぼ同じです。
ところが4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の固定部分で比べると——西尾市232,200円(大人2×56,200+子2×42,700+平等割34,400)に対し、岡崎市は約237,000円前後。やはり大きくは違いません。西尾市は平等割が軽いぶん均等割が重く、トータルでは県内平均に収まる——という設計です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 183,755円 + 均等割 106,750円 + 平等割 19,800円 ⇒ 310,305円
- 後期支援分: 所得割 74,273円 + 均等割 42,700円 + 平等割 7,800円 ⇒ 124,773円
- 介護分: 所得割 62,965円 + 均等割 24,400円 + 平等割 6,000円 ⇒ 93,365円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,600円 + 平等割 800円 ⇒ 10,853円
合計: 年間 約539,296円(月あたり約44,900円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 113,685円 + 均等割 30,500円 + 平等割 19,800円 ⇒ 163,985円
- 後期支援分: 所得割 45,951円 + 均等割 12,200円 + 平等割 7,800円 ⇒ 65,951円
- 介護分: 所得割 38,955円 + 均等割 12,200円 + 平等割 6,000円 ⇒ 57,155円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,300円 + 平等割 800円 ⇒ 6,711円
合計: 年間 約293,802円(月あたり約24,500円)
単身世帯でも平等割が合計で年34,400円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 216,895円 / 後期支援分 87,337円 / 介護分 75,285円 / 子ども分 8,857円 ⇒ 合計 約388,374円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 68,697円 / 後期支援分 27,502円 / 介護分 24,311円 / 子ども分 2,834円 ⇒ 合計 約123,344円
差額は年間およそ26万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。西尾市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は西尾市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 基礎課税額(医療分) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 西尾市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,300円には「18歳以上被保険者均等割額(100円)」が含まれます。市が公表している計算例では、13歳と10歳の子は子ども・子育て支援納付金課税額の均等割から除かれ、「2人×1,300円」と計算されています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 西尾市 健康福祉部 保険年金課 国民健康保険担当(0563-65-2103)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産や解雇などで職を失った方は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減が使えます。
西尾市が示す対象は「雇用保険の受給資格のあるかたで、離職時の年齢が65歳未満の方」かつ「雇用保険受給資格者証の離職理由コードが、『11・12・21・22・23・31・32・33・34』のいずれかに該当する方」です。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の45歳単身世帯なら、基礎控除後の所得は276万-43万=233万円。所得割は233万×12.78%=297,774円、均等割56,200円と平等割34,400円を足して年約38.8万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。基礎控除後の所得は39.8万円まで下がり、所得割は50,864円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万×1人=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割と平等割の合計90,600円が72,480円に。
合計は約12.3万円。差はおよそ26.5万円です。届出書1枚で26万円——該当する方は必ず手続きしてください。
軽減期間は「離職日の翌日から翌年度末まで」。最長で約2年間です。3月に離職すると、その年度の翌年度末までなので実質1年分短くなります。離職のタイミングによって期間が変わる点にご注意ください。
手続きに必要なものは、市によれば「雇用保険受給資格者証」と「本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)」。市役所の保険年金課で手続きします。離職票では手続きできません——ハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受けてから交付されるものが必要です。
この軽減に該当しない方には、条例による減免があります。市は「災害などにより生活が著しく困難になった者又はこれに準ずると認められる者のうち、必要があると認められるものに対し、保険税を減免します」としています。「これに準ずると認められる者」という表現は幅が広く、失業や事業不振で生活が困難になったケースも相談の余地があります。
ただし申請期限があります。市は「減免を受けようとする場合は、理由等を記載した申請書を納期限までに提出してください」としています。納期限を過ぎた分はさかのぼれません。西尾市の納期は7月から2月までの8回なので、早く申請するほど減る期が多くなります。0563-65-2103へ相談を。
もうひとつ、退職した方に関わる注意点があります。市は「たとえば、4月1日に職場の健康保険をやめて10月15日に国民健康保険加入の届出をした場合、保険税は届出をした10月分からではなく、健康保険をやめた4月分から課税されます」と具体例つきで警告しています。届出が遅れても、課税は資格取得月までさかのぼります。職場の健康保険を喪失してから14日以内に手続きしてください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 西尾市の減免制度|要申請
西尾市の低所得者軽減(7割・5割・2割)、特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減、未就学児の均等割軽減はすべて申請不要です(所得の申告が前提)。非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減、旧被扶養者の減免、災害等による減免は申請が必要です。災害等の減免は「納期限までに申請書を提出」する必要があります。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得者に対する軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯所得金額が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31.0万円×加入者数以下=5割、③①+57.0万円×加入者数以下=2割 | 均等割と平等割を軽減。市は「軽減制度は、申請しなくても世帯主および加入者の所得申告により適用されます。所得申告をしていない場合は適用されませんので、申告をしてください」と明記。給与所得者等=給与所得を有する者および公的年金等にかかる所得を有する者 |
| 特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減 (申請不要) | 国保加入者が75歳(一定の障害のある方は65歳以上)で後期高齢者医療制度に移行し、単身世帯になる場合 | 医療分・支援分および「子ども分」にかかる平等割が5年間2分の1減額(特定世帯)、その後3年間は4分の1減額(特定継続世帯)。子ども・子育て支援納付金課税額の平等割まで対象にしているのは令和8年度からの新しい扱いです |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児(小学校入学前の被保険者) | 均等割が2分の1減額(令和4年度から)。低所得者軽減と併用でき、7割軽減世帯なら実質8.5割軽減になります |
| 18歳未満は子ども分の均等割がかからない (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,300円には「18歳以上被保険者均等割額(100円)」が含まれ、市の計算例では13歳・10歳の子は人数から除外されています。子どもの分は18歳以上の加入者が負担する設計です |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 雇用保険の受給資格があり離職時の年齢が65歳未満で、離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかの方 | 給与所得を100分の30として所得に関する部分を計算。離職日の翌日から翌年度末まで。雇用保険受給資格者証と本人確認書類を持って保険年金課へ |
| 産前産後期間の軽減 (要申請) | 令和5年11月以降に出産し、出産日の前月から翌々月の4か月間(多胎は出産日の3か月前から翌々月の6か月間)に国保に加入している方(妊娠85日以上。死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | その年度の所得割額と均等割額から産前産後期間相当分を減額。産前産後期間が年度をまたぐ場合は、各年度に属する該当月分をそれぞれの年度から減額。出産予定日の6か月前から申請可能で、母子健康手帳を持参 |
| 旧被扶養者の減免 (要申請) | 被用者保険(勤務先の保険など)の本人が後期高齢者医療制度へ移行することで、その扶養家族だった65歳から74歳の方が国保に加入する場合 | 旧被扶養者にかかる所得割の全額/均等割の半額/旧被扶養者のみで構成される世帯にかかる平等割の半額を減額。ただし均等割・平等割の減免は「資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで」。所得割の減免は従来どおり期限なしで継続されます |
| 災害等による減免 (要申請・納期限まで) | 災害などにより生活が著しく困難になった者、またはこれに準ずると認められる者のうち、必要があると認められる方 | 保険税を減免。市は「減免を受けようとする場合は、理由等を記載した申請書を納期限までに提出してください」としています。詳細は国民健康保険担当(0563-65-2103)へ |
西尾市の軽減・減免でまず押さえたいのは、令和8年度から特定世帯の平等割軽減に「子ども分」が加わったことです。
市は「国民健康保険の加入者で75歳になられた方(一定の障害のあるかたは65歳以上)が後期高齢者医療制度に移行することによって単身世帯になる場合、保険税の医療分、支援分および子ども分にかかる平等割が5年間は2分の1減額となります(特定世帯)。5年を経過した後、3年間は4分の1の減額となります(特定継続世帯)」としています。
「子ども分」まで明記している点が新しいです。多くの自治体は医療分と支援分だけを対象としていますが、西尾市は令和8年度に新設された子ども・子育て支援納付金課税額の平等割800円も軽減の対象に含めています。
金額で見ると、医療19,800+支援7,800+子ども800=28,400円の半額=14,200円が5年間、その後3年間は4分の1の7,100円が軽減されます。介護分の平等割6,000円は対象外です(65歳以上なので介護分自体がかかりません)。申請は不要で自動的に適用されます。
次に、旧被扶養者の減免には期限のルールがあります。市は「令和2年度以降、均等割額と平等割額の減免の有効期間が、国保の資格取得日の属する月以後2年を経過する月までの間に変更となりました」としたうえで、「すでに資格取得した旧被扶養者についても対象になりますので、資格取得後2年間をすでに経過している旧被扶養者の方に関しては、令和2年度以降は均等割額及び平等割額については旧被扶養者の減免の適用はありません」と書いています。
ただし所得割は別扱いです。「なお1.の所得割額については従来どおり減免の措置が継続されます」——所得割の全額減免には期限がありません。2年を過ぎても、所得割はかからないままということです。ここを勘違いして「もう終わったから」と申請をやめてしまわないでください。
軽減判定には所得の申告が必須です。市は「軽減制度は、申請しなくても世帯主および加入者の所得申告により適用されます。所得申告をしていない場合は適用されませんので、申告をしてください」としています。収入がゼロでも申告が必要です。「無職なのに保険税が高い」という相談の大半は、この未申告が原因です。
上場株式等の配当・譲渡所得については、制度が変わっています。市は2つの説明を並べています。
「平成29年度税制改正により、源泉徴収を選択した特定口座内の上場株式等の配当所得や譲渡所得については、改めて市県民税申告書を提出していただくことにより、所得税とは異なる課税方式を選択できるよう明確化されました。国民健康保険の保険税及び保険給付の割合については、市県民税申告書の内容を基に算出することになります」
「令和6年度(令和5年分)以降の市県民税申告からは、確定申告書の記載と同一の課税方式が適用されます」
これは実務上、大きな変更です。かつては「所得税では確定申告して還付を受け、住民税では申告不要を選ぶ」ことで、株の利益を国保税の計算から外すことができました。令和6年度以降はこの使い分けができません。特定口座の配当や売却益を確定申告すると、そのまま国保税の所得割にも反映されます。
所得割12.78%なので、株の利益が100万円あれば国保税は約12.8万円増える計算です。さらに7割・5割・2割の軽減が外れ、高額療養費の自己負担限度額の区分も上がります。配当控除や損益通算のために確定申告するかどうかは、国保税への影響まで含めて判断してください。
産前産後の軽減には、年度をまたぐときのルールがあります。市は「産前産後期間が年度をまたいでいる場合には、各年度に属する該当月分をそれぞれの年度の国民健康保険税から減額します」としています。2月出産なら、令和8年度分(1月〜3月)と令和9年度分(4月)に分けて減額される、ということです。出産予定日の6か月前から申請できるので、早めに母子健康手帳を持って保険年金課へ。
災害等の減免は「納期限までに申請書を提出」が条件です。市は具体的な減免割合を公表していないため、まず0563-65-2103に相談して、対象になりそうかを確認してください。「災害などにより生活が著しく困難になった者又はこれに準ずると認められる者」という書き方なので、災害以外の事情でも相談の余地があります。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(西尾市内の各金融機関または郵便局で申込み。申込月の翌々月から開始)
- 納付書(全期別分がまとめて送付されます)
- 特別徴収(国保加入者全員が65〜74歳の世帯は年金天引き・年6回)
- 納付相談(保険年金課へ。滞納する前に)
令和8年度は、納付書について市から重要な告知が出ています。市の記載をそのまま引きます——「現在、令和8年度国民健康保険税の納税通知書を送付しているところでありますが、今年度から全国統一の標準システムに移行したことにより一部の方に必要のない納付書が入っております。お手数ですが破棄をしていただきますようにお願いいたします。次年度以降の問題として対応してまいります」。
背景を説明します。国は自治体の基幹業務システムを国が定める標準仕様に統一するという方針を進めており、令和7年度末が移行の期限とされていました。西尾市も令和8年度から標準システムに切り替えたわけですが、その過渡期に納付書の出力で不具合が生じたということです。
実務上、気をつけるべきことは2つ。
①納税通知書の金額と納付書を必ず照合してください。西尾市は「納付書は全期別分をまとめて送付します」という運用なので、封筒には8期分の納付書が入っています。ここに余分なものが混ざっていると、期別と金額の対応が分かりにくくなります。
②不要な納付書で払ってしまうと、過納になります。払いすぎた分は還付されますが、手続きと時間がかかります。少しでも不審に思ったら、払う前に保険年金課(0563-65-2103)へ確認してください。
口座振替にしていれば、この問題は起きません。市が正しい税額を自動で引き落とすからです。申し込みは西尾市内の各金融機関または郵便局の窓口で、通帳と印鑑を持参します。
ただし開始時期に注意してください。市は「口座振替は、申し込み月の翌々月から開始となります。例えば、5月中に手続きされますと、7月末納期分から振替されます」としています。申し込んだ月と翌月の納期は納付書で払うことになります。
普通徴収は年8回です。1期7月/2期8月/3期9月/4期10月/5期11月/6期12月/7期1月/8期2月。4月・5月・6月・3月に納期はありません。年間の税額を8回に割るため、1回あたりの金額は12分割より5割ほど大きくなります。年額38.8万円なら1期あたり約4.9万円です。
特別徴収(年金天引き)は年6回——4月・6月・8月・10月・12月・2月。市は「仮徴収:4月・6月・8月」「本徴収:10月・12月・2月」とし、「仮徴収…前年所得が確定しないため、前年度2月の特別徴収税額と同額を納めていただきます」「本徴収…確定した年税額から仮徴収額を差し引いた額を3回に分けて納めていただきます」と説明しています。
前年より所得が増えた年は、10月以降の天引きが大きく跳ね上がります。4〜8月の仮徴収が少なかった分を3回で取り返す仕組みだからです。
特別徴収の条件は、「国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満で構成されている世帯の世帯主(擬制世帯主を除く)」「すでに介護保険料が特別徴収されている65歳以上の人で年額18万円以上の年金受給者」「国民健康保険税と介護保険料の1回あたりに徴収する金額が、2か月に1回支給される年金受給額の2分の1を超えない人」のすべて。擬制世帯主は除かれる点が明記されています。
加入の届出が遅れると、さかのぼって課税されます。市は具体例を挙げています——「たとえば、4月1日に職場の健康保険をやめて10月15日に国民健康保険加入の届出をした場合、保険税は届出をした10月分からではなく、健康保険をやめた4月分から課税されます」。
この例だと、6か月分の保険税が一度に請求されます。しかも残りの納期は少ないので、1期あたりの金額がかなり大きくなります。職場の健康保険等を喪失してから14日以内に手続きしてください。
年度途中の増減も月割りです。市は「年度の途中で国民健康保険に加入または脱退したり、40歳(介護保険第2号被保険者)になった場合には月割で計算しますので、年度途中でも保険税が増減します」としています。40歳になると介護納付金課税額(所得割2.45%+均等割12,200円+平等割6,000円)が加わります。所得233万円の方なら年約7.5万円の増です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 西尾市の国保窓口一覧
西尾市の国保は健康福祉部 保険年金課が担当しています。用件別に直通番号が4つに分かれているのが特徴で、国民健康保険は0563-65-2103、国民年金0563-65-2104、後期高齢者医療0563-65-2105、福祉医療0563-65-2106。市は「健康福祉部保険年金課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください」とも案内しており、メールでの問い合わせにも対応しています。市役所は〒445-8501 西尾市寄住町下田22番地です。
| 窓口・用件 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 健康福祉部 保険年金課 国民健康保険担当 〒445-8501 愛知県西尾市寄住町下田22番地 | 0563-65-2103(直通) FAX 0563-56-0062 | 国保税の計算・照会、加入・脱退の届出、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減、旧被扶養者の減免、災害等による減免、令和8年度の納付書に関する問い合わせ |
| 保険年金課 国民年金担当 | 0563-65-2104 | 国民年金の資格・保険料免除など |
| 保険年金課 後期高齢者医療担当 | 0563-65-2105 | 75歳以上(一定の障害がある方は65歳以上)の医療保険 |
| 保険年金課 福祉医療担当 | 0563-65-2106 | 子ども医療費・障害者医療費などの助成 |
| お問い合わせフォーム | 市ホームページの専用フォーム | 市は「健康福祉部保険年金課へのお問い合わせは専用フォームをご利用ください」と案内しています |
令和8年度は、納付書に「必要のないもの」が混ざっている場合があります。市は「全国統一の標準システムに移行したことにより一部の方に必要のない納付書が入っております。お手数ですが破棄をしていただきますように」と告知。納税通知書の金額と照合してから納付を。
口座振替なら、この問題は起きません。ただし申込月の翌々月から開始なので、切り替え期の納期は納付書で払います。
令和6年度以降、上場株式等の配当・譲渡所得は「確定申告書と同一の課税方式」になりました。所得税と住民税で使い分けることができません。確定申告すると国保税にも反映されます。
特定世帯の平等割軽減は、令和8年度から「子ども分」も対象です(医療・支援・子どもの合計28,400円の半額)。
旧被扶養者の減免は、均等割・平等割が2年で終わりますが、所得割の全額減免は期限なく継続します。
災害等の減免は「納期限までに申請書を提出」が条件。過ぎた分はさかのぼれません。
普通徴収は年8回(7月〜2月)。1回あたりが大きくなるので、納付が難しければ早めに相談を。
加入の届出が遅れても、資格取得月までさかのぼって課税されます。市は「4月に退職して10月に届け出れば4月分から課税」と具体例を挙げています。
Excelの試算表が公開されています。世帯構成と所得を入れれば概算が出ます。
8. よくある質問(西尾市の国保)
Q1. 令和8年度の納付書に「必要のない納付書」が入っていると聞きました。どうすればいいですか?
A. 市が公式に告知している事実です。納税通知書の金額と納付書を照合し、不要なものは破棄してください。不安なら払う前に0563-65-2103へ確認を。
市の告知をそのまま引きます——「現在、令和8年度国民健康保険税の納税通知書を送付しているところでありますが、今年度から全国統一の標準システムに移行したことにより一部の方に必要のない納付書が入っております。お手数ですが破棄をしていただきますようにお願いいたします。次年度以降の問題として対応してまいります」。
なぜ起きたのか。国は自治体の基幹業務システム(住民記録・税・国保など20業務)を国が定める標準仕様に統一する方針を進めてきました。令和7年度末が移行の目標時期とされ、西尾市も令和8年度から標準システムに切り替えたことになります。
全国の自治体が一斉に同じ移行をしている年なので、似た不具合は他市でも起こり得ます。西尾市のように早い段階で公表し、対応方針まで示したのは誠実な対応といえるでしょう。
読者としてやるべきことは3つです。
①納税通知書の「年税額」と「期別の金額」を確認する。西尾市の普通徴収は年8回(7月〜2月)です。通知書に記載された各期の金額と、手元の納付書の金額・期別が一致しているかを見てください。
②数が合わない納付書は使わない。8期分より多い納付書が入っていたら、余分なものが混ざっている可能性があります。使わずに取っておき、市に確認してください。破棄するのは確認後でも遅くありません。
③払いすぎたら還付されます。誤って余分な納付書で払ってしまっても、過納分は還付の対象です。ただし手続きと時間がかかります。気づいたらすぐ0563-65-2103へ連絡を。
根本的な対策は口座振替です。口座振替なら市が正しい税額を自動で引き落とすので、納付書の枚数を数える必要がありません。申し込みは西尾市内の各金融機関または郵便局の窓口で、通帳と印鑑を持参します。
ただし開始時期に注意。市は「口座振替は、申し込み月の翌々月から開始となります。例えば、5月中に手続きされますと、7月末納期分から振替されます」としています。今すぐ申し込んでも、2か月先の納期からです。それまでは納付書で払うことになります。
還付金詐欺にもご注意ください。一般に、市役所の職員がATMの操作を電話で指示することは絶対にありません。「納付書の不具合で還付があります」といった電話がかかってきたら、いったん切って0563-65-2103へ確認してください。
Q2. 株の配当や売却益があります。国保税に影響しますか?
A. 大きく影響します。しかも令和6年度以降は、以前のように「所得税では申告、住民税では申告不要」という使い分けができなくなりました。
市の説明を2つ並べます。
「平成29年度税制改正により、源泉徴収を選択した特定口座内の上場株式等の配当所得や譲渡所得については、改めて市県民税申告書を提出していただくことにより、所得税とは異なる課税方式を選択できるよう明確化されました。国民健康保険の保険税及び保険給付の割合については、市県民税申告書の内容を基に算出することになります」
「令和6年度(令和5年分)以降の市県民税申告からは、確定申告書の記載と同一の課税方式が適用されます」
何が変わったのか。
以前(令和5年度まで)——特定口座(源泉徴収あり)の配当や売却益について、所得税では確定申告して配当控除や損益通算・繰越控除を使い、住民税では「申告不要」を選ぶことができました。国保税は住民税の申告内容をもとに計算されるため、住民税で申告不要にしておけば国保税は上がらなかったのです。
現在(令和6年度以降)——「確定申告書の記載と同一の課税方式が適用」されます。所得税で申告すれば、住民税でも申告したことになり、国保税にも反映されます。使い分けはできません。
金額で確かめます。西尾市の所得割は合計12.78%(40〜64歳)。
株の利益が100万円なら、国保税は約12.8万円増。300万円なら約38.3万円増。500万円なら約63.9万円増です。
さらに3つの副作用があります。
①7割・5割・2割の軽減が外れます。軽減判定には株の所得も入るため、低所得で軽減を受けていた方は均等割56,200円と平等割34,400円の軽減がなくなります。7割軽減が外れると年63,420円の負担増です。
②高額療養費の自己負担限度額の区分が上がります。市も「国民健康保険の保険税及び保険給付の割合については、市県民税申告書の内容を基に算出することになります」と、給付への影響を明記しています。入院や手術の予定がある年は、特に慎重に。
③70歳以上なら、窓口負担割合が2割から3割に上がることがあります。
ではどうするか。特定口座(源泉徴収あり)で申告しなければ、国保税には影響しません。源泉徴収で課税関係は完結するからです。
確定申告したほうがよいのは、損失を繰り越したいとき、複数口座の損益を通算したいとき、配当控除で所得税が大きく減るときなど。そのメリットと、国保税・軽減・高額療養費への影響を比べて判断してください。
判断に迷うときは、確定申告の前に保険年金課(0563-65-2103)に相談するのが確実です。市が公開しているExcelの試算表で、株の所得を足した場合の税額をシミュレーションしてみるのもよいでしょう。
Q3. 西尾市の国保税は、近隣の市と比べて高いですか?
A. 愛知県内では中位です。ただし「平等割(世帯にかかる固定費)」は県内で最も低い部類です。
令和8年度の西尾市の税率は所得割12.78%(基礎7.15+支援2.89+介護2.45+子ども0.29)、均等割56,200円、平等割34,400円。
当サイトで調べた愛知県内11市と並べます。所得割は小牧市11.52%、豊田市11.75%、岡崎市12.19%、春日井市12.36%、豊橋市12.37%、瀬戸市12.48%、西尾市12.78%、安城市13.00%、半田市13.38%、名古屋市14.01%、一宮市14.36%。西尾市は11市中7番目——ちょうど真ん中あたりです。
注目したいのは平等割です。西尾市の34,400円は11市の中で最も低い金額(名古屋市は平等割そのものがありません)。小牧市・安城市の34,700円をわずかに下回り、岡崎市の49,920円とは年15,520円の差があります。
一方で均等割56,200円は上から4番目。「世帯単位の固定費は軽いが、人数には平均よりやや重い」という配分です。
金額で確かめます。給与収入400万円(基礎控除後233万円)の45歳単身世帯——
西尾市=233万×12.78%+56,200円+34,400円=約38.8万円。
隣の安城市=233万×13.00%+57,200円+34,700円=約39.2万円。4千円ほど西尾市が安い。
名古屋市=233万×14.01%+84,358円+0=約41.1万円。西尾市のほうが2.3万円安い。
4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の固定部分で比べると——西尾市は大人2×56,200+子2×42,700+平等割34,400=232,200円。名古屋市は大人2×84,358+子2×(名古屋の医療+支援分)で、平等割がないぶん人数の影響が大きく出ます。
まとめると、西尾市は愛知県内で「平均的、やや安い」水準です。単身世帯や少人数世帯には平等割の軽さが効き、大人数世帯では均等割の高さがやや効いてくる——という配分になっています。
愛知県は保険料水準の統一がまだ進んでいません。国は令和17年度までの全国統一を目標に掲げているので、将来的には県内の差は縮まっていく方向です。いま安い市は上がり、高い市は下がることになります。
Q4. 4人家族です。西尾市の国保税はいくらになりますか?
A. 市が公表している計算例では、夫42歳・妻38歳・子ども2人(13歳・10歳)/世帯年収450万円で「年568,600円」です。
市の計算例をそのまま分解します。条件は夫42歳・妻38歳・子13歳・子10歳、前年の世帯年収450万円(夫の給与所得316万円、妻は所得なし)。
A 基礎課税額(医療分)——所得割(316万-43万)×7.15%=195,195円/均等割 4人×30,500円=122,000円/平等割 19,800円。小計336,900円(百円未満切捨て)。
B 後期高齢者支援金等課税額——所得割(316万-43万)×2.89%=78,897円/均等割 4人×12,200円=48,800円/平等割 7,800円。小計135,400円。
C 介護納付金課税額——所得割(316万-43万)×2.45%=66,885円/均等割 1人×12,200円=12,200円/平等割 6,000円。小計85,000円。
D 子ども・子育て支援納付金課税額——所得割(316万-43万)×0.29%=7,917円/均等割 2人×1,300円=2,600円/平等割 800円。小計11,300円。
年税額=A+B+C+D=568,600円。月あたり約47,400円です。
この例で一番わかりにくいのが「人数」の違いです。
AとBは4人——13歳と10歳の子も含めた全員です。
Cは1人——介護納付金課税額は40歳以上65歳未満だけ。42歳の夫だけが対象で、38歳の妻はまだかかりません。妻が40歳になった年から、さらに年間約8万円増えます(所得割66,885円+均等割12,200円で、平等割は世帯に1回なので増えません)。
Dは2人——子ども・子育て支援納付金課税額の均等割は18歳以上だけ。13歳と10歳の子は数えられていません。
子ども1人あたりの負担を計算すると、基礎課税額30,500円+後期高齢者支援金等課税額12,200円=42,700円。2人で85,400円です。
年収が上がるとどうなるか。所得割は合計12.78%なので、給与所得が100万円増えるごとに約12.8万円増えます。ただし区分ごとに課税限度額(基礎67万・支援26万・介護17万・子ども3万=合計113万円)があるので、高所得世帯はそこで頭打ちです。
逆に所得が下がると、軽減が効きます。4人世帯の場合、2割軽減の基準は43万+57万×4人=271万円、5割軽減は43万+31万×4人=167万円、7割軽減は43万円。この例の316万円はどの軽減にも届きません。
市はExcelの試算表を公開しています。「西尾市国民健康保険税税額試算表」をダウンロードして、自分の世帯構成と所得を入れれば概算が出ます。転職や退職を検討している方は、事前に試算しておくことをおすすめします。
Q5. 社会保険の扶養から国保に移りました。減免は2年で終わるのですか?
A. 均等割と平等割の減免は2年で終わりますが、所得割の全額減免は期限なく続きます。ここを混同しないでください。
対象は市の説明によれば「被用者保険(勤務先の保険など)の被保険者本人が後期高齢者医療制度へ移行することにより、その被保険者の扶養家族であった人で、65歳から74歳の人(旧被扶養者といいます)が国民健康保険に加入する場合」です。
減免の内容は3つあります。
1. 旧被扶養者にかかる所得割の全額
2. 旧被扶養者にかかる均等割の半額
3. 旧被扶養者のみで構成される世帯にかかる平等割の半額
そして期限のルールです。市はこう書いています——「令和2年度以降、2.の均等割額と3.の平等割額の減免の有効期間が、国保の資格取得日の属する月以後2年を経過する月までの間に変更となります。すでに資格取得した旧被扶養者についても対象になりますので、資格取得後2年間をすでに経過している旧被扶養者の方に関しては、令和2年度以降は均等割額及び平等割額については旧被扶養者の減免の適用はありません」。
そのうえで、「なお1.の所得割額については従来どおり減免の措置が継続されます」。
整理します。
均等割の半額減免——資格取得から2年で終了。
平等割の半額減免——同じく2年で終了。
所得割の全額減免——期限なし。ずっと続きます。
金額で見ます。65歳以上なので介護分はかかりません。均等割は医療30,500+支援12,200+子ども1,300=44,000円、その半額22,000円が2年間軽くなります。旧被扶養者のみの世帯なら平等割も、医療19,800+支援7,800+子ども800=28,400円の半額14,200円が2年間。合計で年36,200円です。
所得割のほうが、実は大きい場合があります。たとえば年金収入250万円(雑所得140万円)の方なら、基礎控除後97万円×10.33%(65歳以上は介護分なし)=約10万円。これが毎年ずっとゼロになるわけです。
2年が過ぎても、申請をやめてはいけません。「もう2年経ったから対象外だろう」と思って手続きしないでいると、本来ゼロになるはずの所得割を払い続けることになります。
申請が必要です。市は「申請により、国民健康保険税を下記のとおり減額します」としています。自動では適用されません。
持っていくものは、被用者保険の資格喪失証明書など、旧被扶養者であったことが確認できる書類と本人確認書類。健康福祉部 保険年金課(0563-65-2103)へ。
あわせて確認したいのが「特定世帯」の軽減です。夫が後期高齢者医療に移って妻が国保に1人残った場合、医療分・支援分・子ども分の平等割が5年間2分の1、その後3年間は4分の1軽減されます。こちらは申請不要で自動適用です。旧被扶養者の減免とは別の制度なので、両方が関係するケースもあります。詳しくは保険年金課へ。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得者に対する軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・特定世帯・特定継続世帯の平等割軽減
(申請不要)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満は子ども分の均等割がかからない
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要申請)・旧被扶養者の減免
(要申請)・災害等による減免
(要申請・納期限まで)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に西尾市 健康福祉部 保険年金課 国民健康保険担当(0563-65-2103)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|西尾市の国保で押さえるべきポイント
- 西尾市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は基礎課税額(医療分)7.15%・後期支援分2.89%・介護分2.45%・子ども分0.29%
- 均等割は基礎課税額(医療分)30,500円・後期支援12,200円・介護12,200円・子ども1,300円、平等割は合計で年34,400円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度、納付書に「必要のない納付書」が混ざっている場合があります。市は「全国統一の標準システムに移行したことにより」と説明し、破棄を依頼。納税通知書と照合してから納付を
- 令和8年度は所得割12.78%・均等割56,200円・平等割34,400円・限度額113万円。平等割は愛知県内11市の中で最も低い水準(岡崎市とは年15,520円の差)
- 市は4人世帯の計算例を内訳つきで公表——夫42・妻38・子13・子10/世帯年収450万円で年568,600円。区分ごとに「人数」が違うのがポイント
- 令和6年度以降、上場株式等の配当・譲渡所得は「確定申告書と同一の課税方式」に。所得税と住民税の使い分けができません。株の利益100万円で国保税は約12.8万円増
- 特定世帯の平等割軽減は「医療分・支援分および子ども分」が対象——令和8年度に新設された子ども分の平等割800円まで含めています
- 旧被扶養者の減免は、均等割・平等割が2年で終了/所得割の全額減免は期限なく継続。2年経っても申請をやめないでください
- 非自発的失業者の軽減で年約26.5万円の差(給与収入400万円の45歳単身)。雇用保険受給資格者証と本人確認書類を持って保険年金課へ
- 普通徴収は年8回(7月〜2月)/口座振替は申込月の翌々月から開始/納付書は全期別分をまとめて送付
- 加入の届出が遅れても資格取得月までさかのぼって課税——市は「4月退職・10月届出なら4月分から」と具体例を明示
- 窓口は用件別に直通番号が4つ(国保2103/国民年金2104/後期高齢者医療2105/福祉医療2106)/Excel試算表を公開
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は西尾市 健康福祉部 保険年金課 国民健康保険担当(0563-65-2103)
出典・参考:
・西尾市公式:国民健康保険税(計算、試算等)
・西尾市公式:国民健康保険
・西尾市公式:保険・年金
・西尾市公式:国民健康保険税(英語等)
・西尾市公式:西尾市市税等納期一覧表・納付方法など・お問い合わせ先
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は西尾市公式サイトでご確認ください。