出雲市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
出雲市は人口約17万人、島根県の東部、出雲大社のあるまちです。平成17年に旧出雲市・平田市・佐田町・多伎町・湖陵町・大社町が合併し、平成23年に斐川町が加わって現在の市域になりました。
出雲市の国保は令和8年度、2年連続で保険料率が引き上げられました。所得割の合計(医療+後期+介護)は13.40%→14.15%、均等割(医療+後期+介護)は50,900円→53,800円、平等割は33,900円→35,800円。これに新設の子ども・子育て支援金分(所得割0.25%・均等割1,200円・平等割900円)が加わり、4区分の所得割合計は14.40%になります。
この記事で一番伝えたいのは、出雲市が「なぜ上げたのか」を数字で全部公開していることです。令和8年6月の国保運営協議会と市議会全員協議会の資料には、令和7年度は前年度繰越金約2億円を充てて値上げ幅を抑えたこと、それでも決算で約2,400万円が足りず、財政調整基金から3,000万円を取り崩したこと、令和7年度の料率のまま据え置くと約2億3,700万円の不足になることが書かれています。
さらに資料には、島根県が示した出雲市の「標準保険料率」と、5つのモデル世帯の令和7年度・8年度の保険料まで載っています。当サイトで5例すべてを検算したところ、1円単位で全一致しました。
もうひとつの目玉は、自己都合退職でも「本人の病気」や「勤め先の廃止」が理由なら、会社都合と同じ給与所得3割計算で保険料を減らせる出雲市独自の減免です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく出雲市の国保料の計算方法、値上げの経緯、県の標準保険料率との違い、軽減・減免、納付と窓口までまとめました。
1. 出雲市の国民健康保険の概要
出雲市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
出雲市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
出雲市の国保料は「医療給付費分」「後期高齢者支援金分」「介護納付金分」「子ども・子育て支援金分」の4区分で、4区分すべてに平等割があります(医療21,200円+後期8,200円+介護6,400円+子ども900円=最大36,700円)。介護分の平等割は、世帯に40〜64歳の加入者がいる場合にかかります。
納付義務者は世帯主です。市は「世帯主本人が加入していない場合でも、世帯内に国民健康保険の加入者がいれば納付義務者となります」と明記しており、資格確認書や納入通知書は世帯主あてに届きます。
出雲市の国保加入者は高齢化が進んでいます。運営協議会資料の年齢構成(令和7年3月〜令和8年2月の平均26,078人)では、70〜74歳が31.47%、65〜69歳が20.18%。加入者の半分超(51.65%)が65歳以上です。
被保険者数は27,678人(令和6年度)→26,670人(令和7年度)→25,638人(令和8年度)と毎年約1,000人ずつ減り、加入世帯数も17,749世帯まで減りました。令和7年度の脱退理由で多いのは社保加入3,002人、後期高齢者医療への移行1,957人。一方、1人あたり医療費は509,728円→511,403円→519,992円と増え続けています。払う人が減り、1人あたりの医療費は増える——値上げの背景はこの構図です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 8.25% | 29,700円 | 21,200円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.30% | 11,600円 | 8,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.60% | 12,500円 | 6,400円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.25% | 1,260円 (均等割1,200円に「18歳以上均等割」60円を加えた額(18歳以上の加入者は計1,260円)。18歳未満の子どもの子ども・子育て支援金分の均等割は全額減額され、その減額分を18歳以上の加入者が60円ずつ負担します) | 900円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 均等割1,200円に「18歳以上均等割」60円を加えた額(18歳以上の加入者は計1,260円)。18歳未満の子どもの子ども・子育て支援金分の均等割は全額減額され、その減額分を18歳以上の加入者が60円ずつ負担します。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
市は料率表で子ども分の「18歳以上均等割」を60円と別行で示しています。上の表の子ども分均等割1,260円は、均等割1,200円+18歳以上均等割60円の合計です。18歳未満の子どもには、どちらもかかりません。
令和8年度中に75歳になる人は、75歳到達月の前月までの月数で医療給付費分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援金分を計算します。令和8年度中に65歳になる人は、65歳到達の前日が属する月の前月までの月数で介護納付金分を計算します。
年度途中の加入は「年間保険料×加入月から年度末までの月数÷12」、脱退は「年間保険料×加入月から脱退月の前月までの月数÷12」。市は「国民健康保険料は、加入の届出をした月からではなく、資格を取得した月から発生します」と注意しています。
所得割の計算式は「(前年中の総所得金額等-基礎控除額(43万円〜0円))×保険料率」。合計所得が2,400万円を超える人は基礎控除が段階的に小さくなります。
令和7年度と令和8年度の料率(出雲市公表)
| 区分 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 | |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 所得割 | 7.85% | 8.25% | +0.40pt |
| 均等割 | 28,300円 | 29,700円 | +1,400円 | |
| 平等割 | 20,200円 | 21,200円 | +1,000円 | |
| 後期高齢者支援金分 | 所得割 | 3.05% | 3.30% | +0.25pt |
| 均等割 | 10,700円 | 11,600円 | +900円 | |
| 平等割 | 7,600円 | 8,200円 | +600円 | |
| 介護納付金分 (40〜64歳) | 所得割 | 2.50% | 2.60% | +0.10pt |
| 均等割 | 11,900円 | 12,500円 | +600円 | |
| 平等割 | 6,100円 | 6,400円 | +300円 | |
| 子ども・子育て支援金分 (令和8年度新設) | 所得割 | ― | 0.25% | 新設 |
| 均等割 | ― | 1,200円 | 新設 | |
| 18歳以上均等割 | ― | 60円 | 新設 | |
| 平等割 | ― | 900円 | 新設 | |
| 1人あたり保険料額 (医療分+後期分) | 105,703円 | 116,097円 | +10,394円 | |
| 1人あたり保険料額 (介護分) | 30,908円 | 33,186円 | +2,278円 | |
医療分+後期分の1人あたり保険料は116,097円で、前年度より10,394円(約9.8%)増。子ども分は1人あたり2,926円です。限度額は医療給付費分だけ66万円→67万円に上がり、4区分の合計は113万円になりました。
なぜ上がったのか——市が公開した「繰越金2億円」の顛末
出雲市の説明は、令和7年度に取った「値上げを抑える策」が1年で行き詰まった経緯として読むとよく分かります。運営協議会資料から順に追います。
①令和7年度は繰越金で値上げを圧縮した。令和7年度の料率は、前年度繰越金(見込)2億円等を充てることを運営協議会で承認したうえで設定されました。つまり本来必要な料率より低く抑えていたということです。
②それでも足りなかった。令和8年3月末時点で、前年度繰越金約1億9,000万円を充てても歳入に約2,400万円の不足が見込まれ、財政調整基金を3,000万円取り崩しました。令和7年度の単年度収支見込は約2億1,294万円の赤字です。
③今年は繰越金がほぼない。令和8年度への繰越見込は652万円だけ。市議会への報告は「令和8年度は前年度繰越金による保険料負担の軽減は困難であり、国保財政を運営するため保険料率を引き上げざるを得ない状況です」と書いています。
④据え置けば2億3,700万円足りない。令和7年度の料率のまま試算すると、保険料収納必要額32億3,478万円に対して見込額は29億9,741万円で、約2億3,737万円の不足。とくに医療分は約2億8,467万円も足りません。
⑤引き上げ後もぎりぎり。令和8年度の料率でも、収納見込額は32億3,083万円でなお395万円の不足。これを繰越金652万円で埋める計算です。財政調整基金の残高は2億7,113万円(令和7年度末)です。
国保会計の全体像も資料から分かります。令和8年度当初予算は172億9,100万円。歳出の大半は医療費の支払い(保険給付費125億7,143万円)と、県に納める事業費納付金(41億6,660万円)です。
歳入は、県支出金127億6,147万円(医療費の支払いに充てるお金として県から入る)、国保料32億247万円、一般会計繰入金13億577万円が柱です。資料は「基盤安定」を「保険料の7割・5割・2割の所得に応じた軽減分と未就学児均等割5割軽減分を一般会計から補てんするもの」と説明しており、軽減で安くなった分は市の一般会計が埋めていることが分かります。
出雲市は医療費水準が県平均より少し低い市でもあります。令和7年度の1人あたり医療費は出雲市519,992円、島根県529,840円。それでも保険料が上がるのは、医療費の水準よりも「加入者の減少」と「前年に繰越金で抑えた反動」の影響が大きいためです。
意外なのは、県に納める事業費納付金そのものはほとんど増えていない点です。令和8年度は42億4,003万円で、前年度比約650万円の微増。医療分+後期分は約1億200万円減りましたが、介護分が約2,000万円増え、新設の子ども分8,900万円が乗りました。
それでも値上げが必要になったのは、「前年に繰越金で抑えていた分」が戻ってきたことと、加入者が1,000人減って1人あたりの負担が重くなったことが大きい——資料からはそう読み取れます。市は被保険者数減少の理由として「75歳到達の方の後期高齢者医療へ移行や社会保険の適用拡大」を挙げています。
運営協議会では、収納率を96.0%として料率を試算したことにも質問が出ました。過去4年は96.27〜96.67%なのに、なぜ小数点以下を切り捨てたのか。市は「5月に最新の納付状況で再計算したら令和7年度見込が96.1%に下がった」と答え、委員から「徴収事務については頑張ってもらわなくてはいけない」と念を押されています。払わない人が増えると、払っている人の料率が上がるという、国保の身もふたもない仕組みが見える場面です。
島根県が示した「標準保険料率」と、出雲市の選択
島根県は平成30年度から国保の財政運営を担い、市町村ごとに「標準保険料率」(県が算定したその市の保険料の目安)を示しています。出雲市は運営協議会資料で、県の標準保険料率で試算した場合の結果まで公開しました。
| 区分 | 県の標準保険料率 | 出雲市の実際の料率 | |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 所得割 | 7.95% | 8.25% |
| 均等割 | 36,154円 | 29,700円 | |
| 平等割 | 23,799円 | 21,200円 | |
| 後期分 | 所得割 | 2.66% | 3.30% |
| 均等割 | 12,138円 | 11,600円 | |
| 平等割 | 7,990円 | 8,200円 | |
| 介護分 | 所得割 | 2.54% | 2.60% |
| 均等割 | 13,425円 | 12,500円 | |
| 平等割 | 6,659円 | 6,400円 | |
| 子ども分 | 所得割 | 0.26% | 0.25% |
| 均等割 | 1,199円 | 1,200円(+18歳以上60円) | |
| 平等割 | 790円 | 900円 | |
| 合計 | 所得割13.41% 均等割62,916円 平等割39,238円 | 所得割14.40% 均等割55,000円(+60円) 平等割36,700円 | |
出雲市は、県の標準より所得割を約1ポイント高くし、そのかわり均等割・平等割を低く設定しています。所得の少ない世帯ほど有利、所得の多い世帯ほど不利になる配分です。
当サイトの試算では、40〜64歳の単身世帯(軽減なし)で、所得ゼロなら標準102,154円に対し実際は91,760円(約1万円安い)。課税所得(総所得-43万円)が約105万円で両者がほぼ並び、課税所得159万円(給与収入300万円)なら標準315,373円に対し実際は320,720円と逆転します。
なお県の標準保険料率で試算すると、収納見込額は必要額を約2,579万円上回る結果でした。市は標準どおりにはせず、必要額ぎりぎりの料率を選んでいます。副市長は運営協議会のあいさつで、「各々の市町村の医療費水準や負担水準がかなり異なることから、保険料率の完全統一というのは今しばらく調整の時間を要するであろう」と述べており、島根県内の料率統一はまだ先というのが市の見立てです。
市が公表した5つのモデル世帯(令和7年度→令和8年度)
| モデル世帯 | 軽減 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| ①夫45歳(給与収入450万円・所得316万円)、妻41歳(給与収入110万円・所得45万円)、子16歳 | なし | 543,200円 | 584,120円 | +40,920円(+7.5%) |
| ②夫70歳(年金収入300万円・所得190万円)、妻67歳(年金収入100万円・所得なし) | なし | 266,030円 | 288,880円 | +22,850円(+8.6%) |
| ③夫45歳(給与収入190万円・所得125万円)、妻42歳(給与収入50万円) | 2割 | 218,440円 | 235,536円 | +17,096円(+7.8%) |
| ④夫70歳(年金収入170万円・所得60万円)、妻66歳(年金収入100万円) | 5割 | 71,430円 | 77,770円 | +6,340円(+8.9%) |
| ⑤夫61歳(給与収入105万円・所得40万円)、妻55歳(給与収入50万円) | 7割 | 40,710円 | 44,046円 | +3,336円(+8.2%) |
どの世帯も7.5〜8.9%の増で、軽減世帯も例外ではありません。
モデル①を検算します。課税所得は夫273万円+妻2万円=275万円。医療分は275万×8.25%=226,875円+均等割29,700円×3人=89,100円+平等割21,200円=337,175円。後期分133,750円、介護分(夫婦2人)102,900円、子ども分は所得割6,875円+均等割1,200円×2人+平等割900円+18歳以上均等割60円×2人=10,295円。合計584,120円で市の数字と一致します。16歳の子には子ども分の均等割がかからないことも、この例で確認できます。
モデル③では18歳以上均等割も2割軽減されて96円(60円×2人×0.8)、モデル⑤では36円(60円×2人×0.3)です。18歳以上均等割にも7割・5割・2割の軽減が及ぶことが、市の数字から読み取れます。
給与収入が10万円増えても「所得は同じ」——令和7年分の税制改正
モデル世帯の注記に、見落とせない一文があります。「モデル1の夫の給与収入とモデル5の妻の給与収入は給与所得控除による所得変更の影響を反映した」(資料ではモデル①の妻・モデル⑤の夫の給与収入に令和6年分と令和7年分を併記しています)。
モデル①の妻は給与収入が100万円(令和6年分)→110万円(令和7年分)に増えたのに、所得は45万円のまま。モデル⑤の夫も95万円→105万円で所得は40万円のままです。
理由は、令和7年分の所得から給与所得控除の最低額が55万円→65万円に引き上げられたためです。令和8年度の国保料は令和7年中の所得で計算するので、パート収入が10万円増えた人でも国保料の所得割は増えないことがあります。
とくにモデル⑤は、令和6年分と同じ基準なら給与所得は50万円になり、7割軽減の基準(43万円)を超えて5割軽減になっていたところです。控除の引き上げで7割軽減にとどまった——保険料にすると数万円の差になります。
軽減後の均等割・平等割(当サイト計算)
7割・5割・2割の軽減は、均等割と平等割(子ども分の18歳以上均等割を含む)にかかります。令和8年度の料率で軽減後の金額を出すと次のとおりです。
| 区分 | 軽減なし | 2割軽減 | 5割軽減 | 7割軽減 |
|---|---|---|---|---|
| 均等割(18〜39歳・65〜74歳の1人) 医療29,700+後期11,600+子ども1,260 | 42,560円 | 34,048円 | 21,280円 | 12,768円 |
| 均等割(40〜64歳の1人) 上記+介護12,500 | 55,060円 | 44,048円 | 27,530円 | 16,518円 |
| 平等割(40〜64歳がいない世帯) 医療21,200+後期8,200+子ども900 | 30,300円 | 24,240円 | 15,150円 | 9,090円 |
| 平等割(40〜64歳がいる世帯) 上記+介護6,400 | 36,700円 | 29,360円 | 18,350円 | 11,010円 |
たとえば40〜64歳の単身で所得がほとんどない世帯は、申告をしていれば7割軽減で16,518円+11,010円=年27,528円。市のモデル⑤(61歳・55歳の夫婦、7割軽減)の44,046円も、16,518円×2人+11,010円=44,046円と、この表で確かめられます。
18歳未満の子どもは子ども分の均等割がかからないので、表の均等割から1,260円(軽減世帯は軽減後の額)を引いてください。未就学児はさらに医療分・後期分の均等割が5割軽減されます。
島根県・中国地方で比べると
当サイトで令和8年度料率を調べた268市(出雲市を含む)で比べると、出雲市の所得割合計14.40%は高いほうから37番目(中央値13.01%)。均等割55,060円(18歳以上60円込み)はほぼ中央値(53,920円)、平等割36,700円は80番目(中央値33,600円)、均等割+平等割の固定部分91,760円は58番目(中央値84,873円)です。
中国地方5県で調べた16市の中では、所得割は宇部市(15.34%)に次いで2番目に高い水準です。同じ島根県の松江市は所得割13.25%・固定部分88,820円で、出雲市のほうが所得割で1.15ポイント、固定部分で2,940円高くなります。
40〜64歳の単身・給与収入300万円(課税所得159万円)で比べると、出雲市320,720円、松江市299,495円——出雲市が年約2.1万円高い計算です。
いくら上がったか(当サイト試算)
| 世帯 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 所得ゼロ(軽減前) | 84,800円 | 91,760円 | +6,960円 |
| 給与収入300万円(課税所得159万円) | 297,860円 | 320,720円 | +22,860円 |
| 給与収入400万円(課税所得233万円) | 397,020円 | 427,280円 | +30,260円 |
所得ゼロの単身世帯は、実際には申告をしていれば7割軽減で27,528円になります。申告をしないと軽減されず91,760円のまま——差は6万円以上です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 212,025円 + 均等割 103,950円 + 平等割 21,200円 ⇒ 337,175円
- 後期支援分: 所得割 84,810円 + 均等割 40,600円 + 平等割 8,200円 ⇒ 133,610円
- 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 25,000円 + 平等割 6,400円 ⇒ 98,220円
- 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 2,520円 + 平等割 900円 ⇒ 9,845円
合計: 年間 約578,850円(月あたり約48,200円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 131,175円 + 均等割 29,700円 + 平等割 21,200円 ⇒ 182,075円
- 後期支援分: 所得割 52,470円 + 均等割 11,600円 + 平等割 8,200円 ⇒ 72,270円
- 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 12,500円 + 平等割 6,400円 ⇒ 60,240円
- 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,260円 + 平等割 900円 ⇒ 6,135円
合計: 年間 約320,720円(月あたり約26,700円)
単身世帯でも平等割が合計で年36,700円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 243,125円 / 後期支援分 96,690円 / 介護分 79,480円 / 子ども分 7,985円 ⇒ 合計 約427,280円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 73,555円 / 後期支援分 28,974円 / 介護分 25,468円 / 子ども分 2,723円 ⇒ 合計 約130,720円
差額は年間およそ29万7千円。届出書1枚でこれだけ違います。出雲市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は出雲市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 出雲市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,200円に「18歳以上均等割」60円を加えた額(18歳以上の加入者は計1,260円)。18歳未満の子どもの子ども・子育て支援金分の均等割は全額減額され、その減額分を18歳以上の加入者が60円ずつ負担します。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 出雲市役所 保険年金課、または各行政センター市民サービス課
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
出雲市の案内は「在職中と同程度の負担で国民健康保険に加入できるように」という言い方をしています。対象は雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)の離職理由番号が11・12・21・22・23・31・32・33・34の方です。
給与収入400万円(課税所得233万円)の45歳単身世帯で試算すると、軽減なしは年427,280円。軽減を受けると給与所得276万円が82.8万円とみなされ、課税所得は39.8万円、さらに82.8万円は2割軽減の基準(100万円)以下なので均等割・平等割も2割軽減。合計は年130,720円で、差は約29.7万円です。令和7年度の料率では差が約27.6万円だったので、値上げでこの軽減の価値は約2万円大きくなりました。
市が明記している注意点は3つです。①営業所得や不動産所得など、給与所得以外の所得は軽減対象にならない。副業の事業所得がある人は、その部分はそのまま計算されます。②届出が遅れても遡って適用する。ただし「2年度以上遡って手続きを行う際、保険料を再計算することができない期間が生じることがあります」。③雇用保険の受給期間延長の手続きをした方は、延長期間が終わってから交付される受給資格者証(受給資格通知)で申請します。病気や出産で受給を延長した人は、手続きのタイミングがずれるので注意してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 出雲市の減免制度|要申請
低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割5割軽減、18歳未満の子ども分均等割の全額減額、後期高齢者医療制度へ移行した家族がいる世帯の平等割減額は申請不要です。
それ以外は申請が必要で、市は「申請が必要なものは、市役所保険年金課または行政センター市民サービス課へ届出ください」としています。出雲市には国の制度にはない市独自の減免があるので、下の表の1行目は必ず確認してください。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 疾病・事業所廃止による離職の減免 (出雲市独自/要申請・要事前相談) | 離職理由が自己都合であっても、本人の疾病または事業所の廃止により離職して国保に加入し、保険料の納付が困難な方 | 本人の給与所得を30/100に減額して算定(非自発的失業者の軽減と同じ計算)。期間は離職日の翌日から翌年度末まで。給与所得以外は対象外。疾病の場合は離職票+離職日に労務困難だったことが分かる診断書または傷病手当金申請書(療養担当者記入用)の写し、事業所廃止の場合は登記履歴事項全部証明書など。国保加入年度の最初の納期から2年以内に申請すれば、加入年度と翌年度が対象になる場合あり |
| 職場の医療保険の被扶養者だった方の減免 (要申請) | 会社の健康保険などの本人が後期高齢者医療制度に移ったため、その被扶養者だった65〜74歳の方が国保に加入した場合(障害認定で後期に移った方の被扶養者も対象) | 所得割を75歳になるまで免除、均等割を2年間半額。世帯の国保加入者がこの対象者だけなら平等割も2年間半額。必要書類は健康保険加入期間証明書 |
| 後期高齢者医療制度へ移行した世帯の平等割減額 (申請不要) | 同じ世帯の国保加入者が後期高齢者医療制度へ移り、国保加入者が1人になった世帯 | 医療給付費分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援金分の平等割を、当初5年間は2分の1、6年目以降の3年間は4分の1減額(合計8年間) |
| 災害による減免・徴収猶予 (要申請) | 震災・風水害・落雷・火災などで住宅等に重大な損害を受けた場合。損害額(保険金等で補てんされる額を除く)が財産価格の10分の3以上、世帯の前年合計所得1,000万円以下、原則として申請時点で滞納がないこと | 被害の程度と前年の合計所得に応じて1.25割〜10割を減額。対象は原則、申請日以降に納期限が来る当該年度の保険料。り災証明書が必要 |
| 刑務所などに在監中の減免 (要申請) | 刑事施設に収容・拘禁された方 | 収容・拘禁期間の所得割と均等割を全額減免。世帯の加入者が全員在監減免に該当するか、ほかに加入者がいない場合は平等割も減額。在監証明書が必要で年度ごとに届出 |
| 医療費の窓口負担(一部負担金)の減免 (要申請) | 災害、干ばつ・冷害・凍霜雪害による農作物の不作や不漁、事業の休廃止や失業などで収入が著しく減り、入院が必要になった世帯。預貯金が基準生活費の3か月分以下 | 実収入月額が基準生活費の1.0倍以下なら免除、1.1倍以下なら8割減額、1.2倍以下なら5割減額、1.3倍以下なら徴収猶予。期間は3か月以内(最大6か月)。緊急時を除き受診前に申請 |
表の1行目が出雲市の一番の特徴です。国の「非自発的失業者の軽減」は、雇用保険で会社都合(特定受給資格者)や正当な理由のある自己都合(特定理由離職者)と認められた人しか使えません。病気で辞めたのに離職票が「自己都合」扱いだった人や、勤め先が廃業した人は、制度のすき間に落ちがちです。
出雲市はそこを市独自の減免で拾い、計算方法も非自発的失業と同じ「給与所得の30/100」にしています。給与収入400万円の単身なら差は年30万円近くになる計算で、効果は軽減と同じ水準です。
市は「所得や離職時の状況などを確認したうえで減免の判断をしますので、必ず申請前に市役所保険年金課へご相談ください」としています。また「国保加入の際に、減免申請をしていない方はご相談ください」とも書いており、加入時に申請しそびれた人も、最初の納期から2年以内なら間に合う可能性があります。
低所得軽減の判定所得には、所得割とは違うルールがあります。市は5つ挙げています。①基礎控除(43万円〜0円)は引かない/②令和8年1月1日現在65歳以上の人は公的年金所得から最大15万円を控除/③専従者給与がある世帯は、事業主は専従者控除前の所得、専従者は専従者給与を含めない所得で判定/④土地・建物の譲渡所得(分離短期・長期)は特別控除前の金額で判定/⑤雑損失の繰越控除は控除後の金額で判定。
④により、自宅や土地を売った年は軽減から外れやすくなります。また判定に使う所得には、国保に入っていない世帯主(擬制世帯主)の所得と、国保から後期高齢者医療制度に移った家族の所得も含まれます。
「給与所得者等」の数え方も市が具体的に書いています。給与収入が55万円を超える人、公的年金等の収入が60万円を超える65歳未満の人、125万円を超える65歳以上の人です。
未申告の影響について、市は「未申告ですと、前年の所得が一定の基準以下の世帯でも均等割額が軽減できません。また、高額療養費の自己負担限度額の負担区分が上位区分で判定となります」と書いています。申告しないと保険料が高くなるだけでなく、入院したときの自己負担の上限まで高くなるということです。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納付月の末日に引き落とし。12月のみ27日)
- 納付書で金融機関・郵便局の窓口、コンビニ(バーコード付きの納付書)
- スマートフォン決済アプリ(納付書に印字されたコードを読み取り。手数料は市の案内を確認)
- 特別徴収(世帯主の年金から天引き。要件に該当する世帯のみ、本人の希望では選べません)
出雲市の国保料は7月(第1期)から翌年3月(第9期)までの年9回払いです。市は「4月・5月・6月の保険料は、7月(第1期)から翌年3月(第9期)までの年9回払の中に含まれています」と説明しており、「7月に支払う料金が7月分の保険料というわけではありません」とも書いています。年度途中で社保に移った人に脱退後も支払いが残るのはこのためで、二重払いではありません。脱退の翌月に再計算した通知書が届き、納め過ぎがあれば還付されます。
口座振替は「納付月の前月10日まで」に申し込みが必要です(当月10日までに手続きすれば翌月末から、11日以降なら翌々月末から)。依頼書は市内の金融機関・市役所・各行政センターにあり、山陰合同銀行・鳥取銀行の口座ならWEB口座振替受付サービスでスマホから申し込めます(届出印不要)。
注意したいのは、「再振替は行っていません」という点です。残高不足で引き落とせなかったときは、後日届く納付書で払うことになります。月末の残高には気をつけてください。
年金天引き(特別徴収)の条件は、世帯主が国保加入者で、世帯の加入者全員が65〜74歳、世帯主の介護保険料が年金天引きで、対象年金が年18万円以上、介護保険料と国保料の合計が年金額の2分の1未満であること。特別な事情があれば口座振替への変更はできますが、納付書払いへの変更はできません。
年金天引きの額が上半期(4・6・8月)と下半期(10・12・2月)で大きく違うのは、上半期が前年度の保険料をもとにした仮の金額だからです。7月に本算定をして、残りを下半期に振り分けます。
7月の当初納入通知書が2通届いたという問い合わせも多いそうです。市の答えは「届いた2通とも納付をお願いいたします」。4〜6月に世帯分離や転居をすると保険証番号が変わるため、同じ世帯主でも2通になります。
払えないときは収納課へ。市は平日に来られない人向けの「日曜納税相談」を開いており、令和8年度は5月10日・7月5日・8月30日・10月11日・12月6日(いずれも日曜9時〜12時、出雲市役所1階くにびき大ホール)です。滞納すると督促状1通につき督促手数料100円、延滞金は令和8年中で納期限の翌日から1か月は年2.8%、それ以降は年9.2%(1,000円未満は徴収しない)。徴収の猶予(1年以内・分割可)や換価の猶予の制度もあります。
フィッシングメールにも注意してください。出雲市は令和8年5月、国保料の未納を理由に電子決済での納付を促すフィッシングメールが全国で確認されているとして、「市役所から国民健康保険料の納付についてメールやSNSでお願いすることはありません」と注意を呼びかけています。
1年間に払った国保料は毎年1月下旬に届く「納付済額通知」で確認でき、市は「申告の際、証明書や領収書の添付は不要です」としています。国保料は社会保険料控除の対象です(国保料は確定申告でいくら戻る?)。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 出雲市の国保窓口一覧
加入・脱退、保険料の相談、軽減・減免の申請は出雲市役所(今市町70番地)の健康福祉部 保険年金課のほか、平田・佐田・多伎・湖陵・大社・斐川の各行政センター市民サービス課でも受け付けています。開庁時間は平日8時30分〜17時15分です。
| 担当 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 保険年金課(保険料) | 0853-21-6984 | 国保料の計算・賦課、軽減・減免の相談、納付済額の確認 |
| 保険年金課(加入・脱退・給付) | 0853-21-6982 | 加入・脱退・変更の届出、資格確認書、高額療養費、子ども・子育て支援金の問い合わせ |
| 保険年金課 国保年金係 | 0853-21-6394 | 交通事故など第三者行為による届出 |
| 各行政センター 市民サービス課 | (各行政センター) | 平田・佐田・多伎・湖陵・大社・斐川。加入・脱退の届出、減免の申請、限度額適用認定証の申請 |
| 市民税課 税政係 | 0853-21-6703 | 口座振替依頼書の郵送(市外在住の方)、市税の払い方 |
| 出雲市役所(代表) | 0853-21-2211 | 収納課(納付相談)など |
加入の届出に離職票は使えません。市は「※離職票では手続きを行うことはできません」と明記しています。会社が発行する健康保険の資格喪失日が分かる証明書を用意してください。所定の様式がない場合は、市がダウンロード提供している「健康保険加入期間証明書」を会社に書いてもらいます。
手続きが遅れると、届出日までの医療費は全額自己負担になり、保険料は資格取得の月までさかのぼって(最長2年)請求されます。
加入も脱退も郵送で手続きできます。脱退は市の「郵送脱退用紙」を使います。
職場の保険に入っても国保は自動で抜けません。市のFAQは「職場の健康保険に加入した場合でも、国民健康保険は自動的に脱退にはなりません」と書いています。マイナ保険証を使っている人も同じです。
子どもが市外の学校に進学して住民票を移す場合は、手続きをすれば引き続き出雲市の国保の被保険者でいられます(学生証の写しまたは在学証明書が必要)。保険料はこれまでの世帯主が払います。
子ども・子育て支援金制度そのものの質問は、こども家庭庁のコールセンター(0120-303-272)でも受け付けています。
限度額適用認定証は、所得の未申告や国保料の未納があると交付できない場合があります(市のFAQ)。マイナ保険証を使えば事前の申請なしで高額療養費の限度額が適用されます。高額療養費の支給がある場合は、診療月の3か月後以降に金額を記載した申請書が市から届くので、保険年金課か各行政センターで申請します。
市の運営協議会では、加入者が「国保加入と同時に社会保険にも加入していた」ため国保の加入を取り消すケースが一定数あることも説明されています。退職後に再就職が決まっている人は、国保の加入手続きの前に次の勤め先の保険の資格取得日を確認しておくと二度手間を防げます。
8. よくある質問(出雲市の国保)
Q1. 令和8年度に国保料が上がりました。なぜですか?
A. 令和7年度は前年度の繰越金約2億円で値上げを抑えていたのが、令和8年度はその繰越金がほとんど残っていなかったためです。
市議会への報告は「令和7年度の料率設定時は、前年度繰越金見込(約2億円)等の充当を前提として、被保険者の負担を軽減しましたが、令和7年度の決算見込みにおいて歳入不足が生じる見込みであり、令和8年度は前年度繰越金による保険料負担の軽減は困難であり、国保財政を運営するため保険料率を引き上げざるを得ない状況です」と説明しています。
実際、令和7年度は繰越金約1億9,000万円を充てても約2,400万円が足りず、財政調整基金を3,000万円取り崩しました。令和8年度の繰越見込は652万円しかなく、令和7年度の料率のままでは約2億3,700万円の不足になります。
背景には、加入者が毎年約1,000人減る一方、1人あたり医療費は519,992円(令和7年度)と増えていることがあります。さらに令和8年度から子ども・子育て支援金分(1人あたり2,926円)が加わりました。
市のモデル世帯では、どの世帯も7.5〜8.9%の増です。制度改正の全体像は2026年度の国保料はこう変わるで解説しています。
Q2. 病気で会社を辞めました。離職票は「自己都合」です。国保料は安くなりませんか?
A. 出雲市独自の減免が使える可能性があります。
出雲市には、「離職理由が自己都合であっても、疾病や事業所の廃止により離職し、保険料の納付が困難な方」を対象にした減免があり、本人の給与所得を30/100に減らして計算します。会社都合退職の軽減(非自発的失業者の軽減)と同じ計算方法です。
必要なのは、雇用保険被保険者離職票と、離職日に働くのが困難だったことが書かれた診断書(または健康保険傷病手当金の申請書のうち医師が記入する部分の、離職日時点のものの写し)です。勤め先が廃業した場合は、登記履歴事項全部証明書など事業所の廃止が分かる書類になります。
市は「必ず申請前に市役所保険年金課へご相談ください」としています。国保に加入した年度の最初の納期から2年以内に申請すれば、加入年度と翌年度の保険料が対象になる場合があるので、すでに加入済みの人もあきらめずに相談してください。
Q3. 年収が10万円増えたのに、国保料の所得割が変わっていません。計算ミスですか?
A. 計算ミスではありません。令和7年分の所得から給与所得控除の最低額が55万円→65万円に上がったためです。
出雲市が公表したモデル世帯でも、妻の給与収入が100万円(令和6年分)→110万円(令和7年分)に増えたのに所得は45万円のまま、夫の給与収入が95万円→105万円に増えたのに所得は40万円のままという例が載っています。
令和8年度の国保料は令和7年中の所得で計算するので、給与収入が190万円未満の人は、収入が少し増えても所得割が増えないことがあります。
低所得軽減の判定にも効きます。モデル⑤の夫(61歳)は令和6年分と同じ基準なら所得50万円で7割軽減の基準(43万円)を超えるところ、40万円に収まって7割軽減になっています。
Q4. 世帯主は社会保険なのに、国保料の通知が世帯主あてに届きます。なぜですか?
A. 国保料の納付義務者は、国保に入っているかどうかに関係なく世帯主だからです。
市は「国民健康保険料の納付義務が、国保の加入、未加入に関わらず世帯主にあるため」と説明しています。国保に入っている人の名前は、納入通知書4〜5ページの個人明細書で確認できます。
逆に、世帯の誰も国保に入っていないのに通知が届く場合は、脱退手続きが漏れている可能性があります。職場の保険に入っても国保は自動では抜けないので、14日以内に脱退の届出をしてください。郵送でも手続きできます。
Q5. 家族が75歳になって後期高齢者医療に移り、国保は私1人になりました。保険料は下がりますか?
A. 平等割が申請不要で減額されます。
出雲市は、後期高齢者医療制度に移る人がいて国保加入者が1人になる世帯について、「合計8年間、世帯ごとに負担する平等割を減額します」としています。最初の5年間は2分の1、6年目以降の3年間は4分の1の減額です。
対象は医療給付費分・後期高齢者支援金分・子ども・子育て支援金分の平等割。最初の5年間なら、21,200円+8,200円+900円=30,300円の半分で年15,150円の減額になります(介護分の平等割は対象外)。
なお、会社の健康保険に入っていた家族が75歳になり、その扶養だった65〜74歳の方が国保に入る場合は別の減免(所得割は75歳まで免除、均等割は2年間半額)があり、こちらは申請が必要です。
Q6. 所得が多い世帯の保険料の上限はいくらですか?
A. 4区分の限度額を合わせて年113万円です(医療給付費分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護納付金分17万円・子ども・子育て支援金分3万円)。40〜64歳の加入者がいない世帯は介護分がかからないので、上限は96万円になります。
限度額は区分ごとに判定されるので、ある区分だけ先に上限に達することがあります。当サイトの計算では、40〜64歳の単身世帯なら、総所得金額等が約624万円で介護分、約771万円で後期分、約793万円で医療分が上限に達し、子ども分は約1,157万円で上限の3万円になります。
令和8年度は医療給付費分の限度額が66万円→67万円に上がったので、所得の多い世帯は、料率の引き上げとあわせて負担が増えています。
Q7. 収入がなくても申告は必要ですか?
A. 必要です。市は「収入がない方や、収入が少なく確定申告の必要がないとされている方も、住民税の申告(前年の所得がないことの申告)をお願いします」としています。
申告がないと、所得が低くても7割・5割・2割の軽減が受けられません。40〜64歳の単身なら、7割軽減で年27,528円のところが91,760円になり、差は6万円以上です。
さらに市は「高額療養費の自己負担限度額の負担区分が上位区分で判定となります」とも書いています。入院したときの自己負担の上限まで高くなるので、収入がゼロの年ほど申告が大事です。
市のFAQでも「国保料が昨年より高くなった」理由として、「所得の申告がないと均等割・平等割の軽減措置の対象にならないため、増額になることがあります」が挙げられています。
Q8. 火事や水害で家が被害を受けました。国保料はどうなりますか?
A. 災害による減免・徴収猶予を申請できます。
出雲市の要件は、①原則として申請時点で保険料の滞納がないこと、②損害額(保険金などで補てんされる額を差し引いた額)が財産の価格の10分の3以上、③本人と世帯員の前年の合計所得が1,000万円以下の3つです。減免の割合は被害の程度と前年の合計所得に応じて1.25割〜10割。
対象になるのは原則として申請日以降に納期限が来るその年度の保険料です。すでに納期が過ぎた分はさかのぼらないのが原則なので、被災したらり災証明書を取ってすぐに申請してください。申請書(様式第1号)、災害用の継紙、調査同意書(様式第4号)を使います。
出雲市は令和8年6月の市議会全員協議会で、今市町の建物火災と被災者対応を報告し、火災被災者向けの手続きガイドブックも公表しています。被災された方は、国保料の減免もあわせて保険年金課に相談してください。
一度に払えない場合は、徴収の猶予(1年以内、期間内の分割納付可)という選択肢もあります。猶予期間中は新たな督促や滞納処分を受けず、延滞金も全部または一部が免除されます。
Q9. 入院費が払えそうにありません。窓口で払う医療費を減らす制度はありますか?
A. 一部負担金(医療費の窓口負担)の減免制度があります。ただし条件は厳しめです。
対象は、災害、干ばつ・冷害・凍霜雪害による農作物の不作や不漁、事業の休廃止や失業などで収入が著しく減り、入院が必要と診断された世帯。世帯の預貯金が「基準生活費」の3か月分以下であることも条件です。基準生活費は、生活保護の生活扶助・教育扶助・住宅扶助の基準額の合計に1,000分の1,155を掛けた額です。
世帯の実収入月額が基準生活費の1.0倍以下なら免除、1.1倍以下なら8割減額、1.2倍以下なら5割減額、1.3倍以下なら徴収猶予。期間は申請月から1年の間で3か月以内、必要なら3か月延長できます(最大6か月)。
市は「緊急な場合を除き、受診前に保険年金課へ申請書と必要な書類を提出してください」としています。承認されると「減免等証明書」が出るので、マイナンバーカードまたは資格確認書と一緒に医療機関に見せます。申請は特別な事由に該当してから1年以内です。
ふつうの入院なら、まずは高額療養費で自己負担の上限が決まります。マイナ保険証を使えば、限度額適用認定証の申請なしで上限を超える支払いが免除されます(長期入院の申請を除く)。
Q10. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、疾病・事業所廃止による離職の減免
(出雲市独自/要申請・要事前相談)・職場の医療保険の被扶養者だった方の減免
(要申請)・後期高齢者医療制度へ移行した世帯の平等割減額
(申請不要)・災害による減免・徴収猶予
(要申請)・刑務所などに在監中の減免
(要申請)・医療費の窓口負担(一部負担金)の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q11. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に出雲市役所 保険年金課(本庁)または各行政センター市民サービス課で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|出雲市の国保で押さえるべきポイント
- 出雲市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分8.25%・後期支援分3.30%・介護分2.60%・子ども分0.25%
- 均等割は医療給付費分29,700円・後期支援11,600円・介護12,500円・子ども1,260円、平等割は合計で年36,700円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は2年連続の引き上げ。所得割(医療+後期+介護)13.40%→14.15%、子ども分を含めると14.40%。1人あたり保険料(医療+後期)は116,097円(+10,394円)
- 理由は令和7年度に繰越金約2億円で値上げを抑えた反動。令和7年度は基金3,000万円も取り崩し、据え置けば約2億3,700万円の不足だった
- 島根県の標準保険料率より所得割が高く、均等割・平等割が低い設計。課税所得約105万円より下の世帯は標準より有利
- 市公表のモデル世帯5例を検算して全一致。どの世帯も7.5〜8.9%の増
- 令和7年分から給与所得控除の最低額が65万円に。パート収入が少し増えても所得割・軽減判定が変わらないことがある
- 自己都合退職でも、病気や勤め先の廃止による離職なら市独自減免で給与所得を30/100に(要事前相談・最初の納期から2年以内)
- 所得割14.40%は調査268市で37番目、中国地方16市で2番目の高さ。松江市より単身・給与収入300万円で年約2.1万円高い
- 口座振替は再振替なし。払えないときは日曜納税相談(令和8年度は10月11日・12月6日が残り)も使える
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万7千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は出雲市役所 保険年金課(本庁)または各行政センター市民サービス課
出典・参考:
・出雲市公式:国民健康保険料(令和8年度の保険料率)
・出雲市公式:市議会全員協議会資料(令和8年6月30日)「令和8年度(2026)国民健康保険料の料率について」
・出雲市公式:国民健康保険運営協議会(令和8年度第1回 会議録・会議資料)
・出雲市公式:国民健康保険料の軽減・減免
・出雲市公式:国民健康保険 一部負担金(医療費の自己負担額)の減免制度
・出雲市公式:国民健康保険 加入、脱退等の手続きについて
・出雲市公式:国民健康保険についてよくある質問(FAQ)
・出雲市公式:市税、保険料の納付相談等について【令和8年度】
・出雲市公式:【税共通】市税・保険料の口座振替の手続きについて
・出雲市公式:国民健康保険料の納付をかたるフィッシングメールにご注意ください
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は出雲市公式サイトでご確認ください。