静岡県 掛川市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

掛川市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

掛川市は静岡県西部、人口約11万4千人(令和8年4月1日現在113,894人)のまちです。掛川城と東海道新幹線の停車駅があり、茶草場農法の茶園が広がるお茶の産地としても知られます。国保の被保険者は19,747人で、市長は「概ね5人に1人」と説明しています。
この記事でいちばん伝えたいのは、令和8年度に掛川市の国保税が大きく上がったということです。所得割は医療・支援・介護の3区分の合計で10.70%→13.20%、均等割は49,200円→62,600円、平等割は24,000円→31,100円。ここに新設の子ども・子育て支援金分が加わります。本記事の試算では、40歳夫婦と子ども2人(所得300万円)の世帯は年449,590円→575,565円で、年約12.6万円(+28.0%)の増です。
上げた理由を、市は国保運営協議会の資料で細かく公開しています。財源不足は約5.9億円。内訳は「前回改定時に示していた改正分1.7億円」「県の財政安定化基金による補填がなくなる分2.5億円」「市の基金の積み増し1.0億円」「子ども・子育て支援金分0.7億円」。しかも令和7年度の掛川市は、県が求める標準税率より低い税率のまま、一般会計から2.1億円の法定外繰入をして納付金を払っていました。
近隣と並べても水準は高めです。市が公表した令和8年度本算定の比較表では、磐田・袋井・菊川・御前崎・島田・藤枝の6市に対し、所得割・均等割・平等割の3項目すべてで掛川市が最高でした。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく計算方法、市資料の数字で確かめた値上げの中身、軽減・減免の基準、納付・窓口の実務までまとめました。

1. 掛川市の国民健康保険の概要

掛川市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

掛川市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

掛川市は「国民健康保険税」(税方式)です。納税義務者は世帯主で、世帯主が会社の健康保険に入っていても、家族に国保加入者がいれば世帯主あてに納税通知書が届きます。その場合、世帯主本人の所得は課税の対象になりません(市の説明)。
計算は3方式(所得割+均等割+平等割)ですが、平等割があるのは医療分(22,500円)と後期高齢者支援分(8,600円)だけ。介護分と子ども分に平等割はありません。資産割は令和2年度に廃止済みで、市は「静岡県運営方針の算定方式に合わせ」たと説明しています。
納税通知書は7月中旬に届き、納期は8月から翌年3月まで年8回(毎月5日)。令和8年度は7月15日に本算定の通知が発送されました。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 掛川市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分7.60%33,800円22,500円660,000円
後期高齢者支援金分3.00%13,000円8,600円260,000円
介護分(40〜64歳)2.60%15,800円―170,000円
子ども・子育て支援金分0.25%1,700円
(18歳未満の均等割は全額免除で0円。市の税率表にも「均等割額については18歳以上のみ対象」とあり、表の1,700円は18歳以上1人あたりの額です)
―30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 18歳未満の均等割は全額免除で0円。市の税率表にも「均等割額については18歳以上のみ対象」とあり、表の1,700円は18歳以上1人あたりの額です。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の元になるのは前年の総所得金額等から基礎控除43万円を引いた額です。軽減判定に使う総所得金額等は所得割の計算と違い、専従者控除が適用されず、65歳以上は公的年金所得から15万円を引き、土地・建物等の譲渡所得は特別控除前で判定します(市の説明)。

市の税率表は子ども・子育て支援金分を「全ての国保加入者、ただし均等割額については18歳以上のみ対象」と書いています。つまり18歳未満の子どもの均等割は0円、所得割0.25%は全員にかかります。

軽減は賦課期日(4月1日)現在の世帯主・国保加入者・特定同一世帯所属者で判定します。年度途中で人数が増減しても判定は動きませんが、賦課期日後に世帯主が変わった場合は変更日の世帯状況で判定し、変更日の属する月から月割りで軽減額が増減します。

収入がない人でも、軽減の判定には所得の把握が必要なため申告が必要になる場合があると市は注意しています。無申告のままだと軽減が受けられないおそれがあります。

市の試算フォームは賦課限度額を考慮せず、所得軽減や非自発的失業の軽減も含めない概算です。18歳未満・未就学児がいる世帯や年度途中で75歳になる人がいる世帯では正しい結果にならない可能性があるとも明記されています。

各区分の100円未満は切り捨てです。本記事の試算は切り捨て前の数字なので、実際の税額は数百円安くなります。

令和7年度→令和8年度|ほぼ全項目が20〜35%の引き上げ

掛川市 国民健康保険税率の比較(市公表値)
項目令和7年度令和8年度増加
医療分 所得割6.3%7.6%+1.3pt(+20.6%)
医療分 均等割/平等割25,200円/16,800円33,800円/22,500円+34.1%/+33.9%
支援分 所得割2.4%3.0%+0.6pt(+25.0%)
支援分 均等割/平等割9,600円/7,200円13,000円/8,600円+35.4%/+19.4%
介護分 所得割2.0%2.6%+0.6pt(+30.0%)
介護分 均等割14,400円15,800円+9.7%
子ども分 所得割/18歳以上均等割―0.25%/1,700円(新設)―
賦課限度額(医療/支援/介護)65万/24万/17万66万/26万/17万+子ども分3万合計 +6万円(106万→112万)

3区分(医療・支援・介護)の合計でみると、所得割は10.70%→13.20%、均等割は49,200円→62,600円、平等割は24,000円→31,100円です。40〜64歳の単身者にかかる固定部分(均等割+平等割)は、令和7年度の73,200円から令和8年度は95,400円(子ども分の18歳以上均等割1,700円を含む)へ、約30%増えました。
市の推移表を見ると、令和元年度まで医療分の所得割は4.90%で、令和2年度に5.80%(資産割・介護分の平等割を廃止)、令和4年度6.10%、令和6年度6.30%と小刻みに上げてきました。令和8年度の1.3ポイント増は、令和2年度から令和7年度までの5年間の上げ幅(5.80→6.30の0.5ポイント)の2.6倍にあたる大きな改定です。

なぜここまで上がったのか|市が公開した財源不足5.9億円の内訳

令和7年12月25日の国保運営協議会(諮問資料)で、市は令和8年度の財源不足を約5.9億円と示しました。

令和8年度 財源不足の内訳(市の諮問資料)
要因金額
前回改定時に示していた改正分1.7億円
県の財政安定化基金による補填の減額分2.5億円
市の国保事業基金の積み増し分1.0億円
子ども・子育て支援金分0.7億円
合計5.9億円

背景として市が挙げているのは、①1人当たり診療費の高騰と法定外繰入の減額、②県基金の残高不足による補填の見送り、③市基金の枯渇、④子ども・子育て支援金制度の開始の4つです。県の基金は「過去5年間の1人当たり納付金の平均伸び率になるよう」補填してきたもので、掛川市の令和7年度納付金30億7,889万円にも約2.5億円が入っていました。令和8年度の納付金(仮)は32億5,415万円で、前年より約1.75億円増です。
市の国保事業基金の年度末残高は、令和3年度5.4億円→4年度4.1億円→5年度1.9億円→6年度2.2億円→7年度(見込)2.2億円と、4年で6割減りました。この間、毎年1.9〜3.9億円を取り崩して税負担を抑えてきた計算です。令和7年度決算では、国保税収入22億6,432万円に加えて法定外繰入2.1億円と基金繰入2.15億円を投じています。

市は令和7年度の標準税率(県が納付金を払うために必要とする水準)と掛川市の税率の差も公開しています。標準税率は所得割12.37%・均等割58,400円・平等割27,186円、掛川市は10.70%・49,200円・24,000円で、差は所得割で1.67ポイント、均等割で9,200円、平等割で3,186円でした。令和8年度に上げた分は、この差を埋める方向の改定です。静岡県は令和12年度の保険税率の完全統一を目指しており、市の資料も冒頭で「県内のどこに住んでいても同じ所得水準、同じ家族構成であれば同じ保険税」をめざしていると説明しています。

市が試算した年税額の変化(軽減世帯の例)

同じ資料に、世帯別の改定前後の年税額が載っています(税率案ベース。子ども分を含む。65歳以上の年金収入で判定所得を換算)。

改定前後の年税額(市の諮問資料)
世帯改定前改定後増加額
1人・7割軽減(判定所得43万円以下)17,600円23,800円+6,200円
1人・5割軽減(73.5万円以下)55,900円72,800円+16,900円
1人・2割軽減(99万円以下)95,600円124,400円+28,800円
1人・軽減なし(所得100万円)108,000円141,400円+33,400円
1人・軽減なし(所得300万円)282,300円358,400円+76,100円
2人・7割軽減(43万円以下)28,000円38,400円+10,400円
2人・軽減なし(所得300万円)317,100円406,900円+89,800円

この表で一番わかりやすいのは、軽減世帯にも値上げが及ぶことです。均等割・平等割が7割軽減されても、元の額が3割以上増えているため、1人世帯で年6,200円、2人世帯で年10,400円上がります。市は軽減世帯数(令和7年11月末)も公表していて、7割軽減3,369世帯(21.8%)・5割軽減2,112世帯(13.7%)・2割軽減1,854世帯(12.0%)。軽減なしは8,097世帯(52.5%)で、約半数(47.5%)が何らかの所得軽減を受けている計算になります。

近隣6市との比較|3項目すべてで掛川市が最高

令和8年度 近隣市の税率(市の運営協議会資料・本算定)
市所得割合計均等割合計平等割合計限度額合計
掛川市13.45%64,300円31,100円112万円
御前崎市12.74%61,800円28,000円113万円
磐田市10.92%54,040円26,600円113万円
袋井市10.74%56,100円26,400円113万円
菊川市10.58%52,900円30,000円113万円
島田市10.57%50,100円29,600円112万円
藤枝市10.28%59,000円27,000円113万円

(均等割合計は子ども分の18歳以上均等割を含む額。藤枝市は別に資産割10.0%があります。)市は「磐田市、藤枝市が税率を改定しているほか、袋井市、菊川市、御前崎市、島田市は限度額及び子ども子育て分を改定している状況」と説明しています。つまり令和8年度に税率そのものを大きく動かしたのは掛川市と磐田市・藤枝市だけで、掛川市は上げ幅も水準も突出しています。
本サイトが同じ条件で試算した静岡県内の他市と比べても同じ傾向です。40歳夫婦・子2人(うち1人未就学児)・所得300万円の世帯なら、掛川市575,565円に対し、富士市529,870円、三島市524,200円、沼津市517,166円、静岡市514,937円、浜松市491,746円、磐田市470,224円、島田市455,149円。40歳単身・給与収入300万円でも、掛川市309,255円は富士市287,340円、静岡市278,269円、三島市264,340円より高くなります(いずれも切捨て前の試算)。
全国では、本サイトが令和8年度の料率を確認した330市区のうち、所得割合計(13.45%)が高いほうから125位前後(これより高いのは124市、同率2市)で、中央値13.01%を0.44ポイント上回ります。全国最高水準ではありませんが、静岡県内で確認済みの9市の中では最も高い位置です。

賦課限度額は「国の基準より1万円低い」112万円

令和8年度、国の基準は医療分67万円(支援26万円・介護17万円・子ども3万円で合計113万円)ですが、掛川市は医療分66万円(国より1万円低い)で、合計は112万円です。市が12月に示した資料では、限度額の引き上げで増える税収は約570万円、対象は190世帯。国保世帯(約15,400世帯)の1.2%ほどで、限度額に届くのはごく一部の高所得世帯だけです。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 195,320円 + 均等割 118,300円 + 平等割 22,500円 ⇒ 336,120円
  • 後期支援分: 所得割 77,100円 + 均等割 45,500円 + 平等割 8,600円 ⇒ 131,200円
  • 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 31,600円 ⇒ 98,420円
  • 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 3,400円 ⇒ 9,825円

合計: 年間 約575,565円(月あたり約48,000円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 120,840円 + 均等割 33,800円 + 平等割 22,500円 ⇒ 177,140円
  • 後期支援分: 所得割 47,700円 + 均等割 13,000円 + 平等割 8,600円 ⇒ 69,300円
  • 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 15,800円 ⇒ 57,140円
  • 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,700円 ⇒ 5,675円

合計: 年間 約309,255円(月あたり約25,800円)

単身世帯でも平等割が合計で年31,100円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 233,380円 / 後期支援分 91,500円 / 介護分 76,380円 / 子ども分 7,525円 ⇒ 合計 約408,785円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 75,288円 / 後期支援分 29,220円 / 介護分 22,988円 / 子ども分 2,355円 ⇒ 合計 約129,851円

差額は年間およそ27万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。掛川市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は掛川市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 掛川市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳未満の均等割は全額免除で0円。市の税率表にも「均等割額については18歳以上のみ対象」とあり、表の1,700円は18歳以上1人あたりの額です。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 掛川市役所 国保年金課、または大東支所・大須賀支所の窓口で申告書を提出(マイナポータルのオンライン申請も可)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

掛川市の非自発的失業軽減は、離職日の翌日が属する月から翌年度末までの期間です。ただし再就職などで国保を脱退した期間は対象外になります。対象は離職時65歳未満で、特例受給資格者証(短期雇用の一時金)と高年齢受給資格者証(65歳以上)は対象外です。
離職理由コードは、特定受給資格者が11=解雇、12=天災等による事業継続不能に伴う解雇、21=雇止め(3年以上・通知あり)、22=雇止め(3年未満・更新明示あり)、31=事業主の働きかけによる正当な理由のある自己都合退職、32=事業所移転等に伴う自己都合退職。特定理由離職者が23=期間満了(3年未満・更新明示なし)、33=正当な理由のある自己都合退職、34=同(被保険者期間12か月未満)です。自己都合でも31〜34なら対象になるので、受給資格者証の離職理由欄を確認してください。
申告には特例対象被保険者等該当申告書が必要で、雇用保険受給資格者証・国保の資格確認書等・世帯主と対象者のマイナンバーがわかるもの・来庁者の身分証を持って、国保年金課または大東・大須賀支所へ。マイナポータルからのオンライン申請(マイナンバーカード必須)もできます。
掛川市は令和8年度に所得割13.20%(3区分合計)へ上がったので、給与所得を30%に圧縮する効果は以前より大きくなりました。計算例3のとおり、年約28万円の差になるケースもあります。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 掛川市の減免制度|要申請

掛川市の減免は、市の要綱にもとづく個別審査と、加入の事情に応じた制度の減免の二本立てです。申請が必要なものは、加入・脱退の窓口(国保年金課)で相談できます。

掛川市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
旧被扶養者(社保の被扶養者→国保)社会保険等の本人が後期高齢者医療に移ったことで、65〜74歳の被扶養者が国保に加入した方(国保組合からの加入者は対象外)所得割は全額免除、均等割は2年間5割減免、旧被扶養者のみの世帯は平等割も2年間5割減免。5割・7割軽減世帯は減免なし、2割軽減世帯は均等割・平等割が合わせて5割。加入時に脱退連絡票等を持って申出
特定同一世帯所属者(国保→後期高齢者へ移行)国保に加入したまま75歳を迎え、後期高齢者医療に移った方がいる世帯(申請不要)移行後も所得・人数を含めて軽減判定。加入者が1人になる特定世帯は5年間、平等割が2分の1、その後3年間は4分の1(特定継続世帯)。世帯異動や世帯主変更で資格を失う
産前産後期間令和5年11月1日以降に出産予定または出産した被保険者(妊娠85日以上。死産・流産・人工妊娠中絶も含む)出産予定月の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の均等割と所得割の全額。税額が0円になるとは限らず、過払い分は還付。出産予定日の6か月前から届出可
災害・所得の著しい減少などの減免震災・風水害・火災等の災害、失業・休廃業などで所得が大きく減った世帯減免取扱要綱にもとづく個別審査(詳細は国保年金課へ)
一部負担金の減免・徴収猶予災害や特別な事情で収入が著しく減り、医療機関の窓口負担の支払いが困難な方減免または徴収猶予を一定期間。事前の申請が必要(掛川市の案内は令和8年1月更新)

表のうち旧被扶養者の減免は、掛川市の案内がとくに具体的です。社保の本人が75歳になって後期高齢者医療へ移ると、被扶養者だった65〜74歳の配偶者は国保に入らざるをえません。このとき所得割が全額免除、均等割・平等割が2年間半額になるので、加入の窓口で必ず申し出てください。逆に、5割・7割軽減に当てはまる世帯では旧被扶養者の減免はなく、軽減が優先されます。
産前産後の減免は、出産後の届出でも受けられます。出産後に届け出る場合は出産日と親子関係を明らかにする書類が必要で、別世帯の方が届け出るときは委任状がいります。郵送でも受け付けています。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替——納付書・預金通帳・通帳届出印を持って金融機関で申込み。世帯主が変わると新世帯主名義で再手続きが必要
  • 納付書——市指定の金融機関窓口・コンビニ・スマホ決済(PayPay・LINE Pay)。コンビニとスマホ決済は納期限(取扱期限)まで
  • 年金からの特別徴収——国保被保険者全員が65歳以上75歳未満の世帯は原則として世帯主の年金から引き去り

納期限は8月から翌年3月までの毎月5日(土日祝の場合は翌日または翌々日)の年8回です。7月中旬に届く納税通知書で年税額が決まります。
年金からの引き去りにならないのは、世帯主が国保被保険者以外の場合、年金が年額18万円未満の場合、介護保険料と合わせた額が年金額の2分の1を超える場合。引き去りの人でも口座振替への変更は原則できます。
納付済額の確認方法は市が専用ページを用意しています。また、市税の口座振替不能通知は廃止されました。残高不足の通知は届かないので、口座の残高に注意してください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 掛川市の国保窓口一覧

国保の手続きは国保年金課が窓口です。掛川市は窓口予約制を導入していて、木曜の夜間窓口もあります。

掛川市 国保の窓口
担当電話番号主な業務
国保年金課(掛川市役所 掛川市長谷1丁目1番地の1)0537-21-1143(直通)国保税の相談・賦課、加入・脱退、非自発的失業軽減、産前産後の届出、旧被扶養者減免、一部負担金の減免、給付
大東支所0537-72-1118国保の加入・脱退・産前産後の届出など(窓口予約の対象は一部の手続きから順次拡大)
大須賀支所0537-48-1003国保の加入・脱退・産前産後の届出など(同上)
納税課0537-21-1206納付の相談(窓口予約による納税相談は11月から開始予定と市が案内)
市民課0537-21-1141転入・転居・出生の届出(国保の手続きも同時に案内される)

窓口予約制のページでは、平日の通常窓口が午前9時〜午後4時30分、木曜の夜間窓口が午後4時30分〜7時と案内されています(国保年金課は国民健康保険の手続き全般が対象)。予約なしで行ってよいか迷う場合は、電話で確認するのが確実です。

転入・出生・転居のときは、市民課で届出をした後に国保年金課へ案内されます。国保に加入している世帯に世帯主として転入する場合は、資格確認書等の世帯主氏名が変わるため、加入者全員分の資格確認書等を持って国保年金課へ行き差し替えます。

他の健康保険を抜けたときの加入手続きは、健康保険等脱退連絡票(離職票は不可)、20〜59歳は基礎年金番号がわかるもの、世帯主と該当者のマイナンバーと本人確認書類が必要です。ぴったりサービスのオンライン申請もでき、その場合は国民年金の加入手続きもマイナポータルで行います。

令和7年4月時点の掛川市国保のマイナ保険証の登録率は75.28%、利用率は50.66%です(市の公表値)。

8. よくある質問(掛川市の国保)

Q1. 掛川市の国保税は、なぜ令和8年度にこんなに上がったのですか?
A. 市の運営協議会資料によると、財源不足が約5.9億円あったためです。内訳は、前回改定時に示していた改正分1.7億円、県基金の補填減2.5億円、市基金の積み増し1.0億円、子ども・子育て支援金分0.7億円。
背景には、令和7年度は標準税率(所得割12.37%)より低い10.70%のまま、一般会計から2.1億円の法定外繰入で納付金を払っていた事情があります。市の国保基金は令和3年度末の5.4億円から令和7年度末に2.2億円まで減っており、税率を上げないと回らなくなっていました。

Q2. 具体的にいくら増えるのですか?
A. 本記事の試算(切捨て前)では、40歳夫婦+子2人(1人は未就学児)・世帯所得300万円で年449,590円→575,565円(+125,975円、+28.0%)、40歳単身・給与収入300万円で年243,330円→309,255円(+65,925円、+27.1%)です。
低所得の軽減世帯にも影響があり、市の試算では1人世帯・7割軽減で年17,600円→23,800円(+6,200円)です。

Q3. 近隣の市より高いのですか?
A. 高いです。市が公表した令和8年度の比較表では、磐田・袋井・菊川・御前崎・島田・藤枝の6市に対し、所得割合計(13.45%)・均等割合計(64,300円)・平等割合計(31,100円)の3項目すべてで掛川市が最高です。たとえば磐田市は10.92%・54,040円・26,600円。
本サイトの同条件の試算では、夫婦+子2人・所得300万円で掛川市575,565円に対し磐田市470,224円(約10.5万円差)です。ただし、税率は毎年見直されるので、転居を考える際は最新の税率を確認してください。

Q4. 軽減される世帯はどのくらいありますか?
A. 市の公表(令和7年11月末)では、7割軽減が3,369世帯(21.8%)、5割軽減が2,112世帯(13.7%)、2割軽減が1,854世帯(12.0%)で、合わせて約47.5%の世帯が所得軽減を受けています。軽減なしは8,097世帯(52.5%)です。

Q5. 収入がない年も国保税は払うのですか?
A. 0円にはなりません。均等割・平等割は最大7割軽減されるだけです。本記事の計算では、30歳単身・所得0円・7割軽減で年23,880円(医療分16,890円+支援分6,480円+子ども分510円。100円未満切捨て前)。40〜64歳なら介護分が加わります。収入がなくても住民税の申告は必要で、申告しないと軽減が受けられないことがあります。

Q6. 会社の健康保険に入っているのに、国保税の通知が来ました。
A. 世帯主あての通知の可能性が高いです。掛川市の国保税は世帯主が納税義務者で、世帯主が国保に入っていなくても、同じ世帯の誰かが国保に入っていれば世帯主あてに届きます。世帯主本人の所得は課税の対象になりません。もうひとつは、就職して社保に入ったのに国保の脱退手続きをしていないケース。脱退連絡票ではなく、社保の資格確認書等を持って国保年金課へ。

Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、旧被扶養者(社保の被扶養者→国保)・特定同一世帯所属者(国保→後期高齢者へ移行)・産前産後期間・災害・所得の著しい減少などの減免・一部負担金の減免・徴収猶予などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に掛川市役所 国保年金課(0537-21-1143)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|掛川市の国保で押さえるべきポイント

  • 掛川市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.60%・後期支援分3.00%・介護分2.60%・子ども分0.25%
  • 均等割は医療分33,800円・後期支援13,000円・介護15,800円・子ども1,700円、平等割は合計で年31,100円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 令和8年度は大幅な引き上げ。3区分合計の所得割は10.70%→13.20%、均等割49,200円→62,600円、平等割24,000円→31,100円
  • 理由は市が公開している。財源不足5.9億円(県基金の補填減2.5億円・前回改定分1.7億円・基金積み増し1.0億円・子ども支援金0.7億円)
  • 近隣6市との比較で、所得割・均等割・平等割の3項目とも最高。夫婦+子2人・所得300万円は磐田市より年約10.5万円高い(本サイト試算)
  • 軽減世帯は約47.5%。7割軽減でも1人世帯で年6,200円上がる(市の試算)
  • 限度額は医療分66万円で合計112万円(国の基準は113万円)。引き上げの対象は約190世帯
  • 旧被扶養者は所得割全額免除+均等割・平等割2年半額、産前産後は出産予定月の前月から4か月分の均等割・所得割が全額免除(多胎は6か月分)
  • 非自発的失業の軽減は前年給与所得を30%にして計算。オンライン申請も可
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は掛川市役所 国保年金課(0537-21-1143)

出典・参考:
・掛川市公式:国民健康保険税 計算方法(令和8年度税率・軽減基準)
・掛川市公式:国民健康保険税とは(納付方法・納期)
・掛川市公式:国民健康保険税の試算について
・掛川市公式:非自発的失業者の軽減
・掛川市公式:産前産後期間の国民健康保険税減免制度について
・掛川市公式:後期高齢者医療制度への移行に伴う減免・軽減措置
・掛川市公式:令和7年度 掛川市国民健康保険運営協議会(第2回・税率改定案の資料)
・掛川市公式:令和8年度 第1回 掛川市国民健康保険運営協議会(資料・議事録)
・掛川市公式:国民健康保険の加入
・掛川市公式:窓口予約制度のご案内
・掛川市公式:一部負担金の減免制度

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は掛川市公式サイトでご確認ください。

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