宮城県 多賀城市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

多賀城市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

多賀城市は宮城県のほぼ中央、仙台市の東隣にある市です。国の特別史跡「多賀城跡」や国宝の多賀城碑で知られる歴史の街で、仙台のベッドタウンとしても人口を保っています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく多賀城市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、納付方法、窓口情報までまとめました。
多賀城市の令和8年度の所得割は医療給付費分7.62%・後期高齢者支援金分2.78%・介護納付金分2.20%・子ども・子育て支援金分0.27%で、40〜64歳の方の合計は12.87%です。均等割は1人あたり合計58,080円(18歳以上・介護分を含む)、平等割は1世帯あたり合計37,260円になります。
このページの特徴は、令和8年度に税率を大きく引き上げた点です。市は引き上げの理由として、国保財政の赤字を補ってきた「財政調整基金」が令和7年度時点で数年以内に枯渇する見込みだったことを公表しています。令和7年度と並べて、どこがどれだけ上がったのかを示します。
さらに、多賀城市は令和8年4月の暫定賦課で、令和7年度の税率で計算すべきところを誤って令和8年度の税率で算定したと公表しています。対象は普通徴収の5,208世帯で、市はお詫びを出しています。この件の中身と、納付書が届いたときの見方もあわせて説明します。

1. 多賀城市の国民健康保険の概要

多賀城市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

多賀城市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

多賀城市は「保険税」ではなく「保険税」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。市の案内には資産割の記載がなく、資産割は課されません。
市は国保税を、基礎(医療給付費)分・後期高齢者支援分・介護納付金分・子ども・子育て支援金分の4つの合計と説明しています。介護納付金分は40歳から64歳までの加入者のみに課税されます。
所得割の計算で、前年の所得から引けるのは基礎控除43万円だけです。市は「社会保険料控除、配偶者控除などは控除されません」と明記しています。住民税の計算とは違うので、源泉徴収票なら「給与所得控除後の金額」欄の数字を使います。
税額は加入月数に応じた月割計算です。年度の途中で社会保険に入った人や市外へ転出した人は、国保の加入期間を月単位で再計算して課税し、納めすぎになった分は還付されます。
もうひとつ押さえたいのは宮城県の水準統一です。市は、県と県内全市町村の協議で令和12年度を目標に県内の国保税(料)水準を完全統一する予定で、そこに向けて順次、税率の改正が行われる見込みだと案内しています。今回の引き上げも、その流れの中にあります。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 多賀城市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療給付費分7.62%33,000円22,200円670,000円
後期高齢者支援金分2.78%12,000円8,280円260,000円
介護分(40〜64歳)2.20%11,760円6,000円170,000円
子ども・子育て支援金分0.27%1,320円
(子ども・子育て支援金分の均等割1,320円は、市の基本額1,200円+「18歳以上の被保険者」への加算120円の合計です。市は「18歳未満の被保険者は均等割額が全額減免となります」としており、18歳未満の子どもにはこの分がかかりません。平等割780円もあります)
780円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 子ども・子育て支援金分の均等割1,320円は、市の基本額1,200円+「18歳以上の被保険者」への加算120円の合計です。市は「18歳未満の被保険者は均等割額が全額減免となります」としており、18歳未満の子どもにはこの分がかかりません。平等割780円もあります。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は12.87%(医療給付費分7.62%+後期高齢者支援金分2.78%+介護納付金分2.20%+子ども・子育て支援金分0.27%/40〜64歳)。40歳未満と65歳以上は介護分がないため10.67%です。

均等割の合計は1人58,080円(医療33,000+後期支援12,000+介護11,760+子ども1,320)。40歳未満・65歳以上は介護分を除いた46,320円、18歳未満は子ども分が全額減免されるので介護分もなければ45,000円です。

平等割の合計は1世帯37,260円(医療22,200+後期支援8,280+介護6,000+子ども780)。介護分の対象者がいない世帯は31,260円になります。後期高齢者医療に移って国保が1人になった「特定世帯」は、医療分と支援金分の平等割が半額です。

課税限度額の合計は113万円(医療670,000+後期支援260,000+介護170,000+子ども30,000)。

市の計算例は子ども分を含まない金額です。市の税率改正ページの例(62歳単身・所得0円で27,800円、40歳夫婦と10歳の子・所得300万円で518,700円)は、医療・支援・介護の3区分で計算した数字と一致します。実際には、これに子ども・子育て支援金分が加わります。

令和7年度との比較(多賀城市公式の税率改正ページより)
項目令和7年度令和8年度差
所得割(医療)7.00%7.62%+0.62ポイント
所得割(支援金分)2.00%2.78%+0.78ポイント
所得割(介護)1.40%2.20%+0.80ポイント
所得割(子ども分)なし0.27%新設
均等割(医療)26,880円33,000円+6,120円
均等割(支援金分)7,680円12,000円+4,320円
均等割(介護)8,640円11,760円+3,120円
平等割(医療)23,520円22,200円▲1,320円
平等割(支援金分)7,680円8,280円+600円
平等割(介護)5,400円6,000円+600円

40〜64歳の所得割の合計は、令和7年度の10.4%(7.0+2.0+1.4)から令和8年度は12.87%へ、子ども分を含めて2.47ポイントの引き上げです。
見落としやすいのが平等割です。医療分だけは23,520円から22,200円へ下がったため、3区分の平等割の合計は36,600円から36,480円とほぼ横ばいです。そのぶん均等割(介護込みの3区分)は43,200円から56,760円へ13,560円上がっており、引き上げの重心は所得割と均等割に移っています。人数が多い世帯ほど影響が大きい設計です。
市の計算例では、62歳単身・所得0円の世帯が23,900円から27,800円へ3,900円の増、40歳の夫婦と10歳の子(所得300万円)の世帯が424,700円から518,700円へ94,000円の増とされています。後者は約22%の引き上げにあたります。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 195,834円 + 均等割 115,500円 + 平等割 22,200円 ⇒ 333,534円
  • 後期支援分: 所得割 71,446円 + 均等割 42,000円 + 平等割 8,280円 ⇒ 121,726円
  • 介護分: 所得割 56,540円 + 均等割 23,520円 + 平等割 6,000円 ⇒ 86,060円
  • 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,640円 + 平等割 780円 ⇒ 10,359円

合計: 年間 約551,679円(月あたり約46,000円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 121,158円 + 均等割 33,000円 + 平等割 22,200円 ⇒ 176,358円
  • 後期支援分: 所得割 44,202円 + 均等割 12,000円 + 平等割 8,280円 ⇒ 64,482円
  • 介護分: 所得割 34,980円 + 均等割 11,760円 + 平等割 6,000円 ⇒ 52,740円
  • 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,320円 + 平等割 780円 ⇒ 6,393円

合計: 年間 約299,973円(月あたり約25,000円)

単身世帯でも平等割が合計で年37,260円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 232,746円 / 後期支援分 85,054円 / 介護分 69,020円 / 子ども分 8,391円 ⇒ 合計 約395,211円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 74,488円 / 後期支援分 27,288円 / 介護分 22,964円 / 子ども分 2,755円 ⇒ 合計 約127,495円

差額は年間およそ26万8千円。届出書1枚でこれだけ違います。多賀城市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は多賀城市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 多賀城市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割1,320円は、市の基本額1,200円+「18歳以上の被保険者」への加算120円の合計です。市は「18歳未満の被保険者は均等割額が全額減免となります」としており、18歳未満の子どもにはこの分がかかりません。平等割780円もあります。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 多賀城市役所 保健福祉部 国保年金課(多賀城市中央二丁目1番1号)。申請書類は国保年金課へ
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

倒産・解雇などで離職した方は、前年の給与所得を100分の30とみなして保険税を算定する特例対象被保険者の軽減が使えます。対象は、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)の方に限られます。65歳以上の方や雇用保険の適用外の方は対象外ですが、市は「従来からの条例減免の対象となる場合がありますので、窓口でご相談ください」と案内しています。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で見ると、軽減なしの課税標準額は276万円-43万円=233万円。市の税率で4区分を計算すると、年税額はおよそ39.5万円です。
軽減が適用されると、給与所得は276万円×30%=82.8万円、課税標準額は82.8万円-43万円=39.8万円まで下がり、年税額はおよそ14.6万円になります。約25万円の差です。ここに均等割・平等割の法定軽減がどう効くかは、市が「低所得者判定においては独自の算定方法をとる」としているため、窓口で確認してください。
軽減期間は、離職日の翌日の属する月から、離職日の属する年度の翌年度末までです。市の例では、令和8年4月15日に離職すると、令和8年4月〜令和10年3月が対象期間になります。さらに、高額療養費などの所得区分の判定でも前年の給与所得を100分の30として扱います。
申請が必要です。「国民健康保険特例対象被保険者等申告書」を、雇用保険受給資格者証、本人確認書類、世帯主と対象者のマイナンバーが分かるものを持って国保年金課へ提出します。マイナンバーの情報連携で確認できる場合は受給資格者証を省略できますが、ハローワークでの情報登録の状況によっては必要になります。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 多賀城市の減免制度|要申請

多賀城市の軽減・減免は、所得に応じた7割・5割・2割の法定軽減、後期高齢者医療に移った人の「特定世帯」の平等割軽減、子ども・子育て支援金分の18歳未満の全額減免、産前産後期間の減額、特例対象被保険者(会社都合の離職)の軽減、そして災害や福島第一原発事故による避難者の減免が中心です。産前産後と離職の軽減、災害・避難者の減免は要申請、法定軽減などは原則として自動適用ですが、所得の申告をしていない人がいる世帯は軽減を受けられません。

多賀城市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
所得に応じた軽減
(申請不要/要・所得申告)
世帯の前年所得が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③43万円+57万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=2割均等割額と平等割額を軽減。市は軽減後の金額を公開しており、7割軽減は1人あたり医療分9,900円・支援分3,600円・介護分3,528円、平等割は医療6,660円・支援2,484円・介護1,800円
特定世帯の平等割軽減
(申請不要)
国保から後期高齢者医療制度に移行し、同じ世帯の国保被保険者が1人だけになった世帯5年間、医療分と支援金分の平等割が半額。通常22,200円の医療分は11,100円、8,280円の支援分は4,140円
子ども・子育て支援金分の全額減免
(申請不要)
18歳未満の被保険者子ども・子育て支援金分の均等割が全額減免。18歳以上は均等割1,200円に加えて120円加算され、1,320円がかかります
産前産後期間の減額
(要申請)
出産予定(または出産)の国保被保険者。妊娠85日(4か月)以上の死産・流産・早産・人工妊娠中絶も含む出産予定月の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の所得割額と均等割額が年税額から減額。出産予定日の6か月前から届出でき、出産後の届出も可能
特例対象被保険者(会社都合の離職)の軽減
(要申請)
雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者(65歳以上・雇用保険適用外は対象外)前年の給与所得を100分の30とみなして所得割を算定。軽減期間は離職日の翌日の属する月から翌年度末まで
原発事故による避難者の減免
(要申請)
東日本大震災の被災者で、震災時に福島第一原発事故に伴う旧避難指示区域等(帰還困難区域等を除く)に住所があり、多賀城市の国保に加入している人。基礎控除後の総所得金額が600万円を超える世帯は対象外国民健康保険税の減免。所得の申告をしていない人がいる世帯は上位所得の区分とみなされます。詳細は国保年金課へ

多賀城市の軽減で特徴的なのは、震災・原発事故の被災者向けの措置が今も続いていることです。税の減免に加えて、医療機関の窓口での一部負担金の免除もあり、市は平成28年に避難指示が解除された地域は令和8年度まで、平成29年に解除された地域は令和9年度までを免除期間としています。免除を受けるには被災当時にその区域に住所があったことを示す被災証明書と、世帯内の国保被保険者の所得合計が600万円以下であることが必要で、窓口では有効期限内の「一部負担金等免除証明書」の提示が欠かせません。提示を忘れると返還されないので注意してください。
一般の方向けには、地震災害などで収入が著しく減って一時的に医療機関の窓口負担が払えなくなった場合の、一部負担金の減額・免除・徴収猶予の制度もあります。補装具、入院時の食事・居住費、柔道整復やはり・きゅうの施術などは免除の対象外です。
特定世帯の軽減は、夫婦の一方が75歳になって後期高齢者医療に移ったときに効きます。市は軽減判定で後期高齢者医療に移った方の所得と人数も含めて判定するとしており、法定軽減の判定が不利になりにくい設計です。
社会保険の扶養に入っていた65歳以上の方が、扶養元の被保険者が後期高齢者医療に移ったために国保へ入る場合は、条例による減免があります(65歳未満は対象外)。
収入がなくても所得の申告は必須です。市は「前年中の所得の申告をしていない方がいる世帯は軽減を受けることができません」と注意しています。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
  • スマホ決済(請求書払い)
  • コンビニ納付
  • 納付書による金融機関窓口払い
  • 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)

多賀城市の国保税は、普通徴収で年10期、特別徴収(年金天引き)で年6期です。納期限は4月30日(1期)、6月1日(2期)、6月30日(3期)、8月31日、9月30日、11月2日、11月30日、12月25日、令和9年2月1日、3月1日です。
多賀城市の仕組みで押さえたいのが暫定賦課です。市は1期〜3期は、令和7年度の課税情報で仮算定した保険税額の10分の3を暫定的に課税するとしています。所得が確定するのは6月のため、4期〜10期(7回)で、前年所得に基づく年税額と暫定分の差額を精算します。通知書は暫定通知書と仮徴収のお知らせが4月中旬、納税通知書が7月中旬に届きます。
令和8年度は、この暫定賦課で算定誤りがありました。市は「令和8年4月15日に発送した暫定賦課について、本来は令和7年度の保険税率で計算すべきところ、誤って令和8年度の税率で算定した」と公表しています。対象は普通徴収世帯の5,208世帯で、すでに国保を脱退した世帯を除く5,099世帯に4月24日にお詫びの文書を送ったとのことです。市は「税額は7月の精算賦課で調整となるため、年税額に影響はありません」と説明し、暫定期間の額が本来より高額になって納付が困難になった方は、収納課へ個別に相談するよう案内しています。市は再発防止として複数人での確認作業の徹底をあげています。
年金天引き(特別徴収)の対象は、①国保加入者全員が65歳以上74歳以下、②世帯主の年金が年額18万円以上、③介護保険料と国保税の合計が年金額の2分の1を超えないの3つすべてに当てはまる世帯です。世帯主が国保に入っていない場合(擬制世帯)は普通徴収になります。判定は毎年7月の年税額算定時で、年度途中の加入者は翌年7月に判定されます。
令和8年度から新たに特別徴収になる方は、普通徴収の1期〜5期の5回を納付書で納め、10月から特別徴収で3回になります。前年度10月から特別徴収されている方は、4・6・8月が仮徴収、10・12・2月に年税額との差額を天引きします。
特別徴収から口座振替に切り替えられますが、納付書での納付は選べず、未納があると切り替えられません。10月から口座振替にしたい場合は、すでに口座振替の登録がある状態で7月末までに届出が必要で、手続きに約3か月かかります。
スマートフォンでの納付は令和2年9月から始まっています。納付が難しいときは、滞納のままにせず収納課に相談してください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 多賀城市の国保窓口一覧

国保税の計算・軽減の相談は多賀城市役所の国保年金課(国保年金係)が窓口です。国保の手続きは市役所1階国保年金課5番窓口で、受付時間は午前9時から午後4時30分(原則として土日祝日と12月29日〜1月3日は閉庁)です。

多賀城市 国保の窓口
窓口電話番号主な業務
保健福祉部 国保年金課 国保年金係
多賀城市役所(中央二丁目1番1号)1階 5番窓口
022-368-1698(FAX 022-368-1747)国保税の算定、軽減、特例対象被保険者(離職)の軽減申請、産前産後の減額、年金天引きから口座振替への変更、加入・脱退の届出
国保年金課 国保庶務係市代表 022-368-1141医療機関の窓口での一部負担金の減免(免除)の相談
収納課市代表 022-368-1141納税相談。暫定賦課の算定誤りで納付が難しくなった場合の個別相談も受け付け

国保の加入・脱退は、変更があってから14日以内に届け出ます。転入、離職、扶養から外れたときなどは窓口へ。離職したときは退職日が分かる離職票などが必要です。

職場の健康保険に入ったときや扶養に入ったときの脱退手続きは、郵送でもできます。資格情報のお知らせ・資格確認書の再発行、限度額適用認定証の申請も郵送で申請できます。来庁が難しい方は市の「郵送による国民健康保険の手続き」を確認してください。

窓口へ行く際は本人確認書類(写真付きなら1点、写真付きでなければ2点)と、世帯主・対象者のマイナンバーが分かる書類を持参します。世帯主や同居の家族以外が届け出る場合は委任状などが必要です。

詳しい試算は窓口で。市は、加入者全員の前年の所得が分かる書類を持って、国保年金課の窓口へ来るよう案内しています。

8. よくある質問(多賀城市の国保)

Q1. 令和8年4月に届いた国保税の通知(暫定賦課)が高いのですが、間違いですか?
A. 普通徴収の世帯は、市の算定誤りの対象かもしれません。
市は、令和8年4月15日に発送した暫定賦課について、本来は令和7年度の税率で計算すべきところを、誤って令和8年度の税率で算定したと公表しています。対象は普通徴収の5,208世帯です。
市は「税額は7月の精算賦課で調整となるため、年税額に影響はありません」としています。つまり、1期〜3期が本来より高く、4期以降で調整されるという意味です。
暫定期間の額が高くなって納付が難しい場合は、収納課へ個別に相談すれば対応してもらえます。

Q2. 令和8年度は、どれくらい国保税が上がりましたか?
A. 市の計算例では、世帯によって約16%〜22%の引き上げです。
62歳単身で所得0円の世帯は年23,900円から27,800円へ3,900円増。40歳の夫婦と10歳の子で所得300万円の世帯は424,700円から518,700円へ94,000円増です。
この金額は医療・支援・介護の3区分で、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は含まれていません。実際の年税額はそれより少し多くなります。
引き上げの理由として、市は国保事業の支出増加と、財政調整基金の枯渇見込みをあげています。県内の水準統一に向けて、今後も順次税率が見直される見込みです。

Q3. 去年の所得はありましたが、いまは無収入です。国保税はどうなりますか?
A. 所得割は「前年の所得」で計算するため、いま無収入でも課税されます。
会社都合の離職(特定受給資格者・特定理由離職者)なら、前年の給与所得を100分の30として算定する軽減が使えます。申告書と雇用保険受給資格者証を持って国保年金課へ。
65歳以上や雇用保険適用外の方は特例の対象外ですが、条例減免の対象になる場合があるので窓口で相談してください。
収入がない場合も、所得の申告は必ずしてください。申告していない人がいる世帯は法定軽減を受けられません。

Q4. 夫婦の片方が75歳になって後期高齢者医療に移ります。残った方の国保税は変わりますか?
A. 平等割が半額になります(特定世帯)。
同じ世帯の国保被保険者が1人になった世帯は、5年間、医療分と支援金分の平等割が半額です。医療分は22,200円が11,100円に、支援分は8,280円が4,140円になります。
7割軽減の世帯なら、平等割は医療分6,660円が3,330円、支援分2,484円が1,242円まで下がります。
また、軽減判定では後期高齢者医療に移った方の所得と人数も含めて判定されるため、法定軽減から外れにくくなっています。

Q5. 出産を控えています。国保税は安くなりますか?
A. 産前産後期間の減額があります。要申請です。
出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分の所得割額と均等割額が、年税額から減額されます。双子など多胎の場合は、3か月前から翌々月までの6か月分です。
出産予定日の6か月前から届出ができ、出産後の届出も可能です。母子健康手帳など、出産予定日や妊娠の状態が分かる書類を持って窓口へ。
届出の1〜2か月後に減額後の税額の通知が届き、納めすぎた分は還付されます。妊娠85日以上の死産・流産なども対象です。

Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得に応じた軽減
(申請不要/要・所得申告)・特定世帯の平等割軽減
(申請不要)・子ども・子育て支援金分の全額減免
(申請不要)・産前産後期間の減額
(要申請)・特例対象被保険者(会社都合の離職)の軽減
(要申請)・原発事故による避難者の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に多賀城市 保健福祉部 国保年金課 国保年金係(022-368-1698/多賀城市役所1階)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|多賀城市の国保で押さえるべきポイント

  • 多賀城市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分7.62%・後期支援分2.78%・介護分2.20%・子ども分0.27%
  • 均等割は医療給付費分33,000円・後期支援12,000円・介護11,760円・子ども1,320円、平等割は合計で年37,260円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度の所得割合計は12.87%(40〜64歳)。令和7年度の10.4%から大幅な引き上げ
  • 引き上げの理由は財政調整基金の枯渇見込み。宮城県は令和12年度を目標に県内の水準を完全統一する予定
  • 令和8年4月の暫定賦課に算定誤り(普通徴収5,208世帯)。年税額への影響はなく、7月の精算賦課で調整
  • 1期〜3期は前年度分の10分の3を暫定課税、4期〜10期で精算
  • 特定世帯は5年間、医療分・支援金分の平等割が半額。産前産後は4か月分の所得割・均等割が減額(要申請)
  • 震災関連の医療費窓口負担の免除は、平成28年解除地域が令和8年度まで、平成29年解除地域が令和9年度まで
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万8千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は多賀城市 保健福祉部 国保年金課 国保年金係(022-368-1698/多賀城市役所1階)

出典・参考:
・多賀城市公式:国民健康保険税(税率・軽減・納付方法)
・多賀城市公式:国民健康保険税の改正について
・多賀城市公式:産前産後期間の国民健康保険税の減額について
・多賀城市公式:国民健康保険の手続き
・多賀城市公式:国民健康保険一部負担金の減免(免除)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は多賀城市公式サイトでご確認ください。

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