由利本荘市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
由利本荘市は秋田県の南西部、日本海から鳥海山の麓まで東西に長く広がる、県内で面積の大きな市です。2005年に1市7町が合併してできたため、市役所本庁のほかに7つの総合支所(矢島・岩城・由利・大内・東由利・西目・鳥海)があり、国保の届出や税の相談は住まいの近くでも受け付けています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく由利本荘市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、納期、窓口までまとめました。
由利本荘市の税率で目を引くのは、平等割が医療給付費分だけ(年26,000円)で、後期高齢者支援金分・介護分・子ども分にはないことです。単身40〜64歳で所得ゼロの場合の「定額部分」は年76,000円。同じ秋田県の横手市(70,650円)よりは約5千円高く、秋田市(85,570円)よりは約1万円低い水準です。
もうひとつ、令和8年度の市の公式ページには、肉用牛の売却による事業所得の取扱いの誤りが公表されています。住民税システムからの情報取込漏れで、国保の高齢受給者の窓口負担が本来3割のところ2割になっていた方がいたというものです。税額そのものではありませんが、所得の入力が一つ抜けると窓口負担割合まで変わることを示す事例として、後半で詳しく触れます。
1. 由利本荘市の国民健康保険の概要
由利本荘市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
由利本荘市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
由利本荘市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。平等割がかかるのは医療給付費分のみで、支援金分・介護納付金分・子ども・子育て支援納付金分は所得割と均等割だけで計算します。
納税義務者は世帯主です。市は、世帯主が国保に加入していなくても世帯に加入者がいれば世帯主が納税義務者になるとし、この世帯主を「擬制世帯主」と呼んでいます。たとえば会社員の夫が社保、妻と子が国保という世帯では、国保に入っていない夫の名前で納税通知書が届きます。
納税通知書は7月中旬に届きます。当年4月から翌年3月分が1年度の税で、4月1日時点の加入状況と前年の所得で計算し、4月以降に加入者の数が変わった場合は月割りで計算し直されます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 8.60% | 22,500円 | 26,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.70% | 11,800円 | ― | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.80% | 14,000円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.40% | 1,700円 (子ども分の均等割1,700円は「均等割1,600円+18歳以上加算分100円」の合計(市の税率表の表記)) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割1,700円は「均等割1,600円+18歳以上加算分100円」の合計(市の税率表の表記)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は14.50%(医療給付費分8.60%+支援分2.70%+介護分2.80%+子ども分0.40%/40〜64歳)。介護分がつかない40歳未満・65歳以上は11.70%です。横手市の14.52%、秋田市の14.89%(いずれも40〜64歳)と比べると、秋田県内でも低めの部類です。
均等割の合計は1人あたり50,000円(医療22,500+支援11,800+介護14,000+子ども1,600+18歳以上加算100)。介護分がつかない人は36,000円、子ども分の加算も除いた18歳未満は医療+支援の34,300円が基本です。平等割は医療給付費分の26,000円だけで、1世帯の定額部分は「均等割+26,000円」になります。
子ども・子育て支援納付金分は所得割0.40%・均等割1,600円・18歳以上加算分100円で、平等割はありません。市の税率表は18歳以上加算分を別枠で示しています。子どもがいる世帯の実際の負担は年齢で変わるため、金額の確認は納税通知書か窓口で行ってください。
課税限度額は医療分67万円・支援分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円です。令和8年度は国の法改正にともない、医療給付費分が66万円から67万円に引き上げられました。
課税の基礎となる所得は、総合課税の対象となる所得、分離短期・長期譲渡所得、山林所得、株式等に係る譲渡所得などの合計額です。所得を申告していない人がいる世帯は軽減の判定ができないと市が明記しているので、収入のない家族も必ず申告してください。
由利本荘市は「均等割 > 平等割」——ただし平等割は医療分だけ
4区分すべてに平等割がある横手市と違い、由利本荘市の平等割は医療給付費分の26,000円のみです。世帯人数が増えるほど定額部分は増えますが、1人あたりでは次のように下がっていきます。
| 世帯人数 | 均等割 | 平等割 | 合計 | 1人あたり |
|---|---|---|---|---|
| 1人 | 50,000円 | 26,000円 | 76,000円 | 76,000円 |
| 2人 | 100,000円 | 26,000円 | 126,000円 | 63,000円 |
| 3人 | 150,000円 | 26,000円 | 176,000円 | 58,667円 |
| 4人 | 200,000円 | 26,000円 | 226,000円 | 56,500円 |
単身世帯の1人あたり76,000円に対し、4人世帯なら56,500円。単身は4人世帯の約1.35倍で、横手市(約1.5倍)や秋田市(約1.7倍)より差は小さめです。平等割が1世帯26,000円と軽いぶん、均等割の比重が大きく、人数が多い世帯ほど定額部分が積み上がるつくりです。
ただし表は全員が40〜64歳・18歳以上という想定です。実際には未就学児は均等割が半額になり、18歳未満の子ども分の扱いも別にあります。
未就学児の均等割軽減(医療分+支援分の目安)
市は未就学児の均等割を、所得制限なしで5割軽減しています。世帯の所得に応じた7割・5割・2割の軽減をした後の均等割額を、さらに2分の1に減額する仕組みで、手続きは不要です。医療分と支援分の均等割の合計(22,500円+11,800円=34,300円)で試算すると次のとおりです(金額は本記事での計算で、1円単位の端数処理は市の計算によります)。
| 世帯の軽減 | 法定軽減後の均等割 | 未就学児の減額分 | 減額後の均等割 |
|---|---|---|---|
| 7割軽減 | 10,290円 | 5,145円 | 5,145円 |
| 5割軽減 | 17,150円 | 8,575円 | 8,575円 |
| 2割軽減 | 27,440円 | 13,720円 | 13,720円 |
| 軽減なし | 34,300円 | 17,150円 | 17,150円 |
検算すると、34,300円の3割が10,290円(7割軽減)、その半額が5,145円です。つまり7割軽減世帯の未就学児は、本来の均等割の15%しか負担しません。
単身40〜64歳の「軽減後の定額部分」
均等割と平等割の合計76,000円に軽減率をかけると、7割軽減で約22,800円、5割軽減で約38,000円、2割軽減で約60,800円が目安です。軽減は均等割と平等割の両方にかかります。平等割が医療分だけなので、7割軽減でも平等割は7,800円が残る計算です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 221,020円 + 均等割 78,750円 + 平等割 26,000円 ⇒ 325,770円
- 後期支援分: 所得割 69,390円 + 均等割 41,300円 ⇒ 110,690円
- 介護分: 所得割 71,960円 + 均等割 28,000円 ⇒ 99,960円
- 子ども分: 所得割 10,280円 + 均等割 3,400円 ⇒ 13,680円
合計: 年間 約550,100円(月あたり約45,800円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 136,740円 + 均等割 22,500円 + 平等割 26,000円 ⇒ 185,240円
- 後期支援分: 所得割 42,930円 + 均等割 11,800円 ⇒ 54,730円
- 介護分: 所得割 44,520円 + 均等割 14,000円 ⇒ 58,520円
- 子ども分: 所得割 6,360円 + 均等割 1,700円 ⇒ 8,060円
合計: 年間 約306,550円(月あたり約25,500円)
単身世帯でも平等割が合計で年26,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 248,880円 / 後期支援分 74,710円 / 介護分 79,240円 / 子ども分 11,020円 ⇒ 合計 約413,850円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 73,028円 / 後期支援分 20,186円 / 介護分 22,344円 / 子ども分 2,952円 ⇒ 合計 約118,510円
差額は年間およそ29万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。由利本荘市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は由利本荘市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 由利本荘市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,700円は「均等割1,600円+18歳以上加算分100円」の合計(市の税率表の表記)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 由利本荘市役所 税務課 国保税班(0184-24-6306)または各総合支所 市民サービス課
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
市は、軽減の対象を「離職時点で65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由欄が11・12・21・22・23・31・32・33・34の方」とし、前年の給与所得を100分の30とみなして国保税を算定するとしています。ハローワークから受給資格者証が交付されたら、その写しを添えて税務課または各総合支所市民サービス課に申請します。申請書(離職軽減申請書)は市のページからダウンロードできます。軽減期間は離職の翌日から翌年度末までです。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準は276万-43万=233万円。所得割は233万×14.50%=337,850円、均等割50,000円+平等割26,000円と合わせて年約41.4万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税標準は39.8万円まで下がり、所得割は57,710円。さらにこの82.8万円で軽減判定も行われ、単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万=100万円なので2割軽減が適用されます。均等割・平等割は76,000円から60,800円に下がり、合計は約11.9万円。差はおよそ29.5万円です。
この軽減には申請が必要で、市が自動で拾ってくれるわけではありません。離職したらまず受給資格者証の離職理由欄を確認し、11〜34の該当コードなら早めに窓口へ。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 由利本荘市の減免制度|要申請
由利本荘市の法定軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割軽減、後期高齢者医療制度への移行にともなう減額は申請不要です。離職者の軽減・産前産後の減額・災害や収入減少などによる減免は届出または申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 法定軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯主または擬制世帯主と加入者の所得合計が、7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下、5割=43万円+31万円×被保険者数+同、2割=43万円+57万円×被保険者数+同 | 均等割額と平等割額を軽減。被保険者数には国保から後期高齢者医療に移った人も含む。給与収入55万円超、公的年金収入が65歳未満60万円超・65歳以上125万円超の人が「給与所得者等」 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児(所得制限なし) | 均等割額を5割軽減。世帯の軽減(7割・5割・2割)がある場合は、軽減後の均等割額をさらに2分の1に減額 |
| 後期高齢者医療制度への移行にともなう軽減 (申請不要) | 75歳以上の人が後期高齢者医療に移り、国保の加入者が1人になる世帯 | 最長8年間、平等割を減額。最初の5年間は2分の1、続く3年間は4分の1。期間中に他の世帯員が国保に加入すると終了 |
| 旧被扶養者の減免(申請不要) | 75歳以上の人の後期移行で、被用者保険の被扶養者だった65〜74歳の人が国保に加入したとき(国保組合は除く) | 旧被扶養者の所得割は全額免除、均等割は2年間半額(7割軽減となる場合もある)。旧被扶養者のみの世帯は平等割も2年間半額 |
| 離職者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由が11・12・21・22・23・31・32・33・34の人 | 前年の給与所得を100分の30とみなして算定。軽減期間は離職の翌日から翌年度末まで |
| 産前産後期間の減額 (要届出) | 令和5年11月以降に出産予定または出産した被保険者(妊娠85日以上、死産・流産等を含む) | 出産予定月(出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)の所得割額・均等割額を年税額から減額。出産予定日の6か月前から届出可 |
| 災害・収入減少などによる減免 (要申請) | ①生活保護または最低生活費を下回る恒常的な収入不足 ②事故・傷病・災害等による失業などで当年の世帯合計所得見込が前年の2分の1以上減少 ③災害で居住用資産の損失が資産価額の10分の3以上 ④刑事施設等に収容されて給付制限を受ける被保険者がいる | ②③は前年の世帯合計所得が1,000万円以下であること。納期限の7日前までに税務課または総合支所市民サービス課へ。審査で担税能力があると認められると減免にならないことがある |
由利本荘市の軽減・減免で押さえておきたい点を整理します。
①減免の申請は納期限の7日前まで。市は余裕をもって相談に来るよう案内しています。払えないと思った時点で動くのが鉄則です。
②郵送では受け付けません。減免の申請書類は窓口持参が前提です。
③審査の書類が重い。世帯員名義の通帳の写し(申請日時点まで記帳され、1年間の入出金と預貯金額が確認できるもの。繰越があれば繰越前の通帳も)、給与明細・年金支払通知・雇用保険受給資格者証などの収入関係、定期預金・生命保険などの資産関係、家賃・水道光熱費・定期通院の領収書などの支出関係が挙がっています。
④18歳以上の世帯員全員の同意が要ります。資産収入調査同意書への署名押印が必要で、住民票が別でも原則として同居している人全員の書類が求められます。
⑤所得の申告をしていない人がいると軽減判定ができません。収入ゼロの家族も申告を。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 普通徴収(納付書または口座振替):7月(第1期)から翌年3月(第8期)までの8回
- 特別徴収(年金からの天引き):65〜74歳の世帯主で一定の要件を満たす場合
令和8年度の納期限(普通徴収)
| 期別 | 納期限 |
|---|---|
| 第1期 | 令和8年7月31日(金) |
| 第2期 | 令和8年8月31日(月) |
| 第3期 | 令和8年9月30日(水) |
| 第4期 | 令和8年11月2日(月) |
| 第5期 | 令和8年11月30日(月) |
| 第6期 | 令和8年12月28日(月) |
| 第7期 | 令和9年2月1日(月) |
| 第8期 | 令和9年3月1日(月) |
納期は8回で、10月に納期限がありません(第3期が9月30日、第4期が11月2日)。第6期は年内ぎりぎりの12月28日です。納期限は月末が休日にあたる期などで翌月初めにずれるため、納付書の日付を必ず確認してください。口座振替なら日付のずれを気にせずに済みます。申込みは市役所収納課、各総合支所市民サービス課、市内金融機関の窓口で受け付けています(手数料不要)。
年金からの天引き(特別徴収)になる人
次のすべてに当てはまる人が、原則として年金からの天引きになります。
・国保加入者である世帯主
・世帯主を含め世帯内の国保加入者全員が65歳から74歳まで
・年額18万円以上の年金を受給している世帯主
・介護保険料と国保税の合計が年金支給額の5割を超えない世帯主
要件を欠いたり、年度途中で税額が変わったりすると、その年度の特別徴収は中止されて普通徴収に切り替わることがあります。希望しない場合は申出により口座振替に変更できますが、一定の条件があるので税務課に確認してください。
仮徴収の「平準化」
特別徴収は、4・6・8月が仮徴収(2月の天引き額と同額)、10・12・2月が本徴収(決定年税額から仮徴収分を引いた残りを3回で)という仕組みです。前年から税額が増減すると、仮徴収と本徴収の額に大きな差が生じ、その差が毎年交互に繰り返されます。市はこれを均すため、6月・8月の仮徴収額を調整する「平準化」を行い、対象者には6月上旬に仮徴収額変更決定通知書を送ります。平準化で年税額の総額が増えることはありません。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 由利本荘市の国保窓口一覧
由利本荘市では、資格・給付は医療保険課 国保年金班、税額・納付は税務課 国保税班と担当が分かれています(どちらも本庁舎1階)。加入・脱退の届出は市民課または各総合支所の市民サービス課です。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 医療保険課 国保年金班(本庁舎1階) | 0184-24-6245 | 国保の資格・給付、出産育児一時金、人間ドック助成など |
| 税務課 国保税班(本庁舎1階) | 0184-24-6306 | 国保税の算定、軽減・減免、離職軽減、産前産後の減額、仮徴収の平準化 |
| 矢島総合支所 市民サービス課 | 0184-55-4951 | 届出・税の相談の受付 |
| 岩城総合支所 市民サービス課 | 0184-73-2011 | 同上 |
| 由利総合支所 市民サービス課 | 0184-53-2112 | 同上 |
| 大内総合支所 市民サービス課 | 0184-65-2211 | 同上 |
| 東由利総合支所 市民サービス課 | 0184-69-2110 | 同上 |
| 西目総合支所 市民サービス課 | 0184-33-4610 | 同上 |
| 鳥海総合支所 市民サービス課 | 0184-57-2201(代表) | 同上(税務は0184-57-3502) |
市の面積が広いので、最寄りの総合支所を使えます。減免・離職軽減・産前産後の届出は、税務課のほか各総合支所の市民サービス課でも受け付けています。
加入・脱退の届出は14日以内に市民課または総合支所の市民サービス課へ。本人確認書類(顔写真付き)が必要で、別世帯の人が代理で行う場合は委任状も要ります。
税額が変わる届出は早めに。離職や出産の届出が遅れると、軽減が通知書に反映されるタイミングも遅れます。
8. よくある質問(由利本荘市の国保)
Q1. 由利本荘市の国保税は、横手市や秋田市と比べて高いですか?
A. 定額部分は横手市より少し高く、秋田市より低いという位置づけです。
単身40〜64歳の均等割+平等割(所得ゼロの場合)は、由利本荘市が50,000円+26,000円=76,000円、横手市が70,650円、秋田市が85,570円です。
一方、所得割(40〜64歳)は由利本荘市14.50%、横手市14.52%、秋田市14.89%で、由利本荘市が最も低くなっています。課税標準233万円なら、秋田市との所得割の差は約9,100円です。
どの市も世帯構成や軽減で結果が変わるので、あくまで令和8年度の税率表どうしを比べた目安です。
Q2. 平等割が医療分だけというのは、どういう意味ですか?
A. 国保税は医療給付費分・後期高齢者支援金分・介護納付金分・子ども・子育て支援納付金分の4つの合計です。由利本荘市は世帯ごとにかかる平等割を医療給付費分(26,000円)にしか設定していません。
そのため、同じ3方式でも4区分すべてに平等割がある自治体より、単身世帯の定額部分は軽くなります。反対に、均等割は4区分の合計で1人50,000円と重めなので、家族が多い世帯ほど定額部分が増えやすいのが特徴です。
Q3. 肉用牛の売却による事業所得の誤りとは何ですか?自分も関係しますか?
A. 市の公表(令和8年5月)によると、住民税システムからの情報取込漏れで、肉用牛の売却による事業所得が負担割合の判定に反映されていなかったことが判明しました。国保では高齢受給者の窓口負担が本来3割のところ2割に、後期高齢者医療では本来3割・2割のところ2割・1割になっていた方がいました。
対象者には、正しい負担割合を記載した資格確認書(マイナ保険証の方は資格情報のお知らせ)が届けられ、窓口で支払った医療費の差額は今後納付する形になります。市はシステムを修正し、検証体制を強化するとしています。
肉用牛の売却による所得がない方は関係しません。気になる方は医療保険課(0184-24-6244)に問い合わせてください。
Q4. 10月に納めるはずの第4期の納期限はいつですか?
A. 令和8年度の第4期の納期限は11月2日です。第3期が9月30日、第5期が11月30日なので、10月は納期限がない月という並びになります。第7期は令和9年2月1日、第8期は3月1日で、期の名前の月と納期限の月がずれています。納付書の日付で確認してください。
Q5. 国保に入っていると人間ドックの助成は出ますか?
A. 30歳以上の国保加入者が人間ドック等を受けると、助成は1万円です(自己負担が1万円に満たない場合は自己負担額と同額)。1年度1人1回限りで、同じ年度に市の特定健診の受診券で特定健康診査を受けた場合は対象外です。
40歳以上で市に申し込んだ総合健診を受ける場合は、特定健康診査受診券とマイナ保険証(または資格確認書)を医療機関に見せれば、申請なしで窓口で割引されます。受診券を忘れた場合などは、結果表・領収書・通帳の写しなどを持って申請します。国保の特定健康診査と同等以上の検査項目が条件です。
Q6. 出産育児一時金はいくらですか?
A. 1児につき原則50万円(産科医療補償制度に未加入の施設などでは488,000円)です。「出産育児一時金直接支払制度」により、市が病院などに直接支払います。出産費用が支給額を下回ったときや制度を使わないときは、申請で差額が支給されます。申請期限は出産日の翌日から2年以内です。以前加入していた健康保険から支給される場合は、国保からは出ません。
Q7. 軽減や減免の申請が遅れたらどうなりますか?
A. 減免は納期限の7日前までの申請が目安で、納期限を過ぎた分は減免できないことがあります。離職者の軽減や産前産後の減額も、届出が遅れると通知書への反映が遅れます。申請不要の軽減は、所得の申告さえしていれば自動で適用されます。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・後期高齢者医療制度への移行にともなう軽減
(申請不要)・旧被扶養者の減免(申請不要)・離職者の軽減
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)・災害・収入減少などによる減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に由利本荘市 医療保険課 国保年金班(0184-24-6245)・税務課 国保税班(0184-24-6306)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|由利本荘市の国保で押さえるべきポイント
- 由利本荘市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分8.60%・後期支援分2.70%・介護分2.80%・子ども分0.40%
- 均等割は医療給付費分22,500円・後期支援11,800円・介護14,000円・子ども1,700円、平等割は合計で年26,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 均等割(50,000円)>平等割(26,000円)で、平等割は医療給付費分のみ。単身40〜64歳の定額部分は76,000円で、横手市(70,650円)より約5千円高く、秋田市(85,570円)より約1万円低い
- 所得割は14.50%(40〜64歳)、介護分なしなら11.70%。賦課限度額は合計113万円(令和8年度は医療分が67万円に引き上げ)
- 未就学児の均等割は軽減後さらに半額。7割軽減世帯なら医療分+支援分で5,145円まで下がる
- 納期は7月〜翌3月の8回。10月に納期限はなく、第4期は11月2日、第8期は3月1日
- 減免の申請は納期限の7日前まで、郵送不可。通帳の写しや18歳以上の世帯員全員の同意書が必要
- 離職者の軽減は申請制で、前年の給与所得を30%とみなして算定(理由コード11〜34が対象)
- 肉用牛の売却による事業所得の取扱いの誤りが市から公表済み。窓口負担割合に影響した方がいる
- 7つの総合支所で届出・税の相談ができる。資格・給付は医療保険課、税額は税務課
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は由利本荘市 医療保険課 国保年金班(0184-24-6245)・税務課 国保税班(0184-24-6306)
出典・参考:
・由利本荘市公式:国民健康保険税(令和8年度 税率・軽減・納期)
・由利本荘市公式:国民健康保険税の減免について
・由利本荘市公式:離職者に対する国民健康保険税の軽減について
・由利本荘市公式:産前・産後期間の減額制度について
・由利本荘市公式:国保税の仮徴収額の変更(平準化)について
・由利本荘市公式:肉用牛の売却による事業所得に関する取扱いの誤りについて
・由利本荘市公式:特定健診(人間ドック)助成金について
・由利本荘市公式:国民健康保険の加入、脱退などの届出
・由利本荘市公式:出産育児一時金
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は由利本荘市公式サイトでご確認ください。