久留米市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
久留米市は人口約30万人、福岡県南部の中核市です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく久留米市の国保料の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
久留米市の料率で目を引くのが医療保険分の所得割9.37%です。全国でもトップクラスの水準で、統一保険料率の大阪府(9.50%)に迫ります。
一方で介護保険分の所得割2.11%は全国的にかなり低め。医療保険分に負担が集中している構造です。この記事ではその特徴と、年齢によって何がかかるのかを整理します。
1. 久留米市の国民健康保険の概要
久留米市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
久留米市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
久留米市は「保険税」ではなく「保険料」方式です。医療保険分・後期高齢者支援金等分・子ども・子育て支援金分には平等割があり、介護保険分には平等割がありません。
市は「医療保険分、後期高齢者支援金等分、介護保険分、子ども・子育て支援金分の保険料は、被保険者の所得に応じて負担する『所得割額』と被保険者全員が負担する『均等割額』と世帯ごとに負担する『平等割額(介護分は除く)』の合計額になります」と説明しています。
各区分は100円未満切捨てで計算されます。
保険料は届出月からではなく、国民健康保険に加入した(被保険者となった)月からの計算です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 9.37% | 27,200円 | 22,200円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.66% | 7,500円 | 6,400円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.11% | 14,700円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,100円 (子ども(18歳になる年度まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割額が全額軽減されます) | 1,100円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども(18歳になる年度まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割額が全額軽減されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は14.42%(医療保険分9.37%+後期高齢者支援金等分2.66%+介護保険分2.11%+子ども・子育て支援金分0.28%/40〜64歳)。全国的に高めの水準です。
医療保険分の所得割9.37%は全国でもトップクラスです。統一保険料率の大阪府(9.50%)に迫る水準で、全国の中核市では6〜8%台が多く見られます。
一方で介護保険分の所得割2.11%は全国的にかなり低め、後期高齢者支援金等分の2.66%も低めです。医療保険分に負担が集中している構造といえます。
均等割の合計は1人50,500円(医療27,200+後期支援7,500+介護14,700+子ども1,100)、平等割の合計は年29,700円(22,200+6,400+1,100)。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年80,200円が基本です(軽減の対象にはなります)。
介護保険分の均等割14,700円が後期高齢者支援金等分の7,500円のほぼ倍です。所得割が低い分、均等割で負担する設計になっています。
限度額は医療保険分67万円・後期高齢者支援金等分26万円・介護保険分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円です。
令和8年度の保険料率
| 区分 | 所得割額 | 均等割額 | 平等割額 | 限度額 |
|---|---|---|---|---|
| (1) 医療保険分 (0歳〜74歳) | (令和7年中の総所得金額等-基礎控除額)×9.37% | 27,200円×人数 | 22,200円 | 67万円 |
| (2) 後期高齢者支援金等分 (0歳〜74歳) | 同×2.66% | 7,500円×人数 | 6,400円 | 26万円 |
| (3) 介護保険分 (40歳〜64歳) | 同×2.11% | 14,700円×人数 | なし | 17万円 |
| (4) 子ども・子育て支援金分 (0歳〜74歳) | 同×0.28% | 1,100円×人数 | 1,100円 | 3万円 |
所得割の合計14.42%/均等割の合計50,500円/平等割の合計29,700円(いずれも40〜64歳)。限度額の合計は113万円です。
久留米市は医療保険分に負担が集中している
医療保険分の所得割9.37%は全国でもトップクラスです。他の自治体と比べてみます。
| 自治体 | 医療分の所得割 | 介護分の所得割 | 所得割合計 (40〜64歳) |
|---|---|---|---|
| 大阪府(統一料率) | 9.50% | 2.60% | 15.44% |
| 久留米市 | 9.37% | 2.11% | 14.42% |
| 長崎市 | 9.30% | 2.70% | 15.62% |
| 秋田市 | 9.22% | 2.88% | 14.89% |
| 熊本市 | 6.34% | 2.94% | 12.51% |
医療保険分は上位ですが、介護保険分2.11%は全国的にかなり低め(多くの自治体は2.3〜3.0%台)。結果として所得割の合計14.42%は、長崎市(15.62%)や大阪府(15.44%)ほどではありません。
介護保険分の均等割14,700円は逆に高めです。後期高齢者支援金等分の7,500円のほぼ倍で、所得割が低い分を均等割で負担する設計になっています。
介護保険分には平等割がありません。平等割があるのは医療保険分(22,200円)・後期高齢者支援金等分(6,400円)・子ども・子育て支援金分(1,100円)の3つです。
年齢によって何がかかるか——久留米市の整理
久留米市は年齢区分ごとに「かかる/かからない」を表にしています。自分がどの区分に該当するかが一目でわかります。
| 39歳まで | 40歳〜64歳 | 65歳〜74歳 | 75歳以上 | |
|---|---|---|---|---|
| (1) 医療保険分 | かかる | かかる | かかる | 後期高齢者 医療保険料 |
| (2) 後期高齢者支援金等分 | かかる | かかる | かかる | |
| (3) 介護保険分 | かからない | かかる | かからない (別に介護保険料) | かからない (別に介護保険料) |
| (4) 子ども・子育て支援金分 | かかる | かかる | かかる | 後期高齢者 医療保険料 |
子ども(18歳になる年度まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割額が全額軽減されます(所得割・平等割は別途)。
65歳〜74歳の方は介護保険分が国保料から外れ、別途介護保険料の納付通知書が届きます。75歳以上は後期高齢者医療制度に移り、誕生日から後期の保険料になります。市は「満75歳以上の方は、誕生日から後期高齢者医療制度に加入することになりますので国民健康保険料は、その前月までとなります」としています。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 240,809円 + 均等割 95,200円 + 平等割 22,200円 ⇒ 358,209円
- 後期支援分: 所得割 68,362円 + 均等割 26,250円 + 平等割 6,400円 ⇒ 101,012円
- 介護分: 所得割 54,227円 + 均等割 29,400円 ⇒ 83,627円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,200円 + 平等割 1,100円 ⇒ 10,496円
合計: 年間 約553,344円(月あたり約46,100円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 148,983円 + 均等割 27,200円 + 平等割 22,200円 ⇒ 198,383円
- 後期支援分: 所得割 42,294円 + 均等割 7,500円 + 平等割 6,400円 ⇒ 56,194円
- 介護分: 所得割 33,549円 + 均等割 14,700円 ⇒ 48,249円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,100円 + 平等割 1,100円 ⇒ 6,652円
合計: 年間 約309,478円(月あたり約25,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年29,700円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 267,721円 / 後期支援分 75,878円 / 介護分 63,863円 / 子ども分 8,724円 ⇒ 合計 約416,186円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 76,813円 / 後期支援分 21,707円 / 介護分 20,158円 / 子ども分 2,874円 ⇒ 合計 約121,552円
差額は年間およそ29万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。久留米市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は久留米市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 久留米市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども(18歳になる年度まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割額が全額軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 久留米市 保険年金課
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
久留米市は医療保険分の所得割9.37%が全国トップクラスなので、軽減の効果は大きくなります。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準は276万-43万=233万円。所得割は233万×14.42%=335,986円、均等割50,500円+平等割29,700円を足して年約41.6万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税標準は39.8万円まで下がり、所得割は57,392円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割軽減の判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割・平等割80,200円が64,160円に。
合計は約12.2万円。差はおよそ29.5万円です。
7割軽減なら均等割・平等割から年約5.6万円が減ります。
この軽減は申請が必要です。ハローワークで雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)を受け取ったら、保険年金課へ。市は「所得が少ない世帯への軽減(均等割と平等割)」「国民健康保険料の計算例」という専用ページも設けています。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 久留米市の減免制度|要申請
久留米市の所得が少ない世帯への軽減、未就学児の軽減、18歳になる年度までの子ども分の均等割軽減は申請不要です(ただし所得申告が必要)。非自発的失業の軽減・産前産後の減額・各種減免は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 所得が少ない世帯への軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯主と加入者の前年中の総所得金額等の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割 | 均等割と平等割を軽減。市は「所得が少ない世帯への軽減(均等割と平等割)」という専用ページを設けています |
| 18歳になる年度までの子ども分の均等割軽減 (申請不要) | 子ども(18歳になる年度まで) | 子ども・子育て支援金分の均等割額が全額軽減されます |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児 | 均等割額を5割軽減(所得が少ない世帯への軽減の対象なら軽減後の額をさらに5割軽減) |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。軽減判定にも反映されます |
| 産前産後期間の減額 (要届出) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の保険料を減額。保険年金課へ |
| 災害等による減免 (要申請) | 災害など特別な事情により納付が困難な場合 | 保険年金課へ相談を |
久留米市が公開している所得の種類の一覧表は、自分の収入が保険料の算定に入るかどうかを確認するのに役立ちます。市は次の所得を挙げています。
営業等所得(卸売業、小売業、飲食店業、製造業、修理業、サービス業などの所得)/農業所得(農産物生産、果実栽培、酪農、農家が兼営する家畜の飼育などによる所得)/不動産所得(地代、家賃、貸間代、駐車場、土地や建物の権利金、アパート業などの所得)/給与所得(俸給、給与、賃金、歳費、賞与、日曜大工、左官の手間賃などの所得)/雑(公的年金等)所得/その他雑所得(個人年金、放送謝礼、講演料などの所得)/一時所得(生命保険の満期一時金、賞金、懸賞当選金などの所得)/配当所得/譲渡所得/山林所得/利子所得
「日曜大工、左官の手間賃」「放送謝礼、講演料」といった具体例まで挙がっているのが特徴で、副収入が算定に入るかどうかを判断しやすくなっています。
総所得金額等の定義も明快です。市は「当該年度の前年中(1月〜12月)の『給与収入-給与所得控除』、『事業収入-必要経費』(専従者控除後)、『公的年金収入-公的年金等控除』等の合計額で、社会保険料控除などの各種所得控除前の金額です」としています。
事業収入は「専従者控除後」で計算される点に注意してください(軽減判定では扱いが異なるのが一般的です)。
さらに「退職所得以外の分離課税の所得金額(土地・建物の譲渡所得【特別控除後の額】や株式などの譲渡所得など)も総所得金額等に含まれます」。土地建物の譲渡所得は特別控除後で計算されます。
基礎控除額は合計所得額が2,400万円以下の場合43万円。2,400万円を超える場合は段階的に減少します。
限度額は区分ごとに設定されています。市は「所得の多い方でも医療保険分67万円・後期高齢者支援金等分26万円・介護保険分17万円・子ども・子育て支援金分3万円が上限になります」としています。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
久留米市の国保料で押さえておきたいのが、加入・脱退のタイミングと通知のルールです。
保険料は届出月からではありません。市は「保険料は、届出月からではなく国民健康保険に加入した(被保険者となった)月からの計算になります」と明記しています。
年度途中で資格を取得・喪失された場合は月割で計算され、「遡って資格を取得・喪失された場合は、保険料も最大2年度分遡及して計算します」。さかのぼりは最大2年度分という上限が示されています。
年齢の節目については、市が3パターンを具体的に説明しています。
年度途中で40歳になる方:「誕生日から介護保険分を上乗せして、再度お知らせします」。介護保険分(所得割2.11%+均等割14,700円)が加わるので、年約6.4万円(課税標準233万円の場合)が上乗せされます。
年度途中で65歳になる方:「介護保険分の保険料は、あらかじめ年度当初より誕生日の前月までを月割計算しております」。年度当初から見込んで割り振られているので、誕生日を過ぎても急に変わりません。そして「65歳の誕生日の翌月に別途介護保険料の通知書をお送りします(ただし、1日生まれは当月送付)」。1日生まれだけ通知が1か月早い点に注意してください。
年度途中で75歳になる方:「医療保険分と後期高齢者支援金等分保険料は、あらかじめ年度当初より誕生日の前月までを月割計算しております。75歳の誕生日の翌月に別途後期高齢者医療保険料の通知書をお送りします」。
65歳以上の方の介護保険分については、市は「別途介護保険料の納付通知書をお送りします」としています。国保の介護保険分(40〜64歳)とは別制度です。
各区分は100円未満切捨てで計算されます。世帯合計を最後に切り捨てるのではなく、4区分それぞれで切り捨てます。
市は「国民健康保険料の計算例」のページも公開しているので、自分の世帯に近い例を確認できます。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 久留米市の国保窓口一覧
国保料の計算・軽減・減免の相談は久留米市 保険年金課が窓口です。
| 窓口 | 主な業務 | 備考 |
|---|---|---|
| 保険年金課 | 国保の加入・脱退、保険料の算定・賦課、所得が少ない世帯への軽減、非自発的失業者の軽減、産前産後の減額、各種減免 | 市の公式サイトに「国民健康保険料の計算例」「所得が少ない世帯への軽減(均等割と平等割)」の専用ページがあります |
| 介護保険担当課 | 65歳以上の方の介護保険料(国保の介護保険分とは別制度) | 65歳の誕生日の翌月に別途通知書が届きます(1日生まれは当月) |
保険料は届出月ではなく、国民健康保険に加入した月から計算されます。
遡って資格を取得・喪失した場合、保険料も最大2年度分遡及して計算されます。
65歳の誕生日の翌月に別途介護保険料の通知書が届きます(1日生まれは当月送付)。
各区分は100円未満切捨てで計算されます。世帯合計を最後に切り捨てるのではありません。
市の公式サイトに「国民健康保険料の計算例」のページがあります。
8. よくある質問(久留米市の国保)
Q1. 久留米市の国保料は高いのですか?
A. 医療保険分の所得割9.37%は全国トップクラスですが、介護保険分2.11%は全国的にかなり低めです。医療保険分に負担が集中している構造です。
所得割の内訳は医療保険分9.37%+後期高齢者支援金等分2.66%+介護保険分2.11%+子ども・子育て支援金分0.28%=14.42%。
他市と比べてみます(医療分の所得割)。
大阪府(統一料率):9.50%
久留米市:9.37%
長崎市:9.30%
秋田市:9.22%
熊本市:6.34%
医療分は上位ですが、介護保険分2.11%は全国的にかなり低め(多くの自治体は2.3〜3.0%台)。結果として所得割の合計14.42%は、長崎市(15.62%)や大阪府(15.44%)ほどではありません。
均等割の合計は1人50,500円、平等割の合計は年29,700円。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年80,200円が基本になります。介護保険分には平等割がないので、平等割は比較的抑えめです。
実額の目安は、給与収入400万円・単身40〜64歳で年約41.6万円。
限度額の合計は113万円で、市は「所得の多い方でも医療保険分67万円・後期高齢者支援金等分26万円・介護保険分17万円・子ども・子育て支援金分3万円が上限になります」としています。
所得が低い世帯は所得が少ない世帯への軽減を活用してください。7割軽減なら年約5.6万円が減ります。所得の申告が条件です。
Q2. 副収入があります。保険料の計算に入りますか?
A. 久留米市は所得の種類を一覧表にしており、副収入の扱いがわかりやすくなっています。
市が挙げている所得の種類は次のとおりです。
営業等所得:卸売業、小売業、飲食店業、製造業、修理業、サービス業などの所得
農業所得:農産物生産、果実栽培、酪農、農家が兼営する家畜の飼育などによる所得
不動産所得:地代、家賃、貸間代、駐車場、土地や建物の権利金、アパート業などの所得
給与所得:俸給、給与、賃金、歳費、賞与、日曜大工、左官の手間賃などの所得
雑(公的年金等)所得:公的年金(国民年金、厚生年金、共済年金)等からの所得
その他雑所得:個人年金(郵便、生命保険)、放送謝礼、講演料などの所得
一時所得:生命保険の満期一時金、賞金、懸賞当選金などの所得
配当所得/譲渡所得/山林所得/利子所得
「日曜大工、左官の手間賃」「放送謝礼、講演料」「懸賞当選金」といった具体例まで挙がっているのが特徴です。単発の謝礼や賞金も所得として算定に入ることがわかります。
総所得金額等は「社会保険料控除などの各種所得控除前の金額」。所得税で控除される医療費控除や生命保険料控除は、国保料の計算では引けません。
土地・建物の譲渡所得は「特別控除後の額」、退職所得は含まれません。
久留米市の所得割は14.42%(40〜64歳)なので、100万円の副収入で年約14.4万円の増になります。
Q3. 国保に加入した届出が遅れました。どうなりますか?
A. 届出月ではなく加入した月から計算され、最大2年度分さかのぼります。
市は明確に書いています。「保険料は、届出月からではなく国民健康保険に加入した(被保険者となった)月からの計算になります」。
そして「年度途中で資格を取得・喪失された場合は、月割で計算します(遡って資格を取得・喪失された場合は、保険料も最大2年度分遡及して計算します)」。
「最大2年度分」という上限が示されているのがポイントです。届出が大幅に遅れても、さかのぼりは2年度分が限度になります。
ただし2年度分となるとかなりの金額です。単身40〜64歳・課税標準233万円なら年約41.6万円なので、2年度分で約83万円。まとめて請求されることになります。
さらに国保の資格確認書がない期間に受診すると医療費は全額自己負担になります(あとから療養費として請求できますが手間がかかります)。
加入の届出は資格喪失日から14日以内に行ってください(国保をやめる手続き)。
逆に脱退の届出も重要です。市は「満75歳以上の方は、誕生日から後期高齢者医療制度に加入することになりますので国民健康保険料は、その前月までとなります」としており、75歳到達は自動的に処理されますが、社会保険への加入や転出は届出が必要です。
会社都合の退職なら非自発的失業者の軽減も同時に申請できます。
Q4. 65歳になります。介護保険料の通知はいつ届きますか?
A. 誕生日の翌月です。ただし1日生まれの方は当月に届きます。
市の説明はこうです。「年度途中で65歳になる方の介護保険分の保険料は、あらかじめ年度当初より誕生日の前月までを月割計算しております。なお、65歳の誕生日の翌月に別途介護保険料の通知書をお送りします。(ただし、1日生まれは当月送付)」。
1日生まれだけ通知が1か月早いのは、介護保険の資格を誕生日の前日に取得するためです。7月1日生まれの方は6月30日に65歳の資格を取得するので、6月中に通知が送られます。
国保料の介護保険分は年度当初から見込んで計算されているので、誕生日を過ぎても国保料の金額は変わりません。急に増えたり減ったりしないので安心です。
65歳以上は介護保険第1号被保険者となり、国保料とは別に介護保険料を納めます。市は年齢区分表で「65歳から74歳までの人:介護保険分はかからない(注意)介護保険第1号被保険者であり、別に介護保険料を納めます」としています。
75歳になる方も同じ扱いです。「年度途中で75歳になる方の医療保険分と後期高齢者支援金等分保険料は、あらかじめ年度当初より誕生日の前月までを月割計算しております。なお、75歳の誕生日の翌月に別途後期高齢者医療保険料の通知書をお送りします」。
40歳になる方だけは扱いが違います。市は「年度途中で40歳になる方は、誕生日から介護保険分を上乗せして、再度お知らせします」としており、後から増額の通知が届きます。
Q5. 40歳になると保険料はどれくらい上がりますか?
A. 介護保険分(所得割2.11%+均等割14,700円)が加わります。課税標準233万円なら年約4.9万円の増です。
40歳未満の均等割は医療27,200円+後期支援7,500円+子ども1,100円=35,800円、所得割は12.31%。
40歳以上は均等割に介護保険分14,700円が加わって50,500円、所得割は14.42%。
実額で見ます。課税標準233万円(給与収入400万円相当)の単身世帯なら、
39歳まで:所得割233万×12.31%=286,823円+均等割35,800円+平等割29,700円=352,323円
40歳から:所得割335,986円+均等割50,500円+平等割29,700円=416,186円
差は63,863円、率にして約18%の増加です。
介護保険分の所得割2.11%は全国的にかなり低め(多くは2.3〜3.0%台)なので、40歳到達時の負担増は比較的抑えられています。ただし均等割14,700円は高めで、後期高齢者支援金等分の7,500円のほぼ倍です。
介護保険分には平等割がありません。久留米市で平等割があるのは医療保険分(22,200円)・後期高齢者支援金等分(6,400円)・子ども・子育て支援金分(1,100円)の3つです。
介護保険分がかかるのは40歳から64歳まで。市は「年度途中で40歳になる方は、誕生日から介護保険分を上乗せして、再度お知らせします」としており、後から増額の通知が届きます。
Q6. 18歳の子どもがいます。子ども分はかかりますか?
A. 「18歳になる年度まで」は均等割がかかりません。所得割と平等割はかかります。
市の注記は「子ども(18歳になる年度まで)は、子ども・子育て支援金分の均等割額が全額軽減されます」。
「18歳になる年度まで」——つまり18歳になった年度の3月31日までが対象です。高校3年生の3月31日までは0円、その翌日(4月1日)から均等割の対象になります。
久留米市の子ども・子育て支援金分は所得割0.28%+均等割1,100円+平等割1,100円、限度額3万円です。
均等割1,100円と平等割1,100円が同額という珍しい設定になっています。
所得割0.28%は加入者全員にかかります。18歳になる年度までの子に所得があれば課されます。平等割1,100円は世帯に1回で、子どもの有無にかかわらずかかります。
一方、医療保険分・後期高齢者支援金等分の均等割は年齢に関係なく人数分かかります。子どもも27,200円+7,500円=34,700円が課されます。
未就学児は均等割が5割軽減されます。所得が少ない世帯への軽減が適用される世帯なら、軽減後の額をさらに5割軽減で、7割軽減世帯なら実質8.5割。未就学児の均等割34,700円が5,205円まで下がります。
介護保険分は40歳以上65歳未満のみなので、子どもにはかかりません。
いずれも申請は不要です。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得が少ない世帯への軽減
(申請不要/要・所得申告)・18歳になる年度までの子ども分の均等割軽減
(申請不要)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)・災害等による減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に久留米市 保険年金課で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|久留米市の国保で押さえるべきポイント
- 久留米市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分9.37%・後期支援分2.66%・介護分2.11%・子ども分0.28%
- 均等割は医療保険分27,200円・後期支援7,500円・介護14,700円・子ども1,100円、平等割は合計で年29,700円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 医療保険分の所得割9.37%は全国トップクラス(大阪府9.50%に迫る)。一方で介護保険分2.11%は全国的にかなり低め
- 介護保険分には平等割がない。平等割があるのは医療保険分・後期高齢者支援金等分・子ども・子育て支援金分の3つ
- 年齢区分別の「かかる/かからない」表を公開。39歳まで/40〜64歳/65〜74歳/75歳以上で何がかかるかが一目でわかる
- 保険料は届出月ではなく加入した月から。遡及は最大2年度分
- 65歳の誕生日の翌月に別途介護保険料の通知書が届く(1日生まれは当月送付)
- 所得の種類の一覧表を公開。「日曜大工、左官の手間賃」「放送謝礼、講演料」など具体例つき
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は久留米市 保険年金課
出典・参考:
・久留米市公式:国民健康保険料の計算方法と保険料率(令和8年度)
・久留米市公式:所得が少ない世帯への軽減(均等割と平等割)
・久留米市公式:国民健康保険料の計算例
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は久留米市公式サイトでご確認ください。