神栖市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
神栖市は人口約9.5万人、茨城県の最東南端にあります。鹿島臨海工業地帯の中核として大規模なコンビナートが立ち並び、一方でピーマンの生産量は日本一。波崎の海岸はサーフィンの名所であり、風力発電の風車が並ぶ景観でも知られます。
この記事でまず伝えたいのは、神栖市が「18歳未満の均等割を、医療保険分・後期高齢者支援金分とも半額に設定している」ということです。
市の税率表には、「均等割(18歳以上)」と「均等割(18歳未満)」という2つの行が並んでいます。
医療保険分——18歳以上39,000円/18歳未満19,500円。
後期高齢者支援金分——18歳以上17,000円/18歳未満8,500円。
どちらもちょうど半額です。さらに介護保険分は40歳以上のみ、子ども・子育て支援金分の均等割は18歳未満には全額軽減。
結果、18歳未満の均等割は28,000円——18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%にとどまります。
未就学児だけを半額にする市は全国に多くありますが、18歳未満のすべてを別建てで半額にしている市は、当サイトで調べた268市の中でも多くありません。
もうひとつ、神栖市の説明で目を引くのが「按分」という言葉です。子ども・子育て支援金分の18歳以上均等割100円について、市は「18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」と説明しています。軽減した分を18歳以上で分け合う——その構造を一語で言い切っています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく神栖市の国保税の計算方法、18歳未満の均等割が半額であることの意味、軽減制度、失業したときの効果までまとめました。
1. 神栖市の国民健康保険の概要
神栖市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
神栖市の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。
神栖市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。平等割も資産割もありません。
茨城県は、県内のすべての市町村が2方式です。当サイトで令和8年度の料率を確認した水戸市・つくば市・ひたちなか市・取手市・牛久市・小美玉市・北茨城市・神栖市の8市はすべて平等割ゼロでした。賦課方式が県内で統一されているのは全国でも珍しい形です。
令和8年度の合計は所得割12.18%・均等割76,200円・賦課限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)。
最大の特徴は、18歳未満の均等割が別建てで半額になっていることです。
医療保険分は18歳以上39,000円/18歳未満19,500円、後期高齢者支援金分は18歳以上17,000円/18歳未満8,500円。どちらもちょうど半額です。
18歳未満の均等割合計は28,000円。18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%にとどまります。
未就学児だけを半額にする市は全国に多くありますが、18歳未満のすべてを別建てで半額にしている市は、当サイトで調べた268市の中でも多くありません。
所得割12.18%は、268市のうち62番目に低い水準です。医療保険分の6.8%も44番目に低い——全国的には低いほうです。
茨城県内8市で比べると、所得割12.18%は4番目に低い(取手市10.20%、牛久市11.33%、小美玉市12.07%に次ぐ)。均等割76,200円は6番目——やや高いほうです。
所得割のベースは「前年中の総所得金額-基礎控除43万円」で、各個人ごとに計算します。市は「なお市町村民税で適用される、各種所得控除は適用されません」と明記しています。
譲渡所得の扱いに特徴があります。市は「所得割額の算出について、土地・建物等の譲渡所得は、特別控除後の金額で計算します」としています。3,000万円特別控除を引いた後の金額で所得割を計算する——全国では少数派の扱いです。
賦課限度額は合計113万円。市は内訳も示しています——「医療保険分67万円+後期高齢者支援金分26万円+介護保険分17万円+子ども・子育て支援金分3万円」。
窓口は健康増進部 国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)、〒314-0192 茨城県神栖市溝口4991-5 本庁舎1階です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 6.80% | 39,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.70% | 17,000円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.40% | 18,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 2,200円 (市は「均等割(18歳以上) 2,100円」「18歳以上均等割 100円」と分けて示しており、18歳以上は計2,200円。「18歳未満の被保険者に係る、子ども・子育て支援金分の均等割額は全額軽減されます」。市は「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」と、「按分」という言葉で仕組みを説明しています) | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市は「均等割(18歳以上) 2,100円」「18歳以上均等割 100円」と分けて示しており、18歳以上は計2,200円。「18歳未満の被保険者に係る、子ども・子育て支援金分の均等割額は全額軽減されます」。市は「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」と、「按分」という言葉で仕組みを説明しています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
18歳未満の均等割が別建てで半額です。医療保険分は18歳以上39,000円/18歳未満19,500円、後期高齢者支援金分は18歳以上17,000円/18歳未満8,500円。18歳未満の均等割合計は28,000円——18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%です。
2方式(所得割+均等割)で、平等割はありません。茨城県は県内のすべての市町村が2方式です。
所得割の合計は12.18%(医療6.8+後期高齢者支援2.7+介護2.4+子ども0.28/40〜64歳)。268市のうち62番目に低い水準です。40歳未満なら9.78%。
医療保険分の所得割6.8%は、268市のうち44番目に低い水準です。全国的には低いほうにあたります。
均等割の合計は1人76,200円(医療39,000+後期17,000+介護18,000+子ども2,200/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳なら58,200円、18歳未満なら28,000円。
子ども分の均等割は「2,100円+18歳以上100円」。市は「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」と、「按分」という言葉で仕組みを説明しています。
賦課限度額は合計113万円。市は内訳も明示——「医療保険分67万円+後期高齢者支援金分26万円+介護保険分17万円+子ども・子育て支援金分3万円」。
令和8年度の税率等(神栖市公表)
| 区分 | 医療保険分 | 後期高齢者 支援金分 | 介護保険分 (40歳以上65歳未満) | 子ども・子育て 支援金分 (18歳以上75歳未満) |
|---|---|---|---|---|
| 所得割 (個人ごと、所得に応じて) | 6.8% | 2.7% | 2.4% | 0.28% |
| 均等割(18歳以上) (1人あたり) | 39,000円 | 17,000円 | 18,000円 | 2,100円 |
| 均等割(18歳未満) (1人あたり) | 19,500円 | 8,500円 | ― | ― |
| 18歳以上均等割 (1人あたり) | ― | ― | ― | 100円 |
| 賦課限度額 | 670,000円 | 260,000円 | 170,000円 | 30,000円 |
「均等割(18歳以上)」と「均等割(18歳未満)」が別の行になっているのが、この表の特徴です。
医療保険分——18歳以上39,000円/18歳未満19,500円(ちょうど半額)。
後期高齢者支援金分——18歳以上17,000円/18歳未満8,500円(ちょうど半額)。
介護保険分は40歳以上65歳未満のみ、子ども・子育て支援金分は18歳以上75歳未満のみ。どちらも18歳未満にはかかりません。
結果、年齢による均等割はこうなります。
40〜64歳(18歳以上)——39,000+17,000+18,000+2,200=76,200円。
18〜39歳——39,000+17,000+2,200=58,200円(介護分なし)。
18歳未満——19,500+8,500=28,000円。
18歳未満は、40〜64歳の約37%。48,200円も軽い計算です。
市は「18歳未満」の範囲も具体的に示しています——「18歳未満とは、2026年度(令和8年度)については、2008年4月2日以降に生まれた人をいいます」。
子ども・子育て支援金分の「18歳以上均等割」100円について、市は「18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」と説明しています。
「按分」——18歳未満の分を免除したぶん、18歳以上で分け合うという構造を、一語で言い切っています。この言葉で説明している自治体は多くありません。
「18歳未満の均等割が半額」が、家計にどう効くか
| 世帯の形 | 神栖市 | 東京23区 | 差 |
|---|---|---|---|
| 単身(45歳) | 76,200円 | 84,873円 | 神栖が8,673円安い |
| 夫婦2人(45歳・42歳) | 152,400円 | 169,746円 | 神栖が17,346円安い |
| 4人世帯 (夫42・妻40・子15・子10) | 76,200×2+28,000×2 =208,400円 | 84,873×2+65,200×2 =300,146円 | 神栖が91,746円安い |
| 5人世帯 (夫42・妻40・子15・子10・子6) | 76,200×2+28,000×3 =236,400円 | 84,873×2+65,200×3 =365,346円 | 神栖が128,946円安い |
子どもの人数が増えるほど、差が広がります。
単身では8,673円の差ですが、4人世帯では9.2万円、5人世帯では12.9万円——14.9倍に開きます。
理由は、18歳未満の均等割が28,000円に抑えられているからです。東京23区の18歳未満は65,200円なので、子ども1人あたり37,200円の差がつきます。
茨城県内で比べても、この設計は効いてきます。県内8市の18歳以上の均等割は取手市39,000円〜ひたちなか市77,600円。神栖市の76,200円は6番目と高いほうです。
ところが18歳未満では28,000円——取手市の18歳以上(39,000円)より安い水準になります。
「大人には標準的、子どもには大きく軽い」——それが神栖市の均等割の設計です。
所得割も全国的には低めです。合計12.18%は268市のうち62番目に低く、医療保険分の6.8%は44番目に低い。
給与収入400万円(所得233万円)の45歳単身世帯なら、所得割233万×12.18%=283,794円+均等割76,200円=約36.0万円。東京23区(約38.8万円)より2.8万円軽い計算です。
茨城県内8市で比べる
| 自治体 | 所得割(合計) | 均等割(1人・18歳以上) | 平等割 | 給与400万・単身 |
|---|---|---|---|---|
| 取手市 | 10.20% | 39,000円 | 0円 | 約27.7万円 |
| 牛久市 | 11.33% | 60,700円 | 0円 | 約32.5万円 |
| 小美玉市 | 12.07% | 74,900円 | 0円 | 約35.6万円 |
| 神栖市 | 12.18% | 76,200円 | 0円 | 約36.0万円 |
| ひたちなか市 | 12.32% | 77,600円 | 0円 | 約36.5万円 |
| つくば市 | 13.64% | 71,100円 | 0円 | 約38.9万円 |
| 水戸市 | 13.95% | 63,300円 | 0円 | 約38.8万円 |
| 北茨城市 | 14.30% | 63,700円 | 0円 | 約39.7万円 |
8市すべてが2方式(平等割ゼロ)です。茨城県は賦課方式が県内で統一されている——これは全国的にも珍しい形です。
ただし、税率そのものは大きく違います。所得割は取手市10.20%〜北茨城市14.30%で4.10ポイント、均等割は取手市39,000円〜ひたちなか市77,600円で38,600円の開きがあります。
神栖市の所得割12.18%は8市で4番目に低い、均等割76,200円は6番目——中位からやや高いあたりです。
給与収入400万円(所得233万円)の45歳単身世帯なら約36.0万円で、8市で4番目に安い。取手市(約27.7万円)とは8.3万円、北茨城市(約39.7万円)とは3.7万円の差です。
ところが、子どものいる世帯では順位が変わる可能性があります。神栖市は18歳未満の均等割を28,000円に抑えているからです。
茨城県も保険料水準の統一を目指しています。令和4年度に賦課方式(2方式)の統一を先に済ませ、税率の統一は今後の課題として残っている——という段階です。
ひたちなか市は、統一後の見通しについて「完全統一後は、市の独自支援は実施できなくなる」と書いています。統一が進めば、神栖市の「18歳未満半額」という設計も、いずれ見直される可能性があります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 174,760円 + 均等割 136,500円 ⇒ 311,260円
- 後期支援分: 所得割 69,390円 + 均等割 59,500円 ⇒ 128,890円
- 介護分: 所得割 61,680円 + 均等割 36,000円 ⇒ 97,680円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 4,400円 ⇒ 11,596円
合計: 年間 約549,426円(月あたり約45,800円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 108,120円 + 均等割 39,000円 ⇒ 147,120円
- 後期支援分: 所得割 42,930円 + 均等割 17,000円 ⇒ 59,930円
- 介護分: 所得割 38,160円 + 均等割 18,000円 ⇒ 56,160円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 2,200円 ⇒ 6,652円
合計: 年間 約269,862円(月あたり約22,500円)
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 197,440円 / 後期支援分 79,910円 / 介護分 73,920円 / 子ども分 8,724円 ⇒ 合計 約359,994円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 58,264円 / 後期支援分 24,346円 / 介護分 23,952円 / 子ども分 2,874円 ⇒ 合計 約109,436円
差額は年間およそ25万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。神栖市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は神栖市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 神栖市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市は「均等割(18歳以上) 2,100円」「18歳以上均等割 100円」と分けて示しており、18歳以上は計2,200円。「18歳未満の被保険者に係る、子ども・子育て支援金分の均等割額は全額軽減されます」。市は「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」と、「按分」という言葉で仕組みを説明しています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 神栖市 健康増進部 国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
勤めていた会社などをやむを得ず離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する軽減が使えます。市は「勤めていた会社などをやむを得ず離職された人(非自発的失業者)に対する保険税の軽減措置」という専用ページを設けています。
対象は3つの条件をすべて満たす方——「離職時点で65歳未満であること」、「雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者であること」。市は用語の説明も添えています——「特定受給資格者:倒産や解雇などによる離職された者」「特定理由離職者:雇い止めなどによる離職をされた者」。
離職理由コードは「特定受給資格者理由コード(11,12,21,22,31,32)」「特定理由離職者理由コード(23,33,34)」。
神栖市の除外規定には、この市ならではの項目があります。「特例受給資格者証、高年齢受給資格者証、船員保険法による受給者については、軽減の対象となりません」。
「船員保険法による受給者」——この除外を明記している自治体は、当サイトで調べた268市の中でもごくわずかです。神栖市は鹿島港を抱える港湾都市であり、船員として働く方が現実にいる——その地域性が反映された記述だと言えます。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の45歳単身世帯なら、所得は276万-43万=233万円。所得割は233万×12.18%=283,794円、均等割76,200円を足して年約36.0万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。所得は39.8万円まで下がり、所得割は48,476円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万×1人=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割76,200円が60,960円に。
合計は約10.9万円。差はおよそ25.1万円です。
軽減期間について、神栖市は離職日ごとの一覧表を公開しています。市は「離職時期別軽減期間一覧」「離職日による軽減対象期間」という見出しで、離職日ごとに「いつからいつまでが対象か」を年月日で示しています。
「保険税の軽減措置の期間は次のとおりです」——自分の離職日を探せば、対象期間がすぐ分かる形です。ここまで具体的な一覧を出している自治体は多くありません。
途中で就職した場合も明記されています。「軽減期間中に『職場の健康保険』に加入し、国保の資格を喪失した場合、軽減措置は終了します」。
届出が必要です。市が自動で拾ってくれる制度ではありません。雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知を持って国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)へ。離職票では手続きできません。
あわせて、譲渡所得の扱いも確認しておきましょう。市は「所得割額の算出について、土地・建物等の譲渡所得は、特別控除後の金額で計算します」としています。
「特別控除後」——自宅を売って3,000万円特別控除を使えば、その分は所得割の計算から除かれます。全国では少数派の扱いで、多くの市は特別控除を引かない、あるいは扱いを明記していません。
ただし、軽減判定では別の可能性があります。所得割と軽減判定で扱いを分けている市(和泉市など)もあるので、家や土地を売る予定のある方は、事前に国保年金課へ確認してください。
翌年度は、法定軽減が効いてきます。失業した年の所得が下がれば、翌年度は7割・5割・2割の軽減の対象になる可能性があります。均等割76,200円が7割軽減で22,860円——53,340円の減です。所得がゼロでも申告を忘れずに。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 神栖市の減免制度|要申請
神栖市の低所得の世帯に対する保険税の軽減制度(7割・5割・2割)、18歳未満の均等割の半額設定、18歳未満の子ども分均等割の全額軽減は申請不要です(所得の申告が前提)。非自発的失業者に対する保険税の軽減措置と産前産後期間の減額制度は届出が必要で、それぞれ専用ページが用意されています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得の世帯に対する保険税の軽減制度(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯主と被保険者の前年中の所得の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割 | 平等割がないので、軽減の対象は均等割だけです。単身40〜64歳なら76,200円→7割軽減で22,860円(53,340円の減)。市は専用ページを設けています |
| 18歳未満の均等割・半額設定 (申請不要) | 18歳未満(令和8年度は2008年4月2日以降に生まれた人) | 医療保険分39,000円→19,500円、後期高齢者支援金分17,000円→8,500円と、どちらもちょうど半額。18歳未満の均等割合計は28,000円で、18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%です |
| 18歳未満の子ども・子育て支援金分均等割・全額軽減 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 市は「18歳未満の被保険者に係る、子ども・子育て支援金分の均等割額は全額軽減されます」としています。その分は18歳以上が100円ずつ「按分」して負担します |
| 非自発的失業者に対する保険税の軽減措置 (要届出) | 離職時点で65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)に該当する方 | 前年の給与所得を100分の30とみなして計算。「特例受給資格者証、高年齢受給資格者証、船員保険法による受給者については、軽減の対象となりません」。市は離職日ごとの軽減対象期間の一覧を公開しています |
| 産前産後期間の国民健康保険税の減額制度 (要届出) | 出産(予定)の国民健康保険加入者 | 所得割額と均等割額を減額。単胎は出産(予定)月の前月から4か月分、多胎は3か月前から6か月分。市は専用ページを設けています |
| 介護保険分の月割り (自動) | 年度途中で40歳・65歳になる方 | 市は「介護保険分が加算されるのは、40歳の誕生月(1日が誕生日の人はその前月)から65歳になる前月(1日が誕生日の人はその前々月)分までです(月割計算)」としています。1日生まれの方は1か月前倒しです |
神栖市の軽減で、最も特徴的なのが「18歳未満の均等割が別建てで半額」という設計です。
市の税率表には、「均等割(18歳以上)」と「均等割(18歳未満)」という2つの行が並んでいます。医療保険分は39,000円と19,500円、後期高齢者支援金分は17,000円と8,500円——どちらもちょうど半額。
未就学児だけを半額にする市は全国に多くありますが、18歳未満のすべてを別建てで半額にしている市は、当サイトで調べた268市の中でも多くありません。
金額で確かめます。18歳未満の均等割は28,000円(医療19,500+後期8,500)。18歳以上(40〜64歳)は76,200円。差は48,200円——18歳未満は約37%の水準です。
4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の固定部分は208,400円。東京23区(300,146円)より9.2万円軽い計算になります。
5人世帯(子3人)なら236,400円で、東京23区との差は12.9万円まで広がります。
市は「18歳未満」の範囲も具体的に示しています——「18歳未満とは、2026年度(令和8年度)については、2008年4月2日以降に生まれた人をいいます」。生年月日で示してくれると、自分の子が対象かすぐ分かります。
子ども・子育て支援金分の「18歳以上均等割」100円について、市の説明が的確です——「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」。
「按分」という一語が、18歳未満の分を免除したぶん、18歳以上で分け合うという構造を言い切っています。鴻巣市(埼玉県)は三段階で説明し、東松山市(埼玉県)は124円という実額を示しましたが、神栖市は「按分」の一語——アプローチはそれぞれですが、どれも読者に親切です。
低所得の世帯に対する軽減は、均等割だけが対象です。平等割がないためです。
単身40〜64歳なら76,200円。7割軽減で22,860円(53,340円の減)、5割で38,100円、2割で60,960円。申告書1枚で5万3千円が動きます。
4人世帯なら、もっと大きくなります。均等割の合計208,400円が7割軽減で62,520円——145,880円の減です。
所得割の計算について、市は重要な注記をしています。「所得割額:加入者の前年中(1月~12月中)の所得金額をもとに税率を乗じて計算します。なお市町村民税で適用される、各種所得控除は適用されません」。
扶養控除も生命保険料控除も医療費控除も使えません。引けるのは基礎控除43万円だけです。
譲渡所得の扱いは、全国では少数派です。市は「所得割額の算出について、土地・建物等の譲渡所得は、特別控除後の金額で計算します」としています。
「特別控除後」——自宅を売って3,000万円特別控除を使えば、その分は所得割の計算から除かれます。和泉市(大阪府)も同じ扱いですが、多くの市は特別控除を引かない、あるいは扱いを明記していません。
ただし、軽減判定では別の扱いになる可能性があります。和泉市は所得割で「控除する」、軽減判定で「控除する前の金額」と使い分けています。家や土地を売る予定のある方は、事前に国保年金課(0299-90-1142)へ確認してください。
未就学児のさらなる軽減の扱いについては、市の「低所得の世帯に対する保険税の軽減制度」のページか国保年金課で確認してください。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- 納付書(市は「保険税の納付について」のページを設けています)
- 特別徴収(年金天引き)
- 納付相談(国保年金課 国保グループへ)
神栖市は「国民健康保険税納付額の平準化」という専用ページを設けています。年金からの特別徴収で、年度の前半と後半の天引き額の差を小さくする仕組みです。
特別徴収では、4〜8月が「仮徴収」で前年度の額をもとに天引きされ、10月以降の「本徴収」で調整されるのが一般的です。所得が大きく変わった年は、10月から天引き額が跳ね上がります。平準化は、その差を均す仕組みです。
自分で概算を出すなら、次の式です(40〜64歳の場合)。平等割がないので式がシンプルです。
年間保険税=(前年中の総所得金額-43万円)×12.18%+76,200円×18歳以上の加入者数+28,000円×18歳未満の加入者数
18〜39歳の均等割は58,200円。賦課限度額は合計113万円です。
区分ごとに計算する場合は、市が示す式を使います。市は(ア)〜(サ)まで記号を振って説明しています。
医療保険分=(ア)(前年中の総所得金額-43万円)×6.8%+(イ)39,000円×18歳以上の人数+(ウ)19,500円×18歳未満の人数(上限67万円)
後期高齢者支援金分=(エ)(同)×2.7%+(オ)17,000円×18歳以上の人数+(カ)8,500円×18歳未満の人数(上限26万円)
介護保険分=(キ)(同)×2.4%+(ク)18,000円×該当者の人数(上限17万円)
子ども・子育て支援金分=(ケ)(同)×0.28%+2,100円×18歳以上の人数+100円×18歳以上の人数(上限3万円)
所得割は「各個人ごとに計算」します。市は各項目に「各個人ごとに計算」と付記しており、1人ずつ43万円を引いてから合算する方式であることが分かります。収入の少ない家族が増えても所得割は増えません。
市町村民税の各種所得控除は使えません。市は「なお市町村民税で適用される、各種所得控除は適用されません」と明記しています。扶養控除も生命保険料控除も医療費控除も引けません。
土地・建物等の譲渡所得は特別控除後で計算します。市は「所得割額の算出について、土地・建物等の譲渡所得は、特別控除後の金額で計算します。基礎控除は43万円です」としています。
限度額に達する所得水準を概算します。医療保険分は所得割6.8%・均等割39,000円。単身なら、(67万円-39,000円)÷6.8%=約928万円の所得で医療保険分が上限に達します。
医療保険分の所得割6.8%は268市のうち44番目に低いので、限度額に達するのは遅いほうです。所得割10.6%の八代市なら約585万円——神栖市は340万円以上遅く上限に届きます。
年齢による課税対象を、市は明確に示しています。「医療保険分と後期高齢者支援金分が課税される人は、年齢が75歳未満の人、介護保険分が課税される人は、年齢が満40歳以上65歳未満の人、子ども・子育て支援金分が課税される人は、年齢が18歳以上(18歳に達する日以後の最初の3月31日の翌日以降である人)75歳未満の人です」。
介護保険分の月割りも具体的です。「介護保険分が加算されるのは、40歳の誕生月(1日が誕生日の人はその前月)から65歳になる前月(1日が誕生日の人はその前々月)分までです(月割計算)」。
「1日が誕生日の人はその前月」——法律上、年齢は誕生日の前日に加算されるためです。4月1日生まれの方は3月分からかかります。
年度途中の加入・脱退も月割りです。市は「1年間とは毎年4月から翌年3月までをいい、年の途中に国民健康保険に加入または脱退した場合の保険税は、その加入期間に応じて月割計算をいたします」としています。
問い合わせは目的別に番号が分かれています。国保グループ 0299-90-1142/年金グループ 0299-90-1145/医療福祉グループ 0299-90-1143。メール([email protected])も公開されています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 神栖市の国保窓口一覧
神栖市の国保税は健康増進部 国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)が担当しています。〒314-0192 茨城県神栖市溝口4991-5 本庁舎1階、FAXは0299-90-1324、メールは[email protected]。問い合わせ先は目的別に番号が分かれており、年金グループ(0299-90-1145)と医療福祉グループ(0299-90-1143)もあります。市ホームページには「2026年度(令和8年度)国民健康保険税税率等の改正のお知らせ」「保険税の計算方法」「保険税の納付について」「国民健康保険税納付額の平準化」「非自発的失業者に対する保険税の軽減措置」「産前産後期間の国民健康保険税の減額制度」といった専用ページが整理されています。
| 窓口・ページ | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 健康増進部 国保年金課 国保グループ 〒314-0192 茨城県神栖市溝口4991-5 本庁舎1階 | 0299-90-1142 FAX 0299-90-1324 メール [email protected] | 国保税の計算・照会、加入・脱退の届出、軽減の判定、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の減額、納付相談 |
| 保険税の計算方法 | 令和8年度の税率表、(ア)〜(サ)の記号を振った計算式、賦課限度額の内訳、年齢による課税対象 | 「均等割(18歳以上)」と「均等割(18歳未満)」が別建て。「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」 |
| 2026年度(令和8年度)国民健康保険税 税率等の改正のお知らせ | 子ども・子育て支援金制度の説明、改正前後の税率表 | こども家庭庁のリーフレット(PDF 588.0KB)へのリンクもあります |
| 非自発的失業者に対する保険税の 軽減措置 | 前年の給与所得を100分の30とみなして計算、離職日ごとの軽減対象期間の一覧 | 「特例受給資格者証、高年齢受給資格者証、船員保険法による受給者については、軽減の対象となりません」 |
| 国民健康保険税納付額の平準化 | 年金からの特別徴収の天引き額を均す仕組み | 年度の前半と後半で天引き額が大きく変わるのを防ぐ制度です |
| 産前産後期間の国民健康保険税の 減額制度 | 出産前後の一定期間の所得割額と均等割額を減額 | 要届出。専用ページで案内されています |
18歳未満の均等割が別建てで半額です。医療保険分39,000円→19,500円、後期高齢者支援金分17,000円→8,500円。18歳未満の均等割合計は28,000円。
18歳未満は18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%。4人世帯の固定部分208,400円は東京23区より9.2万円軽くなります。
2方式(平等割なし)。茨城県は県内のすべての市町村が2方式で、賦課方式が県内統一されています。
所得割12.18%は268市のうち62番目に低い、医療保険分の6.8%は44番目に低い——全国的には低いほうです。
「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」——「按分」の一語で仕組みを説明しています。
土地・建物等の譲渡所得は特別控除後の金額で計算します(全国では少数派の扱い)。軽減判定での扱いは国保年金課へ確認を。
市町村民税で適用される各種所得控除は適用されません。引けるのは基礎控除43万円だけです。
非自発的失業者の軽減で「船員保険法による受給者」の除外を明記——鹿島港を抱える港湾都市ならではの記述です。
離職日ごとの軽減対象期間の一覧を公開/「国民健康保険税納付額の平準化」の専用ページもあります。
8. よくある質問(神栖市の国保)
Q1. 子どもの均等割が安いと聞きました。本当ですか?
A. 本当です。神栖市は18歳未満の均等割を、医療保険分・後期高齢者支援金分とも半額に設定しています。18歳未満の均等割合計は28,000円です。
市の税率表には、「均等割(18歳以上)」と「均等割(18歳未満)」という2つの行が並んでいます。
医療保険分——18歳以上39,000円/18歳未満19,500円(ちょうど半額)。
後期高齢者支援金分——18歳以上17,000円/18歳未満8,500円(ちょうど半額)。
介護保険分は40歳以上65歳未満のみなので、18歳未満にはかかりません。
子ども・子育て支援金分も、市が「18歳未満の被保険者に係る、子ども・子育て支援金分の均等割額は全額軽減されます」としており、18歳未満にはかかりません。
結果、18歳未満の均等割は19,500+8,500=28,000円。18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%です。
未就学児だけを半額にする市は全国に多くあります(これは国の制度です)が、18歳未満のすべてを別建てで半額にしている市は、当サイトで調べた268市の中でも多くありません。
金額で確かめます。
4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の固定部分——76,200×2+28,000×2=208,400円。東京23区(300,146円)より9.2万円軽い。
5人世帯(子3人)なら236,400円。東京23区(365,346円)より12.9万円軽い。
子どもの人数が増えるほど、差が広がります。東京23区の18歳未満は65,200円なので、子ども1人あたり37,200円の差がつくからです。
市は「18歳未満」の範囲も具体的に示しています——「18歳未満とは、2026年度(令和8年度)については、2008年4月2日以降に生まれた人をいいます」。
茨城県内8市で比べると、神栖市の18歳以上の均等割76,200円は6番目と高いほうです。ところが18歳未満では28,000円——県内で最も低い取手市の18歳以上(39,000円)より安い水準になります。
「大人には標準的、子どもには大きく軽い」——それが神栖市の均等割の設計です。
未就学児のさらなる軽減の扱いについては、国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)に確認してください。
Q2. 「18歳以上均等割」の100円とは何ですか?
A. 18歳未満の子ども・子育て支援金分の均等割を全額軽減したぶんを、18歳以上の加入者で「按分」した額です。神栖市はこの一語で仕組みを説明しています。
市の説明をそのまま引きます——「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」。
「按分」——全体の額を、対象者の数で割り振るという意味です。
仕組みを整理します。
①子ども・子育て支援金分の均等割は、本来なら全員にかかる。制度の建前としては、全世代が負担するものだからです。
②ところが、18歳未満は全額軽減される。子育て世帯の負担が増えないようにするためです。
③軽減しても財源は必要なので、その分を18歳以上で分け合う。それが「18歳以上均等割」100円です。
結果、18歳以上の子ども分の均等割は2,100円+100円=2,200円になります。
全国の市は、この説明に工夫を凝らしています。鴻巣市(埼玉県)は三段階で説明——「均等割(1,800円)を18歳未満の加入者にも一度賦課することになりますが、18歳未満の加入者の均等割額は全額軽減され、その軽減した分の費用を18歳以上の加入者の均等割(100円)として賦課する」。
東松山市(埼玉県)は124円という実額を示し、「18歳未満被保険者の均等割額を全額軽減するためにかかる額」と説明。
神栖市は「按分」の一語で言い切りました。アプローチはそれぞれですが、どれも読者に親切です。
多くの市は「18歳未満は軽減」「18歳以上は+100円」とだけ書き、なぜ加算されるのかを説明しません。
金額としては年100円——大きな額ではありません。しかし、なぜその100円があるのかが分かると、通知書の見え方が変わります。
あわせて、子ども・子育て支援金分の対象年齢も確認しておきましょう。市は「子ども・子育て支援金分が課税される人は、年齢が18歳以上(18歳に達する日以後の最初の3月31日の翌日以降である人)75歳未満の人です」としています。
75歳になると、子ども分もかからなくなります(後期高齢者医療制度へ移行するため。ただし後期高齢者医療制度でも別途負担があります)。
子ども・子育て支援金制度そのものについて、市は「少子化対策の一環として、子どもおよび子育て世帯に対する支援を社会全体で支えることを目的とし、児童手当の拡充、妊婦のための支援給付、育児時短就業給付などさまざまな政策に充てられます。この制度は、2026年度から2028年度まで段階的に導入され、2028年度以降も継続して実施されます」と説明しています。
「2026年度から2028年度まで段階的に導入」——令和8年度の0.28%は、まだ途中の水準だということです。
Q3. 神栖市の国保税は茨城県内で高いのですか?
A. 中位からやや高いあたりです。所得割12.18%は県内8市で4番目に低く、均等割76,200円は6番目です。ただし18歳未満の均等割は28,000円と大きく軽く設定されています。
茨城県は、県内のすべての市町村が2方式(平等割なし)です。当サイトで令和8年度の料率を確認した水戸市・つくば市・ひたちなか市・取手市・牛久市・小美玉市・北茨城市・神栖市の8市はすべて平等割ゼロでした。
所得割の順位——取手市10.20%/牛久市11.33%/小美玉市12.07%/神栖市12.18%/ひたちなか市12.32%/つくば市13.64%/水戸市13.95%/北茨城市14.30%。8市で4番目に低い。
均等割(18歳以上)の順位——取手市39,000円/牛久市60,700円/水戸市63,300円/北茨城市63,700円/つくば市71,100円/小美玉市74,900円/神栖市76,200円/ひたちなか市77,600円。8市で6番目——やや高いほうです。
給与収入400万円(所得233万円)の45歳単身世帯で比べます。
取手市=約27.7万円/牛久市=約32.5万円/小美玉市=約35.6万円/神栖市=約36.0万円/ひたちなか市=約36.5万円/水戸市=約38.8万円/つくば市=約38.9万円/北茨城市=約39.7万円。
神栖市は8市で4番目に安い——取手市とは8.3万円、北茨城市とは3.7万円の差です。
全国で見ると、神栖市は低いほうです。所得割12.18%は268市のうち62番目に低く、医療保険分の6.8%は44番目に低い。
東京23区(所得割13.01%・均等割84,873円)と比べると——給与収入400万円の45歳単身世帯で約36.0万円/東京23区約38.8万円。2.8万円軽い計算です。
子どものいる世帯なら、差はもっと開きます。神栖市の18歳未満の均等割は28,000円で、東京23区(65,200円)より37,200円軽い。4人世帯の固定部分なら9.2万円の差になります。
茨城県も保険料水準の統一を目指しています。令和4年度に賦課方式(2方式)の統一を先に済ませ、税率の統一は今後の課題として残っている段階です。
ひたちなか市は「完全統一後は、市の独自支援は実施できなくなる」としています。統一が進めば、神栖市の「18歳未満半額」という設計も、いずれ見直される可能性があります。
負担が重いと感じたら、まず所得の申告と軽減の確認を。7割軽減なら均等割76,200円が22,860円——53,340円の減です。
Q4. 失業しました。自分の軽減期間はいつまでですか?
A. 神栖市は「離職日による軽減対象期間」を離職日ごとの一覧で公開しています。自分の離職日を探せば、対象期間が年月日で分かります。
市は「離職時期別軽減期間一覧」「保険税の軽減措置の期間は次のとおりです」という見出しで、離職日ごとに「いつからいつまでが対象か」を具体的な年月日で示しています。
ここまで具体的な一覧を出している自治体は、当サイトで調べた268市の中でも多くありません。多くは「離職日の翌日の属する月からその月の属する年度の翌年度末まで」というルールだけを書きます。
市は2026年4月に一覧を更新しています(「2026年4月、離職日による軽減対象期間を更新しました」)。最新の離職日まで載っているということです。
対象になる条件は3つ——「離職時点で65歳未満であること」、「雇用保険の特定受給資格者または特定理由離職者であること」、そして離職理由コードが「特定受給資格者理由コード(11,12,21,22,31,32)」「特定理由離職者理由コード(23,33,34)」のいずれかであること。
除外規定には、神栖市ならではの項目があります。「特例受給資格者証、高年齢受給資格者証、船員保険法による受給者については、軽減の対象となりません」。
「船員保険法による受給者」——この除外を明記している自治体は、当サイトで調べた中でもごくわずかです。神栖市は鹿島港を抱える港湾都市であり、船員として働く方が現実にいる——その地域性が反映された記述です。
途中で就職した場合も明記されています。「軽減期間中に『職場の健康保険』に加入し、国保の資格を喪失した場合、軽減措置は終了します」。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の45歳単身世帯——
軽減なし:所得233万円。所得割233万×12.18%=283,794円+均等割76,200円=年約36.0万円。
軽減あり:給与所得は82.8万円。所得39.8万円で、所得割は48,476円。さらに2割軽減が適用され均等割が60,960円に。合計約10.9万円。
差はおよそ25.1万円です。
届出が必要です。雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知を持って国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)へ。離職票では手続きできません。
翌年度は、法定軽減が効いてきます。失業した年の所得が下がれば、翌年度は7割・5割・2割の軽減の対象になる可能性があります。均等割76,200円が7割軽減で22,860円——53,340円の減です。所得がゼロでも申告を忘れずに。
Q5. 家を売る予定です。国保税にどう影響しますか?
A. 神栖市は「土地・建物等の譲渡所得は、特別控除後の金額で計算します」としています。所得割については、3,000万円特別控除を引いた後の金額で計算されます。
市の記載をそのまま引きます——「また、所得割額の算出について、土地・建物等の譲渡所得は、特別控除後の金額で計算します。基礎控除は43万円です」。
「特別控除後」——これは全国では少数派の扱いです。
多くの市は、扱いを明記していないか、「特別控除前」としています。当サイトで確認した範囲では、伊賀市・飯塚市・香芝市・南あわじ市・茅ヶ崎市・姶良市・天理市・たつの市・下松市・鴻巣市などが軽減判定で「特別控除前」としています。
「特別控除後」を明記している市は、和泉市(大阪府)と神栖市くらいです。
結果、自宅を売って譲渡益が3,000万円以内なら、所得割は増えません。居住用財産の3,000万円特別控除を使えば、所得割の計算から除かれるということです。
ただし、軽減判定では別の扱いになる可能性があります。和泉市(大阪府)は、所得割では「分離長期・短期譲渡所得の特別控除は控除します」としながら、軽減判定では「控除する前の金額で軽減判定を行います」と使い分けています。
神栖市が軽減判定でどう扱うかは、市の「低所得の世帯に対する保険税の軽減制度」のページでは確認できませんでした。家や土地を売る予定のある方は、事前に国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)へ確認してください。
もし軽減判定が「特別控除前」なら、7割軽減が外れて均等割76,200円が満額になります——53,340円の増です。
特別控除を超える譲渡益がある場合は、所得割にも響きます。所得割12.18%なので、特別控除後の譲渡益500万円なら60万9千円の増です。
所得控除は使えません。市は「なお市町村民税で適用される、各種所得控除は適用されません」としています。引けるのは基礎控除43万円だけです。
限度額に達する所得水準も確認しておきましょう。医療保険分は所得割6.8%・均等割39,000円。単身なら、(67万円-39,000円)÷6.8%=約928万円の所得で医療保険分が上限に達します。
所得割6.8%が低いので、限度額に達するのは遅いほうです。所得割10.6%の八代市なら約585万円——神栖市は340万円以上遅く上限に届きます。
翌年度は元に戻ります。譲渡益は一時的な所得なので、翌年度の計算では消えます。影響があるのは1年度分です。
問い合わせ先は目的別に分かれています。国保グループ 0299-90-1142/メール [email protected]。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得の世帯に対する保険税の軽減制度(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・18歳未満の均等割・半額設定
(申請不要)・18歳未満の子ども・子育て支援金分均等割・全額軽減
(申請不要)・非自発的失業者に対する保険税の軽減措置
(要届出)・産前産後期間の国民健康保険税の減額制度
(要届出)・介護保険分の月割り
(自動)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に神栖市 健康増進部 国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|神栖市の国保で押さえるべきポイント
- 神栖市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療保険分6.80%・後期支援分2.70%・介護分2.40%・子ども分0.28%
- 均等割は医療保険分39,000円・後期支援17,000円・介護18,000円・子ども2,200円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 18歳未満の均等割が別建てで半額——医療保険分39,000円→19,500円、後期高齢者支援金分17,000円→8,500円。18歳未満の均等割合計は28,000円で、18歳以上(40〜64歳)の76,200円の約37%です
- 未就学児だけを半額にする市は全国に多くありますが、18歳未満のすべてを別建てで半額にしている市は、当サイトで調べた268市の中でも多くありません
- 4人世帯の固定部分208,400円は東京23区より9.2万円軽く、5人世帯なら12.9万円軽くなります。子どもの人数が増えるほど差が広がります
- 令和8年度は所得割12.18%・均等割76,200円・賦課限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)。2方式で平等割はありません
- 所得割12.18%は268市のうち62番目に低い、医療保険分の6.8%は44番目に低い——全国的には低いほうです
- 茨城県は県内のすべての市町村が2方式で、賦課方式が県内統一されています(税率の統一は今後の課題)
- 「18歳以上均等割額:18歳未満の被保険者の均等割額の総額を、18歳以上の被保険者で按分した額」——「按分」の一語で仕組みを説明しています
- 土地・建物等の譲渡所得は特別控除後の金額で計算します(全国では少数派の扱い)。軽減判定での扱いは国保年金課へ確認を
- 非自発的失業者の軽減で「船員保険法による受給者」の除外を明記——鹿島港を抱える港湾都市ならではの記述です。離職日ごとの軽減対象期間の一覧も公開されています
- 市町村民税で適用される各種所得控除は適用されません。引けるのは基礎控除43万円だけです
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は神栖市 健康増進部 国保年金課 国保グループ(0299-90-1142)
出典・参考:
・神栖市公式:保険税の計算方法(令和8年度の税率・計算式)
・神栖市公式:2026年度(令和8年度)国民健康保険税税率等の改正のお知らせ
・神栖市公式:勤めていた会社などをやむを得ず離職された人(非自発的失業者)に対する保険税の軽減措置
・神栖市公式:産前産後期間の国民健康保険税の減額制度
・神栖市公式:国民健康保険税
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は神栖市公式サイトでご確認ください。