府中市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
府中市は広島県東部、備後地方に位置する人口約3万5,000人の市です(令和7年4月1日現在34,846人)。
※広島市の東隣にある安芸郡府中町や、東京都の府中市とは別の自治体です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく府中市の国保税の計算方法、軽減制度、会社都合退職での特例、納付方法、窓口情報までまとめました。
府中市の令和8年度は所得割13.76%・均等割61,978円・平等割37,160円(いずれも40〜64歳・子ども分を含む合計)。所得ゼロの単身世帯でも年99,138円かかります。
府中市の国保は「保険税」ではなく「保険税」です。納税義務者は世帯主で、世帯主本人が国保に入っていなくても、家族に1人でも国保加入者がいれば納税通知書は世帯主に届きます。
府中市の国保を語るうえで外せないのが、加入者の減り方と年齢構成です。市の公表資料では、被保険者は令和2年度の7,650人から令和7年度の5,963人へ5年間で約22%減少。しかも加入者の約54%が65〜74歳です。この構造が、税率の動きにも表れています。
1. 府中市の国民健康保険の概要
府中市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
府中市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
府中市は保険税方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。市の公表資料には「平成21年度からは、資産割は廃止」と明記されています。令和8年度から子ども・子育て支援納付金分が加わり、医療・後期高齢者支援金・子ども・子育て支援納付金・介護の4区分の合算になりました。
府中市が毎年公表している『府中市の国保』によると、賦課総額の構成割合(令和6年度)は所得割46:均等割38:平等割16です。応能割(所得割)が46、応益割(均等割+平等割)が54で、所得に関係なくかかる部分のほうが大きい設計です。
加入世帯は4,273世帯、1世帯あたりの被保険者は1.40人(令和7年度)。単身や夫婦のみの世帯が多く、1世帯ごとにかかる平等割(合計37,160円)の重みが小さくありません。
子ども分は他の3区分と違い、18歳未満の均等割が全額減免され、その分を18歳以上の被保険者が「18歳以上均等割」として分担します。府中市では1人あたり28円です。
税額は区分ごとに計算し、加入期間に応じて月割りで算定します。所得割は(前年の所得金額-基礎控除)×税率で、基礎控除は合計所得2,400万円以下で43万円、2,400万円超2,450万円以下で29万円、2,450万円超2,500万円以下で15万円、2,500万円超で0円と、市が表で明記しています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.20% | 35,794円 | 22,570円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.78% | 12,082円 | 7,618円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.50% | 12,812円 | 6,200円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,290円 (子ども分の均等割1,290円は、市の税率表では「均等割額1,262円」と「18歳以上均等割28円」の2段で示されています。18歳(高校生年代)未満の子ども分均等割は全額減免され、その分を補うために18歳以上の被保険者が28円ずつ上乗せで負担する仕組みです。尾道市の40円、三原市の53円、府中町の81円と比べても小さい額です) | 772円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割1,290円は、市の税率表では「均等割額1,262円」と「18歳以上均等割28円」の2段で示されています。18歳(高校生年代)未満の子ども分均等割は全額減免され、その分を補うために18歳以上の被保険者が28円ずつ上乗せで負担する仕組みです。尾道市の40円、三原市の53円、府中町の81円と比べても小さい額です。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.76%(医療8.20%+支援金2.78%+子ども0.28%+介護2.50%/40〜64歳)。当サイトで集計した329市の中央値は約13.0%で、府中市はやや高めの水準です。
均等割の合計は1人61,978円(医療35,794+支援12,082+子ども1,290+介護12,812)。平等割の合計は1世帯37,160円(医療22,570+支援7,618+子ども772+介護6,200)。
所得ゼロの単身世帯(40〜64歳)でも年99,138円。65〜74歳(介護分なし)なら所得割11.26%・均等割49,166円・平等割30,960円で、所得ゼロの単身でも年80,126円です。
子ども分の所得割は0.28%、均等割は1,262円+18歳以上均等割28円、平等割は772円、限度額は3万円です。
限度額の合計は113万円(医療67万+支援26万+子ども3万+介護17万)。限度額は区分ごとに判定されるため、40〜64歳の単身では所得割の対象額が約604万円で介護分、約746万円で医療分が先に頭打ちになります。
令和8年度の税率表(府中市公表)と令和7年度との比較
| 区分 | 医療分 | 後期高齢者支援金分 | 介護分 (40〜64歳) | 子ども・子育て支援納付金分 (令和8年度創設) |
|---|---|---|---|---|
| 所得割額 | 8.20%(8.31%) | 2.78%(2.84%) | 2.50%(2.31%) | 0.28% |
| 均等割額(1人) | 35,794円(35,612円) | 12,082円(12,015円) | 12,812円(11,819円) | 1,262円 |
| 18歳以上均等割額 | - | - | - | 28円 |
| 平等割額(1世帯) | 22,570円(22,868円) | 7,618円(7,715円) | 6,200円(5,728円) | 772円 |
| 課税限度額 | 670,000円(660,000円) | 260,000円(260,000円) | 170,000円(170,000円) | 30,000円 |
令和8年度の動きは区分ごとに方向が分かれました。医療分の所得割は8.31%→8.20%、支援金分は2.84%→2.78%と下がり、平等割も医療・支援金分は下がっています。一方で介護分は所得割が2.31%→2.50%、均等割が11,819円→12,812円(+993円)、平等割が5,728円→6,200円(+472円)と、すべての項目が上がりました。介護分の対象は40〜64歳です。この年代は介護分の引き上げと子ども分の新設が重なるため、負担増を感じやすくなります。
府中市の税率の推移(令和元年度〜令和8年度)
市が公表している『府中市の国保』の「国民健康保険事業のあゆみ」と令和8年度の税率表をもとに、所得割と、医療分+支援金分の均等割を並べました。
| 年度 | 医療分 所得割 | 支援金分 所得割 | 介護分 所得割 | 医療+支援金 均等割 |
|---|---|---|---|---|
| 令和元年度 | 7.60% | 2.62% | 2.57% | 34,440円 |
| 令和2年度 | 7.55% | 2.57% | 2.43% | 35,820円 |
| 令和3年度 | 7.25% | 2.54% | 2.22% | 35,820円 |
| 令和4年度 | 7.00% | 2.50% | 2.16% | 35,820円 |
| 令和5年度 | 7.10% | 2.63% | 2.12% | 39,077円 |
| 令和6年度 | 7.71% | 2.96% | 2.06% | 45,500円 |
| 令和7年度 | 8.31% | 2.84% | 2.31% | 47,627円 |
| 令和8年度 | 8.20% | 2.78% | 2.50% | 47,876円 |
医療分の所得割は令和4年度の7.00%を底に、令和5〜7年度の3年連続で引き上げられ、令和8年度に初めて下がりました(8.31%→8.20%)。医療分+支援金分の均等割は令和4年度の35,820円から令和8年度の47,876円へ、4年間で12,056円(約34%)の増加です。
一方、介護分の所得割は令和元年度の2.57%から令和6年度の2.06%まで下がり続け、令和7年度から反転しました。令和8年度の2.50%は、令和元年度の水準に近い値です。
広島県内の他市・町との位置づけ
当サイトで令和8年度の税率を確認済みの広島県の市町を、所得ゼロの単身(40〜64歳)の均等割+平等割で並べると次のとおりです。
府中町100,285円/廿日市市99,594円/府中市99,138円/三原市97,828円/呉市96,763円/尾道市95,780円/東広島市95,764円。
所得割(40〜64歳の合計)は、尾道市13.97%/廿日市市13.92%/府中市13.76%/呉市13.76%/三原市13.67%/広島市13.61%/東広島市13.34%。府中市の所得割は呉市と同じ水準で、均等割・平等割は県内でも高めの部類です。
所得割対象額ごとの年額の目安(単身・40〜64歳・軽減なし)
| 所得割対象額 | 年額 | 内訳のポイント |
|---|---|---|
| 0円 | 99,138円 | 均等割61,978円+平等割37,160円のみ |
| 100万円 | 236,738円 | 所得割137,600円が加わる |
| 233万円(給与収入400万円相当) | 419,746円 | 医療249,424+支援84,474+子ども8,586+介護77,262 |
| 400万円 | 649,538円 | どの区分も限度額に届かない |
| 600万円 | 924,738円 | 介護分が限度額(17万円)の直前 |
| 800万円 | 1,106,562円 | 医療分・介護分が限度額(67万・17万)に到達 |
65〜74歳(介護分なし)で対象額233万円なら、所得割11.26%で262,358円、均等割49,166円、平等割30,960円、合計342,484円です。40〜64歳との差は約7.7万円で、介護分(所得割2.50%+均等割12,812円+平等割6,200円)の分にあたります。
令和7年度の税率で同じ233万円・40〜64歳の単身を計算すると409,375円(子ども分なし)。令和8年度は419,746円で、約1万円の増加です。所得ゼロの単身でも95,757円から99,138円へ、3,381円の増加になります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 210,740円 + 均等割 125,279円 + 平等割 22,570円 ⇒ 358,589円
- 後期支援分: 所得割 71,446円 + 均等割 42,287円 + 平等割 7,618円 ⇒ 121,351円
- 介護分: 所得割 64,250円 + 均等割 25,624円 + 平等割 6,200円 ⇒ 96,074円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,580円 + 平等割 772円 ⇒ 10,548円
合計: 年間 約586,562円(月あたり約48,900円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 130,380円 + 均等割 35,794円 + 平等割 22,570円 ⇒ 188,744円
- 後期支援分: 所得割 44,202円 + 均等割 12,082円 + 平等割 7,618円 ⇒ 63,902円
- 介護分: 所得割 39,750円 + 均等割 12,812円 + 平等割 6,200円 ⇒ 58,762円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,290円 + 平等割 772円 ⇒ 6,514円
合計: 年間 約317,922円(月あたり約26,500円)
単身世帯でも平等割が合計で年37,160円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 249,424円 / 後期支援分 84,474円 / 介護分 77,262円 / 子ども分 8,586円 ⇒ 合計 約419,746円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 79,327円 / 後期支援分 26,824円 / 介護分 25,160円 / 子ども分 2,764円 ⇒ 合計 約134,075円
差額は年間およそ28万6千円。届出書1枚でこれだけ違います。府中市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は府中市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 府中市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,290円は、市の税率表では「均等割額1,262円」と「18歳以上均等割28円」の2段で示されています。18歳(高校生年代)未満の子ども分均等割は全額減免され、その分を補うために18歳以上の被保険者が28円ずつ上乗せで負担する仕組みです。尾道市の40円、三原市の53円、府中町の81円と比べても小さい額です。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 府中市 税務課 市民税係(0847-44-9126)/医療介護保険課 保険年金係(0847-44-9145)/上下支所(0847-62-2111)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合などで離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして税額を計算する非自発的失業者の軽減が使えます。対象は雇用保険の特定受給資格者(倒産・解雇など)または特定理由離職者(雇い止めなど)として失業等給付を受ける65歳未満の方で、雇用保険受給資格者証の離職理由欄が11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかの方です。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。所得割対象額は276万-43万=233万円。所得割は233万×13.76%=320,608円、均等割61,978円と平等割37,160円を足して年約42.0万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。対象額は39.8万円まで下がり、さらにこの82.8万円で軽減判定も行われ、単身世帯の2割軽減の基準(43万+57万=100万円)以下なので、均等割・平等割にも2割軽減がかかります。
合計は約13.4万円。差はおよそ28.6万円です。
市は軽減期間を「離職日翌日の属する月から翌年度末まで」とし、「雇用保険の失業給付を受ける期間とは異なります」と明記しています。軽減期間中に就職しても国保に加入していれば引き続き対象です。
申請の持ち物は、保険証を利用登録したマイナンバーカードまたは資格確認書と、雇用保険受給資格者証です。府中市はハローワークでオンライン失業認定を受けた方向けに、スマートフォンの画面で受給資格者証を提示する方法も案内しています(ハローワークのリーフレットを市サイトで公開)。申請先は税務課市民税係、医療介護保険課保険年金係、上下支所です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 府中市の減免制度|要申請
府中市の軽減は、所得に応じた7割・5割・2割軽減と未就学児の均等割2分の1、18歳未満の子ども分均等割の全額減免が自動適用(住民税の申告が前提)で、非自発的失業・産前産後は申請・届出が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 所得に応じた軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯の総所得金額等が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②同+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)以下=5割、③同+57万円×(同)以下=2割 | 均等割と平等割を軽減。府中市は均等割61,978円+平等割37,160円=99,138円(40〜64歳・単身)が対象です。5割・2割の基準は令和7年度の30.5万円・56万円から31万円・57万円に引き上げられました |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児(6歳に達する日以降の最初の3月31日までの方) | 均等割を2分の1に減額。所得による軽減を受ける世帯は、軽減後の均等割をさらに2分の1にします(令和4年度から実施) |
| 18歳未満の子ども分均等割 (申請不要) | 18歳(高校生年代)未満の被保険者 | 子ども・子育て支援納付金分の均等割1,262円は全額減免。この分を18歳以上が28円ずつ負担します |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満で、離職理由コードが11・12・21〜23・31〜34の方 | 前年の給与所得を100分の30として算定。離職日翌日の属する月から翌年度末まで |
| 産前産後期間の免除 (要届出) | 妊娠85日以上の分娩(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 単胎は出産予定月の前月から出産月の翌々月まで、多胎は3か月前からの所得割と均等割を免除。平等割は免除されないため0円にはなりません。出産予定日の6か月前から届出可能 |
| 後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減 (自動/要確認) | 75歳以上の方が後期高齢者医療に移り、75歳未満の方が国保に残る世帯/被用者保険の被扶養者(65〜74歳)が新たに国保に入る場合 | 国保加入者が1人になる場合、医療・支援金・子ども分の平等割が5年間は2分の1、その後3年間は4分の3。被扶養者だった方は所得割が免除され、2年間は均等割・平等割が2分の1 |
府中市の軽減で押さえておきたいのは、市が公表している軽減判定の細かい取り扱いです。
・65歳以上の年金受給者は、年金所得から15万円を差し引いた額で軽減判定を行います。
・専従者控除があった方は控除前の所得で、専従者給与があった方は給与がなかったものとして判定します。
・土地・建物の譲渡所得がある方は、特別控除前の所得で判定します。
・判定は賦課期日(基本は4月1日)現在の状況で行い、年度途中で納税義務が生じた場合はその日で判定します。
・給与所得者等とは、給与収入が55万円超、または公的年金等の収入が60万円超(65歳未満)・125万円超(65歳以上)の方です。
つまり、世帯主が国保に入っていなくても、世帯主の所得は判定に含まれます。収入がない方も住民税の申告を済ませておかないと、軽減の判定が回りません。
産前産後期間の免除は、税務課市民税係・医療介護保険課保険年金係・上下支所のいずれでも届出できます。マイナンバーが分かる書類と母子健康手帳を持参します。免除で払いすぎになった場合は還付されます。
府中市の令和6年度決算では、保険基盤安定(保険税軽減分)として一般会計から約1億5,031万円、保険者支援分として約7,181万円が国保会計に繰り入れられており、7割・5割・2割軽減は公費で支えられています。未就学児の均等割軽減分(約87万円)と産前産後の免除分(約10万円)も、一般会計からの繰入金として計上されています。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
府中市の国保税は、年8回(7月〜翌年2月)の納期で納めます。通常は月末が納期限で、月末(12月は25日)が土曜・日曜・休日の場合は翌営業日です。
65〜74歳の年金天引き(特別徴収)は、4月1日現在65歳以上の世帯主で、次のすべてに当てはまる場合です。
・世帯主が介護保険料を年金から特別徴収されている
・世帯主が国保に加入し、年額18万円以上の年金を受給している
・世帯の国保加入者が全員65歳以上75歳未満(年度の途中で75歳になる方は対象外)
・介護保険料と国保税の合計額が年金受給額の2分の1を超えない
年金天引きは年6回(年金支給月)です。
府中市は新たに天引きになる方の具体例を表で公開しています。年税額が72,000円の場合、7・8・9月は普通徴収で各9,000円(年税額の8分の1)、10月・12月・2月は天引きで各15,000円。翌年度は4・6・8月が前年度2月と同じ15,000円、10・12・2月が各9,000円になります。
年度の途中で75歳になる方がいる世帯は、前年度まで天引きでも普通徴収になります。市の例では7月16,500円、8月〜2月は各12,000円です。75歳到達月以降は後期高齢者医療保険料として納めます。
天引きから口座振替に変えたい方は、年金支給月の3か月前の月末までに「納付方法変更申出書」を提出します。新たに口座振替にする場合は、先に金融機関で「府中市税口座振替依頼書」を出し、その控えを持って税務課または上下支所へ。窓口は債権管理対策室 収納係(0847-44-9129)です。
社会保険税控除は、年金天引きなら年金受給者本人、口座振替なら保険税を負担した人(世帯主や配偶者など)に付きます。口座の名義をどうするかで、誰の所得税・住民税が下がるかが変わります。
納期限から1年間納めないでいると、被保険者証または資格確認書を返還し、特別療養費の扱いになります。いったん医療費の全額を窓口で支払うことになり、高額療養費などの給付が一時差し止めになる場合もあります。災害や失業などのやむをえない事情で納付が難しいときは、早めに税務課へ相談してください。
市の令和6年度の現年度分の収納率は96.97%、滞納繰越分を含めると90.05%です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 府中市の国保窓口一覧
府中市の国保は、税の算定・軽減申請は税務課、資格の届出・給付は医療介護保険課、納付方法の変更は債権管理対策室と、目的によって窓口が分かれています。上下町の方は上下支所でも受け付けています。
| 窓口 | 連絡先 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 税務課 市民税係 〒726-8601 広島県府中市府川町315番地 | Tel:0847-44-9126 | 国保税の算定・賦課、非自発的失業の軽減申請、産前産後の免除届出、税の減免・納付の相談 |
| 医療介護保険課 保険年金係 | Tel:0847-44-9145 | 国保の加入・脱退の届出、保険給付、限度額適用の更新、産前産後の届出、70歳以上の自己負担割合の相談 |
| 税務課 債権管理対策室 収納係 | Tel:0847-44-9129 | 口座振替・納付方法の変更(年金天引きから口座振替など)、納付に関する相談 |
| 上下支所 地域づくり係 〒729-3492 広島県府中市上下町上下861番地3 | Tel:0847-62-2111 | 国保の各種届出の受付、非自発的失業・産前産後の届出、納付方法変更申出書の提出 |
算定・軽減申請は税務課、資格・給付は医療介護保険課。同じ国保でも窓口が分かれるため、電話の際は用件で選んでください。
18歳以上均等割額は28円。子ども分の均等割1,290円=1,262円+28円です。
上下支所では、非自発的失業の軽減申請や産前産後の届出も受け付けています。上下町にお住まいの方は本庁まで行かずに済みます。
社会保険税控除は年金天引きなら年金受給者本人、口座振替なら負担した人に付きます。
市は「令和8年度 広島県府中市国保税試算」のExcelシートを公開しています。ただし軽減(7割・5割・2割)には対応していないため、低所得の世帯は実際の税額より高く出ます。
8. よくある質問(府中市の国保)
Q1. 府中市の国保税は高いのですか?
A. 所得割13.76%・均等割61,978円・平等割37,160円で、全国の中ではやや高め、広島県内でも高めの部類です。
当サイトで集計した329市では、所得割の中央値は約13.0%、均等割の中央値は約5.4万円、平等割の中央値は約3.4万円です。
所得ゼロの単身40〜64歳なら府中市は99,138円で、三原市97,828円・呉市96,763円・尾道市95,780円・東広島市95,764円より高く、廿日市市99,594円とほぼ同水準です。
所得割対象額233万円の単身40〜64歳は年約42.0万円です。
低所得の世帯ほど7割・5割・2割の軽減で負担が下がります。7割軽減なら均等割+平等割の99,138円が約29,700円になり、年約69,400円の減額です。
住民税の申告は必ず済ませてください。
Q2. 令和8年度は令和7年度より上がったのですか?
A. 区分によって上がる項目と下がる項目があります。医療分の所得割は8.31%→8.20%、支援金分は2.84%→2.78%に下がりました。一方で介護分は所得割2.31%→2.50%、均等割11,819円→12,812円、平等割5,728円→6,200円と、すべて上がっています。
さらに令和8年度から子ども・子育て支援納付金分(所得割0.28%・均等割1,262円+18歳以上28円・平等割772円)が新設されました。
40〜64歳・所得割対象額233万円の単身で、令和7年度409,375円→令和8年度419,746円と約1万円の増加。所得ゼロの単身では95,757円→99,138円(+3,381円)です。限度額も医療分が66万円→67万円に上がっています。
Q3. 国保税の納税通知書は誰に届きますか?
A. 世帯主です。市は「国民健康保険税を納める義務は、世帯主にあります」と明記しています。
世帯主が社保に入っていて国保の加入者でなくても、家族に1人でも国保加入者がいれば、納税通知書は世帯主に送られます。
軽減の判定でも、国保に入っていない世帯主の所得が含まれます。世帯主の住民税申告も忘れずに。
Q4. 子ども分の「18歳以上均等割28円」とは?
A. 18歳(高校生年代)未満の被保険者の子ども分均等割(1人1,262円)を全額減免する分を、18歳以上の被保険者で分担する額です。府中市は1人28円です。
子ども分の均等割は、18歳以上は1,262円+28円=1,290円、18歳未満は0円になります。
広島県内では、尾道市が40円、三次市が52円、三原市が53円、広島市が56円、東広島市が74円、府中町が81円で、府中市の28円は、当サイトで額を確認できた広島県の市町の中でいちばん小さい額です。
Q5. 府中市の国保加入者はどのくらいですか?
A. 市の公表資料(『令和7年度版 府中市の国保』)では、令和7年4月1日現在で4,273世帯・5,963人です。市の人口に占める加入率は17.11%。令和2年度の7,650人(加入率19.79%)から、5年間で約22%減ったことになります。
年齢別では65〜69歳が1,189人、70〜74歳が2,041人で、65〜74歳だけで全体の約54%を占めます。70〜74歳では人口の約70%が国保加入者です。
逆に、20代〜30代前半は各年代100人前後にとどまります。国保の加入者が高齢者に偏る構造は、医療費の水準と税率に直結します。
Q6. 国保税は市の財政のどのくらいを占めていますか?
A. 府中市の令和6年度の国保特別会計は歳入3,585,811,422円。内訳は都道府県支出金が70.2%、保険税が17.6%、一般会計からの繰入金が10.9%です。
県からの普通交付金が給付費の大半をまかない、保険税はその残りの部分を負担するという広島県の共同運営(平成30年度から)の仕組みが数字に表れています。
Q7. 産前産後の免除でも平等割は残りますか?
A. 残ります。市は「平等割額は免除されないため、産前産後期間の国民健康保険税が0円になることはありません」と明記しています。免除されるのは所得割額と均等割額の産前産後期間相当分だけです。
届出は出産予定日の6か月前からでき、出産後でも可能です。払いすぎになった分は還付されます。
Q8. 年金天引きから口座振替に変えられますか?
A. できます。確実な納付が見込める方は、年金支給月の3か月前の月末までに「納付方法変更申出書」を税務課または上下支所に出します。新たに口座振替にする方は、先に金融機関で「府中市税口座振替依頼書」を提出し、その控えを持参します。
変更すると社会保険税控除を受ける人が、年金受給者本人から保険税を負担した人(世帯主や配偶者など)に変わり、所得税・住民税が下がる場合があります。
Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得に応じた軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の免除
(要届出)・後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減
(自動/要確認)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に府中市 税務課 市民税係(0847-44-9126/市役所本庁)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|府中市の国保で押さえるべきポイント
- 府中市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.20%・後期支援分2.78%・介護分2.50%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分35,794円・後期支援12,082円・介護12,812円・子ども1,290円、平等割は合計で年37,160円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割13.76%・均等割61,978円・平等割37,160円。所得ゼロの単身でも年99,138円。県内でも高めの部類
- 介護分は全項目が上昇(所得割2.31→2.50%、均等割+993円)。医療・支援金分は下がり、区分ごとに方向が分かれた
- 医療分の所得割は令和4年度7.00%→令和7年度8.31%と3年連続で上昇、令和8年度に初めて低下
- 18歳以上均等割額は28円。当サイトで確認できた広島県内で最小
- 被保険者は5年で約22%減、65〜74歳が約54%。1世帯1.40人で平等割の重みが大きい
- 年金天引き→口座振替は3か月前の月末まで。社会保険税控除の対象者が変わる
- 窓口は目的別。算定は税務課、給付は医療介護保険課、納付変更は債権管理対策室。上下町は上下支所
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万6千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は府中市 税務課 市民税係(0847-44-9126/市役所本庁)
出典・参考:
・府中市公式:国民健康保険税(令和8年度税率・軽減・納付方法)
・府中市公式:企業の倒産・解雇・雇い止めなどにより離職された人の国民健康保険税の軽減
・府中市公式:国民健康保険税の産前産後期間相当分の免除
・府中市公式:国民健康保険税及び後期高齢者医療保険料の納付方法の変更/社会保険料控除の取り扱い
・府中市公式:令和7年度版(令和6年度実績)府中市の国保
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は府中市公式サイトでご確認ください。