奄美市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
奄美市は、2006年3月に名瀬市・住用村・笠利町が合併して誕生した鹿児島県の離島の市です。奄美大島の大部分を占め、人口は約4万人。中心の名瀬から、住用のマングローブ原生林、笠利の空港・海岸線まで、島の北と南で暮らしの事情が大きく違います。
この記事でまず伝えたいのは、令和8年度の奄美市は、国保税の税率を「全面的に組み替えた」ことです。市は国保税のページで「国や県の方針により、将来的には県内のどこに住んでいても同じ所得水準・同じ世帯構成であれば同じ国保税額となることを目指しており、現在の本市国保の税率は県内19市で比較すると低い状況」と述べ、改定の理由を明記しています。
市の令和7年度と令和8年度の税率表を並べて検算しました。医療分の所得割は8.44%→7.95%に下がった一方、医療分の均等割は11,400円→15,000円に上がり、平等割は26,100円→21,700円に下がりました。つまり「世帯にかかる定額(平等割)を減らし、人数にかかる定額(均等割)を増やす」方向の改定です。後期高齢者支援金分は所得割が2.32%→2.90%、均等割が5,600円→9,500円と大きく上がり、そこに新設の子ども分(所得割0.28%・均等割700円+18歳以上100円・平等割1,300円)が加わりました。
結果として、所得割の合計は13.56%→13.79%(40〜64歳)と小幅ですが、均等割の合計は1人25,100円→33,700円(40〜64歳)と約1.3倍。子どもの均等割(18歳未満・40歳未満)は17,000円→24,500円で、1人あたり年7,500円の増です。子育て世帯・人数の多い世帯ほど負担増の幅が大きい改定になっています。
もう1つ、奄美市のページには他市であまり見かけない特徴があります。納期は7月から翌年2月までの年8期で、4月〜6月と翌年3月の4か月分は年8回払いの中に含まれると市が説明し、さらに随時期(3月31日・4月30日)が置かれています。また口座振替ができなかった場合、再振替はできませんと明記されており、納期限の前日までの残高確認が呼びかけられています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく奄美市の国保税の計算方法、令和7年度との差、軽減・減免、納期、窓口情報までまとめました。
1. 奄美市の国民健康保険の概要
奄美市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
奄美市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
奄美市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
4区分すべてに平等割があります。医療分21,700円+後期高齢者支援金分10,800円+介護分6,900円+子ども・子育て支援金分1,300円=1世帯あたり年40,700円(介護分は40〜64歳の被保険者がいる世帯のみ)。
令和8年度の合計は所得割13.79%・均等割33,700円・平等割40,700円・限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)。
所得割の対象は「前年の総所得金額-基礎控除43万円」です(市の計算方法の書き方)。
納税義務者は世帯主で、世帯主自身が国保に入っていなくても、世帯内に国保の被保険者がいれば世帯主に課税されます(擬制世帯主)。市は申請により、国保上だけ世帯主を国保加入者に変更できるとしていますが、国保税に未納がないこと等の条件があります。
納めるのは「被保険者になったその月の分から」。市は「届け出た月からではありません」と明記し、届出が遅れるとさかのぼって納めるとしています。脱退した場合は脱退した月の前月分までです。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分(基礎課税額) | 7.95% | 15,000円 | 21,700円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.90% | 9,500円 | 10,800円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.66% | 8,400円 | 6,900円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 800円 (子ども分の均等割は700円に、18歳以上の被保険者だけ18歳以上均等割(加算)100円が加わり、大人は800円です。市は「18歳未満の被保険者の子ども分均等割は全額軽減されます」としています) | 1,300円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分(基礎課税額)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割は700円に、18歳以上の被保険者だけ18歳以上均等割(加算)100円が加わり、大人は800円です。市は「18歳未満の被保険者の子ども分均等割は全額軽減されます」としています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.79%(医療7.95+後期高齢者支援金2.90+介護2.66+子ども0.28/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上なら11.13%です。令和7年度は13.56%(40〜64歳)、10.76%(介護なし)でしたから、全体の所得割の動きは+0.23ポイントと小幅です。区分ごとに見ると、医療分は−0.49ポイント、介護分は−0.14ポイントと下がり、後期高齢者支援金分は+0.58ポイント、子ども分は新設で+0.28ポイントと動きが分かれています。
均等割の合計は1人33,700円(医療15,000+支援金9,500+介護8,400+子ども700+18歳以上加算100/40〜64歳)。18〜39歳は25,300円、18歳未満は24,500円(子ども分700円が全額軽減されるため)。令和7年度の均等割は、40〜64歳が25,100円、18〜39歳と18歳未満が17,000円でした。18歳未満の子1人あたりでは年7,500円(約44%)の増で、この改定でいちばん伸びが大きいのは均等割です。
平等割の合計は1世帯あたり年40,700円(介護分あり)、介護分がない世帯は33,800円。令和7年度は43,300円/35,100円でしたから、世帯あたりでは2,600円/1,300円下がりました。医療分の平等割は26,100円→21,700円と4,400円下がり、支援金分(9,000→10,800円)と子ども分(新設1,300円)が上がったため、差し引きで下がっています。
賦課限度額は医療分66万円→67万円(国の法令改正)。子ども分に3万円が新設され、合計は109万円→113万円。限度額に達する世帯は年4万円の増です。
市の表に気になる点があります。市の令和8年度の税率表では、子ども分が「所得割0.28%/平等割1,300円/均等割700円」の順に並んでいます(他の3区分は「所得割/均等割/平等割」の順)。ところが同じページの軽減額(令和8年度)の表では、子ども分の7割軽減が「均等割910円・平等割490円」、5割が「650円・350円」、2割が「260円・140円」と、税率表のラベルとは逆の関係(1,300円×0.7=910円、700円×0.7=490円)になっています。どちらかの表でラベルが入れ替わっている可能性があり、当サイトでは税率表の表記(均等割700円・平等割1,300円)に従って計算しています。影響は子ども分だけで、1世帯あたり年600円前後の入れ替わりですが、納税通知書の内訳と照らす際は注意してください。気になる場合は国保年金課(0997-52-1117)に確認を。
当サイトの計算例(令和8年度料率)では、40歳夫婦+子2人(うち1人未就学)で世帯所得300万円の場合、令和7年度の料率だと約467,500円、令和8年度は約499,300円で差は約31,800円(+6.8%)。40歳単身(給与収入300万円)は約284,000円→約293,700円(+約9,700円)です。子どもがいる世帯の方が増え幅が大きいのは、均等割の引き上げが響くためです。
令和8年度の税率改定——所得割は小幅、均等割が大きく上がり、平等割は下がる
市の国保税ページには、令和8年度と令和7年度の税率が同じ表に並べて載っています(市は「令和8年度分の税率を改定することとなりました」と説明)。その表を、区分ごとの増減つきで整理しました。
| 区分 | 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 所得割 | 8.44% | 7.95% | −0.49ポイント |
| 均等割 | 11,400円 | 15,000円 | +3,600円 | |
| 平等割 | 26,100円 | 21,700円 | −4,400円 | |
| 賦課限度額 | 66万円 | 67万円 | +1万円 | |
| 後期高齢者支援金分 | 所得割 | 2.32% | 2.90% | +0.58ポイント |
| 均等割 | 5,600円 | 9,500円 | +3,900円 | |
| 平等割 | 9,000円 | 10,800円 | +1,800円 | |
| 賦課限度額 | 26万円 | 26万円 | ― | |
| 介護分(40〜64歳) | 所得割 | 2.80% | 2.66% | −0.14ポイント |
| 均等割 | 8,100円 | 8,400円 | +300円 | |
| 平等割 | 8,200円 | 6,900円 | −1,300円 | |
| 賦課限度額 | 17万円 | 17万円 | ― | |
| 子ども分(新設) | 所得割 | ― | 0.28% | +0.28ポイント |
| 均等割(市の税率表の表記) | ― | 700円(18歳以上は+100円。18歳未満は全額軽減) | +700円 | |
| 平等割(市の税率表の表記) | ― | 1,300円 | +1,300円 | |
| 賦課限度額 | ― | 3万円 | +3万円 | |
| 賦課限度額 合計 | 109万円 | 113万円 | +4万円 |
読み取れることは3つです。①医療分は「所得割を下げ、平等割を下げ、均等割を上げる」組み替え。②後期高齢者支援金分は3項目すべてが上がる。③子ども分は新設で、所得割・均等割(18歳以上)・平等割のすべてが純増。市が目指す「県内どこでも同じ所得・同じ世帯構成なら同じ税額」への段階的な接近を、均等割の引き上げで進めている形です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 204,315円 + 均等割 52,500円 + 平等割 21,700円 ⇒ 278,515円
- 後期支援分: 所得割 74,530円 + 均等割 33,250円 + 平等割 10,800円 ⇒ 118,580円
- 介護分: 所得割 68,362円 + 均等割 16,800円 + 平等割 6,900円 ⇒ 92,062円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 1,600円 + 平等割 1,300円 ⇒ 10,096円
合計: 年間 約499,253円(月あたり約41,600円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 126,405円 + 均等割 15,000円 + 平等割 21,700円 ⇒ 163,105円
- 後期支援分: 所得割 46,110円 + 均等割 9,500円 + 平等割 10,800円 ⇒ 66,410円
- 介護分: 所得割 42,294円 + 均等割 8,400円 + 平等割 6,900円 ⇒ 57,594円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 800円 + 平等割 1,300円 ⇒ 6,552円
合計: 年間 約293,661円(月あたり約24,500円)
単身世帯でも平等割が合計で年40,700円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 221,935円 / 後期支援分 87,870円 / 介護分 77,278円 / 子ども分 8,624円 ⇒ 合計 約395,707円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 61,001円 / 後期支援分 27,782円 / 介護分 22,827円 / 子ども分 2,794円 ⇒ 合計 約114,404円
差額は年間およそ28万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。奄美市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は奄美市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分(基礎課税額) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 奄美市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割は700円に、18歳以上の被保険者だけ18歳以上均等割(加算)100円が加わり、大人は800円です。市は「18歳未満の被保険者の子ども分均等割は全額軽減されます」としています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 奄美市 市民環境部 国保年金課(0997-52-1117)/住用総合支所 市民福祉課/笠利総合支所 市民課
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合などで離職した人(雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者)は、国の制度で前年の給与所得を30/100として国保税を計算する軽減を受けられます。軽減の期間は離職の翌日の属する月から翌年度末までです。
注意:私が確認した奄美市の「保険税と納め方」「よくある質問」のページには、この軽減の記載が見当たりませんでした。制度そのものは全国共通ですが、申請に必要な書類(雇用保険受給資格者証など)や受付窓口は、国保年金課または各総合支所の国保担当課で確認してください。
市のFAQは、退職したときの選択肢を3つ示しています。①家族の職場の健康保険の扶養認定、②もとの職場の健康保険の任意継続(2か月以上加入していれば、退職後20日以内の申請で最長2年、保険料は全額自己負担)、③国保への加入(退職後14日以内)。国保は退職日から自動では始まらないので、手続きを忘れると保険税をさかのぼって納めることになります。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 奄美市の減免制度|要申請
奄美市の国保税の軽減は、7割・5割・2割の法定軽減、未就学児の均等割5割軽減、18歳未満の子ども分均等割の全額軽減、後期高齢者医療への移行に伴う3つの経過措置(うち旧被扶養者だけが申請必要)、産前産後の免除です。市は「世帯内に収入の不明な人がいる場合は減額ができません」と明記しており、収入がない人や非課税の障害年金・遺族年金・恩給・老齢福祉年金だけの人も必ず申告するよう求めています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (要・所得申告) | 世帯主(国保に入っているかどうかを問わない)と被保険者の総所得金額の合計が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②①に31万円×被保険者数を加えた額以下=5割、③57万円×被保険者数を加えた額以下=2割 | 医療分・支援分・介護分・子ども分の均等割と平等割を軽減。7割軽減の例:医療分の均等割10,500円・平等割15,190円、支援分6,650円・7,560円、介護分5,880円・4,830円(市の令和8年度軽減額表) |
| 未就学児の均等割5割軽減 (申請不要) | 小学校入学前の被保険者 | 均等割(1人あたり)の5割を軽減。所得に応じた軽減(7・5・2割)を受けている世帯は、軽減後の金額からさらに5割減額されます |
| 18歳未満の子ども分均等割 全額軽減 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援金の均等割700円が全額軽減。代わりに18歳以上の被保険者には100円の加算があります |
| 産前産後期間の免除 (要届出) | 妊娠85日(4か月)以上の出産をする被保険者(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間の国保税が免除(多胎は3か月前から6か月間)。令和6年1月から。届出書と母子健康手帳など出産予定日・出産日が分かる書類が必要。出産後の届出は親子関係を明らかにする書類も |
| 旧被扶養者の経過措置 (要申請) | 会社の健康保険の本人が後期高齢者医療に移ったことで被扶養者でなくなり、国保に入った65歳以上の人 | 所得割は無料、均等割は半額(当分の間)。国保加入者が旧被扶養者だけなら平等割も半額 |
| 特定世帯の平等割軽減 (申請不要) | 国保から後期高齢者医療に移ったことで国保加入者が1人になった世帯(世帯主との関係が続く場合) | 平等割が5年間は半額、その後3年間は4分の1減額 |
| 低所得軽減の判定に後期高齢者を含める措置 (申請不要) | 後期高齢者医療に移った人が、引き続き同じ世帯にいて世帯主が変わらない場合 | 軽減判定の際、後期高齢者の人数と所得を含めて判定します |
| 災害時の一部負担金の減免 (要申請) | 国保の世帯主である被保険者が災害により死亡または障害者となった場合、または世帯主が所有し居住する住宅が重大な損害を受け生活が著しく困難になった場合 | 病院の窓口で払う一部負担金(医療費の自己負担分)を減免(平成16年4月から)。申請は「療養の給付を受ける前」に行う必要があります |
早見表で軽減ラインを確認しておくと、自分の世帯がどこに当たるかすぐ分かります。給与所得者等の数が1人の世帯の場合の令和8年度の基準は次のとおりです。
| 被保険者数 | 7割軽減 | 5割軽減 | 2割軽減 |
|---|---|---|---|
| 1人 | 43万円以下 | 74万円以下 | 100万円以下 |
| 2人 | 43万円以下 | 105万円以下 | 157万円以下 |
| 3人 | 43万円以下 | 136万円以下 | 214万円以下 |
| 4人 | 43万円以下 | 167万円以下 | 271万円以下 |
「給与所得者等」の定義も市が示しています。給与収入が55万円を超える人と、公的年金等の支給を受ける人(65歳未満は60万円超、65歳以上は125万円超)の合計です。
軽減額の表は区分ごとの実額で公開されています。たとえば2割軽減は医療分の均等割3,000円・平等割4,340円、支援分1,900円・2,160円、介護分1,680円・1,380円。5割軽減は医療分7,500円・10,850円、支援分4,750円・5,400円、介護分4,200円・3,450円です。
市の保険税本体の減免(生活困窮・所得の激減など)の基準は、私が確認した国保のページには載っていません。払えない事情が生じたら、納期限を過ぎる前に国保年金課(0997-52-1117)か各総合支所へ早めに相談してください。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(振替日は各納期限と同日。一度手続きすれば翌年度以降も自動継続。できなかった場合の再振替はなし)
- 納付書(普通徴収。コンビニ収納にも対応)
- キャッシュレス決済(市のPDFで案内)
- Web口座振替受付サービス/ペイジー口座振替受付サービス(ペイジーは国保年金課の窓口でキャッシュカードのみで登録可。あまみ農業協同組合を除く)
- 年金からの納付(特別徴収)(年金から差し引く方法)
令和8年度の普通徴収は8期です。納期限は1期7月31日・2期8月31日・3期9月30日・4期11月2日・5期11月30日・6期12月25日・7期令和9年2月1日・8期3月1日。納期限は原則月末(12月は25日)で、土日祝日に当たるときは翌営業日です。このほか随時期が2つあり、随1期3月31日・随2期4月30日です。4月〜6月と翌年3月の4か月分は年8回払いの中に含まれると市が説明しています。
年金からの特別徴収は1期(4月)・2期(6月)・3期(8月)が仮徴収、4期(10月)・5期(12月)・6期(2月)が本徴収です。
口座振替の対象金融機関は7つで、鹿児島銀行・奄美大島信用金庫・奄美信用組合・南日本銀行・あまみ農業協同組合・九州労働金庫・ゆうちょ銀行。島内の信用金庫・信用組合・農協が並ぶのは離島らしいところです。
納期限を過ぎると、翌日から日数に応じて延滞金が加算され、督促状が発送されます。さらに市は世帯主が納期限から1年を過ぎても保険税を納付しない場合、災害など特別の事情がある場合を除き、医療費10割負担の「特別療養費」の対象になると明記しています(マイナ保険証を登録していても同じ)。財産(不動産・動産・給与・預貯金)の差押えの可能性にも触れています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 奄美市の国保窓口一覧
奄美市の国保の手続きは、本庁(名瀬)の国保年金課のほか、住用総合支所の市民福祉課・笠利総合支所の市民課でもできます。市は「各総合支所国民健康保険担当課」への届出を案内しており、島内の北部・南部に住む人は、名瀬まで出向かなくても手続きできるのが助かるところです。
| 窓口・用件 | 連絡先・場所 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民環境部 国保年金課(本庁) 〒894-8555 奄美市名瀬幸町25-8 | 国保年金課 0997-52-1117(市役所代表 0997-52-1111) FAX 0997-69-3258 | 国保の加入・脱退、資格確認書、保険税の相談、産前産後の届出 |
| 住用総合支所 市民福祉課 〒894-1292 奄美市住用町西仲間111 | 0997-69-2111 | 国保の加入・脱退、保険税の相談 |
| 笠利総合支所 市民課 〒894-0595 奄美市笠利町中金久141 | 0997-63-1111 | 国保の加入・脱退、保険税の相談 |
市の各ページの問い合わせ先は、国保年金課の電話が0997-52-1117と0997-52-1111の2通り表示されています(1117は保険税のページ、1111は手続き・FAQのページ)。つながらないときは、もう一方も試してください。
加入に必要なものは、転入なら転出証明書、会社を辞めたなら健康保険の資格喪失連絡票(在職時の事業所からもらう)、生活保護をやめたなら保護廃止決定通知書、子どもが生まれたなら母子健康手帳。いずれもマイナンバーカードや免許証などの本人確認書類が必要で、届出は事由が生じてから14日以内です。
令和6年12月2日から保険証は発行されません。マイナ保険証をお持ちでない方には資格確認書が交付されます。紛失や汚損は、オンライン再交付申請か窓口で手続きできます。
進学で子どもが他の市町村に住むときは、資格確認書または資格情報のお知らせと在学証明書(学生証は不可)を持って手続きします(市は「マル学」の制度を案内)。島外の大学・専門学校に出る家庭が多い離島では、春に必ず確認したい手続きです。
令和8年度は医療分の所得割・平等割が下がり、均等割と支援金分が上がり、子ども分が新設されました。限度額は109万円→113万円。
8. よくある質問(奄美市の国保)
Q1. 令和8年度から保険税が上がると聞きましたが、奄美市はどうですか?
A. 多くの世帯で上がります。市の令和7年度・令和8年度の税率表を並べて検算しました。
所得割——令和7年度は8.44+2.32+2.80=13.56%。令和8年度は7.95+2.90+2.66+0.28=13.79%(40〜64歳)。
均等割——25,100円→33,700円(40〜64歳・18歳以上)。18歳未満の子は17,000円→24,500円。
平等割——43,300円→40,700円(介護分あり)。
当サイトの試算では、40歳夫婦+子2人(世帯所得300万円)で約467,500円→約499,300円(+約31,800円)、40歳単身(給与収入300万円)で約284,000円→約293,700円(+約9,700円)。人数が多い世帯ほど増え幅が大きくなります。
Q2. 納期が7月から始まるのはなぜですか?4月から6月は払わなくていいのですか?
A. 市の説明では「4月~6月と翌年3月の4か月分は年8回払いの中に含まれる」とされています。普通徴収は7月31日の第1期から始まり、翌年3月1日の第8期まで年8回。年間の税額を8期に分けるので、1回あたりは年額の約1/8。たとえば年額293,700円なら1期あたり約36,700円です。
特別徴収(年金天引き)は4月から始まります。普通徴収と特別徴収では、最初の請求月が違うことに注意してください。随時期(3月31日・4月30日)は、年度途中の加入などで税額が確定した人が対象になります。
Q3. 口座振替ができなかったとき、再振替はありますか?
A. ありません。市は「納期限が口座振替日となりますが、口座振替ができなかった場合、再振替はできません」と明記し、口座振替日の前日までに残高が足りているか確認するよう呼びかけています。
振替日は納期限と同日(原則月末、12月は25日、土日祝は翌営業日)。残高不足で振り替えられなかった分は、納付書で納めることになるので、督促や延滞金が付く前に国保年金課へ連絡してください。
Q4. 進学で市外・島外に出た子どもの保険証は、どうなりますか?
A. 就学のため子どもが他の市町村に住むときは、手続きが必要です。市は資格確認書または資格情報のお知らせと在学証明書(学生証は不可)を持参するよう案内しています。
この場合も子どもの分の均等割は世帯に引き続き課税されます(世帯主あての納税通知書に含まれる)。18歳未満は子ども分の均等割が全額軽減されますが、18歳以上は100円の加算が付きます。
Q5. 加入の届出が遅れたらどうなりますか?
A. 市は「国民健康保険税は、被保険者になったその月の分から納めていただきます。届け出た月からではありません」とし、加入の届出が遅れるとさかのぼって納めると明記しています。
国保は自動的には始まりません。会社を辞めたら14日以内に健康保険の資格喪失連絡票を持って届出を。世帯主が届出義務者です。
反対に、就職して社保に入ったときも、国保は自動で脱退にならないので、国保と新しい健康保険の資格確認書等を両方持って脱退手続きを。
Q6. 世帯主が国保に入っていない場合、保険税は誰にかかりますか?
A. 世帯主にかかります。市は「世帯主が国民健康保険の被保険者でなくても、世帯内に国民健康保険の被保険者がいる場合は、その世帯主に課税されます(擬制世帯主)」と説明しています。
国保上だけ世帯主を国保加入者に変更する申請ができますが、国保税に未納がないなどの条件があります。詳しくは国保年金課または各総合支所へ。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(要・所得申告)・未就学児の均等割5割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割 全額軽減
(申請不要)・産前産後期間の免除
(要届出)・旧被扶養者の経過措置
(要申請)・特定世帯の平等割軽減
(申請不要)・低所得軽減の判定に後期高齢者を含める措置
(申請不要)・災害時の一部負担金の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に奄美市 市民環境部 国保年金課(0997-52-1117)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|奄美市の国保で押さえるべきポイント
- 奄美市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分(基礎課税額)7.95%・後期支援分2.90%・介護分2.66%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分(基礎課税額)15,000円・後期支援9,500円・介護8,400円・子ども800円、平等割は合計で年40,700円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は税率を組み替えた改定。医療分の所得割8.44→7.95%・平等割26,100→21,700円は下がり、均等割11,400→15,000円・支援金分の所得割2.32→2.90%は上がった。子ども分が新設
- 所得割の合計は13.56%→13.79%、均等割は1人25,100円→33,700円、平等割は世帯43,300円→40,700円(40〜64歳)
- 18歳未満の子1人あたりの均等割は17,000円→24,500円(+7,500円)。子育て世帯・人数の多い世帯ほど増え幅が大きい
- 当サイト試算:40歳夫婦+子2人(世帯所得300万円)で約467,500円→約499,300円、40歳単身(給与収入300万円)で約284,000円→約293,700円
- 市が改定の理由を明記:「県内19市で比較すると低い状況」「将来的には県内どこでも同じ所得・同じ世帯構成なら同じ税額を目指す」
- 限度額は109万→113万円(医療分66万→67万+子ども分3万の新設)
- 普通徴収は年8期(7月31日〜3月1日)+随時期2回。口座振替の再振替はなし、振替日は納期限と同日
- 市の子ども分の表記に不整合の可能性(税率表と軽減額表で均等割・平等割のラベルが逆)。納税通知書と照らして不明点は国保年金課へ
- 産前産後は4か月分の国保税が免除(多胎は6か月)。軽減判定の基準は5割が31万円、2割が57万円
- 加入の届出は14日以内。世帯主が納期限から1年経っても未納だと、医療費10割負担の特別療養費の対象
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は奄美市 市民環境部 国保年金課(0997-52-1117)
出典・参考:
・奄美市公式:保険税と納め方(令和8年度の税率・軽減・納期・納付方法)
・奄美市公式:国民健康保険のしくみと手続き
・奄美市公式:よくある質問
・奄美市公式:災害にあったとき(一部負担金の減免)
・奄美市公式:国民健康保険(トップ)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は奄美市公式サイトでご確認ください。