日高市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
日高市は埼玉県の南西部、秋に真っ赤な彼岸花(曼珠沙華)が咲く巾着田や、高麗郡の歴史を伝える高麗神社で知られる市です。西は飯能市、北は鶴ヶ島市・毛呂山町などと接し、国保の制度設計もこの周辺の市と同じ「埼玉県の共同運営・税率統一」という枠の中で動いています。
この記事でまず押さえたいのは、令和8年度の日高市の国保税は「所得割はほぼ据え置き、均等割を医療分に寄せて引き上げた」改正だという点です。市の公表表を3区分(医療・支援金・介護)で足し直すと、40〜64歳の所得割は13.30%→13.31%(+0.01pt)とほぼ横ばいで、均等割が75,700円→83,000円(+7,300円)。そこに新設の子ども・子育て支援金分(所得割0.25%・均等割1,620円)が乗って、所得割13.56%・均等割84,620円(18歳以上・40〜64歳)、賦課限度額は112万円になります。
中身を見ると、医療分だけ所得割7.90%→8.16%、均等割42,200円→49,500円と引き上げ、支援金分と介護分は所得割も下げています(支援金分2.90%→2.77%、介護分2.50%→2.38%)。介護分は均等割まで17,900円→16,800円に下がりました。隣の飯能市や鶴ヶ島市が全区分を引き上げたのとは違う動き方で、同じ「県の標準税率に近づける改正」でも、区分ごとの配分は市ごとに違うことが分かります。
市は背景として、埼玉県が令和8年度までに各市町村の赤字を解消し、県内の保険税水準をおおむね統一する方針を示していること、市が県の標準税率を踏まえて「赤字削減・解消計画」を策定していることを説明しています。この記事では、令和8年度の税率と計算例、軽減・減免、納期、窓口、そして日高市ならではの人間ドック助成(検査料の2分の1・上限2万円)と長野県飯綱町の保養施設まで、市の公表資料をもとにまとめました。
1. 日高市の国民健康保険の概要
日高市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
日高市の保険税は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。
日高市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。平等割も資産割もありません。納税義務者は世帯主で、市は「国民健康保険の加入者でない世帯主も含みます」と明記しています。世帯主本人が社会保険に入っていても、世帯に国保加入者がいれば納税通知書は世帯主宛てに届きます。税額の計算は加入者の分だけです。
令和8年度の合計は、所得割13.56%(40〜64歳)・均等割84,620円(18歳以上・40〜64歳)・賦課限度額112万円。40歳未満と65歳以上なら所得割11.18%・均等割67,820円です。
令和8年度の改正点(市の公表表より)
医療分:所得割7.90%→8.16%(+0.26pt)、均等割42,200円→49,500円(+7,300円)、限度額65万円→66万円。
後期高齢者支援金分:所得割2.90%→2.77%(−0.13pt)、均等割15,600円→16,700円(+1,100円)、限度額24万円→26万円。
介護納付金分:所得割2.50%→2.38%(−0.12pt)、均等割17,900円→16,800円(−1,100円)、限度額17万円のまま。
子ども・子育て支援金分:新設(所得割0.25%、均等割1,620円、限度額3万円)。
市のページには、記載のゆれが1つあります。支援金分の限度額は、表では26万円(令和7年度は24万円)ですが、計算方法の説明文には「26万円を超えた場合は24万円が限度」と、旧限度額が残っています。この記事では、改正後の表に従い26万円として計算しています。実際の通知額で迷ったら、納税通知書の記載か保険年金課に確認してください。
なお、国保税は医療分・支援金分・介護分・子ども分ごとに計算して合算し、100円未満を切り捨てます(市の説明)。この記事の計算例は区分ごとの端数処理を省略した概算で、実額と100円単位の差が出ることがあります。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.16% | 49,500円 | 660,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.77% | 16,700円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.38% | 16,800円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.25% | 1,620円 (市の説明では、子ども分の均等割1,620円のうち18歳到達年度末までの被保険者は実質負担なし、18歳以上の被保険者は1,620円(うち120円が「18歳以上被保険者均等割額」)を負担します) | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市の説明では、子ども分の均等割1,620円のうち18歳到達年度末までの被保険者は実質負担なし、18歳以上の被保険者は1,620円(うち120円が「18歳以上被保険者均等割額」)を負担します。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.56%(医療分8.16%+支援金分2.77%+介護分2.38%+子ども分0.25%/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上は11.18%です。
均等割の合計は1人84,620円(医療49,500+支援金16,700+介護16,800+子ども1,620/40〜64歳の18歳以上)。40歳未満・65歳以上は67,820円。18歳到達年度末までの子どもは、子ども分が実質負担なしです。
賦課限度額の合計は112万円(医療66万+支援金26万+介護17万+子ども3万)。令和7年度は106万円(医療65万+支援金24万+介護17万)でした。
課税総所得金額は「総所得金額から基礎控除43万円を引いた額」。合計所得金額が2,400万円を超える場合は基礎控除額が変わります(市の説明)。
医療分だけが所得割・均等割とも上がり、支援金分と介護分は所得割が下がっています。所得の高い世帯ほど「医療分の+0.26pt」と「支援金・介護の−0.13/−0.12pt」が相殺されて負担増が小さく、所得が低い世帯ほど均等割の引き上げ(医療分+7,300円)が効きます。
令和8年度の税率と改正前(令和7年度)の比較
| 区分 | 項目 | 令和7年度(改定前) | 令和8年度(改定後) | 差 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 所得割 | 7.90% | 8.16% | +0.26ポイント |
| 均等割 | 42,200円 | 49,500円 | +7,300円 | |
| 賦課限度額 | 65万円 | 66万円 | +1万円 | |
| 支援金分 | 所得割 | 2.90% | 2.77% | −0.13ポイント |
| 均等割 | 15,600円 | 16,700円 | +1,100円 | |
| 賦課限度額 | 24万円 | 26万円 | +2万円 | |
| 介護分 | 所得割 | 2.50% | 2.38% | −0.12ポイント |
| 均等割 | 17,900円 | 16,800円 | −1,100円 | |
| 賦課限度額 | 17万円 | 17万円 | 変更なし | |
| 子ども分(新設) | 所得割 | なし | 0.25% | +0.25ポイント |
| 均等割 | なし | 1,620円(うち18歳以上均等割120円) | +1,620円 | |
| 賦課限度額 | なし | 3万円 | +3万円 |
3区分の合計で見ると、40〜64歳の所得割は13.30%→13.31%(ほぼ変わらず)、均等割は75,700円→83,000円(+7,300円)。40歳未満・65歳以上なら所得割10.80%→10.93%(医療+支援金)、均等割57,800円→66,200円(+8,400円)です。そこに子ども分(所得割0.25%・均等割1,620円)が加わります。
つまり令和8年度の日高市の改正は、「所得割を動かさず均等割で負担を求めた」タイプです。所得が低くても均等割は人数分かかるため、所得ゼロの単身(40〜64歳)の年間税額は、令和7年度の75,700円から84,620円へ+8,920円と、そのまま均等割の増加分(+7,300円)と子ども分(+1,620円)の合計に近い額になります(本記事の概算)。
改正前後の税額を試算(本記事の概算)
| モデル世帯 | 令和7年度の税率 | 令和8年度の税率 | 差額 | 増加率 |
|---|---|---|---|---|
| 40代単身(40〜64歳) 給与収入400万円(基準総所得233万円) | 385,590円 | 400,568円 | +14,978円 | 約3.9% |
| 30歳夫婦+未就学児2人(4人) 夫のみ給与収入400万円 | 425,040円 | 462,334円 | +37,294円 | 約8.8% |
| 45歳夫婦+中学生2人(4人) 夫のみ給与収入500万円 | 683,290円 | 726,068円 | +42,778円 | 約6.3% |
上の表は、市の公表税率で計算した概算です(市がモデル世帯の税額を公表しているわけではありません)。増加率が最も高いのは所得の低い単身より、未就学児のいる子育て世帯(約8.8%)です。理由は、医療分・支援金分の均等割が人数分かかるうえ、未就学児の5割軽減を使っても、医療分の均等割の引き上げ(+7,300円)を被保険者4人分で受けるためです。
検算の一例:40代単身(基準総所得233万円)は、医療分233万×8.16%=190,128円+49,500円=239,628円、支援金分233万×2.77%=64,541円+16,700円=81,241円、介護分233万×2.38%=55,454円+16,800円=72,254円、子ども分233万×0.25%=5,825円+1,620円=7,445円。合計400,568円です。
隣接する飯能市・鶴ヶ島市と比べる
| 自治体 | 所得割合計 | 均等割合計 | 所得ゼロ単身の 年間税額 | 基準総所得233万円 (給与収入400万円)の単身 | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 日高市 | 13.56% | 84,620円 | 84,620円 | 400,568円 | 112万円 |
| 鶴ヶ島市 | 13.50% | 83,000円 | 83,000円 | 397,550円 | 113万円 |
| 飯能市 | 12.78% | 77,600円 | 77,600円 | 375,374円 | 112万円 |
3市のうち、日高市は所得割(13.56%)・均等割(84,620円)ともに最も高い水準です。所得ゼロの単身で見ると、日高市84,620円に対して飯能市77,600円で、年に7,020円の差。給与収入400万円の単身では、日高市400,568円、飯能市375,374円で、年25,194円の差になります。
ただし、この差は「令和8年度時点」の話です。埼玉県は令和9年度に準統一、令和12年度に完全統一の方針で、飯能市は「令和9年度からは県算定方式の税率で賦課する」と公表しています。日高市の市ページには令和9年度の具体的な税率は載っていませんが、県内の水準統一に向けて税率が動き続ける前提で、毎年度、通知の税率を確認してください。
40歳になったときの負担増も計算します。基準総所得金額200万円の単身世帯なら、
39歳まで:医療+支援金+子ども分で291,420円(200万×11.18%+均等割67,820円)
40歳から:介護分(所得割2.38%+均等割16,800円)が加わり355,820円
差は年64,400円。令和7年度は273,800円→341,700円(差67,900円)でしたから、介護分が少し軽くなった分、40歳の壁はわずかに低くなりました。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 209,712円 + 均等割 173,250円 ⇒ 382,962円
- 後期支援分: 所得割 71,189円 + 均等割 58,450円 ⇒ 129,639円
- 介護分: 所得割 61,166円 + 均等割 33,600円 ⇒ 94,766円
- 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 3,240円 ⇒ 9,665円
合計: 年間 約617,032円(月あたり約51,400円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 129,744円 + 均等割 49,500円 ⇒ 179,244円
- 後期支援分: 所得割 44,043円 + 均等割 16,700円 ⇒ 60,743円
- 介護分: 所得割 37,842円 + 均等割 16,800円 ⇒ 54,642円
- 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,620円 ⇒ 5,595円
合計: 年間 約300,224円(月あたり約25,000円)
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 239,628円 / 後期支援分 81,241円 / 介護分 72,254円 / 子ども分 7,445円 ⇒ 合計 約400,568円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 72,077円 / 後期支援分 24,385円 / 介護分 22,912円 / 子ども分 2,291円 ⇒ 合計 約121,665円
差額は年間およそ27万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。日高市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は日高市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 日高市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の説明では、子ども分の均等割1,620円のうち18歳到達年度末までの被保険者は実質負担なし、18歳以上の被保険者は1,620円(うち120円が「18歳以上被保険者均等割額」)を負担します。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 日高市役所 保険年金課 国民健康保険担当(本庁舎1階3番窓口)/電子申請/郵送
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社の倒産・解雇や雇い止めで離職した方は、前年中の給与所得を100分の30とみなして所得割を計算する非自発的失業者の軽減が申請で使えます。日高市は窓口(1階3番窓口)・電子申請・郵送の3通りで受け付けています。
対象は離職時65歳未満で、離職日の翌日から翌年度末までに雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者として給付を受ける方。市は離職理由コードを、特定受給資格者(倒産・解雇など)11・12・21・22・31・32、特定理由離職者(雇い止めなど)23・33・34と分けて示しています。雇用保険特例受給資格者証や高年齢受給者資格者証で給付を受ける方は対象外です。
日高市の案内で実務上見落としやすいのは、書類の指定が厳しい点です。申請には「雇用保険受給資格者証」または「雇用保険受給資格通知」が必要で、「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書(被保険者通知用)」や「雇用保険被保険者証」では離職理由コードが書かれておらず、申請できませんと市が明記しています。ハローワークで受け取る書類を間違えないようにしてください。
郵送の場合は「特例対象被保険者等に係る申告書」と受給資格者証(通知)のコピーを、保険年金課に送ります。軽減期間は離職日の翌日から翌年度末までで、市は高額療養費などの所得区分の判定にも、この軽減後の所得を使うとしています。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 日高市の減免制度|要申請
日高市の軽減・減免は、所得に応じた7割・5割・2割軽減と未就学児の均等割5割軽減が自動で適用され、非自発的失業・産前産後・旧被扶養者などは届出・申請が必要です。軽減の判定には世帯全員の所得申告が前提になります。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 所得に応じた均等割の軽減 (要・所得申告) | 世帯の総所得金額等が基準以下。7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数−1)以下、5割=同+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)以下、2割=同+57万円×(同)以下 | 均等割額を軽減(平等割はありません)。市の表では、7割軽減=医療14,850円・支援金5,010円・介護5,040円・子ども486円、5割=24,750円・8,350円・8,400円・810円、2割=39,600円・13,360円・13,440円・1,296円。軽減なしは49,500円・16,700円・16,800円・1,620円 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 国保に加入している未就学児がいる世帯 | 医療分・支援金分の均等割を一律5割軽減(令和4年度〜)。低所得軽減がある世帯は軽減後の均等割からさらに5割。市の表では、軽減なしで医療24,750円・支援金8,350円、7割軽減後は7,425円・2,505円 |
| 18歳到達年度末までの子ども分均等割 (申請不要) | 18歳到達年度末までの被保険者 | 子ども分の均等割1,620円は実質負担なし(市の説明)。18歳以上は1,620円(うち120円が18歳以上被保険者均等割額) |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職時65歳未満で、離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34 | 前年中の給与所得を100分の30とみなして算定。離職日の翌日から翌年度末まで |
| 産前産後期間の減額 (要届出) | 出産する国保被保険者(令和5年11月1日以降の出産予定で、妊娠85日以降の死産・流産・早産を含む) | 所得割額と均等割額を、単胎は出産(予定)月の前月から4か月、多胎は3か月前から6か月相当分減額。出産予定日の6か月前から届出可能、出産後でも可 |
| 旧被扶養者の軽減 (減免申請書を提出) | 国保資格取得日に65歳以上75歳未満で、前日まで被用者保険の被扶養者だった方(扶養していた本人が後期高齢者医療に移った場合) | 資格取得月以後2年間は均等割が半額(7割・5割軽減世帯は除く)。当分の間、所得割は賦課なし |
| 後期高齢者医療への移行に伴う特定世帯の扱い | 国保から後期高齢者医療に移った人が、移行後も同じ世帯にいる(特定同一世帯所属者) | 軽減の判定では、被保険者数に特定同一世帯所属者の数を足して基準を計算(市の表のとおり) |
日高市の軽減で注意したいのは、軽減判定は「所得申告」が前提という点です。市は「世帯の国保加入者のうち、未申告の人がいる世帯は、軽減制度が適用されません」とし、税法上の扶養親族でも16歳以上(4月1日現在)の人は必ず申告、収入が0円でも「収入がない」との申告が必要だと案内しています。
判定に使う所得の扱いも、市は具体的に示しています。擬制世帯主(国保に入っていない世帯主)の所得も合算、65歳以上の公的年金所得から15万円を控除、青色専従者給与・事業専従者控除額は事業主の所得とみなす、分離課税所得(譲渡・株式・先物)も含める、そして長期・短期譲渡所得は、軽減判定では特別控除前の金額で計算します。
給与所得者等の数は、給与収入55万円超の人、または公的年金の支給が64歳以下で60万円超・65歳以上で110万円超の人です。給与所得者・年金受給者が複数いる世帯は、7割軽減の基準に10万円ずつ上乗せされます。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
日高市の普通徴収は7月から翌年2月までの年8回です。納税通知書は毎年7月初旬に発送され、7月以降に加入した方には随時発送されます。普通徴収は口座振替が原則で、振替口座は世帯主以外の名義でも登録できます。口座振替は預金通帳の記帳で確認でき、領収書は発行されません。
特別徴収(年金天引き)の対象は、世帯主が国保に加入し、世帯内の被保険者全員が65歳以上75歳未満で、世帯主が年額18万円以上の公的年金を受給し、介護保険料も年金から天引きされている世帯です。国保税と介護保険料の合計が、年金受給額の2分の1を超えないことも条件です。天引きは4月・6月・8月(仮徴収)と10月・12月・翌2月(本徴収)の年6回。仮徴収は前年度2月と同額で、本徴収は確定した年間税額から仮徴収分を引いた額を3回に分けます。
日高市の案内で特徴的なのは、特別徴収から「口座振替」へ変更できるが「納付書」には変更できない点です。特別徴収をやめて口座振替にする場合は、保険年金課で「国民健康保険税納付方法変更申出書」、納付書で払っていた方は収税課で「市税口座振替依頼書」の提出も必要です(ゆうちょ銀行は市役所では手続きできず、郵便局窓口)。納付状況によっては変更できない場合があります。また、世帯主が年度中に75歳になる場合は、その年度の4月以降の特別徴収は行わず、7月から普通徴収になります。
滞納が続くと、資格確認書(特別療養)が交付される場合があり、医療機関で診療費の10割を全額負担することになります。納付が難しいときは、早めに収税課(1階11番窓口)へ相談してください。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 日高市の国保窓口一覧
国保税の軽減・加入脱退の相談は日高市役所 保険年金課 国民健康保険担当(本庁舎1階)、納付の相談は収税課(1階11番窓口)が窓口です。非自発的失業・産前産後の届出は電子申請・郵送にも対応しています。
| 窓口 | 主な業務 |
|---|---|
| 保険年金課 国民健康保険担当(1階3番窓口) 〒350-1292 日高市大字南平沢1020番地(日高市役所本庁舎) 電話 042-989-2111(代表) | 国保の加入・脱退、所得に応じた軽減、非自発的失業者の軽減申請、産前産後の減額届出、出産育児一時金・葬祭費、人間ドック助成の申請、保養施設の利用券申込、特別徴収から口座振替への変更申出 |
| 収税課(1階11番窓口) | 納付相談、納付が困難なときの相談、市税口座振替依頼書の提出、滞納時の相談 |
| 出張所 | 人間ドック助成の申請を受け付けています(市の案内)。そのほかの手続きは保険年金課へ |
出産育児一時金は50万円(産科医療補償制度に未加入の医療機関での出産や妊娠85日以降の死産・流産は48万8,000円)。時効は出産の翌日から2年です。
葬祭費は5万円。会葬礼状または葬儀の領収書(喪主の名前入り)、死亡した人の資格確認書などが必要です。
人間ドックの助成は、満35歳以上で、納期到来分の国保税を完納している被保険者が対象。検査料の2分の1(上限2万円、消費税分を除く)を、受検日の10日前までに申請します。指定医療機関は旭ヶ丘病院・所沢市市民医療センター・岡村記念クリニック・埼玉医科大学病院・武蔵台病院・飯能市東吾野医療介護センターの6か所です。人間ドックと特定健診の両方を同一年度に受ける必要はありません。
保養施設は、長野県飯綱町と協定を結ぶ日高市国保の保養施設と、埼玉県国保連合会の保養施設宿泊利用共同事業の2系統があります。助成金はありませんが契約料金で利用でき、連合会の施設は税の滞納がないことが条件です。旅行会社経由の予約では利用券は使えません。
賦課限度額は合計112万円(医療66万円・支援金26万円・介護17万円・子ども3万円)。令和7年度の106万円から6万円上がりました。
8. よくある質問(日高市の国保)
Q1. 令和8年度に日高市の国保税はいくら上がりましたか?
A. 本記事の概算では、給与収入400万円の40代単身で年約1.5万円、30歳夫婦+未就学児2人(夫の給与収入400万円)で年約3.7万円、45歳夫婦+中学生2人(夫の給与収入500万円)で年約4.3万円の増加です。
市が3つのモデルの税額を公表しているわけではないため、市の公表税率(令和7年度と令和8年度)で計算した試算です。実際の通知額は、軽減の有無や100円未満の端数処理で変わります。
主な要因は、医療分の均等割42,200円→49,500円と子ども・子育て支援金分の新設です。一方で支援金分と介護分は所得割が下がり、介護分の均等割も下がっています。所得割の合計は、40〜64歳で13.30%→13.31%とほぼ据え置きです。
Q2. 子ども・子育て支援金分とは何ですか?18歳未満は払うのですか?
A. 令和8年度から新設された区分で、日高市では所得割0.25%、均等割1,620円、限度額3万円です。
市は「18歳到達年度末までの被保険者については均等割額の実質負担はありません」としています。18歳以上は均等割1,620円がかかり、市はこのうち120円を「18歳以上被保険者均等割額」と説明しています。所得割0.25%は年齢にかかわらず所得に応じてかかります。
実額の目安:基準総所得233万円なら233万×0.25%=5,825円。18歳以上の均等割1,620円を足して約7,445円です。後期高齢者支援金分とは別の区分で、納税通知書にも「子ども分」として載ります。
Q3. 支援金分の限度額は24万円ですか、26万円ですか?
A. 改正後の表では26万円です。日高市の国保税のページには、支援金分の限度額が表では26万円(令和7年度は24万円)、計算方法の説明文では「26万円を超えた場合は24万円が限度」と、両方が載っています。表の改正前後の比較(24万円→26万円)と、賦課限度額の合計(112万円)の組み合わせを見ると、26万円が令和8年度の数字と読めます。
ただし、これは記事の筆者による読み取りです。限度額に近い高所得の世帯は、納税通知書の内訳を確認するか、保険年金課(042-989-2111)に問い合わせてください。
Q4. 介護分はいつからいつまでかかりますか?
A. 40歳から64歳までです。令和8年度の日高市の介護分は所得割2.38%+均等割16,800円+限度額17万円で、改正前(2.50%・17,900円・17万円)より所得割も均等割も下がりました。
65歳になると、介護保険料は国保税とは別に、介護保険から請求されます(年金から天引きされる方は、世帯の国保税と合わせた金額が年金の2分の1を超えない範囲で特別徴収)。介護保険との関係は、国民健康保険と介護保険の関係で解説しています。
Q5. 世帯主が国保に入っていないのに、納税通知書が自分の名前で来たのはなぜですか?
A. 国保税の納税義務者は、国保に入っているかどうかにかかわらず世帯主だからです。日高市は「世帯主(国民健康保険の加入者でない世帯主も含みます)に納税の義務があります」と明記しています。
税額は被保険者の分だけで計算されます。軽減の判定では、擬制世帯主の所得も合算されるため、世帯主が会社員で給与収入がある場合、世帯の所得が基準を超えて軽減が受けられないことがあります。
Q6. 収入がないので、所得申告はしなくていいですか?
A. 収入が0円でも、申告が必要です。市は「収入金額が0円の場合でも、『収入がない』との申告が必要」と案内しています。世帯の国保加入者のうち、16歳以上(4月1日現在)で1人でも未申告の人がいる世帯は、軽減が適用されません。
学生や専業主婦(夫)でも、国保に加入していて16歳以上なら対象です。申告が済んでいないと、7割・5割・2割軽減も、未就学児の軽減も、判定が正しくできません。
Q7. 国保税を滞納すると、保険証の代わりにどうなりますか?
A. 「資格確認書(特別療養)」が交付される場合があり、医療機関では保険診療は受けられますが、いったん10割を全額自己負担になります(市の説明)。人間ドックの助成や、連合会の保養施設の利用も税の滞納がないことが条件です。
納付が難しいときは、収税課(1階11番窓口)に早めに相談してください。払えない・滞納したときの対処法も参考になります。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得に応じた均等割の軽減
(要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳到達年度末までの子ども分均等割
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)・旧被扶養者の軽減
(減免申請書を提出)・後期高齢者医療への移行に伴う特定世帯の扱いなどの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に日高市 保険年金課 国民健康保険担当(本庁舎1階・042-989-2111 代表)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|日高市の国保で押さえるべきポイント
- 日高市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療分8.16%・後期支援分2.77%・介護分2.38%・子ども分0.25%
- 均等割は医療分49,500円・後期支援16,700円・介護16,800円・子ども1,620円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
- 令和8年度は「所得割ほぼ据え置き、均等割は医療分に寄せて引き上げ」。3区分合計の所得割は13.30%→13.31%、均等割は75,700円→83,000円
- 医療分だけ所得割・均等割とも上がり、支援金分・介護分は所得割が下がった。介護分は均等割も17,900円→16,800円に
- 平等割なしの2方式。所得割13.56%、均等割84,620円(40〜64歳の18歳以上)、賦課限度額112万円(令和7年度は106万円)
- 市のページに支援金分限度額の記載ゆれ(表は26万円、説明文に旧限度額24万円が残る)。通知書で確認を
- 人間ドックは検査料の2分の1(上限2万円)・35歳以上・指定6医療機関。長野県飯綱町の国保保養施設も利用可
- 非自発的失業の軽減は書類の指定が厳密。「被保険者通知用」の確認通知書や被保険者証では申請できない
- 特別徴収は口座振替へ変更できるが、納付書へは変更できない。世帯主が75歳になる年度は特別徴収を行わない
- 県の方針は令和8年度までの赤字解消と水準の統一(準統一は令和9年度、完全統一は令和12年度)。今後も税率は動く前提で
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は日高市 保険年金課 国民健康保険担当(本庁舎1階・042-989-2111 代表)
出典・参考:
・日高市公式:国民健康保険税(令和8年度の税率・納め方・軽減)
・日高市公式:国民健康保険税(均等割額)の軽減
・日高市公式:非自発的失業者に対する国民健康保険税の軽減
・日高市公式:産前産後期間に係る国民健康保険税を減額します
・日高市公式:後期高齢者医療制度移行に伴う国民健康保険税の軽減
・日高市公式:国民健康保険税の年金からの天引き(特別徴収)
・日高市公式:人間ドックの助成(国民健康保険)
・日高市公式:国民健康保険 保養施設
・日高市公式:出産育児一時金
・日高市公式:葬祭費
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は日高市公式サイトでご確認ください。