行橋市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
行橋市は人口約7万人、福岡県の東部・京築地域の中心都市で、周防灘に面し、北九州市と大分県中津市のあいだに位置します。
この記事でまず伝えたいのは、行橋市の国保税は「世帯にかかる固定費(平等割)」が全国屈指に重いということです。医療給付分28,700円+後期高齢者支援金分10,800円+介護保険分8,200円+子ども・子育て支援分1,031円で、1世帯あたり年48,731円。当サイトで令和8年度の料率を調べた181市のうち、5番目に高い水準です。
その一方で、1人あたりの均等割は51,044円と、調査232市の中央値54,000円をむしろ下回ります。つまり行橋市は「人数が増えても増えにくく、世帯を持つだけで重い」設計です。単身世帯には不利、大人数世帯には有利という、はっきりした偏りがあります。
もうひとつ、納期限に全国でも珍しい逆ルールがあります。行橋市は「納期日が土日祝日の場合は、翌営業日が納期となります。ただし第6期につきましては前営業日が納期となっております」と明記しています。第6期の納期限は1月6日——年始の窓口事情から、この期だけ後ろではなく前に倒れるのです。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく行橋市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、はりきゅう費助成などの独自給付、窓口情報までまとめました。
1. 行橋市の国民健康保険の概要
行橋市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
行橋市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
行橋市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
4区分すべてに平等割があります。医療給付分28,700円+後期高齢者支援金分10,800円+介護保険分8,200円+子ども・子育て支援分1,031円=1世帯あたり年48,731円。介護分と子ども分にまで平等割を置く自治体は全国的に少数派ですが、行橋市はそこに加えて金額そのものが突出して高いのが特徴です。
医療給付分だけは、平等割28,700円が均等割28,600円を上回ります。「1人あたり」より「1世帯あたり」が高いという逆転が起きています。
所得割の合計は14.09%(40〜64歳)。調査232市の中央値13.01%を1ポイントほど上回る、やや高めの水準です。40歳未満なら11.74%、18歳未満なら11.47%(子ども・子育て支援分がかからないため)。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯内に加入者がいれば、国保税は世帯主に課税されます。したがって、世帯主自身が他の健康保険に加入していても、納税義務者は世帯主になります」としたうえで、「ただし、国保税がかかるのは加入者分のみとなります」と明記しています。社保に入っている世帯主の所得に国保税がかかるわけではありません。
窓口は2つに分かれています。1階9番窓口=国保年金課 国民健康保険係(資格の届出・軽減・減免・給付)、10番窓口=税務課 市民税係(税額の計算・納付方法の変更)。用件によって並ぶ窓口が違うので、来庁前に確認してください。
市役所の開庁時間は平日8時30分から17時までです。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付分 | 8.58% | 28,600円 | 28,700円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.89% | 10,700円 | 10,800円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.35% | 10,700円 | 8,200円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,044円 (均等割1,044円には「18歳以上均等割」が含まれます。市は「子ども・子育て支援分は18歳~74歳の方のみ課税されます」としており、18歳未満は所得割も均等割もかかりません) | 1,031円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 均等割1,044円には「18歳以上均等割」が含まれます。市は「子ども・子育て支援分は18歳~74歳の方のみ課税されます」としており、18歳未満は所得割も均等割もかかりません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
平等割の合計は1世帯あたり年48,731円(医療28,700+支援10,800+介護8,200+子ども1,031)。当サイトで令和8年度の料率を調べた181市のうち5番目に高い水準で、横須賀市59,000円、札幌市51,100円、岡崎市49,920円、広島市49,376円に次ぎます。
医療給付分は平等割28,700円>均等割28,600円という逆転があります。1人増えるより、世帯を1つ持つほうが高い——この構造は単身世帯にとって重い意味を持ちます。
均等割の合計は1人51,044円(医療28,600+支援10,700+介護10,700+子ども1,044/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳なら40,344円、18歳未満なら39,300円(介護分と子ども・子育て支援分がかからない)。調査232市の中央値54,000円を下回る水準です。
所得割の合計は14.09%(医療8.58+支援2.89+介護2.35+子ども0.27/40〜64歳)。40歳未満なら11.74%、18歳未満なら11.47%です。
課税限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円。令和8年度から子ども・子育て支援分3万円が加わり、上限が引き上がっています。
所得割の計算は「加入者の前年中の総所得から43万円の基礎控除を引いた金額に税率をかけた額」。被保険者ごとに基礎控除43万円を引くので、収入のある加入者が複数いる世帯ほど控除の総額が大きくなります。
行橋市が公表している計算例(営業所得450万円・3人家族)
行橋市は、公式ページに実際の金額を使った計算例を1件掲げています。営業所得450万円で、3人家族(夫45歳・妻41歳・子13歳)のケースです。市の記載をそのまま引きます。
| 区分 | 平等割 | 均等割 | 所得割 | 小計(100円未満切捨) |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付分 (0〜74歳) | 28,700円 | 28,600円×3人 =85,800円 | (450万-43万)×8.58% =349,206円 | 463,700円 |
| 後期高齢者支援金分 (0〜74歳) | 10,800円 | 10,700円×3人 =32,100円 | (450万-43万)×2.89% =117,623円 | 160,500円 |
| 介護保険分 (40〜64歳) | 8,200円 | 10,700円×2人 =21,400円 | (450万-43万)×2.35% =95,645円 | 125,200円 |
| 子ども・子育て支援分 (18〜74歳) | 1,031円 | 1,044円×2人 =2,088円 | (450万-43万)×0.27% =10,989円 | 14,100円 |
| 年税額 | 763,500円 | |||
この表の「人数」の列に注目してください。区分ごとに頭数が違います。医療給付分と後期高齢者支援金分は3人(13歳の子を含む全員)。介護保険分は2人(40〜64歳の夫婦だけ)。子ども・子育て支援分も2人(18歳以上の夫婦だけ)。
13歳の子どもは、医療分と支援金分の均等割39,300円だけを負担していることになります。子ども・子育て支援分は、名前とは裏腹に18歳未満の子どもにはかからない——子どもの分を大人が支えるという制度設計です。市も「この中には、子どもの負担軽減分を支えるための『18歳以上均等割』が含まれています」と注記しています。
また小計は区分ごとに100円未満を切り捨てます。上の例では医療463,706円→463,700円、支援160,523円→160,500円、介護125,245円→125,200円、子ども14,108円→14,100円。4区分で合計42円分が切り捨てられています。
行橋市の構造——「世帯にかかる固定費」が全国屈指に重い
行橋市の料率表を、他市と並べて眺めると特徴がはっきりします。
| 世帯の形 | 行橋市 | 東京23区 | 差 |
|---|---|---|---|
| 単身(45歳) | 均等割51,044+平等割48,731 =99,775円 | 均等割84,873+平等割0 =84,873円 | 行橋が約1.5万円高い |
| 4人世帯 (夫42・妻40・子15・子10) | 大人2×51,044+子2×39,300 +平等割48,731=229,419円 | 大人2×84,873+子2×65,200 =300,146円 | 行橋が約7万円安い |
同じ市の料率が、世帯の形によって真逆の評価になります。
単身なら行橋市のほうが高い。平等割48,731円がまるごと1人にのしかかるからです。
4人世帯なら行橋市のほうが7万円安い。平等割は世帯に1回しかかからないのに対し、東京23区の均等割84,873円は人数分だけ積み上がるからです。
この構造は「加入者が増えても、増える分が小さい」ということでもあります。行橋市で家族が1人増えたときの増加額は、18歳未満なら39,300円、40歳未満の大人なら40,344円。東京23区の65,200円/84,873円と比べると、1人あたり2〜4万円ゆるやかです。
逆に言えば単身の方ほど、7割・5割・2割の法定軽減が効くかどうかが死活的になります。所得ゼロの単身世帯なら7割軽減で99,775円→約29,900円まで下がります。次の章で詳しく見ます。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 220,506円 + 均等割 100,100円 + 平等割 28,700円 ⇒ 349,306円
- 後期支援分: 所得割 74,273円 + 均等割 37,450円 + 平等割 10,800円 ⇒ 122,523円
- 介護分: 所得割 60,395円 + 均等割 21,400円 + 平等割 8,200円 ⇒ 89,995円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,088円 + 平等割 1,031円 ⇒ 10,058円
合計: 年間 約571,882円(月あたり約47,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 136,422円 + 均等割 28,600円 + 平等割 28,700円 ⇒ 193,722円
- 後期支援分: 所得割 45,951円 + 均等割 10,700円 + 平等割 10,800円 ⇒ 67,451円
- 介護分: 所得割 37,365円 + 均等割 10,700円 + 平等割 8,200円 ⇒ 56,265円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,044円 + 平等割 1,031円 ⇒ 6,368円
合計: 年間 約323,806円(月あたり約27,000円)
単身世帯でも平等割が合計で年48,731円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 257,214円 / 後期支援分 88,837円 / 介護分 73,655円 / 子ども分 8,366円 ⇒ 合計 約428,072円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 79,988円 / 後期支援分 28,702円 / 介護分 24,473円 / 子ども分 2,735円 ⇒ 合計 約135,898円
差額は年間およそ29万2千円。届出書1枚でこれだけ違います。行橋市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は行橋市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療給付分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 行橋市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,044円には「18歳以上均等割」が含まれます。市は「子ども・子育て支援分は18歳~74歳の方のみ課税されます」としており、18歳未満は所得割も均等割もかかりません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 行橋市 国保年金課 国民健康保険係(0930-25-9722・1階9番窓口)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・解雇・雇止めなどで離職された方は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減が使えます。
行橋市が示す対象要件は「離職日に65歳未満の方」かつ「雇用保険の特定受給資格者及び特定理由離職者で雇用保険受給資格者証に記載されている離職理由コードが『11』『12』『21』『22』『31』『32』及び『23』『33』『34』の方」です。受給資格者証の左側にある「離職理由」欄の数字を確認してください。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の45歳単身世帯なら、課税対象は276万-43万=233万円。所得割は233万×14.09%=328,297円、これに均等割51,044円と平等割48,731円を足して年約42.8万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税対象は39.8万円まで下がり、所得割は56,078円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万×1人=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割と平等割の合計99,775円が79,820円に下がります。
合計は約13.6万円。差はおよそ29.2万円です。
行橋市は平等割が全国屈指に高いため、この軽減の「均等割・平等割への波及」が特に効きます。平等割がない東京23区では、2割軽減で下がるのは均等割84,873円の2割=16,975円だけ。行橋市では99,775円の2割=19,955円が下がります。平等割が厚い市ほど、法定軽減に届いたときの見返りが大きいという関係です。
届出が必要です。市は「軽減対象者の雇用保険受給資格証と世帯主の認印をご用意の上、国民健康保険係(9番窓口)で申請してください」としています。認印が要るので、手ぶらで行かないこと。
軽減期間は「離職日の翌日の属する月からその月の属する年度の翌年度末まで」。たとえば令和8年3月20日に離職した場合、離職日の翌日は3月21日で令和7年度内——軽減はその翌年度末、つまり令和9年3月31日までです。4月1日以降に離職した場合より、実質的に1年分短くなります。3月末の離職は日付が数日ずれるだけで期間が変わるので、受給資格者証が届いたらすぐ窓口へ。
この軽減に該当しない場合でも、条例による減免があります。市は「非自発的失業者及び自営業者の廃業、災害等で、上記の対象とならない方については、国保税の条例による減免制度があります。世帯の所得状況を考慮し、減免の対象を判定します」としています。自営業の廃業も明示的に挙げられている点は見逃さないでください。国の非自発的失業者軽減は雇用保険が前提なので、雇用保険に入れない自営業者は本来この軽減を使えません。行橋市はそこを条例減免で拾っています。申請が必要なので、国民健康保険係(0930-25-9722)へ。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 行橋市の減免制度|要申請
行橋市の低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割軽減は申請不要です(所得の申告が前提)。非自発的失業者の軽減は申請が必要、産前産後期間の軽減は原則届出が必要だが、出産一時金などで出産が確認できる場合は不要です。自営業の廃業・災害などは条例減免で個別に判定されます。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯主(国保未加入の世帯主を含む)と加入者の前年所得が①43万円+10万円×(給与所得者の数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数以下=5割、③①+57万円×被保険者数以下=2割 | 均等割額と平等割額を軽減。行橋市は平等割48,731円が全国屈指に高いため、軽減に届くかどうかで年10万円単位の差が出ます。市は「国保税の申告をしなければ、上記の減額措置を受けられない場合があります」と注意喚起 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 小学校入学前の方(その年度の4月1日時点で6歳未満) | 均等割額を5割減額(令和4年4月から)。市は「7・5・2割軽減が適用となる場合は、軽減後の均等割額をさらに5割減額します」と明記。7割軽減+未就学児5割なら、実質85%減になります |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職日に65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者(離職理由コード11・12・21・22・31・32・23・33・34) | 前年の給与所得を100分の30として算定。離職日の翌日の属する月からその月の属する年度の翌年度末まで。雇用保険受給資格者証と世帯主の認印を持って国民健康保険係(9番窓口)へ |
| 産前産後期間の軽減 (原則届出/出産一時金などで確認できれば不要) | 令和6年1月1日以降に出産する予定・出産した被保険者 | 単胎は出産(予定)月の前月から翌々月まで4か月分、多胎は3か月前から翌々月まで6か月分の所得割額と均等割額を免除。出産予定日の6か月前から届出可能/出産日が予定日とずれても再届出は不要 |
| 条例による減免 (要申請) | 非自発的失業で上記軽減の対象にならない方、自営業者の廃業、災害など | 世帯の所得状況を考慮して減免の対象を判定。雇用保険に入れない自営業者の廃業も対象に挙げられているのが特徴。国民健康保険係へ相談 |
| 後期高齢者医療制度に伴う減免 (要申請) | 被用者保険の本人が後期高齢者医療制度に移行したことに伴い、被扶養者から国保被保険者になった方(旧被扶養者) | 保険税の減免措置あり。65歳以上75歳未満の旧被扶養者が対象。国民健康保険係へ |
| はりきゅう費の助成(保健事業) (被保険者証と認印を持参) | 行橋市の国保被保険者、および行橋市に住所がある福岡県後期高齢者医療被保険者 | 市が指定する施術所で施術1回につき1術(はりまたはきゅう)800円/2術(はり及びきゅう)1,000円を助成。減免ではありませんが、行橋市の国保加入者だけが使える給付です |
行橋市で最も金額が動くのは7割・5割・2割の法定軽減です。理由ははっきりしています——軽減の対象が「均等割額及び平等割額」の両方で、行橋市はその平等割が48,731円と全国屈指に高いからです。
45歳単身世帯で具体的に見ます。所得ゼロなら均等割51,044円+平等割48,731円=99,775円。
7割軽減なら約29,900円(69,800円の減)。5割軽減なら約49,900円(49,900円の減)。2割軽減なら79,820円(19,955円の減)。
平等割がない東京23区の同条件(84,873円)だと、7割軽減の減額幅は59,411円。行橋市のほうが1万円以上大きく下がります。平等割が厚い市は「軽減に届いたときの見返りも厚い」のです。
判定に使う所得には、国保に加入していない世帯主の所得も含まれます。ここが毎年もめるところです。世帯主が社保に入っていて国保税がかからなくても、軽減判定には世帯主の所得が入ります。世帯主の収入が高いと、国保加入者が低所得でも軽減が受けられません。
所得の申告は必須です。市は「国保加入者は、収入の有無にかかわらず毎年申告をする必要があります。ただし、税務署で所得税の申告、市で住民税の申告を行った方についてはその必要はありません」としています。収入がゼロでも「ゼロと申告する」必要がある——ここを落とすと軽減が付きません。申告の受付は毎年2月中旬から3月中旬で、詳しい日程は市報に掲載されます。
未就学児の軽減は「二段重ね」です。市は「7・5・2割軽減が適用となる場合は、軽減後の均等割額をさらに5割減額します」と明記しています。7割軽減が付いた未就学児なら、均等割39,300円→11,790円→さらに半額の5,895円。実質85%減です。
産前産後の軽減は、届出が不要になる場合があります。市は「免除を受けるためには世帯主からの届け出が必要ですが、『出産一時金』の支給等により出産の事実が確認できる場合、届け出は不要です」としています。行橋市の国保から出産育児一時金を受け取るなら、基本的に自動で処理されるということです。ただし社保の被扶養者から国保に入った直後の出産など、市が出産の事実を把握できないケースでは届出が要ります。出産予定日の6か月前から届け出られます。
免除されるのは「所得割額及び均等割額」です。平等割は対象外なので、行橋市の場合は48,731円の部分は残ります。
条例減免に自営業の廃業が明示されているのも行橋市の特徴です。国の非自発的失業者軽減は雇用保険が前提で、雇用保険に入れない自営業者は本来使えません。行橋市は「非自発的失業者及び自営業者の廃業、災害等で、上記の対象とならない方については、国保税の条例による減免制度があります」と、その穴を条例で埋めています。廃業届を出したら、国民健康保険係(0930-25-9722)に相談してください。
はりきゅう費の助成は減免ではありませんが、行橋市の国保加入者だけが使える給付です。市が指定する施術所で1術800円・2術1,000円。利用には被保険者証と印鑑(認印)が必要で、施術所一覧は市のページでPDF公開されています。腰痛や神経痛で通院している方は使わないと損です。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- 納付書(金融機関・コンビニ等)
- 特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯主は年金天引き・年6回)
- 納付相談(税務課へ。滞納する前に)
行橋市の普通徴収は8期です。第1期7月末/第2期8月末/第3期9月末/第4期10月末/第5期11月末/第6期1月6日/第7期1月末/第8期2月末。12月に納期がなく、そのぶん1月に2回来ます。
そして、ここに全国でも珍しいルールがあります。市の注記をそのまま引きます——「※納期日が土日祝日の場合は、翌営業日が納期となります。ただし第6期につきましては前営業日が納期となっております」。
通常、納期限が土日祝に当たれば翌営業日に後ろ倒しされます。第6期(1月6日)だけは逆で、前営業日に前倒しになります。年始の暦の都合で、1月6日が土日に当たる年は1月5日や1月4日が納期限になるということです。「休みなら後ろにずれるはず」と思い込んでいると、正月明けに1日足りずに延滞することになります。
口座振替を使っていれば自動で引き落とされるので、この落とし穴を避ける最も確実な方法は口座振替です。
特別徴収(年金天引き)は年6回——4月・6月・8月・10月・12月・2月です。対象は市の説明によれば「国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満の世帯主」で「年金を年額18万円以上受給し、介護保険料が年金から天引きされている方」、かつ「介護保険料と国民健康保険税の合計額が、老齢基礎年金受給額の2分の1を超えない方」。「年度途中に世帯主が75歳になる世帯はすべて普通徴収になります」という但し書きもあります。
特別徴収には、見落とされがちな税務上の不利があります。市はこう書いています——「納められた国保税は年末調整や確定申告のときに申告すると全額社会保険料控除の対象になりますので、領収書は大切に保管しましょう。ただし、特別徴収された方については、ご本人(年金から引かれた方)のみの控除にしか使えません」。
これは実務上かなり効きます。口座振替や納付書なら、実際に払った人(たとえば同居の子)が社会保険料控除を取れます。ところが年金天引きだと、控除を使えるのは年金を受け取っている本人だけ。本人の年金収入が少なくてもともと非課税なら、その控除は誰も使えないまま消えます。所得の高い家族が控除を引き受けたほうが世帯全体の税金は安くなるので、該当する世帯は口座振替への変更を検討する価値があります。
その変更手続きが、行橋市では市役所だけで完結します。市は2つの経路を示しています。①事前に金融機関の窓口で口座振替の手続きをして「ご本人控え」を持って税務課(10番窓口)で申請、②「手続きをする銀行の通帳と銀行印をお持ちいただければ、市役所のみで申請ができます。税務課(10番窓口)へお越しください」。②なら銀行に行く必要がありません。通帳と銀行印を持って10番窓口へ。
ただし条件があります。市は「今後の保険税を口座振替で確実に収めていただける方」としています。滞納があると認められない場合があります。
年度途中の加入・脱退は月割り計算です。市は「年度途中での加入、脱退の際には月割りで計算します」としています。
脱退の手続きを忘れると、保険税がかかり続けます。市は「国民健康保険の脱退の手続きがなされないままだと、保険税がかかり続けます。手続き忘れがないようご注意ください」と警告しています。就職して社保に入っても、市は自動では気づきません。行橋市は脱退の手続きをオンラインでも受け付けています(顔写真付きの本人確認書類と、勤務先の新しい資格確認書・資格情報のお知らせ・資格取得証明書が必要)。窓口に行けない人ほどオンラインを使ってください。
加入の届出が遅れると二重に損をします。市は「保険税をさかのぼって納めなければなりません」「届出までの間の医療費を全額自己負担いただく可能性があります」としています。さかのぼって課税されるのに、その間の医療費は10割負担——遅れて得することは何もありません。届出は14日以内です。
退職して加入する場合は、離職票でも手続きできます。市は「退職された方のみが加入する場合、雇用保険の離職票等でも手続き可能です」と明記しています。会社から資格喪失証明書が届くのを待たなくてよいということです。退職直後に病院へ行く必要があるときに効きます。
納付が困難なときは、滞納する前に相談してください。税額のことは税務課 市民税係(0930-25-1111 内線1131〜1133)、資格・軽減・給付のことは国保年金課 国民健康保険係(0930-25-9722)です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 行橋市の国保窓口一覧
行橋市は用件によって窓口が2つに分かれています。1階9番窓口=国保年金課 国民健康保険係(加入・脱退の届出、非自発的失業者の軽減、産前産後の軽減、条例減免、給付、はりきゅう費助成)。10番窓口=税務課 市民税係(税額の計算、法定軽減の判定、納付方法の変更)。「軽減」という言葉でも、非自発的失業者は9番、7割・5割・2割の判定は税務課という分かれ方です。迷ったらまず9番窓口へ。開庁時間は平日8時30分から17時まで(土日祝・年末年始を除く)。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国保年金課 国民健康保険係 〒824-8601 福岡県行橋市中央一丁目1番1号 行橋市役所 1階9番窓口 | 0930-25-9722(直通) FAX 0930-25-2165 | 加入・脱退の届出、非自発的失業者の軽減(受給資格者証+世帯主の認印)、産前産後の軽減、条例による減免(自営業の廃業・災害)、後期高齢者医療制度に伴う減免、高額療養費、はりきゅう費助成 |
| 税務課 市民税係 行橋市役所 10番窓口 | 0930-25-1111 (内線 1131・1132・1133) FAX 0930-26-3181 | 国保税の計算・税額の照会、7割・5割・2割の法定軽減の判定、特別徴収から口座振替への変更申請、納税相談 |
| 国保年金課(代表) 1階8番・9番窓口 | 0930-25-1111(代表) FAX 0930-25-2165 | 子ども・子育て支援金に関する問い合わせ、国民年金、後期高齢者医療 |
| 行橋市役所(代表) 〒824-8601 福岡県行橋市中央一丁目1番1号 | 0930-25-1111 FAX 0930-25-0299 | 開庁時間:月曜日から金曜日の8時30分から17時まで(土・日・祝日および年末年始を除く) |
第6期(1月6日)だけ「前営業日」に前倒しされます。他の期は土日祝なら翌営業日ですが、第6期は逆。口座振替なら気にしなくて済みます。
特別徴収(年金天引き)だと社会保険料控除が本人しか使えません。同居の家族が控除を取りたいなら、通帳と銀行印を持って10番窓口で口座振替に変更できます(銀行に行く必要なし)。
非自発的失業者の軽減には「世帯主の認印」が必要です。受給資格者証だけ持って行っても手続きできません。
退職して国保に入るときは、離職票でも手続きできます。資格喪失証明書を待たなくて構いません。
脱退の手続きはオンラインでも可能です。放置すると保険税がかかり続けます。
所得の申告は収入ゼロでも必要です。申告がないと7割・5割・2割の軽減が付きません。受付は毎年2月中旬〜3月中旬、日程は市報に掲載されます。
はりきゅう費の助成は市指定の施術所で1術800円・2術1,000円。被保険者証と認印を持参してください。
8. よくある質問(行橋市の国保)
Q1. 行橋市の国保税は高いのですか、安いのですか?
A. 世帯の形によって答えが逆になります。単身なら高め、大人数世帯なら安めです。
理由は行橋市が「世帯にかかる固定費(平等割)」に大きく寄せた料率だからです。
平等割は1世帯あたり年48,731円(医療28,700+支援10,800+介護8,200+子ども1,031)。当サイトで令和8年度の料率を調べた181市のうち5番目に高い水準です。
一方で1人あたりの均等割は51,044円(40〜64歳)で、調査232市の中央値54,000円を下回っています。
所得ゼロ・軽減前の金額で比べます。
45歳の単身世帯——行橋市は99,775円、東京23区は84,873円(平等割なし)。行橋市のほうが約1.5万円高い。
4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)——行橋市は大人2人×51,044+子2人×39,300+平等割48,731=229,419円、東京23区は大人2人×84,873+子2人×65,200=300,146円。行橋市のほうが約7万円安い。
所得割は14.09%(40〜64歳)で、調査232市の中央値13.01%を1ポイントほど上回ります。所得が高い世帯では、この1ポイントが効きます。年間所得500万円なら約5万円の差です。
まとめると、行橋市は「加入者1人あたりは軽いが、世帯を持つだけで重く、所得が高いとやや重い」料率です。子どもの多い世帯には相対的に有利、単身の低所得者には法定軽減が届くかどうかが決定的——この2点を押さえておいてください。
Q2. 納期限が1月6日の「第6期」だけルールが違うと聞きました。どういうことですか?
A. 第6期だけ、土日祝に当たったとき「翌営業日」ではなく「前営業日」に倒れます。つまり納期限が前倒しになります。
行橋市の注記をそのまま引きます——「※納期日が土日祝日の場合は、翌営業日が納期となります。ただし第6期につきましては前営業日が納期となっております」。
行橋市の納期は8期です。第1期7月末/第2期8月末/第3期9月末/第4期10月末/第5期11月末/第6期1月6日/第7期1月末/第8期2月末。12月に納期がなく、1月に2回来ます。
なぜ第6期だけ逆なのか。1月6日という日付は、年末年始の閉庁明け直後です。ここで後ろ倒しにすると第7期(1月末)とほぼくっついてしまうため、前に倒す運用になっていると考えられます。
実務上の注意点はひとつ。「納期限が休みなら後ろにずれる」という一般的な感覚のまま1月6日を迎えると、年によっては1月5日や1月4日が納期限で、気づいたときには過ぎていることがあります。
対策は口座振替です。口座振替なら市が自動で引き落とすので、納期限が前だろうと後ろだろうと関係ありません。年末年始の出費が重なる時期に、納期限を自分で追わなくて済むのは大きな利点です。
納付書で払っている方は、12月のうちに第6期分を済ませておくのが安全です。納期限前の納付はいつでも可能です。
うっかり遅れたら、そのまま放置せず税務課(0930-25-1111 内線1131〜1133)に連絡してください。延滞金が付く前に相談したほうが確実です。
Q3. 年金から国保税が天引きされています。息子の確定申告で控除に使えますか?
A. 使えません。年金天引き(特別徴収)の国保税は、年金を受け取っている本人しか社会保険料控除に使えません。
行橋市は明確に書いています——「納められた国保税は年末調整や確定申告のときに申告すると全額社会保険料控除の対象になりますので、領収書は大切に保管しましょう。ただし、特別徴収された方については、ご本人(年金から引かれた方)のみの控除にしか使えません」。
なぜそうなるのか。社会保険料控除は「実際にその保険料を支払った人」が受けられる仕組みです。納付書や口座振替なら、同居の子が自分の財布から払えば、その子が控除を取れます。ところが年金天引きは、年金を受け取る本人の年金から強制的に差し引かれるので、支払った人=年金受給者本人で固定されます。
ここが損になる典型例を挙げます。年金収入が少なくてもともと所得税も住民税もかかっていない親の年金から国保税が天引きされている場合、その控除は誰も使えないまま消えます。もし所得のある子が払って控除を取れば、その子の税率分(所得税+住民税で15〜30%程度)だけ世帯全体の税金が減っていたはずです。年10万円の国保税なら1.5万〜3万円の差になります。
解決策は口座振替への変更です。行橋市は「特別徴収に該当しており、今後の保険税を口座振替で確実に収めていただける方は納付方法を口座振替に変更することができます」としています。
手続きは市役所だけで完結します。市は「手続きをする銀行の通帳と銀行印をお持ちいただければ、市役所のみで申請ができます。税務課(10番窓口)へお越しください」と案内しています。先に銀行へ行く必要はありません。
(すでに金融機関で口座振替の手続きを済ませている場合は、「ご本人控え」を持って同じく10番窓口へ。)
口座の名義は誰でもかまいません。子の口座から引き落とすようにすれば、実際に支払ったのは子となり、子の確定申告で社会保険料控除に使えます。
注意点。市は「今後の保険税を口座振替で確実に収めていただける方」という条件を付けています。過去に滞納があると認められない場合があります。また変更が反映されるまで時間がかかるので、年末ぎりぎりではなく年度の早いうちに申請してください。
Q4. 子ども・子育て支援分は、子どもにもかかるのですか?
A. 逆です。18歳未満の子どもにはかかりません。18歳以上の人だけが払い、その中に「子どもの負担軽減分」が上乗せされています。
行橋市は「介護分の保険税については40歳~64歳の方のみ、子ども・子育て支援分は18歳~74歳の方のみ課税されます」と明記しています。18歳未満は所得割も均等割もゼロです。
さらに料率表には注記があります——「この中には、子どもの負担軽減分を支えるための『18歳以上均等割』が含まれています」。均等割1,044円は、純粋な均等割と18歳以上均等割の合算だということです。
行橋市が公表している計算例を見ると、この仕組みがよく分かります。夫45歳・妻41歳・子13歳の3人家族で、子ども・子育て支援分の均等割は「1,044円×2人=2,088円」。13歳の子は数えられていません。一方、医療給付分と後期高齢者支援金分は「×3人」です。
13歳の子が負担しているのは、医療給付分28,600円+後期高齢者支援金分10,700円=39,300円だけということになります。
子ども・子育て支援金とは何か。これは令和8年度から全国一律で始まった新しい制度で、国の「こども未来戦略・加速化プラン」(児童手当の拡充など)の財源にあてられます。行橋市は「子ども・子育て支援金は令和8年4月分(7月納付分)より、今までの国民健康保険税や後期高齢者医療保険料と合わせて徴収されます」「国民健康保険税の納付書(納入告知書)には、第4の費目として子ども・子育て支援金が追加されます」と説明しています。
金額の目安も示されています。市によれば国が示す加入者1人あたりの平均月額は令和8年度が国保250円(年3,000円)、令和9年度が300円(年3,600円)、令和10年度が400円(年4,800円)。令和10年度を最大値として、令和11年度以降は据え置く予定とされています。
ただし市は「あくまでも国が示している上記の金額は全国的な平均値であり、保険者によって加入している被保険者数や所得が異なるため、求められる子ども・子育て支援納付金が異なり、それにより皆さんのご負担額が異なります」とも注記しています。
行橋市の実額で計算してみます。所得割0.27%+均等割1,044円+平等割1,031円。所得ゼロの単身世帯なら2,075円、市の計算例(営業所得450万円・3人家族)なら14,100円。行橋市は所得割0.27%と平等割1,031円を置いているので、所得が高い世帯ほど国の平均額より上振れします。
賦課限度額は3万円です。医療67万円+支援26万円+介護17万円+子ども3万円で、世帯の上限は合計113万円になりました。
Q5. 退職したばかりで、会社から書類がまだ届きません。国保に入れますか?
A. 入れます。行橋市は雇用保険の離職票でも加入手続きができます。
市の説明を引きます——「他の健康保険の加入資格を喪失したとき(※退職された方のみが加入する場合、雇用保険の離職票等でも手続き可能です。)」。
通常、国保への加入には勤務先が発行する「健康保険資格喪失証明書」が必要です。ところがこの書類は会社が手続きをしてから届くまで数日〜2週間かかることがあり、その間、保険証がない状態になります。行橋市は離職票でも受け付けるので、この空白を短くできます。
届出は14日以内です。市は「次のときは、14日以内に届け出が必要となります」としています。
遅れると二重に損をします。市は「保険税をさかのぼって納めなければなりません」「届出までの間の医療費を全額自己負担いただく可能性があります」としています。課税はさかのぼるのに、医療費は10割——待っても何ひとつ得しません。
あわせて、非自発的失業者の軽減も確認してください。倒産・解雇・雇止めなどで離職した方(離職日に65歳未満)は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減が使えます。給与収入400万円の45歳単身なら、年約42.8万円が約13.6万円まで下がる試算になります(差は約29.2万円)。
ただしこちらは雇用保険受給資格者証が必要です。ハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受けてから交付されるもので、離職票では手続きできません。国保への加入だけ先に離職票で済ませ、受給資格者証が届いたら改めて9番窓口で軽減の申請をする——という順番になります。
そのとき「世帯主の認印」を忘れずに。市は「軽減対象者の雇用保険受給資格証と世帯主の認印をご用意の上、国民健康保険係(9番窓口)で申請してください」としています。
自己都合退職で軽減の対象にならない方も、あきらめないでください。行橋市には条例による減免があり、「世帯の所得状況を考慮し、減免の対象を判定します」とされています。自営業者の廃業も対象として明示されています。国民健康保険係(0930-25-9722)に相談してください。
就職して社保に入ったら、脱退の手続きを忘れずに。市は「国民健康保険の脱退の手続きがなされないままだと、保険税がかかり続けます」と警告しています。脱退はオンラインでも手続きできます。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(原則届出/出産一時金などで確認できれば不要)・条例による減免
(要申請)・後期高齢者医療制度に伴う減免
(要申請)・はりきゅう費の助成(保健事業)
(被保険者証と認印を持参)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に行橋市 国保年金課 国民健康保険係(0930-25-9722・1階9番窓口)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|行橋市の国保で押さえるべきポイント
- 行橋市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付分8.58%・後期支援分2.89%・介護分2.35%・子ども分0.27%
- 均等割は医療給付分28,600円・後期支援10,700円・介護10,700円・子ども1,044円、平等割は合計で年48,731円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 平等割が1世帯あたり年48,731円(医療28,700+支援10,800+介護8,200+子ども1,031)——当サイトで調べた181市のうち5番目に高い水準。4区分すべてに平等割があります
- 均等割は1人51,044円と調査232市の中央値54,000円を下回る。つまり「単身に不利・大人数世帯に有利」な構造——単身で約1.5万円高く、4人世帯なら東京23区より約7万円安い
- 医療給付分は平等割28,700円>均等割28,600円という逆転
- 第6期(1月6日)だけ、土日祝なら「前営業日」に前倒し。他の期とルールが逆なので、納付書払いの方は要注意
- 特別徴収(年金天引き)だと社会保険料控除は本人しか使えない。通帳と銀行印を持って10番窓口へ行けば、銀行に寄らずに口座振替へ変更できます
- 退職時は雇用保険の離職票でも加入手続きが可能/脱退はオンラインでも可能
- 条例減免に「自営業者の廃業」が明示——雇用保険に入れない自営業者を条例で救済
- はりきゅう費助成(市指定の施術所で1術800円・2術1,000円)/未就学児は7・5・2割軽減後にさらに5割減額
- 窓口は9番=国保年金課(資格・軽減・給付)、10番=税務課(税額・納付方法)の二本立て。開庁は平日8時30分〜17時
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万2千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は行橋市 国保年金課 国民健康保険係(0930-25-9722・1階9番窓口)
出典・参考:
・行橋市公式:令和8年度国民健康保険税
・行橋市公式:子ども・子育て支援金
・行橋市公式:国民健康保険係(加入・脱退の手続き)
・行橋市公式:はりきゅう費の助成
・行橋市公式:医療費が高額になったとき(高額療養費)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は行橋市公式サイトでご確認ください。