千葉県 旭市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

旭市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

旭市は千葉県の北東部、九十九里浜の北端に位置する人口約6万人の市です。飯岡刑部岬の展望台からは太平洋を一望でき、いいおか潮騒ホテルのある海辺の町であり、スイカ・キャベツ・梨などの農業と、イワシ・ヒラメなどの水産業の両方が盛んです。市内には地方独立行政法人 総合病院国保旭中央病院があり、旭・匝瑳・香取・海匝地域の中核病院として知られています。
この記事でまず伝えたいのは、旭市の国保税は「税率を据え置いたまま、基金を取り崩して令和8年度を乗り切る」設計になっているということです。
医療分(所得割6.6%・均等割21,000円・平等割26,000円)、後期高齢者支援金分(2.3%・12,000円)、介護分(1.7%・14,000円)の3区分は、令和3年度に市が公表していた数字と同じです。今回変わったのは、子ども・子育て支援金分(所得割0.25%・均等割1,900円)が新設されたことと、賦課限度額が106万円から112万円に上がったことの2点だけ。
税率を動かさない代わりに、市は財政調整基金から2億200万円を繰り入れる予算を組みました。運営協議会に出された資料では、基金の保有見込額は9億1,391万円から7億5,544万円へ、1億5,846万円(17.3%)減ると示されています。
もうひとつ、市が運営協議会の議事録で明かしている数字があります。賦課限度額に該当する世帯は254世帯、全体の2.6%。限度額引上げの影響を受けるのは、ごく一部の高所得世帯だということです。
当サイトで令和8年度の料率を調べた306市に旭市を加えた307市で見ると、所得割の合計10.85%は19番目に低く、単身世帯の固定部分(均等割+平等割)74,900円は54番目に低い水準です。千葉県内では所得割は16市中3番目に低く、固定部分は8番目に低い。「所得割は低め、固定部分は中位」という配分になります。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく旭市の国保税の計算方法、平等割が医療分だけである意味、市の予算資料から読み取れる財政の姿、軽減制度、失業したときの効果、妊産婦付加金や滝郷診療所といった旭市ならではの制度までまとめました。

1. 旭市の国民健康保険の概要

旭市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

旭市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

旭市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。市は「税額については、国保に加入されている方のみで算出されます」とし、「世帯主が国保に加入していなくても、家族で国保に加入している方がいる場合は、その方の分が世帯主に課税されます」と説明しています。
最大の特徴は、平等割が医療分にしかないことです。医療分の平等割26,000円に対し、後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の平等割は税率表でいずれも「-」です。
当サイトで令和8年度の料率を調べた範囲では、平等割が医療分にしかない市は306市中17市(約5.6%)。旭市はその18番目の市になります。千葉県内では茂原市と同じ型です。
令和8年度の合計は、所得割10.85%(40〜64歳、40歳未満は9.15%)・均等割48,900円(18歳以上・40〜64歳)・平等割26,000円・合計課税限度額112万円。
単身世帯(40〜64歳)の固定部分は74,900円。当サイトの307市のなかで54番目に低く、全体の中央値84,873円より約9,900円低い水準です。
所得割10.85%は、中央値13.01%より2.16ポイント低い。19番目に低い水準で、これより低いのは長岡市9.42%、大田原市9.50%、倉吉市9.51%、府中市9.65%、伊東市9.80%などです。千葉県内では八千代市10.51%、白井市10.80%に次ぐ3番目です。
つまり旭市は「所得割はかなり軽く、固定部分は中位より少し軽い」という配分です。所得のある世帯にとっては、県内でも軽いほうに入ります。
国保税の起算について、市は「資格を得た月から発生し、月割で計算(月末時点の加入状況で判定)」としています。月末時点の加入状況で判定される点は、月初に資格を得ても月末にやめれば、その月は税がかからない可能性があるということです(詳細は保険年金課へ)。
所得割の計算ベースは「前年の所得-43万円」です。
窓口は保険年金課国民健康保険班(本庁舎1階)。税額・課税の照会は税務課課税班と、担当が分かれています。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 旭市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分6.60%21,000円26,000円660,000円
後期高齢者支援金分2.30%12,000円―260,000円
介護分(40〜64歳)1.70%14,000円―170,000円
子ども・子育て支援金分0.25%1,900円
(市の税率表は「均等割1,900円(18歳未満0円)」で、「子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額を含みます」と注記しています。条例では被保険者均等割1,800円+18歳以上被保険者均等割100円で、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前(高校生年代まで)の被保険者は均等割が全額軽減されます。所得割0.25%は18歳未満の子にも計算上はかかります)
―30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 市の税率表は「均等割1,900円(18歳未満0円)」で、「子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額を含みます」と注記しています。条例では被保険者均等割1,800円+18歳以上被保険者均等割100円で、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前(高校生年代まで)の被保険者は均等割が全額軽減されます。所得割0.25%は18歳未満の子にも計算上はかかります。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

平等割は医療分の26,000円だけです。後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の平等割は「-」。医療分のみに絞った設計は、全国的には少数派です。

単身世帯(40〜64歳)の固定部分は74,900円(均等割48,900+平等割26,000)。18〜39歳の単身なら60,900円(均等割34,900+平等割26,000)。4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の固定部分は189,800円です。

所得割の合計は10.85%(医療6.6+後期高齢者支援2.3+介護1.7+子ども0.25/40〜64歳)。307市の中央値13.01%より2.16ポイント低い水準です。40歳未満なら9.15%。

均等割の合計は1人48,900円(医療21,000+後期12,000+介護14,000+子ども1,900/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳なら34,900円、18歳未満なら33,000円(子ども分の均等割が全額軽減)、未就学児は16,500円(医療10,500+後期6,000)。

子ども・子育て支援金分の均等割は「1,800円+18歳以上100円」という構成です。市の税率表には合算の1,900円が載り、「18歳未満0円」と書かれています。条例上は、18歳未満の被保険者の分は、世帯の均等割額から差し引くという書き方です。

合計課税限度額は112万円(医療分66万+後期高齢者支援金分26万+介護分17万+子ども・子育て支援金分3万)。医療分の限度額は国の基準(67万円)より1万円低い66万円です。

税率表の下には注記が3つあります。「未就学児の均等割軽減後の税額が賦課限度額を超えている場合は、賦課限度額が税額となります」/「医療分、後期高齢者支援金分、子ども・子育て支援金分はすべての加入者、介護分は40歳以上65歳未満の加入者が対象」/「子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額を含みます」。

令和7年度から令和8年度への変化(旭市)

旭市 国保税の令和7年度→令和8年度
項目令和7年度令和8年度変化
医療分(所得割/均等割/平等割)6.6%/21,000円/26,000円6.6%/21,000円/26,000円据え置き
後期高齢者支援金分(所得割/均等割)2.3%/12,000円2.3%/12,000円据え置き
介護分(所得割/均等割)1.7%/14,000円1.7%/14,000円据え置き
子ども・子育て支援金分(所得割/均等割)―0.25%/1,900円(18歳未満0円)新設
賦課限度額(医療+後期+介護)65万+24万+17万=106万円66万+26万+17万=109万円+3万円
賦課限度額(子ども分を含む合計)106万円112万円+6万円
所得割の合計(40〜64歳)10.60%10.85%+0.25pt
均等割の合計(40〜64歳・18歳以上)47,000円48,900円+1,900円

令和7年度の欄は、市が運営協議会資料で公表した限度額の推移表(令和7年4月=旭市106万円)と、当サイトの前年版記事で確認した税率です。医療・後期・介護の3区分は、令和3年度に市が公表していた税率(6.6%/2.3%/1.7%、21,000円/12,000円/14,000円、26,000円)とも同じでした(Web魚拓で確認)。
つまり実質的な負担増は、子ども・子育て支援金分(所得割0.25%+均等割1,900円)と、限度額に達する世帯の上限引上げだけです。

限度額は国の基準を1年遅れで追いかけている

市が運営協議会に出した「国民健康保険税 課税限度額の推移」の表を読むと、旭市は国の基準に1年遅れで追随しています。
令和7年度:国の基準は66万+26万+17万=109万円、旭市は65万+24万+17万=106万円(国の令和6年度と同額)。
令和8年度:国の基準は67万+26万+17万=110万円(子ども分を除く)、旭市は66万+26万+17万=109万円(国の令和7年度と同額)。
子ども・子育て支援金分の3万円を足すと、国の基準は113万円、旭市は112万円。当サイトの調査では大半の市が医療分67万円で、旭市のように66万円にとどめているのは、大阪府・奈良県の統一分を除いても35市あります。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 169,620円 + 均等割 73,500円 + 平等割 26,000円 ⇒ 269,120円
  • 後期支援分: 所得割 59,110円 + 均等割 42,000円 ⇒ 101,110円
  • 介護分: 所得割 43,690円 + 均等割 28,000円 ⇒ 71,690円
  • 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 3,800円 ⇒ 10,225円

合計: 年間 約452,145円(月あたり約37,700円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 104,940円 + 均等割 21,000円 + 平等割 26,000円 ⇒ 151,940円
  • 後期支援分: 所得割 36,570円 + 均等割 12,000円 ⇒ 48,570円
  • 介護分: 所得割 27,030円 + 均等割 14,000円 ⇒ 41,030円
  • 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,900円 ⇒ 5,875円

合計: 年間 約247,415円(月あたり約20,600円)

単身世帯でも平等割が合計で年26,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 200,780円 / 後期支援分 65,590円 / 介護分 53,610円 / 子ども分 7,725円 ⇒ 合計 約327,705円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 63,868円 / 後期支援分 18,754円 / 介護分 17,966円 / 子ども分 2,515円 ⇒ 合計 約103,103円

差額は年間およそ22万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。旭市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は旭市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 旭市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の税率表は「均等割1,900円(18歳未満0円)」で、「子ども・子育て支援金分の均等割額には18歳以上均等割額を含みます」と注記しています。条例では被保険者均等割1,800円+18歳以上被保険者均等割100円で、18歳に達する日以後の最初の3月31日以前(高校生年代まで)の被保険者は均等割が全額軽減されます。所得割0.25%は18歳未満の子にも計算上はかかります。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 旭市 保険年金課 国民健康保険班(本庁舎1階)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

「倒産・解雇などの理由で離職した人は、申請により国保税を軽減します」——市はそう書いています。対象は65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者(倒産・解雇などによる離職)または特定理由離職者(雇い止めなどによる離職)です。
市は雇用保険受給資格者証の第1面「12離職理由」欄の番号で判定するとし、対象コードは11・12・21・22・23・31・32・33・34と全部書いています。
軽減の内容は「所得割額の計算の基礎となる前年の給与所得を100分の30とみなして計算」。対象期間は離職日の翌日から翌年度の3月31日までで、「社会保険などに加入し、国保の資格を喪失すると終了」します。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の45歳単身世帯なら、所得は276万-43万=233万円。所得割は233万×10.85%=252,805円、均等割48,900円と平等割26,000円を足して年約32.8万円(区分ごとの上限内、100円未満の端数処理前の概算)です。
軽減を届け出ると、給与所得は276万×30%=82.8万円。基準所得は39.8万円まで下がり、所得割は約43,200円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万×1人=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、固定部分74,900円は59,920円になります。
合計は約10.3万円。差はおよそ22.5万円です。
届出が必要です。市が自動で拾ってくれる制度ではありません。雇用保険受給資格者証(ハローワークで発行)と本人確認書類を持って、保険年金課国民健康保険班へ。
令和8年度の限度額は所得の高い人ほど効いてきますが、失業した年の所得が下がれば翌年度は7割・5割・2割の軽減の対象になる可能性があります。固定部分74,900円が7割軽減なら22,470円——52,430円の減です。所得がゼロでも申告を忘れずに。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 旭市の減免制度|要申請

旭市の軽減(7割・5割・2割)は申請不要ですが、市は「世帯主と国保加入者に、申告をしていない方がいると軽減が適用されません」と明記しています。所得の申告が前提です。未就学児の均等割5割軽減と、18歳未満の子ども・子育て支援金分の均等割全額軽減も申請は不要です。非自発的失業者の軽減・産前産後期間の軽減・75歳到達に伴う被扶養者の軽減は申請(届出)が必要です。

旭市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
所得が一定の基準以下の世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)
世帯主と国保加入者の前年所得の合計が①43万円+10万円×(給与所得者等の人数-1)以下=7割、②43万円+31万円×国保加入者数+10万円×(同)以下=5割、③43万円+57万円×国保加入者数+10万円×(同)以下=2割均等割額と平等割額が軽減されます。単身40〜64歳なら固定部分74,900円→7割軽減で22,470円。国保に加入していない世帯主(擬制世帯主)の所得も加算して判定します。給与所得者等は給与収入55万円超、公的年金等は65歳未満60万円超・65歳以上110万円超
18歳未満の子ども分均等割・全額軽減
(申請不要)
18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者(高校生年代まで)子ども・子育て支援金分の均等割1,800円が全額軽減(18歳以上加算の100円は対象外)。市の予算資料は「18歳以下は均等割を10割軽減」と表現しています
未就学児の均等割5割軽減
(申請不要)
未就学児医療分の均等割21,000円→10,500円、後期高齢者支援金分12,000円→6,000円。市は「低所得軽減との併用可能」としており、7割軽減世帯なら実質8.5割軽減。予算では未就学児分の軽減額(公費補填)は374万6,000円
非自発的失業者の国保税の軽減
(要申請)
65歳未満で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者(離職理由コード11・12・21・22・23・31・32・33・34)前年の給与所得を100分の30とみなして所得割を計算。離職日の翌日から翌年度の3月31日まで。軽減判定にも圧縮後の所得を使うため、7割・5割・2割の軽減にも波及します
産前産後期間の軽減
(要申請)
国保加入者で、出産予定または出産した方(妊娠85日以上の出産。死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間(多胎妊娠は3か月前から6か月間)の所得割額と均等割額が軽減。保険年金課で出産予定日の6か月前から届出可能、出産後も届出できます。限度額に達している世帯は税額が変わらないことも
後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減
(平等割は自動/被扶養者は要申請)
75歳になり後期高齢者医療制度に移った方がいる世帯国保加入者が1人になる場合、平等割が最初の5年間は2分の1、その後3年間は4分の1。社保の被扶養者だった65歳以上の方が国保に入る場合は、申請により所得割免除・均等割半額(1人世帯なら平等割も半額)
市税の減免(生活保護・災害・その他)
(要相談)
生活保護を受けたり、災害その他の理由で税金を納めることができない方市は「その事情に応じて税額を免除したり、減額したりする制度がありますのでご相談ください」としています。基準の数字は公表されていません。税務課課税班(0479-62-5321)へ

旭市の軽減で、まず知っておきたいのは「後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減」が手厚いことです。
75歳になった人が後期高齢者医療制度へ移ると、残された国保世帯の加入者が1人になることがあります。このとき平等割が最初の5年間は2分の1、その後3年間は4分の1になります。合計8年間にわたって続く軽減で、医療分の平等割26,000円が13,000円→6,500円になる計算です。
ただし、市は「世帯変更等のあった場合はこの限りではありません」と書いています。世帯主の変更や転入・転出があると、この軽減が消えるということです。夫婦で暮らしていた世帯の夫が75歳になり、妻(74歳以下)が1人で国保に残るケースが典型です。
被扶養者だった方の軽減も見逃せません。会社員の夫が75歳で後期高齢者医療に移ると、65歳以上の妻(被扶養者だった方)は国保に入ることになります。このとき申請すれば、所得割は免除、均等割は半額。加入者が1人の場合は平等割も半額です。
金額で確かめます。妻(67歳、所得なし)が1人で国保に入るなら、通常の固定部分は均等割(医療21,000+後期12,000+子ども1,900)+平等割26,000=60,900円。ここから均等割が半額(34,900→17,450円)、平等割も半額(26,000→13,000円)で、合計30,450円になります。差額30,450円。
申請が必要な点に注意してください。後期高齢者医療制度の資格取得日から手続きしないと、さかのぼって適用してもらえるかは市の運用次第です。夫の75歳の誕生日の前に、保険年金課で確認しておくのが安全です。
次に、所得の少ない世帯への軽減です。単身40〜64歳の固定部分74,900円が、7割軽減で22,470円(52,430円の減)、5割で37,450円、2割で59,920円になります。申告書1枚で5万円以上が動きます。
前提は所得の申告です。市は「申請は不要ですが、世帯主と国保加入者に、申告をしていない方がいると軽減が適用されません」としています。
擬制世帯主の所得も加算されます。「軽減判定する世帯所得には、国保に加入していない世帯主(擬制世帯主)の所得も加算します」——子が国保に入っていて、世帯主の親が社保という場合、親の所得が判定に入るということです。
「給与所得者等」の判定は次のとおりです。給与収入(専従者給与を除く)が55万円を超える方、公的年金収入(特別控除後)が65歳未満で60万円超、65歳以上で110万円超の方が2人以上いれば、その人数から1を引いて10万円を掛けた額が判定基準に加算されます。
市は「専従者給与を除く」と書いています。家族従業員に給与を払っている自営業者の場合、専従者給与は給与所得者等の人数に数えないという意味です。農家・漁家の多い旭市ではよくあるケースです。
未就学児の均等割5割軽減は低所得軽減との併用が可能です。市の予算では未就学児の均等割軽減分374万6,000円が一般会計繰入金に計上されています。
産前産後の軽減も予算に出ています。産前産後保険税軽減分は113万円(前年75万円の1.5倍)。令和6年1月から始まった制度で、利用が増えていることがうかがえます。
市税の減免のページは、「生活保護を受けたり、災害、その他の理由で税金を納めることができない場合、その事情に応じて税額を免除したり、減額したりする制度がありますのでご相談ください」という短い説明です(2020年4月更新)。収入減少の割合などの数字は公表されていません。以前は新型コロナ関連の減免ページがありましたが、現在は閲覧できなくなっています。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
  • 納付書(金融機関・コンビニ)
  • 特別徴収(年金天引き)
  • 地方税統一QRコード(eL-QR)での納税

旭市の国保税は年8回です。市は「1年間の税金を8回に分けて納めていただきます」とし、6月から翌年1月までの毎月末(土日祝日の場合は翌営業日)が納期限としています。
令和8年度の納期限は次のとおりです。第1期=6月30日、第2期=7月31日、第3期=8月31日、第4期=9月30日、第5期=11月2日、第6期=11月30日、第7期=12月25日、第8期=令和9年2月1日。
ここに旭市の特徴があります。第7期が12月25日と、月末より5〜6日早いのです。年末の仕事納めの前に納める期になります。農家・漁家で年末年始に現金の動きが多い方は、うっかり忘れないよう口座振替が安心です。
6月が第1期で、4月・5月は納期がありません。年度の税額を6月から翌年1月までの8回で納める形です。
年金天引き(特別徴収)の条件は5つすべてに該当する場合です。①世帯主が国保の加入者であること、②世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満であること、③世帯主の年金の年額が18万円以上であること、④介護保険料が年金天引きされていること、⑤国保税と介護保険料の合算額が年金額の2分の1を超えないこと。
天引きできなかった場合は納付書か口座振替(普通徴収)になり、申し出により口座振替に変更できます(一定の条件あり)。
納付が難しいときは、放っておかず早めに税務課へ。滞納があると、次のような不利益が市の案内に書かれています。
①70歳未満で国保に加入している方は、滞納していると限度額適用認定証が交付されません。
②マイナ保険証を提示しても、医療機関等で適用区分(限度額)が確認できません。市は「国民健康保険税に滞納がある場合は、マイナ保険証を提示しても、医療機関等で適用区分(限度額)が確認できません」と書いています。
③納期限から1年を経過する滞納がある世帯には「国民健康保険税の納付相談について」の手紙が送られ、資格確認書等の交付にあたり税務課での納付相談が必要になります。
つまり、滞納すると病院での支払いに直接響くのが旭市の案内から読み取れる現実です。
自分で概算を出すなら、次の式です(40〜64歳の場合)。
年間国保税=(総所得金額-43万円)×10.85%+48,900円×加入者数+26,000円
18〜39歳の均等割は34,900円、18歳未満は33,000円、未就学児は16,500円。合計課税限度額は112万円です。
区分ごとに計算する場合は、市が示す数字を使います。
医療分=(総所得-43万円)×6.6%+21,000円×加入者数+26,000円(上限66万円)
後期高齢者支援金分=(同)×2.3%+12,000円×加入者数(上限26万円)
介護分=(同)×1.7%+14,000円×40〜64歳の加入者数(上限17万円)
子ども・子育て支援金分=(同)×0.25%+1,800円×加入者数(18歳未満は0円)+100円×18歳以上の加入者数(上限3万円)
限度額に達する所得水準を概算します。医療分は所得割6.6%・均等割21,000円・平等割26,000円。単身なら、(66万円-21,000円-26,000円)÷6.6%=約929万円の基準所得(総所得で約972万円)で医療分が上限に達します。後期高齢者支援金分は約1,078万円、介護分は約918万円、子ども分は約1,124万円で、全区分が上限に達するのは基準所得約1,124万円(総所得約1,167万円)から。
議事録によれば、限度額に該当する世帯は254世帯(全体の2.6%)。逆算すると、国保世帯は約9,800世帯です。令和8年度の限度額引上げで新たに負担増になる世帯は、この2.6%の内側にほぼ収まります。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 旭市の国保窓口一覧

旭市の国保は保険年金課国民健康保険班が窓口です。税率・税額・納付は税務課が担当しており、市ホームページでは「国民健康保険税」のページが税務課の所管になっています。本庁舎1階に税務課・保険年金課・市民生活課・社会福祉課・高齢者福祉課が集まっているので、1か所で用が足ります。
市には海上・飯岡・干潟の3つの出張所もあります。国保の手続きを出張所で取り扱うかどうかは市のページで確認できませんでしたので、事前に電話でご確認ください。

旭市 国保の窓口・情報源
窓口・ページ内容注意点
保険年金課 国民健康保険班
(本庁舎1階)
加入・脱退の届出、資格確認書等の交付、給付、非自発的失業者・産前産後の軽減の届出
TEL 0479-62-5331
受付は午前9時〜午後4時30分、電話は午前8時30分〜午後5時15分。土日祝日・年末年始は閉庁
税務課 課税班
(本庁舎1階)
国保税の課税・税額の照会、軽減判定
TEL 0479-62-5321
税率表は課税班の所管ページに載っています
税務課 収税班納付相談・滞納の相談「納付が困難な人は税務課収税班にご相談ください」(市の案内)。夜間納税窓口のページもあります
海上・飯岡・干潟の出張所海上出張所(高生1番地)/飯岡出張所(横根1365番地25)/干潟出張所(南堀之内10番地)国保の取扱いは市のページで確認できていません。事前に電話を
国保脱退のオンライン届出勤務先の健康保険に加入した場合、窓口・郵送・オンラインで脱退の届出ができる転出・死亡・遡っての手続きは窓口。届出フォームにはメールアドレスと日中連絡のつく電話番号が必要
滝郷診療所
(岩井193-1/保険年金課が管理運営)
内科・循環器内科・小児科(1歳以上)。予約制、電話0479-55-3017水・土・日・祝休診。国保の特定健診・がん検診も実施

平等割は医療分の26,000円だけです。後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の平等割は「-」——全国的には少数派の設計です。

単身世帯の固定部分74,900円は、当サイトの307市のなかで54番目に低い水準(千葉県内16市では8番目に低い)。

所得割10.85%は中央値13.01%より2.16ポイント低く、307市のなかで19番目に低い。千葉県内では八千代市・白井市に次ぐ3番目です。

令和8年度は医療・後期・介護の税率を据え置き。財政調整基金2億200万円を繰り入れて予算を組んでいます。

限度額に該当する世帯は254世帯(2.6%)——運営協議会の議事録で市が答えた数字です。

納期限から1年を経過する滞納がある世帯は、資格確認書等の交付に税務課での納付相談が必要です。

妊産婦付加金は、予算資料に「令和8年度から廃止」と記載されています。市ホームページの制度説明ページは残っているため、対象になるかは窓口で確認してください。

8. よくある質問(旭市の国保)

Q1. 旭市の国保税は高いのですか?
A. 所得割は低めで、固定部分は中位より少し軽い水準です。所得割10.85%は当サイトで調べた307市の中で19番目に低く、単身世帯の固定部分74,900円は54番目に低い水準でした。
旭市の令和8年度の税率は所得割10.85%・均等割48,900円・平等割26,000円・合計課税限度額112万円(40〜64歳・18歳以上)。
千葉県内で比べます。所得割は——八千代市10.51%/白井市10.80%/旭市10.85%/市川市11.68%/野田市11.74%/印西市11.75%/船橋市11.94%/柏市12.32%/木更津市12.38%/流山市12.40%/鎌ケ谷市12.90%/千葉市12.94%/茂原市12.98%/松戸市13.05%/館山市13.67%/習志野市13.81%。旭市は16市で3番目に低い。
固定部分は——市川市56,900円/流山市61,900円/船橋市67,700円/茂原市70,131円/木更津市70,900円/鎌ケ谷市71,900円/白井市74,450円/旭市74,900円/習志野市75,280円/柏市77,004円/松戸市80,000円/印西市80,318円/野田市80,700円/館山市86,600円/千葉市87,480円/八千代市89,300円。旭市は16市で8番目に低い(ちょうど真ん中)。
金額で確かめます。給与収入400万円(所得233万円)の45歳単身世帯の年間概算は、旭市=約32.8万円。市川市・八千代市より高く、茂原市(約37.3万円)よりは低い位置です。
所得ゼロの世帯なら、単身で74,900円、7割軽減が適用されれば22,470円。
4人世帯の固定部分(夫42・妻40・子15・子10)は189,800円です。
まとめると、旭市は「所得割は軽く、固定部分は中位」。所得のある世帯にはやさしく、所得の低い世帯は軽減で大きく下がります。
ただし今後は上がる可能性があります。市の予算は財政調整基金の取り崩しで成り立っており、基金は令和8年度中に約1億5,800万円減る見込みです(下の質問で詳しく)。

Q2. 令和8年度、税率は上がったのですか?
A. 医療分・後期高齢者支援金分・介護分の税率は据え置きです。上がったのは、新設の子ども・子育て支援金分と、賦課限度額だけです。
据え置き——医療分6.6%/21,000円/26,000円、後期支援金分2.3%/12,000円、介護分1.7%/14,000円。令和3年度の市の公表値と同じです。
新設——子ども・子育て支援金分の所得割0.25%、均等割1,900円(18歳未満0円)、限度額3万円。
限度額の引上げ——医療分65万→66万円、後期支援金分24万→26万円、介護分17万円(据え置き)。子ども分3万円を足すと、合計106万→112万円。
市は千葉県が示す標準保険料率を基に、子ども・子育て支援金分の税率を設定しました。運営協議会の資料には「千葉県が示す市町村標準保険料率を基に税率を設定することとしてよろしいかお伺いします」と書かれています。
金額の影響を試算します。基準所得233万円(給与収入400万円)の45歳単身世帯なら、子ども分だけで所得割5,825円+均等割1,900円=7,725円の負担増です。
基準所得159万円(給与収入300万円)の40歳単身なら、所得割3,975円+均等割1,900円=5,875円です。
基準所得0円の単身世帯は、均等割1,900円の負担増(7割軽減なら570円)にとどまります。
4人世帯(夫42・妻40・子15・子10、基準所得257万円)なら、子ども分は所得割6,425円+均等割3,800円(18歳以上の2人分)=10,225円。子15・子10の均等割は全額軽減されます。
来年度以降は上がるのか。国(こども家庭庁)の試算では、子ども・子育て支援金の1人あたり平均月額は令和8年度から令和10年度まで段階的に上がるとされており、市の資料にもその表が添えられています。令和9年度・令和10年度は、子ども分の負担がさらに増える可能性があります。

Q3. 市の予算資料から、財政の状況は読み取れますか?
A. 読み取れます。旭市は運営協議会の資料として、令和8年度の予算案(事業勘定・施設勘定)をそのまま公開しています。
主な数字(令和8年度当初予算案/前年度比)——
①国保税収入:17億3,172万円(+1億8,507万円、+12.0%)。うち医療給付費分11億3,738万円、後期高齢者支援金分3億9,603万円、介護分1億5,283万円、子ども・子育て支援金分(新設)4,547万円。
②県への納付金(保険事業費納付金):23億1,015万円(+3.4%)。内訳は医療分14億7,976万円、後期高齢者支援金分5億5,284万円、介護分2億2,203万円、子ども・子育て支援金分(新設)5,552万円。
③財政調整基金の繰入:2億200万円(前年度は3億1,300万円、△1億1,100万円)。
④財政調整基金の保有額:7億5,544万円(前年度9億1,391万円、△1億5,846万円、△17.3%)。
国保税収は県への納付金の約75%にとどまります(17.3億円÷23.1億円)。残りは公費(県・国・市の繰入金)と基金でまかなう構図です。
基金の繰入2億200万円は、国保税収入の約11.7%に相当します。
基金は1年で約17%減り、繰入額は前年度より縮小しています。これは「税率を据え置いても、基金の取り崩しが続けば数年で底をつく」ことを意味します。
市が「今後、税率を上げる」と言っているわけではありません。当サイトは、市が公表した数字から言えることだけを書いています。
ただ、千葉県内では同じ道をたどった市があります。習志野市は「令和7年度から令和11年度にかけて段階的な引き上げ」を、鎌ケ谷市は「平成28年から据置きだった税率を、令和5年決算で市税からの補填が必要になったため引き上げ」を公表しています。千葉県の運営方針は令和12年度までの赤字解消を求めています。
一般会計繰入金(市の負担)は4億4,855万円(前年度比△3.9%)。うち保険基盤安定(軽減分の補填)3億6,747万円、財政安定化支援2,206万円です。
予算資料には、出産育児一時金への地方財政措置が令和8年度から廃止されたことも書かれています(前年度の一般会計繰入1,600万円→0円)。
介護分の現年課税分は1億4,690万円。介護保険の第2号被保険者(40〜64歳)の人数を反映した金額です。

Q4. 妊産婦付加金とは何ですか?
A. 国保に加入している妊産婦が、保険診療の窓口で払った一部負担金を、あとから市が給付する旭市独自の制度です。ただし予算資料には「令和8年度から廃止」と記載されています。
市の説明ページ(2025年12月23日更新)によると——
支給対象者:「母子健康手帳の交付を受けた妊産婦が、診療を受けた当時に属していた世帯の世帯主」。
支給対象期間:母子健康手帳を交付された日の属する月の初日から、出産(流産・死産を含む)した日の属する月の翌月末日まで。
申請:毎年12月頃に該当する世帯主宛に申請書を送付。
支給額:期間内に窓口で支払った保険適用の一部負担金から、高額療養費やその他公費(ひとり親助成金等)を差し引いた金額。食事代・健康診断料・文書料・差額ベッド代などの保険適用外は対象外。
ところが、令和8年度の予算案では、歳出の「妊産婦付加金」が1,221千円(前年度2,706千円、△54.9%)となり、説明欄に「令和8年度から廃止」と書かれています。
金額の減り方から見ても、令和7年度分までの受診に対する支給が残っているとみられます(当サイトの推測です)。
妊娠中の方・これから妊娠する方は、保険年金課国民健康保険班(0479-62-5331)に、自分が対象になるかを必ず確認してください。
あわせて使える制度としては、産前産後期間の国保税の軽減(令和6年1月〜、出産予定日の6か月前から届出可能)、出産育児一時金があります。
産前産後の軽減の予算は113万円(前年75万円の1.5倍)に増えています。
妊婦さんにとっては、廃止される付加金より、産前産後の軽減(保険税の減額)のほうが確実に使える制度です。届出を忘れずに。

Q5. 滝郷診療所とは何ですか?国保の加入者に関係がありますか?
A. 旭市が国民健康保険の施設勘定で運営している診療所です。市の保険年金課が管理運営しています。国保の予算のなかに「施設勘定」という独立した会計があり、診療収入・外来収入が計上されています。
診療所の概要(市ホームページ)——
所在地:旭市岩井193-1。電話:0479-55-3017。
診療科目:内科、循環器内科、小児科(1歳以上)。
受付時間:月・火・木・金の午前8時30分〜11時30分、午後1時30分〜4時30分。予約制で、「受診を希望する場合は、必ず電話で申し込んでください」。
休診日:水曜日・土曜日・日曜日、祝休日、年末年始(12月29日〜1月3日)。
令和8年4月から医師が交代しています。
国保の特定健診・後期高齢者健診、大腸がん検診、前立腺がん検診も実施しています。
令和8年度予算(施設勘定):歳入8,100万円。うち診療収入4,224万円(外来収入3,740万円、前年度比△13.3%)、他会計繰入金740万円、基金繰入金2,700万円(前年度2,200万円)。診療所の財政調整基金は5,624万円(前年度6,809万円、△17.4%)。
診療収入だけでは運営費をまかなえず、基金から2,700万円を繰り入れる予算です。
国保の加入者にとってのメリット:マイナ保険証または資格確認書で受診できます。市の外れ(岩井地区)にお住まいの方にとっては、通いやすい身近な診療所です。
市内の中核病院である国保旭中央病院は、地方独立行政法人として市とは別の組織になっています。国保の予算には、旭中央病院への補助金も諸支出金に含まれます。

Q6. 農家・漁師で家族に給与を払っています。軽減判定はどうなりますか?
A. 市は「給与収入(専従者給与を除く)が55万円を超える」方だけを「給与所得者等」として数えるとしています。専従者給与は数えません。
軽減判定の基準額(7割)は、43万円+10万円×(給与所得者等の人数-1)。給与所得者等が2人以上いると、10万円ずつ基準が上がる仕組みです。
農家・漁家で家族に専従者給与を払っている場合、その給与は「給与所得者等」に数えないということです。
ただし、それとは別に、所得の計算では注意点があります。
①事業専従者給与は、事業主の所得から差し引かれます(青色事業専従者給与、または白色の専従者控除)。その分、事業主の所得は下がり、軽減判定でも有利になります。
②一方、専従者本人は「給与所得」の申告が必要です。専従者の給与所得は、その本人の所得として世帯の判定所得に合算されます。
つまり、世帯全体の所得は、専従者給与をいくら払っても大きくは変わりません(事業主の所得が減り、専従者の所得が増えるため)。
ただし、給与所得控除(最低65万円)が使える分だけ、世帯全体の所得は少し下がります。
申告していない家族がいると、軽減が適用されません。市は「世帯主と国保加入者に、申告をしていない方がいると軽減が適用されません」と明記しています。専従者も住民税の申告が必要です。
農作物の不作・不漁による収入減は、市税の減免の「その他の理由」に該当する可能性があります。市は「その事情に応じて税額を免除したり、減額したりする制度」としか書いていませんので、税務課課税班(0479-62-5321)に個別相談してください。
国保税の所得割の計算は前年の所得がベースです。前年に豊作・豊漁で所得が多かった年は、翌年に収入が減っても税額が高いままになります。その場合は、減免の相談を。

Q7. 高校生のアルバイト収入は、国保税に影響しますか?
A. 影響する可能性があります。子ども分の均等割は全額軽減されますが、所得割0.25%は18歳未満にも計算上かかります。
ただし、実際に負担が出るのは、基礎控除43万円を超える所得がある場合だけです。
アルバイト収入の場合、給与所得控除の最低額(令和7年分以降は65万円)があるので、年収108万円までは給与所得が43万円以下になります。
つまり、年収108万円以下なら、国保税の所得割は基準所得0円でゼロです。
年収150万円のアルバイトなら、給与所得85万円-43万円=基準所得42万円。所得割は医療6.6%+後期2.3%+子ども0.25%=9.15%で約38,430円。高校生本人が国保に加入している場合(親の扶養ではなく、国保世帯の一員)に限ります。
なお、高校生本人が国保に加入するのは、親が国保に入っている場合です。親が会社員(社保)で子が扶養に入っていれば、国保税は関係ありません。
国保に加入している家庭の高校生がアルバイトで年収108万円を超えたら、世帯の国保税が増えることを頭に入れておきましょう。
金額の目安:高校生の年収が108万円→150万円になると、世帯の国保税は約3.8万円増(介護分は40歳未満なのでなし)。
軽減判定への影響:世帯の所得合計が増えるので、7割・5割・2割の軽減の基準を超える可能性もあります。
年収103万円・106万円・130万円の壁と並んで、国保世帯には「所得43万円の壁」があるわけです。
判断に迷う場合は、税務課課税班(0479-62-5321)に相談してください。

Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得が一定の基準以下の世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・18歳未満の子ども分均等割・全額軽減
(申請不要)・未就学児の均等割5割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の国保税の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要申請)・後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減
(平等割は自動/被扶養者は要申請)・市税の減免(生活保護・災害・その他)
(要相談)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に旭市 保険年金課 国民健康保険班(税額の計算・課税は税務課)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|旭市の国保で押さえるべきポイント

  • 旭市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分6.60%・後期支援分2.30%・介護分1.70%・子ども分0.25%
  • 均等割は医療分21,000円・後期支援12,000円・介護14,000円・子ども1,900円、平等割は合計で年26,000円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
  • 平等割は医療分の26,000円だけです。後期高齢者支援金分・介護分・子ども・子育て支援金分の平等割は「-」——当サイトの調査では306市中17市しかない型です
  • 単身世帯の固定部分74,900円は、当サイトの307市のなかで54番目に低い水準(千葉県内16市では8番目に低い)
  • 令和8年度は所得割10.85%・均等割48,900円・平等割26,000円・合計課税限度額112万円(40〜64歳・18歳以上)
  • 所得割10.85%は中央値13.01%より2.16ポイント低く、307市のなかで19番目に低い。千葉県内では八千代市・白井市に次ぐ3番目です
  • 医療・後期・介護の3区分は税率据え置き(令和3年度の市公表値とも同じ)。新設の子ども・子育て支援金分(0.25%+1,900円)と限度額引上げだけが変わりました
  • 財政調整基金2億200万円を繰り入れる予算。基金の保有見込額は9億1,391万円→7億5,544万円(△17.3%)
  • 限度額に該当する世帯は254世帯(2.6%)——運営協議会の議事録に市が明記
  • 年8回・第7期は12月25日と月末より早い。4月・5月は納期なし
  • 滞納すると、限度額適用認定証が交付されず、マイナ保険証でも限度額が確認できない(市の案内)
  • 妊産婦付加金は予算資料に「令和8年度から廃止」と記載。産前産後期間の軽減(保険税の減額)は届出で利用可能
  • 滝郷診療所(岩井)は市が国保施設勘定で運営。予約制・水土日祝休診
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年22万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は旭市 保険年金課 国民健康保険班(税額の計算・課税は税務課)

出典・参考:
・旭市公式:国民健康保険税(令和8年度の税率等)
・旭市公式:令和8年2月国民健康保険運営協議会(予算案・条例改正資料)
・旭市公式:国民健康保険税条例の一部を改正する条例(運営協議会資料)
・旭市公式:課税限度額の推移(運営協議会資料)
・旭市公式:令和8年度国保特別会計予算(案)事業勘定
・旭市公式:令和7年度第2回国保運営協議会 会議概要
・旭市公式:国保の主な手続きは14日以内に
・旭市公式:国民健康保険脱退のオンライン届出
・旭市公式:資格確認書または資格情報のお知らせ
・旭市公式:(国民健康保険)妊産婦付加金について
・旭市公式:滝郷診療所
・旭市公式:市税の減免
・旭市公式:庁舎の案内(出張所)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は旭市公式サイトでご確認ください。

シェアする