三鷹市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
三鷹市は人口約19.5万人、東京都多摩地域東部の市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく三鷹市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
三鷹市の所得割の合計は10.3%。全国の市では12〜14%台が多いなかで、かなり低い水準です。とくに介護納付金課税分の1.6%は全国最低クラスで、多くの自治体(2.3〜3.0%台)の半分程度にとどまります。
もうひとつ、三鷹市は未就学児の軽減割合を法定軽減の区分ごとに4パターンで示しています。7割軽減世帯なら8.5割——自分の世帯がどうなるかが数式なしでわかります。
1. 三鷹市の国民健康保険の概要
三鷹市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
三鷹市の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。
三鷹市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。平等割(世帯割)はありません。
国民健康保険に加入している世帯には、その世帯主に対し国民健康保険税が課税されます。市は「世帯主本人が国保に加入していなくても、同じ世帯のかたが国保に加入している場合は、世帯主が納税義務者となります」と注意しています。
算定基礎額は「旧ただし書き所得」。市の定義は「国民健康保険に加入している年度(4〜3月)の前年の総所得金額及び山林所得金額並びに株式・長期(短期)譲渡所得金額等の金額から基礎控除額43万円を控除した額です。(ただし、雑損失の繰越控除額は控除しません)」。
保険税の納期(普通徴収)は年8回です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 基礎課税分(医療分) | 6.10% | 29,000円 | 660,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.30% | 11,800円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 1.60% | 13,400円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,944円 (子ども・子育て支援納付金課税分の均等割1,944円は「均等割1,846円+18歳以上均等割98円」の合計。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者は均等割が10割軽減されます) | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は基礎課税分(医療分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援納付金課税分の均等割1,944円は「均等割1,846円+18歳以上均等割98円」の合計。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者は均等割が10割軽減されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は10.3%(基礎課税分6.1%+後期高齢者支援金等課税分2.3%+介護納付金課税分1.6%+子ども・子育て支援納付金課税分0.3%/40〜64歳)。全国的にかなり低い水準です。
介護納付金課税分の所得割1.6%は全国最低クラスです。多くの自治体が2.3〜3.0%台なので、40〜64歳の方には大きく有利に働きます。後期高齢者支援金等課税分の2.3%も低めです。
均等割の合計は1人56,144円(医療29,000+後期支援11,800+介護13,400+子ども1,944/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら42,744円。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年56,144円が基本です(軽減の対象にはなります)。
平等割がないため、加入者が1人増えるごとに56,144円がそのまま加算されます。ただし均等割の水準自体が抑えめなので、東京23区(84,873円)と比べると大きく下回ります。
算定基礎額は「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」です。市はこの点をわざわざ注記しています。雑損失の繰越控除額は控除しません。
課税限度額は基礎課税分66万円・後期高齢者支援金等課税分26万円・介護納付金課税分17万円・子ども・子育て支援納付金課税分3万円で、合計112万円。市は「年税額=1+2+3+4 課税限度額112万円」と明記しています。
令和8年度の税率
| 区分 | 所得割 | 均等割 | 課税限度額 |
|---|---|---|---|
| 1. 基礎課税分(医療分) | 算定基礎額×6.1% | 被保険者数×29,000円 | 66万円 |
| 2. 後期高齢者支援金等課税分 | 算定基礎額×2.3% | 被保険者数×11,800円 | 26万円 |
| 3. 介護納付金課税分 (40歳以上65歳未満) | 算定基礎額×1.6% | 被保険者数×13,400円 | 17万円 |
| 4. 子ども・子育て支援納付金課税分 (令和8年度新設) | 算定基礎額×0.3% | 被保険者数×1,846円 +18歳以上均等割 被保険者数×98円 | 3万円 |
| 年税額=1+2+3+4 | 10.3% | 56,144円 | 112万円 |
18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者は、子ども・子育て支援納付金課税分の均等割が10割軽減されます。
年の途中で加入・脱退の場合は、加入月より脱退月の前月まで月割により課税されます。
三鷹市の所得割10.3%は全国的にかなり低い
全国の主な自治体と比べてみます。
| 自治体 | 所得割合計 | うち介護分 | 均等割合計 | 平等割 |
|---|---|---|---|---|
| 伊東市(静岡) | 9.80% | 1.70% | 48,600円 | 22,000円 |
| 調布市(東京) | 10.02% | 1.84% | 56,000円 | なし |
| 三鷹市 | 10.30% | 1.60% | 56,144円 | なし |
| 八千代市(千葉) | 10.51% | 2.11% | 54,400円 | 34,900円 |
| 東京23区(21区共通) | 13.01% | 2.43% | 84,873円 | なし |
介護納付金課税分の1.6%は、比較したなかで最も低い水準です。伊東市の1.70%、調布市の1.84%をさらに下回ります。
東京23区との差は大きく、算定基礎額200万円・単身40〜64歳で比べると、三鷹市は206,000円+56,144円=262,144円、東京23区は260,200円+84,873円=345,073円。年約8.3万円の差です。
所得ゼロの単身世帯でも、三鷹市56,144円・東京23区84,873円で約2.9万円低くなっています。
多摩地域の隣接市である調布市(10.02%・56,000円)とはほぼ同水準です。
未就学児の軽減割合が4パターンで示されている
三鷹市は未就学児の均等割軽減について、法定軽減の区分ごとに合計の軽減割合を示しています。
| 世帯の法定軽減 | 未就学児の軽減割合 | 未就学児の均等割 (医療分29,000円の場合) |
|---|---|---|
| 法定軽減なし | 5割 | 14,500円 |
| 法定軽減2割 | 6割 | 11,600円 |
| 法定軽減5割 | 7.5割 | 7,250円 |
| 法定軽減7割 | 8.5割 | 4,350円 |
「法定軽減後の均等割額を5割軽減」という仕組みを、合計の割合に換算して示しているのがわかりやすい点です。
未就学児にかかる均等割は医療分29,000円+後期高齢者支援金等課税分11,800円=40,800円(未就学児には介護分がかからず、子ども分の均等割も18歳未満は10割軽減)。
法定軽減なしで5割軽減なら20,400円、7割軽減世帯なら8.5割軽減で6,120円まで下がります。
対象は「6歳に達する日以後の3月31日までの間にあるかた」です。申請は不要です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 156,770円 + 均等割 101,500円 ⇒ 258,270円
- 後期支援分: 所得割 59,110円 + 均等割 41,300円 ⇒ 100,410円
- 介護分: 所得割 41,120円 + 均等割 26,800円 ⇒ 67,920円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 3,888円 ⇒ 11,598円
合計: 年間 約438,198円(月あたり約36,500円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 96,990円 + 均等割 29,000円 ⇒ 125,990円
- 後期支援分: 所得割 36,570円 + 均等割 11,800円 ⇒ 48,370円
- 介護分: 所得割 25,440円 + 均等割 13,400円 ⇒ 38,840円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,944円 ⇒ 6,714円
合計: 年間 約219,914円(月あたり約18,300円)
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 171,130円 / 後期支援分 65,390円 / 介護分 50,680円 / 子ども分 8,934円 ⇒ 合計 約296,134円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 47,478円 / 後期支援分 18,594円 / 介護分 17,088円 / 子ども分 2,749円 ⇒ 合計 約85,909円
差額は年間およそ21万円。届出書1枚でこれだけ違います。三鷹市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は三鷹市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 基礎課税分(医療分) 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 三鷹市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金課税分の均等割1,944円は「均等割1,846円+18歳以上均等割98円」の合計。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者は均等割が10割軽減されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 三鷹市 市民部 保険課(市役所本庁舎1階)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
65歳未満の方で、倒産・解雇などによる離職(特定受給資格者=理由コード11・12・21・22・31・32)や雇い止めなどによる離職(特定理由離職者=理由コード23・33・34)をされた方は、申請により国保税が軽減されます。市は「(特例受給資格者は対象となりません)」と注記しています。
軽減内容は、離職日の翌日から翌年度末の間、前年の所得のうち離職者本人の給与所得を100分の30とみなして保険税を算定します。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。算定基礎額は276万-43万=233万円。所得割は233万×10.3%=239,990円、均等割56,144円を足して年約29.6万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。算定基礎額は39.8万円まで下がり、所得割は40,994円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の減額判定も行われます。単身世帯なら2割減額の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割減額が適用され、均等割56,144円が44,915円に。
合計は約8.6万円。差はおよそ21.0万円です。
三鷹市はもともと所得割が低いので軽減後の絶対額も小さく、年約8.6万円という水準は全国的にかなり低いといえます。7割減額なら均等割から年約3.9万円が減ります。
申請に必要なものは5点です。①資格確認書・資格情報のお知らせのうちいずれか1点、②雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知、③マイナンバーの記載・提示とマイナンバー法に基づく本人確認書類、④世帯主および対象者の番号を確認できる書類、⑤窓口に来る方の本人確認ができる書類。
市は「個人番号カードをお持ちのかたは1枚で本人確認が完了します」としています。マイナンバーカードがあれば書類が減るということです。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 三鷹市の減免制度|要申請
三鷹市の均等割額の減額制度、未就学児の軽減、18歳未満の子ども分の10割軽減は申請不要です(ただし「前年中の所得の申告に基づき減額措置を行います」)。非自発的失業の軽減・産前産後の軽減・後期高齢者医療制度創設に伴う緩和措置は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 均等割額の減額制度 (申請不要/要・所得申告) | 世帯の所得の合計(国保の被保険者でない世帯主を含む)が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③同×57万円以下=2割 | 均等割額を減額。判定には国保から後期高齢者医療制度に移行した人の所得も加算されます |
| 未就学児に対する均等割額の軽減 (申請不要) | 未就学児(6歳に達する日以後の3月31日までの間にあるかた) | 法定軽減なしなら5割、2割軽減世帯なら6割、5割軽減世帯なら7.5割、7割軽減世帯なら8.5割を軽減。市は合計の軽減割合を4パターンで示しています |
| 18歳未満の子ども・子育て支援納付金課税分の均等割 (申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者 | 均等割が10割軽減されます。軽減分は18歳以上均等割98円として18歳以上の被保険者が負担します |
| 非自発的失業者に対する軽減措置 (要申請) | 65歳未満で、特定受給資格者(理由コード11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(理由コード23・33・34)。特例受給資格者は対象となりません | 離職日の翌日から翌年度末の間、前年の所得のうち離職者本人の給与所得を100分の30とみなして算定 |
| 後期高齢者医療制度創設に伴う緩和措置 (要申請) | 75歳以上の人が被用者保険から後期高齢者医療制度に移行することにより、その被扶養者(65歳〜74歳)が国保に加入する場合 | 当分の間、所得割額は課されず、資格取得日の属する月から最大2年間、均等割額が半額 |
| 産前産後期間の国民健康保険税軽減制度 (要届出) | 国保被保険者が出産するまたは出産した場合(妊娠85日以上の出産。死産、流産、早産及び人工妊娠中絶の場合も含む) | 産前産後期間相当分の保険税を減額。令和5年11月1日以降の出産が対象だが減額の対象期間は令和6年1月以降。出産予定日の6カ月前より保険課窓口で受付 |
三鷹市の軽減・減免で押さえておきたい点を整理します。
①未就学児の軽減割合が4パターンで示されています。市は「法定軽減なしの世帯:5割」「法定軽減2割の世帯:6割」「法定軽減5割の世帯:7.5割」「法定軽減7割の世帯:8.5割」と、合計の軽減割合を明示しています。
多くの自治体が「法定軽減後の均等割額を5割軽減」とだけ書くなか、換算後の割合まで示しているのは親切です。未就学児にかかる均等割は医療分29,000円+後期高齢者支援金等課税分11,800円=40,800円なので、7割軽減世帯なら6,120円まで下がります。
②非自発的失業の軽減は「特例受給資格者は対象となりません」。短期雇用特例被保険者に交付される特例受給資格者証では対象外です。市は理由コードまで列挙しているので、受給資格者証で確認してください。
③申請に必要な書類が5点で具体的に示されています。とくに「個人番号カードをお持ちのかたは1枚で本人確認が完了します」という案内は実務的に助かります。マイナンバーカードがあれば、番号確認書類と本人確認書類を別々に用意する必要がありません。
④産前産後の軽減には対象期間のずれがあります。市は「令和5年11月1日以降の出産が対象となりますが、減額の対象期間は令和6年1月以降となります」としています。制度開始が令和6年1月なので、それ以前の期間は減額されません。出産予定日の6カ月前から保険課窓口で受付しています。
⑤後期高齢者医療制度創設に伴う緩和措置(旧被扶養者減免)は申請が必要です。「当分の間、所得割額は課されず、資格取得日の属する月から最大2年間、均等割額が半額」。所得割の免除には期限がなく、均等割の半額が2年という構造です。
⑥算定基礎額は「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」です。給与と年金の両方がある方でも、基礎控除43万円は1回だけ引きます。
⑦雑損失の繰越控除額は控除しません。災害や盗難による損失の繰越は、国保税の算定では引けません。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
三鷹市の国保税は納期(普通徴収)が年8回です。
特別徴収(年金天引き)については、市は「世帯主を含め被保険者全員が65歳から74歳の世帯は原則、世帯主の公的年金から徴収(特別徴収)します」としています。「原則」という表現なので、条件を満たす世帯は自動的に年金天引きになります。
滞納した場合について、市は具体的に警告しています。「特別な事情がないのに長期間保険税を滞納すると、資格確認書の返還請求や、保険給付の一部差し止め、滞納処分を受けることがあります。納期内納付にご協力ください」。
資格確認書の返還請求——保険証にあたる書類を返すよう求められる、ということです。その後は医療費が全額自己負担になります。
算定基礎額(旧ただし書き所得)の定義も明確です。「国民健康保険に加入している年度(4〜3月)の前年の総所得金額及び山林所得金額並びに株式・長期(短期)譲渡所得金額等の金額から基礎控除額43万円を控除した額です。(ただし、雑損失の繰越控除額は控除しません)」。
市は計算例も3つ挙げています。「給与収入のみ-給与所得控除-43万円」「年金収入のみ-公的年金控除-43万円」「営業等その他の収入-必要経費-43万円」。
そして注意事項として「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」。給与と年金の両方がある方でも、基礎控除43万円は1回だけです。
株式・長期(短期)譲渡所得金額等も算定基礎額に含まれます。特定口座(源泉徴収あり)で完結させれば含まれませんが、確定申告をすると算入されます。三鷹市の所得割は10.3%なので、100万円の譲渡益を申告すると約10.3万円の増になります。
年の途中で加入・脱退の場合は、加入月より脱退月の前月まで月割で課税されます。
市は「国民健康保険税の試算」ページを公開しています。窓口は三鷹市役所本庁舎1階の市民部 保険課です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 三鷹市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は三鷹市役所本庁舎1階の市民部 保険課が窓口です。
| 窓口 | 主な業務 | 備考 |
|---|---|---|
| 市民部 保険課 三鷹市役所本庁舎1階 | 国保の加入・脱退、保険税の算定・課税、均等割額の減額制度、非自発的失業者の軽減措置、産前産後期間の軽減、後期高齢者医療制度創設に伴う緩和措置 | 産前産後の届出は出産予定日の6カ月前より受付 |
非自発的失業の軽減は「特例受給資格者は対象となりません」。理由コード11・12・21・22・31・32または23・33・34が対象です。
申請時、個人番号カードをお持ちの方は1枚で本人確認が完了します。持っていない場合は番号確認書類と本人確認書類が別々に必要です。
算定基礎額は「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」です。給与と年金の両方があっても基礎控除は1回だけです。
雑損失の繰越控除額は控除しません。災害や盗難による損失の繰越は国保税の算定では引けません。
納期(普通徴収)は年8回。世帯主を含め被保険者全員が65歳から74歳の世帯は原則、特別徴収(年金天引き)になります。
8. よくある質問(三鷹市の国保)
Q1. 三鷹市の国保税は安いのですか?
A. 所得割10.3%は全国的にかなり低い水準です。とくに介護納付金課税分の1.6%は全国最低クラスです。
所得割の内訳は基礎課税分6.1%+後期高齢者支援金等課税分2.3%+介護納付金課税分1.6%+子ども・子育て支援納付金課税分0.3%。
他の自治体と比べてみます(40〜64歳)。
伊東市(静岡):9.80%(介護1.70%)
調布市(東京):10.02%(介護1.84%)
三鷹市:10.30%(介護1.60%)
八千代市(千葉):10.51%(介護2.11%)
東京23区(21区共通):13.01%(介護2.43%)
介護納付金課税分の1.6%は、比較したなかで最も低い水準です。多くの自治体が2.3〜3.0%台なので、40〜64歳の方には大きく有利に働きます。
実額で比べます。算定基礎額200万円・単身40〜64歳なら、三鷹市は206,000円+56,144円=262,144円、東京23区は260,200円+84,873円=345,073円。年約8.3万円の差です。
所得ゼロの単身世帯でも三鷹市56,144円・東京23区84,873円で約2.9万円低くなっています。
課税限度額の合計は112万円で、国の法定限度額113万円より1万円低い設定です(基礎課税分が66万円)。
多摩地域の隣接市である調布市(10.02%・56,000円)とはほぼ同水準です。
Q2. 未就学児がいます。軽減はどれくらいですか?
A. 三鷹市は法定軽減の区分ごとに合計の軽減割合を示しています。7割軽減世帯なら8.5割です。
市の説明はこうです。
「法定軽減なしの世帯:未就学児に対する均等割額の5割を軽減します」
「法定軽減2割の世帯:未就学児に対する均等割額の6割を軽減します」
「法定軽減5割の世帯:未就学児に対する均等割額の7.5割を軽減します」
「法定軽減7割の世帯:未就学児に対する均等割額の8.5割を軽減します」
多くの自治体が「法定軽減後の均等割額を5割軽減」とだけ書くなか、換算後の合計割合まで示しているのは親切です。
実額で見ます。未就学児にかかる均等割は基礎課税分29,000円+後期高齢者支援金等課税分11,800円=40,800円(未就学児には介護分がかからず、子ども分の均等割も18歳未満は10割軽減)。
法定軽減なし(5割軽減):20,400円
法定軽減2割(6割軽減):16,320円
法定軽減5割(7.5割軽減):10,200円
法定軽減7割(8.5割軽減):6,120円
対象は「6歳に達する日以後の3月31日までの間にあるかた」。小学校入学前の3月31日までです。
18歳未満は子ども・子育て支援納付金課税分の均等割が10割軽減されます(未就学児以外の子どもも対象)。
いずれも申請は不要ですが、法定軽減には所得の申告が必要です。
Q3. 会社都合で退職しました。何を持って行けばいいですか?
A. 三鷹市は必要書類を5点で具体的に示しています。マイナンバーカードがあれば書類が減ります。
市が挙げている「申請に必要なもの」は次のとおりです。
①資格確認書・資格情報のお知らせのうちいずれか1点
②雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知
③社会保障・税番号(マイナンバー)の記載・提示とマイナンバー法に基づく本人確認書類
④世帯主および手続きの対象となるかたの「個人番号カード(裏面)」や「通知カード」など番号を確認できる書類
⑤窓口にお越しいただくかたの本人確認のできる書類(「個人番号カード(表面)」のほか、運転免許証や旅券(パスポート)など)
そして補足として「個人番号カードをお持ちのかたは1枚で本人確認が完了します」。マイナンバーカードがあれば④と⑤が1枚で済みます。
対象は65歳未満で、特定受給資格者(理由コード11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(理由コード23・33・34)。市は「(特例受給資格者は対象となりません)」と明記しています。
軽減内容は「離職日の翌日から翌年度末の間、前年の所得のうち離職者本人の給与所得を100分の30とみなして保険税を算定」。
「離職者本人の」という点に注意してください。世帯の他の方の給与所得は減額されません。
窓口は三鷹市役所本庁舎1階の保険課です。
Q4. 給与と年金の両方があります。基礎控除は2回引けますか?
A. 引けません。三鷹市は「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」と明記しています。
市は算定基礎額の計算例を3つ挙げたうえで、注意事項としてこう書いています。「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」。
計算例は次のとおりです。
「給与収入のみ-給与所得控除-43万円」
「年金収入のみ-公的年金控除-43万円」
「営業等その他の収入-必要経費-43万円」
給与と年金の両方がある方は、給与所得+年金所得の合計から43万円を1回だけ引きます。それぞれから43万円ずつ引くわけではありません。
ただし加入者が複数いる世帯では、加入者ごとに43万円を引けます。夫婦それぞれに所得があれば、それぞれから43万円を引いてから合算します。三鷹市の所得割は10.3%なので、43万円分の差は年約4.4万円です。
算定基礎額(旧ただし書き所得)の定義は「前年の総所得金額及び山林所得金額並びに株式・長期(短期)譲渡所得金額等の金額から基礎控除額43万円を控除した額」。株式・譲渡所得も含まれます。
そして「ただし、雑損失の繰越控除額は控除しません」。所得税では引ける雑損失の繰越控除が、国保税では引けません。
市・県民税の課税所得額とは別の計算なので、住民税の通知書の数字をそのまま使わないよう注意してください。
Q5. 65歳以上の夫婦2人世帯です。年金から天引きされますか?
A. 原則されます。三鷹市は「世帯主を含め被保険者全員が65歳から74歳の世帯は原則、世帯主の公的年金から徴収(特別徴収)します」としています。
「原則」という表現なので、条件を満たす世帯は自動的に年金天引きになります。条件は「世帯主を含め被保険者全員が65歳から74歳」であることです。
世帯に65歳未満の加入者が1人でもいれば対象外になります。また世帯主が国保に加入していない(擬制世帯主)場合も、世帯主の年金からは天引きできません。
一般に、年金天引きには他にも条件があります。年金受給額が年18万円以上、介護保険料と国保税の合計が年金受給額の2分の1を超えないなど。
普通徴収の納期は年8回ですが、特別徴収は年6回(4月・6月・8月・10月・12月・2月の年金支給月)になります。
65歳〜74歳の世帯では、国保税に介護納付金課税分が含まれません(介護保険料は別に納めます)。均等割は基礎課税分29,000円+後期高齢者支援金等課税分11,800円+子ども分1,944円=42,744円、所得割は8.7%です。
75歳になると後期高齢者医療制度へ移行し、国保からは脱退します。
年金天引きから口座振替への変更を希望する場合は、保険課(市役所本庁舎1階)へお問い合わせください。
Q6. 産前産後の軽減はいつから対象ですか?
A. 令和5年11月1日以降の出産が対象ですが、減額の対象期間は令和6年1月以降です。三鷹市はこのずれを明記しています。
市の説明はこうです。「令和5年11月1日以降の出産が対象となりますが、減額の対象期間は令和6年1月以降となります」。
制度の開始が令和6年1月なので、それ以前の期間は減額されません。たとえば令和5年12月に出産した方は対象者ではありますが、減額されるのは令和6年1月分以降だけです。
対象は「国民健康保険被保険者のかたが出産するまたは出産した場合」で、「妊娠85日以上の出産が対象です(死産、流産、早産及び人工妊娠中絶の場合も含みます)」。
届出は出産予定日の6カ月前より、保険課窓口(市役所本庁舎1階)で受け付けています。予定日が決まった時点で手続きしておくのが確実です。
減額されるのは「そのかたの産前産後期間相当分の保険税」。一般に所得割額と均等割額が対象で、単胎なら出産予定月(出産月)の前月から4か月分、多胎なら3か月前から6か月分です。
三鷹市は平等割がないので、減額の対象は所得割と均等割だけになります。均等割は1人56,144円(40〜64歳・18歳以上)なので、4か月分なら約18,715円が減額される計算です。
届出が必要です。自動では適用されません。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、均等割額の減額制度
(申請不要/要・所得申告)・未就学児に対する均等割額の軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども・子育て支援納付金課税分の均等割
(申請不要)・非自発的失業者に対する軽減措置
(要申請)・後期高齢者医療制度創設に伴う緩和措置
(要申請)・産前産後期間の国民健康保険税軽減制度
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に三鷹市 市民部 保険課(市役所本庁舎1階)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|三鷹市の国保で押さえるべきポイント
- 三鷹市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は基礎課税分(医療分)6.10%・後期支援分2.30%・介護分1.60%・子ども分0.30%
- 均等割は基礎課税分(医療分)29,000円・後期支援11,800円・介護13,400円・子ども1,944円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
- 所得割10.3%は全国的にかなり低い。とくに介護納付金課税分の1.6%は全国最低クラス(多くの自治体は2.3〜3.0%台)
- 未就学児の軽減割合を法定軽減の区分ごとに4パターンで公開(なし5割/2割軽減6割/5割軽減7.5割/7割軽減8.5割)
- 非自発的失業の軽減は「特例受給資格者は対象となりません」。申請書類は5点で、マイナンバーカードがあれば1枚で本人確認が完了
- 算定基礎額は「一人で複数の所得がある場合は、一度だけ-43万円」。雑損失の繰越控除額は控除しない
- 納期(普通徴収)は年8回。世帯主を含め被保険者全員が65歳から74歳の世帯は原則、特別徴収(年金天引き)
- 産前産後の軽減は令和5年11月1日以降の出産が対象だが、減額の対象期間は令和6年1月以降
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年21万円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は三鷹市 市民部 保険課(市役所本庁舎1階)
出典・参考:
・三鷹市公式:国民健康保険税(令和8年度の保険税の計算方法)
・三鷹市公式:国民健康保険税の試算
・三鷹市公式:令和6年度以前の国民健康保険税
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は三鷹市公式サイトでご確認ください。