大船渡市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
大船渡市は岩手県の沿岸南部、三陸海岸に面した人口約3万1千人の市です。2001年に旧三陸町と合併し、市役所は盛町、市内には三陸支所と綾里・吉浜の出張所があります。大船渡港を擁する港町です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく大船渡市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、解雇・雇止めで離職した方の軽減、納期や窓口までまとめました。
大船渡市の令和8年度の税率は、所得割が医療分7.2%・後期高齢者支援金分2.6%・介護分2.0%・子ども・子育て支援金分0.3%。合計は40〜64歳で12.1%、40歳未満・65歳以上は10.1%です。市の公式ページには、令和7年度までの税率と令和8年度の税率が並べて載っています。
特徴は3つ。ひとつは、新設の子ども・子育て支援金分を、医療分の税率を下げることで相殺し、「従来とほぼ同じ負担水準」に設計したこと(医療分の所得割7.5%→7.2%、均等割30,900円→29,700円、平等割21,400円→20,700円)。ふたつめは、国保財政の調整役である財政調整基金が令和3年度末の0円から令和6年度末の約2億7,600万円まで積み上がっていること。みっつめは、市が令和9年度・令和10年度にも税率を見直すと運営協議会で明言していることです。
1. 大船渡市の国民健康保険の概要
大船渡市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
大船渡市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
大船渡市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割は課税区分にありません。
市の説明では、所得割は「世帯の所得に応じて計算される区分」、均等割は「世帯の国保被保険者数に応じて計算される区分」、平等割は「1世帯あたりに課税される区分」です。令和8年度からは、従来の医療分・後期高齢者支援金分・介護納付金分に、子ども・子育て支援金分が4つめの課税区分として加わりました。
納税義務者は世帯主です。世帯主が社会保険に入っていても、世帯に国保加入者がいれば世帯主に課税されます。納付書を加入者ごとに分けて発行することはできず、被保険者ごとの金額は納税通知書の「国民健康保険税 個人別明細書」で確認するよう案内されています。
課税限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で合計113万円です。令和7年度は医療分66万円・支援金分26万円・介護分17万円の合計109万円でした。
40〜64歳の方でも、介護保険適用除外施設(市は11種類を案内)に入所している場合は届出により介護分の納付が不要になります。届出には「介護保険適用除外施設入所・退所届出書」と入所を証明する書類、本人確認書類が必要です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.20% | 29,700円 | 20,700円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.60% | 10,400円 | 7,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.00% | 10,000円 | 5,200円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,200円 (子ども・子育て支援金分の均等割は1,100円+18歳以上均等割100円で、18歳以上は合計1,200円。18歳未満は均等割が軽減され、本人分の負担はありません) | 700円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割は1,100円+18歳以上均等割100円で、18歳以上は合計1,200円。18歳未満は均等割が軽減され、本人分の負担はありません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.1%(医療分7.2%+後期高齢者支援金分2.6%+介護分2.0%+子ども・子育て支援金分0.3%/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上の方は10.1%です。
均等割の合計は1人あたり51,300円(医療29,700+支援金10,400+介護10,000+子ども1,200/40〜64歳の18歳以上)。介護分のかからない18歳以上の大人は41,300円です。18歳未満の子ども分の均等割は軽減されて0円、医療分・支援金分の均等割は子どもにもかかります。
平等割は1世帯あたり年33,800円(医療20,700+支援金7,200+介護5,200+子ども700)。介護分は世帯に40〜64歳の方がいる場合にかかるので、介護分を除くと28,600円です。
子ども・子育て支援金分の均等割1,200円は、市の表で「18歳以上の100円加算含む」と注記されています。市の運営協議会資料では「均等割1,100円、18歳以上は100円を追加」と説明されており、18歳未満の被保険者は均等割が軽減される設計です。
医療分は均等割29,700円と平等割20,700円。子ども・子育て支援金分を新設しても、他の区分の税率を調整して「全体として現行水準を上回らない」ことを狙った税率設定です。
令和7年度と令和8年度の税率比較
| 区分 | 年度 | 所得割 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 限度額 |
|---|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 令和7年度 | 7.5% | 30,900円 | 21,400円 | 66万円 |
| 令和8年度 | 7.2% | 29,700円 | 20,700円 | 67万円 | |
| 後期高齢者支援金分 | 令和7年度 | 2.6% | 10,400円 | 7,200円 | 26万円 |
| 令和8年度 | 2.6% | 10,400円 | 7,200円 | 26万円 | |
| 介護納付金分(40〜64歳) | 令和7年度 | 2.0% | 10,000円 | 5,200円 | 17万円 |
| 令和8年度 | 2.0% | 10,000円 | 5,200円 | 17万円 | |
| 子ども・子育て支援金分 | 令和7年度 | - | - | - | - |
| 令和8年度(新設) | 0.3% | 1,200円(18歳以上の100円加算を含む) | 700円 | 3万円 |
表のとおり、変わったのは医療分の引き下げと、子ども・子育て支援金分の新設だけです。たとえば40歳の単身で所得割の課税標準額が117万円の方なら、医療分は7.5%→7.2%で3,510円、均等割と平等割で1,900円、あわせて5,410円下がり、新設の子ども分が3,510円+1,200円+700円=5,410円。市の運営協議会資料の試算でも総額は226,670円のまま「増減なし」とされています。
所得に関係なくかかる「定額部分」(法定軽減の前)
| 世帯のかたち | 計算 | 年額 |
|---|---|---|
| 40歳未満の単身 | 均等割(29,700+10,400+1,200)+平等割(20,700+7,200+700)=41,300+28,600 | 69,900円 |
| 40〜64歳の単身 | 均等割51,300+平等割33,800 | 85,100円 |
| 40〜64歳の夫婦 | 均等割51,300×2+平等割33,800 | 136,400円 |
| 40〜64歳の夫婦+18歳未満の子1人 | 夫婦136,400+子の医療分・支援金分の均等割(29,700+10,400) | 176,500円 |
この定額部分が、7割・5割・2割の法定軽減で減らせる部分です。最後の行のとおり、子どもが1人増えると医療分・支援金分の均等割40,100円が上乗せされますが、子ども分(支援金)の均等割は18歳未満では軽減されます。
運営協議会の試算と、この記事の計算の違い
市の運営協議会(令和8年3月9日)には、モデルケース6件の試算資料が出ています。ただし案の段階の資料で、公表された税率ルールと合わない行が見られます。たとえば「70歳・年金のみの単身(7割軽減)」「66歳夫婦(7割軽減)」の行に介護納付金分が計上されている(介護分は40〜64歳が対象)こと、2人世帯の平等割が世帯でなく人数分に見えること(60歳・57歳の夫婦で41,400円=20,700円×2)などです。市の税率ページは平等割を「1世帯あたり」と説明しているので、この記事は市の税率表と軽減ルールから計算し直しています。40歳単身(総額226,670円)のように税率表どおりの行は、本記事の計算と一致します。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円。市の表では未就学児の医療分・支援金分の均等割が半額、子ども分の均等割は18歳以上の大人2人分だけです。
- 医療分: 所得割 185,040円 + 均等割 103,950円(4人分118,800円-未就学児の半額14,850円) + 平等割 20,700円 ⇒ 309,690円
- 後期支援分: 所得割 66,820円 + 均等割 36,400円(4人分41,600円-未就学児の半額5,200円) + 平等割 7,200円 ⇒ 110,420円
- 介護分(夫婦2人): 所得割 51,400円 + 均等割 20,000円 + 平等割 5,200円 ⇒ 76,600円
- 子ども分(18歳以上2人): 所得割 7,710円 + 均等割 2,400円(大人2人×1,200円) + 平等割 700円 ⇒ 10,810円
合計: 年間 約507,520円(月あたり約42,300円)。
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 114,480円 + 均等割 29,700円 + 平等割 20,700円 ⇒ 164,880円
- 後期支援分: 所得割 41,340円 + 均等割 10,400円 + 平等割 7,200円 ⇒ 58,940円
- 介護分: 所得割 31,800円 + 均等割 10,000円 + 平等割 5,200円 ⇒ 47,000円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,200円 + 平等割 700円 ⇒ 6,670円
合計: 年間 約277,490円(月あたり約23,100円)
単身世帯でも平等割が合計で年33,800円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 218,160円 / 後期支援分 78,180円 / 介護分 61,800円 / 子ども分 8,890円 ⇒ 合計 約367,030円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 68,976円 / 後期支援分 24,428円 / 介護分 20,120円 / 子ども分 2,714円 ⇒ 合計 約116,238円
差額は年間およそ25万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。大船渡市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は大船渡市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 大船渡市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は1,100円+18歳以上均等割100円で、18歳以上は合計1,200円。18歳未満は均等割が軽減され、本人分の負担はありません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 大船渡市役所 税務課諸税係(0192-27-3111 内線153)。加入・脱退などの資格の手続きは国保医療課
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
大船渡市の場合、対象は失業時点で65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)または23・33・34(特定理由離職者)の方です。雇用保険の特例受給資格者(資格者証の右上に「特」)と高年齢受給資格者(同「高」)は対象外と、市が注意書きで案内しています。
軽減の内容は、前年の本人の給与所得を100分の30とみなして計算するものです。軽減期間は離職の翌日から翌年度末までで、雇用保険の給付を受ける期間とは別です。軽減期間中に就職したり社会保険の扶養に入って国保を脱退すると軽減は終了しますが、再度離職や扶養を外れて国保に再加入し、その間に新たな受給資格が生じていなければ引き続き対象になります。再就職で新しい受給資格が発生した場合は、軽減期間を再判定します。申告には雇用保険受給資格者証と本人確認書類(マイナンバーカード等)が必要です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 大船渡市の減免制度|要申請
大船渡市の軽減は、法定軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割軽減が自動、国保から後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減も該当すれば適用されます。申請・届出が必要なのは、非自発的失業者の軽減、旧被扶養者の減免、産前産後期間の免除です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の法定軽減 (自動/要・所得申告) | 前年の世帯の総所得等が基準以下。7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)、5割=43万円+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+同、2割=43万円+57万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者数)+同。判定は4月1日現在(以降の加入は資格取得日) | 均等割・平等割を7割・5割・2割軽減。市の表では軽減額が医療分で7割=均等割20,790円・平等割14,490円、5割=14,850円・10,350円、2割=5,940円・4,140円。支援金分・介護分・子ども分も区分ごとに公開 |
| 未就学児の均等割軽減 (自動) | 国保に加入している未就学児(6歳に達する日以降の最初の3月31日以前) | 均等割が半額。法定軽減が適用されている場合は軽減後の金額がさらに半額。市の表の軽減後の均等割(医療分)は、7割軽減4,455円/5割7,425円/2割11,880円/軽減なし14,850円。支援金分は1,560円・2,600円・4,160円・5,200円、子ども分は全部軽減 |
| 国保から後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減 (自動) | 国保加入者が後期へ移行し、世帯内の国保加入者が1人になった世帯(移行した方が同じ世帯に残っていること) | 特定世帯=移行後5年間は平等割が半額、特定継続世帯=その後3年間は4分の1を軽減(医療分・支援金分・子ども分。介護分は除く)。法定軽減に該当する場合は、軽減後の平等割からさらに軽減 |
| 旧被扶養者の減免 (要申請) | 国保の資格取得時に65歳以上で、前日まで職場の健康保険・共済組合・船員保険(国保組合を除く)の被扶養者だった方。その被保険者本人が翌日に後期高齢者医療に加入した場合(障害認定による加入も含む) | 所得割は全額減免、均等割は国保加入の月から2年間半額、世帯内の国保加入者が全員旧被扶養者なら平等割も半額(7割・5割軽減該当者は対象外、2割軽減該当者は軽減前の額の10分の3を減額)。職場の健康保険等の喪失日がわかる物と本人確認書類を持参 |
| 産前産後期間の免除 (要届出) | 令和5年11月1日以降に出産予定または出産した国保被保険者。妊娠85日(4か月)以上(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 所得割額と均等割額の全額を免除。出産予定日・出産日が属する月の前月から翌々月までの4か月分(多胎は3か月前から6か月分)。届出は出産予定日の6か月前から、窓口または郵送で受付 |
大船渡市の軽減・減免で特徴的なのは、後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減と旧被扶養者の減免を、図つきで細かく案内していることです。特定世帯の軽減は、世帯主が変わると該当月から終了し、世帯内の国保加入者が2人以上になったり、移行した方が転居・世帯分離で別世帯になった場合はその年度は継続するが翌年度以降は終了、と終了の条件まで書かれています。
市独自の子どもの均等割減免や、災害・生活困窮を理由にした減免の詳細は、市の国保税のページには掲載されていません。該当しそうな事情がある方は、税務課諸税係(0192-27-3111 内線153)に直接問い合わせるのが確実です。
窓口負担が重いときは、高額療養費の仕組みもあります。市の案内では、マイナ保険証を使えば手続き不要で、窓口の支払いが自己負担限度額までになります。令和8年8月から限度額が引き上げられ、たとえば70歳未満の所得区分ウ(旧ただし書所得210万円超600万円以下)なら、1か月の上限が「80,100円+(医療費-267,000円)×1%」から「85,800円+(医療費-286,000円)×1%」に、所得区分エ(旧ただし書所得210万円以下)は57,600円から61,500円に、住民税非課税のオは35,400円から36,900円になっています。年間上限は区分ウ・エで53万円、オで29万円(毎年8月から翌年7月まで)です。
給付では、葬祭費3万円(喪主名義の通帳が必要)、出産育児一時金50万円(産科医療補償制度未加入の医療機関などは48万8,000円)、特定疾病療養受療証(人工透析や血友病などで月額1万円、所得区分等により2万円)があります。療養費の申請期限は支払った翌日から2年です。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書での納付(金融機関・市役所・支所・出張所の窓口、ゆうちょ銀行・郵便局)
- 口座振替(振替日は各納期限直前の25日。岩手銀行・東北銀行・北日本銀行・東日本信用漁業協同組合連合会・ゆうちょ銀行)
- 地方税統一QRコード(eL-QR)やPayPayなどのスマホ決済
- 年金からの天引き(特別徴収):一定の条件を満たす世帯
令和8年度の国保税の納期限は、第1期7月31日(金)、第2期8月31日(月)、第3期9月30日(水)、第4期11月2日(月)、第5期11月30日(月)、第6期12月25日(金)、第7期2月1日(月)、第8期3月1日(月)の8期です(市の令和8年度市税等納期限一覧表より)。6月は納期がなく、納期が始まるのは7月末。ほかの市税(市県民税・固定資産税)の納期と重なる月もあります。
納期限を過ぎると督促状が届き、督促手数料として1通100円がかかります。さらに延滞金は年14.6%(納期限の翌日から1か月を経過するまでは年7.3%)の割合で計算され、特例基準割合による読み替えがあります。
納付書のうち、ゆうちょ銀行・郵便局で使えるのは「マル公」の表記があるもので、納期限を過ぎると使えません。コンビニ納付は納付書によっては使えないとされており、市のコンビニ納付ページが挙げる税目は市県民税・固定資産税・軽自動車税で、国保税は個別に確認が必要です。コンビニ納付した場合は市が納付を確認できるまで2〜3週間かかるため、領収証書は必ず保管してください。
年金天引きの対象は、①世帯主が国保被保険者、②世帯内の国保被保険者全員が65〜74歳、③年金の年額が18万円以上、④国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1以下、のすべてに当てはまる世帯です。口座振替に切り替えたい場合は、税務課で年金からの納付を中止する手続きをしたうえで、金融機関に口座振替依頼書を出します(通帳と届出印が必要)。
滞納が続くと、特別療養費の対象になって医療費をいったん全額自己負担する場合があります(療養費の金額が確定するまで3か月以上かかることがあります)。納期限から1年6か月が過ぎると、国保の給付が全部または一部差し止められる場合があります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 大船渡市の国保窓口一覧
加入・脱退などの資格の手続きと税率の問い合わせは国保医療課、税額の計算方法は税務課諸税係、納付や納付相談は税務課収納係という分担です。市役所本庁は盛町字宇津野沢にあります。
| 窓口 | 所在地・連絡先 | 取扱い |
|---|---|---|
| 市民生活部 国保医療課 国保年金係 【市役所1階】 | 〒022-8501 大船渡市盛町字宇津野沢15 電話 0192-27-3111(内線142・143・144・148) | 国保の加入・脱退の届出、国保税の税率に関すること、資格確認書の交付、マイナ保険証の利用登録、葬祭費・出産育児一時金・高額療養費の申請 |
| 総務部 税務課 諸税係 | 同上 0192-27-3111(内線153) | 国保税の計算方法、軽減・減免の相談、非自発的失業者の軽減申告 |
| 総務部 税務課 収納係【8番窓口】 | 同上 0192-27-3111(内線157・158・161) | 国保税の納付方法・納付相談、年金天引きから口座振替への切り替え |
| 三陸支所 市民係/綾里・吉浜地域振興出張所 | 三陸支所・綾里地域振興出張所・吉浜地域振興出張所(問い合わせは市代表0192-27-3111) | 加入・脱退の届出(資格情報のお知らせ・資格確認書は後日郵送)、国保税の納付 |
令和8年7月1日から、市役所本庁舎の通常の開庁時間が平日9時〜16時に変わりました(令和8年7〜12月は試行で、令和9年1月からの本格移行を検討中)。電話での問い合わせは8時30分〜17時15分まで対応します。三陸支所と綾里・吉浜の出張所も9時〜16時で、11時30分〜12時30分は窓口業務を休止します。仕事帰りの夕方に間に合わなくなっているので、退職直後の加入手続きは時間に余裕をもって。
土日祝日・年末年始は本庁舎の日直で戸籍の届出など軽易な業務のみ可能です。国保の加入・脱退は14日以内の届出で、お勤め先が代わりに手続きすることはありません。マイナ保険証を使っている方も、資格の取得・喪失の手続きは必要です。
加入手続きが遅れた場合は、社会保険などの資格喪失時までさかのぼって保険税を納付(最長3年)します。脱退が遅れた場合は、納期が到来している分は一旦納付し、社保加入後に国保で受診すると医療費の返還が必要になることがあります。
資格情報のお知らせ・資格確認書は、本庁での手続きなら即日交付、支所・出張所での手続きなら後日郵送です。資格確認書の有効期間は原則1年で、毎年7月下旬に送付されます。
8. よくある質問(大船渡市の国保)
Q1. 令和8年度の税率はいくらですか?
A. 所得割は医療分7.2%・支援金分2.6%・介護分2.0%・子ども・子育て支援金分0.3%です。均等割は29,700円・10,400円・10,000円・1,200円(子ども分は18歳以上の100円加算を含む)、平等割は20,700円・7,200円・5,200円・700円。
限度額は医療分67万円、支援金分26万円、介護分17万円、子ども分3万円で、合計113万円です。
Q2. 子ども・子育て支援金分が増えた分、国保税は上がったのですか?
A. 市は「ほぼ従来どおりの負担水準」になるよう、医療分の税率を下げて調整しています。医療分の所得割を7.5%→7.2%、均等割を30,900円→29,700円、平等割を21,400円→20,700円に下げ、その分を子ども・子育て支援金分(所得割0.3%・均等割1,100円・平等割700円)に振り替えた形です。市の試算では、40歳単身(給与収入240万円)の総額は226,670円のままです。ただし、所得や世帯構成によってわずかに増減することがあります。
Q3. 税率は今後も変わりますか?
A. 変わる見込みです。市は運営協議会で、子ども・子育て支援金が国の制度設計で令和10年度まで段階的に引き上げられるため、令和9年度と令和10年度にも税率を見直すと説明しています。財源が不足する場合は財政調整基金を活用するとしています。
Q4. 財政調整基金とは何ですか?大船渡市の国保は黒字ですか?
A. 国保の収支が悪化したときに備える積立金です。市の資料では、基金の年度末残高は令和3年度0円→令和4年度約1億1,245万円→令和5年度約1億7,226万円→令和6年度約2億7,553万円と増え、令和6年度の保険給付費に対する保有割合は9.84%です。決算は令和6年度で歳入約38億円・歳出約37.6億円で、収支は約4,200万円の黒字でした(被保険者数の減少で歳入・歳出とも縮小傾向)。
Q5. 大船渡市の国保には何人が入っていますか?
A. 市の資料(令和8年1月末現在)では、国保の世帯数4,483世帯(全世帯14,641世帯の30.62%)、被保険者数6,439人(人口31,331人の20.55%)です。市民の約5人に1人が国保に加入している計算です。
Q6. 解雇や雇止めで離職しました。軽減はありますか?
A. 失業時点で65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・31・32・23・33・34のいずれかなら、前年の給与所得を30%とみなして計算する軽減があります。離職の翌日から翌年度末までが対象です。税務課に雇用保険受給資格者証とマイナンバーカード等を持参して申告します。
Q7. 後期高齢者医療に移行したあと、残った家族の税はどうなりますか?
A. 国保加入者が1人だけになった世帯は、5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1が軽減されます(介護分は除く)。令和8年度の税率だと、平等割の半額は医療分10,350円+支援金分3,600円+子ども分350円=14,300円、4分の1なら7,150円の軽減です。手続きは不要です。
Q8. いつ納めるのですか?
A. 普通徴収は7月31日の第1期から翌年3月1日の第8期まで8期(8/31・9/30・11/2・11/30・12/25・2/1・3/1)。納期限を過ぎると督促手数料100円と延滞金がかかります。年金天引きの方は年金の支給時に差し引かれます。
Q9. 窓口の受付時間は?
A. 市役所本庁舎は令和8年7月1日から平日9時〜16時に変わっています(試行中)。電話は8時30分〜17時15分。三陸支所と綾里・吉浜の出張所は11時30分〜12時30分が窓口休止です。最新の時間は市の「各庁舎(施設)の業務時間」ページで確認してください。
Q10. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の法定軽減
(自動/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(自動)・国保から後期高齢者医療への移行に伴う平等割の軽減
(自動)・旧被扶養者の減免
(要申請)・産前産後期間の免除
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q11. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に大船渡市 国保医療課 国保年金係(0192-27-3111 内線142〜144・148)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|大船渡市の国保で押さえるべきポイント
- 大船渡市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.20%・後期支援分2.60%・介護分2.00%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分29,700円・後期支援10,400円・介護10,000円・子ども1,200円、平等割は合計で年33,800円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割は医療7.2%・支援金2.6%・介護2.0%・子ども0.3%。40〜64歳で合計12.1%、40歳未満は10.1%。資産割はなし(3方式)
- 子ども・子育て支援金分は新設しつつ、医療分の税率を下げて「ほぼ従来どおりの負担」に設計。市の試算では40歳単身の総額は226,670円のまま。ただし令和9・10年度にも税率を見直すと市が表明
- 財政調整基金は令和3年度末0円→令和6年度末約2億7,600万円。国保加入は4,483世帯・6,439人(人口の約2割)
- 単身世帯の定額部分は40歳未満69,900円、40〜64歳85,100円。18歳未満の子ども分の均等割は軽減され、18歳以上は1,200円
- 後期移行で国保加入者が1人になると平等割が5年間半額(その後3年間は4分の1)。納期は7月末〜3月1日の8期、窓口は令和8年7月から平日9〜16時
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は大船渡市 国保医療課 国保年金係(0192-27-3111 内線142〜144・148)
出典・参考:
・大船渡市公式:国民健康保険税について(税率・軽減・納付方法・Q&A)
・大船渡市公式:国民健康保険の加入、脱退等手続き
・大船渡市公式:子ども・子育て支援金制度の開始について
・大船渡市公式:大船渡市国民健康保険運営協議会(令和7年度第3回資料・会議録、令和8年度第1回結果)
・大船渡市公式:市税等の納付・納入(令和8年度納期限一覧)
・大船渡市公式:国民健康保険の給付(高額療養費・葬祭費・出産育児一時金)
・大船渡市公式:国民健康保険の受診方法(マイナ保険証・資格確認書)
・大船渡市公式:各庁舎(施設)の業務時間
・大船渡市公式:介護保険の適用除外制度について
・大船渡市公式:医療費の自己負担割合
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は大船渡市公式サイトでご確認ください。