高砂市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
高砂市は人口約9万人、兵庫県南部・東播磨地域の播磨灘に面した市です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく高砂市の国保料の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
高砂市の国保でまず知っておきたいのが、産前産後の保険料免除の手厚さです。市は令和6年1月から、妊娠85日以降の出産(死産・流産・早産・人工妊娠中絶も含む)を対象に、出産予定日の属する月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割・均等割を免除しています。しかも申請は出産予定日の6か月前からできます。
もうひとつの特色は納付の運用。納期は7月から翌年3月までの9期、納付書での一括納付は可能ですが前納報奨金(割引)はありません。仕事で日中に動けない人のために、毎月第2・第4木曜日は19時まで夜間窓口が開いています。
料率は31,776円、13,482円、20,433円と端数のある数字。市は「保険料」方式で、所得割・均等割・平等割の3方式です。
1. 高砂市の国民健康保険の概要
高砂市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
高砂市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
高砂市は「保険税」ではなく「保険料」方式で、4区分すべてが3方式(所得割+均等割+平等割)です。
納付義務は世帯主にあります。市は「たとえ、世帯主が国民健康保険以外の健康保険に加入している場合であっても、世帯主の方を国民健康保険料の納付義務者とみなします(擬制世帯主制度)。この場合、保険料には世帯主の分は含まれませんが、通知はすべて世帯主あてに送付され、納付義務も世帯主にあります」と説明しています。市のよくある質問にも「国保に加入していないのに保険料通知が届く」という相談が載っており、世帯の誰も加入していないのに届いている場合は脱退手続き漏れの可能性があるとして、国保年金課国保給付係への相談を案内しています。
保険料の構成は年齢で変わります。高校生年代までは医療分+後期高齢者支援金等分のみ。40歳未満はこれに子ども・子育て支援金分がつき、40歳以上65歳未満はさらに介護分が加わります。65歳以上75歳未満は介護分はかからず(介護保険料は別に納めます)、子ども・子育て支援金分がつきます。
年度途中の節目は月割りです。新たに40歳になる人は40歳の誕生日の属する月(誕生日が1日の人はその前月)から介護分がかかり、65歳になる人は誕生月の前月(1日生まれは前々月)までが介護分の計算対象、75歳になる人は後期高齢者医療に移るので誕生月の前月までの保険料を納めます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.31% | 31,776円 | 20,433円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.12% | 13,482円 | 8,670円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.75% | 14,021円 | 6,982円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,326円 (高校生年代(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の被保険者は子ども・子育て支援金分がかからず、均等割1,326円は高校生年代を過ぎた加入者のみが対象です。所得割0.30%と平等割827円は世帯の算定に含まれます) | 827円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 高校生年代(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の被保険者は子ども・子育て支援金分がかからず、均等割1,326円は高校生年代を過ぎた加入者のみが対象です。所得割0.30%と平等割827円は世帯の算定に含まれます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は13.48%(医療分7.31%+後期高齢者支援金等分3.12%+介護分2.75%+子ども・子育て支援金分0.30%/40〜64歳)。所得割の基礎は令和7年中の基準総所得金額で、被保険者ごとの総所得金額等から基礎控除43万円を引き、世帯で合計します。複数の所得があっても基礎控除は一度だけ引けます。
均等割の合計は1人60,605円(医療31,776+後期支援13,482+介護14,021+子ども1,326。介護分は40〜64歳、子ども分は高校生年代を過ぎた加入者)。介護分の14,021円が後期高齢者支援金等分の13,482円を上回るのが特徴です。
平等割の合計は1世帯36,912円(医療20,433+後期支援8,670+介護6,982+子ども827)。4区分すべてに平等割がありますので、1人世帯でもこの金額が加わります。
賦課限度額の合計は113万円(医療67万+後期支援26万+介護17万+子ども3万)。国の標準どおりの設定です。
保険料は4月から計算されますが、納付は7月から始まります。市は「7月に支払う料金が7月分というわけではない」と説明しています。このため、9月に会社の健康保険に入って国保を抜けた人でも、4月〜8月の5か月分の保険料は国保で発生し、9月以降の納期に請求が残ることがあります。二重払いではない、というのが市の回答です。
令和8年度の料率
| 医療分 | 後期支援分 | 介護分 (40〜64歳) | 子ども・子育て 支援金分 | |
|---|---|---|---|---|
| 所得割額 | 7.31% | 3.12% | 2.75% | 0.30% |
| 均等割額(1人) | 31,776円 | 13,482円 | 14,021円 | 1,326円 (高校生年代は対象外) |
| 平等割額(1世帯) | 20,433円 | 8,670円 | 6,982円 | 827円 |
| 限度額 | 670,000円 | 260,000円 | 170,000円 | 30,000円 |
令和8年度から保険料の内訳に「子ども・子育て支援金分」が加わりました。市は「児童手当の拡充や妊婦のための支援給付など、子ども・子育て支援の拡充のために活用されます」と説明しています。
料率に1円単位の端数が並ぶのは、兵庫県が示す市町ごとの標準保険料率をもとに算定しているためです。兵庫県は将来の県内統一に向けて保険料水準を揃えていく方針で、近隣の加古川市(所得割13.01%)や三木市(13.5%)と比べても、高砂市の所得割13.48%は中間〜やや高めに位置します。
簡易試算表(Excel・約95KB)は市の公式ページで配布されています。試算表に4月1日時点の満年齢と令和7年中の所得金額を入力するだけで計算できますが、市は「年度途中の加入・脱退、非自発的失業、分離課税の譲渡所得、専従者給与、純損失・雑損失の繰越控除がある場合は正しく計算できない」と注意しています。軽減に該当する場合は、試算結果の均等割・平等割から軽減割合分を自分で引いて計算する必要があります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 187,867円 + 均等割 111,216円 + 平等割 20,433円 ⇒ 319,516円
- 後期支援分: 所得割 80,184円 + 均等割 47,187円 + 平等割 8,670円 ⇒ 136,041円
- 介護分: 所得割 70,675円 + 均等割 28,042円 + 平等割 6,982円 ⇒ 105,699円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 2,652円 + 平等割 827円 ⇒ 11,189円
合計: 年間 約572,445円(月あたり約47,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 116,229円 + 均等割 31,776円 + 平等割 20,433円 ⇒ 168,438円
- 後期支援分: 所得割 49,608円 + 均等割 13,482円 + 平等割 8,670円 ⇒ 71,760円
- 介護分: 所得割 43,725円 + 均等割 14,021円 + 平等割 6,982円 ⇒ 64,728円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,326円 + 平等割 827円 ⇒ 6,923円
合計: 年間 約311,849円(月あたり約26,000円)
単身世帯でも平等割が合計で年36,912円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 222,532円 / 後期支援分 94,848円 / 介護分 85,078円 / 子ども分 9,143円 ⇒ 合計 約411,601円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 70,861円 / 後期支援分 30,139円 / 介護分 27,747円 / 子ども分 2,916円 ⇒ 合計 約131,664円
差額は年間およそ28万円。届出書1枚でこれだけ違います。高砂市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は高砂市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 高砂市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、高校生年代(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の被保険者は子ども・子育て支援金分がかからず、均等割1,326円は高校生年代を過ぎた加入者のみが対象です。所得割0.30%と平等割827円は世帯の算定に含まれます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 賦課収納課の窓口(随時受付)。雇用保険受給資格者証または雇用保険受給資格通知を持参
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
高砂市の非自発的失業者軽減の対象は、①離職日時点で65歳未満、②倒産・解雇などの「事業主都合」で離職し失業手当を受給している人(特定受給資格者)、または雇用期間満了などで離職した人(特定理由離職者)です。確認は雇用保険受給資格者証または受給資格通知の「離職理由」欄で行い、特定受給資格者は11・12・21・22・31・32、特定理由離職者は23・33・34が該当します。
計算の方法は全国共通で、失業者の前年の給与所得を100分の30として保険料を算定します。ただし世帯のほかの被保険者の所得は通常の額のままです。軽減期間は離職の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで。途中で社会保険に加入した場合は、その加入日までです。
高砂市の案内で見落としやすいのが次の2点です。
①申請が必要です。65歳以上で離職した人や雇用保険の適用外の人、短期雇用特例被保険者に交付される特例受給資格者証、65歳到達以後に離職した人の高年齢受給資格者証は対象外です。
②「失業軽減適用期間中は、市の減免制度(退職・所得減少)は受けられません」と明記されています。つまり失業軽減と、所得減少による減免は同時には使えないので、軽減を申請した人が、同じ期間に減免まで重ねて受けることはできません。逆に65歳以上の離職者は軽減の対象外ですが、市は「市の減免制度に該当する場合があります」と案内しています(失業時の軽減制度)。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 高砂市の減免制度|要申請
高砂市の軽減は申請不要(ただし世帯全員の所得申告が前提)、減免・失業軽減・産前産後免除は申請(届出)が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 収入の少ない世帯への軽減 (申請不要/要・所得申告) | 前年中の世帯の総所得金額等が、①43万円+10万円×(給与所得者数-1)以下=7割、②①+31万円×被保険者数と特定同一世帯所属者以下=5割、③①+57万円×被保険者数と特定同一世帯所属者以下=2割 | 均等割と平等割を減額。所得割は減額されません。世帯に所得未申告の人が1人でもいると軽減は受けられません |
| 産前産後期間の保険料免除 (要届出/令和6年1月〜) | 高砂市の国保加入者で妊娠85日以降に出産した人(死産・流産・早産・人工妊娠中絶も含む) | 出産予定日または出産日の属する月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割・均等割が免除。出産予定日の6か月前から申請可 |
| 所得減少などによる減額・免除 (要申請) | 前年中の所得金額が600万円以下で、災害・退職・失業などにより所得が著しく減少し、保険料を納めることが困難なとき | 保険料の減額または免除。納付通知書が届いてから納期限までに申請(郵送は必着)。変更は申請日の翌月の納期から |
| 非自発的失業者軽減 (要申請) | 離職日時点で65歳未満、倒産・解雇など事業主都合、または雇用期間満了などで離職し、雇用保険の受給資格がある人 | 前年の給与所得を100分の30として算定。離職の翌日の属する月から翌年度末まで。社保加入で終了 |
| 被扶養者であった人の保険料の減免 (要申請) | 社会保険等(国保組合を除く)の被保険者本人が後期高齢者医療制度へ移行し、その被扶養者で65歳以上の人が国保に加入する場合 | 所得割は全額免除、均等割は半額、被扶養者のみの世帯なら平等割も半額。7割・5割軽減に該当しない場合は資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで。2年目以降の申請は不要 |
| 後期高齢者医療制度移行に伴う平等割の軽減 (申請不要) | 国保から後期高齢者医療へ移行した人が出て、国保が単身(1人)世帯になった世帯 | 医療分・後期支援分の平等割が移行後5年間は2分の1、6〜8年目は4分の1軽減。介護分の平等割は半額になりません |
高砂市の減免で最も大事なのは申請期限です。市は「減額又は免除については国民健康保険料納付通知書が届いてから納期限までに申請してください。(郵送の場合は必着)保険料の変更は、申請日の翌月の納期から行います」としています。申請が遅れるほど減免の効く回数が減るということです。減免申請書・延滞金減免申請書は市の公式ページからPDFでダウンロードでき、取扱要綱も公開されています。
軽減判定にも注意点があります。65歳以上の公的年金受給者は、総所得金額等から年金所得の範囲内で最大15万円を控除して判定します。また給与所得者数には給与収入55万円超の人と、公的年金等の支給(65歳未満は60万円超、65歳以上は110万円超)を受ける人が数えられます。軽減判定には、後期高齢者医療に移った「特定同一世帯所属者」の人数と所得も含めます。国保の加入者が減っても従前と同じ軽減が受けられるようにするための措置です。
「世帯異動があれば、該当しなくなる場合があります」とも書かれています。引っ越しや世帯分離、同居、世帯主変更のあとは、軽減の区分が変わるおそれがあります。
市のよくある質問は、「収入が0円なので申告書は無視していいですか?」への回答が明快です。「世帯全体の所得合計をみて、所得が低い世帯については保険料が軽減される場合がありますが、1人でも所得不明の人がいる場合は軽減になりません。0円でも必ず申告してください」。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(ペイジー口座振替受付サービスで手続き可)
- 納付書(コンビニ納付可)
- アプリ決済サービス
- 特別徴収(年金天引き)
高砂市の保険料は7月から翌年3月までの9期で納めます。令和8年度の納期限は、1期 7月31日、2期 8月31日、3期 9月30日、4期 11月2日、5期 11月30日、6期 12月25日、7期 令和9年2月1日、8期 3月1日、9期 3月31日です。
年金天引き(特別徴収)になる条件は、①世帯主が国保加入者、②国保被保険者全員が65歳以上75歳未満(令和8年度中に75歳になる場合を除く)、③世帯主が介護保険料で特別徴収されている、④対象年金が年額18万円以上で、介護保険料と国保料の合計が年金額の2分の1を超えない、のすべてです。開始時期は年に2回しかないため、条件を満たしてもすぐ始まるとは限りません。
特別徴収の仕組みも独特で、前年度から継続の人は前年度2月分の額を仮徴収として4月・6月・8月に納め、7月に決まった年間保険料から仮徴収分を引いた額を10月・12月・2月(本徴収)で納めます。このため上半期と下半期で金額が大きく変わることがあります。新たに特別徴収になる人は前年度保険料額の6分の1を4月・6月・8月に仮徴収。10月から本徴収が始まる人は、7月・8月・9月は普通徴収(納付書または口座振替)、10月・12月・2月は特別徴収の6回に分けて納めます。
特別徴収の人も口座振替に変更できます(保険料の総額は変わりません)。各金融機関での口座振替手続きと、賦課収納課への「納付方法変更申出書」の提出が必要で、これまでの納付状況によっては認められない場合があります。
一括納付は納付書でのみ可能です。前納報奨金(割引制度)はありません。口座振替では一括にはできず、納期限ごとの引き落としになります。
督促状は納期限の半月後を目安に発送されます。残高不足で引き落とせなかった場合も発送対象です。分割納付の相談をして納めている場合でも、不足分があれば督促状や催告書が届きます(正規の金額は通知書の額で、納付相談の額は暫定的なものだからです)。
納付が難しいときは猶予制度があります。徴収猶予は災害・盗難、事業の廃止・休止が要件で、猶予期間は原則6か月以内。換価の猶予は、一時に納めると事業継続や生活維持が困難になるおそれがある場合に、原則1年以内の期間で認められます。要件に該当すれば猶予期間中の延滞金が減免され、差押えや換価(売却)も猶予されます(支払い方法のガイド)。
滞納が1年以上続き、特別の事情がない場合は、通常の資格確認書を返還して資格確認書(特別療養)・資格情報のお知らせ(特別療養)に切り替わります。この場合、医療機関では医療費をいったん全額自己負担します。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 高砂市の国保窓口一覧
国保料の計算・減免・納付の相談は市民部 賦課収納課、加入・脱退や給付の手続きは市民部 国保年金課 国保給付係が担当です。どちらも高砂市役所(荒井町千鳥1丁目1番1号)にあります。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民部 賦課収納課 〒676-8501 高砂市荒井町千鳥1丁目1番1号 | 079-443-9072 FAX 079-442-2229 | 保険料の計算・賦課、軽減・減免の申請、非自発的失業者軽減、産前産後免除の届出、納付相談・納付方法変更 |
| 市民部 国保年金課 国保給付係 〒676-8501 高砂市荒井町千鳥1丁目1番1号 | 079-443-9020 FAX 079-442-2229 | 加入・脱退の届出、資格確認書・資格情報のお知らせ、療養費(柔道整復など)の取扱い、高額療養費・高額介護合算療養費 |
| 市民サービスコーナー | 高砂市役所代表 (市公式サイトで確認) | 国保脱退の届出(勤務先の健康保険に加入したとき、市役所または市民サービスコーナーで届出) |
毎月第2・第4木曜日は19時まで賦課収納課の夜間窓口が開いています(該当日が祝日の場合は前日)。日中は仕事で納付相談に行けない人向けの市独自の運用です。
勤務先の健康保険に入ったときは、マイナ保険証の保有状況にかかわらず、必ず自分で国保の脱退届が必要です。届出しないと国保料が引き続き発生します。
令和8年8月から使える「資格確認書」は、マイナ保険証をお持ちでない加入者へ7月中旬から順次、世帯主あてに送付されました。70〜74歳でマイナ保険証をお持ちの人には、毎年8月の負担割合(2割・3割)判定に合わせて有効期限つきの「資格情報のお知らせ」が届きます。
8. よくある質問(高砂市の国保)
Q1. 出産するとき、国保料はどうなりますか?
A. 産前産後の期間は、所得割と均等割が免除されます。
高砂市は令和6年1月から実施しており、対象は「高砂市の国民健康保険に加入している人で、妊娠85日以降に出産した人(死産・流産・早産及び人工妊娠中絶の場合も含む)」です。
免除期間は、出産予定日または出産日の属する月の前月から4か月間。多胎妊娠の場合は、3か月前から6か月間です。市の例では「令和8年2月に出産の場合、令和8年1・2・3月分および令和9年4月分が対象」。年度をまたぐ点が分かりにくいところです。
免除される額は、出産する被保険者の産前産後期間相当分の所得割保険料と均等割保険料。世帯の平等割は免除の対象に入っていません。
申請は世帯主の届出が原則で、産前産後期間に係る保険料免除届出書を記入し、賦課収納課に郵送するか窓口に持参します。出産予定日の6か月前から受付しており、事前に申請する場合は出産予定日と本人の名前が確認できる書類(母子健康手帳の写しなど)を添えます。
出産後の届出も可能ですが、当該年度の最初の納期から2年を経過すると免除できなくなります。出産育児一時金とあわせて、早めに手続きしておきたい制度です(産前産後の免除・軽減制度、出産育児一時金50万円)。
Q2. 失業して軽減を申請しました。同時に市の減免も受けられますか?
A. 受けられません。高砂市は「失業軽減適用期間中は、市の減免制度(退職・所得減少)は受けられません」と明記しています。
失業軽減は前年の給与所得を100分の30で算定するので、前年の給与が高い人には大きな効果があります。一方で、減免は保険料そのものを減額・免除する制度で、前年所得が600万円以下であることなどが要件です。
どちらが有利かは世帯の事情で変わります。前年の給与所得が高かった人は、軽減で所得を3割に圧縮できるのが大きく、軽減を使うのが一般的です。65歳以上で離職した人は軽減の対象外ですが、市の減免に該当する場合があります。迷ったら申請前に賦課収納課(079-443-9072)へ。減免は納期限までに申請が必要です(失業時の軽減制度、退職後の健康保険は3択)。
Q3. 9月に会社の健康保険に入って国保を抜けたのに、9月払いの請求が来ました。二重払いですか?
A. 二重払いではありません。高砂市の説明は次のとおりです。「保険料は年度当初の4月からかかっていますが、料金の納付は7月から始まるため、7月に支払う料金が7月分の保険料というわけではありません。そのため、脱退後も料金が残る場合がありますが、二重払いではありません」。
市の例では「9月に脱退した場合、4月〜8月の5か月分が国民健康保険で料金がかかります」。
年間保険料が確定するのは7月で、その額を9期(7月〜翌年3月)に分けて納めます。脱退すると月割りで計算し直されます(更正)が、変更通知が届くまでは更正前の金額で納める必要があります。
脱退届を忘れると、保険料がずっと発生し続けます。勤務先の健康保険に入ったら、市役所または市民サービスコーナーで脱退の届出をしてください(就職したときの脱退手続き)。
Q4. 国保料を滞納するとどうなりますか?
A. 段階的に厳しくなります。高砂市の説明は次のとおりです。
①督促:納期限を過ぎると督促が行われ、延滞金が発生している場合は延滞金も納付します。
②特別療養:政令で定める特別の事情がなく保険料を1年以上滞納している場合、資格確認書を返還し、資格確認書(特別療養)・資格情報のお知らせ(特別療養)が交付されます。医療機関では医療費をいったん全額自己負担します。
③滞納処分:自主納付を促しても解消しないときは、預貯金・生命保険・給与などの財産を調査し、見つかれば差押えに進みます。
相談すれば道は開けます。災害・盗難・事業の廃止や休止などは徴収猶予(原則6か月以内)、一時に納めると生活維持が困難な場合は換価の猶予(原則1年以内)、所得が著しく減ったときは減額・免除の制度があります。日中に動けない人は第2・第4木曜の19時までの夜間窓口を使えます。
Q5. 国保料の一括払いで割引はありますか?
A. ありません。高砂市は「納付書での納付の場合、一括での納付は可能ですが、前納報奨金(割引制度)はありません」としています。
口座振替の人は一括納付ができず、納期限にしたがって口座から引き落とされます。一括で払いたい場合は納付書払いに切り替える必要があります。
割引がない以上、一括で払うメリットは「納め忘れを防げる」程度です。9期に分けて納める方が家計の負担は軽くなります(支払い方法のガイド)。
Q6. 後期高齢者医療に移った家族がいます。残った自分の保険料はどうなりますか?
A. 単身世帯になった場合、平等割が軽減されます。高砂市は「国保から後期高齢者医療制度への移行者が生じたことにより、単身(1人)世帯となる国保世帯について、平等割が移行後最初の5年間は2分の1軽減され、移行後6年目から8年目は4分の1軽減されます」としています。
対象は医療分と後期高齢者支援金等分の平等割で、介護分の平等割は半額になりません。
令和8年度の平等割は医療20,433円+後期支援8,670円。5年間は2分の1なので、年間約14,500円(=(20,433+8,670)÷2)の軽減になります。
また軽減判定では、後期高齢者医療に移った人(特定同一世帯所属者)の人数と所得も含めて判定してくれます。社会保険の本人が後期高齢者医療に移り、被扶養者だった65歳以上の人が国保に入る場合は、所得割全額免除・均等割半額の減免が申請で受けられます(国民健康保険の基礎知識)。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、収入の少ない世帯への軽減
(申請不要/要・所得申告)・産前産後期間の保険料免除
(要届出/令和6年1月〜)・所得減少などによる減額・免除
(要申請)・非自発的失業者軽減
(要申請)・被扶養者であった人の保険料の減免
(要申請)・後期高齢者医療制度移行に伴う平等割の軽減
(申請不要)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に高砂市役所 市民部 賦課収納課(079-443-9072/荒井町千鳥1丁目1番1号)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|高砂市の国保で押さえるべきポイント
- 高砂市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.31%・後期支援分3.12%・介護分2.75%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分31,776円・後期支援13,482円・介護14,021円・子ども1,326円、平等割は合計で年36,912円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 産前産後の免除は妊娠85日以降の出産が対象(死産・流産も含む)。出産予定日の6か月前から申請でき、多胎は6か月間免除
- 失業軽減の適用期間中は市の減免(退職・所得減少)を受けられない。65歳以上の離職者は軽減対象外だが市の減免に該当する場合がある
- 納期は7月〜翌3月の9期。一括納付は納付書のみで、前納報奨金(割引)はない
- 毎月第2・第4木曜は19時まで夜間窓口(賦課収納課)
- 所得減少の減免は前年所得600万円以下、納期限までに申請。変更は申請日の翌月の納期から
- 単身世帯になった場合の平等割軽減(医療・後期分が5年間2分の1、6〜8年目は4分の1)。介護分は対象外
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は高砂市役所 市民部 賦課収納課(079-443-9072/荒井町千鳥1丁目1番1号)
出典・参考:
・高砂市公式:令和8年度の国民健康保険料
・高砂市公式:国民健康保険料のお支払いについて(令和8年度)
・高砂市公式:産前産後の国民健康保険料を減免します
・高砂市公式:国民健康保険料・よくある質問
・高砂市公式:国民健康保険料納付の猶予制度について
・高砂市公式:国民健康保険料の試算
・高砂市公式:国民健康保険の「資格確認書」「資格情報のお知らせ」の送付について
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は高砂市公式サイトでご確認ください。