田村市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
田村市は福島県の中通り東部、阿武隈高原のほぼ中央にある市です。平成17年3月1日に滝根町・大越町・都路村・常葉町・船引町の5町村が合併して誕生し、市役所は船引町に置かれています。郡山市までは約30km。基幹産業は農林業で、葉たばこの収穫量は福島県全体の約36%を占めると市は紹介しています。人口は令和8年1月1日現在32,296人(住基人口)で、1年前の32,985人から689人減りました。
この記事でいちばん伝えたいのは、田村市の令和8年度の国保税は、所得割・均等割・平等割の3方式で、しかも平等割が医療分・支援金分・介護分・子ども分の4区分すべてにあることです。
市が公表している令和8年度の税率は、医療分7.30%・後期高齢者支援金分2.40%・介護分2.40%・子ども・子育て支援金分0.30%(所得割の合計は40歳未満で10.00%、40〜64歳で12.40%)。均等割は合計46,200円、平等割は合計34,200円、賦課限度額は合計113万円です。令和8年度から子ども・子育て支援金分が加わりました。
市の令和8年度当初予算の概要では、国民健康保険特別会計は34億3,450万円(前年度34億1,770万円)。このうち一般会計が負担する額は3億2,128万円で、前年度より507万円減っています(市は理由を「保険基盤安定繰入金の減」としています)。国保は税収だけでなく、一般会計からの繰入でも支えられているのが現状です。
この記事では、令和8年度の税率、田村市の税額を二本松市と同じ世帯で比べた試算、8回払いの納期(第6期だけ年明けの1月4日)、市が公表しているコンビニ・スマホ決済の対応、本庁と4つの行政局という窓口の構成、そして「延長窓口・日曜窓口では国保の手続きができない」という注意点までまとめました。
1. 田村市の国民健康保険の概要
田村市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
田村市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
田村市は「保険税」ではなく「保険税」方式で、市のページも「国民健康保険税」と表記しています。税率表は所得割・均等割・平等割の3方式で、資産割の欄はありません。
納税義務者は世帯主で、世帯主本人が国保に入っていなくても課税されます(市のページに明記)。たとえば世帯主が会社の健康保険に入っていて、子どもだけが国保という世帯でも、納税通知書は世帯主あてに届きます。
年度の途中で世帯主が変わった場合は、世帯主であった月数に応じて税額を計算し、変更前と後の世帯主のそれぞれに課税されます。令和8年度の当初の納税通知書は令和8年7月15日発送、加入・脱退などで税額が変わったときの通知書は届出の翌月15日ごろに発送されると市は案内しています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.30% | 24,000円 | 21,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.40% | 9,800円 | 6,200円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.40% | 11,100円 | 6,100円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 1,300円 (18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、子ども・子育て支援金分が全額軽減されます(市の税率表の注記。表には「18歳以上均等割100円」の欄もあります)) | 900円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、子ども・子育て支援金分が全額軽減されます(市の税率表の注記。表には「18歳以上均等割100円」の欄もあります)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
平等割は4区分すべてにあります。医療分21,000円・支援金分6,200円・介護分6,100円・子ども分900円で、40〜64歳の人が世帯に1人でもいれば合計34,200円、いなければ28,100円が世帯ごとにかかります(軽減前)。介護分の平等割まで置く自治体は全国的に多くありません。
特定世帯の平等割は5年間半額、その後さらに3年間は4分の1の減額。市の説明では、同じ世帯の国保の被保険者が後期高齢者医療制度に移ったことで国保の被保険者が1人になった世帯は5年間平等割が半額になり、5年経過後も世帯構成が変わっていなければ、さらに3年間平等割が4分の1減額されます。夫婦のどちらかが75歳になった世帯が主な対象です。
市の税率表には「18歳以上均等割(子ども分のみ)100円」の欄が別にあります。子ども・子育て支援金分の均等割1,300円との関係(上乗せか、内数か)は市のページに説明がありません。本記事の計算例は1,300円で計算しており、18歳以上の人が1人あたり最大100円ほど違う可能性があります。気になる方は窓口で確認してください。
実際の税額は、100円未満の端数が出ないよう調整されます。市が公開している試算用のExcelシートにそう注記されています。本記事の計算例は区分ごとに100円未満を切り捨てた概算で、納税通知書の額と数百円ずれることがあります。
田村市は国保税の試算シート(Excelファイル)を公開しています。給与収入・年金収入・その他の所得・生年月日を加入者ごとに入力すると、税額と1か月あたりの額が出る仕組みです(加入者は6人まで入力可能)。本記事の計算と見比べるときの基準にしてください。
【計算例1】70歳と68歳の夫婦/夫の年金収入240万円・妻の年金収入80万円
田村市は税額の計算例を公表していないため、市の税率表から本記事が計算した試算です。夫の公的年金は収入240万円(雑所得130万円)、妻は年金収入80万円(雑所得0円)。世帯の総所得金額は130万円で、基準額(130万円-基礎控除43万円)は87万円。2人とも65歳以上で40〜64歳はいないので、介護分はかかりません。
軽減判定は、5割軽減の基準が「43万円+31万円×2人=105万円」、2割軽減が「43万円+57万円×2人=157万円」。130万円はその間にあるので2割軽減(均等割・平等割が0.8倍)です。年金所得者の判定の細かい扱いで数字が多少動いても、この世帯は2割軽減に収まる位置です。
- 医療分:基準額870,000円×7.30%(63,510円)+均等割24,000円×2人×0.8(38,400円)+平等割21,000円×0.8(16,800円)=118,710円 → 118,700円
- 後期高齢者支援金分:基準額870,000円×2.40%(20,880円)+均等割9,800円×2人×0.8(15,680円)+平等割6,200円×0.8(4,960円)=41,520円 → 41,500円
- 子ども・子育て支援金分:基準額870,000円×0.30%(2,610円)+均等割1,300円×2人×0.8(2,080円)+平等割900円×0.8(720円)=5,410円 → 5,400円
合計: 年間 約165,600円(100円未満切り捨て後。月あたり約13,800円)。田村市は平等割が4区分にあるため、2人世帯でも「世帯ごと」の定額が軽減後で約22,480円のってきます。
田村市と二本松市を同じ世帯で比べると
福島県は令和11年度に県内の国保税を完全統一する方針で、いまは市町村ごとの差がそのまま残っています。同じ中通りの二本松市(本サイトの二本松市の記事で確認した令和8年度の税率)と、同じ世帯モデルで計算し比べたのが次の表です(いずれも本記事の試算・100円未満切り捨て後)。
| 世帯モデル | 田村市 | 二本松市 | 差 |
|---|---|---|---|
| 70歳・68歳夫婦/基準額87万円(2割軽減) | 165,600円 | 142,500円 | 田村市が+23,100円 |
| 30歳単身/給与収入215万円(基準額107万円) | 170,100円 | 143,400円 | 田村市が+26,700円 |
| 40歳単身/給与収入300万円(基準額159万円・介護分あり) | 277,300円 | 239,400円 | 田村市が+37,900円 |
| 39歳以下の単身/所得ゼロ(7割軽減) | 18,900円 | 16,500円 | 田村市が+2,400円 |
| 40歳夫婦+子2人(うち1人未就学児)/基準額257万円 | 495,800円 | 435,500円 | 田村市が+60,300円 |
田村市の医療分は所得割7.30%・均等割24,000円・平等割21,000円で、二本松市(5.20%・21,200円・13,900円)より3つとも高い設定です。特に平等割は4区分合計で年34,200円(40歳未満の世帯なら28,100円)と、二本松市の合計27,300円(介護分を除く22,100円)を上回り、所得ゼロの世帯でも差が出ます。一方で、田村市だけが「高い」と決めつけるのは早計です。県内の市町村は医療費水準も加入者の年齢構成も違い、市の予算概要では令和7年度・8年度とも国保特別会計に一般会計からの負担があります。令和11年度の完全統一でこの差がどう動くかは、市はまだ公表していません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 116,070円 + 均等割 24,000円 + 平等割 21,000円 ⇒ 161,070円
- 後期支援分: 所得割 38,160円 + 均等割 9,800円 + 平等割 6,200円 ⇒ 54,160円
- 介護分: 所得割 38,160円 + 均等割 11,100円 + 平等割 6,100円 ⇒ 55,360円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 1,300円 + 平等割 900円 ⇒ 6,970円
合計: 年間 約277,560円(月あたり約23,100円)
単身世帯でも平等割が合計で年34,200円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 215,090円 / 後期支援分 71,920円 / 介護分 73,120円 / 子ども分 9,190円 ⇒ 合計 約369,320円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 65,054円 / 後期支援分 22,352円 / 介護分 23,312円 / 子ども分 2,954円 ⇒ 合計 約113,672円
差額は年間およそ25万6千円。届出書1枚でこれだけ違います。田村市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は田村市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 田村市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者は、子ども・子育て支援金分が全額軽減されます(市の税率表の注記。表には「18歳以上均等割100円」の欄もあります)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 市役所1階の市民課 国保年金係(0247-82-1112)。「特例対象被保険者等に係る国民健康保険税の軽減申告書」と雇用保険受給資格者証、国保の資格確認書等を提出(各行政局で受け付けるかは市のページに記載がないため、事前に電話で確認)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
田村市の非自発的失業の軽減は、離職時に65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由欄の番号が【11】【12】【21】【22】【23】【31】【32】【33】【34】の人が対象です。対象期間は離職日の翌日から翌年度末まで。市のページでは「所得割を計算する際に、対象者の給与所得を100分の30に軽減する」と書かれています。全国共通の制度では軽減判定(7割・5割・2割)にもこの30/100が使われますが、市のページは所得割の計算にしか触れていないので、判定への反映は窓口で確認すると確実です。
令和8年度の納税通知書は7月15日に届きます。春〜初夏に離職した人は、通知書が届いてから慌てるのではなく、離職して国保に入った時点で窓口で一緒に申告しておくと、最初の通知書に反映されやすくなります。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 田村市の減免制度|要申請
田村市の国保税ページに載っている軽減・減免は、非自発的失業者の軽減、後期高齢者医療への移行に伴う減免(旧被扶養者)、刑務所等への収容に係る免除、産前産後期間の免除、介護保険適用除外施設の入所者の介護分免除の5つです。いずれも市は申請(または届出)が必要な制度として案内しており、申請書は市のページからダウンロードできます。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 後期高齢者医療制度への移行に伴う減免(旧被扶養者) | 会社などの健康保険に入っている本人が後期高齢者医療制度に移ることで、国保の資格を取得した65歳から74歳未満の被扶養者(旧被扶養者) | 所得割を全額減免。さらに、国保の資格を取得した月以後2年を経過する月まで、均等割を2分の1減免。国民健康保険税減免申請書と、旧被扶養者だったことがわかる書類(社会保険資格喪失証明書など)が必要 |
| 国民健康保険法第59条に係る減免(刑務所等への収容) | 少年院等に収容されている方、または刑務所等(警察の留置所を含む)に拘禁されている方 | 所得割と均等割を免除。対象期間に他の国保被保険者がいない月は平等割も免除。対象期間が1か月未満だと減免の対象になりません。納期限の7日前までに申請(納期限を過ぎた分は対象外)。収監証明書などが必要 |
| 産前産後期間の免除 | 出産予定または出産した方(妊娠85日=4か月以上の分娩。死産・流産・早産を含む) | 所得割と均等割を免除。出産予定月または出産月の前月から4か月間(多胎妊娠は3か月前から6か月間)。産前産後期間に係る保険税軽減届出書と、出産予定日または出産日がわかる書類、単胎・多胎の別がわかる書類が必要 |
| 介護保険適用除外施設の入所者の介護分免除 | 介護保険適用除外施設に入所している40歳以上65歳未満の方 | 介護分を免除。入所したとき・退所したとき・入所中に40歳に達したとき・入所施設が適用除外施設に該当したときに届出が必要。介護保険適用除外届出書と施設入所証明書が必要。該当するかどうかは各施設に確認 |
低所得の軽減(7割・5割・2割)は「4月1日現在の世帯主と世帯の国保被保険者、特定同一世帯所属者の所得」で判定され、未申告の被保険者がいると所得の算定ができず軽減されません。市は「軽減判定に係る所得は、住民税の所得と計算方法が異なるので額が一致しない場合があります(年金所得、専従者控除、特別控除等)」とも書いています。判定の被保険者数には国保から後期高齢者医療に移った人(特定同一世帯所属者)も含まれるため、2人とも国保の夫婦から1人が75歳になった世帯は、国保の人数が減っても判定の人数は減りません。
災害や生活困窮などによる一般的な「納付が困難な場合の減免」は、市の国保税ページには説明がありません。収入が急に減って納められないときは、滞納する前に税務課収税係(0247-81-2119)へ相談してください。市は「STOP滞納」のページで、福島県の協力のもと徴収を強化していること、納期限までに完納されなければ預金や給与の差押えなどの滞納処分を行い延滞金も発生すること、一方で一時的に納付が難しい場合は早めの納税相談をしてほしいことを案内しています。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(市が推進する3つの方法(口座振替・コンビニ・スマホ決済)の筆頭。口座振替が始まるのは、金融機関が承認した日の翌月から)
- コンビニ納付(セブン-イレブン・ファミリーマート・ミニストップ・ローソンなど。市県民税・固定資産税・軽自動車税・国民健康保険税(普通徴収)が対象。24時間・休日も可)
- スマホ決済アプリ(PayPay・d払い・au PAY・支払秘書・PayB。J-Coin請求書払いは令和8年9月1日で、LINE Pay請求書払いは令和7年4月23日で取扱い終了)
- 地方税お支払サイト(eL-QR)(納付書のeL-QRまたはeL番号で、クレジットカード〔別途利用料〕・ネットバンキング・ペイジーなど。複数枚をまとめて納付できる)
- 納付書による窓口払い(市役所本庁・滝根/大越/都路/常葉の各行政局、福島さくら農協・東邦銀行・福島銀行・大東銀行・郡山信用金庫・福島縣商工信用組合、東北6県のゆうちょ銀行・郵便局)
- 年金からの特別徴収(世帯主が国保に加入、世帯内の国保加入者が全員65歳以上、世帯主の年金受給額が年18万円以上、介護保険料と国保税の合計が年金受給額の2分の1以下、のすべてを満たす場合)
令和8年度の納期は8回で、市の公表では第1期 7月31日(金)/第2期 8月31日(月)/第3期 9月30日(水)/第4期 11月2日(月)/第5期 11月30日(月)/第6期 令和9年1月4日(月)/第7期 2月1日(月)/第8期 3月1日(月)。12月に納期がなく、第6期が年明け最初の平日になっているのが田村市の特徴です。全期前納の場合は第1期の振替日に振り替えます。年度の途中から加入した人は、加入月以降に残っている納期で納めます。
特別徴収の方は、4月・6月・8月が仮徴収(前年度2月と同額)、10月・12月・2月が本徴収。普通徴収から特別徴収に変わった人の仮徴収は前年度の年間税額をもとに算定されます。世帯主が75歳になる年度は特別徴収の対象外です。
口座振替の注意点。口座振替は「田村市税等口座振替依頼書」の納入義務者氏名と同世帯の共有名義分だけが対象で、過去にあった「世帯全員分の振替依頼」は現在は取り扱っていません。残高不足などで1年度間を通して市税の振替が1度も実施されなかった場合や、口座名義人が亡くなった場合は、市が職権で口座振替登録を廃止することがあります。eL-QRの口座振替(ダイレクト納付)は、手続きをした期の納付だけで、次の期まで自動継続はしません。
スマホ決済・eL-QRでは領収書が出ません。車検の予定がある人は、納付書で納めて領収書を保管するよう市が案内しています(スマホ決済は納税証明書の発行に数日かかることがあります)。コンビニは1枚の金額が30万円を超える納付書だとバーコードが出ないため、その場合は金融機関か窓口で納めます。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 田村市の国保窓口一覧
田村市の国保は、市役所本庁(船引町)の市民課 国保年金係が資格・給付、税務課 収税係が納税の窓口です。合併前の旧町村にあたる滝根・大越・都路・常葉の4つの行政局にも市民係があり、国保の加入・脱退などの届出は行政局や出張所でも受け付けています(市のページに「市役所1階市民課・各行政局市民係・出張所」と記載)。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民課 国保年金係 田村市役所(本庁・1階) 〒963-4393 田村市船引町船引字畑添76番地2 | 0247-82-1112 | 国保の加入・脱退、資格確認書・資格情報のお知らせ、給付(高額療養費・出産育児一時金・葬祭費)、軽減・減免の申請受付、郵送による国保喪失の手続き |
| 税務課 収税係 田村市役所(本庁) | 0247-81-2119 | 国保税の納付・口座振替・納付書の再発行、納税相談 |
| 滝根行政局 市民係 〒963-3692 田村市滝根町神俣字関場118番地 | 0247-78-2111 | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
| 大越行政局 市民係 〒963-4192 田村市大越町上大越字水神宮62番地1 | 0247-79-2111 | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
| 都路行政局 市民係 〒963-4701 田村市都路町古道字本町33番地4 | 0247-75-2111 | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
| 常葉行政局 市民係 〒963-4692 田村市常葉町常葉字町裏1番地 | 0247-77-2111(代表) | 国保の加入・脱退などの届出、納付書での納付 |
取り扱い時間は平日8時30分から17時15分。延長窓口や日曜窓口では、国保の加入・脱退の手続きはできませんと市が明記しています。退職日の翌日から14日以内の届出は、平日の日中に動ける日を先に確保しておく必要があります。
国保の加入は窓口のみで、郵送では受け付けていません。必要なのは「社会保険資格喪失証明書」(退職証明書や離職票では健康保険の手続き状況が確認できないため手続きできないと市は書いています)、世帯主と対象者のマイナンバーがわかるもの、運転免許証などの身元確認書類。本人・同一世帯以外が手続きするときは委任状が必要です。
脱退(社保に加入したとき)は、郵送でも手続きできます。住民異動届(社保加入郵送受付用)に、新しい健康保険の資格情報のお知らせまたは資格確認書の写し(脱退する全員分)、本人確認書類のコピー、田村市から発行された資格情報のお知らせまたは資格確認書を同封して国保年金係へ送ります。書類に不備があるとすべて返戻されます。
脱退を忘れて国保の資格で受診すると、国保が負担した医療費(7〜8割分)の返還を求められます(不当利得返還請求)。市は、社保の資格取得日から国保は使えず、社保の保険証等が届く前に受診するときは「保険の切り替え手続き中」と医療機関に伝えるよう案内しています。返還した医療費は、受診時の健康保険に療養費として請求できる場合があり、申請は医療費を支払った日の翌日から2年で時効です。返還が難しいときは、市が受診時の保険者へ療養費の代理申請・代理受領をして返還金に充てる調整ができる場合もあります。
令和6年12月2日以降、従来の保険証は新たに発行されません。マイナ保険証を持っている人には「資格情報のお知らせ」、持っていない人には「資格確認書」が交付されます。「資格情報のお知らせ」だけでは医療機関を受診できません。マイナ保険証の登録は、本庁や各行政局の市のPC端末で職員の補助を受けて行えます。国保税に滞納があると、マイナ保険証でも医療機関で限度額の所得区分が確認できない場合があると市が注意しています。
8. よくある質問(田村市の国保)
Q1. 田村市の国保税は、同じ福島県の他の市と比べて高いですか?
A. 本サイトで調べた二本松市と同じ世帯で比べると、田村市のほうが高く出ます。たとえば40歳単身・給与収入300万円は田村市277,300円、二本松市239,400円(いずれも令和8年度の税率による本記事の試算)。田村市は医療分の所得割7.30%・均等割24,000円・平等割21,000円が、二本松市の5.20%・21,200円・13,900円より高い設定です。
ただし、国保税は医療費の水準・加入者の年齢構成・税収以外の財源(一般会計からの繰入など)で決まるため、単純な優劣はつけられません。福島県は令和11年度に県内の国保税を完全統一する方針で、県内の須賀川市は公式サイトでそのことを公表しています。統一後の田村市の税率は、市からはまだ公表されていません。
Q2. 12月に納期がないのはなぜですか? 納期の特徴を教えてください。
A. 令和8年度の田村市の納期は、7月31日・8月31日・9月30日・11月2日・11月30日・令和9年1月4日・2月1日・3月1日の8回で、12月の納期限はありません。市は理由を説明していませんが、年末年始をはさんで第6期の納期限が1月4日(月)になっている点に注意してください。年末に家計が厳しい世帯は、第5期(11月30日)の次の支払いが1月4日だと見越して、資金を残しておく必要があります。
年度の途中から加入した人は、加入月以降に残っている納期で納めます。口座振替の場合、登録は金融機関の承認の翌月から有効になるため、加入直後の納期は納付書で納めることになります。
Q3. 家族のひとりが75歳になって後期高齢者医療に移ると、国保税はどうなりますか?
A. その人の分の均等割・所得割がなくなる一方、平等割と軽減判定は少し複雑になります。国保に残る人が1人だけになった世帯は「特定世帯」として、平等割が5年間半額、その後3年間は4分の1減額されます(世帯構成が変わっていない場合)。さらに、7割・5割・2割の軽減判定では、後期高齢者医療に移った人(特定同一世帯所属者)も被保険者数に含めて基準額を計算します。
市は、軽減判定に使う総所得金額を「4月1日現在の世帯主と世帯の国保被保険者、特定同一世帯所属者の所得の合計」としています。つまり、後期高齢者医療に移った人の所得も判定に入ります。年度のはじめに届く納税通知書で、軽減割合が想定どおりかを確認してください。
Q4. 退職して国保に入るとき、何を持っていけばよいですか?
A. 社会保険資格喪失証明書、世帯主と対象者のマイナンバーがわかるもの、運転免許証・マイナンバーカードなどの身元確認書類です。退職証明書や離職票では手続きできないと市は書いているので、勤めていた会社に資格喪失証明書の発行を頼んでください(発行されない場合は市に相談)。窓口は市役所1階の市民課、各行政局の市民係、出張所で、平日8時30分〜17時15分。延長窓口・日曜窓口では手続きできません。会社都合の離職なら、雇用保険受給資格者証を持って軽減の申告も同時にすませるのが効率的です。
Q5. 子どもの医療費は、国保だとどうなりますか?
A. 市の「国保給付」のページの表では、18歳(18歳の誕生日以後の最初の3月31日)までの自己負担は「負担なし」です。妊産婦(妊娠4か月から)も負担なしとされています。18歳の誕生日以後の最初の4月1日から70歳未満は3割負担、70歳以上75歳未満は現役並み所得者が3割、それ以外が2割です。
市は「子どもの医療費適正化にご協力ください」というページで、時間外受診を安易にしない、かかりつけ医を持つ、重複受診をしないことを呼びかけています。夜間・休日の急な病気には、福島県こども救急電話相談(024-521-3790または#8000、毎日午後6時から翌朝8時まで)を使うよう案内しています。医療費の増加は国保財政を圧迫し、保険税の引き上げにつながるおそれがある、というのが市の説明です。
Q6. 令和8年8月から、高額療養費の限度額が変わったと聞きました。
A. 市のページによると、健康保険法施行令等の改正に伴い、令和8年8月診療分から70歳未満・70歳以上75歳未満の自己負担限度額が変更されました。市の表には変更前と変更後の2列が並んでいて、70歳未満の「所得210万円以下」の区分は、月の限度額(過去12か月に高額療養費の支給が1〜3回目の場合)が57,600円→61,500円(4回目以降は44,400円のまま)、年間上限は53万円と示されています。住民税非課税世帯は35,400円→36,900円(4回目以降24,600円のまま)、年間上限29万円です。区分ごとの金額は市の表で確認してください。
限度額を超えた分は申請により払い戻されます。診療月の翌月の1日から2年が経過すると申請できなくなるので、早めに窓口へ。マイナ保険証を使うと、限度額適用認定証がなくても窓口での支払いが限度額までになりますが、国保税に滞納があると限度額が確認できない場合がある点は市も注意しています。入院時の食事代は令和8年6月1日から1食あたり一般510円→550円になりました。
Q7. 出産したとき、葬儀のときにもらえるお金はありますか?
A. 出産育児一時金は、産科医療補償制度に加入している医療機関で出産した場合は出産児1人につき50万円、未加入の医療機関では48.8万円です。葬祭費は、被保険者が亡くなったとき、喪主に5万円が申請により支給されます。いずれも市の「国保給付」のページに記載があります。
出産の前後には、国保税そのものも産前産後期間の免除(所得割・均等割。出産予定月の前月から4か月間、多胎は6か月間)の対象になります。出産育児一時金の申請と一緒に、産前産後の届出書も市民課で出しておくとよいでしょう。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、後期高齢者医療制度への移行に伴う減免(旧被扶養者)・国民健康保険法第59条に係る減免(刑務所等への収容)・産前産後期間の免除・介護保険適用除外施設の入所者の介護分免除などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に田村市役所 市民課 国保年金係(0247-82-1112)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|田村市の国保で押さえるべきポイント
- 田村市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.30%・後期支援分2.40%・介護分2.40%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分24,000円・後期支援9,800円・介護11,100円・子ども1,300円、平等割は合計で年34,200円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 平等割が4区分すべてにある3方式(平等割は40〜64歳がいる世帯で年34,200円)。特定世帯は5年間半額、その後3年間は4分の1減額
- 市の令和8年度予算概要では、国保特別会計は34億3,450万円、うち一般会計の負担は3億2,128万円(前年度比507万円減)
- 世帯主が国保に入っていなくても課税される。世帯主が変わった年は変更前・後の世帯主それぞれに月数按分で課税
- 国保税は8回払い(7月〜翌年3月)。第6期だけ年明けの1月4日(納期限はいずれも市が公表)
- コンビニ納付・スマホ決済・eL-QRの対象に国保税(普通徴収)が入っている。ただし1枚30万円を超える納付書はコンビニ不可
- 国保の加入・脱退の窓口は平日8時30分〜17時15分のみ。延長窓口・日曜窓口では手続きできない(加入は郵送不可、社保加入による脱退は郵送可)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万6千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は田村市役所 市民課 国保年金係(0247-82-1112)
出典・参考:
・田村市公式:国民健康保険税(令和8年度の税率・軽減・減免・納期・特別徴収)
・田村市公式:国民健康保険(国保)の加入及び脱退について
・田村市公式:郵送による国保喪失の手続き
・田村市公式:国保喪失後の医療機関等の受診について
・田村市公式:国保給付(自己負担割合・高額療養費・出産育児一時金・葬祭費)
・田村市公式:子どもの医療費適正化にご協力ください
・田村市公式:マイナ保険証をご利用ください
・田村市公式:子ども・子育て支援金制度について
・田村市公式:田村市税金の納付方法(税務課)
・田村市公式:STOP滞納!!(税務課)
・田村市公式:令和8年度当初予算の概要(財政課)
・田村市公式:田村市の概要・田村市の特性(総務課)
・田村市公式:滝根行政局
・田村市公式:大越行政局
・田村市公式:都路行政局
・田村市公式:常葉行政局
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は田村市公式サイトでご確認ください。