いすみ市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
いすみ市は千葉県の東部、房総半島の太平洋側にある市です。大原・夷隅・岬の3つの旧町が合併してできたため、市役所本庁(大原)のほかに夷隅地域市民局と岬地域市民局でも国保の手続きの一部ができます。
この記事では、市の公式ページで確認できた令和8年度の税率にもとづいて、いすみ市の国保税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職での特例軽減、納付方法、窓口の使い分けまでをまとめました。
いすみ市の国保税の最大の特徴は、医療分・後期分・介護分の3つの税率が令和6年度の公表内容から動いておらず、令和8年度の変更点は「子ども・子育て支援金分」の新設、課税限度額の引き上げ、軽減判定所得の見直しにほぼ限られることです。さらに、近隣の南房総市・館山市・富津市と並べると所得割が一段低く、平等割も小さいことがわかります。
「税」で納める国保なので、勤務先の健保の「保険税」とは扱いが異なる点(納税義務者は世帯主、社会保険料控除の対象など)も、あわせて整理しました。
1. いすみ市の国民健康保険の概要
いすみ市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
いすみ市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
いすみ市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。市は「平成29年度より資産割が廃止となりました」と公表しており(令和6年度版の市ページ)、現在は資産割はありません。
平等割は医療分の19,000円のみで、後期分・介護分・子ども分にはありません。千葉県内では南房総市(26,500円)や館山市(27,800円)にも医療分だけの平等割がありますが、いすみ市は金額が小さいのが特徴です(金額は当サイトの各市ページで確認した令和8年度の数字)。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険加入者でなくても、世帯に国民健康保険加入者がいる場合(擬制世帯)は世帯主が納税義務者となる」としています。擬制世帯の世帯主の総所得は軽減判定には含まれますが、税額の計算には含まれません。
転入して国保に加入した人は、前住所地へ所得を照会して把握します。納税通知書の発送までに所得がつかめない場合は、所得割が入っていない通知書が先に届き、所得がわかってから所得割を加算して再計算した通知書が改めて届くと市は説明しています。最初の通知額で安心しないでください。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 6.20% | 23,000円 | 19,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.50% | 13,000円 | ― | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.20% | 15,000円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,800円 (子ども・子育て支援金分の均等割は「均等割1,700円+18歳以上被保険者均等割100円」で、18歳以上は合計1,800円です(18歳未満の1,700円は全額軽減され、その財源として18歳以上に100円が上乗せされます)) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割は「均等割1,700円+18歳以上被保険者均等割100円」で、18歳以上は合計1,800円です(18歳未満の1,700円は全額軽減され、その財源として18歳以上に100円が上乗せされます)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は11.18%(医療分6.2%+後期分2.5%+介護分2.2%+子ども分0.28%/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上なら介護分がなく8.98%です。所得割は「前年中の総所得金額等-基礎控除43万円」に税率をかけて計算します。
均等割は1人あたり、18歳以上の40歳未満で37,800円(医療23,000円+後期13,000円+子ども分1,700円+18歳以上均等割100円)。40〜64歳は介護分15,000円が加わり52,800円です。18歳未満の子どもは子ども分が全額軽減されるため、医療23,000円+後期13,000円の36,000円(介護分なし)になります。
平等割は1世帯あたり19,000円(医療分のみ)。単身世帯でも1世帯分がかかります。
課税限度額は医療分67万円・後期分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で合計113万円です。市は令和8年度に課税限度額と軽減判定所得を改正したと明記しています。
令和8年度の保険税額は、市の「国民健康保険税概算算出表」(Excel)でも試算できます。ただし年度途中の異動、40歳・65歳・75歳到達、後期高齢者医療への移行者がいる世帯、専従者給与のある方などは対象外です(詳細は第7章)。
令和6年度と令和8年度の比較|税率は据え置き、動いたのは支援金分と軽減基準
| 項目 | 令和6年度 | 令和8年度 | 動き |
|---|---|---|---|
| 医療分 所得割 | 6.2% | 6.2% | 変更なし |
| 医療分 均等割/平等割 | 23,000円/19,000円 | 23,000円/19,000円 | 変更なし |
| 後期分 所得割/均等割 | 2.5%/13,000円 | 2.5%/13,000円 | 変更なし |
| 介護分 所得割/均等割 | 2.2%/15,000円 | 2.2%/15,000円 | 変更なし |
| 子ども・子育て支援金分 | ― | 所得割0.28%・均等割1,700円(18歳以上は+100円) | 新設 |
| 5割軽減の加算額(被保険者1人あたり) | 29.5万円 | 31万円 | +1.5万円 |
| 2割軽減の加算額(被保険者1人あたり) | 54.5万円 | 57万円 | +2.5万円 |
令和6年度のページ(2024年7月更新)には「なお、令和6年度について、税率の改正はありません」とあり、令和8年度の税率表と見比べると、医療分・後期分・介護分の所得割・均等割・平等割はすべて同じ数字です。なお、令和7年度の市公表ページは今回確認していないため、令和7年度の動きについては記事では断定しません。
「税率が変わっていないのに、令和8年度の通知書は金額が増えた」という方は、子ども・子育て支援金分(所得割0.28%+均等割)が新たに加わったことが主な原因です。逆に、軽減判定の基準額が引き上げられたことで、5割・2割軽減の対象になる世帯は広がる方向にあります。
近隣4市の比較|いすみ市は医療分の所得割・平等割が小さい
| 市 | 方式 | 医療分 所得割 | 所得割の合計(介護分含む) | 平等割 |
|---|---|---|---|---|
| いすみ市 | 3方式 | 6.20% | 11.18% | 19,000円(医療のみ) |
| 南房総市 | 3方式 | 7.17% | 12.10% | 26,500円(医療のみ) |
| 館山市 | 3方式 | 7.77% | 13.67% | 27,800円(医療のみ) |
| 富津市 | 2方式 | 7.40% | 12.59% | なし |
所得割の合計が最も低いのはいすみ市で、館山市とは2.49ポイントの差があります。ただし、富津市は平等割がなく均等割は医療分で41,000円(いすみ市は23,000円)と高めに設計されているため、所得が低く世帯人数が多い世帯では、いすみ市の方が有利とは限りません。比較は「所得割」だけで決めず、世帯構成ごとに計算してください。県内の統一方針による今後の改定については、市の公表を確認してください。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 159,340円 + 均等割 80,500円 + 平等割 19,000円 ⇒ 258,840円
- 後期支援分: 所得割 64,250円 + 均等割 45,500円 ⇒ 109,750円
- 介護分: 所得割 56,540円 + 均等割 30,000円 ⇒ 86,540円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 3,600円 ⇒ 10,796円
合計: 年間 約465,926円(月あたり約38,800円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 98,580円 + 均等割 23,000円 + 平等割 19,000円 ⇒ 140,580円
- 後期支援分: 所得割 39,750円 + 均等割 13,000円 ⇒ 52,750円
- 介護分: 所得割 34,980円 + 均等割 15,000円 ⇒ 49,980円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,800円 ⇒ 6,252円
合計: 年間 約249,562円(月あたり約20,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年19,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 186,460円 / 後期支援分 71,250円 / 介護分 66,260円 / 子ども分 8,324円 ⇒ 合計 約332,294円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 58,276円 / 後期支援分 20,350円 / 介護分 20,756円 / 子ども分 2,554円 ⇒ 合計 約101,936円
差額は年間およそ23万円。届出書1枚でこれだけ違います。いすみ市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額はいすみ市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. いすみ市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は「均等割1,700円+18歳以上被保険者均等割100円」で、18歳以上は合計1,800円です(18歳未満の1,700円は全額軽減され、その財源として18歳以上に100円が上乗せされます)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: いすみ市役所 税務課、夷隅地域市民局・岬地域市民局 地域市民班
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
いすみ市の専用ページでは、軽減の対象となる離職理由コードを特定受給資格者=11・12・21・22・31・32、特定理由離職者=23・33・34と明記しています。非自発的な離職でも、雇用保険を受給していない場合は軽減になりません。
軽減期間は「離職の翌日の属する月から翌年度末まで」で、雇用保険の失業給付を受ける期間とは別です。国保加入中に就職しても対象は続きますが、会社の健康保険に入るなどして国保を抜けると終了します。社保加入や生活保護で資格を失ったあとに再び国保に入っても、軽減対象期間内であれば再開しますが、再度の失業給付の認定で軽減に該当しない内容だった場合は対象外です。
申告には、ハローワークで交付される「雇用保険受給資格者証」または「雇用保険受給資格通知」(離職理由が確認できるもの)を持参します。具体的な軽減額は、窓口(税務課課税班 0470-62-1116)に問い合わせるよう市が案内しています。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. いすみ市の減免制度|要申請
いすみ市の軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割軽減は申請不要ですが、世帯主または加入者に市民税・県民税の未申告者がいると判定ができず、軽減が適用されません。所得がなくても必ず申告してください。以下は市が公表している制度の一覧です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 毎年4月1日現在の世帯主と国保加入者の前年中の所得で判定。総所得金額が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×(被保険者と特定同一世帯所属者の合計人数)+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③43万円+57万円×同人数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=2割 | 均等割と平等割を軽減。「給与所得者等」は給与収入55万円超、公的年金等は65歳未満60万円超・65歳以上125万円超の人。未申告者がいる世帯は適用不可 |
| 未就学児の均等割軽減(国の制度) (申請不要) | 国保に加入している未就学児(6歳に達する日以後の最初の3月31日まで) | 均等割の2分の1を減額。7割軽減の世帯なら減額後5,400円、5割なら9,000円、2割なら14,400円、軽減なしなら18,000円(市の表)。減額後の税額が課税限度額を超える場合は限度額が税額 |
| 18歳未満の子ども分均等割 (申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者 | 子ども・子育て支援金分の均等割(1,700円)が全額軽減。その財源として18歳以上の被保険者に100円の18歳以上均等割を課税 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 平成21年3月31日以降に失業した65歳未満の人で、雇用保険の特定受給資格者(理由コード11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34) | 前年中の給与所得を100分の30とみなして算定。雇用保険の受給者でない場合は軽減にならない。期間は離職の翌日の属する月から翌年度末まで |
| 産前産後期間の免除 (要届出) | 出産する国保被保険者(妊娠85日以上の分娩。死産・流産・人工妊娠中絶・早産を含む) | 出産予定日(出産日)の属する月の前月から翌々月までの4か月分の均等割・所得割を免除(多胎妊娠は3か月前から6か月分)。出産予定日の6か月前から届出可能 |
| 災害による減免(家屋の被害) (要申請) | 居住する家屋・家財の被害額(保険金等を除く)が価格の10分の3以上で、前年の合計所得金額が1,000万円以下。納付が著しく困難と認められる場合 | 世帯の合計所得500万円以下で、被害が3割以上5割未満なら50%、5割以上なら100%。500万円超750万円以下は25%/50%、750万円超1,000万円以下は12.5%/25%。被災日以後に到来する納期分が対象 |
| 災害による減免(障害者となった場合) (要申請) | 震災・風水害・火災等により、心身喪失の常況、失明、その他の精神または身体の障害を負った方 | 前年の所得にかかわらず90%を減額。減免該当日以後に到来する納期分が対象 |
| 矯正施設等で服役(収監)中の方の免除 (要申請) | 矯正施設等に収監されていた被保険者 | 収監されていた期間分の保険税が免除。要件・手続きは税務課課税班へ |
いすみ市の減免で注意したいのは、災害減免が「被災した日以後に到来する納期分」だけを対象にしている点です。すでに納めた分や、被災日より前に納期が来た分はさかのぼって戻りません。被害に遭ったら、納期を1回でも多く減免に乗せるため、早めに税務課課税班へ申請するのが実務上のコツです。
市は災害による減免を2026年10月1日に更新しており、制度は現在も生きています。家屋の被害は「10分の3以上」が入口なので、一部損壊で基準に届かない場合は、罹災証明書の判定区分と合わせて窓口で相談してください。
また、非自発的失業の軽減は、転入前の市区町村で受けていた場合でも、いすみ市で改めて申告が必要です。産前産後の免除も同様に、転入後に免除対象期間があるなら再度届出が要ります。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(市は年金天引きの方にも、申し出れば口座振替に切り替えられるとしています)
- 納付書(金融機関・コンビニ等)
- 特別徴収(年金天引き)(世帯主が国保加入、加入者全員が65〜74歳、年金年額18万円以上、介護保険料と国保税の合算額が年金額の2分の1以下)
- 納付相談(事情があって納付が困難なときは、滞納のままにせず早めに相談)
普通徴収は年8回です。令和8年度の納期限は7月31日・8月31日・9月30日・11月2日・11月30日・12月25日・令和9年2月1日・3月1日(納期限が土日祝の場合は翌開庁日)。1回に納める額は1か月分ではなく、年税額を8回に分けた額です。
納税通知書の発送は税率確定後の7月中旬です。年度の途中で加入・脱退した場合は月割計算になり、原則として届出のあった翌月に通知書が送付されます。
届出が遅れて遡って課税された分(過年度分)は、通常の第1〜8期とは別に計算され、届け出た日の翌月末が納期になります。資格が発生した日(退職日の翌日など)から14日以内の届出を心がけてください。遅れると、保険証(資格確認書)が使えない期間に医療費を全額立て替える事態にもなりかねません。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. いすみ市の国保窓口一覧
いすみ市では、税額・軽減・減免は税務課、加入・脱退・給付は市民課と窓口が分かれています。地域市民局でも一部の手続きができます。
| 窓口 | 連絡先 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 税務課 課税班 〒298-8501 千葉県いすみ市大原7400番地1 | 0470-62-1116 FAX 0470-63-1252 | 保険税の算定・軽減・減免(非自発的失業の軽減、産前産後の免除、災害減免、収監中の免除)、払込確認書の交付、確定申告用の納付額確認、納付相談 |
| 市民課 国保年金班 〒298-8501 千葉県いすみ市大原7400番地1 | 0470-62-1115 FAX 0470-63-1252 | 国保の加入・脱退(資格の得喪)、給付(高額療養費・限度額適用認定など)、資格確認書・資格情報のお知らせ、マイナ保険証に関する案内 |
| 夷隅地域市民局 地域市民班 〒298-0192 千葉県いすみ市弥正87番地1 | 0470-86-2112 | 市が「夷隅・岬各地域市民班」で受けると案内している手続き(非自発的失業の軽減申告、産前産後免除の届出、払込確認書の申請 など) |
| 岬地域市民局 地域市民班 〒299-4692 千葉県いすみ市岬町長者22番地 | 0470-87-2112 | 夷隅地域市民局と同様。本庁(大原)まで行かずに届出ができるのが利点 |
| 令和8年度 国民健康保険税 概算算出表(Excel) | 市サイト(税務課) | ダウンロードして入力。あくまで概算(対象外のケースは第7章) |
国保の「加入・脱退」は市民課 国保年金班、「税額や減免」は税務課 課税班と、窓口が分かれています。転入や退職で加入するときは、まず市民課で資格の手続きをし、保険税のことは税務課に聞く、という流れになります。
確定申告・年末調整用の「払込確認書」(国民健康保険税・介護保険料・後期高齢者医療保険料の3つの納付額を証明する書類)は、納税義務者(世帯主)および同一世帯の方が、税務課または夷隅・岬の地域市民局の窓口で申請書を書き、身分確認をしたうえで無料で交付されます。窓口に出向けない場合の電話確認は、後述のとおり条件があります。
確定申告・年末調整の社会保険料控除では、国保税の納付額が所得控除の対象です。年金天引きの保険税はその年金を受け取っている方が、口座振替の保険税は振替口座の名義人が控除を受けます。市の案内では、年末調整や確定申告の際に領収証書等の添付は不要ですが、納税額を確認される場合があります。
納付額の電話確認は、年末調整・確定申告の用途に限り、納税義務者(世帯主)からの問い合わせで、本人確認後に折り返しの電話で金額を知らせる方式です。本人確認ができない場合や、本人以外からの問い合わせには答えてもらえません。
70歳〜74歳は国保の高齢受給者として自己負担が2割(一定の所得がある方は3割)になります。市によると、1日生まれの方は誕生月から、2日〜31日生まれの方は誕生月の翌月から切り替わり、保険証(資格確認書)は市から届くので手続きは不要です。
従来の保険証の新規発行は終了しています。マイナ保険証をお持ちでない方には資格確認書(有効期間は最大1年。期限前に自動で新しいものが届く)、お持ちの方には資格情報のお知らせが交付されます。
8. よくある質問(いすみ市の国保)
Q1. いすみ市の令和8年度の国保税率を教えてください。
A. 所得割は医療分6.2%・後期分2.5%・介護分2.2%・子ども分0.28%(合計11.18%)、均等割は23,000円・13,000円・15,000円・1,700円(18歳以上は子ども分に100円加算)、平等割は医療分19,000円、課税限度額は67万円・26万円・17万円・3万円で合計113万円です(いすみ市公式)。
Q2. 令和8年度に、いすみ市の国保税はなぜ増えたのですか?
A. 医療分・後期分・介護分の税率は令和6年度の市公表と同じで、令和8年度に加わったのは子ども・子育て支援金分(所得割0.28%+均等割1,700円、18歳以上は+100円)です。通知書の金額が増えた場合は、この支援金分と、課税限度額の改正(合計113万円)が主な要因です。令和7年度の市ページは今回確認していません。
Q3. 子どもが生まれたら、国保税は軽くなりますか?
A. 未就学児の均等割は2分の1に減額され(申請不要)、18歳未満は子ども・子育て支援金分の均等割が全額軽減されます。さらに出産する被保険者本人は、産前産後の4か月分(多胎は6か月分)の所得割と均等割が免除されます(要届出。出産予定日の6か月前から届出可能)。出産予定月と実際の出産月がずれても、市は修正の届出を求めず、更正も行いません。
Q4. 会社を辞めて国保に入りました。税額を下げる方法はありますか?
A. 会社都合などの離職(理由コード11・12・21・22・31・32・23・33・34)で、雇用保険を受給している65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30とみなして税額を計算する軽減があります。要申告で、窓口は税務課または夷隅・岬の地域市民班。ハローワークの受給資格者証(離職理由がわかるもの)を持参してください。
Q5. 転入したばかりですが、納税通知書の金額が安すぎる気がします。
A. 転入者は前住所地への所得照会に時間がかかり、通知書の発送までに所得がつかめない場合、所得割が含まれていない金額で通知されることがあります。所得がわかり次第、所得割を加算して再計算した納税通知書が改めて届くので、最初の金額で家計を組まず、差額が来る前提で備えてください(市の案内)。
Q6. 確定申告に使う国保税の納付額を知りたいのですが。
A. 税務課または夷隅・岬の地域市民局の窓口で、払込確認書(国保税・介護保険料・後期高齢者医療保険料の3つ)を無料で交付してもらえます。窓口に行けない場合は、納税義務者(世帯主)本人からの電話に限り、本人確認のうえ折り返しで納付額を教えてもらえます(年末調整・確定申告の用途のみ)。
Q7. 災害で自宅が被害を受けました。国保税は減免されますか?
A. 家屋・家財の被害額が価格の10分の3以上で、前年の合計所得が1,000万円以下なら、申請により減免されます。合計所得500万円以下なら、被害3割以上5割未満で50%、5割以上で100%。対象は被災日以後に到来する納期分です。災害で障害者となった場合は、所得にかかわらず90%が減額されます。窓口は税務課課税班です。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減(国の制度)
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の免除
(要届出)・災害による減免(家屋の被害)
(要申請)・災害による減免(障害者となった場合)
(要申請)・矯正施設等で服役(収監)中の方の免除
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内にいすみ市役所 税務課 課税班(0470-62-1116)/市民課 国保年金班(0470-62-1115)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|いすみ市の国保で押さえるべきポイント
- いすみ市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分6.20%・後期支援分2.50%・介護分2.20%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分23,000円・後期支援13,000円・介護15,000円・子ども1,800円、平等割は合計で年19,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 医療分・後期分・介護分の税率は令和6年度の市公表と同じ。令和8年度の主な変更は支援金分の新設・限度額改正・軽減基準の引き上げ
- 平等割は医療分の19,000円のみ。南房総市(26,500円)・館山市(27,800円)より小さい
- 軽減判定は未申告だと受けられない。所得ゼロでも住民税の申告を
- 災害減免は被災日以後の納期分が対象、障害者となった場合は90%減額。収監中の免除もある
- 窓口が分かれている:税額・減免は税務課、加入・脱退は市民課。払込確認書は窓口(税務課・夷隅/岬の地域市民局)で交付
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年23万円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口はいすみ市役所 税務課 課税班(0470-62-1116)/市民課 国保年金班(0470-62-1115)
出典・参考:
・いすみ市公式:国民健康保険税(税率表・軽減措置・納期)
・いすみ市公式:国民健康保険税の試算(概算算出表)
・いすみ市公式:非自発的失業における国民健康保険税の軽減について
・いすみ市公式:産前産後期間に係る国民健康保険税の免除について
・いすみ市公式:災害による国民健康保険税の減免について
・いすみ市公式:確定申告・年末調整の社会保険料控除について(国民健康保険税分)
・いすみ市公式:国民健康保険(手続き・給付・窓口)
・いすみ市公式:マイナンバーカードの健康保険証利用について
・いすみ市公式:国民健康保険税(令和6年度版・Internet Archive 2025年5月取得)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報はいすみ市公式サイトでご確認ください。