宮古市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
宮古市は岩手県の沿岸中部に位置し、本州最東端のトドヶ崎を擁する人口約4万人の市です。2005年に旧宮古市・田老町・新里村、2010年に川井村と合併した広い市域で、市役所は宮町にあり、田老・新里・川井に総合事務所、崎山・花輪・津軽石・重茂・小国・門馬・川内には出張所が置かれています。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく宮古市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、解雇・雇止めで離職した方の軽減、納期や窓口までまとめました。
宮古市の令和8年度の税率は、所得割が医療分7.1%・後期高齢者支援金分2.2%・介護分2.1%・子ども・子育て支援納付金分0.26%。市の公式ページ(2026年5月22日更新)には、「資産割額は令和8年度から廃止」と明記されています。
特徴は3つ。ひとつは18歳までの子どもの均等割が全額減免(令和元年度から市独自に実施)されていること。ふたつめは資産割を令和8年度に廃止して3方式になったこと。みっつめは、医療分の均等割(21,100円)と平等割(21,000円)がほぼ同額という設計です。
1. 宮古市の国民健康保険の概要
宮古市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
宮古市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
宮古市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式です。令和8年度から3方式(所得割+均等割+平等割)で、従来あった資産割は廃止されました(市の概要ページに「資産割額は令和8年度から廃止となりました」と記載)。
市の説明では、保険税は①所得割額(世帯の加入者の所得に応じて)、②均等割額(加入者数に応じて)、③平等割額(1世帯につきいくらと計算)、④18歳以上均等割額(子ども・子育て支援納付金分のみ)の合計です。年度の途中で加入した場合は加入月からの月割り、脱退した場合は脱退月の前月までの月割りで計算します。
納税義務者は世帯主です。世帯主が国保に加入していなくても、世帯に国保加入者がいれば、納税通知書は世帯主宛に送られます。
課税限度額は医療分67万円・支援金分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で合計113万円です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 7.10% | 21,100円 | 21,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.20% | 7,000円 | 6,000円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.10% | 7,500円 | 6,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.26% | 800円 (子ども・子育て支援納付金分の均等割は750円+18歳以上均等割50円で、18歳以上は合計800円。18歳未満には課税されません) | 700円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援納付金分の均等割は750円+18歳以上均等割50円で、18歳以上は合計800円。18歳未満には課税されません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は11.66%(医療分7.1%+後期高齢者支援金分2.2%+介護分2.1%+子ども・子育て支援納付金分0.26%/40〜64歳)。40歳未満・65歳以上の方は9.56%です。所得割は加入者ごとの所得に応じて計算します。
均等割の合計は1人36,400円(医療21,100+支援金7,000+介護7,500+子ども750+18歳以上50/40〜64歳の18歳以上)。介護分のかからない大人は28,900円です。18歳未満は、医療分・支援金分の均等割が市の減免で全額免除され、子ども分は課税されないため、均等割は実質0円になります。
平等割は1世帯あたり年33,700円(医療21,000+支援金6,000+介護6,000+子ども700)。介護分の平等割は、世帯に40〜64歳の方がいる場合にかかります。介護分を除くと27,700円です。
医療分は均等割21,100円・平等割21,000円とほぼ同額。支援金分は均等割7,000円・平等割6,000円。人数が増えるほど1人あたりの平等割の負担は薄まります。ただし子どもの均等割は免除されるので、子育て世帯は人数が増えても均等割がほとんど増えません。
18歳以上均等割は子ども分の50円だけ。他の自治体が100円前後を上乗せするなか、かなり小さい水準です。
令和8年度の税率と、所得に関係なくかかる「定額部分」
| 区分 | 所得割(税率) | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 7.1% | 21,100円 | 21,000円 | 67万円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.2% | 7,000円 | 6,000円 | 26万円 |
| 介護納付金分 (40〜64歳) | 2.1% | 7,500円 | 6,000円 | 17万円 |
| 子ども・子育て支援納付金分 (令和8年度新設) | 0.26% | 750円 +18歳以上均等割50円 | 700円 | 3万円 |
市のページは税率表のみで、モデル世帯の計算例は載っていません。そこで公表された税率から、所得ゼロでもかかる「定額部分」を計算しました(法定軽減の前)。
| 世帯のかたち | 計算 | 年額 |
|---|---|---|
| 40歳未満の単身 | 均等割(21,100+7,000+800)+平等割(21,000+6,000+700)=28,900+27,700 | 56,600円 |
| 40〜64歳の単身 | 均等割36,400+平等割33,700 | 70,100円 |
| 40〜64歳の夫婦 | 均等割36,400×2+平等割33,700 | 106,500円 |
| 40〜64歳の夫婦+18歳未満の子1人 | 106,500+子の均等割0(市独自の全額減免) | 106,500円 |
この定額部分は7割・5割・2割の法定軽減で減らせる部分です。所得が少ない世帯ほど効果が大きくなります。最後の行のとおり、宮古市は子どもが1人増えても、均等割が増えません(減免しなければ28,100円増える計算です)。
令和8年度の改正点
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 資産割 | 令和8年度から廃止(3方式へ) |
| 子ども・子育て支援納付金分 | 新設(所得割0.26%・均等割750円+18歳以上50円・平等割700円・限度額3万円)。18歳未満には課税されない |
| 子どもの均等割減免 | 令和8年度の減免額は軽減非該当世帯で1人28,100円(医療21,100+支援金7,000) |
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円。宮古市は18歳までの子どもの均等割が全額減免なので、均等割は大人2人分だけです。
- 医療分: 所得割 182,470円 + 均等割 42,200円 + 平等割 21,000円 ⇒ 245,670円
- 後期支援分: 所得割 56,540円 + 均等割 14,000円 + 平等割 6,000円 ⇒ 76,540円
- 介護分(妻・夫の2人): 所得割 53,970円 + 均等割 15,000円 + 平等割 6,000円 ⇒ 74,970円
- 子ども分: 所得割 6,682円 + 均等割 1,600円(大人2人×800円)+ 平等割 700円 ⇒ 8,982円
合計: 年間 約406,162円(月あたり約33,800円)。子ども2人分の均等割を減免しなければ、医療分・支援金分だけで最大56,200円(28,100円×2人)上乗せされる計算です。
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。なお市は、旧国保加入者(後期高齢者医療に移った方)も被保険者数に含めて判定すると案内しています。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 112,890円 + 均等割 21,100円 + 平等割 21,000円 ⇒ 154,990円
- 後期支援分: 所得割 34,980円 + 均等割 7,000円 + 平等割 6,000円 ⇒ 47,980円
- 介護分: 所得割 33,390円 + 均等割 7,500円 + 平等割 6,000円 ⇒ 46,890円
- 子ども分: 所得割 4,134円 + 均等割 800円 + 平等割 700円 ⇒ 5,634円
合計: 年間 約255,494円(月あたり約21,300円)
単身世帯でも平等割が合計で年33,700円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 207,530円 / 後期支援分 64,260円 / 介護分 62,430円 / 子ども分 7,558円 ⇒ 合計 約341,778円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 61,938円 / 後期支援分 19,156円 / 介護分 19,158円 / 子ども分 2,235円 ⇒ 合計 約102,487円
差額は年間およそ23万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。宮古市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は宮古市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 宮古市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割軽減|自動適用(宮古市は18歳までの均等割が全額減免)
国の制度では未就学児(小学校入学前)の均等割が一律5割軽減されますが、宮古市は18歳までの均等割を市独自に全額減免(4-6参照)しているため、未就学児の均等割も0円です。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金分の均等割は750円+18歳以上均等割50円で、18歳以上は合計800円。18歳未満には課税されません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 宮古市役所 税務課(2階)。加入・脱退などの資格の手続きは総合窓口課(1階)、各総合事務所・出張所
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
宮古市の場合、対象は離職日現在65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかの方です(雇用保険の高年齢受給資格者・特例受給資格者は対象外)。市の表では、11=解雇、12=天災等による事業継続不能での解雇、21=雇止め(3年以上・通知あり)、22=雇止め(3年未満・更新明示あり)、23=期間満了(3年未満・更新明示なし)、31=事業主の働きかけによる正当な理由のある自己都合退職、32=事業所移転等による自己都合退職、33・34=正当な理由のある自己都合退職(34は被保険者期間12か月未満)と並んでいます。
軽減の内容は、前年所得のうち給与所得を30%とみなして計算するものです。対象期間は離職日の翌日の属する月から、その翌年度末まで。たとえば令和8年3月31日〜令和9年3月30日の離職なら、離職の翌日の属する月〜令和9年度分が対象です。
注意点は2つ。①軽減されるのは雇用保険受給資格者証の交付を受けた本人のみ(家族の所得は圧縮されません)。②前年の所得が少ない世帯や、課税額が限度額を超えている世帯では、税額が変わらない場合があります。申請には「宮古市国民健康保険税特例対象被保険者等に係る申告書」と雇用保険受給資格者証が必要で、書式はWord・PDF(記入例つき)が市のページに掲載されています。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 宮古市の減免制度|要申請
宮古市の軽減は、法定軽減(7割・5割・2割)、後期高齢者医療への移行に伴う軽減、市独自の子どもの均等割減免、旧被扶養者減免のいずれもあらためての手続きは不要と市が案内しています。申請・申告が必要なのは、失業軽減・産前産後の軽減・災害等の特別な事情による減免です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の法定軽減 (申請不要/要・所得申告) | 前年の世帯の総所得が基準以下。7割=43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)、5割=43万円+31万円×被保険者数+同、2割=43万円+57万円×被保険者数+同。被保険者数には旧国保加入者(後期高齢者医療に移行した方)も含む | 均等割・18歳以上均等割・平等割を7割・5割・2割軽減。判定は所得割課税対象額(65歳以上の年金所得者は15万円を控除)で行い、世帯主が国保加入者でなくても世帯主の所得を加算して判定 |
| 子どもの均等割減免 (市独自・申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの被保険者(令和元年度から実施) | 均等割が全額減免。令和8年度の減免額は、軽減非該当世帯28,100円/2割軽減22,480円/5割軽減14,050円/7割軽減8,430円(医療分+支援金分の合計)。減免後の世帯全体の税額が限度額を超える場合は限度額が課税額 |
| 後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減 (申請不要) | 世帯の国保加入者が後期高齢者医療に移行し、国保加入者が1人だけになった世帯 | 5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1を軽減(介護納付金分は除く) |
| 旧被扶養者減免 (申請不要) | 75歳以上の方が被用者保険から後期高齢者医療に移ったため、その被扶養者(65〜74歳)が新たに国保に加入した場合 | 所得割額・資産割額は全額免除、均等割・18歳以上均等割は半額免除(7割・5割軽減該当世帯は除く)。旧被扶養者のみの世帯は平等割も半額免除。国保に加入した月から2年間。転入者で前住所地の減免を受けていた方は証明書の提示が必要 |
| 災害等特別な事情による減免 (要問い合わせ) | 災害等の特別な事情がある場合 | 減免が受けられることがある。詳細は税務課へ |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 国保加入者で出産予定日(または出産日)が令和5年11月1日以降。妊娠85日(4か月)以上の出産(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む) | 均等割・18歳以上均等割・所得割を全額免除。出産(予定)月の前月〜翌々月の4か月分(多胎は3か月前から6か月分)。届出は出産予定日の6か月前から可能、郵送可 |
宮古市の軽減・減免でいちばん目立つのは、「子どもの均等割減免」を令和元年度から独自に続けていることです。市は「子育て支援充実の一環」と説明しており、18歳までの均等割が全額免除。しかも減免額は法定軽減の区分ごとに市が公開しています(軽減なしの世帯は医療分21,100円+支援金分7,000円=28,100円)。
もうひとつの注意点は、令和8年度に新設された子ども・子育て支援納付金分も、18歳未満の加入者には課税されないこと。つまり宮古市では、子どもが何人いても、子どもの人数分の均等割はかかりません。平等割(世帯ごとの定額)と所得割だけが負担の中心です。
産前産後の軽減は、産前産後期間に係る国民健康保険税軽減届出書に、母子健康手帳など出産予定日(出産日)と単胎・多胎の別が確認できる書類を添えて、市役所2階の税務課(平日午前9時〜午後4時)または郵送で届け出ます。提出先は〒027-8501 宮古市宮町一丁目1番30号 市民生活部税務課市民税係です。
窓口での支払いが苦しいときは、国民健康保険一部負担金の減免という別制度もあります。災害で住宅・家財に30%以上の損害を受けた場合や、所得が前年の50%以下に減った場合、収入が生活保護基準額以下で預貯金が基準額の3か月分以下の場合などに、免除・減額・徴収猶予が受けられます。期間は3か月(必要と認められれば最長12か月まで延長)です。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険税が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書での納付(年金天引き対象者以外の方)
- 口座振替(年金天引き対象者以外の方。口座名義人が社会保険料控除の対象になります)
- 年金からの天引き(特別徴収):一定の条件を満たす世帯
納税通知書は6月30日現在の状況で作成し、毎年7月中旬に世帯主へ送られます。普通徴収の納期は7月〜翌年2月の8期(第1期7月、第2期8月、第3期9月、第4期10月、第5期11月、第6期12月、第7期1月、第8期2月)。各月の納期限は末日で、12月だけは25日です。土日祝などで金融機関が休みの場合は翌営業日になります。納付書は納期限までなら郵便局・簡易郵便局(東北6県)でも使えます。納期限を過ぎると、郵便局以外の金融機関、市役所、各総合事務所、小国・門馬・川内の各出張所の窓口で納付します。
口座振替の注意点は、社会保険料控除です。口座振替で支払うと、その口座の名義人が社会保険料を支払ったことになります。市は「ご自身が納税義務者であって、他のご家族名義の口座からの振替を登録された場合、ご自身の社会保険料控除としては申告できません」と案内しています。
年金天引きの対象は、①世帯主が国保の被保険者、②世帯内の国保被保険者全員が65〜74歳、③年金の年額が18万円以上、④国保税と介護保険料の合算額が年金支給額の2分の1以下、のすべてに当てはまる世帯です。納付は4月〜2月の全6回。希望しない場合は口座振替に変更できますが、申請した月の翌月から2か月経過後に天引きが止まります。口座振替に変更したあと滞納すると、翌年から天引きに戻ります。
天引きが中止され、納付書や口座振替に切り替わるのは、年度途中で税額が減額になったとき、世帯主が75歳になる年度、年金が停止したときなど。所得更正で増額になった場合は、増額分だけが納付書か口座振替になります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 宮古市の国保窓口一覧
加入・脱退などの資格の手続きは総合窓口課(市役所1階)、税額の計算・軽減・減免・納付の相談は税務課という分担です。
| 窓口 | 所在地・連絡先 | 取扱い |
|---|---|---|
| 市民生活部 税務課 市民税係 【市役所2階】 | 〒027-8501 宮古市宮町一丁目1-30 電話 0193-62-2111(代表) | 国保税の算定、軽減・減免の相談、特例対象被保険者(解雇等)の軽減申告、産前産後の軽減届出 |
| 市民生活部 総合窓口課 【市役所1階】 | 〒027-8501 宮古市宮町一丁目1-30 0193-62-2111(代表) | 国保の加入・脱退の届出、葬祭費(3万円)・出産育児一時金(50万円)の申請 |
| 各総合事務所(住民生活係) | 田老 0193-87-2972/新里 0193-72-2114/川井 0193-76-2112 | 加入・脱退の届出、納付 |
| 各出張所 | 崎山 0193-62-6036/花輪 0193-69-2111/津軽石 0193-67-2111/重茂 0193-68-2111/小国 0193-78-2111/門馬 0193-77-2111/川内 0193-75-2111 | 加入・脱退の届出 |
職場の健康保険に入ったことによる国保の脱退は、電子申請(LoGoフォーム)でもできます。本人または同じ世帯の方が、本人確認書類と、資格確認書・資格情報のお知らせ・マイナポータルの資格情報画面のスクリーンショット(氏名・生年月日・保険者名・記号番号・資格取得日が見えるもの)の画像を添付します。処理後、登録したメールアドレスに完了通知が届き、税額が変わる場合は翌月中旬(月末の手続きは翌々月)に決定(更正)通知書が世帯主宛に送られます。
電子申請で脱退しても、税額確定までの間に納期限が来た分は納付が必要です。口座振替の方は手続き後も引き落とされることがありますが、納めすぎの分は後日還付または充当されます。資格喪失後に国保で受診すると、医療費の返還が生じる場合があります。
国保の加入・脱退は事由が発生してから14日以内の届出です。転入するときは転出証明書、職場の健康保険をやめたときは健康保険の資格喪失証明書、子どもが生まれたときは資格のわかるものと母子手帳が必要。加入者が亡くなったときは、喪主の方に葬祭費3万円が支給されます。
出産育児一時金は1児につき50万円(産科医療補償制度に未加入の医療機関などは48万8千円)。妊娠12週を超える出産が対象で、市が医療機関へ直接支払う直接支払制度を使えます。
8. よくある質問(宮古市の国保)
Q1. 令和8年度の税率はいくらですか?
A. 所得割は医療分7.1%・支援金分2.2%・介護分2.1%・子ども・子育て支援納付金分0.26%です。均等割は21,100円・7,000円・7,500円・750円(子ども分は18歳以上に50円上乗せ)、平等割は21,000円・6,000円・6,000円・700円。
限度額は医療分67万円、支援金分26万円、介護分17万円、子ども分3万円です。資産割は令和8年度から廃止されました。
Q2. 子どもの均等割は本当にかからないのですか?
A. 宮古市は令和元年度から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの方の均等割を全額減免しています。令和8年度の減免額は、軽減なしの世帯で医療分21,100円+支援金分7,000円=28,100円。さらに令和8年度新設の子ども・子育て支援納付金分は、18歳未満の加入者には課税されません。申請は不要です。ただし平等割や所得割は別にかかります。
Q3. 資産割はなくなったのですか?
A. はい。市の概要ページに「資産割額は令和8年度から廃止となりました」と書かれています。固定資産税の額で国保税が増える仕組みがなくなり、所得割・均等割・平等割の3方式になりました。持ち家や土地をお持ちの方は、令和7年度以前の通知書と見比べてみてください。
Q4. 解雇や雇止めで離職しました。軽減はありますか?
A. 離職日現在65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかなら、前年の給与所得を30%とみなして計算する軽減があります。離職日の翌日の属する月から翌年度末までが対象で、軽減されるのは受給資格者証の交付を受けた本人のみ。申告書に雇用保険受給資格者証を添えて税務課へ。
Q5. 後期高齢者医療に移行したあと、残った家族の税はどうなりますか?
A. 国保加入者が1人だけになった世帯は、5年間は平等割が半額、その後3年間は4分の1が軽減されます(介護納付金分は除く)。手続きは不要です。軽減判定の人数にも、後期高齢者医療に移った方(旧国保加入者)が含まれます。
Q6. いつ納めるのですか?
A. 普通徴収は7月〜翌年2月の8期で、納期限は各月の末日(12月は25日)。年金天引きの方は4月〜2月の全6回。納税通知書は毎年7月中旬に世帯主宛に届きます。
Q7. 税額を事前に知りたい場合は?
A. 市の税務課に問い合わせるのが確実です(0193-62-2111)。この記事の計算例も概算で、実際の税額は前年の所得や世帯構成で変わります。転入された方は前年の所得が確認できるまで正確な軽減判定ができない場合があります。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、18歳までの子どもの均等割減免、後期高齢者医療への移行に伴う軽減、旧被扶養者減免。要申請・要届出=失業した方の軽減、産前産後期間の軽減、災害等特別な事情による減免。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に宮古市 市民生活部 税務課 市民税係(0193-62-2111)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|宮古市の国保で押さえるべきポイント
- 宮古市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.10%・後期支援分2.20%・介護分2.10%・子ども分0.26%
- 均等割は医療分21,100円・後期支援7,000円・介護7,500円・子ども800円、平等割は合計で年33,700円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 所得割は医療7.1%・支援金2.2%・介護2.1%・子ども0.26%。40〜64歳で合計11.66%、40歳未満は9.56%。資産割は令和8年度に廃止
- 18歳までの子どもの均等割は市独自に全額減免(令和元年度から・申請不要)。令和8年度の減免額は軽減なしで28,100円。子ども分の18歳以上均等割は50円と小さい
- 単身世帯の定額部分は40歳未満56,600円、40〜64歳70,100円。医療分の均等割21,100円と平等割21,000円はほぼ同額
- 解雇・雇止めで離職した65歳未満は給与所得を30%で計算(翌年度末まで)。後期高齢者医療への移行で1人世帯になると平等割が5年間半額
- 普通徴収は7月〜2月の8期(12月の納期限は25日)。職場の健康保険加入による脱退は電子申請(LoGoフォーム)も可能
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年23万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は宮古市 市民生活部 税務課 市民税係(0193-62-2111)
出典・参考:
・宮古市公式:国民健康保険税の概要・税額について(令和8年度税率表)
・宮古市公式:国民健康保険税の軽減について
・宮古市公式:国民健康保険税の減免について(子どもの均等割減免)
・宮古市公式:国民健康保険税の納付方法について
・宮古市公式:国民健康保険税の産前産後期間の軽減制度について
・宮古市公式:市税の納期限
・宮古市公式:国保に加入するとき・やめるときは
・宮古市公式:国民健康保険一部負担金の減免について
・宮古市公式:電子申請による宮古市国民健康保険の脱退手続き
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は宮古市公式サイトでご確認ください。