神奈川県 小田原市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

小田原市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド

小田原市は人口約18万人、神奈川県の西の玄関口にある城下町です。小田原城、かまぼこと干物、箱根への乗り換え駅——そして新幹線で東京まで30分台という通勤圏でもあります。
この記事でまず伝えたいのは、小田原市は国保料の「決め方」と「計算例」を、毎年同じ形で公開している市だということです。
市の料率ページには、「医療分保険料総額の55% ⇒ 所得割総額」「30% ⇒ 均等割総額」「15% ⇒ 平等割総額」という配分と、「所得割総額÷対象者全員の賦課基準額=所得割額の保険料率」という決定式まで書かれています。
さらに、66歳の夫と62歳の妻の2人世帯という同じモデルで、毎年の保険料を円単位で計算して見せています。令和7年度は266,600円、令和8年度は278,000円。差は11,400円で、そのうち7,300円は令和8年度に新設された子ども・子育て支援分です。
もうひとつの特徴は、小田原市の料率が「全国の真ん中」に位置していること。当サイトが令和8年度の料率を調べた268市で、所得割の合計12.98%は中央値13.01%とほぼ同じ、単身40代の固定部分84,556円も中央値84,873円とほぼ同じです。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく小田原市の国保料の計算方法、市の計算例の検算、令和7年度からの変化、失業・出産・災害のときの軽減と減免、小田原駅の自由通路にある「アークロード市民窓口」を含む納付窓口までまとめました。

1. 小田原市の国民健康保険の概要

小田原市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

小田原市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

小田原市は「国民健康保険料」方式です。市の案内はすべて「保険料」で統一されていて、「小田原市の国民健康保険料は平成25年度から次のとおり計算しています。所得割率×賦課基準額/均等割額×加入者数/平等割額」と、現行の3方式を平成25年度から続けていることも明記されています。
医療分・後期高齢者支援分・介護分・子ども・子育て支援分の4区分すべてに平等割があります。令和8年度に新設された子ども分にも1世帯782円の平等割が付いています。子ども分に平等割を置かない自治体も多い(当サイト調査で約4割)なか、小田原市は既存の3区分と同じ設計をそのまま子ども分にも当てはめました。
介護分の平等割6,198円は「40〜64歳が1人でもいる世帯」にかかります。介護分の案内は「40歳以上65歳未満の被保険者(介護保険2号被保険者)のいる世帯」。世帯に40歳の人が1人加わるだけで、均等割10,862円と平等割6,198円、あわせて17,060円が所得に関係なく上乗せされます(市の計算例の妻62歳の介護分がちょうどこの金額です)。
保険料を納める義務は世帯主にあります。市は「世帯主が国民健康保険に加入していなくても、世帯の中に1人でも国民健康保険の被保険者がいる場合、世帯主が納付義務者となります(擬制世帯主)」とし、「この場合の保険料は国民健康保険に加入している方の分を計算しており、世帯主の分は含まれていません」と補足しています。会社員の夫の名前で、妻の国保料の通知が届く——というのはこのしくみです。
市の保険課は国保・後期高齢者医療・国民年金に加え、国保直営の「片浦診療所」の管理運営も担っています。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 小田原市国民健康保険料 料率
区分所得割率均等割(1人年額)平等割(1世帯年額)賦課限度額
医療分7.17%27,645円19,506円670,000円
後期高齢者支援金分2.82%10,790円7,613円260,000円
介護分(40〜64歳)2.71%10,862円6,198円170,000円
子ども・子育て支援金分0.28%1,160円
(均等割1,160円は「被保険者均等割1,108円」と「18歳以上被保険者均等割額52円」の合算。市は「18歳に達する日以降最初の3月31日以前である者の子ども分の均等割は全額減額されます」としており、高校生年代までの子ども分均等割は0円です)
782円30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 均等割1,160円は「被保険者均等割1,108円」と「18歳以上被保険者均等割額52円」の合算。市は「18歳に達する日以降最初の3月31日以前である者の子ども分の均等割は全額減額されます」としており、高校生年代までの子ども分均等割は0円です。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は12.98%(医療分7.17+後期分2.82+介護分2.71+子ども分0.28/40〜64歳)。40歳未満と65〜74歳なら10.27%です。

均等割の合計は1人50,457円(医療27,645+後期10,790+介護10,862+子ども1,160/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳・65〜74歳なら39,595円、18歳未満なら38,435円(子ども分0円のため)。

平等割の合計は1世帯34,099円(医療19,506+後期7,613+介護6,198+子ども782)。40〜64歳のいない世帯なら27,901円です。

賦課限度額は医療分67万円・後期分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円。令和7年度の109万円から4万円上がりました(医療分が66万→67万円、子ども分3万円の新設)。

「賦課基準額」の範囲も市が一覧で示しています。対象は利子・配当・不動産・事業・給与・譲渡・雑(公的年金等)・一時・山林など14種類の所得で、「総合課税の長期譲渡所得」「一時所得」は2分の1、「退職所得は対象となりません」「雑損失の繰越控除は対象となりません(繰越控除前の所得が対象となります)」「遺族年金、障害年金、失業手当などの非課税所得は対象にはなりません」。

土地・建物を売ったときの扱いに注目。市の一覧は「分離課税の土地建物等の譲渡所得の金額(特別控除適用後)」と明記しています。居住用財産の3,000万円控除などを差し引いた後の金額で所得割を計算するということで、加入者に有利な扱いです。当サイトの調査では「特別控除前」で計算する市のほうが多く、家を売った年の翌年度に差が出ます。

基礎控除は住民税の基礎控除です。市は「所得金額2,400万円以下 → 基礎控除43万円」「2,400万円超~2,450万円以下 → 29万円」「2,450万円超~2,500万円以下 → 15万円」と3段階を示しています。

料率はこうやって決まる——小田原市が公開している決定式

小田原市の料率ページには、料率の決め方そのものが書かれています。医療分の場合、市の説明はこうです。

小田原市が公開している医療分の料率決定の手順
手順市の説明(原文)
①保険料総額(小田原市国民健康保険加入者の年間の医療費等)-(県からの交付金、一般会計繰入金等)=医療分保険料総額
②3つに配分医療分保険料総額の55% ⇒ 所得割総額/30% ⇒ 均等割総額/15% ⇒ 平等割総額
③料率を計算所得割総額÷対象者全員の賦課基準額=所得割額の保険料率/均等割総額÷対象者数=均等割額/平等割総額÷対象世帯数=平等割額

55:30:15という配分は「小田原市国民健康保険条例で定められた割合」です。所得に応じた部分(応能分)が55%、人数・世帯に応じた部分(応益分)が45%。応益分のうち均等割と平等割を2:1で分けているので、医療分の均等割27,645円と平等割19,506円は「加入者数」と「世帯数」の比をそのまま映しています。
料率が毎年のように端数のついた金額(27,645円、19,506円)になるのは、この割り算の結果をそのまま使っているからです。100円単位で丸めた額にする市のほうが多い(当サイト調査で医療分の均等割が100円単位の市は約8割)なか、小田原市は計算どおりの額を採用しています。
市は「医療分、後期分、介護分、子ども分の額やそれぞれに充てる財源については、各市区町村ごとに異なりますので、料率や均等割額、平等割額についても各市区町村で異なっています」とも書いています。料率の差が自治体ごとに生まれる理由を、ここまで具体的に説明している市はあまりありません。

令和7年度→令和8年度 何が変わったか

小田原市 国民健康保険料率の比較(市公表値)
区分項目令和7年度令和8年度増減
医療分所得割7.04%7.17%+0.13pt
均等割26,417円27,645円+1,228円
平等割18,805円19,506円+701円
限度額66万円67万円+1万円
後期分所得割2.88%2.82%−0.06pt
均等割10,816円10,790円−26円
平等割7,699円7,613円−86円
介護分所得割2.69%2.71%+0.02pt
均等割10,822円10,862円+40円
平等割6,167円6,198円+31円
子ども分所得割―0.28%新設
均等割―1,160円新設
平等割―782円新設
所得割の合計12.61%12.98%+0.37pt
均等割の合計48,055円50,457円+2,402円
平等割の合計32,671円34,099円+1,428円
賦課限度額の合計109万円113万円+4万円

(令和7年度の数値は、小田原市「【令和7年度】国民健康保険料率について」(2025年6月2日更新)の公表値です。同じURLのページが令和8年度版に更新されています。)
医療分は上がり、後期分はわずかに下がり、介護分はほぼ横ばい。そこに子ども分が新しく乗った——というのが令和8年度の小田原市です。子ども分を除くと、所得割は+0.09pt、均等割は+1,242円、平等割は+646円にとどまります。値上がりの大半は子ども・子育て支援金の新設によるものです。
ちなみに令和7年度のページには「なお、医療分、支援分、介護分のすべてが、年々増加傾向にあります」という一文がありましたが、令和8年度版では削除されています。

市の計算例を検算する——同じ世帯で266,600円→278,000円

小田原市は料率ページに毎年同じモデル世帯の計算例を載せています。夫66歳(賦課基準額150万円)+妻62歳(賦課基準額0円)の2人世帯です。妻だけが40〜64歳なので、介護分は妻1人分の均等割と平等割だけがかかります。

小田原市の計算例(夫66歳・賦課基準額150万円+妻62歳・0円)
区分令和7年度の計算令和7年度令和8年度の計算令和8年度
医療分105,600+52,834+18,805=177,239円177,200円107,550+55,290+19,506=182,346円182,300円
後期分43,200+21,632+7,699=72,531円72,500円42,300+21,580+7,613=71,493円71,400円
介護分0+10,822+6,167=16,989円16,900円0+10,862+6,198=17,060円17,000円
子ども分――4,200+2,320+782=7,302円7,300円
合計266,600円278,000円

当サイトで区分ごとに再計算したところ、両年度とも市の公表額と1円単位で一致しました。ポイントは「※100円未満切り捨て」が区分ごとにかかることで、切り捨て前の合計(令和8年度278,201円)より201円安くなっています。
増加額11,400円の内訳は、医療分+5,100円、後期分−1,100円、介護分+100円、子ども分+7,300円。増加の約64%が子ども・子育て支援分の新設です。
なお、この世帯は低所得軽減に該当しない前提の計算です。夫の所得が年金だけの場合は、年金所得の15万円特別控除などで判定が変わることがあるので、実際の額は通知書で確認してください。

神奈川県内12市と並べると

令和8年度 神奈川県内12市の国保料率(40〜64歳・18歳以上の合計/単身の固定部分が高い順)
順位市所得割均等割平等割単身の固定部分
1横須賀市13.38%42,058円59,000円101,058円
2大和市13.71%48,660円45,300円93,960円
3茅ヶ崎市12.27%42,811円49,355円92,166円
4秦野市14.28%49,300円40,200円89,500円
5厚木市11.08%46,914円40,016円86,930円
6相模原市12.13%53,860円31,800円85,660円
7藤沢市12.85%56,472円28,320円84,792円
8座間市13.20%84,600円なし84,600円
9小田原市12.98%50,457円34,099円84,556円
10鎌倉市13.45%55,675円27,510円83,185円
11伊勢原市12.17%49,800円30,100円79,900円
12川崎市14.14%76,137円なし76,137円

(当サイトが令和8年度の料率を各市の公式サイトで確認した神奈川県内12市。横浜市など未確認の市は含みません。)
小田原市は12市中9位。均等割・平等割とも県内の真ん中あたりで、「均等割が突出」(座間・川崎)でも「平等割が突出」(横須賀・茅ヶ崎)でもない、バランス型です。
2人以上の世帯になると順位が変わります。平等割は世帯に1回だけなので、人数が増えるほど均等割の高い座間市・川崎市が不利、平等割の高い横須賀市・茅ヶ崎市が有利になります。小田原市は均等割・平等割とも中位なので、世帯人数によって順位が大きく動かないのが特徴です。
全国268市(当サイト調査)で見ても、小田原市の所得割12.98%は中央値13.01%、単身40代の固定部分84,556円は中央値84,873円とほぼ同じ。「全国の平均的な市の国保料」を知りたいとき、小田原市の料率はちょうどよい物差しになります。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 184,269円 + 均等割 96,758円 + 平等割 19,506円 ⇒ 300,532円
  • 後期支援分: 所得割 72,474円 + 均等割 37,765円 + 平等割 7,613円 ⇒ 117,852円
  • 介護分: 所得割 69,647円 + 均等割 21,724円 + 平等割 6,198円 ⇒ 97,569円
  • 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,320円 + 平等割 782円 ⇒ 10,298円

合計: 年間 約526,252円(月あたり約43,900円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 114,003円 + 均等割 27,645円 + 平等割 19,506円 ⇒ 161,154円
  • 後期支援分: 所得割 44,838円 + 均等割 10,790円 + 平等割 7,613円 ⇒ 63,241円
  • 介護分: 所得割 43,089円 + 均等割 10,862円 + 平等割 6,198円 ⇒ 60,149円
  • 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,160円 + 平等割 782円 ⇒ 6,394円

合計: 年間 約290,938円(月あたり約24,200円)

単身世帯でも平等割が合計で年34,099円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 214,212円 / 後期支援分 84,109円 / 介護分 80,203円 / 子ども分 8,466円 ⇒ 合計 約386,990円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 66,257円 / 後期支援分 25,946円 / 介護分 24,434円 / 子ども分 2,668円 ⇒ 合計 約119,305円

差額は年間およそ26万8千円。届出書1枚でこれだけ違います。小田原市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は小田原市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険料の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 小田原市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,160円は「被保険者均等割1,108円」と「18歳以上被保険者均等割額52円」の合算。市は「18歳に達する日以降最初の3月31日以前である者の子ども分の均等割は全額減額されます」としており、高校生年代までの子ども分均等割は0円です。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 市役所本庁 保険課 1-C窓口、または e-kanagawa電子申請(住民窓口では手続きできません)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

小田原市の案内で押さえておきたい点は4つあります。
①届け出るのは世帯主。市は「この制度の適用を受けるには、世帯主の方に届け出をしていただく必要があります」としています。失業した本人が世帯主でない場合も、手続きの名義は世帯主です。
②届出先は本庁か電子申請だけ。市は「市役所本庁1‐C窓口で届け出をするか電子申請により届け出をしてください。なお、住民窓口等ではお手続きはできません」と明記しています。マロニエ・いずみ・こゆるぎの住民窓口では受け付けていないので、平日に本庁へ行けない方はe-kanagawa電子申請(「特例対象被保険者等該当の届出」)を使うのが確実です。
③2年目は自動。市は「一度申請すれば、2か年度目も自動的に軽減の対象となります」としています。軽減期間は「離職の翌日から翌年度末までの期間(最大2年間)」です。
④軽減後の額は翌月に届く。市は「軽減後の保険料額は、ご申請いただいた翌月に納入通知書でお知らせいたします」、さらに「他市区町村から転入された方の場合、保険料の計算根拠となる前年所得の確認に1~2か月程度お時間がかかる可能性があります」としています。
もうひとつ大事なのが、「倒産や解雇などにより離職した方であっても、雇用保険の受給資格がない方はこの軽減制度の対象となりません」という一文です。受給資格者証(または受給資格通知)の離職理由コードが11・12・21・22・23・31・32・33・34のいずれかであることが条件で、市はコードごとに「11 解雇」「23 契約期間満了(雇用期間3年未満で更新明示がない場合)」「33 正当な理由のある自己都合退職」などの意味まで一覧にしています。
雇用保険の対象にならない方(自営業の廃業、受給資格のない短期雇用など)は、次の市独自の減免を検討することになります。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 小田原市の減免制度|要申請

小田原市の減免は、国の制度による「軽減」と、市が定めた基準による「小田原市独自の減免制度」に分けて案内されています。市は「災害により被害を受けた場合や、事業の休・廃止、会社都合による失業などにより保険料の納付が困難と認められる場合には、市で定めた基準による保険料の減免制度があります。この減免を受ける場合は要件がありますので、まずは保険課へご相談ください」としています。

小田原市 国民健康保険料の減免
種類主な要件減免内容・手続き
災害による減免
(要申請)
「災害(火災など)により、家屋や家財または身体に著しい損害を受けた場合」市の基準による減免。家屋・家財だけでなく「身体」の損害も対象と明記されています。まず保険課へ相談
収入の著しい減少による減免
(要申請)
「会社都合による失業、倒産、事業不振など避け難い理由により、収入が著しく減少した場合」事業不振も対象。雇用保険の受給資格がなく非自発的失業者の軽減を使えない方、自営業の方の受け皿です
刑務所等に収監されていた場合の減免
(要申請)
「刑務所などに収監されていた場合」収監中は国保の給付を受けられないため、その期間の保険料が減免の対象になります
旧被扶養者減免
(要申請)
職場の健康保険の加入者(75歳以上)が後期高齢者医療制度に移ったことで国保に加入した、65歳以上75歳未満の元被扶養者所得割を全額免除、均等割を2年間半額、旧被扶養者のみの世帯は平等割も2年間半額(7割・5割軽減に該当する場合を除く)。市は「減免につきましては申請が必要ですので、必ず申請をしてください」と強調しています
平等割の緩和措置
(申請不要)
国保から後期高齢者医療制度に移る方がいて、国保加入者が1人になる世帯最初の5年間は平等割(医療分・支援分)を半額、その後3年間は4分の1を減額。ただし「納付義務者である世帯主が変更になった場合、変更になった日以降は適用されません」

低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)について、小田原市の案内は判定に使う人数と所得の範囲を細かく書いています。
市の表現では、判定の対象は「世帯主及び被保険者全員と世帯に属する特定同一世帯所属者の前年中の総所得金額の合計額」。5割・2割の人数は「加入者と特定同一世帯所属者の合計人数」です。特定同一世帯所属者とは「国民健康保険から後期高齢者医療保険制度に移行された方で、同一の世帯に属する方」のこと。夫が75歳になって後期高齢者医療に移っても、同じ世帯にいる限り人数と所得に含めて判定するので、残った妻の軽減が急に外れることはありません。
「軽減の判定には、他の社会保険に加入されている世帯主の所得も含まれます」——会社員の世帯主(擬制世帯主)の所得で軽減が外れる、というのはよくある落とし穴です。
判定の基準日は毎年度4月1日(年度途中に加入した場合は加入日)。そして軽減は申告が前提です。市は「収入がない場合でも、市県民税の申告をしていただくことで保険料が年度当初から軽減できる場合があります」とし、例外として「公的年金以外に収入(所得)がない場合で、公的年金支払報告書が市役所に提出されている方など申告の必要がない場合もあります」と添えています。
産前産後期間の減額は、市の案内では「出産育児一時金等の支給などにより出産の事実が確認できる場合、届け出は不要です」。届出は本庁の保険課1C窓口のほか、マロニエ・いずみ・こゆるぎの住民窓口、郵送、電子申請でもできます。届出期限は「当該年度における国民健康保険料の最初の納期(年度途中に加入した場合は加入日)の翌日から起算して2年以内」。減額の決定通知は「世帯主宛てにお送りします」。
減免・軽減に当てはまらなくても、市は「納付が困難な場合は、納付方法についてお早めにご相談ください」としています。ただし「住宅等のローンや借金の返済などは特別な理由に該当しません」とも明記されています。

保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(市内金融機関の窓口のほか郵送でも申込可)
  • コンビニエンスストア(市税等のコンビニ収納)
  • 市の税金等を納めることのできる金融機関の窓口
  • 市の窓口(本庁5番・1-C窓口、いずみ・こゆるぎ・マロニエ住民窓口、アークロード市民窓口)
  • 特別徴収(65〜74歳のみの世帯で要件を満たす世帯主は年金天引き)

令和8年度の普通徴収は年10期です。市の納付カレンダーでは第1期 6月30日(火)/第2期 7月31日(金)/第3期 8月31日(月)/第4期 9月30日(水)/第5期 11月2日(月)/第6期 11月30日(月)/第7期 令和9年1月4日(月)/第8期 2月1日(月)/第9期 3月1日(月)/第10期 3月31日(水)。10月末と12月末の納期が週末・年末にかかるため、第5期は11月2日、第7期は1月4日にずれています。
口座振替は「各期の納期限の日が振替日」ですが、「12月分は各金融機関の最終営業日(令和8年度は、12月30日(水))が振替日」。納期限(1月4日)より5日早く引き落とされるので、年末の残高に注意してください。
市の窓口で払うなら、平日の夜と日曜に使えるのが「アークロード市民窓口」(小田原駅東西自由連絡通路内)です。月〜金は午前7時30分〜午後7時、日曜・祝日も午前8時30分〜午後5時。通勤の行き帰りに駅で払えます。ただし「納付の際には納付書が必要です。お持ちでない場合は原則納付ができません」。マロニエ住民窓口(中里)は土曜・祝日も開いています(こちらも土曜・祝日は納付書が必要)。
なお、本庁の火曜日午後7時までの窓口延長は「令和7年6月24日で終了します」と告知されています。以前の情報で火曜夜に本庁へ行くと閉まっているので注意してください。
年金天引き(特別徴収)の対象は、①65歳以上75歳未満の被保険者のみの世帯の世帯主 ②年額18万円以上の年金 ③介護保険料が天引きされている ④介護保険料と国保料の合計が年金額の2分の1以下——の4条件をすべて満たす方。ただし「滞納がなく口座振替による納付を継続している方」は天引きになりません。
天引きから口座振替には変更でき、「口座振替お申し込み後の特別徴収の停止には、2~3か月程度お時間がかかります」。市は「特別徴収(年金からの天引き)により納めている方については、社会保険料控除はご本人の申告にしか適用されません」とも注意しています。妻の年金から天引きされた分を夫の控除には使えないので、家族の控除にまとめたいなら口座振替(世帯主名義の口座)に切り替える手があります。
6月に日本年金機構から届く「年金振込通知書」の天引き額は、小田原市の国保料が確定する前に作られているため、市の納入通知書と一致しないことがあります。市は「小田原市が通知している保険料額が確定額」としています。
滞納すると、納期限の約20日後に督促状。その後は催告書、電話・自宅訪問、そして財産調査(預貯金・給与・生命保険・不動産)→差押え→換価と進みます。令和6年8月からはSMSでの納付勧奨も始まりました。送信元は「243056」(ソフトバンク)/「0465-33-1832」(ソフトバンク以外)で、市はURLや添付ファイルを送ることはないとしています。これ以外の番号やURL付きのメッセージは詐欺を疑ってください。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 小田原市の国保窓口一覧

小田原市の国保料の窓口は市役所本庁(荻窪300)の福祉健康部 保険課です。保険料の計算・照会は保険料係(0465-33-1834)、加入・脱退や給付は国民健康保険係(0465-33-1845)。本庁のほかにマロニエ・いずみ・こゆるぎの3つの住民窓口があり、一部の手続きはそちらでもできますが、非自発的失業者の軽減は本庁か電子申請だけです。

小田原市 国保の窓口と手続き先
窓口・手続き場所・連絡先できること・注意点
福祉健康部 保険課 保険料係〒250-8555 小田原市荻窪300 市役所本庁 1-C窓口
0465-33-1834
国保料の計算・試算、非自発的失業者の軽減、市独自の減免、産前産後の減額、旧被扶養者減免、納付相談
福祉健康部 保険課 国民健康保険係市役所本庁
0465-33-1845
国保の加入・脱退、資格確認書の再交付、高額療養費などの給付
住民窓口(マロニエ・いずみ・こゆるぎ)マロニエ(中里273-6)/いずみ(飯田岡382-2)/こゆるぎ(羽根尾281-3)国保料の納付、産前産後減額の届出、住民票が別世帯の方の委任状による手続き。非自発的失業者の軽減は扱わない
アークロード市民窓口小田原駅東西自由連絡通路内
平日7:30〜19:00/日曜・祝日8:30〜17:00
納付書があれば国保料を納付できる。通勤途中に払える唯一の市窓口
オンライン申請マイナポータル/e-kanagawa電子申請マイナポータル=加入届・脱退届・資格確認書の再交付・加入脱退証明書。e-kanagawa=非自発的失業者の軽減・産前産後の減額
保険料の試算市サイト「令和8年度 国民健康保険料試算システム」(外部リンク)、または1-C窓口・電話問い合わせフォームでの試算は不可。電話・窓口では住所・氏名・生年月日を伝える

試算システムは「令和8年度の保険料率で設定」されています。ただし市は、世帯内に所得未申告者がいる/後期高齢者医療へ移行した方がいる/専従者給与・専従者控除がある/減免が適用される/加入期間が0か月になる(4月1日加入・4月20日脱退など)/軽減世帯に前年収入のある方が途中加入する——といった場合は「正しく計算されない場合があります」として、平日の午前8時30分〜午後5時15分に保険課へ問い合わせるよう案内しています。

試算システムは非自発的失業者の軽減にも対応していますが、実際の適用には離職日時点で65歳未満・離職理由コードの該当・届出が必要です。

市は「当サイト以外で計算されたものについては責任を負いかねます」としています。民間の自動計算サイトは小田原市の端数処理(区分ごとの100円未満切り捨て)や子ども分の平等割782円を再現していないことがあります。

国保料は6月に正式決定します。市は「国民健康保険料は6月に正式に決定いたしますので、それまでは、前年度の計算方法を用いて保険料を試算させていただきます」としています。4〜5月に退職して試算した額と、6月の通知額がずれるのはこのためです。

今年小田原市に転入した方の試算・計算には、源泉徴収票や確定申告書の写しなど前年の所得がわかるものが必要です。

脱退・所得申告が遅れると取り返せないことがあります。市は「平成27年度以降の保険料の賦課決定は、当該年度における最初の保険料の納期翌日から起算して2年を経過した日以後、できなくなりました」「保険料の減額や納付された保険料の還付ができなくなることがあります」と注意しています。

8. よくある質問(小田原市の国保)

Q1. 小田原市の国保料は高いほうですか、安いほうですか?
A. 全国で見ると「ちょうど真ん中」、神奈川県内でも中位です。
当サイトが令和8年度の料率を調べた268市で比べると、小田原市の所得割の合計12.98%は268市中154位(高い順、同率3市)で、中央値13.01%との差はわずか0.03pt。均等割の合計50,457円は164位(中央値53,880円)、平等割の合計34,099円は131位(中央値33,600円)です。
単身40〜64歳の固定部分(均等割+平等割)は84,556円で、268市の中央値84,873円とほぼ同額(143位)。所得割・均等割・平等割のどれを取っても極端なところがない、全国の標準的な国保料と言えます。
神奈川県内で当サイトが令和8年度の料率を確認した12市(小田原・横須賀・川崎・相模原・藤沢・茅ヶ崎・大和・厚木・秦野・鎌倉・伊勢原・座間)で並べると——
所得割:秦野14.28%>川崎14.14%>大和13.71%>鎌倉13.45%>横須賀13.38%>座間13.20%>小田原12.98%(7位)>藤沢12.85%>茅ヶ崎12.27%>伊勢原12.17%>相模原12.13%>厚木11.08%。
単身40〜64歳の固定部分:横須賀101,058円>大和93,960円>茅ヶ崎92,166円>秦野89,500円>厚木86,930円>相模原85,660円>藤沢84,792円>座間84,600円>小田原84,556円(9位)>鎌倉83,185円>伊勢原79,900円>川崎76,137円。
県内では所得割も固定部分も中位からやや低めです。ただし神奈川県は「県内のどこに住んでいても同じ所得水準、同じ世帯構成であれば同じ保険料」を目指すロードマップを持っており、座間市は令和8年度に県の標準保険料率へ合わせました。今後は県の方針に沿って水準が動く可能性があります。

Q2. 令和8年度、小田原市の国保料はどれくらい上がりましたか?
A. 市の計算例(夫66歳・賦課基準額150万円+妻62歳)では、266,600円→278,000円で11,400円(約4.3%)の増加です。
内訳は医療分+5,100円、後期分−1,100円、介護分+100円、子ども分+7,300円(新設)。増加の約64%は子ども・子育て支援分です。
本記事の計算例で見ると——
40歳夫婦+子ども2人(未就学児1人)・世帯所得300万円:令和7年度 約508,708円 → 令和8年度 約526,252円(+17,544円)
40歳単身・年収300万円:令和7年度 約281,225円 → 令和8年度 約290,938円(+9,713円)
料率そのものの変化は、子ども分を除けば所得割+0.09pt、均等割+1,242円、平等割+646円と小幅でした。後期高齢者支援分は所得割・均等割・平等割とも引き下げられています。
賦課限度額は109万円→113万円。医療分が66万→67万円に上がり、子ども分3万円が新設されました。高所得世帯ほど上限の引き上げが効きます。

Q3. 子ども・子育て支援分は子どもにもかかりますか?
A. 18歳年度末までの子どもの均等割はかかりません。市は「18歳に達する日以降最初の3月31日以前である者の子ども分の均等割は全額減額されます」としています。申請は不要です。
小田原市の子ども分の均等割1,160円は、「被保険者均等割:1,108円」と「18歳以上被保険者均等割額:52円」の合算です。子どもの分を全額減額する代わりに、その財源を18歳以上の加入者が1人52円ずつ負担するしくみです。
ただし、子ども分には所得割0.28%と平等割782円もあります。子どもが免除されるのは均等割だけで、子育て世帯でも世帯の平等割と親の所得割はかかります。
目安として、賦課基準額100万円あたり子ども分の所得割は2,800円。単身なら子ども分の合計は所得割+1,160円+782円です。市の計算例(夫の賦課基準額150万円・2人世帯)では子ども分7,300円でした。

Q4. 家を売った翌年、国保料はどうなりますか?
A. 小田原市では、土地・建物の譲渡所得は「特別控除適用後」の金額で所得割を計算します。
市の「賦課基準額とは」の一覧には、「分離課税の土地建物等の譲渡所得の金額(特別控除適用後)」と書かれています。マイホームを売ったときの3,000万円の特別控除などを使って譲渡所得が0円になれば、所得割には影響しません。
全国的には「特別控除前」の金額で計算する自治体のほうが多く、その場合は譲渡益がまるごと翌年度の所得割に乗って、限度額(小田原市なら113万円)近くまで上がることもあります。小田原市はこの点で加入者に有利な扱いです。
ただし低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)の判定は国の基準にもとづくため、判定に使う所得の扱いは別に確認が必要です。売却の予定がある方は、保険料係(0465-33-1834)に売却前に試算を頼むのが確実です。

Q5. 会社員の夫の名前で、私の国保料の通知が届きました。なぜですか?
A. 国保料の納付義務は世帯主にあるからです。市は「保険料を納める義務は世帯主にあります(国民健康保険法第76条並びに小田原市国民健康保険条例に規定されています)」と説明しています。
世帯主が会社の健康保険に入っていて国保に加入していなくても、「世帯の中に1人でも国民健康保険の被保険者がいる場合、世帯主が納付義務者となります(擬制世帯主)」。通知書や納付書にも世帯主の名前が載ります。
保険料の中身は、国保に加入している方の分だけです。市は「この場合の保険料は国民健康保険に加入している方の分を計算しており、世帯主の分は含まれていません」としています。
注意したいのは軽減の判定で、「軽減の判定には、他の社会保険に加入されている世帯主の所得も含まれます」。夫の給与所得が判定に入るため、妻の所得が0円でも7割・5割・2割の軽減には通常該当しません。
もうひとつ、世帯主が変わると平等割の緩和措置(後期高齢者医療への移行に伴うもの)が外れることがあります。住民票の世帯主を変更する前に保険課に確認しておくと安心です。

Q6. 所得が変わらないのに国保料が上がったのはなぜですか?
A. 小田原市はこの質問に「よくある質問」で答えています。市が挙げている要因は3つです。
①軽減措置の対象から外れた——「世帯内に未申告者がいたり、世帯の総所得が上昇したりしたために基準から外れてしまい、軽減措置の対象とならない場合があります」。未申告が原因なら、申告すれば後日、法定軽減が適用されます。
②加入者が増えた——国保の加入者が増えると均等割が人数分増え、所得の合計も増えて軽減から外れることがあります。
③介護分が加わった——「加入者の中に40歳になられる方がいる場合、新たに介護分保険料が加算されます」。小田原市では40歳の加入者1人につき均等割10,862円+所得割2.71%、世帯に初めて40〜64歳が入るなら平等割6,198円も加わります。
これに加えて令和8年度は、全員に子ども・子育て支援分(所得割0.28%・均等割1,160円・平等割782円)が新しくかかっています。料率も医療分を中心に上がったので、所得が同じでも前年度より高くなるのが普通です。

Q7. 収入がほとんどない単身者の国保料はいくらですか?
A. 所得0円で住民税の申告をしていれば、7割軽減が自動で適用されます。小田原市の令和8年度の料率で計算すると——
30代単身・所得0円(7割軽減):医療分(27,645+19,506)×30%=14,145円→14,100円/後期分(10,790+7,613)×30%=5,520円→5,500円/子ども分(1,160+782)×30%=582円→500円。合計 年20,100円(区分ごとに100円未満切り捨て)。
40〜64歳単身・所得0円(7割軽減):上記に介護分(10,862+6,198)×30%=5,118円→5,100円が加わり、合計 年25,200円。
軽減がない場合の固定部分は、30代単身で67,496円、40〜64歳単身で84,556円。申告の有無だけで年4万〜6万円の差になります。
市は「未申告の方がいる場合、軽減の判定ができません」としています。収入がなくても、市県民税の申告(収入なしの申告)を忘れずに。

Q8. 「小田原市 保険課です」というSMSが届きました。本物ですか?
A. 送信元の番号と内容で見分けられます。小田原市は令和6年8月から、納期限を過ぎても国保料の納付が確認できない方にSMS(ショートメッセージ)での納付勧奨を行っています。
本物の送信元番号は、ソフトバンク回線なら「243056」(6桁)、それ以外の回線なら「0465-33-1832」です。
市が示している文面は「小田原市 保険課です。国民健康保険料について、納付の確認ができていないものがあります。納付がお済みでなければ、至急納付してください。」。市は「メッセージの本文中に名前や住所、金額などの個人情報を記載することや、URL及び添付ファイルを送信することはありません」とし、銀行口座への振込み・ATM操作・電子マネーの購入を求めることもないと明言しています。URLが付いていたら偽物です。
なお、銀行やコンビニで払った場合、市が納付を確認するまで「2週間から最大1カ月程度」かかるため、払ったあとにSMSが届くこともあります。心当たりがなければ保険課へ。SMSは送信専用で、返信しても市には届きません。

Q9. 年収別に見ると、単身の国保料はいくらくらいですか?
A. 給与収入だけの単身世帯について、小田原市の令和8年度の料率で区分ごとに100円未満を切り捨てて計算した年額の目安です(前年の給与収入で計算、軽減・減免なし)。
年収200万円(給与所得132万円):30代 158,800円/40〜64歳 199,900円
年収300万円(給与所得202万円):30代 230,600円/40〜64歳 290,700円
年収400万円(給与所得276万円):30代 306,700円/40〜64歳 386,900円
年収500万円(給与所得356万円):30代 388,800円/40〜64歳 490,600円
年収600万円(給与所得436万円):30代 471,000円/40〜64歳 594,500円
年収800万円(給与所得610万円):30代 649,600円/40〜64歳 819,600円
40〜64歳は介護分(所得割2.71%+均等割10,862円+平等割6,198円)が加わるので、同じ年収でも年4万〜17万円ほど高くなります。
医療分が限度額67万円に達するのは、単身なら賦課基準額が約870万円のあたりです。
会社を辞めて国保に入る場合は、この額と任意継続(最長2年、保険料は退職時の標準報酬月額にもとづく)を比べて選びます。会社都合の退職なら非自発的失業者の軽減で給与所得が30%に圧縮されるため、国保のほうが大幅に安くなることが多いです。

Q10. 出産すると国保料はいくら安くなりますか?
A. 出産する本人の所得割と均等割が4か月分(多胎は6か月分)減額されます。平等割は対象外です。
小田原市の令和8年度の料率で、30代の母親・賦課基準額0円なら、年間の均等割39,595円(医療27,645+後期10,790+子ども1,160)の4か月分=約13,200円が減額の目安です。
賦課基準額200万円の方なら、所得割(200万円×10.27%=205,400円)と均等割39,595円の合計244,995円の4か月分で、約81,700円が目安になります。自営業・フリーランスで出産する方ほど効果が大きい制度です。
対象は妊娠85日(4か月)以降の出産(死産・流産・人工妊娠中絶を含む)で、単胎なら出産(予定)月の前月から4か月間、多胎なら3か月前から6か月間。出産予定日の6か月前から届け出ができます。
市は「出産育児一時金等の支給などにより出産の事実が確認できる場合、届け出は不要です」としていますが、出産前に減額を反映させたいなら届け出るほうが早く確実です。必要なのは母子健康手帳と国民健康保険料減額届出書(出産後の届出は親子関係がわかる書類も)。郵送・電子申請も可能です。

Q11. 夫が75歳になって後期高齢者医療に移ると、妻の国保料はどうなりますか?
A. 妻が国保に残る場合、急に軽減が外れたり平等割が重くなったりしないよう、3つの特例があります。
①軽減判定の特例(申請不要)——後期高齢者医療に移った夫は「特定同一世帯所属者」として、7割・5割・2割軽減の判定の人数と所得に引き続き含められます。市は「従来と同じ軽減措置がとれるようにいたします」としています。
②平等割の緩和(申請不要)——国保加入者が1人になる世帯は、最初の5年間は医療分・支援分の平等割が半額(小田原市の令和8年度なら19,506+7,613=27,119円の半額で13,559円の減額)、その後3年間は4分の1の減額です。
③旧被扶養者減免(要申請)——夫が会社の健康保険に入っていて、妻(65〜74歳)がその被扶養者だった場合、夫の後期高齢者医療への移行で妻が国保に入ると、妻の所得割は全額免除、均等割は2年間半額になります。これだけは申請が必要です。
注意点は世帯主の変更。市は②について「納付義務者である世帯主が変更になった場合、変更になった日以降は適用されません」としています。

Q12. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害による減免
(要申請)・収入の著しい減少による減免
(要申請)・刑務所等に収監されていた場合の減免
(要申請)・旧被扶養者減免
(要申請)・平等割の緩和措置
(申請不要)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q13. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に小田原市 福祉健康部 保険課 保険料係(0465-33-1834)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|小田原市の国保で押さえるべきポイント

  • 小田原市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分7.17%・後期支援分2.82%・介護分2.71%・子ども分0.28%
  • 均等割は医療分27,645円・後期支援10,790円・介護10,862円・子ども1,160円、平等割は合計で年34,099円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 令和8年度は所得割12.98%・均等割50,457円・平等割34,099円・賦課限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)。4区分すべてに平等割があり、子ども分にも782円
  • 料率の決め方を公開:保険料総額を所得割55%・均等割30%・平等割15%に配分し、賦課基準額・加入者数・世帯数で割って決定(配分は条例で規定)
  • 市の計算例(夫66歳・賦課基準額150万円+妻62歳)は令和7年度266,600円→令和8年度278,000円。当サイトの検算で両年度とも一致。増加11,400円のうち7,300円が子ども分
  • 全国268市の中央値にほぼ一致:所得割12.98%(中央値13.01%)、単身40代の固定部分84,556円(中央値84,873円)。神奈川12市では所得割7位・固定部分9位
  • 土地・建物の譲渡所得は「特別控除適用後」で所得割を計算。家を売った翌年度に有利
  • 非自発的失業者の軽減は世帯主が届出。本庁1-C窓口か電子申請のみ(住民窓口不可)。2年目は自動
  • 市独自の減免は災害(身体の損害を含む)・収入の著しい減少(事業不振を含む)・刑務所等への収監
  • 納期は年10期(6月30日〜3月31日)。12月分の口座振替は12月30日。アークロード市民窓口(小田原駅)なら平日19時まで・日曜祝日も納付可(納付書必須)
  • 試算は外部の「令和8年度 国民健康保険料試算システム」か窓口・電話で。問い合わせフォームでは不可。国保料は6月に正式決定
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万8千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は小田原市 福祉健康部 保険課 保険料係(0465-33-1834)

出典・参考:
・小田原市公式:【令和8年度】国民健康保険料率について(料率・決定方法・計算例)
・小田原市公式:国民健康保険料の軽減制度と減免制度について
・小田原市公式:倒産や解雇などにより離職をされた方の国民健康保険料が軽減されます
・小田原市公式:国民健康保険料の産前産後期間の減額について
・小田原市公式:後期高齢者医療制度に伴う国民健康保険料の特例について
・小田原市公式:令和8年度(2026年度)国民健康保険料等納付・納入カレンダー
・小田原市公式:市の窓口での納付
・小田原市公式:国民健康保険料の特別徴収(年金天引き)について
・小田原市公式:国民健康保険料の試算
・小田原市公式:国民健康保険料(トップ)

※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は小田原市公式サイトでご確認ください。

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