いなべ市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
いなべ市は三重県の最北端、岐阜県・滋賀県との県境に接する市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづくいなべ市の国保税の計算方法、軽減・減免、会社都合退職での特例軽減、納付方法、窓口情報までまとめました。
いなべ市の令和8年度でいちばん目を引くのは、前年度から税率が大きく下がったことです。市の公式ページ(令和8年7月10日更新)によると、医療分の所得割は令和7年度の7.97%から6.77%へ、均等割は27,700円から24,500円へ、平等割は14,800円から12,800円へ下がりました。子ども・子育て支援金分が新設されたのに、です。
いなべ市の税率は、県が示す標準保険税率に「合わせている」と市が明記しています。市が独自に決めるのではなく、三重県の標準に連動するのがいなべ市の最大の特徴です。この記事は、いなべ市公式サイトの令和8年度・令和7年度の税率ページと軽減・手続きのページだけにもとづいて書いています。
1. いなべ市の国民健康保険の概要
いなべ市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
いなべ市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
いなべ市は「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。医療分・後期高齢者支援分・介護納付金分・子ども子育て支援分の4区分すべてに平等割があります。資産割はありません。
年齢で課税される区分が変わります。40歳未満と65歳以上は医療+後期支援+子ども子育て支援、40〜64歳はこれに介護納付金分が加わります(市の計算式のとおり)。
市の公式ページは、国保の運営の仕組みをこう説明しています。三重県が各市町の所得水準に応じて「国民健康保険事業費納付金」を決め、各市町がその納付金を払うために必要な財源を確保できるよう「標準保険税率」を示す。そして「いなべ市の国民健康保険税率は、その標準保険税率に合わせています」。つまり、いなべ市の税率の上下は、市の財布の事情というより、県が毎年示す標準の動きがそのまま反映される構造です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 6.77% | 24,500円 | 12,800円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.05% | 11,000円 | 5,800円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 3.01% | 11,200円 | 4,400円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,100円 (子ども・子育て支援金分の均等割は1,000円で、これに「18歳以上均等割」100円が加わり、18歳以上の被保険者は合計1,100円を負担します。市は18歳以上均等割を「18歳以下の被保険者の均等割を軽減したものを18歳以上の被保険者でご負担いただくもの」と説明しています) | 500円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割は1,000円で、これに「18歳以上均等割」100円が加わり、18歳以上の被保険者は合計1,100円を負担します。市は18歳以上均等割を「18歳以下の被保険者の均等割を軽減したものを18歳以上の被保険者でご負担いただくもの」と説明しています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
令和8年度から「子ども子育て支援分」が新設されました。所得割0.28%、均等割1,000円、平等割500円、18歳以上均等割100円、賦課限度額3万円。市は「政府のこども未来戦略『加速化プラン』に基づく子ども子育てを支援するために必要な財源」と説明しています。
所得割の計算ベースは前年の所得金額-基礎控除43万円です(市の計算式は4区分とも「(前年の所得金額 – 43万円)× 料率」)。
40〜64歳の方の年間税額は「医療分+後期高齢者支援分+介護納付金分+子ども子育て支援分」、40歳未満と65歳以上の方は介護納付金分を除いた3つの合計です。
いなべ市の令和8年度は「全区分で下がった」|令和7年度との比較
いなべ市は令和7年度の税率ページ(令和7年7月8日更新)も公開したままにしています。令和8年度と並べると、変化の大きさがはっきりわかります。
| 区分・項目 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 医療分 所得割 | 7.97% | 6.77% | ▲1.20ポイント |
| 医療分 均等割(1人) | 27,700円 | 24,500円 | ▲3,200円 |
| 医療分 平等割(1世帯) | 14,800円 | 12,800円 | ▲2,000円 |
| 後期高齢者支援分 所得割 | 3.10% | 3.05% | ▲0.05ポイント |
| 後期高齢者支援分 均等割 | 10,700円 | 11,000円 | +300円 |
| 後期高齢者支援分 平等割 | 5,700円 | 5,800円 | +100円 |
| 介護納付金分 所得割 | 3.02% | 3.01% | ▲0.01ポイント |
| 介護納付金分 均等割 | 11,200円 | 11,200円 | 変わらず |
| 介護納付金分 平等割 | 4,400円 | 4,400円 | 変わらず |
| 子ども子育て支援分 所得割 | ― | 0.28% | 新設 |
| 子ども子育て支援分 均等割 | ― | 1,000円(18歳以上は+100円) | 新設 |
| 子ども子育て支援分 平等割 | ― | 500円 | 新設 |
この表から読み取れることが3つあります(合計は本記事で計算した値です)。
①所得割の合計は1ポイント近く下がりました。介護分を除く3区分の合計は、令和7年度が7.97%+3.10%=11.07%、令和8年度が6.77%+3.05%+0.28%=10.10%で、▲0.97ポイントです。40〜64歳の方は介護分を加えて、14.09%から13.11%(▲0.98ポイント)になります。
②動いたのは「医療分」です。後期高齢者支援分はほぼ横ばい(均等割と平等割はむしろ微増)で、介護分もほとんど動いていません。大きく下がったのは医療分で、所得割▲1.20ポイント、均等割▲3,200円、平等割▲2,000円。新設の子ども子育て支援分の負担を上回る引き下げが、医療分で行われた形です。
③均等割・平等割も下がっています。18歳以上の方の均等割(介護分を除く)は、令和7年度が27,700円+10,700円=38,400円、令和8年度が24,500円+11,000円+1,000円+100円=36,600円で▲1,800円。平等割は20,500円(14,800円+5,700円)から19,100円(12,800円+5,800円+500円)へ▲1,400円です。
なお、市の公式ページはなぜ下がったのかという理由を書いていません。書かれているのは「県が示す標準保険税率に合わせている」ことだけです。理由は市が公表していないため、この記事では推測しません。
令和8年度の賦課限度額は世帯合計113万円
令和8年度の賦課限度額は、医療分67万円(令和7年度は66万円)・後期支援分26万円・介護分17万円・子ども子育て支援分3万円で、世帯合計最大113万円です。令和7年度は医療・後期・介護の3区分で109万円でしたから、4万円引き上がっています。税率が下がっても、所得の高い世帯はこの限度額の引き上げで負担が増える可能性がある点には注意が必要です。
モデル世帯で見る前年度との差
| 世帯の例 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 単身35歳・基準総所得金額159万円 | 234,913円 | 216,290円 | ▲18,623円 |
| 単身45歳・同159万円(介護分あり) | 298,531円 | 279,749円 | ▲18,782円 |
| 40代夫婦+子2人(未就学児1人)・基準257万円 | 543,813円 | 509,277円 | ▲34,536円 |
いずれも、令和7年度と令和8年度の公式税率を同じ世帯条件に当てはめた概算です(各区分の100円未満の端数処理や軽減は考慮していません)。単身で年約1.9万円、4人世帯で年約3.5万円の減少になります。
軽減判定の所得基準は毎年少しずつ上がっている
軽減の判定基準も、市のページが年度ごとに公開しています。5割・2割軽減の「被保険者1人あたりの加算額」は、この数年で次のように上がってきました。
| 年度 | 7割軽減 | 5割軽減 | 2割軽減 |
|---|---|---|---|
| 令和3・4年度 | 43万円(加算なし) | 28.5万円 | 52万円 |
| 令和5年度 | 43万円(加算なし) | 29万円 | 53.5万円 |
| 令和6年度 | 43万円(加算なし) | 29.5万円 | 54.5万円 |
| 令和7年度 | 43万円(加算なし) | 30.5万円 | 56万円 |
| 令和8年度 | 43万円(加算なし) | 31万円 | 57万円 |
令和3・4年度と令和8年度を比べると、5割軽減は28.5万円から31万円へ2.5万円、2割軽減は52万円から57万円へ5万円、被保険者1人あたりの枠が広がりました。以前は軽減に届かなかった所得の世帯が、いまは対象になることがあります。
近隣の亀山市・鈴鹿市と並べると
同じ三重県内で、当サイトに掲載している令和8年度の料率と並べて、同じ条件の世帯で試算してみます。
| 項目 | いなべ市 | 亀山市 | 鈴鹿市 |
|---|---|---|---|
| 所得割の合計(介護分を除く) | 10.10% | 10.50% | 11.43% |
| 18歳以上の均等割(介護分を除く) | 36,600円 | 45,090円 | 45,404円 |
| 平等割の合計(介護分を除く) | 19,100円 | 29,400円 | 31,735円 |
| 単身35歳・基準総所得金額159万円の年額 | 216,290円 | 241,440円 | 258,876円 |
| 単身45歳・同159万円の年額(介護分あり) | 279,749円 | 300,990円 | 320,006円 |
| 40代夫婦+子2人(未就学児1人)・基準257万円の年額 | 509,277円 | 552,380円 | 582,584円 |
各市の公式ページで公表されている令和8年度の料率を、同じ世帯構成・同じ所得にあてはめた本記事の試算です。3市のなかではいなべ市がもっとも低い水準で、とくに均等割と平等割の差が目立ちます。40代夫婦+子2人の世帯では、亀山市より年約4.3万円、鈴鹿市より年約7.3万円低くなります。ただし、所得割の合計が低い市ほど「所得が高い世帯では差が小さくなる」「限度額に届く世帯は差が出ない」といった性質があるため、世帯の所得によって差は変わります。また、料率は毎年変わるため、この順位が来年も続くとは限りません。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 173,989円 + 均等割 85,750円 + 平等割 12,800円 ⇒ 272,539円
- 後期支援分: 所得割 78,385円 + 均等割 38,500円 + 平等割 5,800円 ⇒ 122,685円
- 介護分: 所得割 77,357円 + 均等割 22,400円 + 平等割 4,400円 ⇒ 104,157円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 2,200円 + 平等割 500円 ⇒ 9,896円
合計: 年間 約509,277円(月あたり約42,400円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 107,643円 + 均等割 24,500円 + 平等割 12,800円 ⇒ 144,943円
- 後期支援分: 所得割 48,495円 + 均等割 11,000円 + 平等割 5,800円 ⇒ 65,295円
- 介護分: 所得割 47,859円 + 均等割 11,200円 + 平等割 4,400円 ⇒ 63,459円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,100円 + 平等割 500円 ⇒ 6,052円
合計: 年間 約279,749円(月あたり約23,300円)
単身世帯でも平等割が合計で年23,500円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 195,041円 / 後期支援分 87,865円 / 介護分 85,733円 / 子ども分 8,124円 ⇒ 合計 約376,763円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 56,785円 / 後期支援分 25,579円 / 介護分 24,460円 / 子ども分 2,394円 ⇒ 合計 約109,218円
差額は年間およそ26万8千円。届出書1枚でこれだけ違います。いなべ市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額はいなべ市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. いなべ市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割は1,000円で、これに「18歳以上均等割」100円が加わり、18歳以上の被保険者は合計1,100円を負担します。市は18歳以上均等割を「18歳以下の被保険者の均等割を軽減したものを18歳以上の被保険者でご負担いただくもの」と説明しています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: いなべ市 市民部 保険年金課(0594-86-7811)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
いなべ市の非自発的失業軽減には、市のページで確認できる実務上の注意が4つあります。
①軽減期間は「雇用保険の給付期間」とは別。市は「雇用保険の失業等給付を受ける期間とは異なります」と明記しています。軽減されるのは離職の翌日から翌年度末までで、基本手当の給付が終わっても軽減は続きます。
②国保加入中に就職しても軽減は続く。市は「国民健康保険に加入中は、途中で就職しても引き続き対象となります」としています。
③いったん脱退して再加入しても、残りの期間は対象。会社の健康保険に入って国保を脱退したあと、自発的な失業で国保に再加入した場合も、残っている期間は軽減の対象になります。
④高年齢受給資格者・特例受給資格者は対象外。対象は離職日時点で65歳未満の特定受給資格者・特定理由離職者です。申請には市の「いなべ市国民健康保険失業者軽減申請書」を使います。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. いなべ市の減免制度|要申請
いなべ市の法定軽減(7割・5割・2割)と未就学児軽減・18歳未満の子ども分軽減は申請不要(ただし所得申告は必要)、非自発的失業・産前産後・旧被扶養者は届出または申請が必要です。後期高齢者医療への移行に伴う軽減は、市が所得と人数で自動的に判定します。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯主、世帯内の国保被保険者及び特定同一世帯所属者の総所得金額及び山林所得金額の合算額が、令和8年度は ①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×被保険者等の数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③43万円+57万円×同+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=2割 | 基礎賦課分(医療分)・後期高齢者支援金分・介護納付金分それぞれの均等割額と平等割額の一部を軽減。判定は4月1日(年度途中の加入は加入日)時点の被保険者数で行い、4月1日に65歳以上の方の公的年金所得からは15万円を差し引いて判定 |
| 後期高齢者医療への移行に伴う軽減 (市が判定) | 国保から後期高齢者医療制度に移った方(特定同一世帯所属者)がいる世帯 | ①軽減を受けている世帯は、移行した方を人数と所得に含めて判定するため、今までと同じ軽減を受けられる。②移行によって国保加入者が1人になった(単身となる)世帯は、平等割(医療分と高齢支援分)が半額に(5年間)。市のページは、世帯構成が変わらない世帯についてさらに3年間、平等割を4分の1減額する延長を案内(ページの更新は令和3年6月のため、現在の適用は窓口で確認) |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職日時点で65歳未満で、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」(離職理由コード11・12・21・22・31・32/23・33・34)。高年齢受給資格者・特例受給資格者は対象外 | 前年の給与所得をその100分の30とみなして算定。離職の翌日から翌年度末まで。申請書は「いなべ市国民健康保険失業者軽減申請書」 |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 令和5年11月以降に出産予定または出産した国保被保険者(妊娠85日以上の分娩。早産・流産・死産・人工妊娠中絶を含む)。令和6年1月分から減免対象 | 出産予定月(出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は出産予定月の3か月前から6か月分)の均等割額と所得割額。窓口のほか郵送・オンラインで届出可 |
| 旧被扶養者の減免 (要申請) | 社会保険などの健康保険から後期高齢者医療制度に移行した方の被扶養者になっていた65歳以上の方が、国保に加入した場合 | 所得割額が全額減免。7割・5割軽減に該当する場合を除き均等割額が半額、旧被扶養者のみの世帯は平等割額も半額。期間は資格取得日の属する月以後2年を経過する月まで。資格喪失証明書を用意して窓口へ |
| 納付が難しいときの分割納付 (要相談/納税課) | 災害を受けた場合、失職等により所得が著しく減少した場合など、市税の納付が困難と認められるとき | 納める税額を分割して納付できる。分割納付の期間は原則1年以内。窓口では通知書(または催告書、督促状)と認印を持参 |
いなべ市の減免まわりで見落としやすいのは、「後期高齢者医療への移行に伴う軽減」が、公式ページの更新日(令和3年6月22日)のまま残っている点です。単身世帯になったときの平等割の半額・4分の1減額は、期間を区切った経過措置です。市のページの文面だけでは現在の適用状況が確認できないため、該当しそうな世帯は保険年金課(0594-86-7811)に確認してください。
また、納付が難しいときは滞納する前に相談するのが原則です。市は「事情があり納税が困難な場合は、そのまま放置せずに、必ず納税相談を受けてください」と呼びかけていて、相談先は国保の窓口ではなく総務部 納税課(0594-86-7793)です。相談しないまま滞納が続くと、財産(預貯金や給料を含む)の差押えに進みます。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 納付書(納付書記載の金融機関・郵便局の窓口、またはコンビニ。バーコード付き。ミニストップ、ローソン、ファミリーマート、セブン-イレブン、デイリーヤマザキなど。コンビニは現金のみ)
- 口座振替(市の国保税の申込みは、金融機関窓口のほか「Web口座振替受付サービス」から国保税の申込みページへ進める)
- スマートフォン決済アプリ(PayB、PayPay、ファミペイ。納付書のバーコードを読み取る。領収証書は発行されない)
- 年金からの特別徴収(世帯内の国保被保険者全員が65歳以上75歳未満で、年額18万円以上の年金を受給している世帯主の場合など)
特別徴収の判定は「世帯主が国保に入っているか」で決まる
市の特別徴収のページは、天引きになる条件を3つ挙げています。①世帯内の国保被保険者全員が65歳以上75歳未満であること、②年額18万円以上の年金(担保に供していないもの)を受給していること、③世帯主の国保税と介護保険料の1回分の合算額が、2か月に1回支給される年金受給額の2分の1を超えていないこと。
そのうえで、市は判定例を6つ公開しています。世帯主(国保)72歳+妻(国保)68歳なら特別徴収。一方、世帯主(国保)72歳+妻(国保)63歳は、妻が65歳未満なので普通徴収。世帯主が国保に入っていない「擬制世帯主」(擬主)72歳+妻(国保)68歳も普通徴収です。世帯主(国保)72歳+妻(国保)68歳+子(国保)40歳は普通徴収ですが、同じ家族でも子が社会保険に入っていれば特別徴収になります。
特別徴収では、4月・6月・8月の年金から前年度の天引き額と同額が仮徴収され、今年度の税額が決まったあと、残りの額が10月・12月・2月に天引きされます。ただし、これまで滞納なく納めていて、これから口座振替で納められる方は、保険年金課への申し出で口座振替に切り替えられる場合があります(切替時期は事務手続きの都合で希望に添えないことがあります)。
納期の日付について。市の国保税率のページ、特別徴収のページ、市税の納期限のページ(平成30年4月更新)には、国保税の各期の納期限が載っていません。納期限は納税通知書に記載されるため、手元に届いた通知書で確認してください。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. いなべ市の国保窓口一覧
国保の資格・給付・軽減の相談はいなべ市 市民部 保険年金課(市役所行政棟1階・北勢町阿下喜31番地)が窓口です。納税相談や口座振替の手続きは総務部 納税課が担当します。
| 窓口 | 連絡先 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 市民部 保険年金課 〒511-0498 いなべ市北勢町阿下喜31番地(市役所 行政棟1階) | TEL 0594-86-7811 FAX 0594-86-7863 | 加入・脱退の届出、保険税の軽減・申請(非自発的失業・産前産後・旧被扶養者)、高額療養費・限度額適用認定証、資格確認書の再交付 |
| 総務部 納税課 〒511-0498 いなべ市北勢町阿下喜31番地 | TEL 0594-86-7793 FAX 0594-86-7863 | 納税相談・分割納付の相談、市税の口座振替の申込み、滞納に関する相談 |
| オンライン手続き (マイナンバーカードが必要なもの) | 市公式サイトの各ページからリンク | 社会保険加入による国保の資格喪失届、国保資格確認書の再交付申請、産前産後期間の軽減の届出、限度額適用認定証の交付申請 |
届出は14日以内、遅れると最大3年分さかのぼる。市の届出ページは、必ず14日以内に届け出るよう求め、遅れた場合は「届け出をした日ではなく、被保険者の資格を得た日までさかのぼって保険税(料)を納めなければなりません(最大で保険税は3年間、保険税は2年間)」と書いています。他の健康保険に入っている方が国保の資格で受診した場合は、国保が負担した医療費(7割または8割)の全額返納になり、保険税を二重に納付することもあります。
社会保険に入ったときの脱退は、オンラインでも届け出られます。ただし市は「社会保険加入以外の事由による資格喪失届はできません」としています。窓口に行けない会社員の方が、転職直後の脱退手続きを済ませるのに使える方法です。
同一世帯以外の人に手続きを頼むときは委任状が必要です。市の届出ページが明記しています。亡くなったときは、保険税に還付金がある場合に相続人代表者名義の預金通帳が必要になる点も、市のページに書かれています。
8. よくある質問(いなべ市の国保)
Q1. いなべ市の令和8年度の国保税は、令和7年度より上がりますか?
A. ほとんどの世帯で下がります。医療分の所得割が7.97%から6.77%に、均等割が27,700円から24,500円に、平等割が14,800円から12,800円に下がり、子ども子育て支援分が新設されても、介護分を除く所得割の合計は11.07%から10.10%へ下がっています。
本記事の試算では、単身35歳(基準総所得金額159万円)が234,913円→216,290円(▲18,623円)、40代夫婦+子2人(未就学児1人・基準257万円)が543,813円→509,277円(▲34,536円)です。ただし、賦課限度額は世帯合計109万円から113万円に上がっているため、限度額に届く高所得の世帯は事情が異なります。
Q2. いなべ市の国保税は、なぜ県の標準に合わせているのですか?
A. 市の説明は次のとおりです。三重県は、国保の運営に必要な事業費である「国民健康保険事業費納付金」を各市町の所得水準に応じて決め、各市町がその納付金を支払うための財源を確保できるよう「標準保険税率」を示します。いなべ市の税率はその標準保険税率に合わせていると、令和7年度・令和8年度の両方の公式ページに明記されています。
市が税率を下げた理由は公表されていませんが、市の税率が県の標準に連動する仕組みだということは、公式ページから確認できます。
Q3. 子ども子育て支援分とは何ですか?子どもがいると高くなりますか?
A. 政府のこども未来戦略「加速化プラン」に基づく子ども子育て支援の財源として、令和8年度に新設された区分です。いなべ市の税率は所得割0.28%、均等割1,000円、平等割500円、18歳以上均等割100円。
市は18歳以上均等割を「18歳以下の被保険者の均等割を軽減したものを18歳以上の被保険者でご負担いただくもの」と説明しています。18歳以下の被保険者の子ども分均等割は軽減される設計で、本記事の試算では18歳未満の子どもの均等割を含めていません。実際の金額は納税通知書で確認してください。
Q4. 国保から後期高齢者医療に移ると、残った家族の保険税はどうなりますか?
A. 市のページによると、国保から後期高齢者医療制度に移った方(特定同一世帯所属者)がいる場合、その方を含めた人数と所得を計算に含めて軽減を判定するため、今までと同じ軽減を受けられます。また、移行によって国保加入者が1人になった世帯は、一定期間平等割(医療分と高齢支援分)が半額になります。期間の延長(4分の1減額)の案内もありますが、そのページの更新日は令和3年6月のため、現在の適用は保険年金課に確認してください。
Q5. 会社を辞めたあと、国保に入るとき何が必要ですか?
A. 退職の翌日から14日以内に、保険年金課で手続きします。市の届出ページによると、勤務先の健康保険をやめたときは健康保険資格喪失証明書、マイナンバーが確認できるもの(個人番号カード、個人番号が記載された住民票など)、窓口に来た方の本人確認書類(運転免許証など)が必要です。自署が困難な場合は認印を持参します。
倒産・解雇などで辞めた場合は、雇用保険受給資格者証の離職理由コードを確認して、非自発的失業の軽減(前年の給与所得を30%で計算)の申請もあわせて行ってください。
Q6. 病院で高額な医療費を払うことになりそうです。限度額適用認定証は必要ですか?
A. マイナ保険証が使える医療機関なら、認定証がなくても窓口の支払いを自己負担限度額までにおさえられます。受付端末の「限度額情報を提供しますか」に「提供する」と答えてください。
ただし、市は次の場合は市役所での手続きが必要としています。①マイナ保険証が使えない医療機関を受診するとき、②国民健康保険税の滞納があるとき、③直近12か月の入院日数が90日を超える住民税非課税世帯の方が、入院時の食事療養費をさらに減額したいとき。限度額適用認定証の申請は、保険年金課の窓口のほか、オンラインでもできます。また、高額療養費に該当する方には、市から申請書が郵送されます。
Q7. 年金から天引きされている国保税を、口座振替に変えられますか?
A. 条件つきで変えられます。市の特別徴収のページによると、これまで保険税(料)を滞納することなく納めていて、これから口座振替で納められる方は、保険年金課へ申し出ることで口座振替に切り替えられます。ただし、切替時期は事務手続きの都合で、希望に添えないことがあります。
Q8. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・後期高齢者医療への移行に伴う軽減
(市が判定)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・旧被扶養者の減免
(要申請)・納付が難しいときの分割納付
(要相談/納税課)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q9. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内にいなべ市 市民部 保険年金課(0594-86-7811)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|いなべ市の国保で押さえるべきポイント
- いなべ市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分6.77%・後期支援分3.05%・介護分3.01%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分24,500円・後期支援11,000円・介護11,200円・子ども1,100円、平等割は合計で年23,500円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は全体として大きく下がった。医療分の所得割は7.97%→6.77%、均等割は27,700円→24,500円、平等割は14,800円→12,800円。子ども子育て支援分が新設されても、介護分を除く所得割の合計は11.07%→10.10%
- 税率は県の標準保険税率に連動。市の公式ページが「いなべ市の国民健康保険税率は、その標準保険税率に合わせています」と明記
- 亀山市・鈴鹿市と比べても低い水準。同条件の試算では、40代夫婦+子2人の世帯で年約4.3万円(対亀山市)〜7.3万円(対鈴鹿市)低い
- 軽減判定の枠は年々広がっている。5割軽減の加算は28.5万円(令和3・4年度)→31万円、2割軽減は52万円→57万円(令和8年度)
- 特別徴収の判定は世帯の構成で変わる。同じ72歳・68歳の夫婦でも、子(40歳)が国保か社保かで、天引きか普通徴収かが分かれる
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万8千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口はいなべ市 市民部 保険年金課(0594-86-7811)
出典・参考:
・いなべ市公式:令和8年度 国民健康保険税率と計算方法
・いなべ市公式:令和7年度 国民健康保険税率と計算方法
・いなべ市公式:国民健康保険税(料)の軽減(軽減判定所得基準額)
・いなべ市公式:産前産後期間に係る国民健康保険税の軽減制度について
・いなべ市公式:「倒産・解雇などによる離職」や「雇い止めなどによる離職」をされた方へ
・いなべ市公式:後期高齢者医療制度への移行に伴う国民健康保険税(料)の軽減制度
・いなべ市公式:国民健康保険 こんなときは届け出を
・いなべ市公式:国民健康保険税(料)年金からの特別徴収について
・いなべ市公式:国民健康保険税(料)のコンビニ納付について
・いなべ市公式:スマートフォン決済アプリによる納付のご案内(国民健康保険)
・いなべ市公式:医療機関等の窓口で支払う医療費が高額になりそうなとき(自己負担限度額の適用)
・いなべ市公式:高額療養費支給制度
・いなべ市公式:市税の滞納と延滞金について(納税相談・分割納付)
・いなべ市公式:Web口座振替受付サービス
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報はいなべ市公式サイトでご確認ください。