横手市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
横手市は秋田県の県南部、横手盆地の中心にある人口約8万人の市です。2005年に1市5町2村が合併してできたため、市役所の本庁のほかに7つの地域局があり、国保の手続きはそちらでもできます。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく横手市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、納期、窓口情報までまとめました。
横手市の料率で目に留まるのは、所得割の合計が14.52%(40〜64歳)と高めなのに、均等割+平等割の「定額部分」は単身40〜64歳で年70,650円にとどまることです。同じ秋田県の秋田市(単身85,570円)より1.5万円ほど低く、所得が少ない世帯ほど有利、所得が多い世帯ほど重いつくりになっています。
もうひとつ、横手市には国保加入者だけが使える人間ドック・脳ドックの助成(宿泊46,000円・日帰り26,000円・脳ドック31,000円が上限)があり、令和8年度からは脳ドックを人間ドックとは別枠で申請できるようになりました。ただし過年度分の国保税に滞納があると使えません。税の話と健診の話がつながっているのが横手市らしいところです。
1. 横手市の国民健康保険の概要
横手市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
横手市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
横手市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。4区分すべてに平等割があり、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分にも均等割と平等割の両方が設定されています。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が勤務先の社会保険や後期高齢者医療保険に加入しており、世帯主自身は国民健康保険に加入していなくても、世帯の誰かが国民健康保険に加入していれば、世帯主の名前で納税通知書が発送されます」と説明しています。こうした世帯主を擬制世帯主といい、軽減の判定には擬制世帯主の所得も含まれます。
納税通知書は毎年7月に発送されます。加入者の異動や申告による所得の変更で税額が変わったときは、届出のあった月の翌月に変更後の通知書が再送されます。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 9.24% | 24,100円 | 20,800円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.61% | 6,500円 | 5,500円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.42% | 7,500円 | 4,200円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.25% | 1,250円 (子ども分の均等割1,250円は「均等割1,200円+18歳以上均等割50円」の合計。18歳に達する日以降の最初の3月31日以前の子どもは、子ども分の均等割が免除されます) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども分の均等割1,250円は「均等割1,200円+18歳以上均等割50円」の合計。18歳に達する日以降の最初の3月31日以前の子どもは、子ども分の均等割が免除されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は14.52%(医療給付費分9.24%+支援分2.61%+介護分2.42%+子ども分0.25%/40〜64歳)。介護分がつかない40歳未満・65歳以上は12.10%です。秋田市の14.89%(40〜64歳)より0.37ポイント低くなっています。
均等割の合計は1人あたり39,350円(医療24,100+支援6,500+介護7,500+子ども1,200+18歳以上均等割50)、平等割の合計は1世帯あたり31,300円(20,800+5,500+4,200+800)。均等割のほうが平等割より高い、全国で多数派の構成です。
子ども・子育て支援金分は所得割0.25%・均等割1,200円・18歳以上均等割50円・平等割800円。市は「18歳に達する日以降の最初の3月31日以前までの子どもに係る子ども・子育て支援金分の均等割額が免除」と明記しています。18歳以上の被保険者には均等割1,200円に18歳以上均等割50円が上乗せされ、実質1,250円です。
課税限度額は医療分67万円・支援分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円です。
所得を申告していないと軽減が適用されません。市は、世帯主と加入者全員が申告を済ませている世帯に限ると明記しています(会社などから給与支払報告書や公的年金等支払報告書が提出されている場合を除く)。
横手市は「均等割 > 平等割」——定額部分は全国的に標準的
秋田市は平等割のほうが均等割より高い珍しい構成でしたが、横手市は医療分の均等割24,100円>平等割20,800円と、全国で多数派の形です。4区分の合計でも均等割39,350円>平等割31,300円。世帯人数が増えるほど定額部分は増えますが、1人あたりでは次のように下がっていきます。
| 世帯人数 | 均等割 | 平等割 | 合計 | 1人あたり |
|---|---|---|---|---|
| 1人 | 39,350円 | 31,300円 | 70,650円 | 70,650円 |
| 2人 | 78,700円 | 31,300円 | 110,000円 | 55,000円 |
| 3人 | 118,050円 | 31,300円 | 149,350円 | 49,783円 |
| 4人 | 157,400円 | 31,300円 | 188,700円 | 47,175円 |
単身世帯の1人あたり70,650円に対し、4人世帯なら47,175円。単身は4人世帯の約1.5倍です(秋田市は約1.7倍)。平等割の比重が小さいぶん、単身世帯と大家族の差は秋田市ほど大きくありません。
この表は全員が40〜64歳・18歳以上という想定です。実際には18歳未満は子ども分の均等割が免除され、未就学児は均等割が半額になるので、子育て世帯の負担はもっと軽くなります。
市の公式表で見る「未就学児の均等割軽減」
横手市は未就学児(令和8年度は令和2年4月2日以降生まれ)の均等割を2分の1に軽減しており、法定軽減との組み合わせ後の金額を表にして公開しています。市の表は医療分と支援分の均等割の合計(24,100円+6,500円=30,600円)で示されています。
| 軽減割合 | 法定軽減後の均等割 | 未就学児の減額分 | 減額後の均等割 |
|---|---|---|---|
| 7割軽減 | 9,180円 | 4,590円 | 4,590円 |
| 5割軽減 | 15,300円 | 7,650円 | 7,650円 |
| 2割軽減 | 24,480円 | 12,240円 | 12,240円 |
| 軽減なし | 30,600円 | 15,300円 | 15,300円 |
数字は検算できます。30,600円の3割が9,180円(7割軽減)、その半額が4,590円です。つまり7割軽減世帯の未就学児は、本来の均等割の15%(8.5割軽減)しか負担しません。
単身40〜64歳の「軽減後の定額部分」
均等割と平等割の合計70,650円に軽減率をかけると、7割軽減で約21,200円、5割軽減で約35,300円、2割軽減で約56,500円になります(1円単位の端数処理は市の計算によります)。秋田市は軽減後の実額を区分ごとに公開していますが、横手市は軽減割合の式と未就学児の表を中心に案内しているため、区分ごとの実額は市の試算や窓口で確認する形です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 237,468円 + 均等割 84,350円 + 平等割 20,800円 ⇒ 342,618円
- 後期支援分: 所得割 67,077円 + 均等割 22,750円 + 平等割 5,500円 ⇒ 95,327円
- 介護分: 所得割 62,194円 + 均等割 15,000円 + 平等割 4,200円 ⇒ 81,394円
- 子ども分: 所得割 6,425円 + 均等割 2,500円 + 平等割 800円 ⇒ 9,725円
合計: 年間 約529,064円(月あたり約44,100円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 146,916円 + 均等割 24,100円 + 平等割 20,800円 ⇒ 191,816円
- 後期支援分: 所得割 41,499円 + 均等割 6,500円 + 平等割 5,500円 ⇒ 53,499円
- 介護分: 所得割 38,478円 + 均等割 7,500円 + 平等割 4,200円 ⇒ 50,178円
- 子ども分: 所得割 3,975円 + 均等割 1,250円 + 平等割 800円 ⇒ 6,025円
合計: 年間 約301,518円(月あたり約25,100円)
単身世帯でも平等割が合計で年31,300円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 260,192円 / 後期支援分 72,813円 / 介護分 68,086円 / 子ども分 7,875円 ⇒ 合計 約408,966円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 72,695円 / 後期支援分 19,988円 / 介護分 18,992円 / 子ども分 2,635円 ⇒ 合計 約114,310円
差額は年間およそ29万5千円。届出書1枚でこれだけ違います。横手市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は横手市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 横手市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども分の均等割1,250円は「均等割1,200円+18歳以上均等割50円」の合計。18歳に達する日以降の最初の3月31日以前の子どもは、子ども分の均等割が免除されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の原本、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 横手市 国保年金課(0182-35-2186)または各地域局 市民サービス課 市民生活係
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
市は、軽減の対象を「離職日時点で65歳未満で、雇用保険の受給手続きをしている特定受給資格者(離職理由コード11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)」とし、高額療養費などの所得区分の判定も給与所得を30%にして行うとしています。
軽減の期間は離職日の翌日の属する月から、その翌日の属する年度と翌年度の末まで。市の例では「離職日が令和8年6月30日なら、令和8年度と令和9年度が対象」です。
給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯で試算します。課税標準は276万-43万=233万円。所得割は233万×14.52%=338,316円、均等割39,350円+平等割31,300円と合わせて年約40.9万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。課税標準は39.8万円まで下がり、所得割は57,790円。さらにこの82.8万円で軽減判定も行われ、単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万=100万円なので2割軽減が適用されます。均等割・平等割は70,650円から56,520円に下がり、合計は約11.4万円。差はおよそ29.5万円です。
手続きは雇用保険受給資格者証または受給資格通知の原本を持って窓口へ。6月末日までに手続きすれば7月中旬の納税通知書に反映され、7月以降なら届出月の翌月に変更通知書が届きます。税額の確認は、離職後すぐに動くのが近道です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 横手市の減免制度|要申請
横手市の法定軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割軽減、子ども・子育て支援金の18歳未満免除、特定世帯・特定継続世帯の軽減は申請不要です。非自発的失業・産前産後・旧被扶養者の軽減と、災害や収入減少などによる減免は届出または申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 法定軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯の所得の合計額(擬制世帯主・特定同一世帯所属者を含む)が、7割=43万円+10万円×(給与・年金所得者の数-1)以下、5割=43万円+31万円×被保険者等の数+10万円×(給与・年金所得者の数-1)以下、2割=43万円+57万円×被保険者等の数+同 | 均等割額と平等割額を7割・5割・2割軽減。譲渡所得は特別控除適用前の金額で判定し、65歳以上の公的年金所得者は年金所得から15万円を控除して判定 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児(令和8年度は令和2年4月2日以降生まれ) | 均等割額を2分の1に軽減。7割軽減世帯なら9,180円がさらに半額の4,590円(医療分+支援分の合計) |
| 子ども・子育て支援金の18歳未満免除 (申請不要) | 18歳に達する日以降の最初の3月31日以前の子ども | 子ども・子育て支援金分の均等割(1,200円)が免除 |
| 特定世帯・特定継続世帯の軽減 (申請不要) | 国保から後期高齢者医療制度に移行した結果、同じ世帯の国保被保険者が1人だけになった世帯 | 医療給付費分・支援金分・子ども・子育て支援金分の平等割が半額(7割・5割・2割軽減の場合は軽減後の額が半額)。最長5年間(特定世帯)、6年目からは4分の1減額を最長3年間(特定継続世帯)。世帯主が変わると対象外 |
| 旧被扶養者の軽減(条例減免) | 会社の健康保険や共済組合(国保組合を除く)の被扶養者だった65歳以上の方が、後期高齢者医療制度への移行で国保に加入したとき | 所得割額は免除。均等割額・(旧被扶養者のみの世帯なら)平等割額は資格取得月から2年を経過する月まで半額。ただし7割・5割軽減に該当する世帯は対象外で、2割軽減に該当する場合は軽減前の額の3割を減免 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止めなどで離職した65歳未満の方(雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者) | 前年の給与所得を30%に減額して算定。軽減期間は離職日の翌日の属する月から翌年度末まで |
| 産前産後期間の免除 (要届出) | 令和5年11月1日以降に出産する(した)被保険者(妊娠85日以上、死産・流産等を含む) | 出産予定月(または出産月)の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割額と均等割額を免除。令和6年1月以降の税額が対象 |
| 災害・収入減少などによる減免 (要申請) | 生活保護または同程度に困窮/失業・疾病・負傷でその年の所得が前年の2分の1以下に減少する見込み/災害で甚大な損失/倒産または債務返済のための土地家屋の譲渡/刑事施設への収監 | 申請は納期限(特別徴収は年金支給日)の前日から数えて7日前まで。納期を過ぎたものは減免できない。世帯の所得・資産調査への同意が必要 |
横手市の軽減・減免で押さえておきたい点を整理します。
①減免の申請期限が短く、遡れません。市は「納期限(特別徴収の場合は、年金支給日)の前日から起算して7日前まで」「納期の過ぎたものは減免できません」と明記しています。納期限の1週間前が締め切りなので、払えないと思った時点で動く必要があります。
②収入減少による減免の対象は限られます。世帯主と被保険者の失業・疾病・負傷でその年の所得が前年の2分の1以下になる見込みの場合が対象で、定年退職や自己都合退職は含まれません。
③減免の審査には所得や資産の調査への同意が必要です。給与明細(直近3か月分)、年金改定通知書、雇用保険受給資格者証、離職証明書など、該当する書類を窓口に持参します。
④所得の申告をしていない人がいる世帯は軽減されません。収入がなくても、世帯主と加入者全員の申告が判定の前提です。
⑤譲渡所得は特別控除適用前の金額で軽減判定されます。土地建物や株式を売った年は、手取りが少なくても判定所得が大きくなり、軽減に届かないことがあります。
⑥事業専従者給与は判定所得に戻して計算されます。青色事業専従者給与や事業専従者控除を経費・控除にしている方は、それらを算入しなかったものとして判定されます。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 普通徴収(納付書または口座振替):7月(第1期)から翌年2月(第8期)までの8回
- 特別徴収(年金からの引き去り):65〜74歳の世帯主で一定の要件を満たす場合(年6回)
令和8年度の納期限(普通徴収)
| 期別 | 納期限 |
|---|---|
| 第1期(7月) | 令和8年7月31日 |
| 第2期(8月) | 令和8年8月31日 |
| 第3期(9月) | 令和8年9月30日 |
| 第4期(10月) | 令和8年11月2日 |
| 第5期(11月) | 令和8年11月30日 |
| 第6期(12月) | 令和9年1月4日 |
| 第7期(1月) | 令和9年2月1日 |
| 第8期(2月) | 令和9年3月1日 |
期の名前は月ですが、納期限は翌月初めにずれ込む期が4つあります(第4期は11月2日、第6期は1月4日、第7期は2月1日、第8期は3月1日)。月末が休日にあたることなどで動くため、「10月分は10月末」と思い込むと1〜2日ずれる点に注意してください。年度途中の加入では、通知書の発送時期や回数が上の表と異なります。
年金からの引き去り(特別徴収)になる人
特別徴収になるのは、次の3つをすべて満たす65〜74歳の世帯主です。
・世帯主が国保の被保険者で、世帯内の国保被保険者が全員65歳以上75歳未満
・特別徴収の対象となる年金の年額が18万円以上
・国保税と介護保険料の合計額が、その年金の年額の2分の1以下
令和8年度中に75歳になる世帯主(昭和26年4月2日〜昭和27年4月1日生まれ)は特別徴収の対象外です。対象でも、申出書を出して審査に通れば口座振替に変更できます。
| 支払月 | 年金支払日 | 区分 |
|---|---|---|
| 4月 | 令和8年4月15日 | 仮徴収(原則、令和8年2月の引去り額と同額) |
| 6月 | 令和8年6月15日 | |
| 8月 | 令和8年8月14日 | |
| 10月 | 令和8年10月15日 | 本徴収((年税額-仮徴収額の合計)÷3回) |
| 12月 | 令和8年12月15日 | |
| 2月 | 令和9年2月15日 |
仮徴収の3回は前年度2月の引去り額と同額なので、所得が減った年は本徴収の額が調整されて見かけの負担が変わることがあります。
国保税の納付状況は人間ドック助成の条件にもなります。市は「国民健康保険税の滞納(過年度分)がない世帯の被保険者であること」を助成の条件に挙げています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保税の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 横手市の国保窓口一覧
国保の資格・給付の手続きは国保年金課(本庁舎1階)、税額の計算・課税のお問い合わせは税務課 市民保険税係(本庁舎2階)と、担当が分かれています。地域局でも受け付けています。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国保年金課 国民健康保険係(本庁舎1階) | 0182-35-2186 | 国保の加入・脱退、産前産後の免除、非自発的失業の軽減、人間ドック・脳ドック助成、高額療養費・療養費 |
| 税務課 市民保険税係(本庁舎2階) | 0182-32-2510 | 国保税の算定・課税、軽減・減免の相談、納付 |
| 増田地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-45-5513 | 国保の届出・各種申請の受付 |
| 平鹿地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-24-1113 | 同上 |
| 雄物川地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-22-2156 | 同上 |
| 大森地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-26-2115 | 同上 |
| 十文字地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-42-5114 | 同上 |
| 山内地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-53-2932 | 同上 |
| 大雄地域局 市民サービス課 市民生活係 | 0182-52-3905 | 同上 |
本庁舎(中央町8番2号)は遠い、という方は最寄りの地域局へ。2005年の合併前の旧町村ごとに地域局が置かれているので、加入・脱退や非自発的失業の軽減の届出は住まいの近くで済ませられます。
税額が変わったら届出月の翌月に変更通知書が届きます。退職や出産の届出が遅れると、軽減や免除が通知書に反映されるタイミングも遅れます。
人間ドック・脳ドックの助成は国保年金課が窓口で、領収書と費用明細の原本が必要です。申請期限は受診日を含む年度の翌年度11月末日です。
8. よくある質問(横手市の国保)
Q1. 横手市の国保税は、秋田市と比べて高いですか?
A. 定額部分は横手市のほうが低く、所得割は秋田市のほうがやや高いという関係です。
単身40〜64歳の均等割+平等割(所得ゼロの場合)は、横手市が39,350円+31,300円=70,650円、秋田市が39,980円+45,590円=85,570円で、横手市のほうが14,920円低くなっています。差の大半は平等割(横手31,300円・秋田45,590円)です。
一方、所得割(40〜64歳)は横手市14.52%・秋田市14.89%で、横手市のほうが0.37ポイント低く、課税標準が233万円なら約8,600円の差です。
つまり全体として横手市のほうが負担は軽めですが、これは両市の令和8年度の税率表どうしの比較で、実際の税額は所得・世帯構成・軽減の有無で変わります。目安にとどめてください。
Q2. 横手市の国保に入っていると、人間ドックの助成はいくら出ますか?
A. 宿泊人間ドック46,000円、日帰り人間ドック26,000円、脳ドック31,000円が上限です(令和8年4月1日以降の受診分)。令和7年度受診分までの上限は宿泊45,000円・日帰り25,000円だったので、各1,000円ずつ増えました。
条件は3つ。①受診日当日に横手市国保の被保険者であること、②受診日当日に30歳以上75歳未満であること、③国保税の滞納(過年度分)がない世帯の被保険者であること。
令和8年度からは、宿泊と日帰りの人間ドックは同一年度にどちらか一方のみですが、脳ドックは人間ドックとは別に同一年度に1回助成申請できるようになりました。
オプション検査の費用は対象外で、実際の受診費用が上限に満たない場合は申請額までの助成です。受診する医療機関に指定はありません。
申請には領収書と費用明細の原本、健診結果、質問票(脳ドックを除く)、振込先の通帳が要ります。期限は受診日を含む年度の翌年度11月末日までです。
Q3. 10月に納めるはずの第4期の納期限はいつですか?
A. 令和8年度の第4期(10月)の納期限は11月2日です。第3期が9月30日、第5期が11月30日なので、10月は納期限がない月という珍しい並びになります。
同じように、第6期(12月)は令和9年1月4日、第7期(1月)は2月1日、第8期(2月)は3月1日が納期限です。期の名前と納期限の月がずれているので、納付書や口座の残高は、納期限の日付で確認してください。
口座振替にしておけば、この日付のずれを気にする必要がありません。納付書払いの方は、納税通知書に記載の納期限をカレンダーに入れておくと安心です。
Q4. 年金から引き去られている国保税を、口座振替に変えられますか?
A. できます。ただし申出書の提出と審査が必要です。市は「特別徴収の対象となる方でも申出書を提出していただくと審査の上で口座振替に変更できます」としています。
特別徴収の対象は、65〜74歳の世帯主で、世帯の国保被保険者が全員65歳以上75歳未満、対象年金が年額18万円以上、国保税と介護保険料の合計が年金年額の2分の1以下の世帯です。
特別徴収の特徴は、4月・6月・8月が仮徴収(前年度2月の引去り額と同額)、10月・12月・2月が本徴収という年6回のしくみです。本徴収の額は(年税額-仮徴収額の合計)÷3回で決まります。
変更の窓口は税務課 市民保険税係(0182-32-2510)です。国保年金課や地域局でも相談できます。
Q5. 子どもが生まれました。国保税はどうなりますか?
A. 未就学児の均等割は半額、18歳未満は子ども分の均等割が免除になり、出産する被保険者自身も産前産後の免除があります。
未就学児の均等割軽減:令和8年度は令和2年4月2日以降生まれが対象で、均等割(医療分+支援分の合計30,600円)が15,300円になります。7割軽減世帯なら4,590円、5割軽減世帯なら7,650円、2割軽減世帯なら12,240円です。
子ども・子育て支援金の免除:18歳に達する日以降の最初の3月31日以前の子どもは、子ども分の均等割(1,200円)が免除されます。
産前産後の免除:出産予定月の前月から4か月間(多胎は3か月前から6か月間)の所得割額と均等割額が免除されます。届出は出産予定日の6か月前からでき、横手市に妊娠届を出した方には届出書が郵送されます。
出産育児一時金は50万円(産科医療補償制度の対象出産の場合)で、出産費支払資金貸付(一時金の8割まで)の制度もあります。
Q6. 横手市で国保税の減免を受けるには、いつまでに申請すればいいですか?
A. 納期限(特別徴収の場合は年金支給日)の前日から数えて7日前までです。市は「納期の過ぎたものは減免できません」と明記しています。
対象は、生活保護または同程度に困窮している場合、失業・疾病・負傷でその年の所得が前年の2分の1以下になる見込みの場合(定年退職や自己都合退職は除く)、災害で甚大な損失を受けた場合、倒産や債務返済のため土地家屋を譲渡して大半を返済に充てた場合、刑事施設などに収監された場合です。
窓口は税務課と各地域局の市民サービス課 市民生活係。世帯の所得や資産の調査への同意が必要で、給与明細(直近3か月分)や年金改定通知書などを持参します。
払えないと思った時点で、納期限の前に相談するのが原則です。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・子ども・子育て支援金の18歳未満免除
(申請不要)・特定世帯・特定継続世帯の軽減
(申請不要)・旧被扶養者の軽減(条例減免)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の免除
(要届出)・災害・収入減少などによる減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に横手市 国保年金課(0182-35-2186)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|横手市の国保で押さえるべきポイント
- 横手市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分9.24%・後期支援分2.61%・介護分2.42%・子ども分0.25%
- 均等割は医療給付費分24,100円・後期支援6,500円・介護7,500円・子ども1,250円、平等割は合計で年31,300円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 均等割(39,350円)>平等割(31,300円)の標準的な構成。単身40〜64歳の定額部分は70,650円で、秋田市(85,570円)より約1.5万円低い
- 所得割は14.52%(40〜64歳)、介護分なしなら12.10%。賦課限度額は合計113万円
- 未就学児の均等割は半額。7割軽減世帯なら4,590円(医療分+支援分)まで下がり、実質8.5割軽減
- 納期は7月〜2月の8回。第4期は11月2日、第6期は1月4日など、納期限が翌月初めにずれる期がある
- 減免の申請は納期限の7日前まで。納期を過ぎたものは減免できない
- 人間ドック・脳ドックの助成(宿泊46,000円・日帰り26,000円・脳ドック31,000円)。過年度分の国保税に滞納がないことが条件
- 7つの地域局でも国保の手続きができる。税額は税務課、資格・給付は国保年金課
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万5千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は横手市 国保年金課(0182-35-2186)
出典・参考:
・横手市公式:国民健康保険税-税率
・横手市公式:国民健康保険税-軽減
・横手市公式:国民健康保険税-減免
・横手市公式:国民健康保険税を納める人と納付の方法
・横手市公式:国民健康保険税-非自発的失業者軽減
・横手市公式:国民健康保険税-産前産後期間の免除
・横手市公式:人間ドック・脳ドック費用を助成します
・横手市公式:各地域局国保担当問い合わせ先
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は横手市公式サイトでご確認ください。