
海老名市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
海老名市は人口約14万人。小田急線・相鉄線・JR相模線の3路線が乗り入れる海老名駅を中心に、県央の交通の要所として発展してきた市です。隣は座間市と厚木市。この記事はその2市と並べて読むと、海老名市の国保税の特徴がよく見えるようにつくりました。
最初に結論を書きます。令和8年度の海老名市の国保税は、医療分・後期分・介護分の税率・税額がすべて令和7年度と同じ「据え置き」です。市が公表した「令和8年度 国民健康保険税の課税内容のお知らせ」(PDF)では、3つの区分の欄に「変更後(据え置き)」と大きく書かれています。
変わったのは3点だけです。
①「子ども分(子ども・子育て支援納付金課税額)」が新設された(所得割0.31%・均等割1,200円・平等割900円)。
②課税限度額が109万円から113万円に上がった(医療分66万→67万円、子ども分3万円が加わって合計+4万円)。
③5割・2割軽減の判定基準が引き上げられた(被保険者1人あたり30万5千円→31万円、56万円→57万円)。
つまり令和8年度の負担増の正体は「子ども分」の新設分だけです。40歳単身で基準総所得金額159万円なら年7,029円、夫婦と子ども2人で基準総所得金額257万円なら年11,267円。この記事の計算例でそのまま確かめられます。
もうひとつ、海老名市には他市と見比べたときの「型」があります。所得割は低く、定額部分(均等割+平等割)は重いという型です。
当サイトで令和8年度の料率を調べた288市で比べると、40歳未満の所得割合計8.97%は低いほうから24番目(23市が下回る)。神奈川県内では厚木市の8.85%に次いで低い水準です。一方、平等割は合計31,800円で288市中74番目に高く、しかも医療・後期・介護・子どもの4区分すべてに平等割がある全国的にも少数派の設計です。
所得が高い世帯には比較的やさしく、所得の低い世帯や単身世帯には定額部分が重くのしかかる。だからこそ、7割・5割・2割の軽減と、失業したときの軽減を取りこぼさないことが、海老名市では特に大事になります。
この記事では、令和8年度の税率、隣の座間市・厚木市との比べ方、軽減後の実額、75歳で配偶者が後期高齢者医療へ移ったときの「平等割の激変緩和」、失業・出産・引っ越しのときの手続きまで、市の公式ページで確認できたことだけをまとめました。
1. 海老名市の国民健康保険の概要
海老名市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
海老名市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
海老名市の国保は「保険料」ではなく「保険税」で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。市の算定方法(PDF)は、医療分・後期分・介護分・子ども分の4つの区分それぞれに「所得割額」「均等割額」「平等割額」を並べ、最後に4区分を足して年税額とする書式になっています。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主の方が他の健康保険制度に加入している場合も、納税義務者となります。[擬制世帯主制度]」と書いています。会社の健康保険に入っている世帯主のもとに、国保に入る家族(たとえば退職した親や、社保の扶養から外れた成人の子)がいれば、納税通知書は世帯主の名前で届きます。
令和8年度は据え置き+子ども分新設です。所得割の合計は、40歳未満が8.97%(医療6.06+後期2.60+子ども0.31)、40〜64歳は11.39%(介護分2.42%が加わる)。均等割の合計は、40歳未満の18歳以上が41,200円、40〜64歳が54,000円。平等割の合計は、40歳未満のみの世帯が31,800円、40〜64歳が1人でもいる世帯は38,900円です。
令和8年度に当サイトが調べた288市との位置は次のとおりです。所得割(40歳未満)8.97%は中央値10.60%より1.63ポイント低く、低いほうから24番目。均等割41,200円は中央値41,400円とほぼ同じで、149番目の中位。平等割31,800円は中央値28,500円を3,300円上回り、高いほうから74番目です。
神奈川県内(当サイトで調べた海老名市を含む14市)で見ると、単身(40歳・軽減前)の固定部分は92,900円で高いほうから3番目(横須賀市101,058円、大和市93,960円に次ぐ)。夫婦2人世帯(夫婦とも40代)は146,900円で3番目(座間市169,200円、川崎市152,274円に次ぐ)、4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)は226,900円で5番目です。
1月2日以降に海老名市へ転入した方は、前年の所得が市では分からないため、所得0円(法定軽減なし)で仮計算した納税通知書が届きます。その後、1月1日に住んでいた市区町村へ所得照会をして、税額が変わる場合は改めて納税通知書が送られます。
窓口は国保医療課 国保年金係(046-235-4594・直通)、〒243-0492 神奈川県海老名市勝瀬175番地の1、手続きは市役所1階6番窓口です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分(基礎課税額) | 6.06% | 28,000円 | 21,500円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.60% | 12,000円 | 9,400円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.42% | 12,800円 | 7,100円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.31% | 1,200円 (18歳以上は1,200円(基本の1,170円に、18歳以上だけが負担する30円を上乗せした額)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)は均等割が全額軽減) | 900円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分(基礎課税額)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 18歳以上は1,200円(基本の1,170円に、18歳以上だけが負担する30円を上乗せした額)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)は均等割が全額軽減。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
令和8年度の海老名市の税率は、医療・後期・介護の3区分が令和7年度と同じ(据え置き)。市の公表資料は、3区分すべてを「変更前(令和7年度)」と「変更後(据え置き)(令和8年度)」で並べ、数字が同じであることを示しています。
新設の「子ども分」は、所得割0.31%・均等割1,200円・平等割900円・限度額3万円。市は「18歳未満被保険者の『均等割』は、全額軽減されます。その軽減分について『18歳以上被保険者均等割』として18歳以上被保険者へ賦課します」と書いています。納税通知書では、この2つをまとめて「均等割」として通知するそうです。
子ども分の均等割1,200円の中身は、「加入者1人あたり1,170円」+「18歳以上の加入者1人あたり30円」。市はこの内訳を算定方法のFAQにまで書いています。18歳以上への上乗せが30円というのは、当サイトの記録ではこれまでに見た最小水準です(これまでの最小は36円)。
4区分すべてに平等割があります。医療分21,500円・後期分9,400円・介護分7,100円・子ども分900円。40歳未満だけの世帯は合計31,800円、40〜64歳の方が1人でもいる世帯は合計38,900円です。介護分の平等割は「世帯に40〜64歳が1人でもいれば」かかる定額なので、40歳の壁を大きくしています。
介護分(40〜64歳)は、所得割2.42%・均等割12,800円・平等割7,100円・限度額17万円。世帯に40〜64歳がいなければ、介護分そのものがかかりません(市のFAQは「世帯内に40歳以上65歳未満の加入者がいない場合、介護分は0円となります」と明記)。
所得割の基礎控除43万円は、合計所得金額が2,400万円を超えると段階的に縮みます(2,400万円超2,450万円以下は29万円、2,450万円超2,500万円以下は15万円、2,500万円超は0円)。市の算定方法の注記に書かれています。高所得の方の計算では効いてきます。
所得の範囲も市が明記しています。「総所得金額等」には土地建物等の譲渡所得や確定申告をした株式譲渡所得等が含まれ、青色専従者給与等控除が適用され、退職所得は含まれません。家を売った年の翌年度は国保税に跳ね返ります。
令和8年度の変更点(海老名市公表)
| 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|
| 医療分(所得割/均等割/平等割) | 6.06%/28,000円/21,500円 | 6.06%/28,000円/21,500円(据え置き) |
| 後期分(所得割/均等割/平等割) | 2.60%/12,000円/9,400円 | 2.60%/12,000円/9,400円(据え置き) |
| 介護分(所得割/均等割/平等割) | 2.42%/12,800円/7,100円 | 2.42%/12,800円/7,100円(据え置き) |
| 子ども分(所得割/均等割/平等割) | ― | 0.31%/1,200円(うち18歳以上30円)/900円(新規) |
| 課税限度額 | 医療66万円・後期26万円・介護17万円=109万円 | 医療67万円(+1万円)・後期26万円・介護17万円・子ども3万円(+3万円)=113万円(+4万円) |
| 5割軽減の基準 | 43万円+(給与・年金所得者数-1)×10万円+30万5千円×被保険者数 | 同+31万円×被保険者数 |
| 2割軽減の基準 | 同+56万円×被保険者数 | 同+57万円×被保険者数 |
| 7割軽減の基準 | 43万円+(給与・年金所得者数-1)×10万円 | 変更なし |
据え置きなので、令和8年度の負担増は「子ども分」だけです。同じ世帯・同じ所得なら、令和7年度との差額は次のとおり計算できます。
- 40歳単身・基準総所得金額159万円:159万円×0.31%=4,929円+均等割1,200円+平等割900円=年7,029円の増(月あたり約590円)
- 夫婦(40歳・40歳)+子ども2人・基準総所得金額257万円:257万円×0.31%=7,967円+均等割1,200円×大人2人=2,400円+平等割900円=年11,267円の増(18歳未満の子2人の均等割は軽減)
- すでに限度額に達していた世帯:医療分の限度額が上がった分だけ、最大で医療分+1万円、子ども分+3万円、世帯合計で最大+4万円の増
市は「子ども・子育て支援金制度」を「こどもや子育て世帯を、全世代・全経済主体が支える新しい分かち合い・連帯の仕組み」と説明し、令和8年度から「現在の国民健康保険税の賦課区分に加えて、子ども・子育て支援金分が追加される」としています(市の「子ども・子育て支援金制度について」ページ)。
軽減後の実額表(令和8年度・1人世帯の定額部分のみ)
| 世帯の区分 | 軽減なし | 2割軽減 | 5割軽減 | 7割軽減 |
|---|---|---|---|---|
| 40歳未満の単身(医療+後期+子ども) | 73,000円 | 58,400円 | 36,500円 | 21,900円 |
| 40〜64歳の単身(介護分を含む) | 92,900円 | 74,320円 | 46,450円 | 27,870円 |
計算の中身は、40歳未満の単身なら均等割41,200円(28,000+12,000+1,200)+平等割31,800円(21,500+9,400+900)=73,000円。7割軽減なら73,000円×0.3=21,900円。子ども分の均等割・平等割も軽減の対象になる設計です(市の算定方法の書式では、子ども分の均等割・平等割の欄にも軽減割合を掛ける形になっています)。軽減の対象は均等割と平等割で、所得割は軽減されません。
未就学児の均等割(市が公表する軽減後の実額)
| 所得による軽減 | 医療分 軽減額 | 医療分 課税額 | 後期分 軽減額 | 後期分 課税額 |
|---|---|---|---|---|
| 7割 | 23,800円 | 4,200円 | 10,200円 | 1,800円 |
| 5割 | 21,000円 | 7,000円 | 9,000円 | 3,000円 |
| 2割 | 16,800円 | 11,200円 | 7,200円 | 4,800円 |
| なし | 14,000円 | 14,000円 | 6,000円 | 6,000円 |
未就学児の軽減は「法定軽減後の均等割額から5割軽減」です。7割軽減の世帯なら28,000円×0.3=8,400円を半分にして4,200円。この表は市の算定方法(PDF)にそのまま載っている数字で、検算しても一致します(医療分7割:28,000×0.3×0.5=4,200円、後期分5割:12,000×0.5×0.5=3,000円)。子ども分の均等割は18歳未満が全額軽減なので、未就学児の子ども分は0円です。
海老名市の税率を、隣の座間市・厚木市と並べる
| 項目 | 海老名市 | 座間市 | 厚木市 |
|---|---|---|---|
| 算定方式 | 3方式(平等割あり) | 2方式(平等割なし) | 3方式(平等割あり) |
| 所得割(40歳未満) | 8.97% | 10.70% | 8.85% |
| 均等割(40歳未満・18歳以上) | 41,200円 | 66,400円 | 36,710円 |
| 平等割 | 31,800円 | 0円 | 33,087円 |
| 単身(40歳未満)の定額部分 | 73,000円 | 66,400円 | 69,797円 |
| 夫婦2人(40代)の定額部分 | 146,900円 | 169,200円 | 133,844円 |
| 4人(夫42・妻40・子15・子10)の定額部分 | 226,900円 | 298,000円 | 205,130円 |
座間市とは真逆の設計です。座間市は令和8年度に神奈川県の標準保険料率と同率・同額に合わせて平等割を廃止し、均等割を1人84,600円(40〜64歳・18歳以上)へ引き上げました。単身なら座間市のほうが定額部分が6,600円軽いのですが、所得割は座間市10.70%に対して海老名市8.97%と1.73ポイント低いので、基準総所得金額がおよそ38万円(総所得金額等で約81万円)を超えると、海老名市のほうが安くなります(軽減前の比較。6,600円÷1.73%≒38万円)。人数が増えるほど差は開き、4人世帯の定額部分は海老名市が座間市より71,100円低い計算です。
厚木市とは似た設計で、3方式・所得割は8.85%と8.97%の差わずか0.12ポイントです。ただし定額部分は海老名市のほうが単身で3,203円、夫婦2人で13,056円、4人世帯で21,770円高く、所得割も海老名市のほうが高いので、同じ世帯・同じ所得なら(軽減前で)海老名市のほうが厚木市より高くなります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 155,742円 + 均等割 98,000円 + 平等割 21,500円 ⇒ 275,242円
- 後期支援分: 所得割 66,820円 + 均等割 42,000円 + 平等割 9,400円 ⇒ 118,220円
- 介護分: 所得割 62,194円 + 均等割 25,600円 + 平等割 7,100円 ⇒ 94,894円
- 子ども分: 所得割 7,967円 + 均等割 2,400円 + 平等割 900円 ⇒ 11,267円
合計: 年間 約499,623円(月あたり約41,600円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 96,354円 + 均等割 28,000円 + 平等割 21,500円 ⇒ 145,854円
- 後期支援分: 所得割 41,340円 + 均等割 12,000円 + 平等割 9,400円 ⇒ 62,740円
- 介護分: 所得割 38,478円 + 均等割 12,800円 + 平等割 7,100円 ⇒ 58,378円
- 子ども分: 所得割 4,929円 + 均等割 1,200円 + 平等割 900円 ⇒ 7,029円
合計: 年間 約274,001円(月あたり約22,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年38,900円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 190,698円 / 後期支援分 81,980円 / 介護分 76,286円 / 子ども分 9,323円 ⇒ 合計 約358,287円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 63,719円 / 後期支援分 27,468円 / 介護分 25,552円 / 子ども分 2,914円 ⇒ 合計 約119,652円
差額は年間およそ23万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。海老名市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は海老名市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分(基礎課税額) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 海老名市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、18歳以上は1,200円(基本の1,170円に、18歳以上だけが負担する30円を上乗せした額)。18歳未満(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)は均等割が全額軽減。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 国保医療課 国保年金係(市役所1階6番窓口)/オンライン申請も可
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
海老名市の非自発的失業者の軽減は、窓口でもオンラインでも申請できます。市の「非自発的失業者に係る国民健康保険税の軽減制度について」には、「窓口での申請は市役所1階6番窓口」「オンラインでの申請は専用のオンライン申請ページ(国民健康保険税非自発軽減)から」と並べて書かれています。
対象になる方は、次の条件すべてに該当する方です。
①ハローワーク発行の「雇用保険受給資格者証」または「雇用保険受給資格通知」を持ち、その離職理由コードが特定受給資格者<11・12・21・22・31・32>または特定理由離職者<23・33・34>のいずれか。
②昨年中に給与所得があった方。
③離職日時点で65歳未満の方。
②は見落としやすい条件です。軽減は「給与所得を本来の金額の100分の30とみなす」しくみなので、前年に給与所得がなければ軽減の対象になる部分がありません。自営業をやめた場合などは、この制度では減らないので注意してください。
軽減の期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。市の例では「離職日が令和8年3月31日の場合、令和10年3月末まで」。期間の長さは離職した月で変わります。年度の始まり(4月)に離職すれば約24か月まるまる続き、年度末の3月に離職すると翌年度末までの約13か月になります(3月31日離職は翌日が4月1日なので24か月)。どちらも「軽減の終わりは年度末」で揃う制度なので、退職日を選べる方は頭に入れておくと得です。
なお、「離職理由コード」は原則としてハローワークで受け取る受給資格者証に印字されています。市の試算システム(後述)にも「非自発的失業者の軽減条件に該当」のチェック欄があり、加入月を入力すれば軽減を反映した試算ができます。手続きの前に金額の見当をつけたい方は、先に試算を回すのが早道です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 海老名市の減免制度|要申請
海老名市の市独自の減免は、市のページでは「災害」「貧困」の2つが例示されています。あわせて、後期高齢者医療制度への移行に伴う激変緩和が2種類あります。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 後期高齢者医療への移行に伴う 単身世帯の平等割の軽減 (市のページに申請の要否の記載なし) | 国保の被保険者が後期高齢者医療制度に移行したことにより、国保に残った人が単身世帯になる場合 | 医療分・後期分・子ども分の平等割が5年間は2分の1(介護分は対象外)。その後3年間は4分の3(4分の1軽減)。計算上、平等割31,800円が15,900円(5年間)→23,850円(3年間)になります |
| 旧被扶養者の軽減 (要確認・市のページに申請の記載なし) | 被用者保険の被保険者が後期高齢者医療制度に移行したことで、65歳以上の被扶養者だった方が国保に加入する場合 | 所得割0円、均等割は半額。被扶養者だった方だけの世帯は平等割も半額。ただし国保資格取得後2年を経過する月までで、7割・5割軽減に該当する世帯は除外されます |
| 災害による減免 (要申請・国保医療課に相談) | 「災害で家屋・事業所などに著しい被害を受けた場合」(市のFAQ) | 市条例により、「一定の基準に該当した世帯の保険税の減額または免除」。市は「保険税の軽減・減免を受けるには一部申請が必要です。まずは国保医療課にご相談ください」としています |
| 貧困による減免 (要申請・国保医療課に相談) | 「貧困により生活のため公の扶助を受け、又は受けるに相当した場合 など」(市のFAQ) | 同上。「など」とあるとおり、例示です。基準の細目は市のページに出ていないので、心当たりのある方は窓口で |
市のFAQは「保険税の軽減は国の制度で、減免は市条例による制度」と線を引いています。軽減(前年所得が基準以下・非自発的失業・未就学児・産前産後)は国の枠組み、減免(災害・貧困など)は市の条例、という整理です。
ほかの市と比べて目立つのは、「市が独自の子ども減免をしていない」ことです。18歳以下や中学生までの均等割を市独自に軽くする市が全国にはありますが、海老名市が公表しているのは、国の制度である未就学児の5割軽減と、令和8年度から始まった18歳未満の子ども分の均等割の全額軽減だけです。
一方、後期高齢者医療への移行に伴う2つの激変緩和は、市のページに丁寧に書かれています。夫婦のどちらかが75歳になると、もう一方は国保に残って単身世帯になります。そのとき平等割が半額になり、5年後も3年間は4分の3で、8年かけて元に戻る——という設計は、平等割の重い海老名市では実額として効いてきます。
いずれも、市のページに申請が必要かどうかの記載がありません。市の窓口(国保医療課 国保年金係 046-235-4594)に、該当しそうな時点で確認することをおすすめします。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納期限月の末日に引き落とし。残高不足でも再振替はありません)
- 納付書(金融機関・コンビニ・スマホ決済アプリ・クレジットカードで納付/年10期、6月末〜3月末(12月のみ25日))
- 特別徴収(65〜74歳のみの世帯で条件を満たす場合は年金天引き/偶数月の15日)
- 納付相談(納税課 046-235-9395。困ったら滞納する前に)
納期は年10期です。市は「保険税は、6月から翌年の3月まで、年10回に分けて毎月納めていただきます」と書き、市の納付方法のFAQには「納付期限は6月~3月の各月末(年度の保険税を6月から3月までの10回に分けて納付。12月のみ25日です)」とあります。第1期は6月30日です。
「4月・5月がないので安い」わけではありません。市の納税通知書は年税額を10回で割ったもので、1回分の金額は「月額」ではありません(12か月分の税額を10回で払うため)。
口座振替について、市の納税に関するQ&Aに実務情報があります。
・口座振替日は各納期限月の末日(土・日・休日は翌営業日)。
・Web口座振替受付サービス(市ホームページの専用サイト)は申込みから振替開始まで約30日、金融機関窓口での依頼書は約45日。市の例では「第1期(6月30日)から引落にしたい場合は、4月末までに金融機関窓口で手続きすれば基本は間に合う」。
・Web受付は「三菱UFJ銀行は利用できません」。キャッシュカードを持つ個人が対象の金融機関が多く、カードがない方は使えません。
・残高不足で振替できなかった場合、再振替は行いません。後日届く「口座振替不能通知書」(緑色のはがき)で、金融機関やコンビニで納付します。
・Webからの廃止はできません(金融機関窓口へ)。
年金からの特別徴収の条件も細かく書かれています。市が示す対象者は、「国保の被保険者全員が65歳以上75歳未満」「世帯主が国保の被保険者」「年金給付額が年額18万円以上」「介護保険料を特別徴収されている」「介護保険料と国保税の合計額が年金給付額の2分の1を超えない」の全部を満たす世帯主。対象になっても、手続きをすれば口座振替に変えられます。年度途中で世帯主が75歳になる世帯は、その年度は特別徴収ができず、納付書か口座振替です。
納付が困難なときは納税課へ。市は「納付についての相談は、納税課にて承ります」としています。督促・延滞金・給付の差し止め・財産の差押えと進むので、払えなくなる前の相談が原則です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 海老名市の国保窓口一覧
海老名市の国保の手続きは国保医療課 国保年金係(市役所1階6番窓口)が基本で、納税の相談は納税課、所得の申告は市の課税担当と分かれています。
| 窓口・手続き | 連絡先・方法 | 主な業務・注意点 |
|---|---|---|
| 保健福祉部 国保医療課 国保年金係(国保) 〒243-0492 海老名市勝瀬175番地の1 市役所1階6番窓口 | 046-235-4594(直通) 専用フォームあり 「掛け間違いにご注意ください」 | 国保の加入・脱退・変更の届出、資格確認書の交付、税額の照会、非自発的失業者の軽減、産前産後の減額、特別徴収から口座振替への変更、災害・貧困の減免相談 |
| 財務部 納税課 (市役所2階) | 046-235-9395 | 納付相談・滞納・分納・口座振替の変更。市は「納付についての相談は、納税課にて承ります」としています |
| 非自発的失業者の軽減(オンライン) | 市のホームページから「国民健康保険税非自発軽減」のオンライン申請ページへ | 雇用保険受給資格者証または受給資格通知を用意。窓口に行かずに申請できます |
| 国保の脱退届(勤務先の健保に加入)/資格確認書等の再交付 | オンライン申請(市の届出一覧ページから) | 「来庁不要」。就職して社保に入った後の脱退は、ネットで済ませられます(新しい保険の資格情報が確認できるものが必要) |
| スマート窓口 | スマホ・パソコンで氏名・住所などを事前入力 | 来庁時の書類記入を一部省略できます。ただし「一部の届出には対応していません」 |
| 国民健康保険税の試算システム | 市ホームページのリンクから(令和8年4月〜令和9年3月版) | 給与収入・公的年金収入・その他所得を入力。非自発的失業の軽減・産前産後の免除も反映できます。ただし損益通算・繰越控除・土地建物等の譲渡の特別控除・専従者控除がある方は、正しく算定できない場合があると市が断っています |
市の試算システムの入力には「令和7年中の収入金額等」が必要で、市は「収入金額とは、手取りの金額ではなく、総支払金額」「所得金額は、収入から経費のみを差し引いた金額」と説明しています。源泉徴収票や確定申告書の写しを手元に用意して入力します。
試算には「世帯主の収入状況」が必要です。市は「世帯主は国民健康保険に加入の有無に関わらず、収入状況が必要」「入力がないと正確な計算ができません」と書いています。国保に入っていない世帯主の所得も、軽減判定に使われるからです。
「失業給付金、育児休業給付金、傷病手当金等は対象外」、「退職所得」「確定申告不要制度を選択した特定口座内の上場株式等の譲渡所得・配当所得」も対象外——試算システムに入れる所得の範囲について、市が注意書きを付けています。
新規加入時に資格確認書が届くまで数日かかる点にも注意。市は「すぐに医療機関を受診する予定がある方は、『短期の資格確認書』を発行することができます」とし、官公署発行の顔写真付き身分証明書が必ず必要としています。
「iPhoneのマイナンバーカード」での本人確認について、市は専用の案内ページを設けています(届出一覧の関連情報にリンク)。スマホ内のマイナンバーカードで手続きできるかは、来庁前に市のページで確認してください。
加入の届出は資格発生から14日以内。市は「届出が遅れた場合でも、資格が発生した日に遡って保険税が賦課されます」としています。
8. よくある質問(海老名市の国保)
Q1. 令和8年度の海老名市の国保税は、何が変わったのですか?
A. 税率・税額は据え置き。変わったのは「子ども分の新設」「限度額の引き上げ」「5割・2割軽減の基準額の引き上げ」の3点です。
市の「令和8年度 国民健康保険税の課税内容のお知らせ」(PDF)では、医療分(所得割6.06%・均等割28,000円・平等割21,500円)、後期分(2.60%・12,000円・9,400円)、介護分(2.42%・12,800円・7,100円)がすべて「変更後(据え置き)」です。
新規の子ども分は、所得割0.31%・均等割1,200円(うち18歳以上30円)・平等割900円。限度額は109万円から113万円(医療分+1万円、子ども分+3万円)。5割軽減の基準は「30万5千円×被保険者数」から「31万円×被保険者数」、2割軽減は「56万円×被保険者数」から「57万円×被保険者数」に上がりました。
家計への影響は、子ども分の増額分だけです。40歳単身・基準総所得金額159万円で年7,029円、夫婦+子ども2人・基準総所得金額257万円で年11,267円。軽減基準の引き上げは、ぎりぎりで軽減から外れていた世帯が新たに軽減を受けられる、という向きに働きます。
Q2. 海老名市の国保は、他の市と比べて高いのですか?
A. 「所得割は低め、定額部分は重め」なので、世帯によって答えが変わります。
当サイトが令和8年度の料率を調べた288市で比べると、所得割(40歳未満)8.97%は低いほうから24番目(中央値10.60%)。均等割41,200円は中位(中央値41,400円)。平等割31,800円は高いほうから74番目(中央値28,500円)。
単身(40歳)の定額部分92,900円は、288市中で高いほうから56番目、夫婦2人(40代)の146,900円は102番目、4人世帯(夫42・妻40・子15・子10)の226,900円は120番目——世帯の人数が増えるほど、全国での位置が下がっていく(=相対的に安くなる)のが特徴です。平等割が1世帯あたりの定額なので、人数が多いほど1人あたりに薄まるためです。
神奈川県内(海老名市を含む14市)では、単身の定額部分は高いほうから3番目、夫婦2人は3番目、4人世帯は5番目です。隣の座間市とは逆の設計で、単身は座間市のほうが軽く、家族が増えると海老名市のほうが軽い。所得が高い世帯ほど、所得割が低い海老名市が有利になります。
Q3. 「18歳以上の均等割が30円」とはどういう意味ですか?
A. 子ども分の均等割は、「全員に課税し、18歳未満だけ全額軽減し、その軽減分を18歳以上の加入者で少しずつ負担する」という2段構えの設計です。
市の算定方法(FAQ)は、子ども分の均等割1,200円を「加入者1人当たりが負担する1,170円と、18歳以上の加入者1人当たりが負担する30円を合計した金額」と説明しています。
18歳未満の加入者は、1,170円が全額軽減されるので0円。18歳以上の加入者は、1,170円に30円を足した1,200円を払います。つまり、18歳未満の子どもの分(1,170円×18歳未満の人数)を、18歳以上の加入者全員で分け合っているわけです。
30円という上乗せは、当サイトが調べた範囲では最小水準です(これまでの最小は36円)。ほかの市では50円・60円・100円台の例が多く、大人1人あたりの「子ども分」の上乗せが小さい設計です。市はその理由を書いていません。
納税通知書では、この2つをまとめて「均等割」として表示されると、市が書いています。
Q4. 介護分にも平等割があるそうですが、40歳になると何が変わりますか?
A. 40歳の誕生月から、介護分が上乗せされます。海老名市の介護分は所得割2.42%・均等割12,800円・平等割7,100円。
世帯に40〜64歳が1人でもいれば、平等割7,100円が世帯にかかります(夫婦とも40代でも7,100円は1回だけ)。
40歳単身・基準総所得金額159万円の例では、介護分だけで年58,378円(所得割38,478円+均等割12,800円+平等割7,100円)。39歳のときとの差は年58,378円で、これが「40歳の壁」です。
4区分すべてに平等割がある設計は、全国的には少数派です。一般には、平等割が医療分・後期分だけにある市が多く、介護分の平等割まで持つ市では40歳の壁が特に大きくなることになります。介護保険料(第2号被保険者)は、65歳になると介護保険の保険料へ切り替わり、国保の介護分はなくなります。
Q5. 夫婦のどちらかが75歳になると、残った側の国保税はどうなりますか?
A. 後期高齢者医療制度に移った人の分は国保から外れ、残った人は「単身世帯」になります。このとき、平等割が急に重く感じられないよう、市が激変緩和を設けています。
市の説明は次のとおり。「国民健康保険の被保険者が後期高齢者医療制度に移行したことにより、単身世帯となる方については、医療分と後期分と子ども分の平等割額が5年間、2分の1となります。その後、3年間は4分の3(4分の1軽減)となります」。
数字にすると、医療21,500円+後期9,400円+子ども900円=31,800円の平等割が、5年間は15,900円(10,750円+4,700円+450円)、その後3年間は23,850円(16,125円+7,050円+675円)になります。年間15,900円の差が5年、8,000円ほどの差が3年続きます。介護分の平等割(7,100円)はこの措置の対象外です。
もうひとつの措置は「低所得者軽減の判定」。後期高齢者医療へ移った方の所得と人数も含めて、7割・5割・2割の判定をします。年金収入が低い夫婦で、夫が75歳になって妻だけが国保に残る場合でも、夫の所得を加えて判定されるので、軽減が外れにくくなります。
Q6. 会社の健康保険の被扶養者だった親が、国保に入ることになりました。何か軽減はありますか?
A. あります。65歳以上の旧被扶養者には、所得割0円・均等割半額の措置があります。
市の説明は「被用者保険の被保険者の方が後期高齢者医療制度に移行することにより、65歳以上の被扶養者であった方が国民健康保険に加入する場合、所得割額は0円となり、均等割額が半額となります。また、被扶養者であった方のみで構成される世帯については平等割額も半額となります」。
ただし条件が2つ。①「国保資格取得後2年を経過する月までの間に限る」②「7割軽減・5割軽減に該当する世帯は除く」。市の算定方法(PDF)の注記では「最長2年間、所得割額は0円、均等割額と平等割額は半額」とも書かれています。
この措置の申請が必要かどうかは、市のページに書かれていません。該当しそうなときは、加入の届出のときに国保年金係へ伝えてください。
Q7. 市の試算システムで出た金額は、そのまま信じていいですか?
A. 「概算」です。市自身が、そう断っています。
市の試算ページは「あくまで概算となりますので実際の課税額と異なる場合がございます」と明記し、さらに「次のような場合には、保険税額を正しく算定できない場合があります」として3つ挙げています。①損益通算や繰越控除の適用を受けている場合、②分離課税の土地建物等譲渡所得の特別控除がある場合、③専従者控除を受けている方がいる場合。また「すでに同じ世帯に国民健康保険に加入している人がいる場合は、軽減適用率が正しく計算できないことがあります」とも。
個人事業主・不動産を売った方・株の損失を繰り越している方は特に、市の試算結果に頼りすぎず、確定申告書や住民税の課税証明書を持って窓口で確認するのが確実です。
民間の自動計算サイトの結果は、市の税率・軽減基準と一致しない場合があります。市の試算システムか、この記事の計算例で確認してください。
Q8. 口座振替は、いつまでに申し込めば6月の第1期に間に合いますか?
A. 4月末までに、金融機関の窓口で依頼書を出せば、基本的には間に合います。
市の納税に関するQ&Aは、「国民健康保険税1期(6月30日)から引落にしたい場合は、4月末月までに取扱金融機関窓口にてお手続きいただければ基本は間に合います。ただし、金融機関の処理状況により登録に時間を要する場合がありますので、お早目のお手続きをお願いします」としています。
目安の日数は、依頼書は約45日、Web口座振替受付サービスは約30日。申込期限は「口座振替日の45日前(依頼書)」「30日前(Web)」と書かれています。
Web受付は「三菱UFJ銀行は利用不可」で、キャッシュカードのない方は使えない金融機関が多いことも、あらかじめ知っておくと手戻りがありません。間に合わなかった期は、納付書で払えば大丈夫です。
Q9. 出産すると国保税は安くなりますか?届出は必要ですか?
A. 安くなります。所得割額と均等割額が、4か月分(多胎は6か月分)減額されます。
市の説明は「出産被保険者にかかる保険税の所得割額と均等割額について、出産(予定)月の前月から4カ月相当分が減額されます」。単胎は「出産(予定)月の1カ月前から2カ月後まで」、多胎は「3カ月前から2カ月後まで」。妊娠85日(4カ月)以上の出産が対象で、死産・流産・早産・人工妊娠中絶の場合も含みます。
届出に必要なものは、届出書、出産(予定)日が分かる書類(母子健康手帳など)。多胎の場合はそれを確認できる書類、出産後の申請では親子関係が分かる書類も必要です。
「届出がなくても減額」の一文がポイントです。市は「海老名市が出産の事実を確認できた場合には、届出がなくても減額措置を行います」としています。ただ、確認できるとは限らないので、出産予定日が分かった時点で届出をするのが安全です。
注意点もあります。市は「国民健康保険税課税限度額に達している世帯については、減額措置を行っても国民健康保険税額が変わらない場合があります」と書いています。平等割は減額の対象外で、減るのは所得割と均等割のうち出産する被保険者本人の分だけです。
Q10. 1月2日以降に海老名市へ引っ越してきました。税額はどうなりますか?
A. 最初の納税通知書は「所得0円・法定軽減なし」の仮計算で届きます。市の説明は「1月2日以降に、海老名市へ転入された方は、国民健康保険税の算定基礎となる、前年の所得が不明のため、所得0円(法定軽減なし)で仮計算をし、納税通知書を発送します」。
その後、市が1月1日に住んでいた市区町村へ所得照会を行い、回答結果によって税額が変わる場合は、改めて納税通知書が発送されます。
つまり、最初の通知は「均等割と平等割のみ・軽減なし」の額になります。単身40歳未満なら73,000円(年額)、40〜64歳なら92,900円が満額の定額部分で、そこから本来の所得割や軽減が反映されるのは再計算の後です。軽減が適用されて安くなるのか、所得割が加わって高くなるのかは、所得によって変わります。
前の住所地で所得の申告をしていなかった方は、早めに申告をしてください。市は「被保険者の誰か一人でも所得の申告がない場合は、軽減できません」としています。
Q11. 世帯主は会社の保険に入っているのに、国保の納税通知書が世帯主宛てに届きました。なぜですか?
A. 「擬制世帯主」という制度だからです。市は「保険税は世帯ごとに算定します。納税義務者は世帯主です。(世帯主の方が他の健康保険制度に加入している場合も、納税義務者となります。[擬制世帯主制度])」と説明しています。
軽減の判定も世帯主の所得を含めて行われます。市は「世帯主が国保被保険者でなくても、軽減判定は世帯主の所得も含めて判断されます」としています。世帯主が高所得なら、国保に入っている家族に本来届くはずの7割軽減・5割軽減が届かないことがあります。
逆に、国保に入っていない世帯主でも、所得の申告は必要です(市は「所得税の申告が必要でない方も、軽減措置を受ける場合には市県民税の申告が必要」と説明)。世帯主が申告していない場合、国保に入っている家族の軽減は回りません。
Q12. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、後期高齢者医療への移行に伴う
単身世帯の平等割の軽減
(市のページに申請の要否の記載なし)・旧被扶養者の軽減
(要確認・市のページに申請の記載なし)・災害による減免
(要申請・国保医療課に相談)・貧困による減免
(要申請・国保医療課に相談)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q13. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に海老名市 保健福祉部 国保医療課 国保年金係(046-235-4594)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|海老名市の国保で押さえるべきポイント
- 海老名市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分(基礎課税額)6.06%・後期支援分2.60%・介護分2.42%・子ども分0.31%
- 均等割は医療分(基礎課税額)28,000円・後期支援12,000円・介護12,800円・子ども1,200円、平等割は合計で年38,900円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は据え置き+子ども分新設。医療・後期・介護の税率・税額は令和7年度と同じ。変わったのは子ども分の新設(所得割0.31%・均等割1,200円・平等割900円)、限度額113万円(+4万円)、5割・2割軽減の基準額の引き上げ
- 負担増は「子ども分」だけ。40歳単身・基準総所得金額159万円で年7,029円、夫婦+子ども2人・基準総所得金額257万円で年11,267円
- 所得割(40歳未満)8.97%は、調べた288市中24番目の低さ。神奈川県内では厚木市の8.85%に次ぐ低さ。一方、平等割31,800円は74番目の高さで、4区分すべてに平等割がある
- 隣の座間市とは逆の設計。単身なら座間市のほうが定額部分が6,600円軽く、基準総所得金額が約38万円を超えると海老名市のほうが安い。4人世帯の定額部分は海老名市226,900円に対し座間市298,000円
- 18歳以上の均等割の上乗せは30円(子ども分1,200円=1,170円+30円)。当サイトの記録では最小水準。18歳未満は均等割が全額軽減
- 75歳で配偶者が後期高齢者医療へ移ったら、平等割が5年間半額・その後3年間は4分の3(31,800円→15,900円→23,850円)。65歳以上の旧被扶養者は所得割0円・均等割半額(最長2年)
- 失業の軽減は窓口でもオンラインでも申請可。対象は「昨年中に給与所得があった、離職時65歳未満」の方。離職日の翌日から翌年度末まで
- 納期は年10期(6月末〜3月末・12月のみ25日)。口座振替は残高不足でも再振替なし、第1期からの引落は4月末までの手続きが目安。納付相談は納税課 046-235-9395
- 市の試算システムは「概算」。損益通算・繰越控除・譲渡所得の特別控除・専従者控除がある方は正しく出ないことがある
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年23万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は海老名市 保健福祉部 国保医療課 国保年金係(046-235-4594)
出典・参考:
・海老名市公式:国民健康保険税について(税率・軽減・納付方法)
・海老名市公式:令和8年度 課税内容変更のお知らせ(PDF)
・海老名市公式:令和8年度 国民健康保険税の算定方法(PDF)
・海老名市公式:国民健康保険税額を試算してみましょう
・海老名市公式:非自発的失業者に係る国民健康保険税の軽減制度
・海老名市公式:産前産後期間の国民健康保険税を減額します
・海老名市公式:子ども・子育て支援金制度について
・海老名市公式:国民健康保険届出一覧
・海老名市公式:よくある質問(軽減・減免の条件/算定方法/納付方法)
・海老名市公式:納税に関するよくあるお問い合わせ(口座振替など)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は海老名市公式サイトでご確認ください。