
野洲市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
野洲市は人口約5万人、滋賀県の南部・琵琶湖の南東岸に位置する市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく野洲市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
野洲市の国保でまず目を引くのは「4つの区分すべてに平等割がある」ことです。医療保険分20,600円・後期高齢者支援金分7,500円・介護保険分5,700円・子ども・子育て支援金分700円で、合計1世帯あたり年34,500円。介護分と子ども分にまで平等割を設けている自治体は全国的に少数派です。
もうひとつ、野洲市は「国民健康保険税Q&A」を9問公開しています。「第2期分は何月分の保険税か」「昨年度より高くなったのはなぜか」「任意継続と比べたい」——実際に問い合わせの多い疑問に、市が具体的に答えています。年税額を10期に分ける際に100円未満の端数は第1期に算入されるといった細かい話まで書かれており、この記事ではその中身も扱います。
1. 野洲市の国民健康保険の概要
野洲市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
野洲市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
野洲市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
特徴的なのは平等割の置き方です。市は医療保険分・後期高齢者支援金分・介護保険分・子ども・子育て支援金分の4区分すべてに平等割を設定しています。合計1世帯あたり年34,500円。
介護保険分に平等割があるのは全国的に珍しく、子ども・子育て支援金分にまで平等割を置いているのはさらに少数です。大阪府・奈良県の統一料率も、東京23区も、子ども分は所得割と均等割だけで構成しています。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国民健康保険以外の医療保険に加入していても家族の中で一人でも国民健康保険に加入していれば『世帯主が納税義務者』となります。ただし、その場合の国民健康保険税は『国民健康保険に加入している人の分』だけで計算されます」と、誤解されやすい点を先回りして説明しています。
納期は10期。納税通知書は6月中旬に送付されます。
滋賀県は令和9年度に県内の保険料水準の統一を予定しています。野洲市の税率は、統一に向けた移行期のものです。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 7.24% | 30,300円 | 20,600円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.70% | 11,100円 | 7,500円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.22% | 11,400円 | 5,700円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,140円 (子ども・子育て支援金分の均等割1,140円は「課税年度の属する年の4月1日時点で18歳以上の加入者」1人につきかかります。18歳未満には均等割がかかりません。なお野洲市は子ども・子育て支援金分にも平等割700円を設けています) | 700円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療保険分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援金分の均等割1,140円は「課税年度の属する年の4月1日時点で18歳以上の加入者」1人につきかかります。18歳未満には均等割がかかりません。なお野洲市は子ども・子育て支援金分にも平等割700円を設けています。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は12.43%(医療保険分7.24%+後期高齢者支援金分2.70%+介護保険分2.22%+子ども・子育て支援金分0.27%/40〜64歳)。40歳未満なら10.21%です。
均等割の合計は1人53,940円(医療30,300+後期支援11,100+介護11,400+子ども1,140/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら42,540円。
平等割は1世帯あたり年34,500円(医療20,600+後期支援7,500+介護5,700+子ども700)。介護保険分と子ども・子育て支援金分にまで平等割があるのは全国的に少数派です。
賦課限度額は医療保険分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護保険分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円です。市は「医療保険分の課税限度額が660,000円から670,000円に変更となりました」と明記しています。
基準総所得金額=前年中の総所得金額等 - 基礎控除額43万円。市は「退職金は国民健康保険税の所得割の計算には含みません」とも明記しています。
令和8年度の税率(野洲市公表)
| 区分 | 所得割 | 均等割(加入者1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 課税限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療保険分 | 基準総所得金額×7.24% | 30,300円 | 20,600円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 基準総所得金額×2.70% | 11,100円 | 7,500円 | 260,000円 |
| 介護保険分 (40歳以上65歳未満) | 基準総所得金額×2.22% | 11,400円 | 5,700円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 (令和8年度新設) | 基準総所得金額×0.27% | 1,140円 (4月1日時点で18歳以上の加入者のみ) | 700円 | 30,000円 |
| 合計 | 12.43%(40〜64歳) 10.21%(40歳未満) | 53,940円(40〜64歳・18歳以上) 42,540円(40歳未満) | 34,500円 | 1,130,000円 |
基準総所得金額=前年中の総所得金額等 - 基礎控除額43万円。課税限度額は区分ごとに判定されます(市は各区分について「算出された額が○万円を超える場合は、○万円になります」と記載)。
令和8年度の2つの改正——子ども分の創設と、軽減判定基準の拡大
野洲市は令和8年度の改正点を明確に整理しています。
①「子ども・子育て支援納付金制度」の創設および課税限度額の変更
市は「従来の国民健康保険税は、『医療保険分』『後期高齢者支援金分』『介護保険分』で構成されていましたが、これに加えて、子育て施策の拡充や子ども子育て世帯を社会全体で支える制度として、新たに『子ども・子育て支援金分』が創設されました」としています。
あわせて「国民健康保険税を構成する医療保険分の課税限度額(年間の上限額)が、660,000円から670,000円に変更となりました」。合計限度額は109万円から113万円へ4万円の引き上げです(医療分1万円+子ども分3万円)。
②軽減判定基準の改正
市は「国民健康保険加入者の総所得金額等が一定基準以下の世帯を対象に均等割・平等割の保険料を軽減する制度(7割・5割・2割軽減)について、保険料負担軽減を図るため、5割軽減と2割軽減の適用基準を拡大します」としています。
基準額が上がる=同じ所得でも軽減に該当しやすくなるということです。令和8年度の基準は5割軽減が1人あたり31万円、2割軽減が1人あたり57万円(令和7年度は30.5万円・56万円)。4人世帯なら5割軽減の基準が2万円、2割軽減の基準が4万円上がる計算になります。
野洲市は「4区分すべてに平等割がある」——全国的に少数派の設計
国保の平等割は、多くの自治体で医療分と後期高齢者支援金分の2つだけに置かれています。介護保険分にまで平等割を設ける自治体は少なく、令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分に平等割を置いた自治体はさらに限られます。
| 自治体 | 医療分 | 後期支援分 | 介護分 | 子ども分 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 野洲市(滋賀) | 20,600円 | 7,500円 | 5,700円 | 700円 | 34,500円 |
| 新見市(岡山) | 17,000円 | 6,000円 | 4,600円 | 974円 | 28,574円 |
| 大阪府内統一 | 33,908円 | 10,845円 | なし | なし | 44,753円 |
| 奈良県内統一 | 20,000円 | 8,400円 | なし | なし | 28,400円 |
この設計には実務上の意味があります。
介護保険分の平等割5,700円は、世帯に40歳以上65歳未満の加入者がいる場合だけかかります。人数には関係なく、1人でも2人でも5,700円。40歳未満だけの世帯、65歳以上だけの世帯にはかかりません。世帯の誰かが40歳になると、均等割11,400円だけでなく平等割5,700円も加わるということです。
子ども・子育て支援金分の平等割700円は、全世帯にかかります。均等割1,140円は18歳以上の加入者にしかかかりませんが、平等割は子どもがいない世帯・単身世帯でも負担します。「子育てを社会全体で支える」という制度趣旨に沿った設計です。
所得ゼロの40〜64歳単身世帯なら、均等割53,940円+平等割34,500円=年88,440円が基本です(軽減の対象にはなります)。単身世帯には平等割34,500円がまるごとのってくるので、負担感は大きくなります。
所得に関係なくかかる部分の比較
| 自治体 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 単身世帯 | 4人世帯 |
|---|---|---|---|---|
| 野洲市(滋賀) | 53,940円 | 34,500円 | 88,440円 | 250,260円 |
| 大阪府内統一 | 65,022円 | 44,753円 | 109,775円 | 304,841円 |
| 京都市 | 50,690円 | なし | 50,690円 | 202,760円 |
| 東京23区 | 84,873円 | なし | 84,873円 | 339,492円 |
野洲市は京都府・大阪府と近い滋賀県南部にあります。府県境をまたぐ引っ越しでは保険料の構造が変わります。
単身世帯:野洲市88,440円/大阪府109,775円/京都市50,690円/東京23区84,873円。大阪府より約2.1万円安く、京都市より約3.8万円高い水準です。
4人世帯:野洲市250,260円/大阪府304,841円/京都市202,760円/東京23区339,492円。
所得割12.43%(40〜64歳)は、大阪府統一の15.44%、奈良県統一の14.25%より低く、東京23区の13.01%よりも低い水準です。
滋賀県は令和9年度に県内統一を予定しています。統一されると、県内の市町村間で税率が揃うことになります。野洲市の水準が上がるのか下がるのかは、県が示す統一税率次第です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 186,068円 + 均等割 106,050円 + 平等割 20,600円 ⇒ 312,718円
- 後期支援分: 所得割 69,390円 + 均等割 38,850円 + 平等割 7,500円 ⇒ 115,740円
- 介護分: 所得割 57,054円 + 均等割 22,800円 + 平等割 5,700円 ⇒ 85,554円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,280円 + 平等割 700円 ⇒ 9,919円
合計: 年間 約523,931円(月あたり約43,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 115,116円 + 均等割 30,300円 + 平等割 20,600円 ⇒ 166,016円
- 後期支援分: 所得割 42,930円 + 均等割 11,100円 + 平等割 7,500円 ⇒ 61,530円
- 介護分: 所得割 35,298円 + 均等割 11,400円 + 平等割 5,700円 ⇒ 52,398円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,140円 + 平等割 700円 ⇒ 6,133円
合計: 年間 約286,077円(月あたり約23,800円)
単身世帯でも平等割が合計で年34,500円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 219,592円 / 後期支援分 81,510円 / 介護分 68,826円 / 子ども分 8,131円 ⇒ 合計 約378,059円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 69,535円 / 後期支援分 25,626円 / 介護分 22,516円 / 子ども分 2,547円 ⇒ 合計 約120,223円
差額は年間およそ25万8千円。届出書1枚でこれだけ違います。野洲市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は野洲市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療保険分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 野洲市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援金分の均等割1,140円は「課税年度の属する年の4月1日時点で18歳以上の加入者」1人につきかかります。18歳未満には均等割がかかりません。なお野洲市は子ども・子育て支援金分にも平等割700円を設けています。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 野洲市 総務部 税務納税課(077-587-6040/本館1階)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・解雇や雇い止めなどで離職した方は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯なら、基準総所得金額は276万-43万=233万円。所得割は233万×12.43%=289,619円、均等割53,940円と平等割34,500円を足して年約37.8万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。基準総所得金額は39.8万円まで下がり、所得割は49,471円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割と平等割の合計88,440円が70,752円に。
合計は約12.0万円。差はおよそ25.8万円です。
野洲市は平等割が34,500円と大きいので、軽減の効き目もそのぶん大きくなります。7割軽減まで届けば、均等割+平等割88,440円が26,532円まで下がります。
届出が必要です。市が自動で拾ってくれる制度ではありません。雇用保険受給資格者証(または雇用保険受給資格通知)を持って税務納税課(077-587-6040/本館1階)へ。離職票では手続きできません——ハローワークで求職の申込みをして受給資格の決定を受けてから交付されるものが必要です。
退職を控えている方へ。野洲市は「国民健康保険税額は市税務納税課で試算をしています。その際には、前年中の所得のわかるもの(源泉徴収票や確定申告書の控え等)をご用意ください」としています。任意継続と国保のどちらが安いかを、市の窓口で試算してもらえます。
あわせて市は「退職金は国民健康保険税の所得割の計算には含みません」とも明記しています。まとまった退職金を受け取っても、翌年度の国保税が跳ね上がることはありません。ここは安心してよいところです。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 野洲市の減免制度|要申請
野洲市の世帯所得による軽減(7割・5割・2割)は申請不要ですが、確定申告または市・県民税(国民健康保険税)申告書の提出が前提です。市は「申告書の提出がない場合、軽減対象の所得の範囲であっても軽減が受けられませんのでご注意ください」と明記しています。非自発的失業の軽減、産前産後期間の軽減、その他の減免は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 世帯所得による軽減 (申請不要/要・申告) | 前年の世帯所得が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+{被保険者数+特定同一世帯所属者数}×31万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③同×57万円以下=2割 | 均等割および平等割を軽減。令和8年度は5割軽減と2割軽減の適用基準が拡大されました。軽減判定の基準日は4月1日(年度途中加入は資格取得日) |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児 | 均等割を5割軽減。低所得軽減との併用で7割→8.5割、5割→7.5割、2割→6割 |
| 18歳未満の子ども分均等割の非課税 (申請不要) | 課税年度の属する年の4月1日時点で18歳未満の加入者 | 子ども・子育て支援金分の均等割1,140円がかかりません。市は「均等割につきましては18歳以上の人のみに課税されます」と明記。平等割700円は世帯にかかります |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 倒産・解雇・雇止め等で離職した方(離職時65歳未満)で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者 | 前年の給与所得を100分の30として算定。雇用保険受給資格者証を持って税務納税課へ |
| 産前産後期間に対する軽減 (要申請) | 出産する予定または出産した被保険者。妊娠85日(4か月)以上の分娩(死産、流産(人工妊娠中絶を含む)、早産も対象) | 単胎=出産予定日または出産日が属する月の前月から4か月間/多胎=3か月前から6か月間の保険税を軽減 |
| 特定同一世帯所属者に係る軽減判定 (申請不要) | 75歳になり後期高齢者医療制度に移行するまで国保に加入しており、そのときの国保の世帯主とそれ以後も同一世帯に属する方 | 軽減判定の人数にカウントされます。人数が減ったせいで5割・2割軽減から外れることを防ぎます |
| 減免 (要申請) | 災害その他特別の事情により納付が困難なとき | 税務納税課へ相談。滞納する前、納期限前の相談が選択肢を広げます |
野洲市の軽減で最初に押さえるべきは「申告しないと軽減されない」という点です。市は「国民健康保険税の適正な計算を行うために」という見出しを立てて、こう書いています。
「野洲市の国民健康保険に加入されている人は所得税の確定申告書または市・県民税(国民健康保険税)申告書を必ず提出してください。国民健康保険税には、所得の少ない人に対して均等割及び平等割の軽減措置があります。申告書の提出がない場合、軽減対象の所得の範囲であっても軽減が受けられませんのでご注意ください。」
そして申告書の提出が必要な人を3つ挙げています。
①障害者年金や遺族年金等のみを受給していた人——非課税所得なので所得税の申告は不要ですが、国保の軽減判定のためには申告が必要です。
②無職で収入がなかった人——収入ゼロでも申告してください。
③営業等を営み収支がマイナスの人——赤字でも申告が必要です。
野洲市の均等割+平等割は88,440円(40〜64歳単身)。7割軽減を逃すと年約6.2万円の差になります。
市は「年度途中に確定申告または市・県民税申告をされた人は、翌月以降の国民健康保険税に反映されます」としているので、気づいた時点で申告すれば途中からでも軽減が適用されます。
軽減判定の注意事項を、野洲市は6つ明記しています。
①世帯主が国民健康保険に加入していなくても世帯主の所得は判定の対象——市は「国民健康保険に加入された人が上記の軽減対象に該当される場合でも、世帯主に所得があると軽減措置を受けられない可能性があります」と念を押しています。
②当該年度1月1日現在において65歳以上で年金所得がある場合、年金所得から15万円を差し引いて軽減判定。
③専従者控除を確定申告等でされている場合、専従者控除を所得金額に戻した所得で軽減判定——自営業で家族に専従者給与を払っている世帯は、払った側の所得に戻して判定されます。
④土地の売買をした場合で、特別控除が適用されていても特別控除前の所得で軽減判定——自宅を売って3,000万円特別控除を使えば所得税・住民税はゼロですが、軽減判定では控除前の金額で見られます。所得割は控除後なので扱いが逆です。
⑤世帯主及び加入者の所得の把握ができない場合、軽減対象の所得の範囲内であっても軽減が受けられないことがある。
⑥軽減判定の基準日は4月1日(年度途中で加入した世帯は資格取得日)。
産前産後期間の軽減は妊娠85日(4か月)以上の分娩が対象で、市は「死産、流産(人工妊娠中絶を含む。)、早産の場合も対象となります」と明記しています。人工妊娠中絶も対象である点まで書いている自治体は多くありません。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- 特別徴収(年金天引き/口座振替との選択制)
- 納付書(金融機関・コンビニ等)
- 納付相談(税務納税課へ。滞納する前に)
野洲市の国保税は年間分(4月〜翌年3月)を10期に分けて納付します。納税通知書は6月中旬に送付されます。
ここが野洲市の説明で最も実用的な部分です。市はQ&Aでこう答えています——「国民健康保険は1年間分(4月〜翌年3月)の税額を10期に分けて納付していただきますので、各納期の税額は各月ごとの税額となっている訳ではありません。したがいまして、第2期分は10期に分けたうちの1回分ということになります。なお、年税額を10期に分ける際に100円未満の端数は第1期に算入されますので、第2期以降に比べて第1期は高くなることがあります」。
「第1期だけ金額が高い」という疑問に、端数処理という理由まで答えているのは珍しい説明です。第1期が数十円〜数百円高いのは、計算ミスではなく仕様です。
特別徴収(年金天引き)の要件は5つすべて明記されています。「世帯主が国民健康保険加入者である」「国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満である」「世帯主が1年間に受け取る公的年金受給額が18万円以上である」「世帯主の介護保険料が公的年金から特別徴収されている」「介護保険料と国民健康保険税の合計額が特別徴収対象の公的年金受給額の2分の1以下である」。
4つ目の「介護保険料が年金天引きされていること」が要件に入っている点は見落とされがちです。介護保険料が普通徴収なら、国保税も年金天引きにはなりません。
納付方法は選べます。市は「年金特別徴収の対象となる人は『特別徴収(年金からの天引き)』または『口座振替』で支払方法を選択することができます」としています。ただし「どちらの納付方法でも年間保険税額は変わりません」。
口座振替を選ぶメリットは社会保険料控除です。年金天引きだと控除を使えるのは年金受給者本人だけですが、口座振替なら実際に払った人(同居する子など)が控除を受けられます。
切替の手順も市が示しています。「金融機関にて口座振替の手続き後、市税務納税課に口座振替依頼書の本人控を持参してください。市税務納税課窓口で『国民健康保険税納付方法変更申出書』を記入し、ご提出いただくと、約2〜4か月後に特別徴収が中止され、口座振替に切り替えられます」。約2〜4か月かかるので早めに。
また「年金特別徴収の対象要件を満たす人でも、令和5年3月以前に口座振替登録がある場合は、口座振替での納付が優先されます」という注記もあります。
確定申告で使う金額については、市が親切に説明しています。「年中(1月から12月)に納めた国民健康保険税は、年末調整や確定申告時に社会保険料控除として所得から控除することができます。6月中旬に送付している納税通知書の年税額は4月から翌年3月までの分ですのでご注意ください。納めた国民健康保険税額は1月下旬に送付します『社会保険料控除対象額のお知らせ』で確認できます」。
納税通知書の年税額(4月〜翌年3月)と、控除に使う金額(1月〜12月の納付額)は別物です。1月下旬に届く「社会保険料控除対象額のお知らせ」を使ってください。
滞納すると——市は「督促手数料や延滞金が加算されます。また、特別の事情がないのに国民健康保険税を滞納した場合、被保険者証を返還していただくことがあります。この場合、かわりに『被保険者資格証明書』を交付します。医療機関で受診する場合は、自己負担が10割の支払いになります」としています。さらに「滞納の国民健康保険税を納付するまで、療養費やその他の保険給付の全部または一部を差し止めることがあります」。納期限前に税務納税課(077-587-6040)へ相談してください。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 野洲市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は野洲市役所本館1階の税務納税課(077-587-6040)です。加入・喪失の届出は保険年金課と担当が分かれています。市は窓口で保険税額の試算も行っており、任意継続と比べたいときに使えます。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 総務部 税務納税課 〒520-2395 滋賀県野洲市小篠原2100番地1 本館1階 | 077-587-6040 ファクス 077-587-2439 | 国保税の算定・賦課、世帯所得による軽減、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の軽減、減免、保険税額の試算、納付相談、納付方法の変更 |
| 保険年金課 | 野洲市役所へ | 加入・喪失の届出。就職して社保に入ったときの脱退手続きはこちら |
| 保険税額の試算 | 077-587-6040 | 前年中の所得のわかるもの(源泉徴収票や確定申告書の控え等)を持参すると、税務納税課で試算してもらえます。任意継続との比較に使えます |
| 市・県民税(国民健康保険税)申告書 | - | 障害者年金や遺族年金等のみを受給していた人/無職で収入がなかった人/営業等を営み収支がマイナスの人は提出が必要です |
用件で窓口が違います。保険税の計算・軽減・納付は税務納税課(077-587-6040)、加入・喪失の届出は保険年金課です。
申告書を出さないと軽減されません。市は「申告書の提出がない場合、軽減対象の所得の範囲であっても軽減が受けられません」と明記しています。年度途中に申告すれば翌月以降の保険税に反映されます。
年税額を10期に分ける際、100円未満の端数は第1期に算入されます。第1期だけ金額が高いのは仕様です。
確定申告で使う金額は「社会保険料控除対象額のお知らせ」(1月下旬送付)で確認してください。納税通知書の年税額(4月〜翌年3月)とは期間が違います。
特別徴収から口座振替への切替は約2〜4か月かかります。金融機関で口座振替手続き→税務納税課で「国民健康保険税納付方法変更申出書」を提出、という2段階です。
退職金は所得割の計算に含まれません。まとまった退職金を受け取っても、翌年度の国保税が跳ね上がることはありません。
8. よくある質問(野洲市の国保)
Q1. 第1期だけ金額が高いのはなぜですか?
A. 年税額を10期に分ける際、100円未満の端数が第1期に算入されるためです。野洲市はQ&Aでこう答えています。
市の回答を引きます——「国民健康保険は1年間分(4月〜翌年3月)の税額を10期に分けて納付していただきますので、各納期の税額は各月ごとの税額となっている訳ではありません。したがいまして、第2期分は10期に分けたうちの1回分ということになります。なお、年税額を10期に分ける際に100円未満の端数は第1期に算入されますので、第2期以降に比べて第1期は高くなることがあります」。
2つの誤解が同時に解けます。
①「第2期分=○月分の保険税」ではない——年間の税額(4月〜翌年3月の12か月分)を10回に割っているだけで、期別の金額と月は対応していません。
②第1期だけ高いのは端数処理——たとえば年税額が326,543円なら、100円未満の端数543円を第1期に寄せて、第1期32,743円・第2期以降32,200円ずつ、といった配分になります。計算ミスではありません。
1回あたりは10分の1です。年間32万円なら1回3.2万円。12で割れば約2.7万円なので、納付書の金額のほうが高く見えますが、これは割る回数が少ないからです。
年度途中で加入した場合はさらに注意が必要です。加入月から3月までの月割で計算した額を、残りの納期で割ることになるので、1回あたりの金額が大きくなります。
市は「年度途中で国民健康保険に加入の届出をされたときは、届出されたときからではなく、会社等を退職されて被用者保険が切れた月、被扶養者からはずされた月から月割で計算されます」としています。届出が遅れても保険税はさかのぼって発生するので、遅れて得することはありません。
納税通知書は6月中旬に送付されます。金額に疑問があれば税務納税課(077-587-6040)へ。
Q2. 昨年度より保険税が高くなりました。理由は?
A. 野洲市はQ&Aで3つの理由を挙げています。所得の増加、加入者の増加、税率の改正です。令和8年度は3つ目に該当します。
市の回答はこうです——「(1)昨年度に比べて所得が増えている。国民健康保険税には所得額に応じてご負担いただく所得割があります。所得の増加により所得割額が増えていると思われます。(2)国民健康保険に加入している人が増えた。子どもが生まれた等により加入者が増えると、その加入者に所得が無くても均等割がかかります。(3)税率が改正された。国民健康保険の医療費給付等は加入者の税によってまかなわれています。国民健康保険加入者が医療機関にかかる機会が増え、医療費が増加するとその給付を賄うため、税率引き上げの改正を行います」。
令和8年度は(3)に該当する年です。市は2つの改正を公表しています。
①子ども・子育て支援金分の創設——所得割0.27%+均等割1,140円(18歳以上)+平等割700円が新たに加わりました。全国一律の新制度です。
②医療保険分の課税限度額が660,000円→670,000円——合計限度額は109万円から113万円へ4万円の引き上げです。
(2)の「加入者が増えた」も見落とされがちです。子どもが生まれると、その子に所得がなくても医療保険分30,300円+後期高齢者支援金分11,100円の均等割がかかります(未就学児は5割軽減で20,700円)。18歳未満は子ども・子育て支援金分の均等割1,140円はかかりません。
逆に安くなる改正もありました。市は「5割軽減と2割軽減の適用基準を拡大します」としています。基準額が上がるので、同じ所得でも軽減に該当しやすくなります。
心当たりがないのに高い場合は、申告漏れを疑ってください。世帯に1人でも未申告の方がいると、7割・5割・2割の軽減が適用されません。年度途中に申告すれば翌月以降の保険税に反映されます。
税務納税課(077-587-6040)で内訳を確認できます。
Q3. 退職予定です。任意継続と国保のどちらが安いですか?
A. 野洲市の税務納税課で試算してもらえます。前年中の所得のわかるもの(源泉徴収票や確定申告書の控え等)を持参してください。
市はQ&Aでこう答えています——「国民健康保険税額は市税務納税課で試算をしています。その際には、前年中の所得のわかるもの(源泉徴収票や確定申告書の控え等)をご用意ください。社会保険の任意継続に関しては、会社の給与担当か社会保険事務所で聞いていただくことになります」。
国保税は市が試算、任意継続は勤務先か協会けんぽ/健保組合——両方の数字を揃えて比べることになります。
比較のポイントを整理します。
①任意継続は「在職中の保険料の2倍」が基本——会社が負担していた分も自分で払うためです。ただし上限があるので、高収入だった方は思ったほど高くなりません。
②国保は前年の所得で計算——退職した年の翌年度は所得が下がるので、2年目は国保が有利になりやすい傾向があります。
③会社都合の退職なら国保が圧倒的に有利——非自発的失業者の軽減で前年の給与所得が100分の30として計算されます。給与収入400万円の40代単身なら、年約37.8万円が約12.0万円に。差はおよそ25.8万円です。任意継続にこの制度はありません。
④扶養家族の有無——任意継続は被扶養者の保険料がかかりませんが、国保は1人ずつ均等割がかかります。野洲市なら1人53,940円(40〜64歳)。扶養家族が多いほど任意継続が有利です。
重要な注意点として、市は「退職金は国民健康保険税の所得割の計算には含みません」と明記しています。まとまった退職金を受け取っても、翌年度の国保税は上がりません。ここを誤解して任意継続を選んでしまうケースがあるので、押さえておいてください。
試算は税務納税課(077-587-6040/本館1階)で。会社都合の退職なら、あわせて非自発的失業者の軽減についても相談してください。
Q4. 収入がありません。申告しないとどうなりますか?
A. 7割軽減が適用されず、均等割+平等割88,440円をそのまま払うことになります。年約6.2万円の差です。
野洲市は「国民健康保険税の適正な計算を行うために」という見出しで、こう書いています。「野洲市の国民健康保険に加入されている人は所得税の確定申告書または市・県民税(国民健康保険税)申告書を必ず提出してください。(中略)申告書の提出がない場合、軽減対象の所得の範囲であっても軽減が受けられませんのでご注意ください」。
申告書の提出が必要な人を3つ挙げています。
①障害者年金や遺族年金等のみを受給していた人——これらは非課税所得なので所得税の申告は不要ですが、国保の軽減判定のためには申告が必要です。
②無職で収入がなかった人——収入ゼロでも申告してください。
③営業等を営み収支がマイナスの人——赤字でも申告が必要です。
金額のインパクトを見ておきます。野洲市の均等割53,940円+平等割34,500円=88,440円(40〜64歳単身)。
7割軽減:88,440円 → 26,532円(61,908円の減)
5割軽減:88,440円 → 44,220円
2割軽減:88,440円 → 70,752円
野洲市は平等割が34,500円と大きいので、軽減の効き目も大きくなります。
気づいた時点で申告してください。市は「年度途中に確定申告または市・県民税申告をされた人は、翌月以降の国民健康保険税に反映されます」としています。年度の途中でも間に合います。
注意点として、市は「世帯主が国民健康保険に加入していなくても、その所得は軽減判定の対象となります。国民健康保険に加入された人が上記の軽減対象に該当される場合でも、世帯主に所得があると軽減措置を受けられない可能性がありますのでご了承ください」としています。世帯主が会社の健康保険に入っていても、その所得は判定に算入されます。
令和8年度は5割軽減と2割軽減の基準が拡大されました。以前は該当しなかった世帯が対象になっている可能性があります。
Q5. 野洲市は介護分にも子ども分にも平等割があるのですか?
A. あります。4区分すべてに平等割を置いているのは全国的に少数派です。
野洲市の平等割は医療保険分20,600円+後期高齢者支援金分7,500円+介護保険分5,700円+子ども・子育て支援金分700円=1世帯あたり年34,500円です。
多くの自治体は医療分と後期高齢者支援金分の2つにだけ平等割を置いています。大阪府内統一料率も奈良県内統一税率も、介護分と子ども分には平等割がありません。東京23区にはそもそも平等割がありません。
介護保険分の平等割5,700円は、世帯に40歳以上65歳未満の加入者がいる場合だけかかります。人数には関係なく、1人でも2人でも5,700円。40歳未満だけの世帯、65歳以上だけの世帯にはかかりません。
つまり世帯の誰かが40歳になると、均等割11,400円だけでなく平等割5,700円も加わります。40歳の壁は野洲市では17,100円分(+所得割2.22%)ということになります。
子ども・子育て支援金分の平等割700円は全世帯にかかります。均等割1,140円は4月1日時点で18歳以上の加入者にしかかかりませんが、平等割は子どもがいない世帯・単身世帯でも負担します。子育てを社会全体で支えるという制度趣旨に沿った設計です。
単身世帯への影響を見てみます。所得ゼロの40〜64歳単身なら、均等割53,940円+平等割34,500円=年88,440円。4人世帯なら均等割215,760円+平等割34,500円=250,260円で、1人あたり62,565円。単身のほうが1人あたり2.6万円高い計算です。
ただし平等割も軽減の対象です。市は「均等割及び平等割が軽減されます」としています。7割軽減なら88,440円が26,532円まで下がります。
滋賀県は令和9年度に県内統一を予定しています。統一後にこの4区分平等割の構成がどうなるかは、県が示す統一税率次第です。
Q6. 年金から天引きされています。口座振替に変えられますか?
A. 変えられます。野洲市は「特別徴収」と「口座振替」の選択制を採っています。ただし切替に約2〜4か月かかります。
市の説明はこうです——「年金特別徴収の対象となる人は『特別徴収(年金からの天引き)』または『口座振替』で支払方法を選択することができます。(注意1):どちらの納付方法でも年間保険税額は変わりません」。
切替の手順は2段階です。「金融機関にて口座振替の手続き後、市税務納税課に口座振替依頼書の本人控を持参してください。市税務納税課窓口で『国民健康保険税納付方法変更申出書』を記入し、ご提出いただくと、約2〜4か月後に特別徴収が中止され、口座振替に切り替えられます」。
市役所に行くだけでは変更できません。先に金融機関で口座振替の手続きを済ませ、その控えを持って税務納税課へ行く必要があります。
変えるメリットは社会保険料控除です。年金天引きだと控除を使えるのは年金受給者本人だけですが、口座振替なら実際に払った人が控除を受けられます。同居する子の口座から引き落とせば、子の所得から控除できます。年金収入が少なくて控除しきれない方の場合、世帯全体の税負担で見ると有利になることがあります。
特別徴収になる条件は5つすべてを満たす場合です。「世帯主が国民健康保険加入者である」「国民健康保険加入者全員が65歳以上75歳未満である」「世帯主が1年間に受け取る公的年金受給額が18万円以上である」「世帯主の介護保険料が公的年金から特別徴収されている」「介護保険料と国民健康保険税の合計額が特別徴収対象の公的年金受給額の2分の1以下である」。
4つ目の「介護保険料が年金天引きされていること」が要件に入っている点に注意してください。介護保険料が普通徴収なら、国保税も年金天引きにはなりません。
また市は「世帯内の国保加入者の異動があった場合や、年度内に国保加入者が75歳になる場合等については、普通徴収での納付になります」としています。
すでに口座振替の方は要注意です。市は「年金特別徴収の対象要件を満たす人でも、令和5年3月以前に口座振替登録がある場合は、口座振替での納付が優先されます。特別徴収への切替方法については、税務納税課までお問合せください」としています。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、世帯所得による軽減
(申請不要/要・申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割の非課税
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間に対する軽減
(要申請)・特定同一世帯所属者に係る軽減判定
(申請不要)・減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に野洲市 総務部 税務納税課(077-587-6040/本館1階)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|野洲市の国保で押さえるべきポイント
- 野洲市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療保険分7.24%・後期支援分2.70%・介護分2.22%・子ども分0.27%
- 均等割は医療保険分30,300円・後期支援11,100円・介護11,400円・子ども1,140円、平等割は合計で年34,500円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 野洲市は4区分すべてに平等割がある——医療20,600+後期支援7,500+介護5,700+子ども700=1世帯34,500円。全国的に少数派の設計
- 所得割は合計12.43%(医療7.24+後期支援2.70+介護2.22+子ども0.27/40〜64歳)、均等割は1人53,940円、賦課限度額は113万円
- 令和8年度の改正は2つ——子ども・子育て支援金分の創設と医療分の限度額66万→67万、そして5割軽減と2割軽減の適用基準の拡大
- 「国民健康保険税Q&A」を9問公開。年税額を10期に分ける際、100円未満の端数は第1期に算入されるため第1期だけ高くなる
- 申告書を出さないと軽減されない——障害者年金・遺族年金のみの人、無職の人、営業が赤字の人も申告が必要。年度途中の申告は翌月以降に反映
- 市の窓口で保険税額を試算してもらえる(源泉徴収票等を持参)。任意継続との比較に使える
- 退職金は所得割の計算に含まれない——まとまった退職金でも翌年度の国保税は上がらない
- 確定申告で使う金額は「社会保険料控除対象額のお知らせ」(1月下旬送付)で確認。納税通知書の年税額(4月〜翌年3月)とは期間が違う
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年25万8千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は野洲市 総務部 税務納税課(077-587-6040/本館1階)
出典・参考:
・野洲市公式:国民健康保険税
・野洲市公式:令和6年1月から産前産後期間の国民健康保険税が軽減されます
・野洲市公式:国民健康保険税(税金トップ)
・野洲市公式:市税の納付
・野洲市公式:税金
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は野洲市公式サイトでご確認ください。