鳴門市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
鳴門市は人口約5万人、徳島県の北東端にあり、鳴門海峡の渦潮と大塚国際美術館で知られる市です。
この記事でまず伝えたいのは、鳴門市の国保料には「資産割」があるということです。全国の多くの市区町村が廃止してきた項目で、固定資産税の額に応じて保険料が上乗せされます。令和8年度の資産割率は合計26.46%——固定資産税を1万円納めるごとに、国保料が2,646円増える計算です。
そしてもうひとつ。令和8年度、鳴門市は保険料の「取り方」を大きく組み替えました。市は「資産割の賦課割合は『10%』から『5%』に変更します。均等割は『29%』から『32%』に(介護分は『35%』から『38%』に)、平等割は『15%』から『17%』に変更します」と説明しています。
その結果、所得割は13.87%→13.31%、資産割は45.02%→26.46%と下がり、かわりに均等割は44,600円→52,900円(+8,300円)、平等割は34,700円→40,360円(+5,660円)と上がりました。「稼ぎと資産に応じた部分」を減らし、「頭数と世帯数に応じた部分」を増やしたわけです。
この組み替えにははっきりした勝ち負けがあります。記事の中で、どの所得ラインから得になるのかを具体的な金額で計算しました。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく鳴門市の国保料の計算方法、市が公表している5つのモデル世帯の実額、数値基準まで公開されている減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
1. 鳴門市の国民健康保険の概要
鳴門市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
鳴門市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
鳴門市の国保は「保険税」ではなく「保険料」方式で、4方式(所得割+資産割+均等割+平等割)です。資産割を残している数少ない自治体のひとつです。
4区分すべてに平等割があります。医療分24,500円+支援分8,500円+介護分6,500円+子ども分860円=1世帯あたり年40,360円。当サイトで令和8年度の料率を調べた182市のうち36番目に高い、やや高めの水準です。
均等割の合計は1人52,900円(40〜64歳)で、調査232市の中央値54,000円をわずかに下回ります。所得割の合計は13.31%で、中央値13.01%をわずかに上回ります。「どちらも平均並み、ただし資産割がある」——これが鳴門市の輪郭です。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が職場の健康保険などに加入している場合でも、家族に一人でも国保の加入者がいれば、保険料を納める義務は世帯主にあります」としています。
料率の決め方についても、市は珍しく踏み込んで説明しています。「保険料率の算定にあたっては、徳島県から示される国民健康保険事業費納付金の額を基礎に、被保険者(国保加入者)の人数や医療費の動向等を考慮しています」「これまでの傾向として、被保険者の人数は減少が続く一方、被保険者1人当たりの医療費は高い水準で推移していることから、厳しい財政運営が続くことが予想されます」。
そのうえで、「今年度の保険料率の改定については、子ども分の追加や賦課割合の見直しなど大幅な制度の見直しがありましたことから、国保財政からの基金などの活用により、被保険者の皆さんの負担が過度に重くならないようにしました」と明記しています。基金を取り崩して上げ幅を抑えたということです。裏を返せば、基金が尽きれば次の改定幅は大きくなり得るということでもあります。
市役所の開庁時間は平日8時30分から17時15分までです。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.21% | 29,200円 | 24,500円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.75% | 10,100円 | 8,500円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.08% | 12,300円 | 6,500円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.27% | 1,300円 (市は「18歳未満の被保険者に係る子ども分の均等割額について、その全額を減額します」としています(令和8年度は誕生日が平成20年4月2日以降の方が対象)) | 860円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市は「18歳未満の被保険者に係る子ども分の均等割額について、その全額を減額します」としています(令和8年度は誕生日が平成20年4月2日以降の方が対象)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
鳴門市には「資産割」があります。令和8年度の率は医療分15.35%+支援分5.13%+介護分5.98%=合計26.46%。固定資産税額(都市計画税を除く)にこの率をかけた額が保険料に上乗せされます。固定資産税10万円なら26,460円、20万円なら52,920円。持ち家や農地をお持ちの方は、この項目を必ず確認してください。
資産割の率は前年度から大幅に下がりました。令和7年度は合計45.02%(医療26.90+支援7.87+介護10.25)。令和8年度は26.46%——ほぼ4割減です。固定資産税20万円の世帯なら90,040円→52,920円で、37,120円の減になります。
所得割の合計は13.31%(医療8.21+支援2.75+介護2.08+子ども0.27/40〜64歳)。前年度は13.87%で、0.56ポイントの引き下げです。40歳未満なら11.23%。
均等割の合計は1人52,900円(医療29,200+支援10,100+介護12,300+子ども1,300/18歳以上・40〜64歳)。前年度44,600円から8,300円の引き上げです。18〜39歳なら40,600円、18歳未満なら39,300円(介護分と子ども分がかからない)。
平等割の合計は1世帯あたり年40,360円(医療24,500+支援8,500+介護6,500+子ども860)。前年度34,700円から5,660円の引き上げ。4区分すべてに平等割があります。
賦課限度額は医療分67万円・支援分26万円・介護分17万円・子ども分3万円で、合計113万円。前年度は109万円(医療66万円・子ども分なし)だったので、4万円の引き上げです。
令和8年度の料率と、前年度からの変化(鳴門市公表)
鳴門市は前年度の数字を併記した改定表を公開しています。どこが上がってどこが下がったのかが、そのまま読み取れます。
| 項目 | 医療分 | 支援分 | 介護分 | 子ども分 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|
| 所得割 | 8.21% (9.24%) | 2.75% (2.64%) | 2.08% (1.99%) | 0.27% (新設) | 13.31% (13.87%) |
| 資産割 | 15.35% (26.90%) | 5.13% (7.87%) | 5.98% (10.25%) | ― | 26.46% (45.02%) |
| 均等割 | 29,200円 (26,100円) | 10,100円 (7,800円) | 12,300円 (10,700円) | 1,300円 (新設) | 52,900円 (44,600円) |
| 平等割 | 24,500円 (22,500円) | 8,500円 (6,700円) | 6,500円 (5,500円) | 860円 (新設) | 40,360円 (34,700円) |
| 賦課限度額 | 67万円 (66万円) | 26万円 (同じ) | 17万円 (同じ) | 3万円 (新設) | 113万円 (109万円) |
市の説明を引きます——「この改定により、応益割(均等割・平等割)の額は前年度(令和7年度)より引き上げとなり、応能割(所得割・資産割)の率は引き下げとなりました」。
賦課割合の変更も具体的に示されています。「資産割の賦課割合は『10%』から『5%』に変更します。均等割は『29%』から『32%』に(介護分は『35%』から『38%』に)、平等割は『15%』から『17%』に変更します」。
この組み替えで、誰が得をして誰が損をするのか
方向はひとつです。「稼ぎ」と「資産」に応じた部分を減らし、「頭数」と「世帯」に応じた部分を増やした。つまり所得の高い人と資産を持つ人が有利になり、所得が低くて資産のない人が不利になる改定です。金額で確かめます。
| 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 | 差 |
|---|---|---|---|
| 均等割(1人・40〜64歳) | 44,600円 | 52,900円 | +8,300円 |
| 平等割(1世帯) | 34,700円 | 40,360円 | +5,660円 |
| 所得割率 | 13.87% | 13.31% | △0.56ポイント |
固定資産税がゼロの単身世帯で計算します。定額部分は8,300+5,660=年13,960円の増。これを所得割の0.56ポイント引き下げで取り戻すには、13,960円 ÷ 0.56% = 約249万円の基準総所得金額が必要です。
基準総所得金額249万円は、給与収入にしておよそ390万円。つまり、資産を持たない単身世帯は、給与収入が390万円を超えていないと令和8年度は負担増になります。
4人世帯(40代夫婦+子2人)なら、分岐点はさらに上がります。均等割の増は8,300×4=33,200円、平等割の増は5,660円で、合計38,860円の増。取り戻すには38,860円 ÷ 0.56% = 約694万円の基準総所得金額が要ります。給与収入でおよそ900万円——ほとんどの子育て世帯は負担増です。
逆に、資産を持っている世帯は大きく下がります。資産割率は45.02%→26.46%で18.56ポイントの引き下げ。固定資産税10万円の世帯なら18,560円の減、20万円なら37,120円の減、30万円なら55,680円の減。固定資産税が約8万円を超えていれば、定額部分の増(単身で13,960円)を資産割の減が上回ります。
まとめると——持ち家で固定資産税をそれなりに払っている世帯、または所得の高い世帯は下がり、借家住まいで所得が低い世帯は上がる。これが鳴門市の令和8年度改定の実像です。
市も負担増を認識していて、「国保財政からの基金などの活用により、被保険者の皆さんの負担が過度に重くならないようにしました」と説明しています。
鳴門市が公表している5つのモデル世帯——実額がそのまま読める
鳴門市は5パターンのモデル世帯について、区分ごとの内訳まで含めた計算例を公開しています。ここまで丁寧に出している自治体は多くありません。そのまま引きます。
| 世帯の構成 | 所得・資産 | 年間保険料 | 適用された軽減 |
|---|---|---|---|
| ①4人世帯 夫46・妻43・子12・子10 | 夫:営業所得300万円(基準所得257万円) 妻:給与所得38万円(基準所得0円) 固定資産税5万円 | 579,800円 | なし |
| ②2人世帯 夫71・妻69 | 夫:年金収入290万円(基準所得137万円) 妻:年金収入110万円(基準所得0円) 固定資産税5万円 | 279,000円 | なし |
| ③単身世帯 70歳 | 年金収入270万円(基準所得117万円) 固定資産税0円 | 205,700円 | なし |
| ④単身世帯 71歳 | 年金収入153万円(基準所得0円) 固定資産税0円 | 22,200円 | 7割軽減 |
| ⑤3人世帯 夫28・妻26・子1歳 | 夫:給与所得125万円(基準所得82万円) 妻:給与所得0円 固定資産税0円 | 159,300円 | 5割軽減+未就学児軽減 |
③と④を並べると、軽減の「崖」がはっきり見えます。どちらも単身の70代、資産なし。違いは年金収入が270万円か153万円かだけです。年金収入は1.76倍しか違わないのに、保険料は205,700円と22,200円で9.3倍。
理由は7割軽減です。④は基準所得がゼロなので7割軽減が適用され、均等割と平等割がそれぞれ7割引かれます。市の説明によれば医療分は均等割軽減額20,440円+平等割軽減額17,150円で、保険料は16,100円、支援分は7,070円+5,950円が引かれて5,500円、子ども分は600円。合計22,200円です。
③は基準所得117万円で軽減の対象外。単身の7割軽減の基準は43万円以下なので、届きません。この境目をまたぐかどうかで年18万円以上が動きます。
⑤は「二段重ね」の軽減が効いた例です。3人世帯で5割軽減(判定基準額136万円)が適用され、さらに1歳の子が未就学児なので、軽減後の均等割をもう半分にします。市は医療分について「軽減後の1人当たりの均等割額 14,600円×0.5×1人=7,300円」と計算し、「☆1・2の軽減額を合算した、63,350円が医療分の軽減額となります」としています。医療分だけで6万3千円が軽減された計算です。
①は資産割の効きかたが分かる例です。固定資産税5万円に対して、資産割は医療7,675円+支援2,565円+介護2,990円=13,230円。固定資産税額の26.46%がそのまま乗っています。
市の注意書きも添えておきます——「算定時の100円未満は切り捨てとなります」「実際の保険料とは所得等の内容により異なる場合があります」。
なお、以下の【計算例1】〜【計算例3】は資産割を含まない(固定資産税ゼロの)ケースとして算出しています。持ち家の方は、ここに固定資産税額×26.46%を足してお読みください。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 210,997円 + 均等割 102,200円 + 平等割 24,500円 ⇒ 337,697円
- 後期支援分: 所得割 70,675円 + 均等割 35,350円 + 平等割 8,500円 ⇒ 114,525円
- 介護分: 所得割 53,456円 + 均等割 24,600円 + 平等割 6,500円 ⇒ 84,556円
- 子ども分: 所得割 6,939円 + 均等割 2,600円 + 平等割 860円 ⇒ 10,399円
合計: 年間 約547,177円(月あたり約45,600円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 130,539円 + 均等割 29,200円 + 平等割 24,500円 ⇒ 184,239円
- 後期支援分: 所得割 43,725円 + 均等割 10,100円 + 平等割 8,500円 ⇒ 62,325円
- 介護分: 所得割 33,072円 + 均等割 12,300円 + 平等割 6,500円 ⇒ 51,872円
- 子ども分: 所得割 4,293円 + 均等割 1,300円 + 平等割 860円 ⇒ 6,453円
合計: 年間 約304,889円(月あたり約25,400円)
単身世帯でも平等割が合計で年40,360円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 244,993円 / 後期支援分 82,675円 / 介護分 67,264円 / 子ども分 8,451円 ⇒ 合計 約403,383円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 75,636円 / 後期支援分 25,825円 / 介護分 23,318円 / 子ども分 2,803円 ⇒ 合計 約127,582円
差額は年間およそ27万6千円。届出書1枚でこれだけ違います。鳴門市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は鳴門市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 鳴門市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市は「18歳未満の被保険者に係る子ども分の均等割額について、その全額を減額します」としています(令和8年度は誕生日が平成20年4月2日以降の方が対象)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 鳴門市 健康福祉部 保険課(088-684-1136)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・解雇・雇止めなどで離職された方は、前年の給与所得を100分の30として計算する軽減が使えます。
鳴門市が示す対象要件は3つ。「鳴門市国民健康保険にこれから加入される方、又はすでに加入されている方」、「離職日が65歳の誕生日の前々日以前である方」、そして「雇用保険の特定受給資格者又は特定理由離職者(特例受給資格者及び高年齢受給資格者を除く。)のうち、離職理由コード番号が11・12・21・22・31・32・23・33・34である方」です。
「65歳の誕生日の前々日以前」という書き方に注目してください。多くの自治体は「離職日に65歳未満」と書きますが、鳴門市は日付で特定できる形に置き換えています。雇用保険では65歳の誕生日の前日に65歳に達したと扱うため、「65歳未満」を厳密に言い換えると誕生日の前々日以前になります。誕生日の直前に離職した方は、1日違いで対象外になり得ます。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の45歳単身世帯・固定資産税ゼロなら、基準総所得金額は276万-43万=233万円。所得割は233万×13.31%=310,123円、均等割52,900円と平等割40,360円を足して年約40.3万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。基準総所得金額は39.8万円まで下がり、所得割は52,973円。
さらにこの82.8万円で軽減判定も行われます。市は「軽減判定所得についても給与所得を100分の30とみなして、その世帯の軽減判定を行います」と明記しています。単身世帯の2割軽減の基準は43万+57万×1人=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割と平等割の合計93,260円が74,608円に。
合計は約12.8万円。差はおよそ27.5万円です。
ただし、市が注意書きしている落とし穴が2つあります。
1つめ——「給与所得以外の所得(営業所得、不動産所得、農業所得等)は、軽減されません。また、同一世帯の他の被保険者については、全ての所得が軽減対象となりません」。副業が事業所得だった方、不動産を貸している方は、その分は圧縮されません。また同じ世帯の配偶者の所得も対象外です。
2つめ——「ただし、既に軽減判定されている世帯に年度途中で加入されるときは、軽減の再判定を行いません」。すでに7割・5割・2割の判定が済んでいる世帯に、年度の途中で離職者が入ってきた場合、その年度の軽減判定はやり直されません。所得割は圧縮されますが、均等割・平等割の軽減率は変わらないということです。実家に戻って親の国保世帯に入るようなケースで効いてきます。
手続きは申請制です。市は「特例対象被保険者該当届」に「雇用保険受給資格者証又は雇用保険受給資格通知」「マイナンバー(個人番号)確認書類」「窓口に来られる方の本人確認書類」を添えて保険課へ、としています。関係書類は届出事項の確認後に返却されます。
軽減期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末まで」。ただし「再就職等により他の健康保険に加入する場合はその時点までになります」。
自己都合退職で対象外の方も、あきらめないでください。鳴門市には数値基準を公表した条例減免があります。「やむを得ない事情により失業」し、当該年の合計所得金額の見込額が前年比で10分の5以上減少した場合、世帯所得150万円以下なら応能割(所得割+資産割)の10分の7が減免されます。次の章で詳しく見ます。
非自発的失業者軽減の問い合わせ先は保険課(088-684-1136)です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 鳴門市の減免制度|要申請
鳴門市の低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割軽減、18歳未満の子ども分軽減はすべて申請不要です(所得の申告が前提)。非自発的失業者の軽減と条例減免は申請が必要です。鳴門市の条例減免は減免割合を所得の金額帯ごとに数値で公表している点が大きな特徴で、窓口に行く前に自分がいくら減るか計算できます。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・所得申告) | 世帯主と世帯の被保険者の総所得金額等の合算額が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割(1号軽減)、②①+31万円(前年度30万5,000円)×被保険者数以下=5割(2号軽減)、③①+57万円(前年度56万円)×被保険者数以下=2割(3号軽減) | 均等割額と平等割額を軽減。令和8年度から5割・2割の基準額が引き上げられ、対象が広がりました。判定に含む被保険者数には「同世帯の中で国民健康保険から後期高齢者医療に移行した保険者も含む」 |
| 18歳未満の子ども分均等割・全額減額 (申請不要) | 18歳未満の被保険者(令和8年度は誕生日が平成20年4月2日以降) | 子ども分の均等割1,300円を全額減額。市は「子どもや子育て世帯を全世代・全経済主体が支える仕組みであることを踏まえ」と理由を説明しています |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 未就学児(令和8年度は誕生日が令和2年4月2日以降) | 医療分と支援分の均等割を2分の1減額。低所得軽減との二段重ねで、7割軽減世帯なら8.5割軽減(33,405円)、5割なら7.5割(29,475円)、2割なら6割(23,580円)、軽減なしでも5割(19,650円)。介護分は未就学児にもともとかからないため対象外 |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職日が65歳の誕生日の前々日以前で、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者(離職理由コード11・12・21・22・31・32・23・33・34) | 前年の給与所得を100分の30として算定。軽減判定所得も同様に圧縮。「特例対象被保険者該当届」+受給資格者証+マイナンバー確認書類+本人確認書類を保険課(088-684-1136)へ |
| 条例減免②:死亡・失業 (要申請) | 生計の中心となる者が死亡、または倒産・解雇・雇止めにより失業(雇用期間満了・自己都合退職・定年退職は除く)し、当該年の合計所得金額の見込額が前年比10分の5以上減少して生活が著しく困難となったとき | 応能割保険料(所得割額+資産割額)を減免。前年中の世帯所得150万円以下なら10分の7、150〜200万円で10分の6、200〜250万円で10分の5、250〜300万円で10分の4、300〜400万円で10分の3、400〜700万円で10分の2。添付書類は退職証明書またはこれに準ずるもの |
| 条例減免③:事業の休廃止 (要申請) | 事業の休廃止による収入の減少(当該年の合計所得金額の見込額が前年比10分の5以上減少)で、生活が著しく困難となったとき | 減免割合は②と同じ表(世帯所得150万円以下で10分の7〜700万円以下で10分の2)。雇用保険に入れない自営業者の廃業を救う制度です。添付書類は廃業証明書またはこれに準ずるもの |
| 条例減免①:災害等 (要申請) | 生計を主として維持する者の住宅または家財が、震災・風水害・火災等で損害を受け生活が著しく困難となったとき | 賦課保険料の全額〜8分の1を減免。火災なら世帯所得500万円以下・全焼で全額、部分焼・半焼で2分の1。500〜750万円は半分、750〜1,000万円はさらに半分。罹災証明書が必要 |
| 条例減免④:後期高齢者医療制度の創設に伴うもの (要申請) | 被用者保険の本人が後期高齢者医療制度に移行した日にその扶養家族(旧被扶養者)だった方が国保に加入し、加入日に65歳以上だったとき | 旧被扶養者の応能割保険料は全額、均等割額は2分の1を減免。国保加入月から最長24か月間。低所得軽減(2割軽減を除く)が受けられる場合はそちらが優先 |
| 産前産後期間の軽減 (要届出) | 出産する国保被保険者 | 産前産後期間相当分の所得割額と均等割額を免除。保険課へ届出 |
| 一部負担金の減免(医療機関の窓口負担) (要申請) | 災害や失業などで一時的に生活が困窮し、医療機関の窓口負担が困難になったとき。生活保護に準じた収入基準以下であることが条件 | 世帯の実収入額が基準生活費×1.05以下なら「免除」、基準生活費×1.2以下なら「減額」。保険料ではなく窓口で払う3割負担そのものが軽くなる制度です |
| 徴収猶予 (要相談) | 災害・盗難、事業または業務の廃止・休止、事業の大きな損害など | 納付できない金額を限度に、最長1年間徴収(納付)が猶予される場合があります |
鳴門市の減免制度でいちばん実用的なのは、「減免割合が数値の表で公開されている」ことです。多くの自治体は「世帯の所得状況を考慮して判定します」としか書かず、窓口に行くまで金額が分かりません。鳴門市は前年中の世帯所得の金額帯ごとに減免割合を明示しています。
死亡・失業、事業の休廃止による減免の表を再掲します。150万円以下=10分の7/150〜200万円=10分の6/200〜250万円=10分の5/250〜300万円=10分の4/300〜400万円=10分の3/400〜700万円=10分の2。700万円を超えると対象外です。
減免の対象は「応能割保険料(所得割額及び資産割額)」——つまり所得割と資産割だけで、均等割・平等割は減りません。ここは押さえておいてください。鳴門市の場合、単身40代で均等割52,900円+平等割40,360円=93,260円は、この減免では動かない部分です。
要件のハードルも明確です。市は「当該年の合計所得金額の見込額が、前年の合計所得金額と比較して10分の5以上減少することを言います」としています。今年の所得が前年の半分以下になる見込み——これが入口です。「見込額」で判断されるので、年末を待つ必要はありません。
自己都合退職・定年退職は対象外と明示されています。市は「倒産、解雇若しくは雇止め(雇用期間満了、自己都合退職及び定年退職の場合を除く。)により失業したとき」としています。
「事業の休廃止」が独立した項目として立っているのは、自営業者にとって重要です。国の非自発的失業者軽減は雇用保険が前提なので、雇用保険に入れない自営業者は使えません。鳴門市は廃業証明書またはこれに準ずるものを添えて申請すれば、同じ減免割合の表が適用されます。この場合は資産割も減免対象なので、店舗や事業用不動産をお持ちの方には効きます。
災害減免は損害の程度と所得の掛け合わせです。火災の場合、世帯所得500万円以下で全焼なら賦課保険料の全額、部分焼・半焼なら2分の1。所得500〜750万円ならそれぞれ2分の1・4分の1、750〜1,000万円なら4分の1・8分の1。火災以外(震災・風水害)は損害割合10分の5以上/10分の3以上5未満で同じ表が使われます。罹災証明書が必要です。
申請は郵送でもできます。市は「保険課窓口による申請のほか、郵送での申請も可能です。電話でのお問い合わせ後に、申請書及び同意書をお送りします」としています。失業直後や被災直後に窓口へ行けない状況を想定した運用です。まず088-684-1130へ電話を。
理由が2つ以上に当てはまるときは、割合の大きいほうが適用されます。市は「理由が2以上に該当するときは、いずれか減免割合の大きい減免の理由を適用します」としています。合算はされません。
保険料ではなく医療費そのものが払えないときは、一部負担金の減免があります。世帯の実収入額が基準生活費×1.05以下なら免除、×1.2以下なら減額。窓口で払う3割負担が軽くなる制度で、保険料の減免とは別枠です。
未就学児軽減の「二段重ね」も鳴門市は金額で公開しています。医療分+支援分の合計で、7割軽減世帯の未就学児は8.5割軽減=33,405円(うち未就学児分5,895円)、5割軽減世帯は7.5割=29,475円(同9,825円)、2割軽減世帯は6割=23,580円(同15,720円)、軽減なしでも5割=19,650円。軽減が浅い世帯ほど、未就学児軽減そのものの効き目は大きくなるという関係が読み取れます。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(一度手続きすれば翌年度も継続。最も確実)
- 納付書(阿波銀行全店、百十四・四国・香川・徳島大正銀行、徳島信用金庫、四国労働金庫の県内各店、市内各農協、徳島県信漁連、四国内のゆうちょ銀行・郵便局)
- 夜間徴収窓口(年4回・17時15分〜19時30分)
- 納付相談・徴収猶予の相談(保険課へ。滞納する前に)
鳴門市の納期は10回です。市は「保険料の納期は10回に分かれており、6月より翌年の3月までそれぞれの月の末日(12月は25日)です。なお、末日が休日・土曜日の場合は翌日となります」としています。12月だけ25日——年末の金融機関の事情に合わせた前倒しです。12月の納付を「月末だろう」と思い込んでいると遅れます。
4月・5月に納期がありません。年間の保険料を6月から3月までの10回に割るため、1回あたりの金額は12分割より2割ほど大きくなります。年額20万円なら1期あたり2万円です。
口座振替は「一度手続きすれば翌年度も継続」です。市は「一度手続きされますと、次年度も継続での取扱となります」としています。毎年申し込み直す必要はありません。
鳴門市には夜間の納付相談と夜間徴収窓口があります。市は「3か月に一度の頻度で、夜間の納付相談にも応じています」とし、「2月の中旬、6、9、12月の初旬、のうち2日間」「17時15分〜19時30分」と案内しています。対象は国民健康保険料・介護保険料・後期高齢者医療保険料。「仕事等の事情により指定金融機関等の営業時間や保険課開庁時間にお支払いが困難な方」向けです。日程は決定次第、市の新着情報に掲載されます。
ただし「徴収窓口のため、保険料の納付及び納付相談業務以外は受付できません」という但し書きがあります。資格の届出や減免の申請はできません。
納め忘れると、市から委託された民間のコールセンターから電話がかかってきます。市は「令和2年11月から『鳴門市保険料納付コールセンター』を開設しています」とし、「市が業務委託した専門のオペレーターが電話で未納をお知らせし、早期の納付や口座振替制度の利用を呼びかけます」と説明しています。専用電話番号は03-6632-8636(東京の番号です)、委託先は株式会社インバウンドテック(東京都新宿区)。平日9時〜20時、土日9時〜17時(年末年始・祝日を除く)。
市は振り込め詐欺への注意も明記しています。「必ず『鳴門市保険料納付コールセンター〇〇です』と名乗ります」とし、コールセンターが「直接現金を取りに伺う」「金融機関名や口座番号を指定し、振り込みを求める」「ATM機による振り込み操作を指示する」ことは絶対にないとしています。東京03番号からの電話という点だけで身構えてしまいがちですが、市の正規委託です。不審に思ったら保険課(088-684-1130)へ確認を。
納付が難しいときは、滞納する前に相談してください。鳴門市には徴収猶予の制度があり、災害・盗難、事業または業務の廃止・休止、事業の大きな損害などに該当すれば最長1年間猶予される場合があります。
滞納したときに何が起きるかも、市は段階を追って公表しています。①督促状の送付と延滞金。②納期限から1年以上の滞納で「特別療養費の支給対象者」——市は「医療機関等の窓口にて負担する医療費について、一旦全額(10割分)を負担していただくようになる方のこと」と説明しています。③納期限から1年6か月以上で保険給付(療養費・高額療養費・出産育児一時金・葬祭費等)の支払いを一時差止め。さらに差し止めた給付を滞納保険料に充てることがある。④財産の差押え。
保険料納付確認書(証明書)は無料です。市は「証明の必要な人は、保険課まで申し出てください。手数料は無料です」としています。代理人が申請する場合は申請書の委任状欄に記入し、代理人の身分証明書を持参してください。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 鳴門市の国保窓口一覧
鳴門市の国保は健康福祉部 保険課が一括して担当しています。ただし用件によって直通番号が違います。保険料・納付の相談は088-684-1130、非自発的失業者の軽減は088-684-1136、脳・人間ドックやヤング健診などの保健事業は088-684-1204。市役所の開庁時間は平日8時30分から17時15分まで(土日祝・年末年始を除く)です。
| 窓口・用件 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 健康福祉部 保険課 〒772-8501 徳島県鳴門市撫養町南浜字東浜170 E-Mail:[email protected] | 088-684-1130 | 保険料の計算・納付相談・徴収猶予、条例減免(災害・死亡・失業・事業の休廃止)、保険料納付確認書の発行(無料)、加入・脱退の届出 |
| 保険課(非自発的失業者の軽減) | 088-684-1136 | 特例対象被保険者該当届の受付。雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)+マイナンバー確認書類+本人確認書類が必要 |
| 保険課(保健事業) | 088-684-1204 | 脳・人間ドック(30〜74歳・自己負担は検査料の約2割・毎年2月募集)、ヤング健診(20〜39歳)、特定健康診査・特定保健指導 |
| 鳴門市保険料納付コールセンター (委託先:株式会社インバウンドテック) | 03-6632-8636 | 未納のお知らせと口座振替の案内。平日9時〜20時/土日9時〜17時(年末年始・祝日を除く)。現金の受取・振込の指示は絶対に行いません |
| 夜間納付相談・夜間徴収窓口 | 088-684-1130 | 2月中旬、6・9・12月の初旬のうち2日間、17時15分〜19時30分。国保料・介護保険料・後期高齢者医療保険料が対象。納付と納付相談のみ(資格の届出は不可) |
| 鳴門市役所(代表) | 088-684-1111 | 開庁時間:平日8時30分〜17時15分(土日祝・年末年始を除く) |
納期は10回(6月〜翌年3月の各月末日、12月だけ25日)。12月の前倒しに注意してください。
固定資産税を納めている方は「資産割」がかかります。令和8年度は合計26.46%で、固定資産税10万円なら26,460円。前年度の45.02%からは大きく下がりました。
減免の申請は郵送でもできます。まず088-684-1130に電話すると、申請書と同意書を送ってもらえます。
03-6632-8636からの電話は市の正規委託です。ただし現金の受取やATM操作の指示は絶対にしません。不審なら保険課へ確認を。
脳・人間ドックは毎年2月募集・抽選制。市の集団検診で胃がん・肺がん・大腸がんをすべて受診した方に優先権が与えられます。
非自発的失業者の軽減は088-684-1136と、保険料の相談(1130)とは別番号です。
収入がない年も申告が必要です。申告がないと7割・5割・2割の軽減判定が回りません。
8. よくある質問(鳴門市の国保)
Q1. 持ち家があります。鳴門市の「資産割」はいくらかかりますか?
A. 固定資産税額の26.46%が上乗せされます。固定資産税10万円なら26,460円、20万円なら52,920円です。
鳴門市は4方式(所得割+資産割+均等割+平等割)を採用しており、資産割は「固定資産税額×資産割の率」で計算されます。
令和8年度の資産割率は、医療分15.35%+支援分5.13%+介護分5.98%=合計26.46%(40〜64歳の場合)。40歳未満なら20.48%(介護分がかからないため)。子ども分には資産割がありません。
市の公表しているモデル世帯①で確認できます。固定資産税5万円の4人世帯で、資産割は医療7,675円+支援2,565円+介護2,990円=13,230円。5万円×26.46%=13,230円で、ぴったり一致します。
重要なのは、令和8年度に率が大きく下がったことです。令和7年度の資産割は合計45.02%(医療26.90+支援7.87+介護10.25)でした。令和8年度は26.46%——18.56ポイント、約4割の引き下げです。
金額で見ると、固定資産税10万円の世帯で18,560円の減、20万円で37,120円の減、30万円で55,680円の減。持ち家世帯にとっては大きな朗報です。
市はこの変更について「資産割の賦課割合は『10%』から『5%』に変更します」と説明しています。保険料全体に占める資産割のウエイトを半分にしたということです。全国的に資産割は廃止の流れにあり、鳴門市も段階的に縮小している途中と読めます。
注意点をひとつ。資産割の計算に使うのは固定資産税額であって、固定資産の評価額ではありません。納税通知書の税額欄を見てください。また都市計画税は含まないのが一般的です。正確な金額は保険課(088-684-1130)でご確認ください。
賃貸にお住まいで固定資産税を納めていない方は、資産割はゼロです。この記事の【計算例1】〜【計算例3】は、その前提で計算しています。
Q2. 令和8年度から保険料が上がりました。なぜですか?下がった人もいると聞きます
A. 鳴門市が保険料の「取り方」を組み替えたためです。所得と資産に応じた部分を減らし、人数と世帯に応じた部分を増やしました。その結果、資産のない低所得世帯は上がり、持ち家世帯と高所得世帯は下がります。
市の説明を引きます——「被保険者間での負担のバランスを調整する観点から、資産割の賦課割合を変更し、その変更分を応益割(均等割・平等割)に振り替えたことなど、算定の仕組みを見直しました」「この改定により、応益割(均等割・平等割)の額は前年度(令和7年度)より引き上げとなり、応能割(所得割・資産割)の率は引き下げとなりました」。
具体的な賦課割合の変更も公表されています。「資産割の賦課割合は『10%』から『5%』に変更します。均等割は『29%』から『32%』に(介護分は『35%』から『38%』に)、平等割は『15%』から『17%』に変更します」。
数字で追いかけます。
上がったもの——均等割は1人44,600円→52,900円(+8,300円)、平等割は1世帯34,700円→40,360円(+5,660円)。
下がったもの——所得割は13.87%→13.31%(△0.56ポイント)、資産割は45.02%→26.46%(△18.56ポイント)。
分岐点を計算します。固定資産税ゼロの単身世帯なら、定額部分は年13,960円の増。これを所得割の引き下げで取り戻すには、13,960円 ÷ 0.56% = 約249万円の基準総所得金額が必要です。給与収入でおよそ390万円——これを超えていないと負担増になります。
4人世帯ならもっと厳しくなります。均等割の増が8,300×4=33,200円、平等割が5,660円で合計38,860円の増。取り戻すには約694万円の基準総所得金額、給与収入でおよそ900万円が必要です。
一方、持ち家の方は下がる可能性が高いです。資産割の18.56ポイント引き下げは、固定資産税が約8万円あれば単身世帯の定額増13,960円を上回ります。固定資産税20万円なら37,120円の減で、差し引き2万3千円ほど安くなる計算です。
もうひとつ、上がった理由があります。令和8年度から「子ども・子育て支援納付金分(子ども分)」が新設されました。所得割0.27%+均等割1,300円+平等割860円で、賦課限度額も3万円分増えて世帯合計113万円になりました。これは全国一律の新制度で、鳴門市固有の値上げではありません。
市も負担増を認識しています。「国保財政からの基金などの活用により、被保険者の皆さんの負担が過度に重くならないようにしました」と説明しています。基金を取り崩して上げ幅を抑えたということです。市はあわせて「被保険者の人数は減少が続く一方、被保険者1人当たりの医療費は高い水準で推移していることから、厳しい財政運営が続くことが予想されます」とも書いており、今後の改定も楽観はできません。
Q3. 失業して収入が半減しそうです。自己都合退職でも減免はありますか?
A. あります。鳴門市の条例減免は「倒産・解雇・雇止め」に限定されていますが、事業の休廃止も対象で、しかも減免割合が数値で公開されています。
まず整理します。鳴門市には2つの制度があります。
①非自発的失業者の軽減(国の制度)——雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象。給与所得を100分の30に圧縮します。効き目は大きく、給与収入400万円の45歳単身なら年約40.3万円→約12.8万円(差27.5万円)。
②条例による減免(市の制度)——市は「生活の中心となる者が死亡し、又はやむを得ない事情により失業したことで、その収入が激減し、生活が著しく困難となったとき」を要件とし、「やむを得ない事情」を「倒産、解雇若しくは雇止め(雇用期間満了、自己都合退職及び定年退職の場合を除く。)」と定義しています。
残念ながら、純粋な自己都合退職と定年退職はどちらの制度でも対象外です。
ただし2つ、道があります。
ひとつめ——離職理由コードを確認してください。「自己都合」で辞めたつもりでも、事業主からの働きかけによる正当な理由のある自己都合退職(コード31)、事務所移転等に伴う正当な理由のある自己都合退職(コード32)、正当な理由のある自己都合退職(コード33・34)はすべて非自発的失業者軽減の対象です。ハローワークが発行する雇用保険受給資格者証の「離職理由」欄を見てください。会社の言い分と、ハローワークの判定は別です。
ふたつめ——自営業なら「事業の休廃止」で減免が受けられます。市は「事業の休廃止による収入の減少により、生活が著しく困難となったとき」を独立した減免理由として立てています。雇用保険に入れない自営業者を救う制度です。
減免の割合は、前年中の世帯所得の金額帯で決まります。150万円以下=10分の7/150〜200万円=10分の6/200〜250万円=10分の5/250〜300万円=10分の4/300〜400万円=10分の3/400〜700万円=10分の2。700万円超は対象外です。
要件は「当該年の合計所得金額の見込額が、前年の合計所得金額と比較して10分の5以上減少すること」。今年の所得が前年の半分以下になる「見込み」で判断されるので、年末を待つ必要はありません。
減免されるのは「応能割保険料(所得割額及び資産割額)」だけです。均等割52,900円と平等割40,360円は減りません。ここは誤解しやすいので注意してください。ただし低所得軽減(7割・5割・2割)は別途かかるので、所得が大きく下がれば翌年度はそちらで均等割・平等割も下がります。
必要書類は、失業なら退職証明書またはこれに準ずるもの、事業の休廃止なら廃業証明書またはこれに準ずるもの。国民健康保険料減免申請書と同意書もあわせて提出します。
申請は郵送でもできます。市は「保険課窓口による申請のほか、郵送での申請も可能です。電話でのお問い合わせ後に、申請書及び同意書をお送りします」としています。まず088-684-1130へ。
医療費そのものが払えないときは、一部負担金の減免もあります。世帯の実収入額が基準生活費×1.05以下なら免除、×1.2以下なら減額。窓口で払う3割負担が軽くなる制度です。
Q4. 鳴門市の国保に入ると使える健診や給付にはどんなものがありますか?
A. 「脳・人間ドック」の助成と、20〜39歳向けの「ヤング健診」が鳴門市の特色です。
脳・人間ドック——市は「30歳から74歳までの被保険者の方を対象に、脳・人間ドック事業を実施しております」とし、「自己負担は検査料の約2割です」としています。人間ドックの費用は通常5〜10万円程度なので、実質1〜2万円で受けられる計算です。
申込みは毎年2月。市は「毎年2月に、翌年度の募集を実施しております。なお、申込者多数の場合は抽選とさせていただき、4月にドック受診券を送付しております」としています。抽選制なので、確実に受けられるわけではありません。
ここに「優先権」の仕組みがあります。市は「鳴門市国民健康保険『脳ドック』の募集時(2月)には、市が実施する集団検診のうち、胃がん・肺がん・大腸がんの全てを受診された方を対象に優先権が与えられます」としています。3つのがん検診をすべて受けておけば、抽選で有利になるということです。脳ドックを狙っている方は、前年度のうちに集団検診を済ませておいてください。
ヤング健診(若年者健診)——20歳から39歳が対象です。特定健診は40歳からなので、それより若い世代の受け皿として市が独自に実施しています。市は「若いうちから健診を受けることで、自分の身体の状態を知り、早期発見・早期改善のためにも、今の生活習慣を見つめ直してみませんか」と案内しています。オンラインフォームから申し込めます。
保健事業の問い合わせは088-684-1204と、保険料の窓口(1130)とは別番号です。
給付面も確認しておきましょう。出産育児一時金は48.8万円(産科医療補償制度加入の分娩機関なら1.2万円加算で合計50万円)。直接支払制度が使え、出産費用が一時金より安ければ、後日申請して差額を受け取れます。妊娠85日以降なら死産・流産でも支給対象です。
葬祭費は2万円。市は「被保険者が死亡したとき、申請により、その葬祭をおこなった方に2万円が支給されます」としています。5万円としている自治体が多いなかでは低めの設定なので、金額を見込んでいた方はご注意ください。申請しないと支給されません。
海外療養費もあります。市は「海外渡航中に病気やけがの治療を受けた場合、いったん全額自己負担していただきます。その後、帰国して市役所保険課の窓口に申請すれば、保険給付分が後で支給されます」としています。担当医師による治療内容と金額の証明書が必要で、治療目的の渡航は対象外です。
はり・きゅう・あんま・マッサージも、医師が治療上必要と認めた場合は療養費として払い戻しの対象になります。コルセットなどの補装具代、柔道整復師の施術、輸血の生血代(親族からの提供を除く)も同様です。
Q5. 年金収入だけで暮らしています。保険料はどれくらいになりますか?
A. 鳴門市が公表しているモデル世帯に、まさにそのケースが3つあります。年金収入153万円なら年22,200円、270万円なら205,700円です。
市の計算例をそのまま並べます(いずれも固定資産税ゼロ)。
【71歳・単身・年金収入153万円】——公的年金等控除後の雑所得は43万円で、基礎控除43万円を引くと基準所得はゼロ。7割軽減が適用され、医療分16,100円+支援分5,500円+子ども分600円=年22,200円。
【70歳・単身・年金収入270万円】——雑所得160万円、基準所得117万円。軽減の対象外で、医療分149,700円+支援分50,700円+子ども分5,300円=年205,700円。
【71歳夫・69歳妻の2人世帯/夫の年金290万円・妻110万円・固定資産税5万円】——夫の基準所得137万円、妻ゼロ。医療分203,000円+支援分68,900円+子ども分7,100円=年279,000円。
ここで目を引くのが、単身の2例の落差です。年金収入は153万円と270万円で1.76倍。ところが保険料は22,200円と205,700円で9.3倍。年18万3千円の差がつきます。
理由は7割軽減の「崖」です。単身世帯の7割軽減の基準は総所得金額等43万円以下。年金収入153万円の方は雑所得43万円でぎりぎり届き、均等割52,900円と平等割40,360円がそれぞれ7割引かれます。市の計算では医療分だけで均等割20,440円+平等割17,150円=37,590円が軽減されています。
年金収入270万円の方は雑所得160万円で、7割・5割・2割のいずれにも届きません(単身の2割軽減の基準は43万+57万=100万円)。定額部分93,260円がまるごとかかり、そこに基準所得117万円×13.31%=約15.6万円の所得割が乗ります。
65歳以上の方は公的年金等控除が手厚いので、年金収入約153万円までは所得ゼロ扱いになります。この水準を少し超えるかどうかで、保険料が階段状に変わることを知っておいてください。
なお、40歳から64歳までの方には介護分がかかりますが、65歳以上は国保料から介護分が外れます。かわりに介護保険料を別に納めます(年金からの天引きが基本)。上のモデル②③④で「介護分(40歳から64歳の方のみ対象のため、算定しません)」となっているのはこのためです。国保料が下がったように見えても、介護保険料が別に来るので、総額では注意が必要です。
固定資産税を納めている方は、ここに資産割が乗ります。モデル②は固定資産税5万円で、資産割は医療7,675円+支援2,565円=10,240円(65歳以上なので介護分の資産割はなし)。
所得が低い年も、必ず申告してください。収入がなくても住民税の申告をしないと、7割・5割・2割の軽減判定が回りません。「年金だけだから申告不要」と思っていて軽減が付かなかったという事例は各地にあります。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・所得申告)・18歳未満の子ども分均等割・全額減額
(申請不要)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・条例減免②:死亡・失業
(要申請)・条例減免③:事業の休廃止
(要申請)・条例減免①:災害等
(要申請)・条例減免④:後期高齢者医療制度の創設に伴うもの
(要申請)・産前産後期間の軽減
(要届出)・一部負担金の減免(医療機関の窓口負担)
(要申請)・徴収猶予
(要相談)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に鳴門市 健康福祉部 保険課(088-684-1130)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|鳴門市の国保で押さえるべきポイント
- 鳴門市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.21%・後期支援分2.75%・介護分2.08%・子ども分0.27%
- 均等割は医療分29,200円・後期支援10,100円・介護12,300円・子ども1,300円、平等割は合計で年40,360円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 鳴門市は「資産割」のある4方式。令和8年度の資産割率は合計26.46%——固定資産税1万円につき国保料が2,646円増えます
- 令和8年度に賦課割合を組み替え——資産割10%→5%、均等割29%→32%(介護分35%→38%)、平等割15%→17%。所得割13.87%→13.31%/資産割45.02%→26.46%と下がり、均等割+8,300円/平等割+5,660円と上がった
- 資産のない単身世帯は、給与収入おおむね390万円を超えないと負担増。4人世帯なら約900万円が分岐点。逆に固定資産税が8万円を超える持ち家世帯は減額
- 市は5つのモデル世帯の実額を公表——4人世帯579,800円/高齢2人世帯279,000円/単身70歳205,700円/単身71歳(7割軽減)22,200円/子育て3人世帯(5割軽減+未就学児軽減)159,300円
- 条例減免の割合が数値で公開されている——死亡・失業・事業の休廃止なら世帯所得150万円以下で10分の7、400〜700万円で10分の2。対象は応能割(所得割+資産割)のみ
- 納期は10回(6月〜翌年3月の各月末日、12月だけ25日)。4月・5月に納期がないぶん1回あたりが大きくなります
- 未就学児軽減の二段重ね——7割軽減世帯なら合計8.5割軽減で医療分+支援分の均等割が33,405円減
- 脳・人間ドックは自己負担が検査料の約2割(30〜74歳・2月募集・抽選/胃・肺・大腸がん検診を全部受けた人に優先権)、ヤング健診は20〜39歳
- 未納には委託コールセンター(03-6632-8636)から電話が来ます。市の正規委託ですが、現金の受取やATM操作の指示は絶対にしません
- 葬祭費は2万円と全国的には低め/減免申請は郵送可/夜間徴収窓口が年4回(17:15〜19:30)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万6千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は鳴門市 健康福祉部 保険課(088-684-1130)
出典・参考:
・鳴門市公式:本年度(令和8年度)の国民健康保険料について
・鳴門市公式:保険料の納付などが困難なとき(減免・徴収猶予)
・鳴門市公式:特例対象被保険者等(非自発的失業者)にかかる軽減措置について
・鳴門市公式:保険料の納付・相談・証明
・鳴門市公式:脳・人間ドック・ヤング健診
・鳴門市公式:国民健康保険とは(保険料・給付)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は鳴門市公式サイトでご確認ください。