熊本県 荒尾市の国民健康保険|保険料・減免・申請窓口まとめ

荒尾市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド

荒尾市(あらおし)は熊本県の北西端、福岡県大牟田市と接する有明海沿いの市です。三井三池炭鉱の万田坑(世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」の構成資産)や、ラムサール条約に登録された荒尾干潟、特産の荒尾梨で知られています。市役所は宮内出目にあり、買い物は大牟田方面や熊本市方面に出る方も多い「県境のまち」です。
この記事でまず伝えたいのは、荒尾市の令和8年度の国保税は「所得に応じて増える部分」と「誰でもかかる固定部分」のバランスが、熊本県内でちょうど中間に位置することです。40〜64歳の1人世帯でかかる均等割(26,000+7,500+8,900+1,513円=43,913円)と世帯割(23,200+7,300+5,700円=36,200円)の合計は80,113円。所得割は4区分の合計で14.88%(医療分9.0%+後期高齢者支援金分3.3%+介護分2.3%+子ども・子育て支援金分0.28%)です。
当サイトが同じ条件で計算した熊本県内の他市と比べると、固定部分は合志市(93,400円)・熊本市(90,300円)・玉名市(83,600円)・八代市(82,150円)より低く、天草市(63,400円)より高い水準。所得割は八代市(16.87%)・合志市(15.70%)より低く、宇城市(14.45%)・玉名市(14.07%)・天草市(13.77%)・熊本市(12.51%)より高めです。
金額で確かめます。給与収入400万円の45歳単身世帯なら年約42.7万円(熊本市約38.2万円、宇城市約45.2万円、合志市約45.9万円、八代市約47.5万円)。給与収入400万円の4人家族(40代夫婦+18歳未満の子ども2人・世帯主のみ収入)なら年約53.8万円で、熊本市(約52.9万円)に近く、合志市(約60.7万円)・八代市(約60.8万円)・宇城市(約63.6万円)より約7〜10万円低くなります。
荒尾市ならではのポイントも3つあります。①災害による減免の割合を「損害の程度×前年の合計所得」の表で公開していること(損害30%以上で、所得500万円以下なら最大で全額免除)。②年金天引き(特別徴収)の開始時期が10月で、6月と7月に納税通知書が2回届く仕組みを市が詳しく説明していること。③国保税の試算用Excelシートを市が配布していること。さらに令和8年度は子ども・子育て支援金分(所得割0.28%・均等割1,513円)が新設され、課税限度額が109万円から113万円に上がりました。
計算方法・軽減制度・失業時の効果・納付方法・窓口まで、荒尾市の公式ページで確認できた内容だけをまとめました。

1. 荒尾市の国民健康保険の概要

荒尾市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。

荒尾市の保険税は3方式(所得割+均等割+世帯割)で計算します。「世帯割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。

荒尾市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、市の表では所得割・均等割・世帯割の3つで計算します(本記事では、他市の「世帯割」にあたる部分を、市の呼び方にあわせて「世帯割」と書きます)。資産割はありません。
世帯割があるのは医療分(23,200円)・後期高齢者支援金分(7,300円)・介護分(5,700円)の3つで、子ども・子育て支援金分にはありません。介護分の世帯割は、世帯に40〜64歳の被保険者がいる場合だけかかります。40歳未満だけの単身世帯なら、世帯割は30,500円(23,200+7,300円)です。
納税通知書は世帯主宛に届きます。市は「世帯主が勤務先の健康保険などに加入していて国保の資格がなくても、世帯の誰かに国保の資格があれば、世帯主が保険税を納める義務がある(ただし課税されるのは加入者の分だけ)」と案内しています(いわゆる擬制世帯主)。

国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。

2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率

令和8年度 荒尾市国民健康保険税 料率
区分所得割率均等割(1人年額)世帯割(1世帯年額)賦課限度額
医療分9.00%26,000円23,200円670,000円
後期高齢者支援金分3.30%7,500円7,300円260,000円
介護分(40〜64歳)2.30%8,900円5,700円170,000円
子ども・子育て支援金分0.28%1,513円
(市は「18歳に達する以後の最初の3月31日以前である被保険者については、子ども・子育て分の均等割額は全額免除」と示しています。子ども分には世帯割もありません)
―30,000円
  • 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
  • 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
  • 市は「18歳に達する以後の最初の3月31日以前である被保険者については、子ども・子育て分の均等割額は全額免除」と示しています。子ども分には世帯割もありません。申請は不要です。
  • 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。

所得割の合計は、40〜64歳で14.88%(医療9.0+後期支援3.3+介護2.3+子ども0.28)。40歳未満と65〜74歳は介護分がなく12.58%です。

所得割の計算ベースは「前年の所得-43万円」。市は、合計所得金額が2,400万円を超えると43万円の控除額が少しずつ減り、2,500万円を超えると適用されなくなると注記しています。高所得の方だけの話ですが、ほかの市の案内では見かけない書き方です。

均等割の合計は1人43,913円(医療26,000+後期7,500+介護8,900+子ども1,513/40〜64歳・18歳以上)。40歳未満の18歳以上なら35,013円、高校生年代までは33,500円(介護分なし、子ども分は全額免除)。未就学児は医療分・後期支援分の均等割がさらに2分の1になります。

世帯割は1世帯あたり、40〜64歳を含む世帯で36,200円、含まない世帯で30,500円。単身世帯でも同額がかかるので、人数が少ない世帯ほど1人あたりの負担感が大きくなります。

課税限度額は医療分67万円・後期高齢者支援金分26万円・介護分17万円・子ども・子育て支援金分3万円で、合計113万円。令和8年度は医療分が66万円→67万円になり、子ども分3万円が加わったため、令和7年度の109万円から4万円引き上げになりました(市の公表)。

令和8年度から子ども・子育て支援金分が加わりました。市は「社会連携の理念を基盤に、子どもや子育て世代を、全世代、全経済が支える仕組み」と説明し、これは国保だけでなく健康保険・共済組合・国保組合・後期高齢者医療に加入している人も同様としています。令和8年度の納入通知書は6月中旬ごろの送付予定でした。

市の税率表は令和8年度のものしか確認できなかったため、令和7年度以前の税率との比較は本記事では行いません。引き上げ幅は、市の公式ページで過去の税率表が公開されたら追記します。

年齢別の均等割・世帯割の整理(令和8年度)

荒尾市 国保税の固定部分(年額・軽減なし)
区分均等割(1人)世帯割(1世帯)1人世帯の固定部分
40〜64歳(18歳以上)43,913円(26,000+7,500+8,900+1,513)36,200円80,113円
18〜39歳・65〜74歳35,013円(26,000+7,500+1,513)30,500円65,513円
高校生年代まで33,500円(26,000+7,500。子ども分は全額免除)―(世帯に1回)―
未就学児16,750円(医療分13,000+後期支援分3,750)――

市は、未就学児の均等割軽減額を軽減割合別に公表しています(医療分/後期支援分)。軽減なしの世帯は13,000円/3,750円、2割軽減の世帯は10,400円/3,000円、5割軽減の世帯は6,500円/1,875円、7割軽減の世帯は3,900円/1,125円が、未就学児1人につき軽減されます。

熊本県内の他市との比較

熊本県内7市の令和8年度の国保税の比較(当サイト調べ/40〜64歳・軽減なし)
市所得割(合計)固定部分(均等割+世帯割)給与400万円の45歳単身給与400万円の4人家族
荒尾市14.88%80,113円約42.7万円約53.8万円
熊本市12.51%90,300円約38.2万円約52.9万円
宇城市14.45%115,451円約45.2万円約63.6万円
合志市15.70%93,400円約45.9万円約60.7万円
八代市16.87%82,150円約47.5万円約60.8万円
玉名市14.07%83,600円――
天草市13.77%63,400円――

「給与収入400万円の45歳単身」は給与所得276万円-基礎控除43万円=基準総所得233万円、「4人家族」は同じ所得を世帯主1人が得て、40代夫婦+18歳未満の子ども2人で計算した概算です(軽減なし)。

どの所得から荒尾市が安い・高いか|県内他市との分かれ目

固定部分が低めで所得割が中位、という荒尾市の設計は、所得によって「得」と「損」が入れ替わります。40〜64歳の1人世帯で、課税限度額を無視した概算で、基準総所得(前年の所得-43万円)がいくらのところで他市と並ぶかを求めると次のとおりです((相手の固定部分-荒尾市の固定部分)÷(荒尾市の所得割-相手の所得割)で計算)。

荒尾市と他市の損益分岐(40〜64歳の1人世帯・概算)
比べる市荒尾市のほうが安い範囲見方
熊本市基準総所得約43万円まで(前年所得で約86万円)所得が低い世帯は荒尾市が安く、それより上は熊本市が安い
玉名市基準総所得約43万円まで(前年所得で約86万円)隣り合う玉名市とは、低所得だと荒尾市、中所得以上だと玉名市が安い
宇城市ほぼ全所得帯(分岐は基準総所得約820万円)課税限度額(合計113万円)に近づくまで荒尾市が安い
合志市・八代市全所得帯固定部分も所得割も荒尾市が低い
天草市なし固定部分も所得割も天草市が低い

なお、市ごとに子ども・子育て支援金分の設定や課税限度額の内訳が違うため、実際の分岐点は世帯の構成で多少ずれます。引っ越しの比較などでは、各市の公式試算で最終確認してください。

【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円

所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円

  • 医療分: 所得割 231,300円 + 均等割 91,000円 + 世帯割 23,200円 ⇒ 345,500円
  • 後期支援分: 所得割 84,810円 + 均等割 26,250円 + 世帯割 7,300円 ⇒ 118,360円
  • 介護分: 所得割 59,110円 + 均等割 17,800円 + 世帯割 5,700円 ⇒ 82,610円
  • 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 3,026円 ⇒ 10,222円

合計: 年間 約556,692円(月あたり約46,400円)

この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。

【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)

基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円

  • 医療分: 所得割 143,100円 + 均等割 26,000円 + 世帯割 23,200円 ⇒ 192,300円
  • 後期支援分: 所得割 52,470円 + 均等割 7,500円 + 世帯割 7,300円 ⇒ 67,270円
  • 介護分: 所得割 36,570円 + 均等割 8,900円 + 世帯割 5,700円 ⇒ 51,170円
  • 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,513円 ⇒ 5,965円

合計: 年間 約316,705円(月あたり約26,400円)

単身世帯でも世帯割が合計で年36,200円のってきます。世帯割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。

【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円

ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。

軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)

  • 医療分 258,900円 / 後期支援分 91,690円 / 介護分 68,190円 / 子ども分 8,037円 ⇒ 合計 約426,817円

非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)

  • 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・世帯割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
  • 医療分 75,180円 / 後期支援分 24,974円 / 介護分 20,834円 / 子ども分 2,325円 ⇒ 合計 約123,313円

差額は年間およそ30万4千円。届出書1枚でこれだけ違います。荒尾市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。

(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は荒尾市公式の保険税試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。

3. 賦課限度額(保険税の上限)

  • 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
  • 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)

所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。

4. 荒尾市の軽減・減免制度

制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。

4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用

令和8年度 軽減判定の所得基準
軽減率世帯の総所得金額等が以下の額以下
7割軽減43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
5割軽減43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)
2割軽減43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1)

軽減されるのは均等割と世帯割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。

4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用

未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。

4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用

令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市は「18歳に達する以後の最初の3月31日以前である被保険者については、子ども・子育て分の均等割額は全額免除」と示しています。子ども分には世帯割もありません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。

4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請

倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。

  • 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
  • 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
  • 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
  • 届出先: 荒尾市役所 税務収納課(「非自発的失業者申告書」と雇用保険受給資格者証を持参。熊本県・市町村共同システムの電子申請でも可)
  • 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です

荒尾市の案内では、対象は平成21年3月31日以降に離職し、離職時点で65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)の方です。軽減されるのは前年の給与所得だけで、営業・不動産・農業所得は対象外。同じ世帯のほかの被保険者と擬制世帯主の所得は、通常どおりの所得で計算されます。
国保加入中に再就職しても、会社の健康保険に入って国保の資格を失うまでは軽減が続きます。資格を失ったら速やかに届け出る必要があります。市が示している軽減期間の目安は、令和7年3月31日〜令和8年3月30日に失業した方は令和9年3月まで、令和8年3月31日〜令和9年3月30日に失業した方は令和10年3月までです。
申請は窓口(税務収納課)のほか、熊本県・市町村共同システムの電子申請でも受け付けており、「ご来庁は不要」と市が書いています。

書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。

4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出

出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。

4-6. 荒尾市の減免制度|要申請

荒尾市の国保税の減免・軽減は、低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割2分の1、高校生年代までの子ども分の均等割免除は申請不要です。ただし軽減判定は所得の申告が前提で、市は「前年度の所得がない場合でも、申告がされていないと税額決定の上で不利益が生じる場合がある」と書いています。申請・届出が要るのは下の表の制度です。

荒尾市 国民健康保険税の減免
種類主な要件減免内容・手続き
災害による国保税の減免
(要申請)
①納期未到来の税額がある(納付済みの分は対象外)/②前年の合計所得金額が1,000万円以下/③災害で居住用の住宅または家財に30%以上の損害(保険金などで補てんされる額を除く)損害10分の3以上5未満=所得500万円以下は2分の1、500万円超750万円以下は4分の1、750万円超1,000万円以下は8分の1を軽減。損害10分の5以上=500万円以下は全額免除、500万円超750万円以下は2分の1、750万円超1,000万円以下は4分の1。申請期限は納期限の7日前まで。り災証明書が必要
一部負担金(医療費の窓口負担)の減免・徴収猶予
(要申請)
震災・風水害・火災などで死亡・障がい・資産の重大な損害を受けた/干ばつ・冷害・不漁などで収入が著しく減少した/事業の休廃止・失業などで収入が著しく減少した、など。世帯の預貯金が基準生活費の3か月分以下であることが条件世帯の実収入月額が基準生活費以下で免除、1.05倍以下で7割減額、1.1倍以下で4割減額(各3か月以内)。1.1倍超1.2倍以下で6か月以内の徴収猶予。緊急時等以外は受診の前に健康保険課国保年金係へ申請
旧被扶養者の減免
(要申請)
75歳以上の方が会社の健康保険などから後期高齢者医療制度へ移ったことで、その扶養に入っていた65〜74歳の方が国保の被保険者になった場合(国保・国保組合の被扶養者だった方は対象外)所得割はかからず、均等割は半額。世帯割は被扶養者であった人だけで構成される世帯の場合に半額(最長2年)。7割・5割の軽減に該当する場合は適用されない
後期高齢者医療への移行に伴う世帯割の軽減
(申請不要)
夫婦2人で国保に加入していた世帯などで、一方が後期高齢者医療制度へ移って国保の被保険者が1人になった世帯(医療分・後期支援分の世帯割)移行後5年間は世帯割が半額。世帯構成が変わっていない世帯はさらに3年間、4分の1の減額に延長。低所得の軽減も、移った方を含めて判定するため従来どおり受けられる
産前産後期間の所得割・均等割の免除
(要届出)
荒尾市国保の被保険者で、出産(予定)日が令和5年11月1日以降の方。妊娠85日(4か月)以上の分娩(死産・流産・早産・人工妊娠中絶を含む)出産(予定)月の前月(多胎は3か月前)から出産(予定)月の翌々月までの所得割額と均等割額を免除(単胎4か月・多胎6か月)。届出書・母子健康手帳・マイナンバーがわかるものを提出。電子申請も可。届出がなくても市が出産の事実を確認できれば免除される場合がある
非自発的失業者の軽減
(要申請)
平成21年3月31日以降に離職し、離職時点で65歳未満。雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者(コード11・12・21・22・31・32/23・33・34)前年の給与所得を100分の30とみなして算定。離職日の翌日の属する月から翌年度末まで。「非自発的失業者申告書」・雇用保険受給資格者証・国保の被保険者証(資格確認書)を持って税務収納課へ。電子申請も可

荒尾市の災害減免は、損害の程度と前年の合計所得金額の2軸で割合が決まるのが特徴です。例えば前年の合計所得金額が400万円(500万円以下)で、台風で自宅が半壊して損害が5割以上なら、納期未到来の分が全額免除になり得ます。ただし納期限の7日前までに申請しないと使えません。医療費の窓口負担の減免(一部負担金)は国保税の減免とは別の制度なので、両方に当てはまるときは、それぞれ手続きが必要です。

保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。

4-7. 払えないときは滞納する前に相談

滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。

5. 納付方法

  • 口座振替(6月〜翌年3月の毎月末引き落とし。12月は25日。市が口座振替での納付を推奨)
  • 納付書(荒尾市役所、ゆめタウンシティモール内の「市民サービスセンター」、金融機関、コンビニ)
  • スマートフォンアプリ(PayPayなど)
  • 特別徴収(年金天引き。年6回。世帯主が被保険者、被保険者全員が65〜74歳、世帯主の年金が年18万円以上、など要件あり)

荒尾市の国保税の納期は毎年度6月〜翌年3月の10期。納税通知書は6月中旬ごろに世帯主宛に届きます。口座振替の引き落としは毎月末日(12月は25日)で、土日・祝日なら翌営業日。市は「納期限をうっかり忘れても自動的に納められる」「納め忘れは督促手数料や延滞金につながる」とメリットを書いています。Web口座振替受付サービスが始まり、スマホ・パソコン・タブレットから24時間365日申し込めます。
年金天引き(特別徴収)の仕組みは、荒尾市が特に詳しく説明している点です。特別徴収の要件は、①世帯主が国保に加入している、②国保加入者が全員65歳以上75歳未満、③世帯主の年金が年18万円以上、④介護保険料と国保税の合計が年金受給額の2分の1を超えない、の4つ。年6回で、4月・6月・8月が仮徴収、10月・12月・2月が本徴収です。保険税の賦課期日は4月1日ですが、そのときは前年の所得が把握できないため、仮徴収は前年度の税額を参考にした暫定の額になります。
新たに特別徴収になる年度は、6月に普通徴収の納税通知書が届き、6月末に要件を判定し、7月にもう一度「特別徴収開始のお知らせ」の納税通知書が届き、10月から年金天引きが始まります。「なぜ2通届くのか」という問い合わせを、市がQ&Aで先回りして説明しています。市の例では、前年度の年税額9万円・今年度10万円の場合、10月開始なら普通徴収の1〜4期は9,000円ずつ、10月・12月・2月は18,000円ずつです。
特別徴収の対象でも、金融機関で口座振替依頼書を出し、その控えを持って税務収納課で申請すれば口座振替(普通徴収)に変更できます。ただし市税に滞納がある場合は口座振替への変更はできません。国保税は社会保険料控除の対象で、年金天引きの場合は天引きされた世帯主の控除になります。

6. 加入・脱退の手続き

6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)

状況別 加入時の必要書類
事由必要書類
会社を退職した健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
他市区町村から転入本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可)
子どもが生まれた本人確認書類、母子健康手帳
生活保護が廃止された保護廃止(停止)通知書、本人確認書類

6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)

状況別 脱退時の必要書類
事由必要書類
就職して社保に加入した新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類
他市区町村へ転出本人確認書類(転出届と同時に手続き可)
生活保護の受給開始保護決定通知書、本人確認書類
死亡本人確認書類、死亡を確認できる書類

脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。

7. 荒尾市の国保窓口一覧

荒尾市の国保の窓口は荒尾市役所(荒尾市宮内出目390番地)の健康保険課 国保年金係(資格・給付)と税務収納課(国保税の納付・軽減)に分かれています。開庁時間は月曜〜金曜の8:30〜17:15(祝日・12月29日〜1月3日を除く)。市役所の代表電話は0968-63-1111です。

荒尾市 国保の窓口
窓口・ページ連絡先・場所内容・注意点
健康保険課 国保年金係0968-63-1327/荒尾市役所 11番窓口(〒864-8686 荒尾市宮内出目390番地)加入・喪失の届出、資格確認書・資格情報のお知らせの再交付、高額療養費・限度額適用認定証、出産育児一時金、葬祭費(2万円)、療養費、一部負担金の減免の申請。14日以内の届出には顔写真付きの本人確認書類(マイナンバーカードのみで可)が必要
税務収納課荒尾市役所(市役所代表 0968-63-1111)国保税の課税・軽減に関する相談、非自発的失業者の軽減の申請、年金天引きから口座振替への変更申請(口座振替依頼書の控えを持参)
市民サービスセンターゆめタウンシティモール内国保税の納付書による納付ができる窓口として市が案内(市役所に行けない方向け)
郵送での喪失手続き〒864-8686 荒尾市宮内出目390番地 荒尾市役所 健康保険課 国保年金係 宛て他の健康保険に入ったことによる国保の喪失は郵送で可。「国民健康保険喪失手続き(郵送)」の様式、顔写真付き本人確認書類のコピー、他の健康保険の加入日がわかるもののコピーを送る
電子申請荒尾市電子申請サービス/熊本県・市町村共同システム電子申請サービス国保の資格喪失手続(マイナンバーカードと署名用電子証明書パスワードが必要)は荒尾市電子申請サービスで。産前産後の届出・非自発的失業の軽減は熊本県・市町村共同システムの電子申請で可

荒尾市は、国保税の試算用にExcelシート(令和8年度国民健康保険税試算・XLSM形式)を公開しています。年齢区分と前年中の収入・所得を入力すると税額が出ます。市は「あくまで目安」と注記し、スマートフォンでは一部機能しないことがあるとしています(Microsoft Excelアプリが必要)。

令和8年度の税額は令和7年中の収入・所得で計算されます(令和8年4月分〜令和9年3月分)。

限度額適用認定証は、国保税の滞納がない場合に限り交付されます。高額療養費の受領委任払制度も用意されているので、高額な支払いが難しいときは窓口で相談できます。

8. よくある質問(荒尾市の国保)

Q1. 荒尾市の国保税は高いですか?
A. 県内では中位で、固定部分は低め、所得割は中位〜やや高めです。令和8年度は所得割14.88%(40〜64歳)・均等割43,913円・世帯割36,200円・課税限度額113万円。
所得ゼロの45歳単身(軽減なし)——荒尾市80,113円/熊本市90,300円/合志市93,400円/八代市82,150円/宇城市115,451円。
給与収入400万円の45歳単身——荒尾市約42.7万円/熊本市約38.2万円/宇城市約45.2万円/合志市約45.9万円/八代市約47.5万円。
給与収入400万円の4人家族(40代夫婦+18歳未満の子ども2人・世帯主のみ収入)——荒尾市約53.8万円/熊本市約52.9万円/合志市約60.7万円/八代市約60.8万円/宇城市約63.6万円。
低所得世帯は7割・5割・2割の軽減があり、所得ゼロの45歳単身なら80,113円が、7割軽減で24,034円、5割軽減で40,056円、2割軽減で64,090円になります(本記事の試算)。

Q2. 令和8年度で変わったことは?
A. 主に3つです。①子ども・子育て支援金分の新設(所得割0.28%・均等割1,513円・課税限度額3万円)。18歳に達する以後の最初の3月31日以前の被保険者は、この均等割が全額免除。②課税限度額が合計109万円→113万円(医療分66万円→67万円+子ども分3万円)。③納入通知書は6月中旬ごろの送付予定。
軽減判定の基準は5割軽減が被保険者1人あたり31万円、2割軽減が57万円です。

Q3. 「世帯割」とは何ですか?
A. 世帯割は、被保険者の人数に関係なく、1世帯ごとにかかる定額部分(他の市の「世帯割」にあたります)。荒尾市は医療分23,200円・後期高齢者支援金分7,300円・介護分5,700円で、40〜64歳の方がいる世帯は年36,200円、いない世帯は年30,500円です。子ども・子育て支援金分には世帯割はありません。
夫婦2人で国保に入っていた世帯で、片方が75歳になって後期高齢者医療制度に移ると、残った方の世帯割が5年間は半額。世帯構成が変わっていなければさらに3年間は4分の1の減額になります(申請不要)。

Q4. 台風や水害にあったとき、国保税は減免されますか?
A. 災害減免があります。居住用の住宅または家財に30%以上の損害があり、前年の合計所得金額が1,000万円以下で、納期未到来の税額がある方が対象です。
損害が3割以上5割未満なら、所得500万円以下で2分の1、500万円超750万円以下で4分の1、750万円超1,000万円以下で8分の1。5割以上なら、所得500万円以下で全額、500万円超750万円以下で2分の1、750万円超1,000万円以下で4分の1。
申請期限は納期限の7日前までで、り災証明書(損害の内容がわかる書類・保険金などの補てんがあればその金額がわかるもの)が必要です。り災証明書の申請は市の「被災証明願・り災証明書(申請書)」から。

Q5. 医療費の支払いが困難なときは?
A. 一部負担金(窓口で払う3割など)の減免・徴収猶予があります。災害・不作・失業・事業の休廃止などで収入が著しく減ったときに、世帯の預貯金が基準生活費の3か月分以下であることなどが条件です。
世帯の実収入月額が基準生活費以下なら免除、1.05倍以下で7割減額、1.1倍以下で4割減額(各3か月以内)、1.1倍超1.2倍以下で6か月以内の徴収猶予。緊急時などを除いて、受診の前に健康保険課国保年金係(0968-63-1327)に申請します。理由を証明する書類(罹災証明・離職票など)、世帯の収支計算書、世帯全員の預金通帳が必要です。

Q6. 年金天引きになる時期と、納付書が2回届く理由は?
A. 新しく特別徴収の対象になる年度は、10月から年金天引きが始まります。特別徴収の判定は6月末時点で行うため、6月初旬〜中旬に届く納税通知書では10月からの天引きをお知らせできません。6月末に要件を満たした世帯には、7月にもう一度「特別徴収開始のお知らせ」の納税通知書が届きます。
継続して特別徴収の方には、毎年9月中旬に「国民健康保険税 決定(更正)通知書」が届きます。65歳以上でも納付書払いになるのは、世帯主が国保加入者でない場合や、介護保険料が年金から差し引かれていない場合などです。

Q7. 葬祭費・出産育児一時金・高額療養費はどうなりますか?
A. 葬祭費は2万円(平成30年度から県内統一)。亡くなった方の被保険者証または資格確認書、喪主の通帳、喪主がわかるもの(会葬礼状・火葬許可証・葬儀の領収書など)を持って申請します。
出産育児一時金は直接支払制度が使えます。医療機関にマイナ保険証または資格確認書を提示し、医療機関が世帯主に代わって受け取ることに同意します。出産費用が一時金の額を下回ったときは差額を世帯主が11番窓口で申請。時効は出産の翌日から2年です。
高額療養費の70歳未満の自己負担限度額(市の表)は、基礎控除後の所得210万円超600万円以下の世帯で80,100円+(総医療費-267,000円)×1%(4回目以降44,400円)、住民税非課税世帯で35,400円(4回目以降24,600円)。所得の申告がないと最も高い区分(ア)になる点に注意してください。

Q8. 離職して国保に入りました。軽減はいつまで続きますか?
A. 離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度の翌年度末までです。市の例では、令和8年3月31日〜令和9年3月30日に離職した場合は令和10年3月まで。
計算例3のとおり、給与収入400万円の40歳単身(会社都合の退職)なら年約42.7万円→約12.3万円(差額約30.4万円。2割軽減もあわせて適用)。対象は前年の給与所得だけで、営業・不動産・農業所得は通常どおり計算されます。

Q9. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害による国保税の減免
(要申請)・一部負担金(医療費の窓口負担)の減免・徴収猶予
(要申請)・旧被扶養者の減免
(要申請)・後期高齢者医療への移行に伴う世帯割の軽減
(申請不要)・産前産後期間の所得割・均等割の免除
(要届出)・非自発的失業者の軽減
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。

Q10. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に荒尾市役所 健康保険課 国保年金係(0968-63-1327)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。

9. まとめ|荒尾市の国保で押さえるべきポイント

  • 荒尾市は3方式(所得割+均等割+世帯割)。令和8年度の料率は医療分9.00%・後期支援分3.30%・介護分2.30%・子ども分0.28%
  • 均等割は医療分26,000円・後期支援7,500円・介護8,900円・子ども1,513円、世帯割は合計で年36,200円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
  • 所得割は40〜64歳で14.88%(医療9.0+後期3.3+介護2.3+子ども0.28)。均等割は1人43,913円、世帯割は36,200円で、1人世帯の固定部分は80,113円
  • 県内では、固定部分は合志市・熊本市・玉名市・八代市より低く、所得割は八代市・合志市より低い中位の設計。基準総所得約43万円(所得約86万円)までは熊本市・玉名市より安く、それを超えると熊本市・玉名市が安い
  • 給与収入400万円の45歳単身なら年約42.7万円(熊本市約38.2万円/宇城市約45.2万円)。同条件の4人家族なら約53.8万円で、合志市・八代市・宇城市より約7〜10万円低い
  • 令和8年度の変更点は、子ども・子育て支援金分の新設(0.28%+1,513円)と、課税限度額の109万→113万円への引き上げ
  • 災害減免は損害の程度×前年の合計所得で割合が決まる(損害5割以上・所得500万円以下で全額免除)。申請は納期限の7日前まで
  • 納期は6月〜翌年3月の10期。年金天引きは10月開始で、6月と7月に納税通知書が2回届くことがある。口座振替は市が推奨し、Web口座振替受付サービスもある
  • 給与収入400万円の40歳単身が非自発的失業の軽減を受けると、年約42.7万円→約12.3万円(差額約30.4万円)。窓口は税務収納課で、電子申請も可
  • 国保税の試算用Excelシートが市から公開されている(目安)。令和8年度の税額は令和7年中の所得で計算
  • 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年30万4千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
  • 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
  • 窓口は荒尾市役所 健康保険課 国保年金係(0968-63-1327)

出典・参考:
・荒尾市公式:国民健康保険税について(令和8年度の税率・軽減)
・荒尾市公式:【国民健康保険税】令和8年度から「子ども・子育て支援金制度」が始まります
・荒尾市公式:国民健康保険税の課税限度額が変わりました
・荒尾市公式:国民健康保険税の試算ができます
・荒尾市公式:国民健康保険税の納付方法について(普通徴収・特別徴収)
・荒尾市公式:災害による国民健康保険税の減免について
・荒尾市公式:非自発的失業者の国民健康保険税の軽減
・荒尾市公式:出産予定又は出産された方の産前産後期間相当分の国民健康保険税が免除されます
・荒尾市公式:国民健康保険の一部負担金減免制度について
・荒尾市公式:高額療養費
・荒尾市公式:出産育児一時金
・荒尾市公式:葬祭費
・荒尾市公式:国民健康保険について(加入・喪失の手続き)
・荒尾市公式:国民健康保険(一覧)

※本記事は2026年10月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は荒尾市公式サイトでご確認ください。

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