入間市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
入間市は人口約14万人、埼玉県の南西部、狭山茶の産地として知られる市です。西武池袋線の入間市駅・仏子駅・元加治駅が市内を東西に走り、航空自衛隊入間基地(毎年秋の入間航空祭)、旧米軍ハウスが残るジョンソンタウン、茶畑の広がる市の西側など、住宅地と農地と基地が同居する街です。市役所の本庁は豊岡、そこから車で10〜20分の場所にも9つの地区センターがあり、暮らしの手続きを分け合っています。
この記事でまず伝えたいのは、入間市の国保税が令和8年度に、1年で一気に上がったということです。令和7年度の医療給付費分は所得割6.5%・均等割35,000円でしたが、令和8年度は所得割7.97%・均等割48,420円。医療分の均等割だけで+13,420円(+38.3%)です。
令和8年度の税率は医療給付費分7.97%・48,420円、後期高齢者支援金等分2.85%・17,202円、介護納付金分2.47%・17,520円。新設の子ども・子育て支援納付金分0.26%・1,592円(18歳以上は+110円)を足すと、所得割13.55%・均等割84,844円(40〜64歳・18歳以上)、賦課限度額は合計112万円です。
市の議会資料には、この改定の狙いがはっきり書かれています。「令和8年度の税率等を県が示す標準保険税率に改定し、赤字の解消を図る」。つまり入間市は、令和9年度に予定される埼玉県の「準統一」を待たず、令和8年度のうちに標準税率へ到達したことになります。
その結果、同じ収入・同じ家族構成でも、税額は前の年より大きく変わります。40歳の単身・給与収入300万円で、令和7年度の249,850円→令和8年度の300,289円(+50,439円/+20.2%)。夫婦+子2人(うち未就学児1人)の世帯では506,050円→616,356円(+110,306円)です(いずれも本記事の試算)。
もうひとつ、入間市には役所の手続きの入口が多いという特徴があります。国保の加入・脱退は市役所本庁だけでなく、9つの地区センター(分館を除く)の住民事務窓口で受け付けており、市は本庁について「どの地区センターより混雑します」と自ら案内しています。近所の地区センターに行くほうが早い、という珍しい注意書きです。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく入間市の国保税の計算方法、令和7年度からどれだけ変わったか、県内他市との位置づけ、軽減・減免、納付、窓口までを、市の公表資料に沿って整理します。数字はすべて市の公式ページ・議会資料で確認したものです。
1. 入間市の国民健康保険の概要
入間市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
入間市の保険料は2方式(所得割+均等割)で計算します。世帯単位でかかる平等割はありません。単身世帯にとっては比較的有利な設計です。
入間市の国保は「保険料」ではなく「保険税」方式で、2方式(所得割+均等割)です。市は「令和6年度分より資産割額と平等割額は廃止され、賦課方式が2方式となりました」と明記しています。納税義務者は世帯主で、世帯主自身は国保に入っていなくても、世帯員が国保に加入していれば「擬制世帯主」として納税義務を負います(ただし税額の計算は国保に入っている人の分だけ)。
令和8年度の合計は、所得割13.55%・均等割84,844円・賦課限度額112万円(40〜64歳・18歳以上)。40歳未満と65歳以上なら所得割11.08%・均等割67,324円です。
令和8年度の改正は、区分ごとにすべて上がる方向でした。市の議会資料(令和8年度の条例改正要旨)から並べると——
医療給付費分:所得割6.5%→7.97%(+1.47pt)、均等割35,000円→48,420円(+13,420円)、限度額65万円→66万円。
後期高齢者支援金等分:所得割2.7%→2.85%(+0.15pt)、均等割16,000円→17,202円(+1,202円)、限度額24万円→26万円。
介護納付金分:所得割2.3%→2.47%(+0.17pt)、均等割16,000円→17,520円(+1,520円)、限度額は17万円のまま。
子ども・子育て支援納付金分:新設(所得割0.26%、均等割1,592円、18歳以上均等割110円、限度額は法定の3万円)。
3区分(医療・支援・介護)の所得割の合計は11.50%→13.29%(+1.79pt)、子ども分を足すと13.55%。均等割は3区分の合計(40〜64歳)で67,000円→83,142円(+16,142円/+24.1%)。上げ幅がいちばん大きいのは医療分の均等割(+38.3%)で、所得の低い人・人数の多い世帯ほど響く改定です。
市の資料は、限度額の改定についても「条例の賦課限度額を法定賦課限度額に引き上げるもの」と説明しています。医療分は65万円→66万円、支援分は24万円→26万円。ただし医療分の限度額66万円は、当サイトで令和8年度の税率を確認した309市区のうち67市区(約2割)だけの少数派で、多数派は国の基準どおりの67万円です。入間市が66万円を選んだ理由は、市の公表資料からは読み取れません。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 7.97% | 48,420円 | 660,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.85% | 17,202円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.47% | 17,520円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.26% | 1,702円 (市の税率表は均等割1,592円+「18歳以上被保険者均等割」110円の2行。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は全額軽減され、その軽減分を18歳以上の方が均等に負担するのが110円の正体です。表の1,702円は18歳以上の1人あたり(1,592円+110円)) | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市の税率表は均等割1,592円+「18歳以上被保険者均等割」110円の2行。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は全額軽減され、その軽減分を18歳以上の方が均等に負担するのが110円の正体です。表の1,702円は18歳以上の1人あたり(1,592円+110円)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
賦課限度額は医療分66万円・後期分26万円・介護分17万円・子ども分3万円の合計112万円(令和7年度は106万円)。埼玉県内の20市(当サイトで令和8年度を確認した19市と入間市)では、112万円が16市、113万円は戸田・さいたま・鴻巣・志木の4市です。単身の40歳で限度額に届く所得(総所得金額等)は、介護分が約660万円、医療分が約810万円、後期分が約895万円、子ども分が約1,131万円(本記事の概算)。介護分→医療分→後期分→子ども分の順に頭打ちになります。
所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等-基礎控除43万円」。市は税率のページでこの式を4区分すべてに書いています。基礎控除は合計所得金額2,400万円以下なら43万円。特定配当等・源泉徴収ありの特定口座の株式譲渡所得を確定申告や住民税申告で申告すると、国保税の算定対象に含まれる点は、市が税率ページに注意書きを置いています——「申告した結果、国保税が増額になることがあります」。個人住民税で配当控除などを受けられる代わりに国保税が増える可能性があるので、申告するかどうかはご自身で選ぶ、という書き方です。
所得割の合計(子ども分を含む)は、40〜64歳で13.55%、40歳未満・65〜74歳で11.08%。当サイトで令和8年度の税率を確認した307市区の中央値は13.01%なので、入間市は0.54ポイント高く、高いほうから111番目(入間市を加えた308市区での順位)。埼玉県内の20市(入間市を含む)では、高いほうから8番目——上に所沢(14.74%)・草加(14.51%)・春日部(14.29%)・坂戸(14.04%)・越谷(13.68%)・上尾(13.66%)・久喜(13.57%)が並び、すぐ下に行田(13.50%)・狭山(13.45%)が続きます。
均等割の合計は、18歳以上の40〜64歳で84,844円(医療48,420円+支援17,202円+介護17,520円+子ども1,592円+18歳以上110円)、18〜39歳と65〜74歳で67,324円、18歳未満は65,622円(子ども分がかからない)、未就学児は32,811円(市が公表する5割軽減後の額)。当サイトの307市区の中央値84,873円(平等割を含む固定部分)に対し、入間市の84,844円はわずか29円低いだけで、ほぼ真ん中です。埼玉県内の20市では高いほうから3番目で、越谷(85,704円)・上尾(85,517円)に次ぎ、狭山(84,200円)・久喜(83,300円)より高い水準です。
40歳単身・給与収入300万円(基準総所得金額159万円)で比べると、入間市は年300,289円。当サイトの307市区の中央値291,732円より約8,600円高く、高いほうから114番目(308市区中)です。埼玉県内では、20市の中で高いほうから6番目。近隣の所沢市(309,501円)よりは約9,200円安く、狭山市(298,055円)より約2,200円高く、川越市(279,585円)より約2.1万円高い、という位置です。令和7年度の同じ条件の税額は249,850円でしたから、令和8年度の改定で、県内の中位〜やや上位に位置する水準へ動いたことになります(他市の令和7年度の数字とはそろえていないので、順位の変化は断定しません)。
介護納付金分は40歳から64歳の加入者に課税されます。市は税率のページで、「65歳になると介護保険課から介護保険料として、国保税とは別に通知書が送られます」と説明しています。つまり40歳になる月から国保税の介護分が加わり、65歳になると国保税の介護分は消えて、別立ての介護保険料に切り替わる、という流れです。子ども・子育て支援納付金分は、18歳未満の被保険者が全額軽減されるため、軽減分を18歳以上で均等に負担する仕組み(110円)で、市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前である被保険者」と、年齢の区切りを正確に書いています。
入間市の税率の推移(令和7年度→令和8年度)
| 区分 | R7 | R8 | 増減 | |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 所得割率 | 6.50% | 7.97% | +1.47pt |
| 均等割額 | 35,000円 | 48,420円 | +13,420円(+38.3%) | |
| 後期高齢者支援金等分 | 所得割率 | 2.70% | 2.85% | +0.15pt |
| 均等割額 | 16,000円 | 17,202円 | +1,202円(+7.5%) | |
| 介護納付金分 | 所得割率 | 2.30% | 2.47% | +0.17pt |
| 均等割額 | 16,000円 | 17,520円 | +1,520円(+9.5%) | |
| 子ども・子育て支援納付金分 | 所得割率 | ― | 0.26% | 新設 |
| 均等割額 | ― | 1,592円 | 新設 | |
| 18歳以上均等割額 | ― | 110円 | 新設 | |
| 賦課限度額(合計) | 106万円 | 112万円 | +6万円 |
市の議会資料は、この改定を「埼玉県国民健康保険運営方針に基づき、国民健康保険事業を健全かつ安定的に運営するために、令和8年度の税率等を県が示す標準保険税率に改定し、赤字の解消を図るものです」と説明しています。税率を上げる理由に「赤字の解消」と書く市は多くありません。令和6年度に資産割・平等割を廃止して2方式へ移り、令和8年度に標準税率へ——入間市は2年続けて、県の方針に合わせて仕組みを動かしたことになります。
なお、県が示す標準保険税率は市町村ごとに違う数字です。たとえば久喜市が公表している令和8年度の標準は医療分8.08%ですが、入間市の医療分は7.97%。同じ「標準」でも、各市の医療費水準や所得水準に応じて県が別々に算定しています。入間市の令和8年度の税率は、入間市に対して示された標準税率そのものと考えられます(市の資料が「標準保険税率に改定」と書いているため)。
同じ世帯で、令和7年度→令和8年度に税額はどう変わったか
| モデル世帯 | R7 | R8 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 40歳単身・給与収入300万円(基準総所得金額159万円・介護分あり) | 249,850円 | 300,289円 | +50,439円(+20.2%) |
| 30歳単身・給与収入300万円(介護分なし) | 197,280円 | 243,496円 | +46,216円(+23.4%) |
| 夫婦+子2人(うち未就学児1人)・世帯所得300万円(夫の所得のみ・夫婦とも40歳代) | 506,050円 | 616,356円 | +110,306円(+21.8%) |
| 40歳単身・給与収入500万円(基準総所得金額313万円) | 426,950円 | 508,959円 | +82,009円(+19.2%) |
| 40歳単身・給与収入800万円(基準総所得金額567万円) | 719,050円 | 853,129円 | +134,079円(+18.6%) |
| 65〜74歳の夫婦・ともに年金収入200万円(2割軽減後・介護分なし) | 168,080円 | 211,870円 | +43,790円(+26.1%) |
どのモデルでも2割前後の増加です。増加率は所得が低いほど、また介護分のない若い世代ほど大きい——たとえば給与収入300万円の単身は、40歳(介護分あり)で+20.2%、30歳で+23.4%。均等割が大きく上がる改定のため、所得割の割合が小さい世帯ほど増加率が高くなります。一方、給与収入800万円の単身は+18.6%で、増加率はいちばん低いものの、額では+13.4万円と最大です。
月あたりに直すと、40歳単身・給与収入300万円で月約20,800円→約25,000円(+約4,200円)。夫婦+子2人の世帯では月約42,000円→約51,400円(+約9,200円)です。
令和9年度は、県の準統一に向けた「最後の調整」の年のはずでしたが、入間市はすでに令和8年度に標準税率へ改定しているため、令和9年度に市独自の上乗せ・引下げを整える必要は小さいと考えられます。ただし標準税率そのものは県が毎年度算定し直すので、令和9年度の実際の税率は、県の公表後に市のページで確認してください。
令和6年度の改定は、子育て世帯に重かった(市の早見表より)
入間市は令和6年度に、資産割と平等割を廃止して2方式へ移りました。令和5年10月に市が公開した早見表(「入間市国民健康保険税 現行・改定後 早見表[固定資産税10万円]」)を見ると、その影響が世帯の形でまったく違ったことがわかります。給与収入312万円・固定資産税10万円の世帯で、市が公表した改定前後の年税額は次のとおりです。
| 世帯 | 改定前 | 改定後 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 1人加入(29歳・介護分なし) | 206,900円 | 204,900円 | △2,000円(△1.0%) |
| 1人加入(45歳) | 246,600円 | 259,400円 | +12,800円(+5.2%) |
| 2人加入(45歳・40歳) | 289,600円 | 326,400円 | +36,800円(+12.7%) |
| 3人加入(50歳・50歳・17歳) | 319,600円 | 377,400円 | +57,800円(+18.1%) |
| 4人加入(40歳・35歳・10歳・8歳) | 309,400円 | 368,400円 | +59,000円(+19.1%) |
単身の若い世代はわずかに下がり、加入者が増えるほど上がる——平等割(世帯にかかる定額)と資産割をなくして、その分を所得割と均等割(人数にかかる定額)で賄う設計に変えたためです。平等割の廃止は、単身世帯には有利、大人数世帯には不利に働きます。入間市はその方向へ、令和6年度に舵を切っていました。
その上で令和8年度に、均等割そのものを一段引き上げています(医療分+38.3%)。「人数にかかる定額」を厚くする流れが2年続いたことになり、家族の多い世帯ほど、この2年間の累積が大きくなります。子どもが多い世帯には、次章の未就学児の5割軽減と18歳未満の子ども分の全額軽減が、数少ない緩衝材です。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 204,829円 + 均等割 169,470円 ⇒ 374,299円
- 後期支援分: 所得割 73,245円 + 均等割 60,207円 ⇒ 133,452円
- 介護分: 所得割 63,479円 + 均等割 35,040円 ⇒ 98,519円
- 子ども分: 所得割 6,682円 + 均等割 3,404円 ⇒ 10,086円
合計: 年間 約616,356円(月あたり約51,400円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 126,723円 + 均等割 48,420円 ⇒ 175,143円
- 後期支援分: 所得割 45,315円 + 均等割 17,202円 ⇒ 62,517円
- 介護分: 所得割 39,273円 + 均等割 17,520円 ⇒ 56,793円
- 子ども分: 所得割 4,134円 + 均等割 1,702円 ⇒ 5,836円
合計: 年間 約300,289円(月あたり約25,000円)
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 234,121円 / 後期支援分 83,607円 / 介護分 75,071円 / 子ども分 7,760円 ⇒ 合計 約400,559円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 70,457円 / 後期支援分 25,105円 / 介護分 23,847円 / 子ども分 2,396円 ⇒ 合計 約121,804円
差額は年間およそ27万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。入間市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は入間市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療給付費分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 入間市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市の税率表は均等割1,592円+「18歳以上被保険者均等割」110円の2行。18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者は全額軽減され、その軽減分を18歳以上の方が均等に負担するのが110円の正体です。表の1,702円は18歳以上の1人あたり(1,592円+110円)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 国保医療課(市役所本庁1階)。加入・脱退の届出は各地区センター(分館を除く)でも受付
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
入間市の失業軽減は、市が「平成21年3月1日以降に離職し、失業等給付を受ける方」と対象の起点まで書いているのが特徴です。条件は①離職時65歳未満、②雇用保険の「特定受給資格者」(倒産・解雇など事業主都合、理由コード11・12・21・22・31・32)または「特定理由離職者」(雇用期間満了など、理由コード23・33・34)。
軽減の中身は「前年の給与所得をその100分の30とみなして算定」。軽減期間は「離職日の翌日の属する月から、その月の属する年度と、その翌年度末までの合計2か年度」。たとえば令和8年9月に離職した場合、令和8年度(9月分から)と令和9年度の1年分が対象です。令和9年度は県の準統一の年度ですが、入間市はすでに令和8年度に標準へ到達しているため、軽減が効く期間の税率は令和8年度とほぼ同水準と見込めます(標準税率は毎年度変わります)。
必要書類として市が挙げるのは「雇用保険受給資格者証」または「雇用保険受給資格通知」で、離職年月日と離職理由の欄を見て判定します。ハローワークで受け取ってから、市役所国保医療課で申請してください。市は「この軽減を受けるためには市役所国保医療課で申請が必要」と明記しています。
金額感を確かめます。令和8年度の税率で、前年の給与収入400万円(給与所得276万円)の40歳単身が離職した場合、軽減なしなら年約40.1万円、軽減後は給与所得が約83万円に圧縮されて(さらに2割軽減も加わり)年約12.2万円まで下がり、差は年約27.9万円です(計算例3のとおり・本記事の概算)。届出の有無で年間の差が30万円近くになり得る制度なので、退職したらまずこの制度を思い出してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 入間市の減免制度|要申請
入間市の低所得の軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割5割軽減は申請不要ですが、住民税の申告が前提です。市は「所得のない方でも必ず申告してください」「未申告の場合、軽減の判定ができないばかりでなく、高額療養費支給額算定の際、高額所得者とみなされ、給付額が減額されるなど、ご自身に不利益が生じます」と、税率ページに明記しています。申告が不要なのは、所得税の申告をした方の被扶養者、または所得税・住民税の申告をした方です。そのほか、要申請の減免は次のとおりです。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 旧被扶養者の減免 | 国保の資格を取得した日に65歳以上で、取得日の前日に被用者保険の被扶養者だった方。その被用者保険の被保険者本人が、翌日に後期高齢者医療の被保険者になった場合 | A)所得割額は「所得にかかわらず課税しない」(当分の間)/B)7割・5割軽減に該当する場合を除き、均等割を半額(国保加入月から2年間)。要申請。B)の期間は平成31年度から「当分の間」→「2年間」に改定 |
| 生活困窮による減免 | 世帯の収入および預貯金額が、生活保護基準額に一定の割合を乗じて得た額以下の世帯 | 国保税の減免。平成31年度に基準を見直し。割合・減免額は市のページに書かれておらず、国保医療課での相談が必要(収入と預貯金の両方が判定に入る点が特徴) |
| 災害等による減免 | 災害等により生活が著しく困難となった方など、市長が必要であると認める場合 | 国保税の減免。市の公表ページには減免の割合・期間の記載がないため、個別に確認が必要 |
入間市の減免ページで目を引くのは、生活困窮を理由とする減免を、収入だけでなく「預貯金額」も含めて判定すると明記している点です。市は「世帯の収入および預貯金額が、生活保護基準額に一定の割合を乗じて得た額以下」と書いており、預貯金が多い世帯は、収入が少なくても対象外になり得ます。基準は平成31年度に見直されたと市が補足しています。
軽減の効き目を、市が公表している額で確かめます。市は7割・5割・2割の軽減額を区分ごとに全部公開しています(医療分・後期分・介護分・子ども分・18歳以上均等割)。7割軽減なら医療33,894円・支援12,042円・介護12,264円・子ども1,115円・18歳以上77円の減額。
40〜64歳の単身で、所得なしなら、均等割84,844円が7割軽減で25,452円(59,392円の減)、5割で42,422円(42,422円の減)、2割で67,874円(16,970円の減)。20歳の学生(18歳以上・介護分なし)で所得ゼロなら、均等割67,324円が7割軽減で20,196円(月あたり約1,683円)、5割で33,662円、2割で53,858円です。
単身の場合の軽減ラインは、給与収入で約108万円以下が7割、約139万円以下が5割、約165万円以下が2割(給与所得=収入−65万円で換算した本記事の概算)。65歳以上の公的年金所得者は、年金所得から15万円を差し引いて軽減を判定すると市が明記しているので、年金のみの単身なら範囲はもう少し広がります。
令和8年度に変わった点もあります。市は「令和7年度からの変更点」として、軽減判定の基準が5割軽減:30万5千円→31万円(被保険者1人あたり)、2割軽減:56万円→57万円に改定されたと公表しています。7割軽減の基準(43万円)は変わっていません。軽減判定は賦課期日(4月1日)で行い、年度途中の新規加入世帯はその時点で判定されます。
65〜74歳の夫婦で、ともに年金収入200万円の例。年金所得は各90万円(公的年金等控除110万円)、軽減判定では各15万円を引いて合計150万円。2割軽減の基準は43万円+57万円×2人+10万円×(年金所得者2人−1)=167万円なので、2割軽減に該当します(5割の基準115万円には届きません)。年間の保険税は軽減なしの238,800円→軽減後211,870円(26,930円の減)です(介護分なし・本記事の概算)。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(指定金融機関等の窓口または市役所収税課窓口で申込み。引き落とし日は納期限日)
- 納付書による納付(金融機関・コンビニなど)
- スマホ決済(楽天銀行コンビニ支払いサービス・PayPay・auPAY・d払い・楽天ペイなど。バーコード読取またはeL-QR読取)
- クレジットカード決済(地方税お支払サイト。納付書のeL-QRまたはeL番号を使う。別途利用料がかかる)
- 年金からの特別徴収(年金天引き)(世帯の国保加入者全員が65歳以上などの条件あり)
納期は年8回。市は「普通徴収の第1期は7月末日で、以降、翌年2月まで毎月末日が納期」と説明しています——7月末・8月末・9月末・10月末・11月末・12月末・1月末・2月末(末日が金融機関の休業日にあたる場合は翌営業日)。3月に納期はありません。
納税通知書は、5月末日までに加入の届出をされた方へ7月上旬に、1年間分(4月〜翌年3月)を郵送します。7月以降の届出なら、届出をした月の翌月中旬に郵送。ただし6月に届出をした方は8月に通知、2月・3月に届出をした方は、翌月の3月・4月に納期がないため、7月末日を納期とする納税通知書を4月に郵送(その分は3月分までの税額で、4月以降の分は別途通知)という、細かい例外まで書かれています。
年金天引きは年6回。仮徴収が4月・6月・8月、本徴収が10月・12月・2月。仮徴収は前年度2月の特別徴収額と同額。本徴収は、当年度の税額から仮徴収額(または9月までの普通徴収分)を引いた額を、10月以降の年金受給回数で割って徴収します。
年金天引きの対象は、世帯主(擬制世帯主を除く)が国保加入者で、世帯内の国保加入者全員が65歳以上、かつ年額18万円以上の基礎年金を受けている方で、国保税と介護保険料の合算額が基礎年金額の2分の1を超えないことが条件です。対象年金は老齢・退職年金、障がい年金、遺族年金。世帯主が75歳に到達する年度、前年所得に大きな変更があったとき、国保資格の増減があったとき、他市区町村から転入したときなどは、普通徴収に変更または併徴になります。
口座振替の細かな決まりも市が説明しています。世帯主が変わった場合、前世帯主の口座振替は引き継がれません。新世帯主が口座振替を希望する場合は、あらためて金融機関で申込みが必要です。市は「仮に世帯主変更後の指定口座が変更前口座と同じであっても、市は振替の変更を行うことができません。これは新世帯主の財産権を市が侵すことになるからです」と、理由まで書いています。世帯主の変更を届け出たら、口座振替もセットで申込み直すのを忘れないでください。一方、世帯主以外の方が一部加入した場合は、世帯主に変更がないので口座振替は継続されます。
以前に入間市の国保に加入していて、口座振替を使っていた方は「お申出ください」——前加入時の口座情報が、そのまま引き継がれる場合があります。納付が困難と思われるときは、世帯内で納付計画をよく話し合ってから、市役所収税課に相談するよう市は案内しています。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 入間市の国保窓口一覧
入間市の国保は健康推進部 国保医療課が担当しています。本庁は入間市豊岡1-16-1で、国保医療課は市役所1階。加入・脱退などの届出は、市役所だけでなく、各地区センター(分館を除く)の住民事務窓口でも受付ています。市は届出のページに「届け出の場所は住民登録のしてある市役所あるいは各地区センター(分館を除く)の窓口でできます」と書いており、住民事務窓口の一覧マップまで公開しています。受付は平日8時30分〜17時15分。市が本庁について「どの地区センターより混雑します」と書いているのは、他市ではあまり見かけない案内です。
| 窓口 | 場所・連絡先 | 国保で扱う主な業務・注意点 |
|---|---|---|
| 国保医療課(国保資格・税担当ほか) | 〒358-8511 入間市豊岡1-16-1(市役所1階) 04-2964-1111(代表)/FAX 04-2965-0232 | 税額・軽減・減免の相談、失業軽減・産前産後軽減の届出、加入・脱退、資格確認書等の交付、簡易申告、給付の申請。継続の届出(就学・施設入所で市外へ転出しても入間市国保を続ける場合)は市役所国保医療課 |
| 収税課 | 市役所(代表 04-2964-1111) | 納付が困難なときの相談、口座振替の申込用紙(市内金融機関窓口・市役所収税課窓口にあり) |
| 地区センター(住民事務窓口) 扇町屋・東町・黒須・東金子・金子・宮寺二本木・藤沢・東藤沢・西武の9か所 | 各センター(例:扇町屋 04-2962-4495/東町 04-2963-7503/黒須 04-2962-7511/東金子 04-2964-0111/金子 04-2936-0111/宮寺 04-2934-2002/藤沢 04-2964-1278/東藤沢 04-2962-6922/西武 04-2932-1171) 平日8:30〜17:15 | 国保の加入・脱退・住所や世帯主の変更などの届出(分館を除く)。市役所から車で2〜20分。本庁は「どの地区センターより混雑」と市が案内 |
| 郵送 | 〒358-8511 入間市豊岡1-16-1「入間市役所 国保医療課 国保資格・税担当」宛て | 国保をやめる手続きは郵送可(職場の健康保険に入ったとき)。国保への加入は原則、来庁(平日)が必要——ただしコロナ対策として職場の健康保険を脱退したときに限り、郵送での加入も受付(令和2年5月7日から「当面の間」)。加入は住民異動届出書+健康保険資格喪失証明書のコピー+顔写真付き公的本人確認書類のコピー+マイナンバー確認書類 |
| 電話での試算依頼 | 国保医療課 04-2964-1111 | 市の試算Excelが使えない方は、加入者の年齢・所得を電話で伝えれば、同じ試算シートで計算して結果を教えてくれる(市のページより) |
届出は「事実発生から14日以内」。ただし市は「それを過ぎた場合であっても、お手続きはできます」と書いています。届出は本人か、住民票上同じ世帯の方。仕事などで来られないときは委任状で代理人が届け出られます(書式の指定はなし。便せんやコピー用紙でもよく、委任者と代理人の住所・氏名・生年月日・電話番号、委任内容、日付を書く)。代理人は顔写真付きの公的本人確認書類を必ず持参。
加入の証明書類は「健康保険の資格喪失証明書(健康保険離脱証明書など)」。市は「退職証明書や雇用保険の資格喪失証明書ではお手続きができません。ただし、退職証明書に健康保険の記載がある場合は、この限りではありません」と、他市より厳しめに書いています。退職証明書や離職票だけで手続きできる市もあるので、入間市では会社に「健康保険の資格喪失証明書」を発行してもらうのが確実です。
本人確認は、顔写真付きの公的書類(マイナンバーカード・運転免許証・運転経歴証明書・パスポート・障がい者手帳・在留カードなど)が必要。学生証・社員証は本人確認書類として受け付けられませんと、市が明記しています。マイナンバーが分かるもの(マイナンバーカード・通知カードなど)も持参します。
国保をやめるとき(会社の健康保険に入ったとき)は、資格取得日を確認できる職場の資格確認書・資格情報のお知らせ(またはそれに代わる資格取得証明書)を、職場の健康保険に加入した方全員分持参します。手続きをしないと、健康保険に二重に加入していることになり、国保税もそのまま課税され続けます。数年間放置したあとに喪失手続きをすると、誤って納付された国保税は法の時効により、還付できなくなることがあると市は警告しています。
保険証の代わりは「資格確認書」または「資格情報のお知らせ」。資格確認書はマイナ保険証をお持ちでない方に交付され、有効期限は毎年7月31日、6月下旬から7月末日にかけて特定記録郵便で送付されます。資格情報のお知らせ(A4サイズの紙)はマイナ保険証をお持ちの方に交付。手続きからマイナ保険証で加入情報が確認できるまで数日のタイムラグがあるため、加入手続き直後に病院にかかるときは、マイナ保険証と資格情報のお知らせを一緒に提示してください。
「資格確認書(特別療養)」に注意。市は、納期後1年を経過した国保税を滞納している方(納付できない特別な事情がなく、政令で定める医療等に該当しない場合)に、資格確認書(特別療養)または資格情報のお知らせ(特別療養)を交付すると案内しています。これを使うと保険診療は受けられるものの、病院などの窓口での支払額がいったん10割になります。納付に困ったら、すぐに市へ相談してください。
就学や施設入所で市外へ転出しても、入間市の国保を継続できる場合があると市は説明しています。手続きは転出の届出の際に説明されるので、窓口でお申し出を。継続の届出は市役所国保医療課です。
他市区町村から転入して加入する場合は「簡易申告」が用意されています。転入前の市区町村の課税資料が入間市にないと所得が分からず、市はいったん所得不明(所得がないとみなす)のまま税額を算定して納税通知を送り、後日、転入前の市区町村へ照会して更正します。差額が大きいと残りの納期が少なくなって、一度に多額の納付になるため、加入手続きの際におおよその所得を申告してもらう——これが簡易申告の制度です。
何年もさかのぼって加入したときの扱いも、市は具体的に書いています。国保税は被用者保険などの資格喪失日の翌日までさかのぼって課税(最高3年間)。過去にさかのぼって課税された国保税は、直近の未到来納期に一括で納付します。一方、届出をするまでの診療費用(実費負担)は、必要書類の提出により、資格取得日以降の診療分についてさかのぼって保険給付が受けられます(最高2年間)。
8. よくある質問(入間市の国保)
Q1. 入間市の国保税は、令和8年度にどれくらい上がったのですか?
A. 同じ世帯で、おおむね2割前後の増加です。
本記事の試算では、40歳単身・給与収入300万円で249,850円→300,289円(+50,439円/+20.2%)、30歳単身(介護分なし)で197,280円→243,496円(+46,216円/+23.4%)、夫婦+子2人(うち未就学児1人)・世帯所得300万円で506,050円→616,356円(+110,306円/+21.8%)。
上がった理由は、市が議会資料で書いているとおり「令和8年度の税率等を県が示す標準保険税率に改定し、赤字の解消を図る」ためです。医療分の均等割が35,000円→48,420円(+38.3%)と大きく動き、所得割も3区分の合計で11.50%→13.29%に上がりました。さらに子ども・子育て支援納付金分が新設されています。
Q2. 令和9年度は、さらに上がりますか?
A. 大きく上がる見通しは立っていませんが、県の発表次第です。
埼玉県は令和9年度に「準統一」、令和12年度に「完全統一」を目指しています。入間市はすでに令和8年度に県が示す標準保険税率へ改定しているため、令和9年度に「標準に合わせるための追加改定」は基本的に要らないと考えられます。
ただし、標準税率は県が毎年度、県への納付金の見込みや被保険者の所得水準で算定し直すものです。令和9年度の数字が動けば、入間市の税率も動きます。決定した税率は、市の国保のページで確認してください。
Q3. 埼玉県内の他の市と比べて、入間市は高いですか?
A. 県内では真ん中より少し高めの位置です。
当サイトで令和8年度の税率を確認した埼玉県内の19市に入間市を加えた20市で、所得割(40〜64歳)は高いほうから8番目、均等割(18歳以上・40〜64歳)は高いほうから3番目。40歳単身・給与収入300万円の年間税額は、入間市約30.0万円に対し、所沢市約31.0万円・草加市約30.9万円・春日部市約30.9万円・越谷市約30.3万円・上尾市約30.3万円が入間市より高く、久喜市約29.9万円・狭山市約29.8万円・坂戸市約29.8万円・川越市約28.0万円・戸田市約23.5万円が入間市より安い、という並びです。20市の中で入間市は高いほうから6番目です。
埼玉県は令和9年度に準統一、その後の完全統一を目指しているため、県内の差は今後縮まっていきます。
Q4. 令和6年度に「2方式」になったと聞きました。何が変わったのですか?
A. 資産割と平等割がなくなり、所得割と均等割だけで計算する方式になりました。
市は税率のページで「令和6年度分より資産割額と平等割額は廃止され、賦課方式が2方式となりました」と書いています。世帯にかかる定額(平等割)と固定資産税にかかる分(資産割)がなくなった分、人数にかかる定額(均等割)と所得割が厚くなりました。
市の早見表(給与収入312万円・固定資産税10万円)では、1人加入の29歳は206,900円→204,900円と2,000円下がった一方、2人加入で+36,800円(+12.7%)、4人加入(40歳・35歳・10歳・8歳)で+59,000円(+19.1%)。単身の若い世代には有利、家族の多い世帯には不利になる変更でした。
Q5. 40歳以上65歳未満は、介護分がかかると聞きました。いくらですか?
A. 令和8年度は所得割2.47%と均等割17,520円(限度額17万円)です。
40歳単身・給与収入300万円(基準総所得金額159万円)なら、介護分は所得割39,273円+均等割17,520円=56,793円(本記事の概算)。令和7年度の介護分(所得割2.3%・均等割16,000円)は52,570円なので、約4,200円の増加です。
65歳になると、国保税の介護分は課税されなくなり、介護保険課から別立ての介護保険料の通知書が届くと市は書いています。40歳になる年度と65歳になる年度は、月割りで課税・非課税が切り替わります。
介護分は限度額が17万円と低く、単身40歳なら総所得金額等が約660万円で頭打ちになります。
Q6. 収入がない学生や、家族の扶養に入っている人も、国保税の申告は必要ですか?
A. 必要です。市が「所得のない方でも必ず申告をするようお願いします」と書いています。
国保税の算定や軽減判定は、住民税の申告による所得を使うためです。申告がないと、軽減が判定できないばかりか、高額療養費の算定で高額所得者とみなされ、給付額が減額されるなど、自分に不利益が生じると市は警告しています。ただし、所得税の申告をした方、または所得税・住民税の申告をした方の被扶養者になっている場合は不要です。
20歳の学生・所得ゼロの単身なら、均等割67,324円が7割軽減で20,196円。申告しないと軽減なしの67,324円——差は年47,128円です。
Q7. 会社を辞めて国保に入るとき、何を持っていけばいいですか?
A. 健康保険の資格喪失証明書(離脱証明書など)と、顔写真付きの本人確認書類、マイナンバーが分かるものです。
市は「退職証明書や雇用保険の資格喪失証明書ではお手続きができません。ただし、退職証明書に健康保険の記載がある場合は、この限りではありません」と書いています。会社に健康保険の資格喪失証明書を発行してもらうのがいちばん確実です。
窓口は市役所1階の国保医療課、または各地区センター(分館を除く)の住民事務窓口。混雑する本庁より、近所の地区センターのほうが早い場合があります。加入は原則、来庁が必要で、市は「資格確認書または資格情報のお知らせの発行、保険税の課税の説明や、その他確認をさせていただく場合があるため」と理由を書いています。ただしコロナ対策の特例として、職場の健康保険を脱退したときに限り、郵送での加入手続きも受け付けています(住民異動届出書、資格喪失証明書のコピー、本人確認書類のコピーなど。令和2年5月から「当面の間」)。届出は資格喪失から14日以内(過ぎても手続きはできますが、税は資格取得日にさかのぼります)。
Q8. 国保をやめる(会社の健康保険に入る)ときの注意点は?
A. 「資格取得日が確認できる書類」を、職場の健康保険に入った方全員分持っていきます。
職場の資格確認書、資格情報のお知らせ、またはそれに代わる資格取得証明書と、国保の資格確認書等。被扶養者として認定された場合も、手続きの対象です。
手続きを忘れると、二重に加入していることになり、国保税は課税され続けます。数年間放置すると、誤って納付された分は法の時効により還付できなくなることがあると市は書いています。就職したらすぐ、国保をやめる手続きを。国保をやめる手続きは郵送でもできます——市は「働き始めたばかりで休みを取りづらい」「単身世帯で代わりに手続きを頼める人がいない」場合を想定しています。
Q9. 世帯主が変わったら、口座振替はどうなりますか?
A. 引き継がれません。新世帯主があらためて申込む必要があります。
市は「国保税の納税義務者は世帯主であるため、世帯主を変更した場合は国保税を月割計算し、前世帯主分(清算分)と新世帯主分(変更後)に分割して、それぞれに税額変更通知を郵送」すると説明しています。そのうえで、「前世帯主が口座振替の手続きをしていた場合、その口座振替は引き継がれません。新世帯主が同様に口座振替を希望される場合は、再度、金融機関での申し込みが必要」。
世帯主変更後の指定口座が変更前と同じでも、市は振替の変更ができない——「新世帯主の財産権を市が侵すことになる」から、というのが市の説明です。申込み用紙は市内金融機関の窓口・市役所収税課窓口にあります(郵便局は専用の用紙が郵便局窓口に)。
Q10. 年度の途中で国保に入ったり、抜けたりしたら、保険税はどうなりますか?
A. 月割り計算になります。
市は「5月以降に国保に加入した場合は、翌年3月までの加入月数に応じて月割で計算」と書いています。4月分以降の国保税は、5月末日までに加入の届出をした方へ7月上旬に1年間分の納税通知書を郵送、7月以降の届出なら届出をした月の翌月中旬に郵送。6月の届出は8月に通知、2月・3月の届出は、納期がないため4月に7月末納期の通知書を送ります。
世帯主以外の方が一部加入したときは税額を再計算して税額変更通知書を郵送。その際、既に口座振替の手続きをしている場合は世帯主に変更がないため、口座振替は継続されます。
Q11. 年金から国保税が天引きされるのは、どんな場合ですか?
A. 「世帯の国保加入者全員が65歳以上」が前提です。世帯主(擬制世帯主を除く)が国保加入者で、年額18万円以上の基礎年金を受け、国保税と介護保険料の合算額が基礎年金額の2分の1を超えないことが条件。
年金天引きは年6回(仮徴収4・6・8月/本徴収10・12・2月)。世帯主が75歳に到達する年度、前年所得に大きな変更があったとき、国保資格の増減があったとき、他市区町村から転入したときは、普通徴収に変更または併徴になります。
仮徴収の額は「前年度2月の特別徴収額と同額」。所得が大きく変わった年は、10月以降の本徴収で調整されます。
Q12. 未就学児の均等割は、いくらになりますか?
A. 市が「所得による軽減区分」ごとに全部の額を表で公開しています。令和8年度の均等割(医療分+支援分。介護分は年齢要件により未就学児にはかかりません)は次のとおりです。
軽減なしの世帯:32,811円(軽減前65,622円の5割減)/7割軽減の世帯:9,843円(軽減前の8.5割減)/5割軽減の世帯:16,405円(7.5割減)/2割軽減の世帯:26,248円(6割減)。
未就学児の5割軽減は令和4年度からで、市は「少子化対策として子育て世帯への経済的負担軽減の観点から実施」と説明しています。世帯所得に応じた7割・5割・2割の軽減をしたあとの額から、さらに5割を軽減する順番です。子ども・子育て支援納付金分は18歳未満は全額軽減のため、未就学児にはかかりません。
Q13. 産前産後の軽減は、いくらぐらい安くなりますか?
A. 出産する本人の所得割と均等割が、4か月分(年税額の12分の4)軽減されます。
たとえば30歳・総所得200万円の出産被保険者なら、本人分の年税額(医療・支援・子ども分)は基準総所得金額157万円×11.08%+均等割67,324円=約24.1万円。その4か月分で約8.0万円が軽減されます(本記事の概算)。
対象は「出産予定日または出産の日が属する月の前月から4か月間」、多胎妊娠は「3か月前から6か月間」。出産予定日または出産日が令和5年11月1日以降の方が対象で、軽減を受けるには申請が必要です。市のページは「減額の対象となる税」を所得割額と均等割額と明記しています。
Q14. 「資格確認書(特別療養)」とは何ですか?
A. 滞納が長引いた人に交付される、窓口の支払いがいったん10割になる資格確認書です。
市は、納期後1年を経過した国保税を滞納している方で、納付できない特別な事情がなく、政令等で定める医療等に該当しない方に、「資格確認書(特別療養)」または「資格情報のお知らせ(特別療養)」を交付すると案内しています。保険診療は受けられますが、病院などの窓口での支払額は一旦10割。
特別な事情があれば届出が必要で、市は「納付に困ったら、すぐに市へ相談してください」と呼びかけています。滞納が1年を超える前に、収税課や国保医療課への相談を。
Q15. 株式の配当や譲渡益を申告すると、国保税は増えますか?
A. 増えることがあります。市が税率のページで注意を促しています。
市は「個人市民税・県民税において、申告不要とされている上場株式等の特定配当等に係る所得、『源泉徴収あり』を選択した特定口座内の上場株式等の特定株式等譲渡所得金額に係る所得を申告した場合は、国保税を算定する上での総所得金額等に含まれます」と書いています。
申告すると個人市民税・県民税で税額控除等を受けられる一方、国保税が増額になることがあるため、申告による住民税・国保税への影響をよく考えて、申告するかどうかを自分で選ぶ——というのが市の案内です。配当の多い方・株の売却益がある方は、申告の前に試算を。
Q16. 国保税の試算は、市のサイトでできますか?
A. できます。市がExcelの試算シートを公開しています。
令和8年度の試算シートは、加入者の人数・年齢、令和7年中の給与収入・公的年金収入・その他の所得を入力するだけ。世帯主が国保加入者でない場合は、世帯主の年齢・所得も入力します。令和7年度の試算シートも残されています。
Excelが使えない方は、電話で年齢や所得を伝えれば、市が同じ試算シートで計算して結果を教えてくれます。結果は実際の決定税額とは異なる場合があると市は注意しています。
Q17. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、旧被扶養者の減免・生活困窮による減免・災害等による減免などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q18. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に入間市 健康推進部 国保医療課(04-2964-1111)または各地区センターの住民事務窓口で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|入間市の国保で押さえるべきポイント
- 入間市は2方式(所得割+均等割)。令和8年度の料率は医療給付費分7.97%・後期支援分2.85%・介護分2.47%・子ども分0.26%
- 均等割は医療給付費分48,420円・後期支援17,202円・介護17,520円・子ども1,702円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
- 令和8年度は1年で大きく上がった。40歳単身・給与収入300万円で249,850円→300,289円(+50,439円/+20.2%)。医療分の均等割は35,000円→48,420円(+38.3%)
- 市の議会資料:「県が示す標準保険税率に改定し、赤字の解消を図る」。令和9年度の準統一を待たず、令和8年度に標準へ到達
- 令和6年度に資産割・平等割を廃止して2方式へ。市の早見表では、単身の若い世代は△1.0%、4人加入は+19.1%と、家族が多いほど上がった
- 賦課限度額は合計112万円(令和7年度106万円)。医療分66万円は、当サイトの309市区で67市区だけの少数派
- 埼玉県内20市で、所得割は高いほうから8番目、均等割は3番目。40歳単身・給与収入300万円では高いほうから6番目(所沢・草加・春日部・越谷・上尾の次)
- 未就学児の均等割は、軽減区分ごとの実額を市が公表(軽減なし32,811円/7割軽減9,843円/5割16,405円/2割26,248円)
- 5割・2割の軽減基準が令和8年度に拡大(30.5万→31万円、56万→57万円)
- 加入・脱退は市役所と9つの地区センター(分館を除く)で受付。市が「本庁はどの地区センターより混雑」と案内
- 加入の証明は「健康保険の資格喪失証明書」。退職証明書や雇用保険の書類だけでは手続きできない(健康保険の記載がある退職証明書を除く)
- 納期は年8回(7月末〜2月末)、3月は納期なし。世帯主が変わると口座振替は引き継がれず、再申込みが必要
- 納期後1年を過ぎた滞納は「資格確認書(特別療養)」に。窓口の支払いが一旦10割になる
- 収入がなくても住民税の申告は必須。未申告だと軽減が判定できず、高額療養費も不利になる
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年27万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は入間市 健康推進部 国保医療課(04-2964-1111)または各地区センターの住民事務窓口
出典・参考:
・入間市公式:国民健康保険税について(令和8年度の税率)
・入間市公式:国民健康保険税の軽減
・入間市公式:国民健康保険税のしくみ(納付・納期)
・入間市公式:国民健康保険の税額を試算できます
・入間市議会資料:国民健康保険税条例改正要旨(令和8年4月1日施行)
・入間市公式:国民健康保険税 現行・改定後 早見表[固定資産税10万円](令和5年10月)
・入間市公式:被保険者の資格(加入・脱退・変更等の手続き)
・入間市公式:郵送による国民健康保険の加入および資格確認書等の再交付
・入間市公式:入間市内の住民事務窓口 地区センターマップ
・入間市公式:納付方法など(市税)
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は入間市公式サイトでご確認ください。