山鹿市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
山鹿市(やまがし)は熊本県の北部、熊本市の北に位置する市です。2005年に旧山鹿市・鹿北町・菊鹿町・鹿本町・鹿央町が合併して誕生しました。山鹿灯籠まつりや温泉で知られ、市役所は山鹿にあります。
この記事でまず伝えたいのは、山鹿市の令和8年度の国保税が「県内のちょうど真ん中」にあることです。当サイトが令和8年度の料率を確認した熊本県内7市(宇城市・合志市・熊本市・山鹿市・玉名市・八代市・天草市)で並べると、40〜64歳の1人世帯でかかる固定部分は86,400円で7市中4位、所得割(40〜64歳の合計)は14.44%でこれも4位。給与収入400万円の45歳単身世帯の年税額は約42.3万円、40代夫婦と18歳未満の子ども2人の4人家族では約56.0万円で、どちらも7市中4位でした。
ただし、これは「放っておいても安い」という意味ではありません。市は県が示す標準税率より低い税率を独自に設定し、不足分を国保基金で補ってきました。その基金が厳しくなったとして令和6年度に税率を引き上げ、市のモデルケースでは親子2人世帯が127,600円→143,400円(約12%増)、3人世帯が543,500円→614,100円(約13%増)と、1年で1割超の値上がりでした。さらに県は令和12年度から「同じ世帯構成・所得なら県内どこでも同じ保険税」にする方針を示しており、市は「本市の場合、大幅な負担増になる」と予測しています。
令和8年度は子ども・子育て支援納付金分(所得割0.30%)が新たに加わりました。市のモデルケースと同じ条件で試算し直すと、令和6年度から2%前後の上昇にとどまります(本文2章)。このほか、農作物の被害に対する減免があること、非自発的失業の軽減は離職票では受け付けてもらえないこと、納期が6月〜翌年3月の年10回であることなど、山鹿市ならではのポイントも整理しました。
1. 山鹿市の国民健康保険の概要
山鹿市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
山鹿市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
山鹿市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
平等割があるのは医療分(19,800円)と後期高齢者支援金分(7,100円)だけで、介護納付金分と子ども・子育て支援納付金分にはありません。
納税義務者は世帯主です。世帯主が社会保険や後期高齢者医療制度に入っていても、世帯内に国保加入者がいれば、世帯主が擬制世帯主として納税義務者になります。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 8.34% | 28,700円 | 19,800円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.03% | 10,300円 | 7,100円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.77% | 18,100円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.30% | 2,400円 (市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者の子ども・子育て支援納付金分の均等割2,200円は全額減免」と示しています。減免分を18歳以上の加入者が1人200円ずつ負担するため、18歳以上の同分の均等割は2,400円です。平等割はありません) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者の子ども・子育て支援納付金分の均等割2,200円は全額減免」と示しています。減免分を18歳以上の加入者が1人200円ずつ負担するため、18歳以上の同分の均等割は2,400円です。平等割はありません。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計14.44%は、医療8.34+後期高齢者支援3.03+介護2.77+子ども・子育て支援0.30(40〜64歳)。40歳未満なら11.67%。熊本県内で当サイトが確認した7市のなかでは、八代市16.87%・合志市15.70%・宇城市14.45%に次ぐ4位で、玉名市14.07%・天草市13.77%・熊本市12.51%より高い水準です。
所得割の計算ベースは「前年中の所得-基礎控除」(基準総所得金額)。基礎控除は合計所得2,400万円以下で43万円、2,400万円超2,450万円以下で29万円、2,450万円超2,500万円以下で15万円、2,500万円超でゼロと市が明記しています。高所得世帯では所得割のベースが変わります。
均等割の合計は1人59,500円(医療28,700+後期10,300+介護18,100+子ども2,400/40〜64歳・18歳以上)。40歳未満の18歳以上なら41,400円、18歳未満は39,000円(介護分なし、子ども分は全額減免)。未就学児は医療分・後期分の均等割がさらに2分の1になります(申請不要)。
平等割は医療19,800円+後期7,100円=1世帯26,900円。単身世帯でもかかります。
課税限度額は医療67万円・後期26万円・介護17万円・子ども3万円で、合計113万円。熊本県内で当サイトが確認した他の市と同じ限度額です。
令和8年度の新しい点は、子ども・子育て支援納付金分です。市は「国保以外の公的医療保険も同様に上乗せされる」と説明しています。国保では18歳未満の均等割(2,200円)が全額減免され、その減免分を18歳以上の加入者が1人200円ずつ支える形です。
年齢別の均等割の整理
40〜64歳(18歳以上)——28,700+10,300+18,100+2,400=59,500円。
18〜39歳——28,700+10,300+2,400=41,400円(介護分なし)。
18歳未満——28,700+10,300=39,000円(介護分なし、子ども分は全額減免)。
未就学児は医療分・後期分の均等割が2分の1(申請不要)。低所得の軽減を受けている世帯では、軽減後の均等割からさらに2分の1です。
令和6年度の税率改定|市のモデルケースと令和8年度の試算を比べる
山鹿市は令和6年度に国保税の税率を改定し、市のページで3つのモデルケースの年税額を公表しています。市のページで確認できた税率の数値は令和8年度のものだけなので、令和5年度〜6年度の料率の比較はできません。そこで、市のモデルケースと同じ条件を令和8年度の税率に当てはめて当サイトで試算しました(市の公表値ではなく概算です)。
| モデルケース(市の設定) | 令和5年度 | 令和6年度 | 令和8年度(試算) |
|---|---|---|---|
| 例1 65歳以上の1人世帯/年金収入153万円以下(所得43万円以下) | 19,300円 | 19,700円 | 約20,500円(子ども分720円を含む) |
| 例2 親(40歳)と小学生の2人世帯/給与収入156万円(所得101万円) | 127,600円 | 143,400円 | 約146,500円 |
| 例3 夫婦(40歳)と小学生の3人世帯/事業収入1,000万円・経費650万円(所得350万円) | 543,500円 | 614,100円 | 約628,200円 |
令和5年度→令和6年度の上昇は、例2が+15,800円(約12%)、例3が+70,600円(約13%)。令和6年度→令和8年度は、試算では例2が約+3,100円(約2%)、例3が約+14,100円(約2%)にとどまります。例1は低所得で7割軽減がかかるため、金額の動きは小さい世帯です(令和8年度の約20,500円は、医療分・後期分で約19,800円+新設の子ども分720円の内訳)。
試算の前提:例1は7割軽減、例2は所得101万円が5割軽減の基準(43万円+31万円×2人=105万円)以下のため5割軽減、例3は軽減なし。例2・例3の小学生は18歳未満なので子ども分の均等割は全額減免です。令和6年度の数字は市の公表値、令和8年度は当サイトの試算なので、条件の細部がずれる可能性があります。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 214,338円 + 均等割 100,450円 + 平等割 19,800円 ⇒ 334,588円
- 後期支援分: 所得割 77,871円 + 均等割 36,050円 + 平等割 7,100円 ⇒ 121,021円
- 介護分: 所得割 71,189円 + 均等割 36,200円 ⇒ 107,389円
- 子ども分: 所得割 7,710円 + 均等割 4,800円 ⇒ 12,510円
合計: 年間 約575,508円(月あたり約48,000円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 132,606円 + 均等割 28,700円 + 平等割 19,800円 ⇒ 181,106円
- 後期支援分: 所得割 48,177円 + 均等割 10,300円 + 平等割 7,100円 ⇒ 65,577円
- 介護分: 所得割 44,043円 + 均等割 18,100円 ⇒ 62,143円
- 子ども分: 所得割 4,770円 + 均等割 2,400円 ⇒ 7,170円
合計: 年間 約315,996円(月あたり約26,300円)
単身世帯でも平等割が合計で年26,900円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 242,822円 / 後期支援分 87,999円 / 介護分 82,641円 / 子ども分 9,390円 ⇒ 合計 約422,852円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 71,993円 / 後期支援分 25,979円 / 介護分 25,505円 / 子ども分 3,114円 ⇒ 合計 約126,591円
差額は年間およそ29万6千円。届出書1枚でこれだけ違います。山鹿市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は山鹿市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 山鹿市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、市は「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前の被保険者の子ども・子育て支援納付金分の均等割2,200円は全額減免」と示しています。減免分を18歳以上の加入者が1人200円ずつ負担するため、18歳以上の同分の均等割は2,400円です。平等割はありません。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 山鹿市役所 税務課または各市民センター(「雇用保険受給資格者証」または受給資格通知を持参)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
山鹿市の案内では、対象は離職時65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが特定受給資格者(11・12・21・22・31・32)または特定理由離職者(23・33・34)の方。期間は離職日の翌日の属する月から翌年度末までで、必要書類は雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)と国民健康保険証です。
山鹿市は「離職票」「特定受給資格者証」「高年齢受給資格者証」では受付できないと明記しています(65歳以上の方が対象になる制度ではありません)。ハローワークで受給資格者証を受け取ってから窓口へ行きましょう。所得が未申告だと減額できないので、申告も必要です。
市の案内は「給与所得を100分の30とみなして保険税を計算する」とだけ書かれ、均等割・平等割の軽減判定への適用までは書かれていません。国の制度では判定にも適用されるため、上の計算例3では2割軽減もあわせて適用しています。実際の判定は窓口で確認してください。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 山鹿市の減免制度|要申請
山鹿市の低所得軽減(7割・5割・2割)、未就学児の均等割2分の1、18歳未満の子ども分の均等割全額減免は申請不要です。ただし軽減判定は所得の申告が前提で、世帯内に未申告の被保険者がいると、市は「減額することができません」と明記しています。下の表は、申請が必要な減免です。市の減免ページは最終更新が2021年12月の記載で、割合・所得要件は市の記載どおりに整理しています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 災害による住宅・家財の損害 (要申請) | 住宅または家財の損害が価額の30%以上。前年の世帯合計所得が1,000万円以下 | 保険税を減免。合計所得500万円以下は損害30〜50%未満で10分の5・50%以上で10分の10、500万円超750万円以下は10分の2.5/10分の5、750万円超1,000万円以下は10分の1/10分の2.5。納税通知書・り災証明書・保険金等の補てん額がわかるものが必要 |
| 災害による死亡・重大な障がい (要申請) | 災害で納税義務者(生計を維持する被保険者を含む)が死亡、または心身に重大な障がい。所得要件なし | 死亡は10分の10、地方税法第292条第1項第9号に該当する障がいは10分の9。診断書・り災証明書などが必要 |
| 事業の休廃止・失業等で所得が激減 (要申請) | 前年の合計所得が600万円以下で、今年の見込み所得が前年の30%以上減少。失業・退職は自己都合・契約期間満了・50歳以上の勧奨・定年を除く非自発的なもので、現在も就職活動中であること。失業給付も合計所得に含める | 所得割額のみを減免(均等割・平等割は対象外)。所得300万円以下で減少30〜50%未満なら10分の5・50%以上なら10分の8、300万円超450万円以下は10分の3/10分の5、450万円超600万円以下は10分の1/10分の3 |
| 農作物の被害による損失 (要申請) | 風水害・干害・冷害等で農作物の損失が平年の収入額の30%以上。前年の合計所得が1,000万円以下(農業所得以外が400万円超の人は除く)。共済金等の支払いがあれば控除後の損失額で判定 | 保険税を減免。合計所得300万円以下は10分の10、300万円超400万円以下10分の8、400万円超550万円以下10分の6、550万円超750万円以下10分の4、750万円超1,000万円以下10分の2 |
| 刑事施設等への拘禁 (要申請) | 少年院その他これに準ずる施設への収容、または刑事施設・労役場等への拘禁で、保険の給付を受けられない被保険者がいる世帯。所得要件なし | 被保険者全員なら課税額の10分の10、一部なら該当者に係る課税額(平等割を除く)の10分の10 |
| 社保の被扶養者だった方が国保に加入 (要申請) | 国保の資格取得日に65歳以上の方、または前日まで健康保険・船員保険・共済組合・私学共済・日雇特例被保険者のいずれかの被扶養者だった方(旧被扶養者)。所得要件なし | 旧被扶養者に係る所得割額は10分の10。均等割・平等割は10分の5(又は10分の3)で、均等割・平等割の減免期間は資格を取得した月から2年間(市の案内の記載) |
| 一部負担金(医療機関の窓口負担)の減免・徴収猶予 (要申請) | 災害(死亡・重大な障害・資産の重大な損害)、農作物の不作・不漁等による収入減、事業の休廃止・失業等による収入の著しい減少、その他これらに類する事由 | 実収入月額が生活保護の基準生活費の1.1倍以下かつ預貯金が基準生活費の3か月分以下で免除、1.1倍超1.15倍以下で7割減額、1.15倍超1.2倍以下で4割減額。1.3倍以下で6か月以内に納付できる見込みなら徴収猶予。期間は減免3か月以内、猶予6か月以内。世帯主の申請で審査 |
山鹿市の減免は、国保税の減免と窓口負担(一部負担金)の減免が別の制度です。減免の申請は納付期限の7日前までに関係書類を添えて税務課へ、と市は案内しています。期限が短いので、災害や失業で払えないと感じた時点で早めに相談しましょう。農業を営む世帯は、共済金が出た場合は控除後の損失額で判定される点を押さえておいてください。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- 納付書(6月〜翌年3月の年10期)
- 特別徴収(年金天引き。世帯内の国保被保険者全員が65歳以上75歳未満の世帯の世帯主で、特別徴収対象年額18万円以上を受給している方)
- 納付が難しいときの分割納付の相談(税務課収納係 0968-43-1144)
山鹿市の普通徴収は、4月から翌年3月までの12か月分を、6月から翌年3月の10期に分けて納めます(4月・5月は納期なし)。7月から翌年3月までの納付額に100円未満の端数があるときは、6月(1期)の納付額に合算されます。世帯員や所得に増減があった場合は、届出月の翌月に更正通知書(課税額の変更通知)と納付書が送られます。
年金天引き(特別徴収)の対象でも、介護保険料と国保税の合算額が特別徴収対象年金受給額の2分の1を超える場合は対象外です。特別徴収の方は申出により口座振替に変更できますが、変更までに一定期間がかかり、納付状況によっては変更できない場合もあります。
年度途中の加入は加入した月から翌年3月分まで、脱退は脱退月の前月分までが月割りで計算されます。再計算した納付書は届出月の翌月に発送されます。国保税の納付額は社会保険料控除の対象です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 山鹿市の国保窓口一覧
山鹿市の国保の窓口は市役所(山鹿市山鹿987番地3)の国保年金課(0968-43-1527)と各市民センターの市民係です。国保税の課税・減免・納付の相談は税務課で受け付けています。市公式サイトの案内では、窓口の受付時間は月〜金曜日の9時〜16時(祝日・年末年始を除く)となっています。
| 窓口・ページ | 連絡先・場所 | 内容・注意点 |
|---|---|---|
| 国保年金課 | 0968-43-1527/市役所(山鹿市山鹿987番地3)1階4番窓口 | 国保の加入・脱退の届出、資格確認書・資格情報のお知らせ、出産育児一時金・葬祭費・高額療養費・限度額適用認定証の申請、産前産後の軽減の届出。受付時間は月〜金曜日の9時〜16時 |
| 税務課 収納係 | 0968-43-1144 | 国保税の納付の相談(分割納付など)。非自発的失業者の軽減と国保税の減免の申請も税務課または各市民センターで受付 |
| 各市民センター 市民係 | 市の案内に「各市民センター」と記載(所在地は市公式サイトで確認) | 非自発的失業者の軽減申請、産前産後の軽減の届出、国保の届出の受付。遠方の方は市民センターで相談できる |
| オンライン(脱退手続き) | 「山鹿市国民健康保険脱退手続き」申請フォーム(市公式サイトの外部リンク) | 社保に入ったとき・社保の扶養に入ったときの国保脱退は、オンライン申請も可能。資格取得日がわかるもの(資格確認書、資格取得証明書、マイナポータルの画面など)が必要 |
| マル学・住所地特例の届出 | 国保窓口(国保年金課) | 進学で他市町村へ転出する学生は国民健康保険法第116条該当届、施設入所・長期入院の方は第116条の2該当・非該当届が必要。入院は1年未満だと住所地特例の対象外 |
国保の資格取得・喪失は14日以内に届出が必要で、自動では処理されません。市は、届出が遅れると資格取得月(前の保険を喪失した月)までさかのぼって国保税を納めることになり、1期あたりの負担が大きくなる、と案内しています。
就職して社保に入ったのに国保の喪失届を出さないまま受診すると、国保が負担した医療費を返還することになります。国保税と社会保険料を二重に払うことにもなりかねません。
市は国保税の試算システムを提供していません(市公式サイトでは確認できません)。当サイトの計算例は概算です。正確な金額は、前年の所得がわかる書類を持って窓口で確認してください。
8. よくある質問(山鹿市の国保)
Q1. 山鹿市の国保税は高いのですか?
A. 熊本県内では「ちょうど真ん中」です。令和8年度の税率は所得割14.44%・均等割59,500円・平等割26,900円・課税限度額113万円(40〜64歳・18歳以上)。当サイトが確認した熊本県内7市で並べると次のとおりです。
所得ゼロの45歳単身(軽減なし)——宇城市115,451円/合志市93,400円/熊本市90,300円/山鹿市86,400円/玉名市83,600円/八代市82,150円/天草市63,400円。
給与収入400万円の45歳単身——八代市約47.5万円/合志市約45.9万円/宇城市約45.2万円/山鹿市約42.3万円/玉名市約41.1万円/天草市約38.4万円/熊本市約38.2万円。
給与収入400万円の4人家族(40代夫婦+18歳未満の子ども2人・世帯主のみ収入)——宇城市約63.6万円/八代市約60.8万円/合志市約60.7万円/山鹿市約56.0万円/玉名市約53.1万円/熊本市約52.9万円/天草市約48.0万円。
低所得世帯は7割・5割・2割の軽減があり、所得ゼロの45歳単身なら86,400円が約25,900円になります(概算)。
Q2. 令和6年度に値上がりしたと聞きました。なぜですか?
A. 市は「国保の財政運営が大変厳しい状況」と説明しています。理由は、①人口減少や社会保険の適用拡大で加入者が減り、高齢者の割合が増えた、②高齢化や医療の高度化で1人あたりの保険給付費が増えた、③加入者の減少で国保税の課税額が年々減っている、の3点です。
山鹿市は県が示す標準保険税率より低い税率を独自に設定し、不足分に国保基金を投入してきましたが、このままでは歳入と歳出のバランスが取れなくなるとして、令和6年4月に税率を改定しました。市のモデルケースでは親子2人世帯が127,600円→143,400円、3人世帯が543,500円→614,100円です。
Q3. 県内どこでも同じ保険税になると聞きましたが、山鹿市はどうなりますか?
A. 市は令和6年1月の案内で、県が令和12年度から「加入者の負担の公平性を図るため、同じ世帯構成・所得であれば県内のどの市町村でも同じ保険税」とする方針を示していると説明し、山鹿市の場合は大幅な負担増になると予測しているとしています。県の標準税率より低い税率を設定してきた市だからです。
市は急激な負担増に配慮しながら運営を図るとしています。今後の税率は市の公表を待つ必要があるので、最新の案内を定期的に確認してください。
Q4. 令和8年度から新しく増えた「子ども・子育て支援納付金分」とは何ですか?
A. 令和8年度分から、子育て世代の支援のために、加入している医療保険に上乗せされる負担です(国保以外の公的医療保険も同様、と市が説明)。山鹿市の国保では所得割0.30%と、均等割(18歳以上は1人2,400円)がかかります。
18歳未満の被保険者の分(均等割2,200円)は全額減免されます。その減免分を18歳以上の加入者が1人200円ずつ負担するため、18歳以上は2,200円+200円で2,400円です。申請は不要です。
Q5. 自営業で農業をしています。収穫が台風で減ったら国保税は軽くなりますか?
A. 農作物の損失が平年の収入額の30%以上なら、減免の対象になります。前年の合計所得が1,000万円以下で、農業所得以外の所得が400万円を超える人は除かれます。
減免の割合は合計所得300万円以下で10分の10(全額)、300万円超400万円以下で10分の8、400万円超550万円以下で10分の6、550万円超750万円以下で10分の4、750万円超1,000万円以下で10分の2。農作物共済の共済金が支払われたときは、共済金を引いた金額が損失額になります。納税通知書、損害の程度がわかるもの、共済金等の支払額がわかるものを添えて、納付期限の7日前までに税務課へ申請します。
Q6. 失業したとき、離職票を持っていけば軽減してもらえますか?
A. 山鹿市では離職票だけでは受け付けてもらえません。非自発的失業者の軽減は、雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)と国民健康保険証が必要で、離職票・特定受給資格者証・高年齢受給資格者証での受付はできないと市が明記しています。
まずハローワークで手続きをして受給資格者証を受け取り、離職理由コードが11・12・21・22・31・32(特定受給資格者)または23・33・34(特定理由離職者)であることを確認してから、税務課または各市民センターへ。離職理由の詳細はハローワークに尋ねるよう市は案内しています。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、災害による住宅・家財の損害
(要申請)・災害による死亡・重大な障がい
(要申請)・事業の休廃止・失業等で所得が激減
(要申請)・農作物の被害による損失
(要申請)・刑事施設等への拘禁
(要申請)・社保の被扶養者だった方が国保に加入
(要申請)・一部負担金(医療機関の窓口負担)の減免・徴収猶予
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に山鹿市役所 国保年金課(0968-43-1527)または各市民センター市民係で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|山鹿市の国保で押さえるべきポイント
- 山鹿市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分8.34%・後期支援分3.03%・介護分2.77%・子ども分0.30%
- 均等割は医療分28,700円・後期支援10,300円・介護18,100円・子ども2,400円、平等割は合計で年26,900円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 熊本県内7市(当サイトが令和8年度の料率を確認)で、固定部分86,400円・所得割14.44%・給与収入400万円の年税額(単身約42.3万円/4人家族約56.0万円)がいずれも4位。県内ではちょうど真ん中の水準
- 令和6年度に税率を改定し、市のモデルケースで親子2人世帯が約12%、3人世帯が約13%の値上がり。県の標準税率より低く設定して国保基金で補ってきた市で、県が令和12年度から県内統一の保険税にする方針のもとでは大幅な負担増が予測されている
- 令和8年度の新しい点は子ども・子育て支援納付金分(所得割0.30%+均等割)。18歳未満の均等割2,200円は全額減免、18歳以上が1人200円ずつ負担(18歳以上は2,400円)
- 市の令和6年度モデルケースと同じ条件で令和8年度を試算すると、令和6年度から約2%の上昇(例2は約14.3万円→約14.6万円、例3は約61.4万円→約62.8万円。いずれも当サイトの概算)
- 農作物の被害による減免があり、損失が平年の30%以上、合計所得300万円以下なら10分の10。共済金が出たときは控除後の損失額で判定
- 非自発的失業の軽減は、離職票では受付不可。雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)が必要。受付は税務課または各市民センター
- 給与収入400万円の45歳単身が非自発的失業の軽減を受けると、年約42.3万円→約12.7万円(差額約29.6万円。2割軽減もあわせて適用した当サイトの概算)
- 納期は6月〜翌年3月の年10期。7月以降の100円未満の端数は6月(1期)に合算。年金天引きは世帯内の国保被保険者全員が65歳以上75歳未満で、年額18万円以上受給の世帯主が対象
- 減免の申請は納付期限の7日前まで。災害・失業・農作物の被害・拘禁・旧被扶養者の5つのほか、窓口負担の一部負担金減免も別にある
- 国保税の試算システムはなし。本人確認書類と全員の前年の所得がわかる書類を持って窓口で相談。窓口の受付は月〜金曜日の9時〜16時
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年29万6千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は山鹿市役所 国保年金課(0968-43-1527)または各市民センター市民係
出典・参考:
・山鹿市公式:国民健康保険税(国保税)
・山鹿市公式:令和6年度から国民健康保険税の税率を改定します
・山鹿市公式:国民健康保険税の減免制度について
・山鹿市公式:医療費の一部負担金減免制度について
・山鹿市公式:産前産後期間に係る国民健康保険税軽減について
・山鹿市公式:国保の資格取得・喪失について
・山鹿市公式:国保で受けられる給付
・山鹿市公式:進学や施設入所により転出する方の健康保険について
・山鹿市公式:国民健康保険(一覧)
・山鹿市公式:国保年金課
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は山鹿市公式サイトでご確認ください。