知立市の国民健康保険|令和8年度の保険税・減免・申請窓口を完全ガイド
知立市は人口約7万人、愛知県のほぼ中央・西三河にあり、刈谷市・安城市・豊田市などに囲まれたコンパクトな市です。名鉄の名古屋本線と三河線が分かれる知立駅を中心に、東海道の池鯉鮒(ちりゅう)宿として栄えた歴史があり、山車文楽とからくりで知られる知立まつりはユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
この記事でまず伝えたいのは、知立市の令和8年度の国保税は、所得割・均等割・平等割がすべて令和7年度のまま据え置かれたということです。隣の刈谷市は所得割を11.96%→13.57%へ大きく引き上げ、安城市は13.00%。知立市の所得割合計は12.63%で、同じ西三河でもだいぶ低い水準にあります。
ただし「据え置き=負担が変わらない」ではありません。令和8年度から子ども・子育て支援納付金分(所得割0.29%・均等割1,300円・平等割800円)が新しくのったため、市が公表した計算例では年間の税額が600円〜12,700円増える世帯が出ています。
一方で、所得に応じた法定軽減の基準が広がったことで、市の計算例⑤の4人世帯は年間38,100円の減になりました。増える世帯と減る世帯の両方を、市自身が数字で示しているのが令和8年度の知立市の特徴です。
この記事では、市の令和8年度公式資料にもとづく税率・計算例5本の検算、軽減・減免、そして「国保税の納付は口座振替が原則」と市の規則で定めているという少し珍しい納付ルールまで、まとめました。
1. 知立市の国民健康保険の概要
知立市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
知立市の保険税は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
知立市の国保は「保険税」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。資産割はありません。
市は賦課方式を「所得割・均等割・平等割の3つから構成され、予測される医療費をもとにその税率を条例で定めています」と説明しています。
4区分すべてに平等割があります。医療給付費分22,000円+後期高齢者支援金等分7,800円+介護納付金分7,000円+子ども・子育て支援納付金分800円=1世帯あたり年37,600円。
令和8年度の合計は所得割12.63%・均等割57,800円(18歳以上・40〜64歳)・平等割37,600円・課税限度額113万円です。
令和8年度の改正ポイントは3つ。市の案内文書は次のように整理しています。
①子ども・子育て支援納付金分の追加(国保・後期高齢者医療を含む全ての医療保険制度で追加)
②法定軽減対象世帯の所得基準を拡大(5割軽減は30.5万円→31万円、2割軽減は56万円→57万円)
③課税限度額の引き上げ(医療給付費分)(66万円→67万円)
「税率そのものの引き上げ」は含まれていません。医療給付費分・後期高齢者支援金等分・介護納付金分の所得割・均等割・平等割は、令和7年度と同じです。
所得割のベースは「前年中の総所得金額等-基礎控除額(最大43万円)」。市は「基礎控除は個人ごとに適用されます」としており、1人ずつ43万円を引いてから世帯で合算します。扶養控除・医療費控除・社会保険税控除などは計算に使われません。
納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が国保ではなく職場の健康保険に加入している場合でも、同じ世帯に1人でも国保加入者がいれば、世帯主に保険税の納税義務があります」としています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険税の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 7.14% | 31,000円 | 22,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.72% | 12,700円 | 7,800円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.48% | 12,700円 | 7,000円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,400円 (均等割1,300円に「18歳以上均等割」100円が加わり、18歳以上は計1,400円。18歳未満の被保険者は子ども・子育て支援納付金分の均等割が全額軽減されます。平等割800円は世帯単位でかかります) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療給付費分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 均等割1,300円に「18歳以上均等割」100円が加わり、18歳以上は計1,400円。18歳未満の被保険者は子ども・子育て支援納付金分の均等割が全額軽減されます。平等割800円は世帯単位でかかります。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
令和8年度は税率の引き上げはありません。医療給付費分7.14%・後期高齢者支援金等分2.72%・介護納付金分2.48%(所得割)、均等割、平等割は令和7年度と同じです。増えるのは新設の子ども・子育て支援納付金分と、医療分の課税限度額(66万円→67万円)です。
所得割の合計は12.63%(医療7.14+後期2.72+介護2.48+子ども0.29/40〜64歳)。40歳未満・65〜74歳なら10.15%です。刈谷市(13.57%)・安城市(13.00%)より低い水準です。
均等割の合計は1人57,800円(医療31,000+後期12,700+介護12,700+子ども1,400/18歳以上・40〜64歳)。18〜39歳・65〜74歳なら45,100円、18歳未満なら43,700円(子ども分は全額軽減)です。
4区分すべてに平等割があります。22,000+7,800+7,000+800=1世帯37,600円(介護分は40〜64歳の被保険者がいる世帯のみ)。
課税限度額は医療給付費分67万円・後期高齢者支援金等分26万円・介護納付金分17万円・子ども・子育て支援納付金分3万円で、合計113万円です。
65〜74歳の方の国保税は医療給付費分+後期高齢者支援金等分+子ども・子育て支援納付金分です。介護保険料は国保税とは別に納めます(市も「国民健康保険税とは別に介護保険料を納める必要があります」と注記)。
令和7年度→令和8年度で何が変わったか
| 区分 | 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|---|
| 医療給付費分 | 所得割 | 7.14% | 7.14%(変更なし) |
| 均等割/平等割 | 31,000円/22,000円 | 31,000円/22,000円(変更なし) | |
| 課税限度額 | 66万円 | 67万円(+1万円) | |
| 備考 | 後期高齢者支援金等分・介護納付金分は税率・限度額とも変更なし | ||
| 子ども・子育て支援納付金分 | 所得割/均等割/平等割/限度額 | なし | 0.29%/1,300円(18歳以上は+100円)/800円/3万円(新設) |
| 法定軽減(5割) | 基準額の被保険者1人あたり加算 | 30.5万円 | 31万円 |
| 法定軽減(2割) | 基準額の被保険者1人あたり加算 | 56万円 | 57万円 |
税率の据え置きは、愛知県内では目立つ動きです。当サイトで令和8年度の料率を調べた県内24市(知立市を含む)で並べると、知立市の所得割12.63%は高い方から16番目、単身(40〜64歳)の固定部分(均等割+平等割)95,400円は8番目です。
| 市 | 所得割合計 | 均等割+平等割 | 課税所得金額233万円の単身世帯 |
|---|---|---|---|
| 知立市 | 12.63% | 95,400円 | 約389,700円 |
| 安城市 | 13.00% | 91,900円 | 約394,800円 |
| 刈谷市 | 13.57% | 95,900円 | 約412,100円 |
| 岡崎市 | 12.19% | 101,750円 | — |
| 豊田市 | 11.75% | 88,553円 | — |
刈谷市との差は年約2.2万円(課税所得金額233万円の場合)。同じトヨタ系企業の城下町でも、所得割の水準が1ポイント近く違うため、所得が高い世帯ほど差が開きます。逆に固定部分は刈谷市とほぼ同額で、所得が低い世帯の負担はほとんど変わりません。
40歳になったときの負担増も計算します。課税所得金額200万円の単身世帯なら、39歳までは医療・後期・子ども分で約278,700円、40歳からは介護分が加わって約348,000円。差は年約69,300円です。
課税限度額は合計113万円。所得割12.63%なので、課税所得金額(基礎控除後)が約960万円で限度額に達します。ただし介護分は約606万円、医療分は約864万円、後期支援分は約881万円で、それぞれ先に頭打ちになります。
市が公表した計算例5本(令和7年度→令和8年度)
市は令和8年5月15日付の案内文書で、5つの世帯モデルを公表しています。数字は市の公式資料のとおりです。
| ケース | 世帯 | 令和7年度 | 令和8年度 | 増減 |
|---|---|---|---|---|
| ① | 3人:夫35歳(所得350万円)・妻35歳・子5歳(未就学児軽減) | 441,600円 | 454,100円 | +12,500円 |
| ② | 被保険者1人:妻60歳(所得0円)、夫67歳は擬制世帯主(7割軽減) | 27,900円 | 28,500円 | +600円 |
| ③ | 2人:夫48歳(所得300万円)・妻46歳(所得100万円) | 536,900円 | 549,600円 | +12,700円 |
| ④ | 1人:65歳(所得60万円)(5割軽減) | 53,400円 | 54,900円 | +1,500円 |
| ⑤ | 4人:夫45歳(所得271万円)・妻41歳・子15歳・子11歳(2割軽減) | 518,200円 | 480,100円 | −38,100円 |
①〜④の増加分は、そのまま新設の子ども・子育て支援納付金分です。たとえばケース①の増額12,500円は、市の内訳で子ども・子育て支援納付金分の合計12,500円(所得割8,903円+均等割2,600円+18歳以上均等割200円+平等割800円)と一致します。医療分・後期分・介護分は令和7年度と同額です。
当サイトでも検算しました。ケース①は基準総所得金額307万円・3人(18歳以上2人・未就学児1人)で、医療分318,698円+後期分123,054円+子ども分12,503円=454,255円。市の表示(各区分の100円未満切捨て後)は454,100円で、差は端数処理のぶんだけです。ケース③も約549,800円(市は549,600円)と整合しました。
ケース⑤だけが減っている理由が、法定軽減の拡大です。夫の所得271万円は、令和8年度の2割軽減の上限(43万円+57万円×4人=271万円)にちょうど届く水準でした。令和7年度の基準は43万円+56万円×4人=267万円だったので4万円届かず、軽減なし。令和8年度は2割軽減に入り、均等割・平等割が2割減って年38,100円の減になりました。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 183,498円 + 均等割 108,500円 + 平等割 22,000円 ⇒ 313,998円
- 後期支援分: 所得割 69,904円 + 均等割 44,450円 + 平等割 7,800円 ⇒ 122,154円
- 介護分: 所得割 63,736円 + 均等割 25,400円 + 平等割 7,000円 ⇒ 96,136円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,800円 + 平等割 800円 ⇒ 11,053円
合計: 年間 約543,341円(月あたり約45,300円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 113,526円 + 均等割 31,000円 + 平等割 22,000円 ⇒ 166,526円
- 後期支援分: 所得割 43,248円 + 均等割 12,700円 + 平等割 7,800円 ⇒ 63,748円
- 介護分: 所得割 39,432円 + 均等割 12,700円 + 平等割 7,000円 ⇒ 59,132円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,400円 + 平等割 800円 ⇒ 6,811円
合計: 年間 約296,217円(月あたり約24,700円)
単身世帯でも平等割が合計で年37,600円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 219,362円 / 後期支援分 83,876円 / 介護分 77,484円 / 子ども分 8,957円 ⇒ 合計 約389,679円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 70,817円 / 後期支援分 27,226円 / 介護分 25,630円 / 子ども分 2,914円 ⇒ 合計 約126,587円
差額は年間およそ26万3千円。届出書1枚でこれだけ違います。知立市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は知立市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険税の上限)
- 医療給付費分 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 知立市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険税が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、均等割1,300円に「18歳以上均等割」100円が加わり、18歳以上は計1,400円。18歳未満の被保険者は子ども・子育て支援納付金分の均等割が全額軽減されます。平等割800円は世帯単位でかかります。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険税軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 知立市 国保医療課 国保年金係(市役所1階2番窓口・0566-95-0123)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
市の案内では、軽減の対象は「雇用保険受給資格者証の離職理由が11、12、21、22、31、32、23、33、34に該当する人」です。高年齢受給資格者および特例受給資格者(離職時の年齢が65歳以上の方)は対象外と明記されています。
軽減期間は離職日の翌日から翌年度末まで。市の例では、令和6年6月30日に離職した場合は令和6年7月1日から令和8年3月31日までです。
申請は国保医療課窓口で行います。持ち物は雇用保険受給資格者証と本人確認書類(顔写真付きなら1点、顔写真のないものは2点以上)。対象者と別世帯の方が申請する場合は委任状が必要です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険税軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 知立市の減免制度|要申請
知立市の軽減・減免は、所得に応じた7割・5割・2割軽減、未就学児の均等割軽減、18歳未満の子ども分均等割の全額軽減が自動適用(所得申告が前提)で、非自発的失業・産前産後・所得の著しい減少などは申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 所得に応じた軽減 (申請不要/要・所得申告) | 世帯の合計所得が、①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=5割、③43万円+57万円×被保険者数+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=2割 | 均等割と平等割を軽減。知立市は均等割57,800円+平等割37,600円=95,400円が対象(18歳以上・40〜64歳の単身の場合)。令和8年度は被保険者1人あたりの加算が5割で+0.5万円、2割で+1万円拡大 |
| 未就学児の均等割軽減 (申請不要) | 年度末時点で6歳以下の被保険者 | 均等割を2分の1軽減。低所得軽減の対象世帯の未就学児は、法定軽減を適用した後の均等割をさらに2分の1軽減 |
| 18歳未満の子ども分均等割の軽減 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援納付金分の均等割が全額軽減。その分を補うものとして、18歳以上の被保険者に「18歳以上均等割」100円が課税される |
| 所得が著しく減少したときの減免 (要申請) | 前年中に所得があったが、失業・災害などで当該年の所得が著しく減少した方 | 保険税が減免される場合がある。提出資料があるため、国保医療課に相談。すでに軽減を受けている世帯には適用されない場合がある |
| 非自発的失業者の軽減 (要申請) | 離職理由コード11・12・21・22・31・32・23・33・34に該当。離職時65歳未満 | 前年の給与所得を100分の30として算定。離職日の翌日から翌年度末まで |
| 産前産後期間の減額 (要届出) | 令和5年11月1日以降に出産予定(または出産)の被保険者 | 所得割と均等割を出産予定月(出産月)の前月から翌々月まで減額。多胎は3か月前から。出産予定日の6か月前から届出可、出産後の届出も可 |
法定軽減の効き目を具体的に計算します。均等割+平等割の合計95,400円(40〜64歳・18歳以上・単身)が軽減の対象です。
7割軽減:28,620円(66,780円減)
5割軽減:47,700円(47,700円減)
2割軽減:76,320円(19,080円減)
7割軽減の効果は年6.7万円です。市の計算例②(被保険者1人・7割軽減)でも、医療分の均等割が31,000円→9,300円、平等割が22,000円→6,600円と、きっちり3割になっています。
令和8年度の拡大の中身を整理します。市の文書は5割軽減を「30.5万円×被保険者数」→「31万円×被保険者数」、2割軽減を「56万円×被保険者数」→「57万円×被保険者数」に引き上げるとしています。7割軽減の基準(43万円+10万円×(給与所得者等の数-1))は「変更なし」です。
単身世帯の場合、2割軽減の上限は43万円+57万円=100万円(令和7年度は99万円)。被保険者数が多い世帯ほど、拡大の幅が大きくなります。4人世帯なら2割軽減の上限は267万円→271万円(+4万円)で、ケース⑤のように基準のすぐ上にいた世帯が新たに軽減対象になります。
所得の申告がないと軽減は適用されません。市も「前年中の所得申告がされていないと軽減が適用されない場合があります」と注意しています。収入がなくても、確定申告・市への申告・簡易申告のいずれかは必要です。
保険税の計算は前年の所得にもとづき、軽減の判定は自動です。年度途中に資格を取得・喪失した場合は月割りになります。
65歳以上の方の公的年金所得は、軽減の判定では通常の所得から15万円を控除した額で判定されます。被保険者数には、同一世帯で国保から後期高齢者医療制度に移行した方も含めます。
擬制世帯主(世帯主が国保以外の健康保険に加入している世帯)の場合も、同じ世帯に国保加入者がいれば平等割はかかります。市の計算例②では、被保険者1人(妻)でも医療分の平等割6,600円、後期分2,340円、介護分2,100円、子ども分240円(いずれも7割軽減後)が計上されています。
保険税が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(市の規則で原則とされる納付方法。キャッシュカードのみで手続き可)
- 納付書による金融機関・郵便局での納付
- コンビニ納付・スマートフォン決済・ペイジー・地方税お支払いサイト
- 年金からの特別徴収(年金天引き。一定の要件を満たす世帯)
知立市は、「国民健康保険税の納付方法は口座振替による」と市の規則で定めています。知立市国民健康保険税規則第1条の2は、「保険税の納付は、口座振替の方法による。ただし、口座振替の方法によることができないときは、納付書による納付その他の方法による。」と規定しています。
口座振替が「原則」で、納付書は「例外」という位置づけです。市の案内も、「現在納付書等の方法で納付されている世帯につきましても、随時口座振替の受付を行っています」としています。口座振替の登録は国保医療課窓口でキャッシュカードのみで手続きできます(通帳印とキャッシュカード(通帳)を持参するとの案内もあります)。
令和8年度の納期は年8回で、納税通知書は7月中旬に世帯主あてに発送されます。
第1期:令和8年7月31日(金)/第2期:8月31日(月)/第3期:9月30日(水)/第4期:11月2日(月)/第5期:11月30日(月)/第6期:12月25日(金)/第7期:令和9年2月1日(月)/第8期:3月1日(月)
年金天引き(特別徴収)の対象になるのは、市の案内文書によると次の6つすべてに該当する世帯です。
①世帯主が国保に加入している/②世帯内の国保加入者全員が65歳以上75歳未満/③世帯主が年間18万円以上の年金を受給/④世帯主の介護保険料が年金天引きの対象/⑤世帯の国保税と世帯主の介護保険料の合計が年金額の2分の1を超えない/⑥国保税を口座振替で納付していない。
年金天引きの対象でも、申出により口座振替(普通徴収)に切り替えることができます。希望する場合は申請が必要です。
年金天引きの「仮徴収」と「本徴収」の仕組みも、市は丁寧に説明しています。前年度の2月に天引きした額と同額を4月・6月・8月に仮徴収し、年税額から仮徴収額を引いた残りを10月・12月・2月に本徴収します。仮徴収と本徴収で金額が大きく変わることがあるため、希望者は1月から3月末までに申請すれば「平準化」が適用されます。市の例では、仮徴収2万円・本徴収4万円の繰り返しが、平準化により翌年度から毎回3万円になります。平準化は月ごとの納付額を調整するもので、年間の税額が変わるわけではありません。
社会保険税控除も押さえておきましょう。確定申告の参考として、1月末に「社会保険税控除額通知書」(前年中の納付額・特別徴収分を除く)が送付されます。実際に納付した人が控除を受けられるため、世帯主以外が払った場合は払った人の申告になります。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 知立市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・加入脱退の相談は、市役所1階2番窓口の国保医療課 国保年金係です。試算は窓口のみで、電話やメールでは回答していません。
| 窓口 | 連絡先 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国保医療課 国保年金係(市役所1階2番窓口) 〒472-8666 愛知県知立市広見三丁目1番地 | 電話:0566-95-0123 ファックス:0566-83-1141 (メールフォームあり) | 国保税の算定・課税、所得に応じた軽減、非自発的失業者の軽減申請、産前産後の減額、国保の加入・脱退、出産育児一時金・葬祭費、資格確認書の交付 |
| おくやみ窓口(事前予約制) | 知立市役所 | 国保加入者または世帯主が亡くなったときの、国保を含む各種手続きの案内 |
| 国保医療課または市民課 | 知立市役所1階 | マイナンバーカードの保険証利用(紐づけ)支援 |
試算は窓口のみです。市の文書は「電話やメールでの回答はできません」と明記しています。持ち物は本人確認書類と、令和7年中の収入・所得がわかるもの(確定申告の控え、源泉徴収票など)。世帯主および国保加入者全員分が必要で、所得がない場合はその旨を窓口で伝えます。
還付金詐欺に注意。市は、「市役所の職員が、電話で口座番号を聞き出そうとしたり、ATMを操作するよう指示したりするようなことはありません」と注意喚起しています。「保険の還付金がある」という電話は詐欺です。
特定健診は無料(40〜74歳・4月1日現在の国保加入者)。実施期間は6月1日〜10月31日で、市内の指定医療機関(19か所)で受けます。受診券は5月下旬から発送されます。
出産育児一時金は原則50万円(産科医療補償制度に未加入の医療機関は48.8万円)。葬祭費は5万円(喪主に支給)。どちらも2年で時効です。
窓口へ来る人の本人確認は、顔写真付きなら1点、顔写真のないもの(資格確認書類・通帳など)なら2点以上が必要。別世帯の代理人は委任状が必要です。
8. よくある質問(知立市の国保)
Q1. 令和8年度、知立市の国保税は上がりましたか?
A. 税率(所得割・均等割・平等割)は令和7年度から変わっていませんが、新設の子ども・子育て支援納付金分のぶん、多くの世帯で年600円〜1.3万円ほど増えます。
市の公表した計算例では、3人世帯(夫の所得350万円)で+12,500円、2人世帯(所得300万円と100万円)で+12,700円、5割軽減の単身世帯で+1,500円、7割軽減で+600円。いずれも増加分は子ども・子育て支援納付金分です。
例外は、法定軽減が広がった世帯です。4人世帯(夫の所得271万円)は2割軽減に入り、年38,100円の減になりました。
なお、医療給付費分の課税限度額は66万円→67万円に上がっているため、所得が高い世帯は最大で年1万円の増になりえます。
Q2. 税額を電話で教えてもらえますか?
A. 電話やメールでは回答してもらえません。窓口で試算します。市の文書は「試算を希望される場合は、下記をお持ちのうえ、国保医療課窓口までお越しください。(電話やメールでの回答はできません。)」と明記しています。
持ち物は本人確認書類と令和7年中の収入・所得がわかるもの(確定申告の控え、源泉徴収票など)。世帯主と国保加入者全員分が必要です。
概算なら、この記事の計算例や、市の案内文書の5つの世帯モデルが参考になります。
Q3. 社会保険に入ったあとで、うっかり国保の保険証で受診してしまいました
A. 保険適用分(7割または8割)を知立市国保に返還する必要があります。市は「社会保険等の資格取得日以降に、知立市国保の資格で医療機関等の診療を受けると、医療費10割のうち保険適用分(7割または8割)を知立市国保に返還しなくてはなりません」としています。
通知は2種類。①通知文と納付書が届いた場合は、納付書で支払います。支払い後、加入先の健康保険組合に請求できる可能性があり、その際は診療報酬明細書が届きます(領収書は再発行できないので保管を)。②同意書と申請書が同封された場合は、返送すれば市と健保組合の間で医療費を調整してくれるため、納付書での支払いは不要です。
どちらも診療日の翌日から2年を過ぎると調整・請求ができなくなります。国保の脱退は自分で手続きが必要です。就職したら14日以内に届け出ましょう。
Q4. 国保税の納付は口座振替でなければいけませんか?
A. 原則は口座振替ですが、できない場合は納付書などで払えます。知立市国民健康保険税規則第1条の2が「保険税の納付は、口座振替の方法による。ただし、口座振替の方法によることができないときは、納付書による納付その他の方法による」と定めています。
口座がない場合などは、納付書で金融機関・郵便局・コンビニ・スマートフォン決済・ペイジー・地方税お支払いサイトから納めます。
口座振替の登録は国保医療課窓口でキャッシュカードのみで手続きできます。年金天引きの対象者は、申出で口座振替に切り替えられます。
Q5. 年金天引きになる人と、ならない人の違いは?
A. 世帯の国保加入者全員が65〜74歳で、世帯主が国保に加入し、年18万円以上の年金を受給していることなどが条件です。市の文書では次の6つすべてに該当する必要があります。
①世帯主が国保に加入/②国保加入者全員が65歳以上75歳未満/③世帯主の年金が年額18万円以上/④世帯主の介護保険料が年金天引き/⑤国保税と介護保険料の合計が年金額の2分の1以下/⑥国保税を口座振替で納付していない。
口座振替にしている世帯は天引きにならないところがポイントです。対象でも申出により口座振替にできます。
天引きは4月・6月・8月が「仮徴収」、10月・12月・2月が「本徴収」で、金額が大きく変わることがあります。年間を均等にしたい場合は、1月から3月末までに「平準化」を申請してください。
Q6. 世帯主が会社の健康保険なのに、国保税の通知が世帯主に届きました
A. 世帯の中に国保加入者が1人でもいれば、納税義務者は世帯主です。市は「世帯主が職場の健康保険に加入していても、同じ世帯の中に国民健康保険に加入している人がいると、世帯主が納税義務者になります」としています。このような世帯主を擬制世帯主と呼びます。
市の計算例②(妻だけが国保加入)のように、被保険者が1人でも平等割は世帯単位でかかります(7割軽減後の例)。
納めた税額は実際に払った人が社会保険税控除を受けられます。個人ごとの納付額は伝えられないため、払った額で申告してください。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、所得に応じた軽減
(申請不要/要・所得申告)・未就学児の均等割軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども分均等割の軽減
(申請不要)・所得が著しく減少したときの減免
(要申請)・非自発的失業者の軽減
(要申請)・産前産後期間の減額
(要届出)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に知立市 国保医療課 国保年金係(市役所1階2番窓口・0566-95-0123)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険税もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|知立市の国保で押さえるべきポイント
- 知立市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療給付費分7.14%・後期支援分2.72%・介護分2.48%・子ども分0.29%
- 均等割は医療給付費分31,000円・後期支援12,700円・介護12,700円・子ども1,400円、平等割は合計で年37,600円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 令和8年度は税率の引き上げなし。所得割・均等割・平等割は令和7年度のまま。変わるのは子ども・子育て支援納付金分の新設、医療分の限度額(66万円→67万円)、法定軽減の拡大
- 所得割の合計は12.63%。刈谷市13.57%・安城市13.00%より低く、県内24市(当サイト調べ)で高い方から16番目
- 市の計算例は5本。新設の子ども分で年600円〜1.3万円増えるが、法定軽減が広がった4人世帯は年38,100円の減
- 2割軽減の基準は56万円→57万円、5割軽減は30.5万円→31万円。所得が基準のすぐ上にいた世帯が新たに軽減対象に
- 国保税の納付は口座振替が原則。市の規則(国民健康保険税規則第1条の2)で定め、年金天引きの条件にも「口座振替で納付していない」が入る
- 試算は窓口のみ。電話・メールでは回答しない。世帯主と加入者全員分の所得資料が必要
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年26万3千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は知立市 国保医療課 国保年金係(市役所1階2番窓口・0566-95-0123)
出典・参考:
・知立市公式:国民健康保険税(税率・軽減・納期・納付方法)
・知立市公式:国民健康保険税率等改正のお知らせ(令和8年5月15日・PDF)
・知立市公式:倒産・解雇などの離職に伴う国民健康保険税の軽減について
・知立市公式:年金から国民健康保険税をお支払いの方へ
・知立市公式:年末調整、確定申告の社会保険料控除について
・知立市公式:出産育児一時金・葬祭費
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は知立市公式サイトでご確認ください。