富田林市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
富田林市は人口約10万人、大阪府の南東部・南河内地域の中心にある市です。
この記事では、令和8年度の最新料率にもとづく富田林市の国保料の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
富田林市の料率は大阪府内統一保険料率です。令和6年度から府内43市町村すべてで料率と減免基準が統一され、「同じ所得、同じ世帯構成」なら府内のどこに住んでも同じ保険料になりました。
そのうえで富田林市が他市より踏み込んでいるのが4人世帯の計算例を1円単位で公開している点です。夫45歳(事業収入350万円・経費50万円)/妻37歳(給与収入120万円)/子10歳・2歳という世帯で、年間640,966円。未就学児の均等割半額まで計算式に組み込まれています。
もうひとつ、富田林市は子ども・子育て支援分の均等割1,841円の内訳を「18歳以上1,746円+18歳未満95円」と公表しています。この内訳は大阪府内でも市によって数字が違う——そこも本記事で扱います。
1. 富田林市の国民健康保険の概要
富田林市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
富田林市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
富田林市の国保は「保険税」ではなく「保険料」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。
料率は大阪府内統一保険料率。平成30年4月の制度改正で大阪府と市町村が共同保険者となり、大阪府は「同じ所得、同じ世帯構成であれば府内のどこに住んでいても同じ保険料額」という統一保険料率を設けました。富田林市も令和6年度からこの統一料率です。
富田林市は「令和8年度国民健康保険料の決定について」というPDFを公開し、料率・計算例・軽減基準をまとめています。本決定通知書は6月中旬頃に送付されます。
窓口対応では「やさしい日本語」と「Foreign language」の切り替えをサイトに用意しています。
また富田林市には「修学期間中の特例(マル学)制度」の専用ページがあります。学生が親元を離れて他市町村に住む場合の特例で、大学・専門学校に通う子どもがいる世帯には重要な制度です。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 9.50% | 34,990円 | 33,908円 | 660,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 3.06% | 11,191円 | 10,845円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.60% | 18,682円 | ― | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.28% | 1,841円 (富田林市は子ども・子育て支援分の均等割1,841円の内訳を「18歳以上均等割額1,746円+18歳未満均等割額95円」と公表しています。18歳未満の方には子ども・子育て支援分がかかりません(所得割も18歳以上の加入者のみ)) | ― | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は医療分・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 富田林市は子ども・子育て支援分の均等割1,841円の内訳を「18歳以上均等割額1,746円+18歳未満均等割額95円」と公表しています。18歳未満の方には子ども・子育て支援分がかかりません(所得割も18歳以上の加入者のみ)。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
所得割の合計は15.44%(医療分9.50%+後期高齢者支援分3.06%+介護分2.60%+子ども・子育て支援分0.28%/40〜64歳)。40歳未満なら12.84%です。
均等割の合計は1人65,022円(医療34,990+後期支援11,191+介護18,682+子ども1,841/18歳以上・40〜64歳)。40歳未満なら46,340円。
平等割は1世帯あたり年44,753円(医療分33,908円+後期高齢者支援分10,845円)。介護分と子ども・子育て支援分には平等割がありません。
賦課限度額は医療分66万円・後期高齢者支援分26万円・介護分17万円・子ども・子育て支援分3万円で、合計112万円です。市は区分ごとに「合計額が○万円を超える場合は、○万円がその世帯の保険料の年額です」と明記しています。
子ども・子育て支援分の所得割0.28%は「18歳以上の国保加入者」の所得にのみかかります。市は所得割の説明でも「18歳以上の国保加入者の前年中の所得に応じて計算した額の世帯合算」としており、18歳未満は所得割も対象外です。
令和8年度の保険料率(大阪府内統一保険料率)
| 区分 | (1)所得割 | (2)均等割(1人年額) | (3)平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 医療分 | 個々の所得割標準額×9.50% | 34,990円 | 33,908円 | 66万円 |
| 後期高齢者支援分 | 個々の所得割標準額×3.06% | 11,191円 | 10,845円 | 26万円 |
| 介護分 (介護保険第2号被保険者=40〜64歳) | 個々の所得割標準額×2.60% | 18,682円 | ― | 17万円 |
| 子ども・子育て支援分 (令和8年度新設) | 18歳以上の加入者の所得割標準額×0.28% | 1,841円 (18歳以上均等割1,746円+18歳未満均等割95円) | ― | 3万円 |
| 合計 | 15.44%(40〜64歳) 12.84%(40歳未満) | 65,022円(40〜64歳・18歳以上) 46,340円(40歳未満) | 44,753円 | 112万円 |
所得割標準額=収入金額 - 必要経費等 - 基礎控除43万円。市は必要経費等として給与所得控除(65万円〜)/公的年金等控除(65歳未満60万円〜・65歳以上110万円〜)/事業や不動産の必要経費を挙げています。
子ども・子育て支援分の「内訳」は市によって数字が違う
ここは富田林市の情報がなければ気づけない部分です。
令和8年度に新設された子ども・子育て支援分の均等割は、大阪府統一で18歳以上1人あたり1,841円。ところがこの1,841円の内訳——「全員にかかる基礎部分」と「18歳以上に上乗せされる部分」の配分——は、大阪府内でも市によって公表している数字が違います。
| 市 | 公表している内訳 | 合計 |
|---|---|---|
| 富田林市 | 18歳以上均等割 1,746円+18歳未満均等割 95円 | 1,841円 |
| 池田市 | 均等割 1,766円+18歳以上均等割 75円 | 1,841円 |
| 柏原市 | 均等割 1,762円+18歳以上均等割額 79円 | 1,841円 |
| 吹田市 | 均等割 1,775円+18歳以上均等割 66円 | 1,841円 |
| 堺市 | 均等割 1,742円+18歳以上被保険者均等割 99円 | 1,841円 |
| 箕面市 | 均等割額 1,732円+18歳以上均等割額 109円 | 1,841円 |
18歳以上1人が負担する合計額は、どの市でも1,841円で同じです。統一保険料率なので当然といえば当然です。
違うのは配分のほうです。子ども・子育て支援分の均等割は「全被保険者にかかる部分」+「18歳以上に上乗せする部分」という2階建てで、18歳未満にかかる部分は10割軽減されて0円になります。この2階建ての比率は、その市の18歳未満加入者の割合によって変わります。
18歳未満の加入者が多い市ほど「上乗せ部分」が大きくなる——軽減で消える分を18歳以上で埋め合わせる必要があるからです。箕面市の109円が最も大きく、吹田市の66円が最も小さい。富田林市は95円で、府内では大きめの部類に入ります。
結論として、加入者が払う金額は変わりません。18歳以上は1,841円、18歳未満は0円です。ただし「なぜ市によって書き方が違うのか」を知っておくと、複数の市のページを見比べたときに混乱せずに済みます。
富田林市が公表している4人世帯の計算例
市は4人世帯の計算例を、区分ごとにすべて式で示しています。未就学児の均等割半額まで組み込まれた実用的な例です。
モデル世帯:夫45歳(事業収入350万円・経費50万円)/妻37歳(給与収入120万円)/子10歳/子2歳
所得割標準額:夫 350万-50万-43万=257万円/妻 120万-65万-43万=12万円
| 区分 | 所得割 | 均等割 | 平等割 | 小計 |
|---|---|---|---|---|
| A 医療分 | 夫257万×9.50%=244,150円 妻12万×9.50%=11,400円 計255,550円 | 34,990円×3人+34,990÷2×1人 =122,465円 | 33,908円 | 411,923円 |
| B 後期高齢者支援分 | 夫257万×3.06%=78,642円 妻12万×3.06%=3,672円 計82,314円 | 11,191円×3人+11,191÷2×1人 =39,168円 | 10,845円 | 132,327円 |
| C 介護分 | 夫257万×2.60% =66,820円 (妻・子は40歳未満のため対象外) | 18,682円×1人 =18,682円 | ― | 85,502円 |
| D 子ども・子育て支援分 | 夫257万×0.28%=7,196円 妻12万×0.28%=336円 計7,532円 | (1,746円+95円)×2人 =3,682円 | ― | 11,214円 |
| E 年間保険料(A+B+C+D) | 640,966円 | |||
この計算例には読みどころが4つあります。
①未就学児(2歳)の均等割は半額——医療分は「34,990円×3人+34,990÷2×1人」、後期高齢者支援分は「11,191円×3人+11,191÷2×1人」。市が計算式のなかに半額を直接書いているのは親切です。
②介護分は夫1人分だけ——所得割も均等割も40〜64歳の加入者だけが対象。妻37歳と子2人は含まれません。市も「介護分は40歳未満の方は含まれません(例の場合、妻・子は計算されません)」と注記しています。
③子ども・子育て支援分は大人2人分だけ——所得割も均等割も18歳以上のみ。市は「子ども・子育て支援分は18歳未満の方は含まれません(例の場合、子は計算されません)」としています。10歳と2歳の子は、名前に反して「子ども分」の負担がゼロです。
④妻の給与所得控除は65万円——給与収入120万円から65万円を引いて55万円、さらに基礎控除43万円を引いて12万円。令和8年度から給与所得控除の最低額が65万円に引き上げられています(従来は55万円)。市はこの新しい数字で計算例を作っています。
所得に関係なくかかる部分の合計は199,168円(均等割122,465+39,168+18,682+3,682+平等割33,908+10,845)。年間保険料640,966円の約31%です。
平等割がある大阪府と、平等割がない自治体の比較
富田林市(大阪府統一)は3方式で、医療分と後期高齢者支援分に平等割があります。東京23区や横浜市は2方式で平等割がありません。
| 自治体 | 均等割(1人) | 平等割(1世帯) | 単身世帯 | 4人世帯 |
|---|---|---|---|---|
| 富田林市(大阪府統一) | 65,022円 | 44,753円 | 109,775円 | 304,841円 |
| 東京23区 | 84,873円 | なし | 84,873円 | 339,492円 |
| 橋本市(和歌山) | 60,600円 | 28,900円 | 89,500円 | 271,300円 |
| 奈良市(奈良県統一) | 57,100円 | 36,400円 | 93,500円 | 264,800円 |
富田林市は和歌山県・奈良県と近い南河内にあります。府県境をまたぐ引っ越しでは保険料の構造が変わります。
単身世帯では富田林市が最も重く109,775円。平等割44,753円がまるごとのってくるためです。
4人世帯だと東京23区(339,492円)より安くなりますが、橋本市・奈良市よりは3万〜4万円高い水準です。
大阪府統一料率は、単身世帯にとってかなり厳しい設計ということになります。単身の自営業者やフリーランスにとって、平等割44,753円は固定費として重くのしかかります。
ただし7割・5割・2割の軽減では、均等割と平等割の両方が軽減対象です。7割軽減なら109,775円が32,933円まで下がります。所得の申告さえしていれば自動的に適用されます。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 244,150円 + 均等割 122,465円 + 平等割 33,908円 ⇒ 400,523円
- 後期支援分: 所得割 78,642円 + 均等割 39,168円 + 平等割 10,845円 ⇒ 128,656円
- 介護分: 所得割 66,820円 + 均等割 37,364円 ⇒ 104,184円
- 子ども分: 所得割 7,196円 + 均等割 3,682円 ⇒ 10,878円
合計: 年間 約644,240円(月あたり約53,700円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 151,050円 + 均等割 34,990円 + 平等割 33,908円 ⇒ 219,948円
- 後期支援分: 所得割 48,654円 + 均等割 11,191円 + 平等割 10,845円 ⇒ 70,690円
- 介護分: 所得割 41,340円 + 均等割 18,682円 ⇒ 60,022円
- 子ども分: 所得割 4,452円 + 均等割 1,841円 ⇒ 6,293円
合計: 年間 約356,953円(月あたり約29,700円)
単身世帯でも平等割が合計で年44,753円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 290,248円 / 後期支援分 93,334円 / 介護分 79,262円 / 子ども分 8,365円 ⇒ 合計 約471,209円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 92,928円 / 後期支援分 29,808円 / 介護分 25,294円 / 子ども分 2,587円 ⇒ 合計 約150,617円
差額は年間およそ32万1千円。届出書1枚でこれだけ違います。富田林市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は富田林市公式サイトでご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 医療分 660,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年112万円(1,120,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 富田林市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、富田林市は子ども・子育て支援分の均等割1,841円の内訳を「18歳以上均等割額1,746円+18歳未満均等割額95円」と公表しています。18歳未満の方には子ども・子育て支援分がかかりません(所得割も18歳以上の加入者のみ)。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 富田林市 保険年金課 資格給付係(0721-25-1000 内線151)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
倒産・リストラなどで非自発的に失業した方は、給与所得を100分の30として算定する軽減が使えます。
市はこの制度の趣旨を明確に書いています——「昨今の景気状況・雇用情勢等に鑑み、倒産・リストラなどの非自発的失業者について、在職中と同程度の保険料負担で医療保険に加入できるようにするため、法律、政府方針に則り、国民健康保険における負担軽減を行うものです」。「在職中と同程度の保険料負担」——ここがこの制度の狙いです。会社の健康保険は労使折半なので、退職して国保に移ると負担が一気に増えます。それを緩和するのが目的です。
効果を試算します。給与収入400万円(給与所得276万円)の40代単身世帯なら、所得割標準額は276万-43万=233万円。所得割は233万×15.44%=359,752円、均等割65,022円と平等割44,753円を足して年約46.9万円です。
軽減が適用されると給与所得は276万×30%=82.8万円。所得割標準額は39.8万円まで下がり、所得割は61,451円。
さらにこの82.8万円で7割・5割・2割の軽減判定も行われます。単身世帯なら2割軽減の基準は43万+57万=100万円。82.8万円は基準以下なので2割軽減が適用され、均等割と平等割の合計109,775円が87,820円に。
合計は約14.9万円。差はおよそ32.0万円です。
富田林市が公表しているモデル世帯(4人・年640,966円)で考えると、さらに大きくなります。大黒柱が会社都合で退職した場合、所得割が下がるだけでなく、4人分の均等割と平等割にも軽減がかかります。世帯人数が多いほど効き目が増す仕組みです。
対象は離職時65歳未満で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが該当する方。ハローワークで雇用保険の受給資格の手続きを済ませ、受給資格者証の交付を受けてから市役所へ届け出てください。
届出先は保険年金課 資格給付係(0721-25-1000 内線151)です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 富田林市の減免制度|要申請
富田林市の法定軽減(7割・5割・2割)と未就学児の均等割軽減は申請不要ですが、収入の申告をしていないと軽減が適用されません。市は「市申告(課税課)または簡易申告(保険年金課)を5月までに済ませておいてください」と期限まで示しています。非自発的失業の軽減、産前産後の減免、その他の減免、修学期間中の特例(マル学)は申請が必要です。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 法定軽減(7割・5割・2割) (申請不要/要・収入申告) | 前年中の総所得金額等が①43万円+(給与所得者等の数-1)×10万円以下=7割、②①+31万円×(被保険者数+特定同一世帯所属者の数)以下=5割、③①+57万円×同以下=2割 | 均等割額+平等割額を軽減。判定基準日は4月1日または世帯単位で国保に新規加入した日のいずれか新しい日 |
| 未就学児の均等割額の軽減 (申請不要) | 未就学児(令和4年度から) | 均等割額の2分の1を減額。すでに法定軽減が適用されている場合は軽減後の均等割額の2分の1を減額(7割→8.5割、5割→7.5割、2割→6割) |
| 18歳未満の子ども・子育て支援分の全額軽減 (申請不要) | 18歳未満の被保険者 | 子ども・子育て支援分は均等割も所得割もかかりません。市は計算例で「子ども・子育て支援分は18歳未満の方は含まれません」と明記 |
| 非自発的失業者に係る軽減 (要申請) | 倒産・リストラ等で離職した方(離職時65歳未満)で、雇用保険受給資格者証の離職理由コードが該当する方 | 給与所得を100分の30として算定。市は「在職中と同程度の保険料負担で医療保険に加入できるようにするため」の制度と説明しています |
| 産前産後期間の保険料減免 (要申請) | 出産(予定)の被保険者 | 産前産後期間相当分の保険料を減免。市は「産前産後期間の保険料減免について」の専用ページを設けています |
| 後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減(特定世帯・特定継続世帯) (申請不要) | 世帯内の被保険者が後期高齢者医療制度へ移行し、国保の加入者が1人となった世帯 | 5年間、平等割が半額(介護分を除く)。6〜8年目は4分の3。法定軽減も世帯構成・収入が変わらなければ従来どおり継続 |
| 旧被扶養者に対する軽減 (要申請) | 被用者保険の本人が後期高齢者医療制度に移行したことにより、その被扶養者(65歳〜74歳)が新たに国保に加入した場合 | 2年間、均等割が半額(法定軽減7割・5割該当を除く)。被扶養者が1人の場合は平等割も2年間半額。所得割は当分の間免除 |
| 修学期間中の特例(マル学)制度 (要申請) | 就学のため親元を離れて他市町村に住む学生 | 住所を移しても引き続き富田林市の国保に加入できる制度。市は専用ページを設けています |
| その他の減免 (要申請) | 災害・失業・廃業・収入の減少等により生活が著しく困難になったとき | 減免基準も大阪府内で統一されています。「減免に関すること」のページで確認できます |
富田林市の軽減で他市より詳しいのが専従者給与の扱いです。市は具体例つきで説明しています。
「※3 専従者給与控除は経費に含めません。例)営業収入300万円 経費100万円(うち専従者給与控除36万円)の場合、軽減判定の為の営業所得=300万円-(100万円-36万円)=236万円」
自営業で家族に専従者給与を払っている世帯は、所得税の計算では経費になる専従者給与が、国保の軽減判定では経費にならないということです。この例では所得税上の所得が200万円なのに対し、軽減判定では236万円——36万円も高く見られます。軽減の境目にいる世帯には決定的な差になります。
65歳以上の年金所得は15万円控除して判定します(市の※4)。
給与所得者等の定義は「給与収入が65万円を超える方」と「公的年金等の収入が60万円を超える65歳未満の方、または125万円を超える65歳以上の方」。給与の基準が「65万円超」になっているのは、令和8年度から給与所得控除の最低額が65万円に引き上げられたためです(従来は55万円)。他市のページには55万円のまま更新されていないところもあるので、富田林市の記載のほうが新しい基準です。
後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減を、富田林市は数字入りで公開しています。「後期高齢に移行し、国保の加入者が1人となる場合には、5年間、世帯割で賦課される保険料(介護分を除く)が半額になり、6年〜8年間は、4分の3になります」。
これが特定世帯・特定継続世帯と呼ばれる制度です。夫婦2人で国保に入っていて夫が75歳になり後期高齢者医療へ移った場合、残された妻の世帯は平等割44,753円が5年間22,377円に、6〜8年目は33,565円になります。申請は不要で自動的に適用されます。
旧被扶養者の軽減も丁寧です。「被用者保険(社会保険)の本人が後期高齢者医療制度に移行することにより、その被扶養者(65歳〜74歳)が新たに国保に加入した場合、法定軽減7割、5割の該当の場合を除き、2年間、1人あたりで賦課される保険料(均等割)が半額に、被扶養者が1人の場合には、2年間世帯で賦課される保険料(平等割)も半額になります。さらに、その被扶養者の所得にかかる所得割保険料は当分の間免除されます」。被扶養者が1人なら平等割も半額という点は、他市のページではあまり明記されていません。
収入の申告について、市は期限まで示しています。「収入が非課税年金のみの人や18歳(令和8年1月1日時点)以上で収入が少ないまたは無収入のため所得申告をする必要のない人であっても、市申告(課税課)または簡易申告(保険年金課)を5月までに済ませておいてください」。
申告しないと2つの不利益があります。市は「申告をしていないと、年間の保険料が確定できず、たとえ保険料の法定軽減に該当する世帯であっても、軽減が適用されないことがあります。また、高額療養費制度における自己負担限度額も上限額を超えた金額で示されてしまうことがあります」としています。保険料だけでなく、入院したときの窓口負担の上限にも影響するということです。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- 特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯は年金天引き)
- 納付書(金融機関・コンビニ等)
- スマートフォン決済(納付書のバーコード読み取り)
富田林市の保険料は、令和8年度の本決定通知書が6月中旬頃に送付されます。市は「令和8年度国民健康保険料の決定について」というPDF(約1.7MB)を公開しており、料率・計算例・軽減基準がまとまっています。
「本決定」という言葉が出てくるのは、それ以前に仮算定があるためです。前年度の所得が確定する6月まで、暫定的な金額で通知される仕組みです。6月に届く本決定通知書の金額が、その年度の正式な保険料になります。
保険料に関する窓口が2つに分かれているのが富田林市の特徴です。
資格給付係——保険料の賦課(計算)・軽減手続き。加入・喪失手続き、非自発的失業者の軽減、産前産後の減免、減免、マル学制度。0721-25-1000 内線151。
収納係——保険料の納付に関すること。
「保険料がおかしい」なら資格給付係、「払えない」なら収納係という切り分けです。市のサイトでもページが分かれています。
還付については「国民健康保険料の還付について」の専用ページがあります。年度途中で社保に加入したのに脱退届が遅れた場合などに発生します。賦課決定・変更には2年の期間制限があるので、気づいたらすぐ手続きしてください。
75歳を迎える方がいる世帯についても専用ページ(「75歳を迎える方がいる世帯の国民健康保険料について」)があります。75歳の誕生日で後期高齢者医療制度に移りますが、同じ世帯に74歳以下の国保加入者が残る場合、平等割が5年間半額になる特定世帯の扱いになります。世帯全体の保険料が変わるので、事前に確認しておくと安心です。
保険料の試算については市が「国民健康保険料簡易試算」を用意しています。加入前におおよその金額を知りたい場合に使えます。
納付が困難なときは、滞納する前に収納係へ相談してください。分割納付や徴収猶予、減免の相談ができます。減免基準は大阪府内で統一されており、災害・失業・廃業・収入の減少等により生活が著しく困難になったときが対象です。
市役所の開庁時間は月〜金曜日 9時00分〜17時00分(土日祝、年末年始12月29日〜1月3日を除く)です。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 富田林市の国保窓口一覧
国保料の計算・軽減・減免の相談は富田林市役所の保険年金課です。賦課(計算)・軽減は資格給付係、納付は収納係と担当が分かれています。市は「やさしい日本語」「Foreign language」の表示切り替えにも対応しています。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 保険年金課 資格給付係 〒584-8511 大阪府富田林市常盤町1番1号 | 0721-25-1000 (内線151) FAX 0721-25-1343 | 保険料の賦課(計算)・軽減、加入・喪失手続き、非自発的失業者の軽減、産前産後期間の減免、その他の減免、修学期間中の特例(マル学) |
| 保険年金課 収納係 | 0721-25-1000(代表) | 保険料の納付に関すること、納付相談、口座振替、還付 |
| 課税課 | 0721-25-1000(代表) | 市申告(住民税の申告)。保険年金課での簡易申告も可。5月までに済ませてください |
| 国民健康保険料簡易試算 | - | 市が用意している保険料の試算。加入前におおよその金額を確認できます |
「保険料がおかしい」なら資格給付係、「払えない」なら収納係——富田林市は担当が分かれています。
収入の申告は5月までに。市は「市申告(課税課)または簡易申告(保険年金課)を5月までに済ませておいてください」としています。申告がないと軽減が適用されず、高額療養費の自己負担限度額も上限額で示されてしまいます。
令和8年度の本決定通知書は6月中旬頃に送付されます。市は「令和8年度国民健康保険料の決定について」というPDFも公開しています。
専従者給与控除は軽減判定では経費に含めません。市は「営業収入300万円 経費100万円(うち専従者給与控除36万円)→ 軽減判定の為の営業所得=236万円」という例を公開しています。
「修学期間中の特例(マル学)制度」があります。就学のため親元を離れて他市町村に住む学生が、引き続き富田林市の国保に加入できる制度です。
市役所の開庁時間は月〜金曜日 9時00分〜17時00分(土日祝・年末年始を除く)です。
8. よくある質問(富田林市の国保)
Q1. 4人家族だといくらくらいになりますか?
A. 富田林市が公表しているモデル世帯では、年間640,966円です。計算式まで市が公開しています。
モデル世帯:夫45歳(事業収入350万円・経費50万円)/妻37歳(給与収入120万円)/子10歳/子2歳
まず所得割標準額を出します。夫350万-50万(経費)-43万(基礎控除)=257万円。妻120万-65万(給与所得控除)-43万=12万円。
A 医療分:所得割(257万×9.50%=244,150円)+(12万×9.50%=11,400円)=255,550円/均等割 34,990円×3人+34,990÷2×1人=122,465円/平等割 33,908円 → 411,923円
B 後期高齢者支援分:所得割 82,314円/均等割 11,191円×3人+11,191÷2×1人=39,168円/平等割 10,845円 → 132,327円
C 介護分:所得割 夫257万×2.60%=66,820円/均等割 18,682円×1人 → 85,502円
D 子ども・子育て支援分:所得割 7,532円/均等割(1,746円+95円)×2人=3,682円 → 11,214円
E 合計 640,966円(月あたり約53,400円)
ポイントは「人数の数え方が区分ごとに違う」ことです。
①2歳児(未就学児)の均等割は半額——医療分・後期高齢者支援分の計算式に「÷2」が入っています。
②介護分は夫1人分だけ——市も「介護分は40歳未満の方は含まれません(例の場合、妻・子は計算されません)」と注記。
③子ども・子育て支援分は大人2人分だけ——市は「子ども・子育て支援分は18歳未満の方は含まれません(例の場合、子は計算されません)」としています。10歳と2歳の子は「子ども分」の負担がゼロです。
所得に関係なくかかる部分は199,168円で、年間保険料の約31%。この世帯は所得が高いため法定軽減には該当しません。
Q2. 自営業です。家族に専従者給与を払っていると軽減が不利になりますか?
A. 不利になります。所得税では経費になる専従者給与が、国保の軽減判定では経費に含まれません。富田林市は具体例を公開しています。
市が挙げている例はこうです——「営業収入300万円 経費100万円(うち専従者給与控除36万円)の場合、軽減判定の為の営業所得=300万円-(100万円-36万円)=236万円」。
所得税の計算では、営業所得は300万-100万=200万円です。ところが国保の軽減判定では専従者給与36万円を経費から除くので、236万円で判定されます。36万円も高く見られることになります。
軽減の境目にいる世帯には決定的な差です。たとえば夫婦2人世帯の2割軽減の基準は43万+57万×2人=157万円。所得税上の200万円でも236万円でも該当しませんが、収入がもっと少ない世帯なら結果が変わります。
理屈としては、専従者給与を受け取る側(家族)の所得としてもカウントされないよう調整する仕組みです。国保は世帯単位の制度なので、世帯内で所得を移し替えても軽減判定は変わらないようになっています。
ほかにも軽減判定で注意すべき扱いがあります。
①65歳以上の年金所得は15万円控除して判定します。
②給与所得者等の定義は「給与収入が65万円を超える方」と「公的年金等の収入が60万円を超える65歳未満の方、または125万円を超える65歳以上の方」。令和8年度から給与所得控除の最低額が65万円に引き上げられたため、この基準も65万円になっています。
③判定基準日は「4月1日または世帯単位で国保に新規加入した日のいずれか新しい日」です。
④総所得金額等には、国保資格のない国保上の世帯主の所得も含みます。世帯主が会社の健康保険に入っていても、その所得は軽減判定に算入されます。
不明な点は保険年金課 資格給付係(0721-25-1000 内線151)へ。
Q3. 子どもが大学で他市に住みます。国保はどうなりますか?
A. 「修学期間中の特例(マル学)制度」を使えば、住所を移しても引き続き富田林市の国保に加入できます。
富田林市は「修学期間中の特例(マル学)制度について」という専用ページを設けています。
通常のルールでは、国保は住民票のある市町村で加入します。大学進学で他市に住民票を移せば、その市の国保に入るのが原則です。
ところが学生の場合、親元の世帯の一員として扱うほうが実態に合うケースが多い。そこで国民健康保険法には修学のため他市町村に住所を移した学生は、引き続き元の市町村の被保険者とするという特例があります。これがマル学(学生用の資格確認書に「マル学」の表示が入ることから)です。
メリットは主に2つ。
①保険料が親の世帯の保険料に含まれる——学生本人に別途保険料がかかりません。学生に収入がほとんどなくても、下宿先の市で新たに均等割+平等割(大阪府なら1人分で109,775円相当)を負担せずに済みます。
②手続きが一本化される——親元の世帯で管理できます。
手続きには在学証明書などが必要です。転出届を出すときに、あわせて保険年金課資格給付係で手続きしてください。
注意点もあります。卒業したら届出が必要です。就職して社会保険に入る、あるいは下宿先に定住する場合は、マル学の資格を喪失する手続きをしてください。放置すると保険料の請求が続きます。
また学生本人がアルバイトで収入を得ている場合、その所得も親の世帯の保険料計算に入ります。所得割は加入者全員の所得を合算するためです。子ども・子育て支援分の所得割は18歳以上のみにかかるので、大学生なら対象になります。
詳しくは保険年金課 資格給付係(0721-25-1000 内線151)へ。
Q4. 夫が75歳になります。私の保険料はどうなりますか?
A. あなたが1人だけ国保に残る場合、平等割が5年間半額になります。6〜8年目は4分の3です(特定世帯・特定継続世帯)。
富田林市はこの制度を数字入りで公開しています——「後期高齢に移行し、国保の加入者が1人となる場合には、5年間、世帯割で賦課される保険料(介護分を除く)が半額になり、6年〜8年間は、4分の3になります」。
「世帯割」=平等割のことです。富田林市(大阪府統一)の平等割は44,753円(医療分33,908円+後期高齢者支援分10,845円)。
最初の5年間:44,753円 → 22,377円(半額)
6〜8年目:44,753円 → 33,565円(4分の3)
9年目以降:44,753円(通常額)
申請は不要です。市が世帯の状況を見て自動的に適用します。
背景はシンプルで、夫婦2人で1つの平等割を負担していたのに、1人になっても同じ金額がかかるのは重いという配慮です。
法定軽減も継続されます。市は「保険料の法定軽減を受けている世帯は、世帯構成や収入が変わらなければ、今までと同じ軽減(2割・5割・7割)を受けることができます」としています。後期高齢者医療に移った方は特定同一世帯所属者として軽減判定の人数にカウントされ続けるので、人数が減ったせいで軽減から外れることはありません。ただしその方の所得も判定に算入されます。
逆のパターンもあります。会社の健康保険に入っていた方が75歳で後期高齢者医療に移り、その被扶養者だった65歳〜74歳の方が新たに国保に加入する場合です。富田林市はこう説明しています——「法定軽減7割、5割の該当の場合を除き、2年間、1人あたりで賦課される保険料(均等割)が半額に、被扶養者が1人の場合には、2年間世帯で賦課される保険料(平等割)も半額になります。さらに、その被扶養者の所得にかかる所得割保険料は当分の間免除されます」。
被扶養者が1人なら平等割も半額という点は、他市のページではあまり明記されていません。こちらは申請が必要です。
市は「75歳を迎える方がいる世帯の国民健康保険料について」という専用ページも設けています。
Q5. 収入がありません。申告しないとどうなりますか?
A. 保険料の軽減が適用されないうえ、入院時の高額療養費の自己負担限度額も上限額で判定されてしまいます。富田林市は「5月までに」と期限も示しています。
市の説明はこうです——「収入が非課税年金のみの人や18歳(令和8年1月1日時点)以上で収入が少ないまたは無収入のため所得申告をする必要のない人であっても、市申告(課税課)または簡易申告(保険年金課)を5月までに済ませておいてください」。
そして不利益を2つ挙げています。
①「申告をしていないと、年間の保険料が確定できず、たとえ保険料の法定軽減に該当する世帯であっても、軽減が適用されないことがあります」
②「高額療養費制度における自己負担限度額も上限額を超えた金額で示されてしまうことがあります」
②のほうが見落とされがちですが、影響は大きいです。高額療養費の自己負担限度額は所得区分によって決まります。所得が把握できないと上位の区分で判定されてしまい、入院や手術のときの窓口負担の上限が高くなります。低所得区分なら月35,400円のところが、上位区分だと月8万円超になることもあります。
①の金額的な影響も見ておきます。富田林市(大阪府統一)の所得に関係なくかかる部分は、40〜64歳単身で109,775円(均等割65,022円+平等割44,753円)。7割軽減が適用されれば32,933円になり、年約7.7万円の差です。
申告の手段は2つあります。
①市申告——課税課で行う住民税の申告
②簡易申告——保険年金課で行う、国保料算定のための簡易な申告
収入がゼロでも申告が必要です。むしろ収入がゼロの方こそ、申告しないと7割軽減を逃してしまいます。
世帯主が国保に加入していなくても、その所得は軽減判定に入ります。市は「国保加入者等(国保資格のない国保上の世帯主を含む)で前年の1月〜12月に所得のある人すべての所得となります」としています。世帯全員分の申告が必要です。
会社都合で退職した方は、あわせて非自発的失業者の軽減を届け出てください。給与収入400万円の40代単身なら年約32.0万円の差になります。
Q6. 「子ども分」なのに子どもは負担しないのですか?
A. そのとおりです。18歳未満は均等割も所得割もかかりません。負担するのは18歳以上の加入者です。
令和8年度に新設された子ども・子育て支援分(子ども・子育て支援納付金賦課額)は、名前から「子どもにかかる保険料」と誤解されがちですが、逆です。子育て世帯を社会全体で支えるための財源で、児童手当の拡充や妊婦のための給付支援などに充てられます。
富田林市は計算例で明記しています——「子ども・子育て支援分は18歳未満の方は含まれません(例の場合、子は計算されません)」。市の4人世帯モデル(子10歳・2歳)でも、子ども・子育て支援分の均等割は大人2人分(3,682円)だけです。
所得割についても、市は「18歳以上の国保加入者の前年中の所得に応じて計算した額の世帯合算」としています。18歳未満は所得割も対象外です(アルバイト収入のある高校生でも子ども分はかかりません)。
金額は大阪府統一で18歳以上1人あたり年1,841円、賦課限度額は3万円。所得割は0.28%です。
内訳を富田林市は「18歳以上均等割額=1,746円、18歳未満均等割額=95円」と公表しています。合計1,841円です。
おもしろいのは、この内訳が大阪府内でも市によって数字が違うことです。池田市は「1,766円+75円」、柏原市は「1,762円+79円」、吹田市は「1,775円+66円」、堺市は「1,742円+99円」、箕面市は「1,732円+109円」——合計はどれも1,841円ですが、配分が違います。
理由は、18歳未満にかかる部分が10割軽減で消える分を、18歳以上で埋め合わせる設計だからです。18歳未満の加入者が多い市ほど「上乗せ部分」が大きくなります。富田林市の95円は府内では大きめの部類です。
加入者が払う金額は変わりません。18歳以上は1,841円、18歳未満は0円です。
Q7. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減(7割・5割・2割)
(申請不要/要・収入申告)・未就学児の均等割額の軽減
(申請不要)・18歳未満の子ども・子育て支援分の全額軽減
(申請不要)・非自発的失業者に係る軽減
(要申請)・産前産後期間の保険料減免
(要申請)・後期高齢者医療制度への移行に伴う軽減(特定世帯・特定継続世帯)
(申請不要)・旧被扶養者に対する軽減
(要申請)・修学期間中の特例(マル学)制度
(要申請)・その他の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q8. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に富田林市 保険年金課 資格給付係(0721-25-1000 内線151)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|富田林市の国保で押さえるべきポイント
- 富田林市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は医療分9.50%・後期支援分3.06%・介護分2.60%・子ども分0.28%
- 均等割は医療分34,990円・後期支援11,191円・介護18,682円・子ども1,841円、平等割は合計で年44,753円。賦課限度額は世帯合計で年112万円
- 富田林市の料率は大阪府内統一保険料率(令和6年度から)。3方式で、所得割15.44%(40〜64歳)は全国的に高い水準
- 市公表のモデル計算例:4人世帯(夫45歳事業収入350万・妻37歳給与120万・子10歳/2歳)で年640,966円。未就学児の均等割半額も計算式に明記
- 子ども・子育て支援分の均等割の内訳を「18歳以上1,746円+18歳未満95円」と公表。合計1,841円は府内共通だが、内訳は市ごとに違う
- 専従者給与控除は軽減判定では経費に含めない——市は「営業収入300万・経費100万(うち専従者給与36万)→ 軽減判定の営業所得236万円」という例を公開
- 後期高齢者医療への移行で国保加入者が1人になると、平等割が5年間半額・6〜8年目は4分の3(44,753円→22,377円→33,565円)
- 旧被扶養者は2年間均等割半額、被扶養者が1人なら平等割も半額、所得割は当分の間免除
- 「修学期間中の特例(マル学)制度」——就学のため他市町村に住む学生も富田林市の国保に加入できる
- 収入の申告は5月までに。申告しないと軽減が適用されず、高額療養費の自己負担限度額も上限額で判定される
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年32万1千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は富田林市 保険年金課 資格給付係(0721-25-1000 内線151)
出典・参考:
・富田林市公式:保険料について(計算・申請など)
・富田林市公式:国民健康保険料の賦課軽減について(資格給付係)
・富田林市公式:非自発的な失業者に対する国民健康保険料の軽減措置について
・富田林市公式:修学期間中の特例(マル学)制度について
・大阪府:令和6年度から大阪府内の市町村国民健康保険料を統一します
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は富田林市公式サイトでご確認ください。