鹿児島市の国民健康保険|令和8年度の保険料・減免・申請窓口を完全ガイド
鹿児島市は人口約59万人、鹿児島県の県庁所在地で中核市です。
この記事では、令和8年度の最新税率にもとづく鹿児島市の国保税の計算方法、軽減・減免制度、会社都合退職での特例軽減、窓口情報までまとめました。
鹿児島市は減免の種類が7つと豊富で、しかも要件が具体的に公開されています。とくに「所得激減」減免は前年比10分の7以下(=30%以上の減少)で対象——他市の「2分の1以下」より要件がゆるやかです。
もうひとつ、「債務弁済のために土地または家屋を売却し、売却額全額を債務弁済にあてて、なお債務残高が残る場合」という珍しい減免もあります。
1. 鹿児島市の国民健康保険の概要
鹿児島市の国保は、勤務先の健康保険(社保)に加入していない方が対象です。自営業者、フリーランス、退職者、無職の方、パート・アルバイトで社保未加入の方、外国人住民などが該当します。
鹿児島市の保険料は3方式(所得割+均等割+平等割)で計算します。「平等割」は世帯単位でかかる定額部分で、世帯人数が少ないほど1人あたりの負担感が大きくなります。
鹿児島市は「保険料」ではなく「保険税」方式で、3方式(所得割+均等割+平等割)です。
1世帯あたりの国保税はその世帯における加入者の人数および前年中(令和7年1月〜12月)の所得に基づき、基礎課税額・後期高齢者支援金等課税額・介護納付金課税額(40歳以上65歳未満の人)・子ども・子育て支援納付金課税額ごとに計算し、これらを合計した金額になります。
令和8年度は国や県の方針に基づき税率を改定しました。あわせて子ども・子育て支援納付金課税額を新設し、基礎課税額の課税限度額を引き上げています。
国保のしくみそのものは国民健康保険の基礎知識まとめ、加入・脱退の手順は国民健康保険の加入手続き完全ガイドをあわせてどうぞ。
2. 保険料の計算方法|令和8年度の料率
| 区分 | 所得割率 | 均等割(1人年額) | 平等割(1世帯年額) | 賦課限度額 |
|---|---|---|---|---|
| 基礎課税額(医療分) | 8.26% | 34,600円 | 23,000円 | 670,000円 |
| 後期高齢者支援金分 | 2.94% | 12,200円 | 8,100円 | 260,000円 |
| 介護分(40〜64歳) | 2.47% | 12,000円 | 6,100円 | 170,000円 |
| 子ども・子育て支援金分 | 0.29% | 1,290円 (子ども・子育て支援納付金課税額の均等割額1,290円には18歳以上均等割額(1人あたり90円)を含みます。「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前のこども」には10割軽減措置が適用されます) | 800円 | 30,000円 |
- 所得割の計算ベースは「前年中の総所得金額等 - 基礎控除43万円」=基準総所得金額。加入者ひとりごとに計算して世帯で合算します。
- 40歳未満は基礎課税額(医療分)・後期支援分・子ども分のみ。40歳以上65歳未満には介護分が加わります。
- 子ども・子育て支援納付金課税額の均等割額1,290円には18歳以上均等割額(1人あたり90円)を含みます。「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前のこども」には10割軽減措置が適用されます。申請は不要です。
- 年度途中の加入・脱退は月割り計算になります。
令和8年度は国や県の方針を踏まえて税率を改定しました。鹿児島県も保険料水準の統一に向けて動いており、市は「保険料水準の統一」の専用ページも設けています。
所得割の合計は基礎8.26%+後期高齢者支援金等2.94%+介護2.47%+子ども0.29%=13.96%(40〜64歳)。課税限度額の合計は113万円です。
子ども・子育て支援納付金課税額の均等割1,290円には18歳以上均等割額(1人あたり90円)が含まれます。「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前のこども」には10割軽減措置が適用されます。
基礎控除額は合計所得金額に応じて2,400万円以下で43万円、2,400万円超2,450万円以下で29万円、2,450万円超2,500万円以下で15万円、2,500万円超は適用なしです。
均等割の合計は1人60,090円(基礎34,600+後期支援12,200+介護12,000+子ども1,290)、平等割の合計は38,000円。単身40〜64歳なら所得ゼロでも年98,090円が基本になります(軽減の対象にはなります)。
令和8年度の税率と課税限度額
| 加入者全員 | 40歳以上65歳未満 の加入者 | |||
|---|---|---|---|---|
| 基礎課税額 (医療分) | 後期高齢者 支援金等課税額 | 子ども・子育て 支援納付金課税額 | 介護納付金 課税額 | |
| 所得割額 | 8.26% | 2.94% | 0.29% | 2.47% |
| 均等割額 | 34,600円 | 12,200円 | 1,290円 (18歳以上均等割 90円を含む) | 12,000円 |
| 平等割額 | 23,000円 | 8,100円 | 800円 | 6,100円 |
| 課税限度額 | 67万円 | 26万円 | 3万円 | 17万円 |
市は「国や県の方針に基づき、令和8年度の税率を改定しました。また、地方税法等の改正に伴い、子ども・子育て支援納付金課税額を新設し、新たに課税限度額を規定するとともに、基礎課税額の課税限度額を引き上げました」と説明しています。
基礎課税額の均等割34,600円はやや高め、平等割23,000円も標準以上です。所得割の合計は13.96%(40〜64歳)。課税限度額の合計は113万円です。
4区分すべてに平等割があるのが鹿児島市の特徴です(介護分にも6,100円、子ども分にも800円)。介護分や子ども分に平等割を設けない自治体も多いので、その分やや割高になります。
軽減判定の所得は「所得割の所得」と違います
鹿児島市は軽減判定の注意点を7つ挙げています。とくに所得割と扱いが逆になる項目を押さえてください。
| 項目 | 軽減判定に用いる所得 | 所得割の計算に用いる所得 |
|---|---|---|
| 65歳以上の公的年金等所得 (令和8年1月1日現在) | 15万円を控除した額 | 控除前の額 |
| 譲渡所得の特別控除 | 特別控除前の額 | 特別控除後の額 |
| 事業専従者給与(控除) | 事業主の所得に繰り戻して判定 | |
| 擬制世帯主(国保加入者でない世帯主)の所得 | 判定に含める | |
| 特定同一世帯所属者の所得 | 判定に含める | |
そして判定のタイミングにも注意が必要です。市の説明は「賦課期日(令和8年4月1日、年度途中で加入された世帯は加入日、世帯主変更があった場合は変更があった日)現在の状況で判定します。(年度途中に加入者の増減があっても再判定されません。)」。
年度途中で家族が増えても減っても、軽減の判定はやり直されません。世帯主変更があったときだけ、その日を基準に判定し直されます。
もうひとつ実用的な情報です。市は「法定軽減が適用されている場合は、納税通知書右側中段の『法定軽減(均等割額及び平等割額)の状況』に軽減割合が表示されています」としています。自分に軽減がかかっているかは納税通知書で確認できます。
【計算例1】40歳夫婦+子ども2人(うち1人は未就学児)/世帯所得300万円
所得はすべて夫(40歳)のものとして計算します。基準総所得金額 = 300万円 - 43万円 = 257万円
- 医療分: 所得割 212,282円 + 均等割 121,100円 + 平等割 23,000円 ⇒ 356,382円
- 後期支援分: 所得割 75,558円 + 均等割 42,700円 + 平等割 8,100円 ⇒ 126,358円
- 介護分: 所得割 63,479円 + 均等割 24,000円 + 平等割 6,100円 ⇒ 93,579円
- 子ども分: 所得割 7,453円 + 均等割 2,580円 + 平等割 800円 ⇒ 10,833円
合計: 年間 約587,152円(月あたり約48,900円)
この世帯の総所得金額等は300万円。2割軽減の判定基準は「43万円+57万円×4人=271万円」なので、低所得軽減には届きません。
【計算例2】40歳単身/年収300万円(給与所得202万円)
基準総所得金額 = 202万円 - 43万円 = 159万円
- 医療分: 所得割 131,334円 + 均等割 34,600円 + 平等割 23,000円 ⇒ 188,934円
- 後期支援分: 所得割 46,746円 + 均等割 12,200円 + 平等割 8,100円 ⇒ 67,046円
- 介護分: 所得割 39,273円 + 均等割 12,000円 + 平等割 6,100円 ⇒ 57,373円
- 子ども分: 所得割 4,611円 + 均等割 1,290円 + 平等割 800円 ⇒ 6,701円
合計: 年間 約320,054円(月あたり約26,700円)
単身世帯でも平等割が合計で年38,000円のってきます。平等割のない自治体(横浜市や東京23区など)と比べると、この分がまるごと差になります。
【計算例3】会社都合で退職した40歳単身/前年の給与収入400万円
ここが一番お金の動くところです。給与収入400万円=給与所得276万円の方が、倒産・解雇などで離職したケース。
軽減を届け出なかった場合(基準総所得金額 276万-43万=233万円)
- 医療分 250,058円 / 後期支援分 88,802円 / 介護分 75,651円 / 子ども分 8,847円 ⇒ 合計 約423,358円
非自発的失業者の軽減を届け出た場合(給与所得を100分の30に圧縮:276万×30%=82.8万円 → 基準総所得金額 39.8万円)
- 判定所得も82.8万円に下がるため均等割・平等割の2割軽減もあわせて適用されます(2割軽減の基準=43万+57万×1人=100万円以下)
- 医療分 78,955円 / 後期支援分 27,941円 / 介護分 24,311円 / 子ども分 2,826円 ⇒ 合計 約134,033円
差額は年間およそ28万9千円。届出書1枚でこれだけ違います。鹿児島市が対象者を自動で拾ってくれるわけではないので、心当たりのある方は窓口へ。
(注)上記は本記事による概算です。正確な金額は鹿児島市公式の保険料試算でご確認ください。退職直後で任意継続と迷っている方は任意継続 vs 国民健康保険もどうぞ。
3. 賦課限度額(保険料の上限)
- 基礎課税額(医療分) 670,000円 / 後期支援分 260,000円 / 介護分 170,000円 / 子ども分 30,000円
- 世帯合計の最大値: 年113万円(1,130,000円)
所得がどれだけ高くてもここで頭打ちです。
4. 鹿児島市の軽減・減免制度
制度は自動で適用されるものと申請しないと適用されないものに分かれます。取りこぼしが起きるのはいつも後者です。
4-1. 低所得世帯の軽減(7割・5割・2割)|自動適用
| 軽減率 | 世帯の総所得金額等が以下の額以下 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 5割軽減 | 43万円 + 31万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
| 2割軽減 | 43万円 + 57万円×被保険者数 + 10万円×(給与所得者等の数 - 1) |
軽減されるのは均等割と平等割です。所得割は対象外。収入がない方も住民税の申告をしないと軽減判定が回りません。「無職なのに保険料が高い」の原因はたいていこれです(無職の人の国民健康保険)。
4-2. 未就学児の均等割5割軽減|自動適用
未就学児(小学校入学前)の均等割が所得制限なく一律5割軽減。低所得軽減との併用ができ、7割軽減世帯の未就学児は合わせて8.5割軽減になります。申請不要。
4-3. 子ども・子育て支援金分の18歳未満軽減|自動適用
令和8年度に新設された子ども・子育て支援金分は、子ども・子育て支援納付金課税額の均等割額1,290円には18歳以上均等割額(1人あたり90円)を含みます。「18歳に達する日以後の最初の3月31日以前のこども」には10割軽減措置が適用されます。子ども本人の負担は実質ゼロです。申請不要。
4-4. 非自発的失業者の保険料軽減|要申請
倒産・解雇・雇止めなどで離職し、雇用保険の「特定受給資格者」または「特定理由離職者」に該当する離職時65歳未満の方は、前年の給与所得を100分の30として計算します。計算例3のとおり、効き目が別格の制度です。
- 軽減期間: 離職日の翌日から翌年度末まで(最大2年分)
- 離職理由コード: 特定受給資格者=11・12・21・22・31・32/特定理由離職者=23・33・34
- 必要書類: 雇用保険受給資格者証(または受給資格通知)の写し、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの
- 届出先: 国民健康保険課 賦課係(市役所別館1階5番窓口・099-216-1229)/谷山支所市民課 国民健康保険係(谷山支所1階)
- 注意: 届け出ないと適用されません。自己都合退職は対象外です
会社都合で離職された方は、前年の給与所得を100分の30とみなして計算する非自発的失業者の軽減が使えます(離職時65歳未満、雇用保険の特定受給資格者・特定理由離職者が対象)。申請が必要です。
鹿児島市の場合、非自発的失業者の軽減に該当しない失業でも「所得激減」減免が使える可能性があります。要件は「自己都合を除く失業(定年退職を除く)、事業の休業、廃業、疾病、負傷等により所得が激減し、世帯における当該年の合計所得金額の合算額の見積額が前年の合計所得金額の合算額の10分の7以下に減少すると認められ、かつ前年の合計所得金額の合算額が600万円以下(擬制世帯主の所得を除く)」。
「10分の7以下」=30%以上の減少で対象になります。他市の「2分の1以下(50%減)」より要件がゆるやかです。事業の休業・廃業・疾病・負傷も対象なので、雇用保険の受給資格がない方にも道があります。
市は「令和8年度所得激減減免案内文(PDF:165KB)」を公開しているので、詳細はそちらで確認してください。納期限までの申請が必要です。
書類の書き方まで含めた手順は失業したときの国保「軽減措置」完全ガイドで解説しています。
4-5. 産前産後期間の保険料軽減|要届出
出産する国保被保険者がいる世帯は、対象者の所得割額と均等割額について、出産予定月(または出産月)の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は3か月前から6か月分)が軽減されます。妊娠85日以上の出産(死産・流産・早産を含む)が対象で、出産予定日の6か月前から届出可能。産前産後の免除・軽減制度もどうぞ。
4-6. 鹿児島市の減免制度|要申請
鹿児島市の法定軽減は申請不要(全員の所得申告が前提)、減免は7種類すべて申請が必要です。市は「納期限までの申請が必要です」と明記しています。
| 種類 | 主な要件 | 減免内容・手続き |
|---|---|---|
| 法定軽減措置 (申請不要/要・全員の所得申告) | 前年中の世帯の総所得金額等の合算額が①43万円+10万円×(給与所得者等の数-1)以下=7割、②43万円+31万円×被保険者数+同以下=5割、③43万円+57万円×被保険者数+同以下=2割 | 均等割額・18歳以上均等割額・平等割額を軽減。納税通知書右側中段に軽減割合が表示されます |
| 子ども・子育て支援納付金課税額の均等割軽減 (申請不要) | 18歳に達する日以後の最初の3月31日以前のこども | 10割軽減措置が適用されます |
| 1.災害による減免 (要申請) | ①災害により納税義務者が障害者となった場合、②災害により直接居住の用に供する住宅又は日常使用する家財が10分の3以上の損害(前年の世帯の合計所得1,000万円以下)、③災害により収穫すべき農作物・所有する家畜に被害を受け、減収による損失額が平年の10分の3以上(同1,000万円以下) | 申請により国保税が減免されることがあります |
| 2.所得激減による減免 (要申請) | 自己都合を除く失業(定年退職を除く)、事業の休業、廃業、疾病、負傷等により所得が激減し、当該年の合計所得金額の見積額が前年の10分の7以下に減少すると認められ、かつ前年の合計所得金額の合算額が600万円以下(擬制世帯主の所得を除く) | 市が「令和8年度所得激減減免案内文(PDF)」を公開しています |
| 3.生活保護による減免 (要申請) | 納税義務者が生活保護の適用を受けることとなった場合 | 各支所の総務市民課でも受付可 |
| 4.債務弁済による減免 (要申請) | 債務弁済のために土地または家屋を売却し、売却額全額を債務弁済にあてて、なお債務残高が残る場合(自己・連帯) | 他市ではあまり見ない減免です |
| 5.給付制限による減免 (要申請) | 刑事施設に収監され給付制限を受けている場合 | 各支所の総務市民課でも受付可 |
| 6.旧被扶養者の減免 (要申請) | 被用者保険(職場の健康保険等)の本人が後期高齢者医療制度の被保険者となったことに伴い、65歳以上の被扶養者が国保に加入した場合。『国保組合』からの加入者は非該当 | 各支所の総務市民課でも受付可 |
| 7.東日本大震災に伴う原発避難者の減免 (要申請) | 東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い、避難指示区域等から避難され納税義務者となった場合 | 令和5年度から段階的な見直しを行っています |
鹿児島市の減免で押さえておきたい点を4つ挙げます。
①納期限までの申請が必要です。市は「次のいずれかに該当し、納付が困難と認められる場合には、申請により国保税が減免されることがありますので、お早めにご相談ください(納期限までの申請が必要です)」としています。
②「所得激減」の要件は10分の7以下=30%以上の減少です。他市の多くが「2分の1以下(50%減)」を条件にしているのに対し、鹿児島市は要件がゆるやか。自己都合を除く失業(定年退職を除く)のほか、事業の休業・廃業・疾病・負傷が対象で、前年の合計所得600万円以下(擬制世帯主の所得を除く)が上限です。
③「債務弁済」による減免があります。「債務弁済のために土地または家屋を売却し、売却額全額を債務弁済にあてて、なお、債務残高が残る場合」。不動産を売れば譲渡所得が発生して翌年度の国保税が跳ね上がりますが、その売却が債務弁済のためで、なお借金が残るなら減免の対象になり得るということです。他市ではあまり見ない制度です。
④支所によって受け付けられる減免が違います。市の記載は「各支所の総務市民課(国民健康保険担当窓口)での受付は3,5,6の減免のみ」——生活保護(3)・給付制限(5)・旧被扶養者(6)だけです。災害(1)・所得激減(2)・債務弁済(4)・原発避難者(7)は、国民健康保険課賦課係(市役所別館1階5番窓口)か谷山支所市民課国民健康保険係へ。
なお「減免申請には、国保加入者全員と擬制世帯主及び特定同一世帯所属者の前年中の所得申告が必要です」。
保険料が重いと感じたときの選択肢は保険料が高い・払えないときのガイドもあわせて。
4-7. 払えないときは滞納する前に相談
滞納すると督促 → 延滞金 → 財産の差押えと段階的に進みます。滞納してから相談するより、滞納する前に相談したほうが選べる手が多い。分割納付や徴収猶予の相談ができます(払えない・滞納したときの対処法)。
5. 納付方法
- 口座振替(納め忘れがなく最も確実)
- スマホ決済(請求書払い)
- コンビニ納付
- 納付書による金融機関窓口払い
- 年金からの特別徴収(65〜74歳の一定要件の世帯)
鹿児島市は所得申告について申告不要の条件を3つ明記しています。次に該当する人は申告不要です。
①税務署に所得税及び復興特別所得税の確定申告書を提出した人、または給与収入のみで勤務先から鹿児島市に給与支払報告書を提出してある人
②公的年金等(障害・遺族年金を除く)のみを受給している65歳以上(昭和36年1月1日以前生まれ)の人で、前年中の支給額(複数の年金を受給されている人はその合計額)が151万5千円以下の人
③前年中に所得がなく、年末調整や所得申告などで同一生計配偶者や扶養親族になっている人(鹿児島市外の親族から税法上の扶養となっている人は申告が必要です)
それ以外の方は申告が必要です。市は「前年中に所得がなかった人や障害・遺族年金のみを受給され、扶養親族等になっていない人なども必ず市民税課、谷山税務課又は各支所市税窓口係(テレビ窓口)で市県民税の申告をしてください」としています。
申告のメリットも市が明示しています。「申告することで国保税や高額療養費の自己負担限度額及び入院時の食事代などが減額される場合があります」。保険税だけでなく、入院時の負担にも直結します。
申告窓口には「各支所市税窓口係(テレビ窓口)」が含まれます。テレビ会議システムで本庁の職員と相談できる仕組みで、支所でも本庁並みの対応が受けられます。
また納税通知書の見方も案内されています。右側中段の『法定軽減(均等割額及び平等割額)の状況』に軽減割合が、右側下段の『被保険者の資格状況・内訳』に基準総所得額が表示されます。
6. 加入・脱退の手続き
6-1. 加入手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 会社を退職した | 健康保険資格喪失証明書、本人確認書類、マイナンバーがわかるもの |
| 他市区町村から転入 | 本人確認書類、マイナンバーがわかるもの(転入届と同時に手続き可) |
| 子どもが生まれた | 本人確認書類、母子健康手帳 |
| 生活保護が廃止された | 保護廃止(停止)通知書、本人確認書類 |
6-2. 脱退手続き(事由発生から14日以内)
| 事由 | 必要書類 |
|---|---|
| 就職して社保に加入した | 新しい健康保険の資格確認書等、国保の保険証・資格確認書、本人確認書類 |
| 他市区町村へ転出 | 本人確認書類(転出届と同時に手続き可) |
| 生活保護の受給開始 | 保護決定通知書、本人確認書類 |
| 死亡 | 本人確認書類、死亡を確認できる書類 |
脱退の届出を忘れると国保料の請求が止まりません。社保と国保の二重払いになって、あとから還付手続きに走ることになります。就職時は就職したときの脱退手続き完全ガイド、引っ越し時は引っ越したときの手続き完全ガイドを参照してください。
7. 鹿児島市の国保窓口一覧
国保税の計算・軽減・減免の相談は鹿児島市役所別館1階5番窓口の国民健康保険課 賦課係が中心です。谷山支所と各支所でも一部の手続きができますが、受け付けられる減免の種類が異なるので注意してください。
| 窓口 | 電話番号 | 主な業務 |
|---|---|---|
| 国民健康保険課 賦課係 【市役所別館1階5番窓口】 〒892-8677 鹿児島市山下町11-1 | 099-216-1229 ファクス 099-216-1200 | 国保税の計算・賦課、法定軽減、非自発的失業者の軽減、7種類すべての減免申請 |
| 谷山支所 市民課 国民健康保険係 【谷山支所1階】 | 鹿児島市役所代表 099-224-1111 | 7種類すべての減免申請、国保の各種手続き |
| 各支所 総務市民課 (国民健康保険担当窓口) | 鹿児島市役所代表 099-224-1111 | 減免は「3.生活保護」「5.給付制限」「6.旧被扶養者」のみ受付 |
| 市民税課/谷山税務課/ 各支所市税窓口係(テレビ窓口) | 鹿児島市役所代表 099-224-1111 | 市県民税の申告(国保税の軽減判定に必要) |
各支所の総務市民課で受け付けられる減免は「3.生活保護」「5.給付制限」「6.旧被扶養者」の3つだけです。災害・所得激減・債務弁済・原発避難者の減免は、国民健康保険課賦課係か谷山支所へ。
減免は納期限までの申請が必要です。納期限を過ぎると対象外になります。
市県民税の申告は各支所の「テレビ窓口」でもできます。テレビ会議で本庁とつないで手続きできる仕組みです。
自分に軽減がかかっているかは納税通知書で確認できます。右側中段の『法定軽減(均等割額及び平等割額)の状況』欄をご覧ください。
8. よくある質問(鹿児島市の国保)
Q1. 収入が3割減りました。減免は受けられますか?
A. 受けられる可能性があります。鹿児島市の「所得激減」減免は10分の7以下=30%以上の減少で対象です。
市の要件はこうです。「自己都合を除く失業(定年退職を除く)、事業の休業、廃業、疾病、負傷等により所得が激減し、世帯における当該年の合計所得金額の合算額の見積額が前年の合計所得金額の合算額の10分の7以下に減少すると認められ、かつ前年の合計所得金額の合算額が600万円以下(擬制世帯主の所得を除く)である場合」。
多くの自治体は「2分の1以下(50%以上の減少)」を条件にしています。鹿児島市の30%減で対象という基準は、かなりゆるやかな部類です。
対象事由も広く、失業だけでなく事業の休業・廃業・疾病・負傷が含まれます。雇用保険の受給資格がない自営業の方や、病気で働けなくなった方にも道があります。
ただし自己都合の失業と定年退職は除外、前年の合計所得600万円以下が上限です。
市は「令和8年度所得激減減免案内文(PDF:165KB)」を公開しています。納期限までの申請が必要なので、早めに国民健康保険課賦課係(099-216-1229)へ(国保が高くて払えないとき)。
Q2. 借金の返済で家を売りました。国保税は上がりますか?
A. 上がりますが、鹿児島市には「債務弁済」による減免があります。
通常、不動産を売却すると譲渡所得が発生し、翌年度の国保税が大きく増えます。鹿児島市の所得割は合計13.96%(40〜64歳)なので、譲渡益が出れば限度額(合計113万円)に達することもあります。
しかし市には「4.債務弁済(自己・連帯)」という減免があります。要件は「債務弁済のために土地または家屋を売却し、売却額全額を債務弁済にあてて、なお、債務残高が残る場合」。
つまり①売却の目的が債務弁済であること、②売却額の全額を返済にあてたこと、③それでも債務が残っていること——この3つを満たす必要があります。手元にお金が残らない売却なのに国保税だけが跳ね上がる、という事態を防ぐための制度です。他市ではあまり見ない減免です。
なお軽減判定では譲渡所得の特別控除前の額で判定されるため(所得割は特別控除後)、7割・5割・2割の軽減からも外れやすくなります。
申請は納期限まで。国民健康保険課賦課係(市役所別館1階5番窓口)か谷山支所へ。各支所の総務市民課では受け付けていません。
Q3. 支所で減免の申請はできますか?
A. 減免の種類によります。各支所では3種類しか受け付けていません。
市の記載は「各支所の総務市民課(国民健康保険担当窓口)での受付は3,5,6の減免のみ」。対応するのは次の3つです。
3.生活保護(納税義務者が生活保護の適用を受けることとなった場合)
5.給付制限(刑事施設に収監され給付制限を受けている場合)
6.旧被扶養者(被用者保険の本人が後期高齢者医療制度の被保険者となったことに伴い、65歳以上の被扶養者が国保に加入した場合)
1.災害、2.所得激減、4.債務弁済、7.東日本大震災に伴う原発避難者の減免は、国民健康保険課賦課係(市役所別館1階5番窓口)または谷山支所市民課国民健康保険係(谷山支所1階)でのみ受け付けています。
支所に行っても受け付けてもらえない種類があるので、事前に電話(099-216-1229)で確認してから出向くと二度手間になりません。
なお減免申請には、国保加入者全員と擬制世帯主及び特定同一世帯所属者の前年中の所得申告が必要です。
Q4. 年金だけですが申告は必要ですか?
A. 年金額によります。鹿児島市は申告不要の条件を明記しています。
申告が不要なのは次の3つのいずれかに該当する場合です。
①確定申告書を提出した人、または給与収入のみで勤務先から鹿児島市に給与支払報告書が提出されている人
②公的年金等(障害・遺族年金を除く)のみを受給している65歳以上(昭和36年1月1日以前生まれ)で、前年中の支給額が151万5千円以下の人
③前年中に所得がなく、年末調整や所得申告などで同一生計配偶者や扶養親族になっている人(ただし鹿児島市外の親族から税法上の扶養となっている人は申告が必要)
つまり65歳以上で年金のみ・年151万5千円以下なら申告不要、それを超えるなら申告が必要です。また65歳未満で年金のみの方は金額にかかわらず申告が必要になります。
市は「前年中に所得がなかった人や障害・遺族年金のみを受給され、扶養親族等になっていない人なども必ず市民税課、谷山税務課又は各支所市税窓口係(テレビ窓口)で市県民税の申告をしてください」としています。
「申告することで国保税や高額療養費の自己負担限度額及び入院時の食事代などが減額される場合があります」——申告のメリットは保険税だけではありません。
Q5. 年度の途中で家族が減りました。軽減は見直されますか?
A. 見直されません。鹿児島市は賦課期日時点の状況で判定します。
市の説明は「賦課期日(令和8年4月1日、年度途中で加入された世帯は加入日、世帯主変更があった場合は変更があった日)現在の状況で判定します。(年度途中に加入者の増減があっても再判定されません。)」。
つまり4月1日時点の人数と所得で軽減割合が決まり、その後家族が就職して社保に移っても、逆に増えても、判定はやり直されません(保険税そのものは月割りで再計算されます)。
例外は世帯主変更です。世帯主が変わった場合は、その変更があった日を基準に判定し直されます。世帯分離や世帯主変更を検討している方は、軽減の結果が変わる可能性があるので事前に相談してください。
判定に含まれる所得の範囲も広めです。擬制世帯主(国保加入者でない世帯主)の所得と特定同一世帯所属者(後期高齢者医療へ移行した人)の所得の両方が含まれます。
自分に軽減がかかっているかは納税通知書で確認できます。右側中段の『法定軽減(均等割額及び平等割額)の状況』欄に軽減割合が表示されます。
Q6. 自動で適用される軽減と、申請が必要なものの違いは?
A. 自動適用=低所得の軽減(7割・5割・2割)、未就学児の5割軽減、18歳未満の子ども分軽減。要申請=非自発的失業軽減、産前産後軽減、法定軽減措置
(申請不要/要・全員の所得申告)・子ども・子育て支援納付金課税額の均等割軽減
(申請不要)・1.災害による減免
(要申請)・2.所得激減による減免
(要申請)・3.生活保護による減免
(要申請)・4.債務弁済による減免
(要申請)・5.給付制限による減免
(要申請)・6.旧被扶養者の減免
(要申請)・7.東日本大震災に伴う原発避難者の減免
(要申請)などの減免です。効き目の大きいものほど申請制——ここがミソです。
Q7. 退職後、国保の加入手続きはいつまでに?
A. 退職日の翌日から14日以内に鹿児島市役所別館1階5番窓口 国民健康保険課 賦課係(099-216-1229)で。14日を過ぎても加入義務は退職日の翌日にさかのぼるので、手続きが遅れた分の保険料もまとめて請求されます。得はひとつもないので早めに。
9. まとめ|鹿児島市の国保で押さえるべきポイント
- 鹿児島市は3方式(所得割+均等割+平等割)。令和8年度の料率は基礎課税額(医療分)8.26%・後期支援分2.94%・介護分2.47%・子ども分0.29%
- 均等割は基礎課税額(医療分)34,600円・後期支援12,200円・介護12,000円・子ども1,290円、平等割は合計で年38,000円。賦課限度額は世帯合計で年113万円
- 減免が7種類。「所得激減」は前年比10分の7以下(30%減)で対象と、他市の「2分の1以下」より要件がゆるい
- 「債務弁済のために土地・家屋を売却し、なお債務残高が残る場合」の減免という珍しい制度がある
- 各支所の総務市民課で受け付けられる減免は「生活保護」「給付制限」「旧被扶養者」の3つだけ
- 4区分すべてに平等割がある(合計38,000円)。所得割の合計は13.96%、限度額の合計は113万円
- 軽減判定は賦課期日(4月1日)時点で固定。年度途中の加入者増減では再判定されない(世帯主変更を除く)
- 65歳以上で年金のみ・年151万5千円以下なら申告不要。それ以外は申告を(高額療養費や入院時の食事代にも影響)
- 会社都合退職なら非自発的失業軽減。年28万9千円ほど変わることもあるのに届け出ないと1円も安くならない
- 収入がない年も住民税の申告を。しないと軽減判定が回りません
- 窓口は鹿児島市役所別館1階5番窓口 国民健康保険課 賦課係(099-216-1229)
出典・参考:
・鹿児島市公式:国保税の計算方法・所得申告と国保税(令和8年度の税率)
・鹿児島市公式:国保税の減免
・鹿児島市公式:国や県の方針を踏まえ国民健康保険税の税率を改定しました
・鹿児島市公式:保険料水準の統一
※本記事は2026年8月時点の令和8年度制度・料率に基づいています。最新の情報は鹿児島市公式サイトでご確認ください。